JP2014105508A - 人工芝の敷設構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】人工芝の細粒充填材を長時間保水状態に維持できるとともに、大目に散水した場合や大雨などにおいても人工芝マット上に水が浮いた状態とならない人工芝の敷設構造を提供することを目的としている。
【解決手段】透水孔21aが穿設された基布部21から多数の芝葉状体22が立設するように形成された人工芝マット2が、少なくともポーラスコンクリートからなる保水層11を上端に有する基層部1aに受けられるように敷設されるとともに、細粒充填材23が、一部が透水孔21aに入り込んで、保水層11に接して保水層11に保水された水をメニスカス効果によって吸い上げ可能となるように人工芝マット2の芝葉状体22と芝葉状体22との隙間部分に充填されていることを特徴としている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば、公園、サッカーグランド、野球場、陸上競技場などの人工芝の敷設構造に関する。
手入れ等が極めて簡単であることから、天然芝のグランドにかえて人工芝のグランドが増えている。
しかし、人工芝のグランドは、天然芝グランドやベアーグランドに比べ、太陽熱によってグランド表面温度が上がりやすく、特に、夏場の炎天下においてはグランド使用者が熱中症などを起こすおそれがある。
特に、人工芝マットは、地面を覆うように設けられたアスファルト上に敷設される場合があるが、かかる場合、上記問題が大きい。
一方、人工芝としては、使用者の足腰への負担を減らしたり、怪我を防止するために、芝目内にケイ砂等の砂やゴム粒体等の細粒充填材を充填したもの(特許文献1)がある。
細粒充填材、特に、砂の層には、保水性があり、かかる人工芝のような構造においては、水を撒いて砂の層に保水させば、保水された水の蒸発熱による冷却効果によってグランドを涼しい状態に保つことができる。
特開平11−229314号公報
しかしながら、上記砂の層に保水される水の量はそれ程多くなく、炎天下などにおいては1〜2時間程度の短時間しかその効果が期待できない。
また、水を撒きすぎると、人工芝マット上に水が浮いた状態となるため、散水量のコントロールに気を遣わなくてはならず、散水作業が難しい。
本発明は、上記事情に鑑みて、人工芝の細粒充填材を長時間保水状態に維持できるとともに、大目に散水した場合や大雨などにおいても人工芝マット上に水が浮いた状態とならない人工芝の敷設構造を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明にかかる人工芝の敷設構造(以下、「本発明の敷設構造」とのみ記す)は、透水孔が穿設された基布部から多数の芝葉状体が立設するように形成された人工芝マットが、少なくともポーラスコンクリートからなる保水層を上端に有する基層部に受けられるように敷設されるとともに、細粒充填材が、一部が前記透水孔に入り込んで、前記保水層に接して前記保水層に保水された水をメニスカス効果によって吸い上げ可能となるように前記人工芝マットの芝葉状体と芝葉状体との隙間部分に充填されていることを特徴としている。
上記細粒充填材としては、人工芝の用途に応じて適宜決定できるが、メニスカス効果が高いことから平均粒径1.5mm以下の粒径のものが好ましく、ケイ砂、リサイクル砂および再生チップ等が好適である。また、これらの細粒充填材は、単独で用いられても、他の細粒充填材と混合して用いられても構わない。
また、細粒充填材の充填厚みは、芝葉状体の形状、長さ、材質等によって適宜選択され、特に限定されないが、人工芝としての使用性能を考慮すると、0.5〜3.0cmが好ましい。
透水孔の径は、特に限定されないが、直径3mm〜8mmが好ましい。
すなわち、透水孔が小さすぎると透水効果が不十分であり、あまり大きいと、細粒充填材が保水層側に流出しやすくなる。
透水孔の数は、特に限定されないが、直径が3mm〜8mmの範囲では、100cm2あたり、1〜4個が好ましい。
基層部は、人工芝の用途に応じてその強度や厚みが選択されるが、保水層を上端に有することが必要である。
保水層は、透水を妨げない範囲で、メニスカスによる揚水効果を備えるポーラスコンクリートで形成されていれば、特に限定されないが、メニスカスによる揚水効果が良くなるように、細かい骨材を用いたポーラスコンクリートを用いることが好ましい。
すなわち、揚水効果に対しては、ポーラスコンクリートの空隙率の影響は小さく(15〜35%程度の範囲において、空隙率が小さい方がやや揚水高さが大きい)、主に骨材の粒径(平均空隙径)に依存する。
因みに、発明者の知見によれば、骨材として9号砕石(粒径0.6〜1.2mm)を用いたポラスコンクリート(空隙率25%)の場合、20cm程度の揚水高さが得られ、8号砕石(粒径1.2〜2.5mm)を用いたポラスコンクリート(空隙率25%)の場合、15cm程度の揚水高さが得られ、6号砕石(粒径5〜13mm)を用いたポラスコンクリート(空隙率25%)の場合、5〜10cm程度の揚水高さが得られる。
また、揚水高さをコントロールするために、粒径の粗い骨材と細かい骨材とを混合しても構わない。
ただし、9号砕石より小径の骨材を用いた場合、内部の水の移動速度が低下するため、望ましいことではない。
また、本発明の敷設構造においては、基層部は、保水層をメニスカス効果による揚水が可能な厚みに設けるとともに、保水層の下側に水透過性が高く、集中豪雨時等に人工芝上に降り、保水層を介して流れ込んだ雨水を一旦貯水して、河川への雨水の急激な流れ込みを防止して水害を防止できるようにする貯水層を設けることが好ましい。
貯水層は、特に限定されないが、骨材の粒径が5mm以上、空隙率が25〜35%、連続空隙率が20%以上、透水係数が1〜10cm/sであるポーラスコンクリートが好ましい。
すなわち、骨材の粒径が5mm未満では、貯水層内を水位の低い方に向かって流れにくくなり、豪雨時には人工芝上に降った雨水等が保水層を介して浸透しにくくなり、人工芝マット上に水が浮き、十分な貯水効果を発揮できなくなるおそれがある。
空隙率が25%未満あるいは連続空隙率が20%未満では、十分な貯水容積を確保できないおそれがあり、空隙率が35%を超える程度になると透水及び貯水機能からは望ましくても、製造、施工および管理が困難となりやすい。
透水係数が1cm/s未満では、浸透が遅く、水害対策に要求されるレベルとしては不足するおそれがある。
透水係数が10cm/sを超える程度になると透水機能からは望ましくても、ワーカビリティが低下するため、製造、施工および管理が困難となる一面が現れる。
本発明において、骨材の粒径は、JIS A 1102(骨材のふるい分け試験方法) を用いて測定される。
空隙率及び連続空隙率は、容積圧力法(日本建築学会構造系論文集第75巻第650号、p1043-1050、2008年7月)、JCI(コンクリート工学協会)から提起されている規準案(ポーラスコンクリートの空隙率試験方法(案))に記載されている容積法を用いて測定される。
透水係数は、上記JCI規準案の(ポーラスコンクリートの透水試験方法(案))に記載の透水試験方法を用いて測定される。
圧縮強度試験法は、JIS A 1108(コンクリートの圧縮強度試験方法) を用いて測定される。
また、本発明の敷設構造は、基層部内に貯水空間となる空洞を設けるようにしてもよい。
貯水空間は、例えば、有孔管を上記基礎部を構成するポーラスコンクリート層内に埋設することによって得られる。
貯水空間は、基層部内で連続するトンネル状に設けられていてもよいし、間欠的に設けられていても構わない。
上記有孔管は、必要な透水性貫通孔を備え、使用時に周囲からかかる荷重に耐えることができれば、特に限定されないが、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンなどニルの合成樹脂製の有孔管、FRPなどの複合材料からなる有孔管、有孔の鋼管、有孔のヒューム管などの有孔の筒状体が挙げられる。
透水性貫通孔の数は、空間形成部材が周囲からかかる荷重によって周壁が破損しない強度が確保することができれば特に限定されないが、空洞部内への雨水の透水性を考慮すると、できるだけ多く設けることが好ましい。
また、本発明の敷設構造は、基層部が上面を除く周囲を難透水性層あるいは非透水性層で囲繞されているとともに、一端が排水経路に臨み、他端が前記難透水性層あるいは非透水性層を貫通して基層部内に臨み、有孔管に連結されて基層部内の雨水を排水制御する開閉バルブが設けられた排水管を備えている構成とし、前記開閉バルブの開度を必要に応じて調整して、基層部に貯まった水の量を排水制御できるようにしてもよい。
上記基層部を囲繞する難透水性層あるいは非透水性層としては、コンクリート壁や縁石などを含む。
本発明にかかる人工芝の敷設構造は、以上のように、透水孔が穿設された基布部から多数の芝葉状体が立設するように形成された人工芝マットが、少なくともポーラスコンクリートからなる保水層を上端に有する基層部に受けられるように敷設されるとともに、細粒充填材が、一部が前記透水孔に入り込んで、前記保水層に接して前記保水層に保水された水をメニスカス効果によって吸い上げ可能となるように前記人工芝マットの芝葉状体と芝葉状体との隙間部分に充填されている。
したがって、保水層に水を保水させておくことによって、細粒充填材層中に保水された水の蒸発に伴い、保水層に保水された水がメニスカス効果によって細粒充填材層に吸い上げられる。
すなわち、細粒充填材層が長時間湿った状態を保つため、水の蒸発熱によって人工芝マットの表面温度を低い温度に長時間保持することができ、人工芝上を快適な環境に保つことができる。
そして、人工芝マットが透水孔を備えているので、人工芝マット上に降った過剰の雨水が透水孔を介して保水層に浸透するため、雨水を有効利用することができる。また、過剰に散水しても、余剰の水が保水層に浸透するため、散水作業が容易となる。
さらに、保水層の下方に貯水層や貯水空間を設けるようにすれば、雨水は保水層内をゆっくりと流れ、また一部が保水層に保水される。そして、ゆっくりと保水層に浸透してきた雨水が貯水層あるいは貯水空間に一旦貯水される。したがって、集中豪雨時などに、雨水の流出量低減効果を持つとともに、降雨と時間差を持って排水することにより河川の急激な増水を防止して水害を防止することができる。
また、上記のように貯水層や貯水空間を設けておくことによって、貯水層や貯水空間に貯水された水が保水層に補給され、細粒充填材層を、湿った状態にさらに長時間保つことができる。
本発明の敷設構造の第1の実施の形態を有孔管の管軸に平行な方向で切断してあらわす断面図である。 図1の敷設構造の有孔管の管軸に直交する方向で切断してあらわす断面図である。 図2の拡大断面図である。 本発明の敷設構造の第2の実施の形態を有孔管の管軸に直交する方向で切断してあらわす断面図である。 本発明の敷設構造の第3の実施の形態を有孔管の管軸に平行な方向で切断してあらわす断面図である。 本発明の敷設構造の第4の実施の形態をあらわす要部拡大断面図である。 ポーラスコンクリート層の骨材の粗さと保水性とをあらわすグラフである。
以下に、本発明を、その実施の形態をあらわす図面を参照しつつ詳しく説明する。
図1〜図3は、本発明にかかる敷設舗装構造の第1の実施の形態をあらわしている。
図1〜図3に示すように、この敷設構造Aは、基層部1aと人工芝マット2とを備えている。
基層部1aは、図3に示すように、保水層11と、貯水層12と、貯水空間13とを備えている。
また、基層部1aは、その底面が、地面を掘削するとともに、掘削部底面の路床にセメント等の水硬性材料を混合することによって形成された難透水性または非透水性の改質路床3に受けられるとともに、側周面がコンクリート壁等の難透水性あるいは非透水性の側壁4によって囲まれている。
なお、本発明において、難透水性とは、透水係数が0.1cm/s以下であることを意味する。
上記保水層11は、例えば、9号砕石を骨材として含み、空港率が15〜30%のポーラスコンクリートからなり、その高さ方向の寸法は、20cm以内である。
貯水層12は、例えば、6号砕石を骨材として含み、空隙率が20〜35%のポーラスコンクリートからなる。
貯水空間13は、図2に示すように、複数本の透水性貫通孔14aを有する有孔管14を改質路床3に受けさせた状態で貯水層12内に平行に埋設することによって形成されている。
有孔管14は、一端が、他の有孔管14と合流するように接続されたのち、図1に示すように、排水路6に接する側壁4を貫通するように設けられた排水管5に接続されている。
なお、有孔管14の他端は、基層部1a中では、開放されていても閉塞されていても構わない。
また、有孔管14の透水性貫通孔14aは、図示していないが、貯水層12を構成する骨材及びセメント成分の有孔管14内への入り込みを防止するための網によって覆われている。なお、網の網目は、骨材及びセメント成分が有孔管14内に入り込まなければ、できるだけ粗いことが好ましい。
排水管5は、バルブ51を有している。バルブ51は、図1に示すように、蓋52aを備えた枡52内に配置され、蓋52aを取り除き、図示していない治具を用いて、地上側から開閉動作できるようになっている。
人工芝マット2は、基布部21と、この基布部21に立設状態で設けられた芝葉状体22と、ケイ砂層23とを備え、基布部21が保水層11に下方から受けられるように敷設されている。
また、基布部21は、100cm2あたり、1〜4個の直径3〜8mm程度の透水孔21aが穿設されている。
ケイ砂層23は、芝葉状体22と芝葉状体22との間にケイ砂(0.6〜1.2mm)が充填されることによって形成されるとともに、ケイ砂層23を構成するケイ砂の一部が透水孔21a内に入り込んで、保水層11に受けられている。
この敷設構造Aは、上記のように構成されているので、以下のような優れた効果を備えている。
(1)基層部1aを備えているので、人工芝マット2上に降った雨水や散水等のケイ砂層23に保水できない水が透水孔21aを介して保水層11側に浸透して保水層11に保水されるとともに、さらに貯水層12および貯水空間13内に貯められる。
そして、ケイ砂層23が透水孔21a部分で保水層11に受けられているので、ケイ砂層23の水の蒸発に伴い、メニスカス効果によって保水層11に保水された水がケイ砂層23に吸い上げられ、ケイ砂層23を長時間湿った状態に保持することができる。
一方、天気が回復し、人工芝マット2が太陽光にさらされると、ケイ砂層23に保水された水が蒸発するため、その蒸発熱によって人工芝マット2の表面温度が低く保たれる。
すなわち、炎天下においても人工芝マット2上の表面温度をケイ砂層23に保水された水によって、保水していない場合に比べ10〜20℃低い温度に長時間保つことができ、炎天下での運動時においても快適な状態を保て、熱中症などを防止することができる。
(2)基層部1aが、空隙率の高いポーラスコンクリートで形成されているため、高い透水・排水性を維持でき、また、人工芝の支持盤として強固であり、長期に平坦性を維持できる。
(3)貯水層12および貯水空間13を備えているので、基層部1a内に保水層11を介して浸透してきた雨水等を貯水層12および貯水空間13に貯水することができる。したがって、ゲリラ豪雨の水害防止対策とすることができる。
(4)貯水層12に貯水された水を保水層11に補給することができ、保水層11を介してケイ砂層23をより長時間湿った状態に保つことができる。
すなわち、保水層11が貯水層12および貯水空間13に貯水された雨水等をケイ砂層23に揚水層としても働き、ケイ砂層23からの水の蒸発によって、人工芝マット2上の温度を長時間低温に保つことができ、人工芝マット2上を競技者等が快適な温度環境に長時間保つことができる。
(5)保水層11を備えているので、散水の場合、人工芝マット2上に散水された余剰な水が保水層11側に保水される。したがって、散水を行う場合にも気兼ねなく行うことができるため温度を急速に低下させることができる。
(6)基層部1aがポーラスコンクリートで形成されているため、傾斜部(斜面等)でも人工芝マット2上に降った雨水が基層部1aの下流側に貯水することができる。
(7)排水管5を備えているので、保水層11、貯水空間13および貯水層12内が水で満杯になり、雨水が人工芝マット2の上面に溢れるような連日の豪雨時には、排水管5のバルブ51を、状況に応じて必要な開度で開放することによって貯水空間13内の水を排水して人工芝マット2上の水位をさげることができる。すなわち、排水管5のバルブ51の開閉によって、基層部1d内の貯水量を排水制御できる。
なお、上記敷設構造は、例えば、以下のようにして施工することができる。
(1)人工芝敷設位置にあたる地面を掘削し、掘削部の底にセメント系改良剤等を散布するとともに、底の土とセメント系改良剤等とを混合したのち、転圧して改質路床3を形成するとともに、モルタル等によって側壁4を形成する。
また、必要に応じて改質路床3上にセメント被膜を形成する。
(2)有孔管14を改質路床3上に配置するとともに、排水管5と接続した状態に配管する。
(3)貯水層12となるポーラスコンクリートを有孔管14が埋設されるように打設したのち、保水層11となるポーラスコンクリートを貯水層12上に打設する。
(4)人工芝マット2を保水層11上に敷設する。
(5)9号ケイ砂を0.5〜3.0cmの厚みのケイ砂層23となるように人工芝マット2上に載せる。なお、人工芝マット2は、ケイ砂層23の重みでほぼ動かないように固定できるが、必要に応じてケイ砂層23を設ける前に、人工芝マット2の基布部21から保水層11に向けて固定用釘を打ち込み人工芝マット2を保水層11に固定しても構わない。
すなわち、保水層11が細かい骨材からなるポーラスコンクリートで形成されているため、固定用釘によってしっかり固定することができ、斜面等においては特に有用な機能となる。
図4は、本発明の敷設構造の第2の実施の形態をあらわしている。
図4に示すように、この敷設構造Bは、基層部1b内に、水平方向だけでなく上下方向にも有孔管14を並べて形成された貯水空間13で形成されている以外は、上記敷設構造Aと同様になっている。
この敷設構造Bによれば、貯水層12及び貯水空間13の合計容積を大きくして貯水量を増やすことができる。
図5は、本発明の敷設構造の第3の実施の形態をあらわしている。
図5に示すように、この敷設構造Cは、基層部1cの貯水層12が、その一部を保水層11の上面とほぼ面一となり、外部に露出するように設けられ、この貯水層12の露出部上面がグレーチング7で覆われている以外は、上記の敷設構造Aと同様になっている。
なお、グレーチング7は、図示していないが、人工芝マット2の端縁に接するように設けられたコンクリート枠内に嵌り込んで、ずれ動かないように設置されている。
この敷設構造Cは、上記のように、水が透過しやすい貯水層12の一部がグレーチング7越しに外部に露出しているので、この露出部分から雨水がすばやく貯水層12に浸透するため、透過孔21aから保水層11への水の透過速度が遅くても、人工芝マット2に降った雨水の一部は貯水層12の露出部を介してすばやく貯水層12に浸透する。すなわち、夕立等の一時的な大雨のときにおいても、人工芝マット2上に水が浮くことを極力防止できる。
図6は、本発明の敷設構造の第4の実施の形態をあらわしている。
図6に示すように、この敷設構造Dは、基層部1dが、保水層15と、貯水層16とを備えているとともに、貯水空間が設けられていない。
保水層15は、粒径1〜15mmの砕石を骨材として含み、空隙率15~30%のポーラスコンクリートからなり、その厚みが1〜5cmとなっている。
貯水層16は、粒径5〜30mmの砕石を骨材として含み、、空隙率20〜35%のポーラスコンクリートからなり、その厚みが5〜100cmとなっている。
図6中、8は、人工芝マット2を保水層15に固定する固定用釘8である。
この敷設構造Dは,保水層15を細かい骨材からなるポーラスコンクリートで形成して
いるので、施工時のワーカビリティが良好で、人工芝マット2を受ける上面の不陸をうまくなくすことができる。
(実験例1)
6号砕石(粒径5〜13mm)を骨材として配合した、直径10cm、高さ20cmの円柱状のポーラスコンクリートからなる保水層サンプル(空隙率25%)を得た。
(実験例2)
7号砕石(粒径2.5〜5mm)を骨材として配合した、直径10cm、高さ20cmの円柱状のポーラスコンクリートからなる保水層サンプル(空隙率25%)を得た。
(実験例3)
8号砕石(粒径1.2〜2.5mm)を骨材として配合した、直径10cm、高さ20cmの円柱状のポーラスコンクリートからなる保水層サンプル(空隙率25%)を得た。
(実験例4)
6号砕石(粒径5〜13mm)と8号砕石(粒径1.2〜2.5mm)とを重量比で3:1の割合で混合して混合材料を骨材として配合した、直径10cm、高さ20cmの円柱状のポーラスコンクリートからなる保水層サンプル(空隙率25%)を得た。
上記実験例1〜4で得られた保水層サンプルをそれぞれ24時間水中に水没させたのち、水中から取り出して軽く水を切った状態からの自然乾燥時の質量変化をそれぞれ調べ、その結果を図7に示した。
図7から、ポーラスコンクリートの保水機能(内部の空隙部分に水分を保持する機能)は、ポーラスコンクリートの骨材粒径に依存し、粒径が小さいほど保水性が高くなることがわかる。すなわち、内部に蓄えられる水量が大きくなり、また水切れ・乾燥までの時間が長くなる。これは、粒径が小さくなると総表面積が級数的に大きくなり、そこに水分が付着すること、平均空隙径が小さくなり、表面張力による揚水(メニスカス)効果が相対的に大きくなることによると考えられる。
本発明は、上記の実施の形態に限定されない。例えば、上記の実施の形態では、貯水空間内に何も充填されていなかったが、不織布からなる袋状体内に吸水性高分子を充填した吸水材を貯水空間内に配置させてもよい。すなわち、このようにすれば、貯水空間内に浸入してきた雨水が、吸水性高分子に一旦吸水されて貯水空間内に保持される。そして、雨が上がって好天となると、吸収性高分子に吸収された水は、徐々に蒸発して表層から放出される。
上記の実施の形態では、貯水層が改質路床に直接受けられているが、貯水層と改質路床との間にほぼ非透水の薄膜のコンクリート層や、エポキシ樹脂等からなる非透水性層を設けるようにしても構わない。
また、上記の実施形態では基層部を複層としているが、最も適切な粒度の単層として構成することも可能である。
上記の実施の形態では、有孔管が改質路床上に受けられ、貯水槽の底に配置されるようになっていたが、排水性能を確保できれば、貯水層の中間位置に埋設されても構わない。
A,B,C,D 敷設構造
1a,1b,1c,1d 基層部
11 保水層(揚水層)
12 貯水層
13 貯水空間
14 有孔管
15 不陸調整保水層
16 貯水層
2 人工芝マット
21 基布部
21a 透水孔
22 芝葉状体
23 ケイ砂層
3 改質路床
4 側壁
5 排水管
51 バルブ
6 排水路
7 グレーチング
8 固定用釘

Claims (7)

  1. 透水孔が穿設された基布部から多数の芝葉状体が立設するように形成された人工芝マットが、少なくともポーラスコンクリートからなる保水層を上端に有する基層部に受けられるように敷設されるとともに、
    細粒充填材が、一部が前記透水孔に入り込んで、前記保水層に接して前記保水層に保水された水をメニスカス効果によって吸い上げ可能となるように前記人工芝マットの芝葉状体と芝葉状体との隙間部分に充填されていることを特徴とする人工芝の敷設構造。
  2. 細粒充填材が、平均粒径1.5mm以下である請求項1に記載の人工芝の敷設構造。
  3. 細粒充填材の充填厚みが、0.5〜3.0cmである請求項2に記載の人工芝の敷設構造。
  4. 細粒充填材がケイ砂、リサイクル砂および再生チップからなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1〜請求項3のいずれかに記載の人工芝の敷設構造。
  5. 基層部が、基層部内に入り込んだ水の貯水空間を内部に備えている請求項1〜請求項4のいずれかに記載の人工芝の敷設構造。
  6. 貯水空間が有孔管を基層部内に埋設することによって形成されている請求項4に記載の人工芝の敷設構造。
  7. 基層部が上面を除く周囲を難透水性層あるいは非透水性層で囲繞されているとともに、一端が排水経路に臨み、他端が前記難透水性層あるいは非透水性層を貫通して基層部内に臨み、有孔管に連結されて基層部内の雨水を排水制御する開閉バルブが設けられた排水管を備えている請求項6に記載の人工芝の敷設構造。
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