JP2005123647A - 半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 MIS型FETの駆動力を向上させる。
【解決手段】 第一導電型の半導体基板(1)と、該半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜(3)と、このゲート絶縁膜を介して前記半導体基板上に形成されたゲート電極(2)と、該半導体基板のゲート電極直下に位置するチャネル形成領域(4)の両側に形成された第二導電型のソース/ドレイン領域(5、6)とを備えたMOS型半導体装置において、前記ゲート絶縁膜(3)の厚さが酸化膜換算で2.5nm未満、前記ゲート電極(2)のゲート長が0.3μm以下で、前記ゲート電極のチャネル方向の長さ(Lg)と前記ゲート絶縁膜のシリコン膜換算厚さ(Tox)の関係が以下の関係
Lg ≦10(Tox-2.02) このときLg の単位は(μm)
Toxの単位は(nm)
を満足することを特徴とする半導体装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 第一導電型の半導体基板(1)と、該半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜(3)と、このゲート絶縁膜を介して前記半導体基板上に形成されたゲート電極(2)と、該半導体基板のゲート電極直下に位置するチャネル形成領域(4)の両側に形成された第二導電型のソース/ドレイン領域(5、6)とを備えたMOS型半導体装置において、前記ゲート絶縁膜(3)の厚さが酸化膜換算で2.5nm未満、前記ゲート電極(2)のゲート長が0.3μm以下で、前記ゲート電極のチャネル方向の長さ(Lg)と前記ゲート絶縁膜のシリコン膜換算厚さ(Tox)の関係が以下の関係
Lg ≦10(Tox-2.02) このときLg の単位は(μm)
Toxの単位は(nm)
を満足することを特徴とする半導体装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、半導体装置に関するもので、特に低電源電圧下での使用に適した微細、高性能MOS型トランジスタに係わる。
MOS型トランジスタは、特に、MOSFETの集積化技術の向上に伴い、ゲート長0.5μm以下の領域の検討が各所で進められている。1974年にはデナード(R.L.Dennard )氏らによりMOSFETの微細化のためのいわゆるスケーリング則が提唱されている。これは、素子のある構成要素(例えば、チャネル長)のサイズを縮小する場合、その他の構成要素も同じ比率で縮小することによって、トランジスタとしての動作特性を確保するという法則である。基本的に1970年代から90年代初めにかけて続いてきたMOSLSIの高集積化は、この法則を基本にして実現されてきた。
しかし、より微細化が進み、各種の構成要素においても“物理的限界値”と言われるような限界値が近付き、その値を越えての縮小化は困難になりつつある。例えば、ゲート絶縁膜厚は3〜4nm程度が薄膜化の限界と一般には言われており、この膜厚以下では、ゲート電極とソース/ドレイン電極間のトンネリング電流が増大し、トランジスタとしての正常動作は実現できないことが知られている。
そこで、ゲート絶縁膜は3nm程度に固定し、その他の構成要素の縮小を考えるという手法が1993年フィエナ(Fiena)らにより提案されている(著者C.Fiegna,H.Iwai,T.Wada,T.Saito,E.Sangiorgio, and B.Ricco;論文名A new scaling methodology for the 0.1-0.025 um MOSFET,´Dig.of Tech. Papers,VLSISymp.;出典Technol.,Kyoto,pp.33-34,1993.)。その手法により同年小野(Ono)らにより0.04μmゲート長のトランジスタが実現されるに至っている(著者M.Ono,M.Saito,T.Yoshitomi,C.Fiegna,T.Ohguro,and H.Iwai;論文名Sub-50 nm gate length n-MOSFETs with 10 nm phosphorus source and drain junction ;出典IEDMTech.Dig.,pp.119-122,1993)。
ゲート絶縁膜厚3nmかつゲート長0.04μmのトランジスタは次のように製造される。まず、p型シリコン基板上に、LOCOS( Local Oxidation of Silicon )法により、素子領域と、素子分離領域を形成した後、所望の閾値電圧が得られるようにチャネル形成領域にp型不純物(例えばB(ボロン))を導入する。
その後、ゲート酸化膜としてシリコン基板表面に3nmの酸化膜を例えばDryO2 雰囲気中で800℃、10分の酸化により形成する。その後、P(リン)含有条件で例えばポリシリコンを100nm堆積した後、レジストを塗布してパターニングでゲート電極を所望の長さに加工する。ソース/ドレイン形成領域へのn型不純物の導入は、ゲート電極側壁部に残したPSG膜(P(リン)含有シリコン酸化膜)からのPの固相拡散により形成する。金属配線部と良好に接続をとること、及びトランジスタの短チャネル効果に影響しない部分の拡散層を低抵抗にする目的で、この後、n型不純物をイオン注入法で例えば、5×1015cm-2導入する。このときの不純物拡散及び活性化のためのアニールは例えば1000℃、10秒という条件とする。その後、コンタクト部を開孔し、金属配線を施す。
このように製造したトランジスタは、ゲート側壁部下のソース/ドレイン拡散層のシート抵抗(ρs)が6.2kΩ/□、拡散長(つまり、ソース/ドレイン領域の深さ)はSIMS分析の結果10nmであった。
しかしながら、上記従来のトランジスタは、ソース/ドレイン領域が浅いことによってその寄生抵抗が相対的に大きくなる。そのため、ゲート長縮小に相応する駆動力の向上が得られなかった。
本発明は上記従来技術の有する問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、駆動力が向上したMOS型半導体装置を提供することにある。
本発明は半導体装置は、第一導電型の半導体基板と、該半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、このゲート絶縁膜を介して前記半導体基板上に形成されたゲート電極と、該半導体基板のゲート電極直下に位置するチャネル形成領域の両側に形成された第二導電型のソース/ドレイン領域とを備えたMOS型半導体装置において、前記ゲート絶縁膜の厚さが酸化膜換算で2.5nm未満、前記ゲート電極のゲート長が0.3μm以下で、前記ゲート電極のチャネル方向の長さ(Lg)と前記ゲート絶縁膜のシリコン膜換算厚さ(Tox)の関係が以下の関係
Lg ≦10(Tox-2.02) このときLg の単位は(μm)
Toxの単位は(nm)
を満足することを特徴とする半導体装置であることを特徴とする。
Lg ≦10(Tox-2.02) このときLg の単位は(μm)
Toxの単位は(nm)
を満足することを特徴とする半導体装置であることを特徴とする。
本発明によれば、ゲート絶縁膜の厚さを2.5nm未満とし、ゲート長を0.3μm以下にし、ゲート電極のチャネル方向の長さとゲート絶縁膜のシリコン膜換算厚さを所定の関係を有するようにしたことにより、ホットキャリアストレス下での信頼性が向上するとともに、ソース/ドレイン電極からゲート電極へのトンネル電流Ig を減少させることができ、トランジスタ特性の向上を図ることができる。
以下に本発明の実施例について図面を参照しつつ説明する。図1(a)は本発明の一実施例に係るMOS型トランジスタの構造を示すものである。この図において、1は第一導電型(例えば、p型)の半導体基板であり、この基板1上には酸化膜3を介してゲート電極2が形成されている。基板1におけるゲート電極2直下のチャネル形成領域4各側にはソース領域5及びドレイン領域6となる第一導電型とは逆導電型(例えば、n+ 型)高濃度拡散層が形成されている。ゲート電極2には電源7、ドレイン領域6には電源8がそれぞれ接続されて使用されるものである。ゲート電極2のチャネル形成領域4の長さ方向の寸法となるゲート長Lg は0.3μm以下とされ、ゲート絶縁膜3の厚さToxは2.5nm未満とされる。本発明のゲート長Lg のトランジスタはコンダクタンスgm の向上を図ると同時に、ドレイン領域6に流れ込むべき電流Id1,Id2のうちゲートへ流れ込むトンネル電流Id2を減少させたものとなる。
図1(b)に本発明の実施例の代表的な構造図及び各部の寸法を示す。ゲート電極のゲート長(Lg)は0.09μm、ゲート絶縁膜厚(Tox)は1.5nm、ソース/ドレイン間の実効チャネル長(Leff)は0.05μm、チャネル近傍の拡散深さ(Xj)はソース、ドレインの他の領域に比べて浅く、30nmである。この実施例ではこのチャネル近傍の拡散層は、ゲート側壁に形成されたPSG膜から固相拡散により形成されており、いわゆるSPDD(Solid Phase Diffused Drain)構造のMOSトランジスタとなっている。
ここで本発明トランジスタの主要部の製造法についてまず説明する。
ゲート酸化膜は、従来法により半導体基板1上に素子領域及び素子分離領域を形成した後、急速ランプ加熱法にて800℃、10秒の条件で酸化を行う。これにより、1.5nmという上記条件に適合した膜厚のゲート絶縁膜3を形成することができた。また、850℃10秒の条件でゲート絶縁膜1.8nmが形成できた。900℃ 5秒の条件でゲート絶縁膜2.0nmのものが形成できた。温度及び時間を選択することにより、2.5nm未満の所望の膜厚のゲート絶縁膜を形成することができた。その後、リン含有ポリシリコン膜を約100nm堆積後、異方性エッチングによりパターニングし、所望のゲート長Lg のゲート電極を形成する。
ゲート酸化膜は、従来法により半導体基板1上に素子領域及び素子分離領域を形成した後、急速ランプ加熱法にて800℃、10秒の条件で酸化を行う。これにより、1.5nmという上記条件に適合した膜厚のゲート絶縁膜3を形成することができた。また、850℃10秒の条件でゲート絶縁膜1.8nmが形成できた。900℃ 5秒の条件でゲート絶縁膜2.0nmのものが形成できた。温度及び時間を選択することにより、2.5nm未満の所望の膜厚のゲート絶縁膜を形成することができた。その後、リン含有ポリシリコン膜を約100nm堆積後、異方性エッチングによりパターニングし、所望のゲート長Lg のゲート電極を形成する。
HF処理を施した後、PSG膜(リン含有シリコン酸化膜)からの固相拡散により30nm拡散長のソース/ドレイン領域5,6が形成できた。図2はそのときの不純物濃度プロファイルを示すものである。そして、このような拡散層のシート抵抗ρsは1.4kΩ/□にすることができた。なお、HF処理を施さない場合には6.2kΩ/□であった。
以降の工程は従来例と同様の方法にて作製する。上述した方法によりゲート長は最小のもので0.06μmが実現され、10μm以下0.06μmまで、所望のサイズのゲート長のトランジスタが作製できた。また、ゲート酸化膜は厚さ1.5nmをはじめ、2.5nm未満の所望の膜厚のものが実現された。なお、このゲート長及びゲート絶縁膜厚の値は透過型電子顕微鏡:TEM(Transmission Electron Microscope)観察により確認することができる。
以上のように形成したMIS型FETについて各種特性評価を行った結果を以下に説明する。
図3はホットキャリアストレス(Vd=2.5V、Isubmax 条件)でのトランスコンダクタンス劣化のゲート酸化膜厚依存性を示している。この図に示すように、ゲート酸化膜厚が2.5mm未満の場合には相互コンダクタンスgmの劣化は、トンネル電流が生ずる限界値と従来称されてきた3nmの場合の劣化量の1/2になり、トランジスタの寿命が2倍以上向上するため、2.5nm未満で使用されることが望ましい。
さらに、2.0nm以下で使用されれば、トランジスタの寿命は3倍以上向上する。したがって、2.0nmで使用されればさらに望ましい。ゲート酸化膜3の厚さToxが2nm以下の場合にはゲート長Lg =0.10μmで10%以下、ゲート長Lg =0.14μmmで6%以下で落着くが、2.5nmより大きくなると急激な劣化が見られた。
図4はトンネル電流Ig のゲート長Lg 依存性を示すものである。この図において、ゲート長Lg 0.3μm以下の場合、ゲート幅W=10μmで酸化膜厚Tox=1.5nmで0.5μA未満、酸化膜厚Tox=1.8nmでは0.1未満に安定した。これに対し、ゲート長Lg =0.3μmを越えると急激なゲート電流の増大が見られた。
図5はドレイン電流Id0のゲート長Lg 依存性を示すものである。この図においては、Tox=1.5nm,xj =30nmの場合(本発明)、Tox=1.8nm,xj =30nmの場合(本発明)、Tox=3.0nm,xj =12nmの場合(従来例)についてそれぞれ示している。この図に示すように、従来のものに比べて駆動力が約2倍に向上していることがわかる。
図6はトンネル電流Ig のゲート長Lg 依存性、図7はコンダクタンスgmのゲート長Lg 依存性、をそれぞれ示すものである。これらの図においては、ゲート酸化膜厚Tox=1.5nm,拡散長xj =30nmの場合(本発明)、Tox=1.8nm,拡散長xj =30nmの場合(本発明)、Tox=3.0nm,拡散長xj =12nmの場合(従来技術)についてぞれぞれ示している。これらの図から明らかなように本発明のトランジスタは、同一ゲート長の従来のトランジスタと比べて1.5〜2倍良好な駆動力及びトランスコンダクタンスが得られていることが解る。さらに、このときのゲート電流はLgが0.3μm以下で駆動力に比べ104 以下(4桁小さい)になり、動作上問題ないことが確認された。
図8は基板電流Isub のゲート長Lg 依存性、図9は基板電流インパクトイオン化率のゲート長Lg 依存性について示すもので、これらはそれぞれトランジスタの信頼性に関する一つの指標となるものである。特に基板電流Isub については図8(b)において更にゲート長Lg をパラメータとし、Vg −Isub 特性として表した。ここでは、ゲート酸化膜厚Tox=1.5nm,拡散長xj =30nmの場合(本発明)、Tox=1.8nm,拡散長xj =30nmの場合(本発明)、Tox=3.0nm,拡散長xj =12nmの場合(従来)についてぞれぞれ示している。本発明のトランジスタは、従来のトランジスタに比べ基板電流、インパクトイオン化率は大きい。
図17はトランスコンダクタンスgmの劣化(ストレス時間に対するトランスコンダクタンスの劣化)特性を示すものである。ここでは、従来のトランジスタとして、酸化膜厚Tox=3.0nm、拡散長xj =12nm、ゲート長Lg =0.10μmのものと、酸化膜厚Tox及び拡散長xj は同サイズでゲート長Lg =0.17μmのものとを対象とし、本発明のトランジスタとしては、酸化膜厚Tox=1.5nm、拡散長xj =30nm、ゲート長Lg =0.09μmのものと、酸化膜厚Tox及び拡散長xj は同サイズでゲート長Lg =0.14μmのものとを対象として試験を行った結果を示している。従来のトランジスタと本発明のトランジスタはおおむね同程度の時間依存性を有しているが、本発明のトランジスタはΔgm /gm の値自体が低く、gm の劣化特性の向上が確認された。
図16はキャリア移動度の実効電界依存性を示すもので、これもトランジスタの信頼性の指標となるものである。Y.Toyoshima,H.Iwai,F.Matusoka,H.Hayashida,K,Maeguchi,and K.Kanzaki,´Analysis on gate-oxidethickness dependence of hot-carrior-induceddegradation in thin-gate oxide nMOSFETs,´IEEETrans.Electron Devices,vol.37,No.6,pp.1496-1503,1990. )キャリア移動度(1/μeff )を決定する要因としては、表面ラフネス散乱(1/μsr)、フォノン散乱(1/μph)、クーロン散乱(1/μc)があり、全体の移動度(1/μeff )は、
ln(1/μeff )=ln((1/μc )+(1/μsr)+(1/μph))
で表される。グラフ中の破線は各要因によるキャリア移動度を示し、実線はそれらを総合したキャリア移動度を示している。
ln(1/μeff )=ln((1/μc )+(1/μsr)+(1/μph))
で表される。グラフ中の破線は各要因によるキャリア移動度を示し、実線はそれらを総合したキャリア移動度を示している。
これは、図17において、本発明のトランジスタが従来発明のトランジスタに比べてホットキャリア信頼性に優れていたのは、即ち劣化量(Δgm /gm )が小さかったのは、図12に示すように、ホットキャリアストレスによって生じた界面準位の増大が、モビリティの劣化による駆動力の低下を引き起こす効果が、ゲート酸化膜厚が薄くなるほど見えにくくなることによる。酸化膜厚の薄い場合には、チャネルの縦方向の電界が非常に強いため、モビリティは、表面ラフネス散乱に主に支配され、界面準位によるクーロン散乱の影響は、モビリティに現れにくくなる。
したがって、薄膜ゲート酸化膜MOSFETの場合、基板電流、インパクトイオン化率が大きいにもかかわらず、ストレス後の劣化の少ない良好な信頼性のトランジスタになったことが解る。
図10は電流Ig ,Id の電源電圧Vd =Vg 依存性を示すものである。ここでは、酸化膜厚Tox=1.5nm、ゲート長Lg =0.14μm、拡散長xj =30nmの場合を示している。本発明のトランジスタは、さらに、2.0V以下ではIg/Idの比は、1×10-4以下となり、動作上問題ないことがわかる。また、1.5V以下では、上記の比は6×10-5程度以下となり、さらに高信頼性のトランジスタが実現できた。
図11はドレイン電流Id のゲート電圧Vg 依存性を示すものである。これは図10に示す特性を持つトランジスタと同じトランジスタについて測定したものである。本発明のトランジスタは低電圧下においても従来報告例に比べ3〜5倍良好な駆動力が得られていることが確認された。
図12はIg /Id のドレイン電圧Vd 依存性を示すものである。この図に示すように、ドレイン電圧Vd が1.5V以下で6.0×10-5以下の良好な値が得られた。これに対し、ドレイン電圧Vd が1.5Vを越えると急激にトンネル電流Ig が増加し、特性が劣化していることがわかる。
したがって、1.5V以下の回路で使用されれば、本発明のトランジスタは良好な特性を持つことが解る。
また、本発明のトランジスタは1.2V以下の回路で使用された場合、チャネル電流に対するゲート電流Ig /Id は1.5V電源時に比べ約25%低減し、性能が著しく向上する。図10において、Ig /Id の値は1.5Vで約6×10-5に対して1.2Vに下げれば、4.5×10-5に低減する。ゲート電流Ig の値も約50%低減した。
しかし、トランジスタの性能である相互コンダクタンスの値は、図21に示すように1.5V 1.010ms/mmに対し、1.2Vに電圧を下げても995ms/mmの値を持ち、1.5%の低下に留まる。したがって、1.2V以下の回路で使用されれば、1.5V電源時に比べ25%のIg /Id の向上により、さらに性能が飛躍的に向上する。
また、本発明のトランジスタは、0.5V以下の回路で使用されれば、図10に示すように、ゲートリーク電流が1.5V動作時に比べ、1/20以下に低減することが解る。また、チャネル電流に対するゲート電流も約80%低減する。したがって、0.5V以下の回路にて本発明のトランジスタが使用されれば、さらに低消費電力で高性能のトランジスタが実現される。
図13はId −Vd 特性のゲート長依存性、図14はコンダクタンスgmのゲート長依存性を示すものである。ここでは、ゲート長Lg が10μm(a)、0.14μm(b)、0.09μm(c)のときのId−Vd特性、gmサブスレッショルド特性をそれぞれ示している。ゲート長10μmの従来のトランジスタに見られる顕著なゲートリーク電流が本発明の微細デバイスにおいては抑制され、しかもLg=0.09μmで、gm=1010mS/mmという高性能が得られていることがわかる。
図15は電源電圧0.5V以下でのトランジスタ特性を示すものである。このときの電源電圧は0.5Vである。主要な特性について本発明及び従来のトランジスタの特性を対比して示す。同図(a)は本発明のトランジスタ特性、(b)は従来のトランジスタ特性であって、それぞれについて、駆動力(Id −Vd 特性、サブスレッショルド特性、(log Id −Vg )、トランスコンダクタンス(gm −Vg )特性を示している。この図から明らかなように、本発明のトランジスタは従来のものよりも小さな電源電圧で大きなドレイン電流Id が流れ、またコンダクタンスgm も大きな値が得られており、総合的に特性が向上している。本発明のトランジスタは、その0.5Vという低い電源電圧においても746mS/mmという優れたトランスコンダクタンスが得られている。
図20はゲート長0.09μm、ゲート酸化膜厚1.5nmのときの本発明のトランジスタの相互コンダクタンスの電源電圧依存性である。0.5V動作においても860ms/mmの非常に優れた相互コンダクタンスが得られている。
図21、22は本発明のトランジスタの相互コンダクタンス及び電流駆動力の電源電圧依存性を0.4μmゲート長の従来トランジスタと比較したものである。0.4μmトランジスタのゲート膜厚は9nmである。
現在汎用の150MHzで動作するマイクロプロセッサでは、約0.4μmのゲート長のMOSFETが用いられており、このFETの場合、3.3V電源下で、200mS/mm程度のトランスコンダクタンスを持っている。よって、配線容量や抵抗が低減しないと、当然高速化は図れないが、素子のトランスコンダクタンスからの類推でいくと、今回実現した高駆動力のMOSFETは、現状の3.3V動作のトランジスタに比べ、1.5の低電圧下で、約5.7倍の高速化の可能性を持っていることになる。0.5Vの低電圧動作においても、860mS/mmのトランスコンダクタンスを有することから、現在の3.3V動作に比べ、消費電力が約1/9になり、トランスコンダクタンスの比から5倍の高速化の可能性がある。
現在、商品化されているLSI(例えばMPUマイクロプロセッサ等)は、3.3Vの電源電圧で、200MHzのクロック周波数で動作している。
本発明のトランジスタは、低い電源電圧(例えば1.5Vあるいは0.5V)においても高い電流駆動力を持つ。したがって電源の低電圧化による低電源電圧化(注:消費電力(P)は、電圧(V)の2乗に比例するため、低消費電力動作には、電源電圧を下げることが有効である。しかし、一般には、電圧の低下は、トランジスタの電流駆動力の減少をもたらし、LSIとしては、動作速度の低下をまねく。)においてはも、LSI動作の一層の高速化が可能である。
LSIの消費電力は次の式で表現することができる。
P=kfcVdd 2 +(Ils+Ilg)Vdd
ここで、 P:消費電力
f:クロック周波数
c:容量
Vdd:電源電圧
Ils:サブスレショルド特性できまるリーク電流
Ilg:ゲートリーク電流
この式において、第一項 kfcVdd 2 は、電荷の蓄積および消去(charge−discharge )によって消費される電力であり、第二項(Ils+Ilg)は、トランジスタのリーク電流成分によって消費される電力である。
尚、クロック周波数fは、トランジスタの電流駆動力Iによって決まる値である。
P=kfcVdd 2 +(Ils+Ilg)Vdd
ここで、 P:消費電力
f:クロック周波数
c:容量
Vdd:電源電圧
Ils:サブスレショルド特性できまるリーク電流
Ilg:ゲートリーク電流
この式において、第一項 kfcVdd 2 は、電荷の蓄積および消去(charge−discharge )によって消費される電力であり、第二項(Ils+Ilg)は、トランジスタのリーク電流成分によって消費される電力である。
尚、クロック周波数fは、トランジスタの電流駆動力Iによって決まる値である。
電荷蓄積時間tは、
t=Q/I=CV/Iであり、f=I/CV
で示すことができる。
t=Q/I=CV/Iであり、f=I/CV
で示すことができる。
ここで、チップあたりの消費電力を10W、チップ用トランジスタ数を3×106 個として、本発明のトランジスタ及び従来構造のトランジスタの消費電力及びクロック周波数の関係を示す(図25)。
ここで各トランジスタのしきい値電圧の設計は、しきい電圧1μA/μmとして3.3V電源で0.6V、2.0V電源で0.4V、1.5V電源で0.3V、1.0V電源で0.2V、0.5V電源で0.15V、0.3V電源で0.1Vとした。
消費電力(P)とクロック周波数(f)の関係は、電荷の蓄積、消去で決まる領域及びリーク電流で決まる領域に分けることができる。
そして、図25(b)に示すように、リーク電流のうち、サブスレショルド特性で決まる成分は、各々のしきい値電圧から、値1.5V電源電圧では、しきい値電圧0.3Vであり、リーク電流による消費電力は、4.5mWである。同様に、
1.0V電源電圧で 30mW、
0.5V電源電圧で 45mW、
0.3V電源電圧で 100mW
である。
1.0V電源電圧で 30mW、
0.5V電源電圧で 45mW、
0.3V電源電圧で 100mW
である。
一方、本発明のトンネルゲート酸化膜を用いた場合(Lg =0.14μm、Tox=1.5nm)のリーク電流は、1.5V電源で、6×10-8A/μmであり、1個あたりのトランジスタのゲート幅を10μm、トランジスタ数を3×106 個のとき、リーク電流による消費電力成分は、2.7Wとなる。
それぞれの場合についてまとめると、ゲート酸化膜厚1.5nmで
Lg =0.14μmのとき、
1.5V電源電圧で 2.7W、
1.0V電源電圧で 600mW、
0.5V電源電圧で 45mW、
0.3V電源電圧で 6.3mW
Lg =0.09μmのとき、
1.5V電源電圧で 540mW、
1.0V電源電圧で 120mW、
0.5V電源電圧で 9mW、
0.3V電源電圧で 1.3mW
である。
Lg =0.14μmのとき、
1.5V電源電圧で 2.7W、
1.0V電源電圧で 600mW、
0.5V電源電圧で 45mW、
0.3V電源電圧で 6.3mW
Lg =0.09μmのとき、
1.5V電源電圧で 540mW、
1.0V電源電圧で 120mW、
0.5V電源電圧で 9mW、
0.3V電源電圧で 1.3mW
である。
一方図25(a)に示すように、電荷の蓄積、消去によって決まる消費電力は、通常のLg =0.4μm、Tox=9nmのトランジスタの3.3V動作を基準にすると、このトランジスタの駆動は0.40mA/μmである。
本発明のトランジスタは、Lg =0.14μm、Tox=1.5nmのトランジスタでは、1.5V電源で消費電力は、1.2倍、クロック周波数は5.7倍である。0.5V動作では、消費電力は、0.047倍、クロック周波数は2.1倍である。
また、Lg =0.09μm、Tox=1.5nmのトランジスタでは、1.5V動作で1.8倍の消費電力、8.6倍のクロック周波数になる。0.5V動作で0.11倍の消費電力、4.9倍のクロック周波数になる。
また、上述のゲートリーク電流成分は、電荷の蓄積消去によって消費される本質的な消費電力成分に比べ約1桁小さく問題にならない。
したがって、図26に示すように、200MHz、3.3V動作のLSIに比べ、本発明のトランジスタでは、1.3V動作では、同じ消費電力で5倍の高周波動作(約1000MHz)0.5V動作では1/9の低消費電力化で5倍の高クロック動作が可能である。
また、200MHzで動作させるならば、0.3Vまで電源電圧を下げ、消費電力を1/100の100mW以下にすることができる。
また、本トランジスタは、低電圧下でも高い相互コンダクタンスを持ち、高い電流駆動能力を持ったため(1.5Vで1,010mS/mm、0.5Vで860mS/mm、従来は3.3Vで200mS/mm程度)、現行の5倍程度の高周波アナログ動作が低電圧下で可能となる。
例えば、1〜数10GHz動作の通信用の高周波アナログICは、主にバイポーラやGaAsなどのトランジスタを用いているが、これを本発明のCMOSで置き換えることが可能になる。
LSIの高集積化、高速化を達成するために、MOS型トランジスタの微細化が、従来より行われてきている。もちろん高速化のためには、配線の低容量化、低抵抗化や、素子の寄生容量や寄生抵抗の低減化が重要であるが、素子自身の微細化も高駆動力化の大きなカギになる。今後、低消費電力化のために、より低電圧下でのデバイスの利用が求められているが、いかに低電圧下で高駆動力のトランジスタを形成するかが、重要な課題となる。
また、通常は、例えば文献(著者G.G.Shahidi ,J.Warnock,A.Acovic,P.Agnello,C.Blair,C.Bucelot,A.Burghartz,E.Crabbe,J.Cressler,P.Coane,J.Comfort,B.Davarl,S.Fischer,E.Ganin,S.Gittleman,J.Keller,K.Jenkins,D.Klans,K.Kiewtniak,T.Lu,P.A.McFarland,T.Ning,M.Polcari,S.Subbana,J.Y.Sun,D.Sunderland,A.C.Warren,C.Wong;論文名A HIGH PERFORMANCE 0.15 μm CMOS ;出典Dig. of Tech. Papers,VLSI Symp. on Tech.,Kyoto,PP.93-94,1993=以下文献[a]という)に示されるように、通常、1.8V電源では、0.05μmチャネル長(ゲート長0.10μmと推定)のnMOSは480mS/mm以下、0.06μmチャネル長(ゲート長0.14μmと推定)のpMOSは250mS/mm以下の相互コンダクタンスgmが得られているにすぎない。したがって、この文献[a]のトランジスタでは1.5V電源においても、せいぜい上述の480mS/mm,250mS/mmの値が得られるにすぎない。一方、文献(著者Y.Taur,S.Wind,Y.J.Mii,Y.Lii,D.Moy,K.A.Jenkins,C.L.Chen,P.J.Coane,D.Klaus,J.Bucchignano,M.Rosenfield,M.G.R.Thomson,and M.Polcari ;論文名 High Performance 0.1μmCMOS Device with 1.5V Power Supply;出典 IEDM Tech.Dig.,pp.127-130,1993 =以下文献[C]という)に示されるものでは1.5V電源で0.09μmチャネル長(ゲート長0.14μmと推定)のnMOSは620mS/mm、0.11μmチャネル長(ゲート長0.19μmと推定)のpMOSは290mS/mmの値が得られているにすぎない。また、文献(著者Y.Mii.S.Rishton,Y.Teur,D.Kern,T.Lii,K.Lee,K.Jenkins,D.Quinlan,T.Brown Jr.,D.Danner,F.Sewell,and M.Polcari ;論文名High Performance 0.1μm nMOSFET´s with 10ps/stage Delay(85K) at 1.5V Power Supply ;出典Dig. of Tech.Pater,VLSI Symp. on Tech.,Kyoto,pp91-92,1993 以下、文献[D])では電源電圧1.5Vで、0.05μmチャネル長(ゲート長0.10μmと推定)のnMOSで740mS/mmの値が得られていることが示されている。また、例えば、文献(著者Y.Mii,S.Wind,Y.Lii,D.Klaus,and J.Bucchignano;論文名An Ultra-Low Power 0.1μm CMOS ;出典Dig. of Tech.Papers,VLSI Symp. on Tech.,Hawaii,pp.9-10,1994 =以下文献[B]という)に示されているものは、0.5V電源では0.12μmチャネル長(ゲート長0.17μmと推定)のnMOSで340mS/mm,0.12μmチャネル長(ゲート長0.2μmと推定)のpMOSで140mS/mm以下の相互コンダクタンスgmが得られているにすぎない。また、高性能なpチャネルMOSFETの例としては、文献(著者Y.Taur,S.Cohen,S.Wind,T.Lii,C.Hsu,D.Quinlan,C.Chang,D.Buchanan,P.Agnello,Y.Mii,C.Reeves,A.Acovic,and V.Kesan;論文名 High Transconductance 0.1 μm pMOSFET:出典IEDM Tech.Dig.,pp.901-904,1992=以下文献[E])では、電源電圧1.5Vのとき、ゲート酸化膜厚3.5nm、実効チャネル長0.08μm(ゲート長0.15μmと推定)で400mS/mm,実効チャネル長0.11μm(ゲート長0.18μm)で330mS/mmが報告されている。したがって、1.5V以上電源でnMOSが740mS/mm以上、pMOSが400mS/mm以上、1.2V以上の電源でnMOSが540mS/mm以上、pMOSが245mS/mm以上、0.5V以上の電源でnMOSが340mS/mm以上、pMOSが140mS/mm以上の性能を有するためには、トランジスタの構造として本発明の構成を有することが必要である。
同様に電流駆動力については、通常は例えば文献[B]に示されるように、0.5V電源ではnMOSは0.052mA/μm、pMOSは0.032mA/μmに留まっている。また、1.5V電源では文献[C]に示されるように、nMOSは0.65mA/μm,pMOSは0.51mA/μmに留まっている。したがって、1.5V以上の電源でnMOSが0.65mA/μm以上、pMOSが0.51mA/μm以上、1.2V以上の電源でnMOSが0.47mA/μm以上、pMOSが0.22mA/μm以上、0.5V以上の電源でnMOSが0.052mA/μm以上、pMOSが0.032mA/μm以上の駆動力を得るには、トランジスタの構造として本発明の構成を有することが必要である。
上述の相互コンダクタンス及び電流駆動力の値はいずれも室温における特性値である。
したがって、ある電源電圧(VDD)下でnMOSにおいて、
gm>400VDD+140
pMOSにおいて
gm>260VDD+10
となる構造が本発明の特徴となる。単位はVDD(V)、gm(mS/mm)である。
gm>400VDD+140
pMOSにおいて
gm>260VDD+10
となる構造が本発明の特徴となる。単位はVDD(V)、gm(mS/mm)である。
また、電流駆動力としては
nMOSがId >0.598VDD−0.247
pMOSがId >0.268VDD−0.102
となる構造が本発明の特徴となる。単位はVDD(V)、Id (mA)である。
nMOSがId >0.598VDD−0.247
pMOSがId >0.268VDD−0.102
となる構造が本発明の特徴となる。単位はVDD(V)、Id (mA)である。
また、これらの値については特にゲート長の値を記述していないが、いずれも0.1μm近辺の大きさである。
MOSFETの駆動力はゲート長を短くし、チャネルの電界を強くすることにより、電子や正孔の速度を上げる手法が駆動力向上に有効であることは、よく知られているが、ゲート長を短くし、チャネル電界を強くする方法においては、ゲート長が0.1μm、あるいは、それ以下で、原理的には、速度飽和(チャネルの電界がある程度強くなると、それ以上電界が強くなっていても電子や正孔の速度が飽和し向上しないという現象。)が生じ、高速化が飽和しつつあった。
微細ゲートのMOSFETとして、昨年、ゲート長0.04μmの世界最小のnMOSFETを作製し、その室温動作を報告したが、その電流駆動力は、0.1μmゲート長のトランジスタと比べて、2〜3割の向上に留まるものであった。
したがって、前述した相互コンダクタンス及び駆動力の値は、従来の方法では実現が困難で、本発明の構成を持つトランジスタで実現できるものである。
本発明のトンネリングゲート酸化膜を用いない通常のMOSFETにおいては、NチャネルMOSでは、実効チャネル長(Leff )0.05μm、ゲート酸化膜厚(Tox)3.5nmのデバイスで、1.5V電源電圧下で、相互コンダクタンス740mS/mm、の値が、得られている(文献[D])。このトランジスタのゲート長(Lg )は、0.10μmと推測できる。この相互コンダクタンスの値は、従来構造の0.1μmゲート長MOSFETの最高性能である。また、上記従来構造の実効チャネル長0.1μm(ゲート長0.15μmと推測)トランジスタでは、相互コンダクタンス620mS/mmの値が得られており、これも従来構造の0.15μmゲート長MOSFETで得られる最高性能であった。
本発明のMOSFETの反転層容量は、表面キャリア濃度の見積りから、約0.5nmのゲート酸化膜と等価である。
したがって本発明の2.5nm未満のゲート酸化膜を適用した構造のトランジスタにおいては、0.1μmゲート長のデバイスにおいて、その相互コンダクタンスgmは、
gm>740×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)〜990mS/mm0.15μmゲート長のデバイスにおいて、
gm>620×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)〜830mS/mmが実現できる。言い換えるならば、0.1μmゲート長で990mS/mm 0.15μmゲート長で830mS/mm以上の相互コンダクタンスを得るには、本発明の基本要素である2.5nm未満のトンネルゲート酸化膜の適用が必要である。
gm>740×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)〜990mS/mm0.15μmゲート長のデバイスにおいて、
gm>620×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)〜830mS/mmが実現できる。言い換えるならば、0.1μmゲート長で990mS/mm 0.15μmゲート長で830mS/mm以上の相互コンダクタンスを得るには、本発明の基本要素である2.5nm未満のトンネルゲート酸化膜の適用が必要である。
また、同時に電流駆動力は、1.5V電源電圧下で0.65mA/μmが従来の最高性能である(文献[c])。この値は実効チャネル長Leff =0.09μmのデバイスでの値である(ゲート長は0.15μmと推定)。また、この従来トランジスタ構造で、ゲート長0.10μmのデバイスを実現すると、電流駆動力は0.77mA/μmと推定できる。
したがって本発明の2.5nm未満のゲート酸化膜を適用した構造のトランジスタにおいては、その電流駆動力Idは0.1μmゲート長のデバイスで
Id>0.77×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)
〜1.0mA/mm
0.15μmゲート長のデバイスで、
Id>0.65×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)
〜0.87mA/mm
が実現できる。
Id>0.77×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)
〜1.0mA/mm
0.15μmゲート長のデバイスで、
Id>0.65×(3.5+0.5)/(2.5+0.5)
〜0.87mA/mm
が実現できる。
逆に、1.5V電源電圧下で0.1μmゲート長で1.0mA/mm、0.15μmゲート長で0.87mA/mmの電流駆動力を得るには、本発明の基本要素である2.5nm未満のトンネル酸化膜の適用が必須である。
また、高性能なpチャネルMOSFETの例としては、文献([E])では、電源電圧1.5Vのとき、ゲート酸化膜3.5nm、実効チャネル長0.08μm(ゲート長0.15μmと推定)で400mS/mm、0.51mA/μm、実効チャネル長0.11μm(ゲート長0.18μm)で330mS/mm、0.44mA/μmが報告されている。
nチャネルMOSFETのときと、同様に、本発明の2.5nm未満のゲート酸化膜を適用した構造のトランジスタでは、0.15μmゲート長で、533mS/mm、0.68mA/μm、0.18μmゲート長で、440mS/mm、0.59mA/μmの高性能が実現できる。
それぞれのゲート長のデバイスにおいて、前記の示した値以上の性能を得るためには、本発明の基本要素である2.5nm未満のトンネル酸化膜の適用が必須である。
したがって、電源電圧Vddと相互コンダクタンスgmあるいは電流駆動力Idとの関係が、
NMOSで
gm>530×Vdd+190
PMOSで
gm>350×Vdd+13
NMOSで
Id>0.80×Vdd−0.33
PMOSで
Id>0.36×Vdd−0.14
(単位はVdd(V)、gm(mS/mm))
を満たすようなトランジスタを実現するためには、本発明の基本要素である2.5nm未満のゲート酸化膜の適用が不可欠である。
NMOSで
gm>530×Vdd+190
PMOSで
gm>350×Vdd+13
NMOSで
Id>0.80×Vdd−0.33
PMOSで
Id>0.36×Vdd−0.14
(単位はVdd(V)、gm(mS/mm))
を満たすようなトランジスタを実現するためには、本発明の基本要素である2.5nm未満のゲート酸化膜の適用が不可欠である。
以上のように、本発明により従来に比べ駆動力、信頼性ともに良いトランジスタが実現できた。
以上はシリコン酸化膜をゲート絶縁膜に用いる説明してきたが、本発明はそれと同等のゲート容量を有する絶縁膜、を用いても、同様の効果がある。絶縁膜としては、例えば、シリコン窒化膜(Si3 N4 )、シリコン窒化酸化膜(SiOx Ny )シリコン窒化膜とシリコン酸化膜の積層膜(SiO2 /Si3 N4 ,Si3 N4 /SiO2 ,SiO2 /Si3 N4 /SiO2 ,Si3 N4 /SiO2 /N4 )あるいはタンタルオキサイド(Ta Ox )、チタン酸ストロンチウム膜(TiSrxOy )それらとシリコン酸化膜、シリコン窒化膜との積層膜等がある。これらの絶縁膜のゲート容量がシリコン酸化膜換算で、シリコン酸化膜厚2.5nm未満と同等であれば、本発明の効果が得られる。例えば、図27はシリコン窒化膜の比誘電率7.9はシリコン酸化膜3.9の約2倍であり、シリコン窒化膜を用いる場合は、膜厚5nm未満の場合において本発明の効果が得られる。前述したいずれの絶縁膜を用いる場合において、このゲート絶縁膜中をトンネルリーク電流が流れても、シリコン酸化膜中をトンネル電流が流れる絶縁膜厚でトランジスタを構成するという要旨と一致しており、同等の効果がある。また、上述のシリコン酸化膜2.5nm未満と同等のゲート容量を有する絶縁膜であれば、トンネル電流が流れない絶縁膜を用いることができる。この場合は消費電力が低減し、さらに低消費電力で高性能なトランジスタが実現できる。
例えば、トランジスタ1個あたり、10-8Aのゲートトンネルリークを持つMOSFETを100万個集積した場合、10mAの電力が消費される。一方、トンネル電流が流れないトランジスタを使用した場合には、この10mAの消費電力が抑えられ、LSIとしての性能の向上を図ることができる。
また本発明のトランジスタは、半導体装置の一部に使用されると、高性能かつ安価な半導体装置が実現する。
図18は、半導体装置の一部に本発明のトランジスタを使用した半導体装置の概略図である。特に大電流で駆動することが要求される周辺回路の部分に、図18(b)に示すように本発明トランジスタを用いると良い。このような半導体装置は、次のような製造法で作製できる。
従来法により半導体基板上に素子領域及び素子分離領域を形成したのち、例えば炉酸化法にて800℃酸素雰囲気でシリコン表面を酸化し、4nmの第1のシリコン酸化膜を形成する。その後、本発明トランジスタ形成領域のみ前記第1のシリコン酸化膜を除去する。その後、急速ランプ加熱法にて所望の膜厚の第2のシリコン酸化膜を形成する。以降の工程は前述した本発明のトランジスタの形成方法と同様の工程を経て作製する。
このように作製した半導体装置は、大電流で駆動されるトランジスタが要求される領域に本発明で作製した高性能なトランジスタが形成され、全体として優れた半導体装置になる。従来、例えば高速論理デバイスにおいては、図19に示すように周辺回路部分(I/O部)をバイポーラトランジスタで形成し、内部論理回路をCMOSトランジスタで形成し、高速化を図った。
本発明を用いることで、CMOSのプロセスのみで作製が可能になり、安価に高性能な素子を実現することができた。
また、本発明のトランジスタは、ゲート絶縁膜が2.5nm未満と非常に薄いため、LSI動作時において、突発的なゲート電圧の印加、ノイズ等により、過度の即ち電源電圧を超える電圧が印加される状況が生じた場合、ゲート破壊と称される絶縁破壊を生じ、MOSFETとして良好な作用ができなくなるという問題が起こる。
図29は本発明のトランジスタ9のゲートに絶縁破壊の保護回路として金属/シリコン層からなるショットキーダイオード11を接続した構造を示す。このショットキーダイオードは、本発明のトランジスタ9よりも耐圧が低いものである。
ショットキーダイオード9としてはn型シリコンあるいはp型シリコンいずれを用いることができる。金属としてはAl,W,Ti,Mo,Ni,V,Co等を主成分とするものを用いることもできる。
ショットキーダイオードのない構造に比べ、ノイズ等の過度の電圧が印加された場合において、ショットキーダイオードが破壊し、過電流を生ずることにより、本発明のトランジスタ9のゲート絶縁膜が破壊されることを防ぐことができる。
即ち、本発明のトランジスタを用いた静電破壊に強い半導体装置が実現できる。
即ち、本発明のトランジスタを用いた静電破壊に強い半導体装置が実現できる。
本実施例においては、特にnMOSFETの例を用いて説明したが、本構造は同様にpMOSFETにも応用ができる。この場合、ゲート側壁部はBSG(B(ボロン)含有シリコン酸化膜)で形成し、浅いp型のソース/ドレイン領域を形成すればよい。これは文献(著者M.Saito,T.Yoshitomi,H.Hara,M.Ono,Y.Akasaka,H.Nii,S.Matsuda,H.S.Momose,Y.Katsumata,and H.Iwai;論文名P-MOSFETs with Ultra-Shallow Solid-Phase-Diffused Drain Structure Produced by Diffusion from BSG Gate-Sidewall ;出典IEEE Trans.Electron Devices,vol.ED-40,no.12,pp.2264-2272,December,1993)において報告されている。
また、上述のように、BSG側壁からの固相拡散技術でなく、通常のB(ボロン)原子のイオン打込み法によりソース/ドレイン拡散層を作製しても良い。
図24は、イオン打込み法でソース/ドレイン拡散層を形成したp型MOSFETの電気的特性である。このときゲート酸化膜厚は1.5nm、ゲート長は0.2μmである。本発明で作製されたpMOSFETは1.5V電源で0.41mA/μmの電流駆動力、及び408mS/mmの相互コンダクタンスを有し、文献(著者Y.Taur,S.Wind,Y.J.Mii,Y.Lii,D.Moy,K.A.Jenkins,C.L.Chen,P.J.Coane,D.Klaus,J.Bucchignano,M.G.R.Thomson,and M.Polcari;論文名“High Performance 0.1μmCMOS Devices with 1.5V Power Supply;出典IEDM Tech. Dig.,pp.127-130,1993)において報告されている0.2μmゲート長pMOSFETの性能値約200mS/mmを大幅に上回る高い性能を持つ。またこのTrは、0.5V電源で0.06mA/μmの駆動力と約350mS/mmの相互コンダクタンスが得られている。
また、本実施例においては、拡散層深さ30nmの例を用いて説明したが、拡散及び活性化のためのアニール条件を700℃から1,100℃の間で適宜温度と時間を選択することにより、所望の拡散層深さを自由に選ぶことができる。
図23はチャネル電流Id に占めるゲート電流Ig の比率Ig /Id が酸化膜厚Toxとゲート長Lg でどう変化するか示したものである。比率Ig /Id が同一になるのは酸化膜厚1.5nmの場合に比べ、20%厚い1.8nmの場合では、ゲート長は膜厚1.5nmのときの1/2まで短くした場合に、同じ量のリーク電流を生ずることが解る。
図12に示すように、Ig /Id が急激に増大するポイントである6×10-5を限界値として、それ以下の特性となるゲート長Lg 、絶縁膜厚Toxが好ましいとすると、下記の式が成立する。限界の6×10-5Ig /Id 比のあるとき、
Tox(nm)=logLg (μm)+2.02
したがって、ある絶縁膜厚Tox(nm)のときに許容されるゲート長Lg (μm)は、
Lg ≦10(Tox-2.02)
LSIの集積度向上のために消費電力となるゲート電流をさらに低減し、100万個(1M(メガ)bit)のメモリに応用される場合、LSIとしての消費電力への影響を10mA程度とする。1個あたりのトランジスタのゲート電流として許容されるのは10-8A/μmとすると、図6より、この図は10μmゲート幅あたりのゲート電流で記述してあるので、10-8A/μmとなるのはTox=1.5nmのとき、0.15μm、Tox=1.8nmのとき0.30μmである。
Tox(nm)=logLg (μm)+2.32
したがって、ある膜厚で許容されるゲート長Lg (μm)の値は
Lg ≦10(Tox-2.32)
であれば、さらに性能が向上し、集積度の高いLSIに応用できる。
Tox(nm)=logLg (μm)+2.02
したがって、ある絶縁膜厚Tox(nm)のときに許容されるゲート長Lg (μm)は、
Lg ≦10(Tox-2.02)
LSIの集積度向上のために消費電力となるゲート電流をさらに低減し、100万個(1M(メガ)bit)のメモリに応用される場合、LSIとしての消費電力への影響を10mA程度とする。1個あたりのトランジスタのゲート電流として許容されるのは10-8A/μmとすると、図6より、この図は10μmゲート幅あたりのゲート電流で記述してあるので、10-8A/μmとなるのはTox=1.5nmのとき、0.15μm、Tox=1.8nmのとき0.30μmである。
Tox(nm)=logLg (μm)+2.32
したがって、ある膜厚で許容されるゲート長Lg (μm)の値は
Lg ≦10(Tox-2.32)
であれば、さらに性能が向上し、集積度の高いLSIに応用できる。
図27は通常のトンネルゲート酸化膜MOSFETに用いられる各種厚さToxを有するゲート絶縁膜についてIg−Vg特性を示すもので、同図(a)と同図(b)とは横軸(Vg軸)が前者よりも後者を伸長させたものとしている。これにより、同図(a)は同図(b)よりも、より多くの種類のゲート絶縁膜について特性を示している。また、同図(b)は同図(a)よりもゲート絶縁膜の種類を限定しその限定された種類のゲート絶縁膜についての特性を詳細に示している。本特性は比較的広い面積(110μm×100μm)のMOSキャパシタにて測定されたもので、この特性の絶縁膜をMOSFETに用いる際には図28に示すようにゲート面積の微細化によって本リーク電流は減少することが知られている。
図29はトンネルゲート酸化膜をMOSFETに適用した場合のゲートリーク電流とゲート長との関係を示すものである。この図に示すようにMOSFETに用いる場合にはゲート長Lgに応じてリーク電流が減少することが知られているが、Lgの−1乗よりLgに対する依存性が大きい。したがって、短いゲート長のみで回路を構成する場合、長いLgのトランジスタに比べリーク電流による消費電力の増大を抑制できる。
図30は本発明のMOSFETを従来のものと対比して示すものであり、同図(a)は本発明に係るMOSFET、同図(b)は従来のMOSFETである。同図(b)に示すゲート長のMOSFET13と同等の性能を持ち、かつ消費電力の少ない回路を構成する場合、同図(a)に示すように、微細ゲート長MOSFET12を適宜直列に繋げることによって、所望の駆動力を有する回路を実現することができる。本構成により、従来構造で問題であったリーク電流を十分抑え、低消費電力に適した半導体装置を実現できることとなる。
1 半導体基板
2 ゲート電極
3 ゲート酸化膜
4 チャネル形成領域
5 ソース領域
6 ドレイン領域
7 ゲート電源
8 ドレイン電源
9 通常のゲート長を有するMOSFET
10 低電圧電源
11 ショットキーダイオード
12 微細ゲート長を有するMOSFET
2 ゲート電極
3 ゲート酸化膜
4 チャネル形成領域
5 ソース領域
6 ドレイン領域
7 ゲート電源
8 ドレイン電源
9 通常のゲート長を有するMOSFET
10 低電圧電源
11 ショットキーダイオード
12 微細ゲート長を有するMOSFET
Claims (3)
- 第一導電型の半導体基板と、
該半導体基板上に形成されたゲート絶縁膜と、
このゲート絶縁膜を介して前記半導体基板上に形成されたゲート電極と、
該半導体基板のゲート電極直下に位置するチャネル形成領域の両側に形成された第二導電型のソース/ドレイン領域とを備えたMOS型半導体装置において、
前記ゲート絶縁膜の厚さが酸化膜換算で2.5nm未満、前記ゲート電極のゲート長が0.3μm以下で、前記ゲート電極のチャネル方向の長さ(Lg)と前記ゲート絶縁膜のシリコン膜換算厚さ(Tox)の関係が以下の関係
Lg ≦10(Tox-2.02) このときLg の単位は(μm)
Toxの単位は(nm)
を満足することを特徴とする半導体装置。 - 前記ゲート電極のチャネル方向の長さ(Lg)と前記ゲート絶縁膜のシリコン膜換算厚さ(Tox)の関係が以下の関係
Lg ≦10(Tox-2.32) このときLg の単位は(μm)
Toxの単位は(nm)
を満足することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。 - 一部に請求項1または2の半導体装置を含むことを特徴とする半導体集積回路装置。
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Legal Events
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| A521 | Written amendment |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090130 |