JP2010053230A - 接着剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホルムアルデヒド含有樹脂を使用することなく、桐などの材を変色させない接着剤組成物を提供する。
【解決手段】乳化重合の際にアセトアセチル基を有するポリビニルアルコールを使用したり、酢酸ビニルとアセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)のような単量体を共重合するなどの方法によってアセトアセチル基を導入した酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(a)、重亜硫酸ソーダおよび/またはアスコルビン酸(b)、水性アミン化合物(c)を含有することを特徴とする接着剤組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は酢酸ビニル系接着剤を用いて桐材を接着する際に生じる変色を防止できる接着剤組成物に関する。
従来、合板などの木質基材に対して突板を接着する際には、尿素やメラミンとホルムアルデヒドを縮重合したアミノ系樹脂と酢酸ビニル系樹脂を混合した接着剤が用いられてきた。しかしながら、いわゆるシックハウス症候群の問題により、ホルムアルデヒドを一定量以上放散する建材は使用面積が制限される等、建材やこれに使用される接着剤はホルムアルデヒドを使用しないタイプのものが求められるようになった。
そこで、変成した酢酸ビニル系樹脂や、酢酸ビニル系樹脂に特定の硬化剤を配合したものが検討されてきた。一方、このような酢酸ビニル系樹脂を用いた場合、桐などの一部の材が変色するという問題があったため、木目に優れていながらも突板として使用することが困難であり、突板加工を行う際の制約となっていた。
特開2006−28316号公報
本発明の課題は、ホルムアルデヒド含有樹脂を使用することなく、桐などの材を変色させない接着剤組成物を提供することである。
本発明者らが鋭意検討を重ねた結果、アセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(a)、重亜硫酸ソーダおよび/またはアスコルビン酸(b)、水性アミン化合物(c)を含有することを特徴とする接着剤組成物を用いると、桐などの材を変色させることなく十分な接着力が得られることを見出した。
本発明の接着剤組成物は桐などの材を変色させないため、従来使用できなかった材種の突板を使用できるようになり、意匠性に富んだ突板加工を行うことが可能となる。また、ホルムアルデヒド含有樹脂を使用していないため、フロア、家具、天板などの住宅用途に有用である。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明で用いるアセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(a)は、ポリビニルアルコールなどの水溶性高分子を保護コロイドとして、酢酸ビニルおよび必要に応じてその他の単量体を乳化重合することによって得られるものであり、乳化重合の際にアセトアセチル基を有するポリビニルアルコールを使用したり、酢酸ビニルとアセトアセトキシエチルメタクリレート(AAEM)のような単量体を共重合するなどの方法によってアセトアセチル基を導入できる。
また、必要に応じて酢酸ビニル系樹脂エマルジョンの乳化重合の際に界面活性剤等の乳化剤を併用したり、エチレン、アクリル酸、アクリル酸エステル、バーサチック酸ビニルなどの単量体を用いても良い。また、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂やアクリル系樹脂エマルジョンのようにガラス転移温度が低い樹脂エマルジョンの存在下において酢酸ビニル単独または酢酸ビニルと共重合可能な単量体を重合することにより、可塑剤を用いることなく柔軟な酢酸ビニル系樹脂エマルジョンを得ることができる。
重亜硫酸ソーダおよび/またはアスコルビン酸(b)は、単独で使用しても併用しても良い。前記(a)100重量部に対して、(b)の合計が0.3〜5重量部となるように配合することが好ましい。
水性アミン化合物(c)の配合量は、前記(a)100重量部に対して1〜3重量部とすることが好ましい。また、水性アミン化合物の具体例として、アンモニア(水)、エタノールアミン、メチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。
本発明の接着剤組成物は前記各成分の他、公知の添加剤を用いることができる。例えば、イソシアネート化合物などの架橋剤、増粘剤、充填材、pH調整剤、粘着付与樹脂、界面活性剤、防腐剤、消泡剤、防錆剤等が挙げられる。
本発明の接着剤組成物は桐などの材を変色させることがないため、桐材を用いた突板加工が可能となる。また、ホルムアルデヒドを使用していないため、フロア、家具、天板などの住宅用途に有用である。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に制限されるものではない。
アセトアセチル基含有ポリビニルアルコールであるゴーセファイマーZ−200(日本合成化学工業株式会社製、商品名)10重量部、未変性ポリビニルアルコールであるB−05(電気化学工業株式会社製、商品名)40重量部を水480重量部に分散し、80℃にて1時間撹拌して溶解した。その後、洒石酸の10%水溶液10重量部と、過酸化水素の1.4%水溶液10重量部を加えた後、酢酸ビニルモノマー390重量部、アセトアセトキシエチルメタクリレート20重量部、過酸化水素の1.4%水溶液40重量部を、3時間で滴下して乳化重合を行い、さらに80℃で1時間熟成後、可塑剤としてフェニルグリコール−H(日本乳化剤株式会社製、商品名)20重量部を添加して冷却することにより、アセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(AA化酢ビ1)を得た。
ゴーセファイマーZ−200 40重量部、B−05 10重量部を水480重量部に分散し、80℃にて1時間撹拌して溶解した。その後、洒石酸の10%水溶液10重量部と、過酸化水素の1.4%水溶液10重量部を加えた後、酢酸ビニルモノマー410重量部、過酸化水素の1.4%水溶液40重量部を、3時間で滴下して乳化重合を行い、さらに80℃で1時間熟成後、フェニルグリコール−H(日本乳化剤株式会社製、商品名)12重量部を添加して冷却することにより、アセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(AA化酢ビ2)を得た。
AA化酢ビ1、AA化酢ビ2、アセトアセチル基を有しない酢酸ビニル系樹脂エマルジョンであるA−1410K(アイカ工業社製、商品名)、重亜硫酸ソーダ、アスコルビン酸、トリエタノールアミン、小麦粉(日清製粉社製、銀杏)、水を表1の配合にて混合することによって、実施例、比較例の各接着剤組成物を得た。
2.5mm厚のJAS2類合板に各接着剤組成物を90g/m2塗布し、0.3mm厚の桐材を貼り合わせた。これを105℃に設定したホットプレスで0.5MPaにて1分間圧締し、室温にて1日養生することによって試験体を得た。
各試験体について、JAS規格に基づいて2類浸せきはく離試験を行った。適合したものを○、適合しなかったものを×と評価した。
各試験体を40℃、90%RH環境下に24時間放置し、変色の有無を確認した。
Figure 2010053230
実施例の各接着剤組成物を用いた試験体は、変色がなく接着力も良好であった。一方、重亜硫酸ソーダとアスコルビン酸のどちらも含有しない比較例2、水性アミン化合物を含有しない比較例3では試験体が赤変してしまい、突板接着には適さなかった。

Claims (3)

  1. アセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(a)、重亜硫酸ソーダおよび/またはアスコルビン酸(b)、水性アミン化合物(c)を含有することを特徴とする接着剤組成物。
  2. 前記アセトアセチル基を有する酢酸ビニル系樹脂エマルジョン(a)100重量部に対して、前記重亜硫酸ソーダおよび/またはアスコルビン酸(b)の配合量が0.3〜5重量部であり、前記水性アミン化合物(c)の配合量が1〜3重量部であることを特徴とする請求項1記載の接着剤組成物。
  3. 請求項1または2記載の接着剤組成物が、桐材に用いられることを特徴とする接着剤組成物。
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