JP2005287342A - 乗用型草刈り機 - Google Patents

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Abstract

【課題】 機体前部にエンジンおよび前輪を配備するとともに機体後部に後輪を備えた伝動ケースを配備し、エンジンからの動力を、伝動ケースに連結した油圧式の無段変速装置に軸伝達し、無段変速装置の出力を伝動ケース内で分岐して、一方の分岐動力を後輪に伝達するとともに他方の分岐動力を前輪に軸伝達するよう構成し、前輪と後輪との間にモーアを昇降自在に装着した乗用型草刈り機において、前輪駆動軸を極力高い位置に配備することができるものでありながら、無段変速装置および伝動ケースの小型化を可能にする。
【解決手段】 無段変速装置16を伝動ケース11の後面に連結するとともに、伝動ケース11の装備した前輪駆動軸20を、側面視において無段変速装置16の上下幅内に位置させて伝動ケース11の前面に突設してある。
【選択図】 図5

Description

本発明は、走行変速に油圧式の無段変速装置を利用したミッドマウント型の乗用型草刈り機に関する。
ミッドマウント型の乗用型草刈り機としては、例えば、特許文献1に示されるように、エンジン4および左右の前輪2を機体前部に配備するとともに左右の後輪3を備えたミッションケース(伝動ケース)6を機体後部に配備し、エンジン4からの動力をミッションケース6の前面に連結した油圧式の無段変速装置7に軸伝達し、この無段変速装置7の変速出力をミッションケース内で分岐して、一方の分岐動力を後輪3に伝達するとともに他方の分岐動力を前輪2に軸伝達するよう構成し、かつ、前輪2と後輪3との間にモーア1を昇降自在に装着した構造のものがある。
特開2003−106412号公報
上記記乗用型草刈り機においては、ミッションケース6から機体前方に向けて動力を伝達する前輪駆動軸9を、モーア1の上昇を邪魔しないように高い位置に配置することになるが、ミッションケース6の前面に無段変速装置7が連結されているので、前輪駆動軸9を無段変速装置7に貫通させるか、あるいは、無段変速装置7を横側方に避けた位置に配置する必要がある。しかし、前者の場合には、前輪駆動軸を貫通させるために無段変速装置7を変速構造を収容するに足る大きさ以上に大型化する必要があり、また、後者の場合には、前輪駆動軸9を無段変速装置7を避けた横側方位置に配置するためにミッションケース6を横幅の大きいものにする必要があった。
本発明は、このような点に着目してなされたものであって、前輪駆動軸を極力高い位置に配備することができるものでありながら、無段変速装置および伝動ケースを小型化できる乗用型草刈り機を提供することを主たる目的としている。
第1の発明は、エンジンおよび左右の前輪を機体前部に配備するとともに左右の後輪を備えた伝動ケースを機体後部に配備し、前記エンジンからの動力を伝動ケースに連結した油圧式の無段変速装置に軸伝達し、前記無段変速装置の出力を伝動ケース内で分岐して、一方の分岐動力を前記後輪に伝達するとともに他方の分岐動力を前記前輪に軸伝達するよう構成し、前記前輪と後輪との間にモーアを昇降自在に装着した乗用型草刈り機において、
前記無段変速装置を前記伝動ケースの後面に連結するとともに、伝動ケースに装備した前輪駆動軸を、側面視において無段変速装置の上下幅内に位置させて伝動ケースの前面に突設してあることを特徴とする。
この構成によると、伝動ケースの前面には他装置が存在しないので、前輪駆動軸を配置する制約が少ないものとなる。また、伝動ケースの後面に連結される無段変速装置には前輪駆動軸が挿通されないので、変速構造を収容するに足る大きさのもでよい。
従って、第1の発明によると、前輪駆動軸をモーアの昇降の邪魔にならない高い位置に配備することができるものでありながら、無段変速装置および伝動ケースを必要最小限度の大きさに構成することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、
前記伝動ケースの前面にモーア駆動用のPTO軸を突設するとともに、このPTO軸よりも高く位置させて前記前輪駆動軸を配備してあることを特徴とする。
この構成によると、PTO軸の地上高を低く配置でき、第1の発明の上記効果をもたらすとともに、PTO軸とモーアとを連動連結する軸伝動機構に装備されるジョイントの屈折角度を極力小さくしてモーアを昇降することができ、モーア駆動構造の耐久性の向上および駆動騒音の低減にも有効となる。
第3の発明は、上記第1または2の発明において、
前記無段変速装置の出力軸に作用する走行ブレーキを無段変速装置の後部に備えてあることを特徴とする。
この構成によると、走行ブレーキを伝動ケースに装備する場合に比べて伝動ケースの小型化を図ることができ、第1または第2の発明の上記効果を助長する。
第4の発明は、上記第1〜3のいずれか一つの発明において、
前記伝動ケースを左右後輪の間において横一側方に偏位させて配備し、この伝動ケースと横他側方の後輪との間の空間に、前記モーアからの刈草を機体後部に配備した集草容器に導くダクトを前後に挿通配備してあることを特徴とする。
この構成によると、伝動ケースおよびこれの後面に連結された無段変速装置の小型化が図られることで、一方の後輪側に偏位された伝動ケースと他方の後輪との間に形成される空間んお左右幅を大きくすることができ、刈草案内用のダクトの挿通が容易となる。
図1に、本発明に係る乗用型草刈り機の全体側面図が示されている。この乗用型草刈り機は、操向される前輪1および向き固定の後輪2がそれぞれ駆動される四輪駆動型に構成された乗用型の走行機体3の下部に、油圧シリンダ4で駆動昇降される四連リンク機構5を介してモーアMが昇降操作可能に吊り下げ連結されるとともに、車体後部にモーアMで刈取った刈草を集める集草容器6が連結された構造となっている。
走行車体3に備えられた左右一対の主フレーム7の前部には、左右に前輪1を操向可能に装備した前車軸ケース8がローリング可能に装備されるとともに、ボンネット9で覆われたエンジン10が搭載され、主フレーム7の後部には、左右に後輪2を装着した伝動ケース11が連結固定されている。また、主フレーム7の上部には、ステップ12が搭載連結されるとともに、このステップ12の後部に連設された左右フェンダ部12aの間に運転座席13が配備されている。
図3の伝動系統図に示すように、エンジン10から出力された前後軸心の回転動力は伝動軸14を介して伝動ケース11の入力軸15に前方から伝達されて、ケース内で走行系と作業系に分岐される。
図3〜図5に示すように、前記入力軸15は、伝動ケース11の後面に連結された前後進切換え可能な油圧式の無段変速装置(HST)16の入力用ポンプ軸16aに突合せ連結されており、この無段変速装置16に入力された動力は、前進用あるいは後進用に無段変速されて出力用モータ軸16bから出力され、出力ギヤG1、ギヤG2、ベベルギヤG3,G4、および、ギヤG5,G6によって横向き軸心の回転動力に変換されて横長伝動軸17に伝達され、その後、横長伝動軸17から左右のサイドクラッチ18および減速ギヤG7,G8を経て左右の車軸19に振り分け伝達されるようになっている。また、無段変速装置16の出力用モータ軸16bから取り出された変速動力は出力ギヤG9およびギヤG10を介して前輪駆動軸20に伝達され、この前輪駆動軸20からケース前方に取り出された動力が、車体下部に沿って前方に延出配備された伝動軸21,22を介して前車軸ケース8のデフ機構23に伝達され、前輪1が後輪2とが同調した速度で駆動される。
ここで、前記前輪駆動軸20は側面視で無段変速装置16の上下幅内に位置して配備されている。
また、入力軸15に伝達された動力の一部はギヤG11で作業系の動力として取り出され、ギヤG12,G13を介してPTOクラッチ24に伝達された後、ケース前面に突設したPTO軸25から取り出され、伝動軸26を介してモーアMのデッキ上面に搭載連結された入力ケース27に伝達されるようになっている。ここで、図4中に示すように、入力軸15から作業系動力を分岐する前記ギヤG11は、入力軸15と入力用ポンプ軸16aとを連結する軸継ぎ手としても機能している。
前記無段変速装置16は、前記入力用モータ軸16aで駆動されるアキシャルプランジャ型の可変容量ポンプP16と、前記出力用モータ軸16bを駆動するアキシャルプランジャ型の固定容量モータM16とを上下に組み込んだケーシング16cの前面に厚板ブロック状のポートブロック16dを連結して構成されたものであり、常時駆動される入力用モータ軸16aがケーシング16cを貫通して後方に突出され、その突出端に無段変速装置16に対する冷却ファン32が取付けられるとともに、出力用モータ軸16bの後端に作用する走行ブレーキ33が備えられて、運転部の右側足元に配備されたブレーキペダル28にリンク連係されている。
また、可変容量ポンプP16の斜板角度を変更して出力用モータ軸16bの回転速度およびその回転方向を任意に変更するための変速操作軸(トラニオン軸)34がケーシング16cの左側面に備えられ、この変速操作軸34が運転部の右側足元に配備された変速ペダル29にリンク連係されており、変速ペダル29を前方に踏み込むことで前進増速が、また、後方に踏み込むことで後進増速が行えるとともに、踏み込みを解除すれば変速ペダル29が中立位置に自動復帰するように構成されている。
前記伝動ケース11は、無段変速装置16を後面に連結した縦長の主ケース部11aの下部に、左側の車軸19を備えた左減速ケース部11bと、前記横長伝動軸17を挿通する横長ケース部11cを一体連設するとともに、横長ケース部11cの右端に右側の車軸19を備えた右減速ケース部11dを一体連設したアルミダイキャストケースとして構成されるとともに、伝動ケース11全体が前後の分割ケース部分11F,11Rに分割されてその全周でボルト締め連結されている。
なお、図4の正面図に示すように、伝動ケース11の主ケース部11aは、走行車体3に対して左横側方(図4では右側)に偏って配備されており、その偏在によって空けられた車体下方空間に、モーア5から放出された草を集草容器6に導くダクト35が配備されている。
図5,7に示すように、伝動ケース11における前記主ケース部11aの後面は、無段変速装置16におけるポートブロック16dの前面に接合連結される周辺部以外の部分が前方に凹入されて、主ケース部11aの後面とポートブロック16dの前面との間に前後に狭い空隙sが形成され、この空隙sに、無段変速装置16の出用モータ軸16bに取付けた後車輪駆動用の出力ギヤG1と前車輪駆動用の出力ギヤG9、出力ギヤG1に咬合するギヤG2、出力ギヤG9に咬合するギヤG10、が収容されるとともに、この空隙sにおける潤滑油レベルを監視する検油ゲージ36がケース上面に差込み装着されている。
図6に示すように、前記サイドクラッチ18は、横長伝動軸17にシフト可能にスプライン装着されたクラッチボス41、横長伝動軸17に対して遊転するギヤG7と一体化したクラッチドラム42、クラッチボス41とクラッチドラム42にそれぞれ係合されて交互に積層された多数のクラッチディスク43、クラッチボス41をスライド付勢してクラッチディスク43を圧接するバネ44、等を備えた多板式クラッチに構成されている。
このサイドクラッチ18は、通常は、クラッチボス41をバネ44でシフトしてクラッチディスク43群を圧接することで、クラッチボス41からクラッチドラム42へ動力を伝達するクラッチ入り状態に保持されており、伝動ケース11に軸支装着したシフトフォーク45を回動操作して、クラッチボス41をバネ44に抗して後退変位させることでクラッチディスク43の圧接を解除してクラッチボス41からクラッチドラム42への動力伝達を断つくクラッチ切り状態が得られるように構成されている。
図4,11に示すように、前記シフトフォーク45の操作軸46は伝動ケース11の前面に突設され、操作軸46の突出端に連結されたカム板47が、伝動ケース11の前面に前後向きの支点x周りに揺動自在に装着された操作アーム48によって接当操作されるようになっている。つまり、操作アーム48に連結されたレリーズワイヤ49を引き操作して操作アーム49を復帰バネ50に抗して揺動させると、操作アーム48の先端ローラ48aがカム板47の外周に形成されたカム面Sを押圧して操作アーム48が回動され、もって、サイドクラッチ18が切り操作されるようになっている。
左右のサイドクラッチ18を操作する前記レリーズワイヤ49は、図12に示すように、前輪1のステアリング機構90に連動連結されており、前輪1の操向作動に連動して自動的に操作されるようになっている。つまり、前輪1のステアリング機構90は、前車軸ケースに沿って横架装着した両ロッド式のステアリングシリンダ91によって左右の前輪1を操向操作する全油圧式パワーステアリング機構に構成されており、左側のナックルアーム92に左側のサイドクラッチ18を操作するレリーズワイヤ49の前端が、また、右側のナックルアーム92に右側のサイドクラッチ18を操作するレリーズワイヤ49の前端がそれぞれ連結されている。そして、直進時および緩やかな旋回時には操作アーム48の揺動変位がカム面Sによって吸収されて左右のサイドクラッチ18は入り状態に維持されて四輪駆動が行われ、例えば図13に示すように、ステアリングハンドル30を右に大きく回して前輪1を直進状態から設定角度(例えば20°)以上に操向すると、その操向操作に連動して旋回内側となる右側の後輪2のサイドクラッチ18だけが自動的に切り操作されて、左右前輪1と旋回外側に位置する左側の後輪2による三輪駆動で旋回が行われ、旋回内側となる右側の後輪2が自由回状態になることで芝を傷めることなく小回り旋回することができるようになっている。
図8に示すように、前記PTOクラッチ24は、油圧操作式の多板クラッチに構成されており、伝動ケース11の前記入力軸15からの動力を受けるギヤG13がPTO軸25に遊嵌装着され、このギヤG13のボス部に咬合連結されたクラッチドラム51と、PTO軸25にシフト可能にスプライン装着したクラッチボス52との間に、それぞれに係合されたクラッチディスク53が交互に重合されている。
クラッチボス52の内部空間には、このクラッチボス52を図中左方にスライド付勢してクラッチディスク群53を圧接するバネ54が組み込まれ、常態ではPTOクラッチ24がクラッチ入り状態に保持され、クラッチボス52がバネ64に抗し図中右方に後退変位されることでクラッチディスク53の圧接が解除されてクラッチ切り状態がもたらされるようになっている。
また、伝動ケース11内の前部には、横向きの操作軸55を介して揺動操作される操作フォーク56が配備されるとともに、この操作フォーク56によって後方へ押圧操作される押圧板57がクラッチボス52に遊嵌装着されている。この押圧板57は、クラッチボス52の外周に段差状に形成された受け面wに後方から受け止め支持されており、操作フォーク56の後方への操作力が押圧板57および受け面wを介してクラッチボス52に伝えられ、クラッチボス52がバネ54に抗して後方(クラッチ切り方向)に押圧変位されるようになっている。ここで、図9に示すように、前記押圧板57の外周部適所が伝動ケース11の内面に係合されて、押圧板57がクラッチ軸心方向には変位可能に、かつ、クラッチ軸心回りには回動不能に支持されている。
このように構成されたPTOクラッチ24は、上記したように、常時はバネ54によってクラッチ入り状態に付勢されており、前記操作軸55の外端に連結した操作レバー58を操作して操作フォーク56を揺動させると、押圧板57を介してクラッチボス52がバネ54に抗して後退変位されてPTOクラッチ24がクラッチ切り状態に切換えられ、クラッチドラム51からクラッチボス52への動力伝達が断たれるとともに、回転不能な押圧板57に受け面wを介して圧接されているクラッチボス52に回転摩擦抵抗が付与されてPT0軸25に回転制動がかけられる。これによって、動力伝達が断たれたモーア5の慣性回転が抑制される。
図14に、この草刈り機に備えられた油圧系の回路図が示されており、図中のPは油圧ポンプ、61は前記モーア昇降用の油圧シリンダ4を作動制御するロータリ式の制御バルブ、62はステアリングシリンダ91に配管接続されたパワーステアリング用のコントローラ、63はカートリッジ型のオイルフィルタであり、伝動ケース11に貯留した潤滑油がこの油圧系の作動油として利用されている。なお、上記油圧回路の作動油は、鉄パイプからなる管路を介して機体前部に送られて、エンジン冷却用のラジエータ37の風路に臨設されたオイルクーラ38に流され、管路およびオイルクーラ38を流動する間の放熱によって冷却されて機体後部に戻されるようになっている。
図4に示すように、前記油圧ポンプPは、伝動ケース11の上端部前面に取付けられ、前記入力軸15にギヤG14およびギヤG15を介して連動連結されたポンプ駆動軸64によって駆動されるようになっており、伝動ケース11の下端部からストレーナ65を通して取り出した油をパイプ66を介して吸引し、その吐出油を圧油供給パイプ67で圧送するように構成されている。油圧ポンプPからの圧油は、制御バルブ61、パワーステアリング用コントローラ62、および、オイルフィルタ63を経た後、無段変速装置16のチャージ油路に供給され、余剰油および各部からのドレン油はオイルタンクとしての伝動ケース11に還元される。
前記制御バルブ61等を内臓したバルブブロック68は伝動ケース11の上部に配備されており、そのポンプポートが前記圧油供給パイプ67を介して油圧ポンプPに接続されるとともに、そのシリンダポートに前記油圧シリンダ4が、また、出力ポートに前記パワーステアリング用コントローラ62がそれぞれ配管接続されている。また、このバルブブロック68の背面に前記オイルフィルタ63が脱着自在に装着されている。
無段変速装置16からのドレン油はポートブロック16dの前面から排出されるようになっており、このドレン油が潤滑油として伝動ケースの潤滑必要箇所に以下のようにして供給されている。
すなわち、図7に示すように、ポートブロック16dの前面に形成されたドレンポートdpには案内パイプ71の上端が差込み接続されるとともに、案内パイプ71の下端が、伝動ケース11を構成する後側の分割ケース部分11Rの下部に一体形成した横長伝動軸支承用のボス部72に差込み接続され、さらに、案内パイプ71の中間部から分岐した中間パイプ71aが後側の分割ケース部分11Rの上部に設けられたボス部73に差込み接続されている。
図6に示すように、案内パイプ71の下端部から前記ボス部72に供給された潤滑油は、軸受けボス内に形成された環状溝74および横長伝動軸17の内部に形成された軸内油路75を介して左右のサイドクラッチ18におけるクラッチボス41の内側に供給されるようになっており、クラッチ切り操作された際のクラッチディスク43間への潤滑油供給が十分行えるようにして、クラッチ切り性能を高めるとともに、摩擦伝動部が局部的に高温になるのを防止している。
また、図8に示すように、案内パイプ71の中間パイプ71aから上方のボス部73に供給された潤滑油は、PTO軸25の軸内油路76を介してPTOクラッチ24の内部、および、押圧板57とクラッチボス52との摺接部位に供給されるようになっており、クラッチ切り操作された際のクラッチディスク43間へ潤滑油供給を十分行うとともに、クラッチ入り時における押圧板57とクラッチボス52との摺動部位への潤滑油供給を十分なものにし、もって、クラッチ切り性能を高めるとともに、摩擦伝動部および摺動部位が局部的に高温になるのを防止している。なお、クラッチボス52の内周面には軸支方向に幅広の油溜め用の凹部86が形成されるとともに、この凹部86の潤滑油を、クラッチボス41の外周に形成されたスプライン部に供給する複数の油孔87が形成され、クラッチディスク43間への潤滑油供給が確実に行われるようにしている。
さらに、上方のボス部73に供給された潤滑油の一部は、ギヤG12の支軸77を支承するボス部78にナイロン製のチューブ79を介して供給され、ギヤG12を遊転支持するニードル軸受け80に支軸77の軸内油路81を介して供給するよう構成されている。なお、図9に示すように、前記チューブ79は、前側の分割ケース部分11Fの接合面に形成された溝82に嵌め込み支持されている。なお、ギヤG12の支軸77は、前後分割構造の伝動ケース11およびPTO軸25の軸受けケース11Bを接合連結する際の位置決め用ノックピンに兼用されており、これによってノックピンの本数節減が図られている。なお、前記軸受けケース11Bは、ノックピンとして機能する前記支軸77と専用のノックピン88によって位置決めされている。
上記のように構成された伝動ケース11への潤滑油の充填および補給は検油ゲージ36を抜いて行うことになるが、左右の減速ケース部11b,11dの上端部と主ケース部11aの上端部に装着されたアダプタ83,84に亘ってゴムホース85が装着されて、潤滑油注入時に左右の減速ケース部11b,11dの上部に溜まった空気をゴムホース85を介して主ケース部11aの上端部に逃がすように構成されている。
乗用型草刈り機の全体側面図 乗用型草刈り機の全体平面図 伝動系統図 伝動ケースの正面図 伝動部の一部を切欠いた側面図 伝動ケースを縦断した背面図 伝動ケースの要部を縦断した側面図 PTOクラッチの縦断側面図 PTOクラッチに装備された制動手段の正面図 潤滑油供給用チューブの組付け状態を示す断面図 サイドクラッチおよびその操作構造を示す正面図 直進走行状態における走行構造の平面図 右旋回状態における走行構造の平面図 油圧回路図
符号の説明
1 前輪
2 後輪
6 集草容器
10 エンジン
11 伝動ケース
16 無段変速装置
16b 出力用モータ軸
20 前輪駆動軸
25 PTO軸
33 走行ブレーキ
35 ダクト
M モーア

Claims (4)

  1. 機体前部にエンジンおよび左右の前輪を機体前部に配備するとともに左右の後輪を備えた伝動ケースを機体後部に配備し、前記エンジンからの動力を伝動ケースに連結した油圧式の無段変速装置に軸伝達し、前記無段変速装置の出力を伝動ケース内で分岐して、一方の分岐動力を前記後輪に伝達するとともに他方の分岐動力を前記前輪に軸伝達するよう構成し、前記前輪と後輪との間にモーアを昇降自在に装着した乗用型草刈り機において、
    前記無段変速装置を前記伝動ケースの後面に連結するとともに、伝動ケースに装備した前輪駆動軸を、側面視において無段変速装置の上下幅内に位置させて伝動ケースの前面に突設してあることを特徴とする乗用型草刈り機。
  2. 前記伝動ケースの前面にモーア駆動用のPTO軸を突設するとともに、このPTO軸よりも高く位置させて前記前輪駆動軸を配備してあることを特徴とする請求項1記載の乗用型草刈り機。
  3. 前記無段変速装置の出力用モータ軸に作用する走行ブレーキを無段変速装置の後部に備えてあることを特徴とする請求項1または2記載の乗用型草刈り機。
  4. 前記伝動ケースを左右後輪の間において横一側方に偏位させて配備し、この伝動ケースと横他側方の後輪との間の空間に、前記モーアからの刈草を機体後部に配備した集草容器に導くダクトを前後に挿通配備してあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の乗用型草刈り機。
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