JP2014199062A - フロントフォーク及びフロントフォークの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フロントフォークを軽量化するとともに重量比剛性を向上させる。【解決手段】アウターチューブ1と、アウターチューブ1内に進退可能に設けられるインナーチューブ2と、を備えるフロントフォーク100であって、アウターチューブ1とインナーチューブ2との少なくともいずれか一方は、シェル51と当該シェル51を軸方向に貫通する複数の貫通孔52とを有する筒状に形成される。【選択図】図2

Description

本発明は、二輪車の前輪に架装されるフロントフォークと、その製造方法に関する。
従来から、二輪車の前輪の懸架装置として、アウターチューブにインナーチューブが摺動可能に挿入されるフロントフォークが用いられている。
特許文献1には、アウターチューブの外周面の一部に厚肉の補強部を形成して剛性が高められたフロントフォークが開示されている。このように、アウターチューブやインナーチューブを大径化して厚肉にすることで、剛性が向上する。
特開2006−347386号公報
しかしながら、アウターチューブやインナーチューブを大径化して厚肉にすると、重量が重くなるため、単位重量あたりの剛性である重量比剛性は向上しない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、フロントフォークを軽量化するとともに重量比剛性を向上させることを目的とする。
本発明は、アウターチューブと、前記アウターチューブ内に進退可能に設けられるインナーチューブと、を備えるフロントフォークであって、前記アウターチューブと前記インナーチューブとの少なくともいずれか一方は、シェルと当該シェルを軸方向に貫通する複数の貫通孔とを有する筒状に形成される。
本発明では、アウターチューブとインナーチューブとの少なくともいずれか一方は、複数の貫通孔を有する筒状に形成される。これにより、同一の重量であって貫通孔を有さない筒状のアウターチューブやインナーチューブと比較して剛性が向上する。したがって、フロントフォークを軽量化するとともに重量比剛性を向上させることができる。
本発明の実施の形態に係るフロントフォークの正面の断面図である。 アウターチューブの断面図である。 アウターチューブの変形例の断面図である。 アウターチューブを形成するポートホール押出成形について説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態に係るフロントフォーク100について説明する。
まず、図1を参照して、フロントフォーク100の全体構成について説明する。
フロントフォーク100は、二輪車(図示省略)の前輪側において車体と車軸との間に介装されて前輪に入力される路面振動を吸収し、車体姿勢の変化を抑制する油圧緩衝器として機能するものである。
フロントフォーク100は、一部にガスを封入したリザーバ室40を有し、上端側が二輪車におけるハンドル側に連結されると共に、下端側が二輪車における前輪側に連結されてテレスコープ状に伸縮動作するものである。
フロントフォーク100は、ハンドル側に連結されるアウターチューブ1と、前輪側に連結されアウターチューブ1内に進退可能に設けられるインナーチューブ2と、インナーチューブ2内に設けられアウターチューブ1とインナーチューブ2との相対移動によって減衰力を発生するダンパ部20とを備える。フロントフォーク100は、アウターチューブ1とインナーチューブ2とで曲げ力を受ける。
アウターチューブ1は、有底筒状に形成される。アウターチューブ1の底部には、後述するダンパ部20のロッド5が連結される。
インナーチューブ2は、筒状に形成され、アウターチューブ1内に環状の軸受30,31を介して摺動自在に挿入される。アウターチューブ1の開口端内周とインナーチューブ2の外周との間には、環状のシール部材32が設けられる。
ダンパ部20は、インナーチューブ2の底部に設けられ作動油が充填されたシリンダ3と、シリンダ3内を第一の油室6と第二の油室7とに区画し、シリンダ3内に摺動自在に配置されたピストン4と、一端がピストン4に連結されると共に他端がアウターチューブ1に連結されたロッド5とを備える。これにより、ピストン4は、アウターチューブ1がインナーチューブ2に沿って移動するのに伴ってシリンダ3内を摺動自在に移動する。第一の油室6と第二の油室7とは、ピストン4に設けた通路8,9を介して連通される。
リザーバ室40は、アウターチューブ1とインナーチューブ2とで画成される空間、つまりダンパ部20の外部に形成される。シリンダ3内の第二の油室7は、シリンダ3の下端に形成された通路10,11を介してリザーバ室40に連通する。
リザーバ室40内には、作動油が封入され、油面42を境にして図中上方側にガス室43と、図中下方側に油室12とが形成される。リザーバ室40内には、ガス室43の容積がフロントフォーク100の最収縮時におけるインナーチューブ2のアウターチューブ1内への進入体積と略同等又はその進入体積より小さくなるように作動油が封入される。つまり、ガス室43の容積は、フロントフォーク100の伸縮動作時に変動するフロントフォーク100の内部容積の最大変化量よりも小さく設定される。
通路8と通路10には、オリフィスやリーフバルブ等の減衰力発生機構13,14が各々設けられる。通路9には、第一の油室6から第二の油室7への作動油の流れを阻止する逆止弁15が設けられ、通路11には、第二の油室7からリザーバ室40への作動油の流れを阻止する逆止弁16が設けられる。
シリンダ3及びインナーチューブ2の下端は、二輪車の車軸に連結するブラケット17に結合され、かつ封止される。通路10、11は、ブラケット17に形成される。
ブラケット17とインナーチューブ2との間には、環状のシール部材18が設けられる。シール部材18及びシール部材32によって、アウターチューブ1とインナーチューブ2とで形成される空間が封止される。
シリンダ3の上端とアウターチューブ1の上端との間には、懸架バネ19が介装される。フロントフォーク100が車体と車軸との間に介装された際、懸架バネ19は、車体重量を受けて所定の車高を維持する。
次に、フロントフォーク100の動作について説明する。
フロントフォーク100が圧縮動作する場合には、アウターチューブ1内にインナーチューブ2が進入するため、リザーバ室40の容積が減少する。また、ダンパ部20のピストン4はシリンダ3内を第二の油室7を圧縮する方向に移動するため、第二の油室7内の作動油が通路10を通りリザーバ室40の油室12へと流入する。これにより、リザーバ室40内に油面42を境にして形成されたガス室43の容積は減少することになる。
フロントフォーク100が伸長動作する場合には、アウターチューブ1内からインナーチューブ2が退出するため、リザーバ室40の容積が増大する。また、ダンパ部20のピストン4はシリンダ3内を第二の油室7を拡大する方向に移動するため、第二の油室7にて不足する作動油が通路10を通りリザーバ室40の油室12から補給される。これにより、リザーバ室40内に油面42を境にして形成されたガス室43の容積は増大することになる。
このように、フロントフォーク100が伸縮動作することによって、リザーバ室40内のガス室43の容積が増減するため、ガス室43内の気体が反発力、つまり、エアバネ力を発生することになる。
ダンパ部20においては、ピストン4がシリンダ3内を移動することによって、作動油が減衰力発生機構13、14を通過するため圧力損失が生じる。このように、ダンパ部20では、ピストン4の移動方向に対向する減衰力が発生する。
次に、図2から図4を参照して、アウターチューブ1の構造について説明する。なお、ここでは、アウターチューブ1についてのみ説明するが、インナーチューブ2も同様の構造としてもよい。また、インナーチューブ2のみを以下のように形成してもよい。このように、アウターチューブ1とインナーチューブ2との少なくともいずれか一方が以下のように形成される。
アウターチューブ1は、シェル51と当該シェル51を軸方向に貫通する複数の貫通孔52とを有する筒状に形成される。これにより、同一の重量であって貫通孔52を有さない筒状のアウターチューブと比較して剛性が向上する。したがって、アウターチューブ1の軽量化が可能であるとともに、単位重量あたりの剛性である重量比剛性を向上することができる。
貫通孔52は、図2に示すように、シェル51の全周に等ピッチ間隔で形成される。貫通孔52は、角部が丸められた矩形に形成される。この場合、シェル51断面積のうち貫通孔52の占める面積を大きくできるため、アウターチューブ1を最大限に軽量化することが可能である。また、貫通孔52の角部が丸められることによって、角部への応力集中が緩和される。よって、角部の曲率半径の大きさを変更することで、要求される強度を確保することが可能である。
貫通孔52は、図3に示すように、円形に形成されてもよい。この場合、シェル51の断面積のうち貫通孔52の占める面積は、図2に示す矩形の貫通孔52を形成した場合と比較して小さくなるが、貫通孔52における応力集中係数を最小限に抑えることができる。よって、アウターチューブ1の軽量化と強度の確保との両立が可能である。なお、貫通孔52の形状は、図2及び図3に示す矩形や円形に限定されるものではなく、要求される強度や重量に応じて様々な形状とすることが可能である。
アウターチューブ1は、図4に示すように、ポートホール押出成形機200を用いたポートホール押出成形によって形成される。以下、主に図4を参照して、アウターチューブ1の製造方法について説明する。
ポートホール押出成形機200は、金属材料としてのビレット50を収容するコンテナ201と、コンテナ201内を摺動してビレット50を押し出すステム202と、ステム202によって押し出されたビレット50を成形するダイス203とを備える。
ダイス203は、ビレット50を複数の部材に分離するための雄型204と、雄型204にて分離された複数の部材を接合する雌型205とを有する。図4では、ダイス203は雄型204と雌型205との二段構成であるが、これに限らず、三段以上の構成であってもよい。
雄型204は、ビレット50を複数の部材に分離させるポートホール204aを有する。アウターチューブ1を製造する際には、例えば、内周部材と外周部材との二つの部材に分離させる。そして、内周部材と外周部材との各々の対向する位置に複数の凹部を形成する。この他にも、雄型204によって、ビレット50を周方向に並ぶ複数の部材に分離させてもよい。
雌型205は、ポートホール204aにて分離された複数の部材を接合して筒状のシェル51を形成するチャンバ205aを有する。チャンバ205aでは、シェル51を形成する際に、内周部材と外周部材との凹部どうしが連続するようにして、複数の貫通孔52が形成される。
このように、アウターチューブ1は、ビレット50を雄型204のポートホール204aにて複数の部材に分離させ、複数の部材を雌型205のチャンバ205aにて接合してシェル51を形成するとともに、対向する一対の凹部を各々有する部材どうしを接合してシェル51に貫通孔52を形成するポートホール押出成形によって形成される。
このように、アウターチューブ1をポートホール押出成形によって製造することで、例えば、数ミリメートル程度の薄肉のシェル51を形成するときに、複数の貫通孔52を同時に形成することができる。
以上の実施の形態によれば、以下に示す効果を奏する。
フロントフォーク100では、アウターチューブ1とインナーチューブ2との少なくともいずれか一方は、複数の貫通孔52を有する筒状に形成される。これにより、フロントフォーク100は、アウターチューブ1とインナーチューブ2とで曲げ力を受けるので、同一の重量であって貫通孔52を有さない筒状のアウターチューブやインナーチューブと比較して剛性が向上する。したがって、アウターチューブ1の軽量化が可能であるとともに、重量比剛性を向上することができる。
また、アウターチューブ1をポートホール押出成形によって製造することで、例えば、数ミリメートル程度の薄肉のシェル51を形成するときに、複数の貫通孔52を同時に形成することができる。
本発明は上記の実施の形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
例えば、フロントフォーク100は、ダンパ部20を備える倒立型のものであるが、これに限らず、正立型のものや、ダンパ部20を備えないものなど、あらゆる構成のものであってよい。
100 フロントフォーク
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
50 ビレット(金属材料)
51 シェル
52 貫通孔
200 ポートホール押出成形機
203 ダイス
204 雄型
204a ポートホール
205 雌型
205a チャンバ

Claims (5)

  1. アウターチューブと、前記アウターチューブ内に進退可能に設けられるインナーチューブと、を備えるフロントフォークであって、
    前記アウターチューブと前記インナーチューブとの少なくともいずれか一方は、シェルと当該シェルを軸方向に貫通する複数の貫通孔とを有する筒状に形成されることを特徴とするフロントフォーク。
  2. 前記シェルは、雄型のポートホールにて複数の部材に分離された金属材料を雌型のチャンバにて接合するポートホール押出成形によって形成され、
    前記貫通孔は、対向する一対の凹部を各々有する前記部材どうしが前記チャンバにて接合されることによって形成されることを特徴とする請求項1に記載のフロントフォーク。
  3. 前記貫通孔は、角部が丸められた矩形に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のフロントフォーク。
  4. 前記貫通孔は、円形に形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のフロントフォーク。
  5. アウターチューブと、前記アウターチューブ内に進退可能に設けられるインナーチューブと、を備えるフロントフォークの製造方法であって、
    金属材料を雄型のポートホールにて複数の部材に分離させ、前記複数の部材を雌型のチャンバにて接合してシェルを形成するとともに、対向する一対の凹部を各々有する前記部材どうしを接合して前記シェルに貫通孔を形成するポートホール押出成形によって前記アウターチューブと前記インナーチューブとの少なくともいずれか一方を形成することを特徴とするフロントフォークの製造方法。
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