JP2012509599A - 半導体ウェーハのエッジを剥離する方法及びシステム - Google Patents

半導体ウェーハのエッジを剥離する方法及びシステム Download PDF

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Abstract

エッチング液を複数のウェーハに塗布するための方法及びシステムが開示されている。システムは、エッチング液を保持するように構成された液溜めと、前記液溜めに連通した液体中に外面を有するローラーであって、前記外面上に前記エッチング液を有するように構成されたローラーと、その内部に置かれたウェーハを、前記ウェーハのエッジが前記ローラーと接触するように保持するために構成されたウェーハカセットとを含んでいる。前記ウェーハカセットによって前記ウェーハは軸周りで軸回転できる。ウェーハのエッジにエッチング液を塗布する方法は、ウェーハのエッジを、ローラーに接触させて位置付ける工程と、前記ローラーの長手軸の周りに前記ローラーを回転させる工程と、を含んでいる。前記ローラーの少なくとも一部分は、前記エッチング液を前記ウェーハのエッジに塗布するように、回転中に液溜め内に含まれるエッチング液と接触する。

Description

<背景>
本明細書に記載された実施の態様は、概して、シリコンウェーハの製造方法に関し、特に、シリコンウェーハのエッジから絶縁体を剥離するための方法に関する。
通常、半導体ウェーハは、その後の手順においてウェーハを適切に方向付けるための1つ以上のフラット又はノッチを有するように切り取られ(trimmed)、そして研磨された(ground)単結晶インゴット(例えばシリコンインゴット)から調製される。その後、インゴットは個々のウェーハにスライスされる。貼り合わせウェーハ(bonded wafer)を形成するために、個々のドナーウェーハをハンドルウェーハに張り合わせる。ドナーウェーハ若しくはハンドルウェーハのいずれか一方又はその両方は、接合前に、それらの表面に析出された絶縁層(例えば酸化層)を有しているだろう。貼り合わせウェーハ対(bonded wafer pair)に対してその後の処理が行われ、それにより、ドナーウェーハの厚さの大部分が除去され、ハンドルウェーハの上面に接合された絶縁体薄層上に、シリコン薄層が残される(すなわち、シリコン・オン・インシュレータ又はSOIウェーハである)。
ドナーウェーハからハンドルウェーハに移された層は、貼り合わせウェーハの半径方向のエッジまで広がっておらず、その代わりに、貼り合わせウェーハのエッジから1〜5ミリメートルだけ内側で終わっている。露出したハンドルウェーハの細い環状部分(すなわち、テラス領域(terrace region))が、貼り合わせウェーハの周囲に残る。貼り合わせ前に絶縁層をハンドルウェーハ上に析出すると、テラス領域はこの絶縁層で被覆されるだろう。二酸化ケイ素(「酸化物」)は、一般的に使用される絶縁層である。他の絶縁層の除去に使用するエッチング液(エッチャント:etchant)の組成を変更すれば、他の絶縁層を使用することもできる。
その後の手順(例えば、シリコン最上層(top silicon layer)の表面を滑らか且つ薄くするための、HCl含有の周囲雰囲気内での高温ガス相エッチング(すなわち、エピ平滑化処理)や、又はシリコン最上層を厚くするためのエピタキシャルシリコン析出(すなわち、エピ厚膜化処理)など)の間、このテラス領域の絶縁層の存在は、通常は有害である。エピ平滑化の場合、絶縁層の存在は、テラス領域に隣接するシリコン最上層のエッチング速度に影響を及ぼして、ウェーハエッジ近傍のシリコン最上層に望ましくない厚みの変動をもたらす。エピ厚膜化の場合、テラス領域に隣接するエピ析出速度を乱す(disruption)ことに加えて、小さいポリシリコンアイランドがテラス領域内の絶縁層上で核を形成して成長し、そしてウェーハ又はそれから製造された構成部品のその後の使用に悪影響を与えるノジュール欠陥(nodule defect)を生成する可能性がある。よって、狭い環状部分の絶縁層を除去することにより、シリコン最上層の厚みの変動と、その後の操作の間に環状部分で形成される欠陥の可能性とが、劇的に減少する。
貼り合わせウェーハの環状部分から酸化物を除去又は剥離(stripping)するための従来のシステムは、1度に1枚のウェーハを処理できるだけであり、一般的にスピンエッチング装置と呼ばれている。スピンエッチング装置は、通常、貼り合わせウェーハの回転中にエッチング液をテラス領域に向ける。よって、スピンエッチング装置による酸化ケイ素の除去は時間がかかり、そしてスピンエッチング装置の運転費用のせいで費用がかかる。さらに、スピンエッチング装置では、1度にウェーハ1枚だけしか処理できない。
よって、現在のエッジ処理操作の不利な点に対処でき、そして貼り合わせウェーハを利用するウェーハ処理操作での使用に適したウェーハエッジ処理方法に対して、まだ実現されていないニーズが残されている。
第1の態様は、ウェーハのエッジにエッチング液を塗布するためのウェーハエッジ・エッチング液塗布システム(a wafer edge etchant application system)を対象としている。このシステムは、エッチング液を保持するように構成された液溜め(sump)と、液溜めに連通した液体中に外面を有し前記外面上にエッチング液を有するように構成されたローラーと、その内部に置かれたウェーハを前記ウェーハのエッジがローラーと接触するように保持するために構成されたウェーハカセットとを含み、前記ウェーハカセットによって前記ウェーハは軸周りで軸回転できる。少なくともいくつかのウェーハはテラス領域にハンドル酸化物を有しており、システムは、テラス領域に隣接する層厚さ均一性(layer thickness uniformity)を向上するため、及びテラス領域内でのノジュール成長を阻害するために、前記ハンドル酸化物を前記テラス領域から剥離するように構成されている。
別の態様は、ウェーハのエッジにエッチング液を塗布する方法を対象としている。その方法は、ウェーハのエッジを、ローラーに接触させて位置付ける工程と、前記ローラーの長手軸の周りに前記ローラーを回転させる工程とを含む。前記ローラーの少なくとも一部分は、前記エッチング液を前記ウェーハのエッジに塗布するように、回転中に液溜め内に含まれるエッチング液と接触する。前記ウェーハのエッジを位置付ける工程は、ウェーハカセット内に前記ウェーハを位置付ける過程を含む。前記ウェーハカセットは、前記ウェーハの平面に垂直な軸の周りでの前記ウェーハの回転を許容しながら、前記ウェーハの横方向への動きを防止する。前記軸は、前記ローラーの長手軸に平行である。複数のウェーハが前記ウェーハカセット内に位置付けられており、各ウェーハは、エッチング液で剥離されるハンドル酸化物を含んでいる。各ウェーハは、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウェーハ又は(厚膜のドナーウェーハのバルクを除去する前の)貼り合わせウェーハであり、前記ウェーハは前工程中に貼り合わせされている各ウェーハは、エッチング液を塗布した後に、高温ガス相HClエッチング、又はエピタキシャル成長工程を受ける。
上記の態様に関連して述べられた特徴には、様々な改良が存在する。また、上記の形態には、さらなる特徴を組み込むこともできるだろう。これらの改良及び追加の特徴は、個々に存在することも、どんな組み合わせで存在することもできる。例えば、図示された実施形態のいずれかに関連して以下に説明される様々な特徴は、単独で又は組み合わせて、上記の態様のいずれにも組み込むことができる。
図1は、ウェーハエッジ・エッチング液塗布機構の斜視図である。 図2は、カセットを備えたウェーハエッジ・エッチング液塗布機構の上面図である。 図3は、ウェーハエッジ・エッチング液塗布機構の側面図である。 図4は、組み立てられた構成の液溜め、ローラー及び駆動源の斜視図である。 図5は、ウェーハエッジ・エッチング液塗布機構に含まれているローラーの斜視図である。 図6は、図5に図示したローラーの側面図である。 図7は、ウェーハエッジ・エッチング液塗布機構に含まれている液溜めの斜視図である。
図面(特に図1〜図3)を参照すると、一般に符号100で示されているエッチング液機構(etchant mechanism)が図示されている。エッチング液機構100は、液溜め110とローラー120とを含んでいる。いくつかの実施形態によれば、カセット130は、エッチング液機構100に含めることができる。ローラー120とカセット130は、それら自身が汚染源とならないように、エッチング液によるダメージに耐性のある材料から構成される。例示の材料としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)やパーフルオロアルコキシ(PFA)などのフッ素化ポリマー材料が含まれる。
液溜め110(図7に最も良く見られる)は、空洞部(void)112内にエッチング液の混合物を保持するように構成されている。空洞部112は、通常は上部が開口しており、深さ、長さ、及び幅を有している。空洞部112は、液溜め110内で、底板114と、底板に垂直な4つの側壁116とによって規定されている。他の実施形態では、液溜め110は、液状エッチング液の量(an amount of liquid etchant)を含むことのできる囲いを含んで成るように適切に形成された1つ以上の部品の材料から構成されている。液溜め110の長さ、深さ及び幅は、複数のウェーハ140をエッチングするのに十分なエッチング液の量を保持するのに適したサイズにされている。液溜め110は、カセットの底面に形成されている対応する突出部を受容するために、液溜め110に形成された様々なくぼみ(indentation)118を含むことができる。
いくつかの実施形態では、流体接続機構(fluid connection mechanism)122は、液溜め110又はローラー120の一部に形成又は挿入することができる。流体接続機構122を用いて、エッチング液を液溜め110に輸送することができる。また、追加の流体接続機構(図示せず)を用いて、液溜め110からエッチング液を抜き取ることもできる。抜き取られたエッチング液は廃棄することもできるが、いくつかの実施形態では、再利用するためにろ過又は他の処理をすることもできる。
液溜めの長手方向に対向する端部には、ローラーを受容するための切欠き部119が形成されている(図2、図4及び図7に最も良く見られる)。いくつかの実施形態では、切欠き部119は、ローラーベアリング又は他のブッシング(軸受け筒:bushing)の外側ハウジングを受容して、それが長手方向、横方向又は回転方向のいずれに動くのも制限するように構成されている。ローラーの長手方向の両端部124(longitudinally opposite ends)は、ローラーベアリング又はブッシングに受容される。ローラーベアリング又はブッシングは、ローラーが長手軸の周りで回転できるようにしながら、ローラー120による横方向又は長手方向の動きを抑制するのに役立つ。
液溜めは、液溜め110を支持体表面(underlying surface)に対して水平にするためのレベリングレッグ(leveling legs)111の挿入用として、液溜め内に形成された開口113を含んでいる。レベリングレッグ111は、好適なタイプであればどのようなものでもよく、また、対応する開口113は、レベリングレッグの寸法に基づいたサイズ及び位置に形成することができる。さらに、液溜め110のレベリングに利用されるレベリングレッグ111の数及び位置は、多くの要因(factor)に基づいて変更することができる。図示していないが、追加の留め具(fasteners)を利用して液溜め110を支持体表面に固定することも、又はレベリングレッグ111で液溜め110を支持体表面に固定することもできる。
いくつかの実施形態では、液溜め110の空洞部112内に含まれるエッチング液は、フッ化水素酸、又はフッ化水素酸と酢酸の混合物である。いくつかの実施形態では、エッチング液は、脱イオン水で希釈されたフッ化水素酸の溶液である。エッチング液がウェーハ140から酸化物をエッチングするときの速度及び半径方向の広がり(radial extent)を調節するために、エッチング液に界面活性剤又は粘度調整剤(例えば酢酸)を添加することもできる。
一般に、酸性エッチング液は、水素イオン源(a source of the hydrogen ions)を含む水溶液の形態である。水素イオン源は、フッ化水素酸、硝酸、燐酸、酢酸、硫酸、塩酸、クエン酸、シュウ酸、プロピオン酸、過マンガン酸、及びそれらのそれの組み合わせを含む群から選択することができる。水素イオン源は、少なくとも約40重量%の濃度でエッチング液内に存在することができる。様々な実施形態において、酸性エッチング液は、本質的に水と水素イオン源とを含んでいる。他の様々な実施形態において、酸性エッチング液は、水素イオン源と共に1つ以上の添加物を含んでいる。
次に、ローラー120であるが(図5及び図6に最も良く見られる)、通常は円筒形で細長い形状であり、その長手軸の周りで回転するように構成されている。ある実施形態では、ローラー120の長さ(すなわち、深さ)は、通常は、その全直径(overall diameter)を超えている。ローラー120は、外径と、ローラーの長手方向の両端部124で規定される長さとを有している。ローラー120の長手方向の両端部124は、上述のローラーベアリング又はブッシングに受容されるように構成されている。
ローラー120の長手方向の両端部124の一端又は両端は、結合機構(coupling mechanism)152(例えば、ギア、スプロケット、チェーン、プーリー、ベルト、シャフトなど)によって駆動源150に接続できるように構成されている。結合機構152は、駆動源からローラーへの回転エネルギーの伝達を可能にしている。動力源150は、ローラー120の長手軸周りでの回転を操作可能(operable)である。いくつかの実施形態では、動力源150は、モーター、又は回転エネルギーを生成できる他の同様のデバイスにすることができる。
いくつかの実施形態では、ローラー120は、単一の部材(a single piece of material)から構成することができる。その部材は、ローラー120がエッチング液と接触したときにエッチング液を吸収し、次いで、保持されたエッチング液の少なくとも一部を、ローラーに接触したウェーハ140の周縁エッジ142に移動させるように構成されている。周縁エッジ142は、エッジから最大10mmまで(すなわち10mm以下)のウェーハ140の表面(言い換えれば、テラス領域と、その上に析出されたハンドル酸化物)を含む。いくつかの実施形態では、ローラー120は、フッ素化ポリマー材料(例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又はパーフルオロアルコキシ(PFA)など)などの材料から構成することができる。
ローラー120を単一の部材から構成しながら、材料の物性を変更することができる。例えば、ローラー120の外面を機械的に改造(mechanically altered)して、外面に吸収されるエッチング液の量を増加させることができる。例えば、ローラー120の外面に、ボイド(空隙:void)を形成することができる。他の実施形態では、ローラー120の外面を機械的に改造して、ブラシの毛のようにしている。
ローラーが接触することによってウェーハに与える機械的ダメージの可能性を低減するために、ローラー120は、構成が弾力的(flexible)で、ウェーハよりも柔軟な(compliant)材料から構成するのが好ましい。しかしながら、ローラーは、ローラーの回転中にローラーと接触するウェーハも同様に回転するように、十分な表面粗さを有する材料から構成されている。
この実施形態では、ローラー120は、円筒状部材と、円筒状部材を取り囲んでいる外部カバーとから構成されている。円筒状部材の長手方向の両端部124は、液溜めに接続されたローラーベアリング又はブッシングに受容される。上述の実施形態のように、ローラー120と外部カバーは、フッ素化ポリマー材料(例えば、PTFE又はPFAなど)などの材料から構成することができる。
いくつかの実施形態では、外部カバーは、エッチング液を吸収してその中に保持でき、そしてそのエッチング液を、ローラーの外面に接触しているウェーハの一部分に移動させることのできる材料から構成することができる。例えば、外部カバーは、内部に形成されたボイドを含むスポンジ状構造を有する材料から構成して、エッチング液の少なくともいくらかを、外部カバーに接触したウェーハ140のエッジ(周縁エッジ)142上に分散(disperse)する前に、エッチング液を保持させることができる。さらに、外部カバーは、ブラシに似た物理的構造で、基板とその基板に取り付けられたブラシの毛とを有するものにすることができる。
外部カバーは、外部カバーを円筒状部材の外面に固定するために、内部に配置された弾性要素を含むことができる。別の実施形態では、異なる締め付けシステム(fastening systems)(例えば、フック状及びループ状の留め具、又は接着部材)を利用して、外部カバーを円筒状部材に固定することができる。従って、円筒状部材が回転するときに、外側カバーが実質的に円筒状部材と一致して回転するのを確実にするために(すなわち、円筒状部材を回転させたときに、外部カバーが滑らないようにするために)、外部カバーと円筒状部材とは互いにしっかり固定される。
図1及び3に示すようにカセット130と付随するウェーハ140とは、ローラー120の上側で液溜め110の上部に配置されており、ローラーの一部分はウェーハと接触している。カセット130の底面の一部分に形成された突出部132は、液溜め110内にある対応するくぼみと結合して、液溜めに対してカセットを位置決めされる。突出部132とくぼみ118との配置は例示目的で提供されており、実施形態に準じて様々な配置を利用することができる、と理解されるべきである。
カセット130は、その内部に、ウェーハ140を受容するための複数のスロット134を有している(図1参照)。スロット134は、ウェーハ140が互いに接触するのを防止し、ウェーハの横方向への動きを抑える。カセット130と複数のスロット134とが、その中に位置付けられたウェーハ140がウェーハの長手軸の周りで回転するのを可能にしている。カセット130、複数のスロット134、突出部132、及びくぼみ118は、ウェーハ140をカセット内に置いたときにウェーハ140の長手軸がローラー120の長手軸と平行になるように、構成されている。
いくつかの実施形態によれば、ウェーハ140は、ハンドル酸化物を有しており、シリコン・オン・インシュレータウェーハ又は貼り合わせウェーハ対であり、それらは、ドナーウェーハ厚さ(donor wafer thickness)のバルクを除去する前に、前工程(previous step)で貼り合される。カセット130は、通常はその頂部136が開いており、カセット中にウェーハ140を位置付けることができ、そして後で取り出すことができる。カセットは、その長手方向に沿って底部138に形成された隙間(void)を有しており、ウェーハ140の周縁エッジ142を選択的にローラー120に接触させることができる。
カセット130及びウェーハ140を液溜め110の上に位置付けしたときに、ウェーハは、ローラー120によって、液溜め110の空洞部112内に含まれているエッチング液の容量(the volume of etchant)と直接接触するのを抑えられる。いくつかの実施形態では、カセットを液溜め110の上に位置づけたときに、ローラー120は、ウェーハ140を、カセット130内のスロット134からカセットの頂部136方向の外へ、わずかに動かすように作用する。ある実施形態では、ウェーハ140に接触するカセット130の一部分は低摩擦コーティングで覆われており、それにより、コーティング表面の摩擦係数が低減される。
運転中に、ローラー120の一部分は、液溜め110の空洞部112内に含まれているエッチング液内に浸漬される。ローラー120がその長手軸の周りで回転すると、ローラー120の外周に沿った他の部分が、液溜め110の空洞部112内に保持されたエッチング液に接触する。ローラー120が1回転する間に、ローラー上の固定点(fixed point)が代わる代わるエッチング液と接触するだろう。
ローラー120が回転すると、ローラー120と接触するウェーハ140も同様に回転する。ローラー120の組成(composition)、又はいくつかの実施形態では外部カバーの組成は、回転エネルギーをウェーハ140の周縁エッジ142に伝達するのに十分な摩擦係数を有している。ローラーが回転して、ローラー120が、液溜め110の空洞部112内に含まれているエッチング液を通過すると、エッチング液は、ローラー120の外面に移動する。次に、ローラー120は、エッチング液をウェーハ140の周縁エッジ142に移動させる。ローラー120の回転速度は、エッチング液をウェーハ140の周縁エッジ142に塗布する速度(rate)を制御するために、そしてその結果として、ドナーウェーハから酸化物をエッチングする速度及び半径方向の広がりを制御するために、変更することができる。ローラーの典型的な回転速度は、2〜70回転/分である。
エッチング液は、ウェーハ140の周縁エッジ142に移動した後、ウェーハ140のテラス領域の酸化シリコン上で作用して、酸化シリコンがテラス領域から除去され、それにより、酸化シリコンの存在しないテラス領域が残される。酸化シリコンの相互作用を記述する化学反応は、以下の式で表される。

SiO2 + 6 HF -> SiH2F6 + 2 H2O
エッチング速度、ローラー120の角速度、及びエッジ(周縁エッジ)142をエッチングするのに必要な時間は、ハンドルから酸化物を除去する除去速度に影響を与えるために、各々変更することができる。例えば、エッチング速度は、エッチング液を脱イオン水で希釈することによって遅くすることができる。エッチング液は、ローラー120の角速度を調節することにより、又はエッチング液の粘度を増加することにより、(エッチング液がウェーハに接触しているエッジ(周縁エッジ)142を超えて)ウェーハ140の表面に滴り落ちるのを防止されている。例えば、酢酸をエッチング液に追加することにより、エッチング処理の化学反応を乱すことなく、エッチング液の粘度を増加させることができる。エッチング液の粘度を増加することにより、ウェーハ140の表面にエッチング液が滴り落ちるのを防止できるだけでなく、ローラーがウェーハのエッジ(周縁エッジ)142に接触していないときに、エッチング液が回転中のローラー120に付着する付着能の増加を防止できる。さらに、エッチング液の粘度が増加するとエッチング液が接触するエッジ(周縁エッジ)142の部分のサイズが減少するので、エッチング液が接触するエッジ(周縁エッジ)142をどのくらいにするかに影響を与えるために、エッチング液の粘度を制御することができる。
上述の実施形態は、貼り合わせウェーハの表面上の細い環状部分から、ハンドル酸化物を剥離するためのローラーシステムを含んでいる。エッチング液機構は、ウェーハがカセット内にある間にウェーハを処理するように構成されている。したがって、カセットはその中に複数のウェーハを保持できるので、複数のウェーハを同時に処理することができる。
本発明の方法は、出発物質としてシリコンウェーハを使用しており、このシリコンウェーハは、単結晶シリコンインゴットからスライスされ、さらに(例えば、シリコンウェーハを他のウェーハ(すなわちドナーウェーハ)に張り合わせ、その貼り合わせたものを処理することによる)処理が行われて、貼り合わせウェーハ対又はシリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウェーハが形成される。これらの処理は、周縁エッジ(すなわちテラス領域)に沿ってハンドル酸化物をもたらす。テラス領域は、ウェーハの周縁エッジから最大10mmまで広がっている。
さらなるウェーハの処理(例えば、エピ平滑化又はエピ厚膜化)の前にハンドル酸化物を除去しなかったことにより、シリコン最上層(top silicon layer)の厚さの不均一性の可能性と、ウェーハの周縁エッジの近傍に形成される欠陥の可能性とが増加する。例えば、エピ厚膜化処理の間に、小さいポリシリコンの「アイランド」が絶縁層上で核を形成して成長する可能性があり、そして形成されたノジュール欠陥が、その後のウェーハの最終用途において有害になる可能性がある。その後の処理(例えば、厚膜化)の前にテラス領域からハンドル酸化物を除去することは、他の処理が行われる表面が清浄で均一な表面であることを確実にする。
上記の詳細な説明の全体を通して、ハンドル酸化物の除去という呼び方は、剥離又はエッチングと置き換えることができる。エッチング処理は、ウェーハの貼り合わせと、エピの平滑化又は厚膜化の処理との間のどの段階でも行うことができる。しかしながら、いくつかの実施形態では、エッチング処理は貼り合わせウェーハ対の分離より前に行われる。貼り合わせウェーハ対は、劈開操作(cleaving operation)によって分離することができる。貼り合わせウェーハ対の分離より前にエッチングが行われると、ドナーウェーハは、完成品のウェーハの表面になるであろう部分(面)を、カセットとの機械的接触と、エッチング液との接触によって受ける可能性のあるダメージとから保護する。一般的に、本明細書に記載された方法の実施形態は、貼り合わせウェーハ対の周縁エッジに沿ったテラス領域から酸化シリコンを除去することによる、貼り合わせシリコンウェーハ対のエッジ部分の処理工程を含んでいる。そして、貼り合わせウェーハ対のエッジ部分にエッチング液を塗布した後に、ドナーウェーハの大部分(substantial portion)(すなわち、ドナーウェーハのバルク)は、貼り合わせウェーハから分離される。ドナーウェーハの大部分は、劈開操作によって、貼り合わせウェーハ対から分離することができる。
本発明及びその実施形態の要素を導入するときに、冠詞の「ある("a", "an")」、「前記("the", "said")」は、1つ以上の要素が存在することを意味するように意図している。用語の「含む("comprising")」、「含む("including")」、「有する("having")」は、記載された要素以外の追加の要素が存在しうることを含み且つ意味するように意図している。
発明の範囲から逸脱することなく上記の構造に様々な変更を行なうことができるとともに、上記の説明に含まれそして添付の図面に図示された全ての事項は、例示として解釈されるべきであり、制限する意味ではないことを意図している。

Claims (30)

  1. 複数のウェーハのエッジにエッチング液を塗布するためのウェーハエッジ・エッチング液塗布システムであって、
    前記エッチング液を保持するように構成された液溜めと、
    前記液溜めに連通した液体中に外面を有するローラーであって、前記外面上に前記エッチング液を有するように構成されたローラーと、
    その内部に置かれたウェーハを、前記ウェーハのエッジが前記ローラーと接触するように保持するために構成されたウェーハカセットとを含み、前記ウェーハカセットによって前記ウェーハは軸周りで軸回転できることを特徴とするシステム。
  2. 少なくともいくつかのウェーハは、テラス領域にハンドル酸化物を有しており、
    前記システムは、前記テラス領域内でのノジュール成長を阻害するために、前記ハンドル酸化物を前記テラス領域から剥離するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  3. 前記ローラーの少なくとも一部分は、前記液溜め内に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  4. 前記ローラーは、長手軸を有しており、
    前記ローラーは、その長手軸の周りで回転するように動作可能であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  5. 前記ローラーは、前記液溜め内で前記ローラーが接触する前記エッチング液の少なくとも一部を保持するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載のシステム。
  6. 前記ウェーハカセットは、その内部に置かれた複数のウェーハを保持することを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  7. 前記ウェーハカセットは、その内部に置かれた複数のウェーハが、前記ウェーハの平面に垂直な軸の周りで軸回転できるように構成されており、
    前記ウェーハの前記軸は、前記ローラーの長手軸に垂直であることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  8. 前記ウェーハカセットは、各ウェーハの周縁エッジと接触するように構成されていることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
  9. 前記ローラーの前記外面は、前記液溜め内で接触する少なくともいくらかのエッチング液を保持するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  10. 前記ローラーの前記外面は、前記外面に保持されるエッチング液の量を増加するために、機械的に変形されていることを特徴とする請求項9に記載のシステム。
  11. 前記ローラーの前記外面に隣接して、前記ウェーハカセット内に形成された開口を含むことを特徴とする請求項8に記載のシステム。
  12. 前記ウェーハカセット内に形成された前記開口により、各ウェーハの前記周縁エッジと前記ローラーの前記外面とが接触することを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  13. 前記ローラーの前記外面の少なくとも一部分の上に配置されたカバーをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のシステム。
  14. 前記カバーは、前記液溜め内で接触する少なくともいくらかのエッチング液を保持するように構成されていることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  15. 前記カバーが取り外し可能であることを特徴とする請求項13に記載のシステム。
  16. ウェーハのエッジにエッチング液を塗布する方法であって、
    ウェーハのエッジを、ローラーに接触させて位置付ける工程と、
    前記ローラーの長手軸の周りに前記ローラーを回転させる工程と、を含み、
    前記ローラーの少なくとも一部分は、前記エッチング液を前記ウェーハのエッジに塗布するように、回転中に液溜め内に含まれるエッチング液と接触することを特徴とする方法。
  17. 前記ウェーハのエッジを位置付ける工程は、ウェーハカセット内に前記ウェーハを位置付ける過程を含み、
    前記ウェーハカセットは、前記ウェーハの平面に垂直な軸の周りでの前記ウェーハの回転を許容しながら、前記ウェーハの横方向への動きを防止し、
    前記軸は、前記ローラーの長手軸に平行であることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 複数のウェーハが前記ウェーハカセット内に位置付けられていることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  19. 前記ウェーハカセットは、前記ウェーハの周縁エッジと前記ローラーの前記外面とが接触できるようにするために、前記ウェーハカセット内に形成された開口を有していることを特徴とする請求項17に記載の方法。
  20. 前記ローラーを回転させる工程において、前記ウェーハを回転させることをさらに含むことを特徴とする請求項16に記載の方法。
  21. 各ウェーハはハンドル絶縁層を含み、前記エッチング液が前記ハンドル絶縁層を剥離することを特徴とする請求項18に記載の方法。
  22. 各ウェーハはシリコン・オン・インシュレータ(SOI)ウェーハであり、前記ウェーハは前工程中に貼り合わせされていることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  23. シリコン最上層を平滑又は薄膜にするために、各SOIウェーハをガス状エッチャントを含む高温雰囲気にさらす工程、又は各SOIウェーハにエピタキシャル成長工程をさらに含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  24. 各SOIウェーハにエピタキシャル成長処理を行う工程をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  25. 各SOIウェーハを前記ウェーハカセットから取り出す工程と、
    劈開操作により各SOIウェーハから層を分離する工程と、をさらに含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  26. 貼り合わせウェーハのエッジにエッチング液を塗布する方法であって、
    ハンドルウェーハとドナーウェーハとから貼り合わせウェーハを形成する工程と、
    ウェーハエッジ・エッチング液塗布システムにより、前記貼り合わせウェーハの前記エッジにエッチング液を塗布する工程と、を含み、
    前記ウェーハエッジ・エッチング液塗布システムは、
    前記エッチング液を保持するように構成された液溜めと、
    前記液溜めに連通した液体中に外面を有するローラーであって、前記外面上に前記エッチング液を有するように構成されたローラーと、
    その内部に置かれた貼り合わせウェーハを、前記貼り合わせウェーハのエッジが前記ローラーと接触するように保持するために構成されたウェーハカセットとを含み、前記ウェーハカセットによって前記ウェーハは軸周りで軸回転できることを特徴とするシステム。
  27. 前記エッチング液は、前記貼り合わせウェーハを分離する前に塗布されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記エッチング液は、前記貼り合わせウェーハから前記ドナーウェーハのバルクを除去する前に塗布されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  29. 前記貼り合わせウェーハの前記エッジにエッチング液を塗布する工程の後に、前記貼り合わせウェーハを分離する工程をさらに含むことを特徴とする請求項26に記載の方法。
  30. 前記貼り合わせウェーハは、劈開操作により前記貼り合わせウェーハから前記ドナーウェーハを除去することによって分離されることを特徴とする請求項29に記載の方法。
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