JP2012202009A - 透湿防水性布帛の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】カーリングの発生を効果的に軽減しうる透湿防水性布帛の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の透湿防水性布帛の製造方法は、表面に撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面に、ポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔膜が積層されてなる透湿防水性布帛を製造する方法であって、撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面にポリウレタン樹脂と架橋剤とを含む微多孔膜形成用樹脂組成物を付与し、その後に、前記微多孔膜形成用樹脂組成物の樹脂成分を凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成しながら、あるいは凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成した後に、前記ポリアミド系布帛を、微多孔膜形成用樹脂膜とともに、布帛の幅方向に3〜10%の範囲で拡幅させることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、透湿防水性布帛の製造方法に関するものである。
スポーツ衣料や防寒衣料などの用途においては、身体からの発汗による水蒸気を衣料外へ放出させる透湿性と、雨水が衣料内に侵入するのを防止する防水性とが要求されており、透湿防水性布帛が用いられている。
このような透湿防水性布帛は、一般的に、布帛表面に微多孔膜が形成された構成を有する。微多孔膜を形成するための樹脂組成物(微多孔膜形成用樹脂組成物)としては、汎用性、コストパフォーマンス、および高い透湿性の観点から、ポリウレタン樹脂を主成分とする樹脂組成物が用いられている。すなわち、布帛表面に、該微多孔膜形成用樹脂組成物を塗布した後、乾燥固化させて微多孔膜を形成させることにより(いわゆる、乾式成膜法)、透湿防水性布帛が得られる。または、布帛表面に該微多孔膜形成用樹脂組成物を塗布した後、水中に浸漬させて前記組成物を湿式凝固させ、次いで乾燥させて微多孔膜を形成させることにより(いわゆる、湿式成膜法)、透湿防水性布帛が得られる。
一方、布帛に用いられる基材としては、コストや強度面からナイロン6、ナイロン66などのポリアミド繊維やポリエステル繊維が用いられている。
しかしながら、布帛表面に微多孔膜を形成する際には、高防水性能を発現させることを目的として、一般的に、その膜の厚みを厚くする傾向にある。そのため、得られた透湿防水性布帛を裁断したり縫製したりする際に、ポリアミド繊維と、その上に形成された微多孔膜間での吸湿性差により、布帛の端部から極端なカーリングが発現する場合があり、作業に支障を来たすことが問題視されている。
上記のカーリング問題を解決するために、様々な試みがなされている。例えば、特許文献1では、布帛表面に、アクリル系化合物を含有するポリウレタン溶液に微粉体を混合した溶液をコーティングし、その後湿式凝固することで、耐水性と透湿性に優れたコーティング布帛の製造方法を開示している。さらに、特許文献1には、膜表面の平滑性の向上およびカーリングの改善のために、親水性アニオン系、疎水性ノニオン系界面活性剤などが添加されることが開示されている。
また、特許文献2では、布帛表面に、マグネシウム塩が含有された吸湿性ポリウレタン重合体組成物をコーティングすることで、カーリングを抑制することが開示されている。
特開昭61−160480号公報 特開平5−271432号公報
しかしながら、特許文献1の場合は、カーリングを改善する効果が不十分であった。また、特許文献2においては、実施例4にて記載されているように、2000mm(19.6kPa)程度の低い耐水圧を達成する布帛を得る場合において、吸湿剤としてのマグネシウム塩を含有するポリウレタン重合体組成物が使用されている。しかしながら、例えば、50kPa以上の高耐水圧を得る場合に、吸湿剤であるマグネシウム塩を含有するポリウレタン重合体組成物を用いると、カーリングは改善されるものの、耐水性が低下するため防水性布帛への適用が困難となる場合があった。
そこで本発明の目的は、これらの問題に鑑み、布帛上に微多孔膜が形成されてなる透湿防水性布帛を製造するに際し、微多孔膜を形成するための工程である、乾燥固化時若しくは水等での凝固化時に生じる樹脂収縮差や該吸湿性能差に起因するカーリングの発生を効果的に軽減しうる透湿防水性布帛の製造方法を提供することを課題とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、吸湿性に起因するカーリングを効果的に軽減しうる透湿防水性布帛及びその製造方法を見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1)表面に撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面に、ポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔膜が積層されてなる透湿防水性布帛を製造する方法であって、撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面にポリウレタン樹脂と架橋剤とを含む微多孔膜形成用樹脂組成物を付与し、その後に、前記微多孔膜形成用樹脂組成物の樹脂成分を凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成しながら、あるいは凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成した後に、前記ポリアミド系布帛を、微多孔膜形成用樹脂膜とともに、布帛の幅方向に3〜10%の範囲で拡幅させることを特徴とする透湿防水性布帛の製造方法。
(2)ポリアミド系布帛がナイロン11繊維又はナイロン12繊維を主成分とすることを特徴とする(1)記載の透湿防水性布帛の製造方法。
(3)撥水性を付与する方法として、フッ素系撥水剤、架橋剤および浸透剤を用いることを特徴とする(1)又は(2)記載の透湿防水性布帛の製造方法。
本発明によれば、布帛上に微多孔膜が形成されてなる透湿防水性布帛を得るに際し、カーリングが大きく軽減された透湿防水性布帛を得ることができる。また、該微多孔膜が架橋されているため寸法安定化も図られ、カーリングをより効果的に軽減することができる。さらに、ポリアミド系布帛がナイロン11繊維及びナイロン12繊維を主成分とするものであると、カーリングをより効果的に軽減することができる。
本発明におけるカーリング角度を測定する方法を示す概略図である。
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明は、表面に撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面に、ポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔膜が積層されてなる透湿防水性布帛を製造する方法である。該製造方法は、撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面にポリウレタン樹脂と架橋剤とを含む微多孔膜形成用樹脂組成物を付与し、その後に、前記微多孔膜形成用樹脂組成物の樹脂成分を凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成しながら、あるいは凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成した後に、前記ポリアミド系布帛を、微多孔膜形成用樹脂膜とともに、布帛の幅方向に3〜10%の範囲で拡幅させる処理を行うこと必須とする。
本発明に用いられるポリアミド系布帛は、ポリアミド繊維を主たる構成繊維とする布帛であり、従来公知のポリアミド繊維からなる織物、編物または不織布などが挙げられる。ポリアミド繊維は、強度面やコスト面において優れるという利点がある。
ポリアミド繊維の具体例としては、ε−カプロラクタムの重縮合反応で合成されるナイロン6繊維;ウンデカンラクタムから得られるナイロン11繊維、ラウリルラクタムから得られるナイロン12繊維;ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の共縮重合反応で合成されるナイロン66繊維;テトラメチレンジアミンとアジピン酸から得られるナイロン46繊維;ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸の共縮重合反応で合成されるナイロン66繊維或いはナイロン56繊維;ナイロン5,10繊維、ナイロン6,10繊維等の脂肪族ポリアミド繊維;ジアミンとテレフタル酸から得られるナイロン6T繊維やナイロン9T繊維;ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸から得られるナイロン6I繊維等の芳香族ポリアミド繊維;芳香族系のジアミンとジカルボン酸の共縮重合反応で合成されるアラミド繊維などが挙げられる。
なかでも、コスト面や汎用性の観点からは、ナイロン6繊維またはナイロン66繊維が好ましい。また、密度が小さく軽量であると共に、吸湿性および吸水性が低いという観点からは、ナイロン11繊維またはナイロン12繊維が好ましい。吸湿性が低いとカーリングをより効果的に軽減することができる。さらに、吸水性が低いと布帛表面へ水系のポリウレタン樹脂からなる微多孔膜を形成する場合に、該膜の形成が容易となる。
特に、ナイロン11は、ヒマ(トウゴマ)の種子から抽出されたヒマシ油を出発原料として11アミノウンデカン酸を生成した後、合成して得られている。そのため、植物を原料とするいわゆるバイオマス素材として好適に用いられるので、環境面からもよりいっそう好ましい。
また、ポリアミド系布帛にはポリアミド繊維以外のその他の繊維が含有されていてもよい。その他の繊維としては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系合成繊維;ポリアクリルニトリル系合成繊維;ポリビニルアルコール系合成繊維などの合成繊維;トリアセテートなどの半合成繊維;綿、ウールなどの天然繊維などが挙げられる。その他の繊維の含有量は、ポリアミド系布帛全体に対して、通常30質量%以下であることが好ましい。
ポリアミド系布帛には撥水性が付与されていることが必要である。撥水性を付与するために、従来公知の撥水剤を用いることができる。撥水剤としては、フッ素系撥水剤、ポリシロキサン系撥水剤、パラフィン系撥水剤などが挙げられる。これらの撥水剤はエマルジョンの形態で用いられてもよい。なかでも、着用時又は洗濯時の耐久性の観点から、フッ素系撥水剤を用いることが好ましい。
なお、本発明でいうポリアミド系布帛の撥水性とは、JIS L-1092スプレー法による測定方法(撥水性測定)で3級以上、かつ、AATCC−TM118による測定方法(撥油性測定)で4級以上を示すことをいう。本発明においては、これらの撥水性能を満足することにより、得られる透湿防水性布帛は、十分な撥水性を有することができる。
撥水剤の使用量は、ポリアミド系布帛に対して、固形分換算で0.1〜3質量%であることが好ましく、0.3〜2質量%であることがより好ましい。使用量が0.1質量%未満であると、布帛本体に十分な撥水性を付与することができない場合がある。一方、3質量%を超えると、得られる透湿防水性布帛の風合いが硬化しやすくなったり、ポリアミド系布帛と後に形成される微多孔膜との接着性が低下したり、微多孔膜の透湿性に悪影響を生じる場合がある。
ポリアミド系布帛に撥水性を付与する方法は、撥水耐久性を向上させる観点から、フッ素系撥水剤、架橋剤および浸透剤を用いるものであることが好ましい。架橋剤を用いることで、着用時又は洗濯時等における耐久性が得られやすいという利点がある。なお、浸透剤とは、ポリアミド系布帛にフッ素系撥水剤を浸透させる役割を担うものである。浸透剤を用いることで、得られる透湿防水性布帛の耐久性がより向上するという利点がある。また、前述のナイロン11繊維やナイロン12繊維などの吸水性が低いポリアミド系布帛に対して浸透剤を用いると、該ポリアミド系布帛への撥水剤の付着性が向上するという利点がある。
フッ素系撥水剤としては、環境面から、炭素数が1〜6のパーフルオロアルキル基を主体とするパーフルオロオクタン酸非含有のフッ素系撥水剤が特に好ましい。
なお、本発明でいうパーフルオロオクタン酸非含有のフッ素系撥水剤とは、以下のような撥水剤を意味する。つまり、パーフルオロオクタン酸とその類縁物質、またはその前駆体物質を含まない撥水剤を意味する。あるいは、高速液体クロマトグラフ質量分析装置により測定したとき、パーフルオロオクタン酸とその類縁物質、またはその前駆体物質を定性することができない撥水剤を意味する。
パーフルオロオクタン酸非含有のフッ素系撥水剤は、市販品も好適に使用することができ、例えば、旭硝子社製「アサヒガードAG-E061(商品名)」、「アサヒガードAG-E082(商品名)」、「アサヒガードAG-E500D(商品名)」;ダイキン工業社製「ユニダインTG-5521(商品名)」、「ユニダインTG-5541(商品名)」、ユニダインTG-5601(商品名)」;クラリアントジャパン社製「NUVA N2114 LIQ(商品名)」、「NUVA N2116 LIQ(商品名)」などが挙げられる。
架橋剤としては、イソシアネート系化合物、トリアジン系化合物などが挙げられる。イソシアネート系化合物としては、樹脂溶液(つまり、フッ素系撥水剤、架橋剤および浸透剤から調製された溶液)のポットライフ並びに加工安定性の観点から、イソシアネート基をアセトオキシム、フェノール、カプロラクタム等でブロックした熱解離タイプのブロックイソシアネート化合物が好適に挙げられる。イソシアネート系化合物は市販品も好適に使用することができ、具体的なものとして、明成化学工業社製「メイカネートFM−1(商品名)」、「メイカネートTP-10(商品名)」、「メイカネートWEB(商品名)」が挙げられる。
トリアジン系化合物は市販品も好適に使用することができ、具体的なものとしては、DIC社製「ベッカミンM−3(商品名)」などが挙げられる。
架橋剤の使用量としては、前記撥水剤固形分100質量部に対して10質量部〜50質量部程度が好ましい。また、ポリアミド系布帛に対して、固形分換算で0.01〜0.5質量%であることが好ましく、0.03〜0.3質量%であることがより好ましい。上記の使用量を下回ると、該耐久性の向上効果が発現しない場合がある。一方、上記の範囲を超えて過多であると、得られる透湿防水性布帛の風合いや堅牢度に悪影響を及ぼすので好ましくない。
浸透剤としては、ポリアミド系布帛への撥水剤の浸透性を向上するものであれば特に限定されないが、代表的なものとして、界面活性剤または有機溶剤が挙げられる。
界面活性剤としてはポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル等のノニオン系界面活性剤;アルキルトリメチルアンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤;アルキルアミンオキサイドやアルキルベタイン等の両性系界面活性剤などが挙げられる。界面活性剤の使用量は、使用する樹脂溶液量に対し0.005〜0.5質量%であることが好ましく、より好ましくは0.01〜0.3質量%である。0.005質量%未満であると、撥水剤の浸透効果に乏しくなり、撥水剤の付着むらが発生する場合がある。一方、0.5質量%を超えると、撥水剤の浸透性は向上するが、撥水剤の安定性が低下し、かえって撥水性を低下させる場合がある。
また、有機溶剤としては、特に限定されないが、汎用的で毒性の少ないエチルアルコール、イソプロピルアルコールなどが挙げられる。有機溶剤の含有量は、ポリアミド系布帛に対して0.3〜10質量%であることが好ましく、より好ましくは0.5〜8質量%である。0.3質量%未満であると、撥水剤の浸透効果に乏しくなり、撥水剤の付着ムラが発生する場合がある。一方、10質量%を超えると、撥水剤の浸透性は向上するが、撥水剤の安定性が低下する場合がある。
ポリアミド系布帛に撥水性を付与するためには、従来公知の方法を採用することができる。例えば、ポリアミド系布帛を撥水剤が含有された樹脂溶液に浸漬する方法(パディング法)、ポリアミド系布帛の表面に撥水剤が含有された樹脂溶液を塗布する方法(コーティング法、グラビアコーティング法、スプレー法)などの方法が挙げられる。
パディング法によりポリアミド系布帛に撥水性を付与することについて以下に述べる。すなわち、撥水剤が含有された樹脂溶液にポリアミド系布帛を浸漬した後、取り出してマングルで絞ることで所定の付与量に調整し、80〜150℃の温度で乾燥後、150〜180℃の温度で30秒〜3分間のキュアリングをおこなう。これによって、全体に撥水加工が施された布帛が得られる。
グラビアコーティング法によりポリアミド系布帛に撥水性を付与することについて以下に述べる。すなわち、高メッシュのグラビアロールを用い、ポリアミド系布帛の片面のみに撥水剤が含有された樹脂溶液を付着させる。その後、80〜150℃の温度で乾燥後、150〜180℃の温度で30秒〜3分間のキュアリングをおこなう。これによって、布帛片面のみに撥水加工が施された布帛が得られる。
なお、ポリアミド系布帛の表面には、上記の乾燥及びキュアリングを行った後、鏡面ロールを具備するカレンダー加工機を用い、目潰し加工を行うことが好ましい。これにより、後述のように、ポリアミド系布帛の片面に、微多孔膜形成用樹脂組成物を塗布する場合に、該組成物が布帛本体内部に深く浸透するのを防止し、得られる透湿防水性布帛の風合いが硬くなることを防止することができるという効果が奏される。
本発明の製造方法において得られる透湿防水性布帛においては、前記撥水性が付与されてなるポリアミド系布帛の片面に、ポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔膜が積層されている。ポリウレタン樹脂は汎用性が高く、コスト面に優れ、加えて高い透湿防水性を付与しうるものである。ポリウレタン樹脂は従来公知のものを使用することができ、例えば、ポリイソシアネート成分とポリオール成分とを反応させて得られるポリウレタン樹脂が挙げられる。なお、本発明において、主成分とするとは、形成される微多孔膜全体に対して、ポリウレタン樹脂が70質量%以上含有されていることを意味する。
ポリイソシアネート成分としては、芳香族ジイソシアネート、脂肪族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネートなどが挙げられる。具体的には、トリレン−2,4−ジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート又は1,4−シクロヘキサンジイソシアネートなどがあげられる。3官能以上のポリイソシアネートを使用してもよい。これらは単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いられる。
ポリオール成分としては、例えば、ポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールなどが挙げられる。ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール又はポリテトラエチレングリコールなどが挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、エチレングリコールやプロピレングリコールなどのジオールと、アジピン酸やセバチン酸などの二塩基酸との反応生成物、又はカプロラクトンなどの開環重合物などが挙げられる。また、オキシ酸モノマーあるいはそのプレポリマーの重合物も用いることができる。
本発明の製造方法においては、上述の微多孔膜に架橋剤が含有されていること、つまり該微多孔膜が架橋されることが必要である。微多孔膜を架橋させることの利点を以下に述べる。架橋されていない微多孔膜は変形させやすく、架橋された微多孔膜は変形させにくい。したがって、ポリアミド系布帛上に微多孔膜を形成するための拡幅処理前の膜(以下、微多孔膜形成用樹脂膜)を形成し、該微多孔膜形成用樹脂膜を架橋する前に又は架橋しながら、ポリアミド系布帛を横方向に強い張力を掛けて伸長させることで得られる微多孔膜の寸法安定化が向上する。その結果、微多孔膜におけるカーリングの発生を大きく軽減することができる。
微多孔膜を架橋させる架橋剤としては、カルボジイミド化合物、アジリジン化合物、イソシアネート化合物などが挙げられるが、なかでも、イソシアネート化合物を用いることが好ましい。通常、イソシアネート化合物は、ポリウレタン樹脂を架橋させ、微多孔膜の強度を向上させたり、微多孔膜とポリアミド系布帛との接着力を向上させたりする目的で用いられている。しかしながら、本発明においては、カーリングを軽減させる目的で、イソシアネート化合物等の架橋剤が含有されている。
微多孔膜を架橋させる架橋剤の使用量は、カーリングを効果的に防止する観点から、微多孔膜形成用樹脂組成物(つまり、ウレタン樹脂を主成分とし、その他の物質を含有する樹脂組成物)の固形分に対して、1〜10質量%であることが好ましく、2〜8質量%であることがより好ましい。該架橋剤の使用量が1質量%未満であると、微多孔膜の強度や、微多孔膜とポリアミド系布帛との接着力が不十分である場合がある。一方、10質量%を超えると、微多孔膜の風合いが硬くなったり、耐水圧が低下したりする場合がある。
架橋性イソシアネート化合物としては、トリレン2,4?ジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。また、これらのジイソシアネート類3モルと、活性水素を含有する化合物1モルとの付加反応によって得られるトリイソシアネート類であってもよい。なお、活性水素を含有する化合物としては、例えば、トリメチロールプロパン、グリセリンなどが挙げられる。
本発明においては、ポリウレタン樹脂以外の樹脂が微多孔膜に添加されていてもよい。その添加量は、例えば、微多孔膜の固形分中に、20質量%以下程度である。このような樹脂としては、例えば、ポリアクリル酸、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリブタジエン、ポリアミノ酸、ポリカーボネート等の重合体又は共重合体が用いられる。また、これらの重合体又は共重合体をフッ素やシリコンなどで変成したものも用いられる。
微多孔膜には、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、酸化チタン、炭酸カルシウム、酸化ケイ素等のフィラー又は透湿向上剤、透湿防水性布帛に抗菌機能を与えるための抗菌剤、透湿防水性布帛に消臭効果を与えるための消臭剤、透湿防水性布帛に難燃効果を与えるための難燃剤等の添加剤が添加されていてもよい。
微多孔膜の厚さは、特に制限されないが、成膜法を問わず、通常10〜70μm程度である。微多孔膜の厚さが10μm未満であると、耐水圧が低下する場合がある。一方、70μを超えると、透湿性が低下したり、風合いが硬化したりするとともに、カーリング度合いが強くなったりする場合がある。
微多孔膜形成用樹脂膜を形成する方法としては、透湿性および防水性を有する微多孔膜を形成しうるものであれば特に限定されず、従来公知の方法を採用しうる。例えば、ポリウレタン樹脂溶液などの微多孔膜形成用樹脂溶液をポリアミド系布帛に塗布した後、水を主成分とする凝固浴に浸漬し、樹脂成分を凝固皮膜化させた後、湯洗、乾燥することにより形成する方法(いわゆる湿式成膜法);水および/または有機溶媒からなるポリウレタン樹脂溶液などの微多孔膜形成用樹脂溶液をポリアミド系布帛に塗布した後、乾燥皮膜化させることにより形成する方法(いわゆる乾式成膜法)が挙げられる。
本発明においては、微多孔膜形成用樹脂膜の形成中または形成後に拡幅処理を行うことが必要である。拡幅処理とは、ピンテンター型乾燥機などにおいて、幅方向(TD方向:Transverse Direction)に伸長させる(拡げる)処理である。通常、拡幅処理は、最終的に得られた製品の熱セットや、最終製品の幅を規格値の範囲となるように微調整するために施されるものである。このような目的で拡幅処理を行う場合の拡幅割合は、通常2%未満である。しかしながら、本発明においては、通常の拡幅割合を大幅に超える割合で拡幅処理を行うことにより、カーリングを効果的に軽減することができるという顕著な効果が奏される。なお、上記のように最終製品の幅を規格値の範囲となるように微調整するための0〜1%程度の通常の拡幅処理は、一般的に、有り幅処理と呼ばれる。
湿式成膜法を用いて、ポリアミド系布帛上に微多孔膜形成用樹脂膜を形成する場合は、1工程で透湿防水性布帛を得ることができ、かつ効率よく架橋と拡幅処理をおこなうことができる観点から、凝固、湯洗後の乾燥中に拡幅処理を行うことが好ましい。一方、乾式成膜法で微多孔膜形成用樹脂膜を形成する場合は、1工程で透質防水性布帛を得ることができ、かつ効率よく架橋と拡幅処理をおこなうことができる観点から、乾燥皮膜化中に拡幅処理を行うことが好ましい。
拡幅割合は、幅方向全体に対して3〜10%であることが好ましく、5〜10%であることがより好ましい。3%未満ではカーリングの軽減効果に乏しい場合がある。一方、10%を超えると、形成される微多孔膜の強伸度や伸縮性にもよるが、特に該微多孔膜の耳際の耐水圧を低下させる怖れがあるので好ましくない。
拡幅処理は、微多孔膜形成用樹脂膜から水分を揮発させるための乾燥と同時に行ってもよいし、水分を揮発させた後に行ってもよいし、別途オーブン等で微多孔膜形成用樹脂膜を乾燥し、乾燥直後にピンテンターなどを用いて行ってもよい。
湿式成膜法を用いて、本発明の透湿防水性布帛を製造することについて、一例を以下に述べる。まずポリウレタン樹脂を、N,N−ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリドン等の水と置換しやすい極性溶媒を主体とする微多孔膜形成用樹脂組成物とする。微多孔膜形成用樹脂組成物は、固形分濃度15〜35%程度、粘度5000〜30000mPa・s(25℃)に調整されることが好ましい。固形分濃度や粘度が高過ぎると、レベリング性や脱溶媒性が低下する場合がある。また、固形分濃度や粘度が低過ぎると、ポリアミド系布帛本体の内部に微多孔膜形成用樹脂組成物が浸透して反対面に洩れやすくなるため、得られる透湿防水性布帛の風合いが硬くなったり、または所定の微多孔膜の厚みを調整することが困難になったりする場合がある。
なお、微多孔膜形成用樹脂組成物を塗布した後に凝固皮膜化する方法は、例えば、以下のような方法が挙げられる。すなわち、水あるいは濃度30質量%以下のN,N−ジメチルホルムアミドを含有する混合水を用いて、5〜30℃で0.5〜5分間程度、凝固浴にてN,N−ジメチルホルムアミドの溶出を行い、続いて残留N,N−ジメチルホルムアミドの除去を目的とする湯洗を30〜80℃で1〜10分間程度行った後、乾燥する方法が挙げられる。
拡幅処理は、凝固皮膜化と同時に行ってもよいし、凝固皮膜化後に行ってもよい。また、乾燥中や乾燥直後にピンテンターなどを用いて、拡幅処理を行ってもよい。
乾式成膜法を用いて微多孔膜形成用樹脂膜を形成することについて、以下に二種類の手法を述べる。第一の手法としては、メチルエチルケトン、トルエンなどの有機溶媒中に0.1〜5μmの大きさのポリウレタン微粒子を分散させた疎水性エマルジョンに、少量の乳化剤及び/又は親水性ポリウレタン樹脂などを添加して乳化させ、W/O型(油中水型)ポリウレタン系エマルジョンとし、さらに架橋剤を添加して微多孔膜形成用樹脂組成物を得る。そして、該微多孔膜形成用樹脂組成物をポリアミド系布帛に塗布し、その後、例えば80〜150℃で0.5〜5分間乾燥させることにより微多孔膜形成用樹脂膜を形成する。拡幅処理は、水分の揮発と同時に行ってもよいし、水分を揮発させた後に行ってもよいし、別途オーブン等で樹脂溶液を乾燥し、乾燥直後にピンテンターなどを用いて行ってもよい。
第二の手法としては、主剤としてのO/W型(水中油型)ポリウレタン系エマルジョンやポリウレタン微粒子が水に分散しているタイプの自己乳化性ポリウレタンエマルジョンなどの水性ポリウレタン樹脂と、副剤としての常温〜100℃の温水下で溶出成分となり得る糊剤や澱粉等の水溶液または水溶性ポリウレタン樹脂と、架橋剤とを混合することにより微多孔膜形成用樹脂組成物を調製する。そして、該微多孔膜形成用樹脂組成物をポリアミド系布帛に塗布し、次いで乾燥させることにより成膜し、後に溶出成分となる副剤を家庭洗濯機、工業用洗濯機或いは染色機等を用いて、溶出しやすい温度にて5〜15分間程度のソーピングを行い、溶出することで微多孔膜形成用樹脂膜を形成する。拡幅処理は、乾式成膜時またはソーピング後の乾燥工程時におこなえばよい。
他の手段としては、ガス発泡剤等を混入させて乾燥皮膜化する、或いは界面活性剤、起泡剤等で、微多孔膜形成用樹脂組成物中に微細な気泡を多数生じさせて、塗布、乾燥皮膜化する手段が挙げられる。これに関しても、乾燥被膜化時または乾燥被膜化後に前記と同様の拡幅処理を行えばよい。
微多孔膜形成用樹脂膜を形成する際に用いられる乾燥機は、幅方向にテンションを掛けやすいものが好ましく、例えばピンテンター方式の加工機等を用いることが好ましい。そして、80〜150℃で0.5〜5分間乾燥させながら、3〜10%の拡幅処理を同時に行えばよい。80℃未満の温度では基布の伸張性に乏しく拡幅処理が困難になる場合があり、また、150℃を超えて、微多孔膜が形成されるまでに強力なテンションをかけると、ポリアミド系布帛の断面においてセル形態が変形することなどにより透湿防水性能に悪影響を及ぼしやすくなるので好ましくない。
なお、微多孔膜形成用樹脂組成物の塗布は、従来公知のコンマコータやナイフコータ等を用いて、ポリアミド系布帛の片面に、所定の厚みになるように行えばよい。
ポリアミド系布帛表面に凹凸性がある場合は、微多孔膜の剥離強度が低くなったり、微多孔膜形成用樹脂組成物がポリアミド系布帛の反対面に洩れたりするなどという問題が発生する場合がある。このような場合には、微多孔膜形成用樹脂膜を2回に分けて形成し、2層形態としてもよい。2層形態とする場合は、微多孔膜の剥離強度や透湿度等の観点から、1層目(ポリアミド系布帛表面に形成される層)を、2層目よりも薄膜とする方が好ましい。
本発明の透湿防水性布帛の防水性の指標として、耐水圧を用いることができる。本発明においては、耐水圧が50kPa以上であることが好ましい。また、本発明の透湿防水性布帛の透湿性の指標として、透湿度を用いることができる。本発明においては、透湿度が5000g/m・24hrs以上であることが好ましい。なお、耐水圧はJIS L1092(高水圧法)、透湿度は、JIS L1099(A−1法)に従って、それぞれ測定されるものである。
本発明の透湿防水性布帛は、撥水性が付与されたポリアミド系布帛へ微多孔膜を形成する際、または形成後の拡幅処理により、カーリングが低減されているものであり、120度以下のカーリング角度を有するものである。カーリング角度の求め方を、図1を用いて以下に説明する。すなわち、微多孔膜1がポリアミド系布帛2上に形成されてなる本発明の透湿防水性布帛3を、20cm×20cmのサイズに切断し、試料とする。該試料を、微多孔膜1が形成された面を上にして、平面の台4の上に静置させ、温度20℃、湿度65%RHの環境下で24hrs放置する。次いで、ヨコ方向の辺上で最大にカールしている点5において接線6を引き、該接線6による台上での角度をカーリング角度7とする。
さらに、吸湿性の低いナイロン11繊維、またはナイロン12繊維を主体とするポリアミド系布帛を用いた場合は、よりカーリングが抑制されるため、該カーリング角度を90度以下とすることができる。
次に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、実施例、比較例における布帛の性能の測定、評価は、次の方法で行った。
(1)耐水圧
JIS L−1092(高水圧法)に従って測定した。
(2)透湿度
JIS L−1099 A−1法(塩化カルシウム法)に従って測定した。
(3)カーリング角度
本発明の透湿防水性布帛を20cm×20cmのサイズに切断し試料とした。該試料を、微多孔膜が形成された面を上にして、平面の台の上に静置させ、温度20℃、湿度65%RHの環境下で24hrs放置した。次いで、ヨコ方向の辺上で最大にカールしている点において接線を引き、該接線による台上での角度をカーリング角度とした。
(4)撥水度
JIS L-1092(スプレー法)に従って測定した。
(5)撥油度
AATCC−TM118法に従って測定した。
(6)剥離強度
JIS L−1089法に従って、ポリアミド系布帛と微多孔膜、あるいは樹脂膜と裏布間の経方向の剥離強度を測定した。
(7)洗濯耐久性(耐久性)
(7−1)耐水圧保持率
JIS L−0217(103法)に従って、洗濯を連続で50回行った後、60℃で20分間のタンブラー乾燥を行い、耐水圧を上記(1)の方法に従って求めた。下記式により耐水圧保持率を算出した。
(耐水圧保持率)=[(50回洗濯後の耐水圧)/(洗濯前の耐水圧)]×100
(7−2)50回洗濯後の撥水度
JIS L−0217(103法)に従って、洗濯を連続で50回行った後、60℃で20分間のタンブラー乾燥を行い、撥水度を上記(4)の方法に従って求めた。
(実施例1)
経糸、緯糸の双方に、ナイロン6マルチフィラメント(78dtex/68f)を用いて、経糸密度115本/2.54cm、緯糸密度95本/2.54cmの平組織織物を製織してポリアミド系布帛を得た。得られたポリアミド系布帛を精練剤(サンモールFL(日華化学株式会社製)1g/Lを用いて精練した後、酸性染料(日本化薬社製 「Kayanol Blue N2G」)1.0%omfを用いて染色した。その後、ポリアミド系布帛に対して、下記処方1の5%水分散液をパディング法(ピックアップ率:40%)にて付与し、110℃で1分間の乾燥させた後、170℃×で40秒間熱処理を行い、撥水性を付与した。続いて、鏡面ロールを有するカレンダー加工機を用いて、温度170℃、圧力300kPa、速度30m/分の条件で目潰し加工を行い、撥水目潰し加工布帛を得た。
<処方1>
フッ素系撥水剤エマルジョン 50質量部
(旭硝子社製「AG-E500D」、固形分30質量%)
水 950質量部
前記撥水目潰し加工布帛の目潰し面上に、コンマコータにて、下記処方2の微多孔膜形成用樹脂組成物(樹脂固形分:15%、粘度:8500mPa・s/25℃)を、180g/mの塗布量で塗布した。その後、ピンテンター方式の乾燥機を用いて、130℃で3分間の乾燥条件にて乾燥させながら、幅方向への5%の拡幅処理を行い、微多孔膜を形成した。引き続き、170℃で1分間熱セットを行い、実施例1の透湿防水性布帛を得た。
<処方2>
W/O型ポリウレタン樹脂 100質量部
(大日精化工業社製 ハイムレンATX-10、固形分:26質量%)
イソシアネート化合物 2質量部
(大日精化工業社製 レザミンX)
メチルエチルケトン 20質量部
トルエン 20質量部
水 40質量部
アサヒガードAG−E082 2質量部
(旭硝子社製、固形分20質量%のフッ素系撥水剤エマルジョン)
(実施例2)
実施例1で得られた撥水目潰し加工布帛の目潰し面上に、コンマコータにて、下記処方3の微多孔膜形成用樹脂組成物(樹脂固形分:22%、粘度:11000mPa・s/25℃)を塗布量100g/mにて塗布した。20℃の水浴に2分間浸漬する事で樹脂分を凝固後、50℃で5分間の湯洗をおこなった後、マングルで絞った。引き続き、ピンテンター方式の乾燥機を用いて、130℃で3分間の乾燥をおこないながら、幅方向への6%の拡幅処理をおこなった。次いで、170℃で1分間熱セットし、実施例2の透湿防水性布帛を得た。
<処方3>
エステル型ポリウレタン樹脂溶液 100質量部
(大日精化工業社製、レザミンCU4555、固形分27質量%)
イソシアネート化合物 2質量部
(大日精化工業社製、レザミンX架橋剤)
N,N−ジメチルホルムアミド 30質量部
(実施例3)
拡幅割合を10%とする以外は、実施例2と同一の方法により、実施例3の透湿防水性布帛を得た。
(実施例4)
実施例1で得られた撥水目潰し加工布帛の目潰し面上に、下記処方4の微多孔膜形成用樹脂組成物(樹脂固形分:27%、粘度:9500mPa・s/25℃)をコンマコータにて塗布量120g/mにて塗布した。その後、ピンテンター方式の乾燥機を用いて、130℃で3分間の乾燥条件にて乾燥させながら、幅方向への5%の拡幅処理をおこない、乾式膜を形成した。次いで、170℃で2分間熱セットをおこなった。続いて、液流染色機を用いて60℃で10分間の条件でソーピングすることにより、下記のパラミリオンAF50を溶出させて微多孔膜とした。次いで、常温水で5分間のすすぎ、ピンテンター方式の乾燥機を用いて、幅方向への3%の拡幅処理を行いながら、150℃で2分間の乾燥を行い、実施例4の透湿防水性布帛を得た。
<処方4>
水性ポリカーボネート系ウレタンエマルジョン 80質量部
(大原パラヂウム化学社製 パラゾールPNA-120、固形分:30質量%)
水溶性ポリウレタン樹脂 20質量部
(大原パラヂウム化学社製 パラミリオンAF50、固形分:50質量%)
ブロックイソシアネート 5質量部
(大原パラヂウム化学社製 パラキャットPGW-4)
イソプロピルアルコール 5質量部
水 20質量部
(実施例5)
経糸、緯糸の双方において、ナイロン11マルチフィラメント(78dtex/34f)を用いてポリアミド系布帛を得、実施例2と同一の方法により、実施例5の微多孔膜が形成された透湿防水性布帛を得た。
(実施例6)
実施例5の撥水加工を処方1から下記処方5に代える他は、実施例5と同一の方法により、実施例6の微多孔膜が形成された透湿防水性布帛を得た。
<処方5>
フッ素系撥水剤エマルジョン 50質量部
(旭硝子社製 AG-E500D、固形分:30質量%)
ブロックタイプイソシアネート 10質量部
(明成化学工業社製 メイカネート FM−1)
イソプロピルアルコール 50質量部
水 890質量部
続いて、実施例2と同一の方法により、実施例5の微多孔膜が形成された透湿防水性布帛を得た。
(比較例1)
拡幅処理を有り幅処理(割合:0.5%)に代えた以外は、実施例1と同一の方法で、比較例用1の透湿防水性布帛を得た。
(比較例2)
拡幅処理を12%とした以外は、実施例1と同一の方法で、比較例2の透湿防水性布帛を得た。
(比較例3)
拡幅処理を有り幅処理(割合:0.5%)に代えた以外は、実施例2と同一の方法で、比較例3の透湿防水性布帛を得た。
(比較例4)
拡幅処理を有り幅処理(割合:0.5%)に代えた以外は、実施例4と同一の方法で、比較例4の透湿防水性布帛を得た。
上記実施例1〜6及び比較例1〜4で得られた各布帛の性能を下記表1に示す。
Figure 2012202009
表1の結果から明らかなように、本発明の透湿防水布帛は、耐水圧、透湿度、撥水度、剥離強度などの物性に影響を与えることなく、効果的にカーリングを軽減しうるものであった。
特に、実施例5、6は、ナイロン11繊維を用いてポリアミド系布帛を得ており、加えて撥水剤、架橋剤および浸透剤を併用して撥水性を付与していた。そのため、カーリングが顕著に軽減されており、カーリング角度が90度以下であった。加えて、撥水性においても優れるものであった。
一方、拡幅処理を行わずに、有り幅処理を行った比較例1、3、4は、カーリング角度が120度を超えており、カーリングが軽減されていなかった。また、拡幅処理が10%を超える比較例2においては、カーリングが軽減されているものの、耐水圧が劣るものとなった。
1 微多孔膜
2 ポリアミド系布帛
3 透湿防水性布帛
4 平面の台
5 最大にカーリングしている点
6 接線
7 カーリング角度

Claims (3)

  1. 表面に撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面に、ポリウレタン樹脂を主成分とする微多孔膜が積層されてなる透湿防水性布帛を製造する方法であって、撥水性が付与されたポリアミド系布帛の片面にポリウレタン樹脂と架橋剤とを含む微多孔膜形成用樹脂組成物を付与し、その後に、前記微多孔膜形成用樹脂組成物の樹脂成分を凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成しながら、あるいは凝固被膜化させて微多孔膜形成用樹脂膜を形成した後に、前記ポリアミド系布帛を、微多孔膜形成用樹脂膜とともに、布帛の幅方向に3〜10%の範囲で拡幅させることを特徴とする透湿防水性布帛の製造方法。
  2. ポリアミド系布帛がナイロン11繊維及びナイロン12繊維を主成分とすることを特徴とする請求項1記載の透湿防水性布帛の製造方法。
  3. 撥水性を付与する方法として、フッ素系撥水剤、架橋剤および浸透剤を用いることを特徴とする請求項1または2記載の透湿防水性布帛の製造方法。
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