JP2005333702A - 可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 このスライド装置は,テーブルの往復移動のストローク長さを長くし,高速性や高応答性を発揮させ,小形であってコンパクトに製作効率を良好にする。
【解決手段】このスライド装置は,テーブル1に設けた8極でなる界磁マグネット6と界磁マグネット6に対向してベッド2に設けた矩形状のコアレスでなる12個の電機子コイル7を持つ電機子組立体5を有し,テーブル1に界磁マグネット6を位置決め可能にする凹部35を形成し,凹部35を界磁マグネット6の板厚の1/3以下の深さに形成する。【選択図】図5

Description

この発明は,半導体製造装置,各種組立装置,測定・検査装置,試験装置,工作機械等の各種装置に使用されるスライド装置に関する。
近年,スライド装置は,半導体製造装置,各種組立装置,測定・検査装置,試験装置,工作機械等の各種の装置において益々多用途になって各種の仕様のものが求められている。スライド装置としては,例えば,小形リニアモータテーブルが知られている。該小形リニアモータテーブルは,界磁マグネットが装着されたテーブルが鋼等の磁性材からなり,マグネットヨークとして磁気回路部分を構成し,ベッドも同じく磁性材からなり,各電機子コイルに関するコイルヨークとして作用する磁気回路部分を構成していた(例えば,特許文献1参照)。
また,可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置が知られている。該可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置は,小形リニアモータテーブルに比較して,小形化され,高推力,高応答なスライド装置になっており,界磁マグネットのN極とされた一方の磁極の外側に磁束のパターンを矯正させて磁気検知素子でもって正確に位置検出を可能にするものである。また,該スライド装置は,界磁マグネットに対向してベッドに配設された磁気検知素子によってテーブルの位置を検出する。界磁マグネットの一方の端部に配置されている一端磁極の外側には,テーブルの推力に与える影響が少ない範囲で極性が異なる補助マグネットが配設されている。補助マグネットは,配設されないときに外側に開放されてしまう一端磁極の磁極パターンを矯正し,互いに隣接する磁極の境界位置における磁束と同程度に設定し,一端磁極の端部を正確に検出するものである。また,上記のスライド装置は,ベッド及びテーブルを磁性材料で構成し,テーブルには,希土類磁石でなる界磁マグネットが配設され,更に,補助マグネット,端板,センサ用マグネットが配設され,ベッドには三相通電方式でなる電機子組立体が配設されており,スライド装置の小形化,高推力,高応答などを実現しているものであり,光リニアエンコーダが配設され,高精度に位置決め可能なスライド装置になっているものである(例えば,特許文献2参照)。
特開平9−266659号公報(第1頁,図3) 特開2002−10617号公報(第1頁,図4)
しかしながら,上記の小形リニアモータテーブルは,本出願人に係るものであるが,テーブルに界磁マグネットを固設する際に,テーブルの下面側に形成された凹部に嵌挿されるが,その凹部の深さが,ほぼ界磁マグネットの板厚に相当する程度に深く形成されていた。そのため,界磁マグネットの磁極が5極と小さな磁極でなっているにもかかわらず,上記凹部の深さが大きいので,界磁マグネットの磁束がその凹部の側面に逃げてしまい,対向する電機子コイルへの磁束が弱まって推力が弱められていた。また,上記凹部の深さが大きいので,製作する上でも加工工数が掛かるものになっていた。更に,テーブルの下面には,案内手段でなるスライドユニット即ち摺動台を固設する際に,一方の側部にスライドユニットを位置決めする突出側部が形成された構造になっており,製作する上でも加工工数が掛かるものになっていた。また,ベッドも,上面に電機子コイルを配設する凹部が形成され,下面に駆動回路を配設する凹部が形成され,断面H字状に形成され複雑な形状で製作する上でも加工工数が掛かるものになっていた。従って,上記の小形リニアモータテーブルは,小形なスライド装置にあって,高推力,高応答,長ストローク及び製作効率の良い構成には不足する部分があった。
また,上記のスライド装置は,本出願人に係るものであるが,テーブルの下面に4極の界磁マグネットを下面の平面上に並べただけのものになっていた。従って,上記スライド装置は,長ストローク,高推力,高応答等の課題を解決するために,界磁マグネットの磁極を更に多数である8極にする場合に,界磁マグネットの位置決めができなかった。また,テーブルの一方の側部には,直動案内ユニットにおけるスライダを固着するために位置決めする突出側部が形成された構造になっており,製作する上でも加工工数が掛かるものになっていた。また,ベッドも,上面に電機子コイルを埋設する凹部が形成され,凹部の深さが深く形成され,ベッドを製作する上でも加工工数が掛かるものになっていた。また,ベッドは,中央部側部を切り欠いてセンサを配設した構造であり,複雑な形状で製作する上でも加工工数が掛かるものになっていた。
近年,可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置は,半導体製造装置,各種組立装置,測定・検査装置,試験装置,工作機械等の各種装置に益々多用途になり,長い距離(ストローク)を可動可能な構造のものが求められている現状である。そこで,本出願人に係る上記スライド装置を更に一段と発展させて,テーブルのストローク長さを長く可動できるように改良し,推力を向上させて高速性,高応答性等の性能を発揮させ,更に小形,コンパクト,製作効率が良好なスライド装置を構成するという課題があった。
この発明の目的は,上記の課題を解決することであり,テーブルが長い距離,即ち,ストローク長さを長く可動でき,推力を向上させて高速性,高応答性等の性能を発揮させると共に,小形であってコンパクトで製作効率が良好な可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置を提供することである。
この発明は,長尺な板状でなるベッド,前記ベッドの長手方向に直動案内ユニットを介して往復移動自在な板状でなるテーブル,前記テーブルの前記ベッドに対する第1対向面に前記テーブルの移動方向に極性が交互に異にして並設された多数のマグネットでなる界磁マグネット,及び前記界磁マグネットに対向して前記ベッドの前記テーブルに対する第2対向面に前記長手方向に沿って矩形状のコアレスでなる電機子コイルを多数配設した電機子組立体を有する可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置において,
前記ベッドはコイルヨークとして及び前記テーブルはマグネットヨークとして,磁気回路部分になる磁性材料から構成され,且つ前記テーブルの前記第1対向面に多数の前記マグネットでなる前記界磁マグネットを位置決め可能にする第1凹部が形成され,前記第1凹部は前記界磁マグネットの板厚の1/3以下の深さに形成されていることを特徴とするスライド装置に関する。
このスライド装置は,前記テーブルに形成された前記第1凹部が,0.05mm〜0.5mmの深さに形成されているものである。
また,このスライド装置において,前記界磁マグネットは前記マグネットの数が8個で構成され,及び前記電機子組立体は三相通電方式で各相の電流が供給される3個の前記電機子コイルが一組として構成されて前記電機子コイルの数が総計で12個から構成されている。
このスライド装置は,前記ベッドの前記第2対向面には,前記電機子組立体が配設される第2凹部が形成され,前記第2凹部は前記電機子コイルの厚みの半分より浅く形成され,前記電機子組立体の両側面には異物の侵入を防止する側面カバーが配設されているものである。
前記テーブルは,突出部の無い平坦面に形成され,前記平坦面に位置決めピンにより位置決めされた前記直動案内ユニットにおけるスライダが固着され,前記スライダは,前記ベッドに固着された前記直動案内ユニットにおける軌道レールに転動体を介して摺動自在に跨架されている。
また,このスライド装置は,前記電機子組立体の中央に位置する6個の前記電機子コイルには,前記界磁マグネットを検知する磁気検知素子がそれぞれ配設されているものである。
このスライド装置は,前記テーブルの前記第1対向面の側部には,前記長手方向に沿ってリニアエンコーダでなるリニアスケールが固着され,前記ベッドの側面には,前記リニアスケールに対向してリニアエンコーダでなるセンサを配設するために前記センサの支持ブラケットを固着する取付用の第3凹部が形成されているものである。
このスライド装置は,前記ベッドの端部には,前記電機子組立体における前記電機子コイルを覆う基板に,電源線と信号線との結線部分を保護し且つ前記ベッドから前記テーブルの飛び出しを規制するコネクタブロックが固着され,前記コネクタブロックには,前記センサからのセンサ線を支持するための支持バンドを固着する前記支持バンドの取付用の第4凹部が形成されているものである。
このスライド装置は,上記のように構成されているので,従来のスライド装置を更に発展させたものであり,従来のスライド装置に比較して,テーブルがストローク長さを更に長く移動できるように構成し,テーブルの推力を向上させて,高速性,高応答性等の性能を一層発揮できるように構成し,長ストロークを有するスライド装置にあっても小形にコンパクトに構成し,しかも製作効率が良好な構造を備えており,各種装置に組み込んで使用できる。
以下,図面を参照して,この発明による可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置の実施例を説明する。この発明による可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置は,クリーンルーム,試験実験室等のエリアで稼働される半導体製造装置,工作機械,各種組立装置,試験装置,位置決めテーブル,スライドテーブル等の各種装置に組み込んで使用できるものである。
この発明による可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置は,本出願人に係る特開2002−10617号公報に開示された既存スライド装置について,ベッド2上を直動案内ユニット10を介して往復移動するテーブル1のストローク長さを更に長く移動できるように構成すると共に,装置全体を薄型に小形にコンパクトに構成したものである。従って,このスライド装置は,部品,部材等については基本的な機能は上記のスライド装置の部品や機能と共通するものである。また,このスライド装置は,既存の上記スライド装置に対して,特徴的な機能を持たせるために構成を改良したものである。特に,このスライド装置は,長尺状になる多数のマグネット6M(No.1〜No.8)でなる界磁マグネット6が位置決め可能になる僅かな凹部35(第1凹部)をテーブル1に形成した構造を有することを特徴としている。
この発明によるスライド装置は,長尺な板状でなるベッド2に配設した電機子コイル7を持つ電機子組立体5と,ベッド2の長手方向に直動案内ユニット10を介して往復移動自在な板状でなるテーブル1に設けた界磁マグネット6とから成る可動マグネット型リニアモータを内蔵したものである。詳しくは,このスライド装置は,テーブル1のベッド2に対する対向面57(第1対向面)にテーブル1の移動方向に極性が交互に異にして並設された多数のマグネット6Mでなる界磁マグネット6,及び界磁マグネット6に対向してベッド2のテーブル1に対する対向面58(第2対向面)に長手方向に沿って矩形状のコアレスでなる電機子コイル7を多数配設した電機子組立体5を有する可動マグネット型リニアモータを内蔵したものである。また,電機子コイル7の上面を覆う状態に基板11が設けられている。基板11には,電機子コイル7の固定用の孔42(皿孔タイプ),及び電機子コイル7の基板11への位置決め用孔43が形成されている。このスライド装置では,電機子コイル7は,電機子コイル7に対して基板11を位置決めし,固定用の孔42及び電機子コイル7に設けた固定用孔66にねじを挿通してベッド2に形成された固定用のねじ孔47にねじ込むことによってベッド2に固定されている。
このスライド装置は,特に,ベッド2はコイルヨークとして及びテーブル1がマグネットヨークとして磁気回路部分になる磁性材料から構成され,図8及び図9に示すように,テーブル1の対向面57に多数のマグネット6Mでなる界磁マグネット6を位置決め可能にする凹部35(第1凹部)が形成され,凹部35の深さdは,凹部35の側面即ち側部59への磁束漏れを小さくするために,界磁マグネット6の板厚tの1/3以下の深さに形成されていることを特徴としている。即ち,テーブル1に形成した凹部35の深さdは,界磁マグネット6の板厚tの1/3以下,言い換えれば,最大でも板厚tの1/3であることが個々のマグネット6Mを位置決めして凹部35に配設し易く,マグネット6の位置ずれも生じ難いものにしている。装置全体を薄型に構成できると共にテーブル1の強度を確保できて磁路としての機能も達成できる。テーブル1に形成された凹部35は,界磁マグネット6が配設される幅でテーブル1の移動方向に延びている。また,凹部35の深さdは,具体的には,実質的に0.05mm〜0.5mmの深さに形成されている。
このスライド装置において,ベッド2は,一端にエンドブロック12がねじ64を取付用ねじ孔52にねじ込むことによって取り付けられ,また,他端にコネクタブロック14がねじ65を取付用ねじ孔48にねじ込むことによってベッド2に取り付けられている。エンドブロック12のテーブル1側の端面62には,テーブル1のベッド2からの抜け出しを防止するストッパ13が設けられ,また,コネクタブロック14のテーブル1側の端面63には,テーブル1のベッド2からの抜け出しを防止するストッパ13が設けられている。ストッパ13は,コネクタブロック14に形成された取付用孔54に固定される。また,コネクタブロック14には,下面側にコネクタ用凹部53が形成されている。ベッド2の下面には,機台等のベースにベッド2を位置決めして適正に取り付けるための取付基準面30が設けられている。ベッド2には,機台等のベースにベッド2を取り付けるため,両側部に沿って取付用孔23が形成されている。
このスライド装置において,テーブル1の上面には,長手方向に延びる逃げ部22が形成されており,ワーク等の部材をテーブル1に位置決めして適正に取り付けるため,逃げ部22の両側に延びる取付基準面20が設けられている。テーブル1には,ワーク等の部材をテーブル1に取り付けるため,ねじ孔24が取付基準面20に形成されている。界磁マグネット6を構成するマグネット6Mは,磁極(N極とS極)即ち磁性が交互に異なる状態にテーブル1の下面の凹部35に8個が順次配設されているが,テーブル1の凹部35には,エンドブロック12側の端部に端板32が取り付けられ,端部側の界磁マグネット6と端板32との間には,界磁マグネット6における一端部のマグネット6Mと極性が異なる状態に補助マグネット31が配設されている。テーブル1に設けられた端板32は,補助マグネット31の端部において,界磁マグネット6が発する磁束の外部への漏れ防止用のため配設されている。補助マグネット31は,その長手方向の幅が,テーブル1に及ぼされる推力への影響を制限するため,電機子コイル7の腕の幅よりも小さい幅に設定されている。また,テーブル1の凹部35には,コネクタブロック14側の端部に端部側の界磁マグネット6における他端部のマグネット6Mと極性が異なる状態にセンサ用マグネット29が配設されている。ベッド2には,テーブル1のベッド2に対するスライド限界位置に応じてセンサ用マグネット29を検出するリミットセンサ36が配設されている。
また,図4,図7及び図11に示すように,このスライド装置は,界磁マグネットがマグネット6Mの数が8個(No.1〜No.8)で構成され,及び電機子組立体5が三相通電方式で各相の電流が供給される3個の電機子コイル7が一組として構成されて電機子コイル7の数が総計で12個(No.1〜No.12)から構成されている。このスライド装置において,テーブル1は,上記の従来既存のスライド装置のテーブルがストローク距離S:65mmであるのに比較し,倍程度のストローク距離S:120mmの移動距離を有するものである。このスライド装置は,上記のように,三相通電方式で各相の電流が供給される3個の電機子コイル7が一組(例えば,No.1〜No.3,No.4〜No.6,No.7〜No.9,及びNo.10〜No.12の四組)として構成されているので,電機子コイル7には常に電流が流れており,電機子コイル7の数が12個より多くなれば,消費電力も多くなり,不経済になってしまうので,電機子コイル7の数が12個が省エネルギーの点から好ましいことになる。また,このスライド装置は,電機子コイル7が12個であるので,テーブル1のストローク長さを長く可動できることになり,推力を向上させて高速性,高応答性等の性能を発揮させ,一層の小形,コンパクト,製作効率を良好にするため,上記の界磁マグネット6を構成するマグネット6Mの数と電機子組立体5における電機子コイル7の数とが最適である構造に構成されているものであり,マグネット6Mの数を増やして推力アップさせ,テーブル1の長ストロークを確保している。また,このスライド装置は,界磁マグネット6がマグネット6Mが8極で長尺状になっているので,高速,高応答に富んだテーブル1の往復移動に対して横ずれ等が無いように位置決めすることが必要になっている。
このスライド装置は,ベッド2の対向面58(第2対向面)である上面には,図5,図13,及び図14に示すように,電機子組立体5の電機子コイル7が配設される凹部50(第2凹部)が形成され,凹部50が電機子コイル7の厚みの半分より浅く形成されている。ベッド2に形成された凹部50は,電機子コイル7が配設される幅にテーブル1の移動方向に延びている。また,ベッド2の下面には,長手方向に延びる逃げ部45が形成され,逃げ部45には電機子コイル7の固定用のねじ孔47が形成され,また,逃げ部45の両側に形成された取付基準面30には軌道レール3の取付用の孔46(ざぐり孔)及びベースへのベッド2の取り付けのための取付用孔23が形成されている。軌道レール3は,ベッド2の取付面49に配設し,ベッド2の下面側から取付用の孔46にねじを通して軌道レール3に形成されたねじ孔にねじ込むことによって,ベッド2に固定される。特に,ベッド2の凹部50の深さhは,電機子組立体5を埋設する深さではなく,電機子コイル7の厚みmの半分より浅い形状,例えば,1/3程度の深さに形成されている。従って,電機子組立体5は,図5,図11及び図12に示すように,ベッド2上の凹部50から飛び出した状態に配設されているものであり,電機子組立体5の両側面61には,電機子コイル7への異物の侵入を防止する側面カバー9が配設された構造に構成されている。
このスライド装置では,テーブル1及びベッド2は,図8及び図14に示すように,テーブル1の凹部35を含め,即ち,浅い深さの凹部35,50を形成した程度で,突出部などが無い平坦な板状に形成されているので,ベッド2及びテーブル1の製作効率を向上させて商品化しやすいものとするために,製作工数を小さなものにする形状になっている。また,テーブル1は,突出部の無い平坦面に形成され,平坦面に位置決めピン即ちノックピン25により位置決めされてスライダ4が固着されている。スライダ4は,テーブル1に形成された取付用孔に取付用ねじ56を通してスライダ4に形成されたねじ孔にねじ込むことによってテーブル1に固定される。スライダ4は,ベッド2に固着された軌道レール3に転動体を介して摺動自在に跨架されている。具体的には,テーブル1は,図4,図5,図7及び図8に示すように,全体的に突出部の無い平坦な面に形成されている。従って,テーブル1に直動案内ユニット10におけるスライダ4を位置決め案内して固着する際に,平坦な面に位置決めピンであるノックピン25を突出させて,ノックピン25にスライダ4を突き当てすることで位置決めするように構成されている。従って,このスライド装置は,従来のスライド装置のように,テーブルの一方の側部に鍔(フランジ)をわざわざ形成しなくてもよい構造になっている。
また,このスライド装置は,電機子組立体5の中央に位置する6個の電機子コイル7には,界磁マグネット6を検知する磁気検知素子が配設されている。具体的には,図11に示すように,電機子組立体5の中央に位置する6個の電機子コイル7には,界磁マグネット6を検知するホールIC40が配設されている。電機子コイル7には,ホールICが従来の既存のスライド装置にも同様に配設されていたが,全数の電機子コイルに配設されていたが,このスライド装置では,中央に位置する6個の電機子コイル7のみに配設されている。ホールIC40は,磁気検知素子であり,電機子コイル7の製作時に同時に組み込むものであり,容易に配設されるものである。ホールIC40は,スライド装置が通常,水平面上に設置される場合は,テーブル1はスライド方向に自由にスライド可能のため電機子コイル7で磁気検知できるので,機能しなくもよいものになっており,スライド装置を垂直方向に設置する場合にはテーブル1に一方向の力が負荷されている状況ではテーブル1の自由なスライドが不可能なため,その時に,ホールIC40により磁気検知するものになっている。
このスライド装置は,テーブル1の対向面57の側部59には,長手方向に沿ってリニアエンコーダでなるリニアスケール8が固着され,また,ベッド2の側面60には,リニアスケール8に対向してリニアエンコーダでなるセンサ15を配設するためにセンサ15の支持ブラケット21を固着する取付用の凹部51(第3凹部)が形成されている。即ち図3〜図5,図15〜図19に示すように,ベッド2の長手方向の中央部にセンサ15を配設することになるが,ベッド2の中央部にセンサ15を支持する支持ブラケット21を設け,センサ15の支持ブラケット21をベッド2に取り付けするために,ベッド2の側部即ち側面60を凹ませて凹部51(第3凹部)をベッド2に形成した構造に構成されている。
図1,図3,図4及び図20〜図22に示すように,このスライド装置は,ベッド2の端部には,電機子組立体5の基板11である一方の端部に,電源線17及び信号線19とが結線する結線部分68(図11)を保護し且つベッド2からテーブル1の飛び出しを規制するコネクタブロック14が固着されている。コネクタブロック14には,センサ15からのセンサ線18を支持するための支持バンド16を固着するため,支持バンド16の取付用の凹部55(第4凹部)が形成されている。即ち,電機子組立体5への電源線17及び信号線19の他に,センサ15からのセンサ線18をしっかりと支持するために,支持バンド16が使用されている。通常,電源線17,センサ線18,信号線19等のラインは支持バンド16を用いて支持されている。支持バンド16は,ねじ固定する際に,支持バンド16も共回りして断線等の要因になってしまうので,その現象を避けるため,コネクタブロック14にセンサ線18を支持するための支持バンド16を固着する取付用の凹部55を形成したものになっている。凹部55を,ベッド2でなくコネクタブロック14に形成したので,加工も簡単になっている。
図6〜図8に示すように,テーブル1には,側部の長手方向即ち移動方向に沿って第1段部33と,第1段部33に隣接してそれより低くなっている第2段部34とがそれぞれ形成されている。テーブル1の第2段部34には,光スケールでなるリニアスケール8が配設されている。また,テーブル1の第1段部33には,支持具27によって原点マーク26が配設されている。リニアスケール8は,基準段部となる第2段部34に突き当てることによって適正に容易に配設でき,また,原点マーク26は,基準段部となる第1段部33に突き当てることによって適正に容易に配設できる。テーブル1には,その下面にスライダ4をテーブル1に取付ねじ56で取り付けるため,取付ねじ56が挿通する取付孔28が形成されている。
図10及び図11に示すように,このスライド装置は,電機子組立体5にあって,矩形状のコアレスでなる電機子コイル7の内部には樹脂部41が形成され,型崩れしないものになっており,電機子コイル7を基板11に配設する際に,樹脂部41から位置決めの突出部(図示せず)が形成されており,基板11の位置決め用孔43に嵌入することによって強固に位置固定して基板11に固設されるものになっている。また,ベッド2に固定される基板11には,両端部にリミットセンサ36とカラー38が設けられており,リミットセンサ36から摺動方向の内側に原点前センサ37が配設されている。カラー38は,金属製で作製されており,電機子コイル7にそれぞれ設けられた樹脂製のカラー67と同様に,ベッド2と基板11との間隔を保持するスペーサの機能を有し,電機子コイル7を保護している。
この可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置は,クリーンルーム,試験実験室,クリーン環境等のエリアで稼働される半導体製造装置,測定・検知装置,各種組立装置,試験装置,位置決めテーブル,スライドテーブル等の各種装置に組み込んで使用される。
この発明による可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置を示す平面図である。 図1のスライド装置を示す側面図である。 図1のスライド装置を示す正面図である。 図1のスライド装置におけるテーブル等を透視した状態でスライド装置を示す説明図である。 図2のスライド装置においてエンドブロックを外した状態を示す側面図である。 図1のスライド装置における可動マグネットを有するテーブルを示す正面図である。 図6のテーブルを示す下面図である。 図7のテーブルを示す側面図である。 図8のテーブルのA領域を示す拡大側面図である。 図1のスライド装置における電機子組立体を示す平面図である。 図10の電機子組立体を示す背面図である。 図11の電機子組立体を示す側面図である。 図1のスライド装置におけるベッドを示す平面図である。 図13のベッドを示す側面図である。 図13のベッドを示す正面図である。 図13のベッドを示す背面図である。 図1のスライド装置におけるセンサの支持ブラケットを示す平面図である。 図17の支持ブラケットを示す側面図である。 図17の支持ブラケットを示す背面図である。 図1のスライド装置におけるコネクタブロックを示す平面図である。 図20のコネクタブロックを示す側面図である。 図20のコネクタブロックを示す正面図である。
符号の説明
1 テーブル
2 ベッド
3 軌道レール
4 スライダ
5 電機子組立体
6 界磁マグネット
7 電機子コイル
8 リニアスケール
9 側面カバー
10 直動案内ユニット
11 基板
14 コネクタブロック
15 センサ
16 支持バンド
17 電源線
18 センサ線
19 信号線
20,30 取付基準面
21 センサ支持ブラケット
25 ノックピン
35 凹部(第1凹部)
40 磁気検知素子(ホールIC)
50 凹部(第2凹部)
51 凹部(第3凹部)
55 凹部(第4凹部)
57 対向面(第1対向面)
58 対向面(第2対向面)
59 側部
60,61 側面
68 結線部分
d テーブルの凹部の深さ
m 電機子コイルの厚み
t 界磁マグネットの板厚

Claims (8)

  1. 長尺な板状でなるベッド,前記ベッドの長手方向に直動案内ユニットを介して往復移動自在な板状でなるテーブル,前記テーブルの前記ベッドに対する第1対向面に前記テーブルの移動方向に極性が交互に異にして並設された多数のマグネットでなる界磁マグネット,及び前記界磁マグネットに対向して前記ベッドの前記テーブルに対する第2対向面に前記長手方向に沿って矩形状のコアレスでなる電機子コイルを多数配設した電機子組立体を有する可動マグネット型リニアモータを内蔵したスライド装置において, 前記ベッドはコイルヨークとして及び前記テーブルはマグネットヨークとして,磁気回路部分になる磁性材料から構成され,且つ前記テーブルの前記第1対向面に多数の前記マグネットでなる前記界磁マグネットを位置決め可能にする第1凹部が形成され,前記第1凹部は前記界磁マグネットの板厚の1/3以下の深さに形成されていることを特徴とするスライド装置。
  2. 前記テーブルに形成された前記第1凹部は,0.05mm〜0.5mmの深さに形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスライド装置。
  3. 前記界磁マグネットは前記マグネットの数が8個で構成され,及び前記電機子組立体は三相通電方式で各相の電流が供給される3個の前記電機子コイルが一組として構成されて前記電機子コイルの数が総計で12個から構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスライド装置。
  4. 前記ベッドの前記第2対向面には,前記電機子組立体が配設される第2凹部が形成され,前記第2凹部は前記電機子コイルの厚みの半分より浅く形成され,前記電機子組立体の両側面には異物の侵入を防止する側面カバーが配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスライド装置。
  5. 前記テーブルは,突出部の無い平坦面に形成され,前記平坦面に位置決めピンにより位置決めされた前記直動案内ユニットにおけるスライダが固着され,前記スライダは,前記ベッドに固着された前記直動案内ユニットにおける軌道レールに転動体を介して摺動自在に跨架されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスライド装置。
  6. 前記電機子組立体の中央に位置する6個の前記電機子コイルには,前記界磁マグネットを検知する磁気検知素子がそれぞれ配設されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスライド装置。
  7. 前記テーブルの前記第1対向面の側部には,前記長手方向に沿ってリニアエンコーダでなるリニアスケールが固着され,前記ベッドの側面には,前記リニアスケールに対向してリニアエンコーダでなるセンサを配設するために前記センサの支持ブラケットを固着する取付用の第3凹部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のスライド装置。
  8. 前記ベッドの端部には,前記電機子組立体における前記電機子コイルを覆う基板に,電源線と信号線との結線部分を保護し且つ前記ベッドから前記テーブルの飛び出しを規制するコネクタブロックが固着され,前記コネクタブロックには,前記センサからのセンサ線を支持するための支持バンドを固着する前記支持バンドの取付用の第4凹部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のスライド装置。
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