JP2015157366A - 孔版印刷装置及び孔版印刷方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】版胴(印刷ドラム)放置前の最後版にも最大サイズ版を用いないで版胴の開孔部を被覆でき、従来と同等な使い勝手でそれ以上にマスタ(孔版原紙)の経済的無駄を低減し得る孔版印刷装置を提供する。【解決手段】この孔版印刷装置の印刷ドラム101と排版装置70との間に配設された排版マスタ切断部200は、制御装置210の動作指示に従って第1の長さの使用済みマスタ61bを排版時に所定長さで切断して残りのマスタをドラム101に残存させ、装着手段(略図のガイド部材及びマスタクランパ102)によって制御装置210の動作指示に従って残りのマスタに対して第2の長さの製版済みマスタ61aを装着させる。マスタ61aは、カッタ95により印刷用紙62の小サイズに対応した長さで切断され、装着手段によってドラム101上で残りのマスタの端部に対して新たに装着されるマスタ61aの端部が所定の長さで重なるように装着する。【選択図】図1

Description

本発明は、装置内に取り込まれた画像データに基づいて穿孔製版された孔版原紙を装置内部のインキ供給手段を有する多孔性の印刷ドラムの外周面に巻装し、印刷ドラムの外周面に対して接離自在に設けられた押圧部材により記録媒体を押圧して印刷を行う孔版印刷装置及び孔版印刷方法に関する。
従来、この種の孔版印刷装置は、原稿から読み取られるか、或いは外部接続機器から送信されて装置内に取り込まれた画像データに基づいて、穿孔製版された孔版原紙(マスタと呼ばれる)を装置内部のインキ供給手段を有する多孔性の印刷ドラム(版胴)の外周面に巻装し、印刷ドラムの外周面に対して接離自在に設けられた押圧部材(プレスローラ等の)により記録媒体(印刷用紙等)を押圧して印刷を行う基本機能を持っている。
係る孔版印刷装置では、押圧部材による押圧(印圧)により、印刷ドラム内周面に供給されたインキがドラム開孔部、マスタ穿孔部を通って滲み出し、印刷用紙に転移して印刷画像の形成となるが、小部数の印刷を行う際には、1枚当たりの印刷コストに最も大きく影響するのはマスタのコストであることが知られている。
一般的な孔版印刷装置において、印刷に用いられるマスタの長さは印刷ドラムのサイズに応じて一定であり、印刷ドラムの印刷最大面積以下の用紙に印刷を行う際は、印刷に関与しない部分のマスタは無駄となっている。例えばA3サイズの用紙に印刷可能な微小開孔エリアを持つ印刷ドラムでA4サイズの用紙に印刷を行う際、実際にマスタに製版されるのはA4サイズの画像面積であるにも拘わらず、マスタはA3サイズで用いなければならないため、大きな無駄を生じており、同時に排版時にマスタに付着して廃棄される印刷に供されないインキ量が増大して経済的な無駄が大きくなっているという問題もある。
このような問題を対策するため、使用する用紙のサイズに応じてマスタの長さを変える手法が提案されている。しかしながら、こうした手法の場合でも印刷終了後に印刷ドラムを放置する際、印刷ドラムの開孔部分が露出していると、周囲の塵等により開孔部の目詰まりを引き起こす等の虞があるため、放置前の最後の版は開孔部分を被覆することができる大きさのマスタ、即ち最大サイズのマスタを用いるようになっており、最後の版に最大サイズのマスタを用いるため、マスタ長に係る経済的無駄の低減を満足できないという問題が残っている。
要するに、従来のマスタを必要最小限の長さでカットする手法では、ADFに小サイズの原稿が複数枚セットされている場合の製版時のみ小サイズに対応したマスタカット製版を行い、最終原稿時には最大サイズに対応したマスタカット製版を行っているため、ADF使用で且つ複数枚原稿時の製版でないと小サイズに対応した長さのマスタによる製版を採用できず、原稿が1枚の場合にはマスタを必要最小限の長さでカットすることができず、、原稿が多数枚の場合でも最後の1枚の原稿についてはマスタを必要最小限の長さでカットすることができないという制限がある。
また、印刷ドラムの印刷可能領域(開孔部)より短いマスタを用いて印刷を行う際、本来の押圧範囲で印刷を行うとマスタによって被覆されていない部分にも印圧が掛かり、露出した印刷ドラムの開孔部からインキが吐出し、押圧手段であるプレスローラ(圧胴)にインキが転写して汚れが発生する事態を防止するため、マスタカット長に応じて印圧範囲を可変させる機構を組み込む技術や、或いはマスタ節約のためにA4サイズやB4サイズに開孔面積を狭めた印刷ドラムを用意し、印刷装置に装着された印刷ドラムの種類を認識して印刷ドラムを交換することによりマスタ長を制御する手法も提案されている。しかしながら、何れの場合も専用の印圧範囲可変機構を必要としたり、各種印刷ドラムを具備することは装置の大型化やコスト高を招くため、昨今の印刷装置に要求される小型化や軽量化の実現、或いは廉価に提供され得るという要求に応えられないものとなっている。
即ち、ここでの前者の技術では、短いマスタが巻装された場合にはマスタが存在しない印刷ドラムの開孔部をプレスローラが押圧しないように押圧範囲(印圧範囲)を制御する必要があるもので、この印圧制御では印圧を早く抜くためのカム等の特別な機構が必要であり、且つ印刷用紙のサイズに応じてカムの位置を調整したり、或いは複数のカムを設けて選択制御する必要がある等、構造が複雑になって不便さを生じる。
そこで、このような諸問題を解決するために提案された周知技術として、原稿枚数等の条件に拘わらず、且つ、特別な印圧制御構成や交換用印刷ドラムを要することなく、印刷用紙のサイズ対応したマスタカットを行うことができ、マスタの無駄な消費を削減できるようにした「ドラムカバー、孔版印刷装置、孔版印刷方法」(特許文献1参照)が挙げられる。
上述した特許文献1記載の技術は、技術的目的を達成するために短いマスタで覆われない部分をドラムカバーで覆い、ドラムカバーを再使用して経済的無駄の増加を極力抑えるものであり、マスタの経済的ムダを削減できるという利点はあるが、ドラムカバーという専用の部品を要するため、その部品価格が加算されることにより今まで以上に経済的無駄を低減し得るとは言えないという問題がある。
本発明は、このような問題点を解決すべくなされたもので、その技術的課題は、版胴放置前の最後版にも最大サイズ版を用いないで版胴の開孔部を被覆でき、従来と同等な使い勝手でそれ以上に孔版原紙(マスタ)の経済的無駄を低減し得る孔版印刷装置及び孔版印刷方法を提供することにある。
上記技術的課題を解決するため、本発明の孔版印刷装置は、孔版原紙であるマスタを製版する孔版製版手段と、製版されたマスタを第1の長さ又は第2の長さで切断する切断手段と、切断されたマスタを搬送して印刷用版胴の外周に装着する装着手段と、排版時に使用済みの前記マスタを版胴から剥離する排版手段と、孔版製版手段、切断手段、装着手段、及び排版手段の動作処理を制御する制御手段と、を備えた孔版印刷装置において、版胴と排版手段との間に設けられると共に、制御手段の動作指示に従って第1の長さのマスタを排版時に所定長さで切断して残りのマスタを版胴に残存させたままにする排版マスタ切断手段を備え、装着手段は、制御手段の動作指示に従って残りのマスタに対して第2の長さのマスタを装着させることを特徴とする。
また、上記技術的課題を解決するため、本発明の孔版印刷方法は、孔版製版手段により、孔版原紙であるマスタを製版する孔版製版処理ステップと、切断手段により、製版されたマスタを第1の長さ又は第2の長さで切断する切断処理ステップと、装着手段により、切断されたマスタを搬送して印刷用版胴の外周に装着する装着処理ステップと、排版手段により、排版時に使用済みのマスタを版胴から剥離する排版処理ステップと、制御手段により、孔版製版処理ステップ、切断処理ステップ、装着処理ステップ、及び排版処理ステップでの動作処理を制御する制御処理ステップと、を有する孔版印刷方法において、排版マスタ切断手段により、制御処理ステップでの動作指示に従って版胴と排版手段との間で第1の長さのマスタを排版時に所定長さで切断して残りのマスタを版胴に残存させたままにする排版マスタ切断処理ステップを有し、装着処理ステップでは、制御処理ステップでの動作指示に従って排版マスタ切断処理ステップにおける残りのマスタに対して第2の長さのマスタを装着させることを特徴とする。
本発明によれば、制御手段の動作指示に従う排版マスタ切断手段によって版胴と排版手段との間で原稿枚数等の条件に拘わらず前回版胴に巻装した第1の長さのマスタを排版するとき、記録媒体(印刷用紙)の小サイズに対応した長さの今回巻装する第2の長さのマスタが版胴の開孔部の覆われない箇所を被覆し、前回版胴に巻装した第1の長さのマスタを所定長で切断し、残りのマスタを版胴に残存させるため、版胴放置前の最後版にも最大サイズ版を用いないで版胴の開孔部を被覆することができ、従来と同等な使い勝手でそれ以上にマスタの経済的無駄を低減し得るようになる。
本発明の実施例に係る孔版印刷装置の基本構成を正面方向から示した概略図である。 図1に示す孔版印刷装置の制御系機能の細部構成を示した機能ブロック図である。 図1に示す孔版印刷装置の要部によるマスタの給版排版の動作を段階別に示した概略図である。 図1に示す孔版印刷装置の印刷ドラムに巻装するマスタの長さ及び印圧範囲を説明するために示した概略図である。 図1に示す孔版印刷装置の排版マスタ切断部によるマスタの切断動作を説明するために示した概略図であり、(a)は待機位置状態に関する図、(b)は切断位置状態に関する図である。
以下に、本発明の孔版印刷装置及び孔版印刷方法について、実施例を挙げ、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る孔版印刷装置の基本構成を正面方向から示した概略図である。この孔版印刷装置についても、印刷ドラム(版胴)101の外周面に製版済みの孔版原紙であるマスタを巻装し、印刷ドラム101の内部からインキを供給すると共に、記録媒体である印刷用紙62を印刷ドラム101に押圧して印刷を行う周知機能を持つもので、基本構成や各部機能は、後述する排版マスタ切断手段として働く排版マスタ切断部200やその動作を制御する制御装置210を除けば、概ね特許文献1記載の孔版印刷装置と共通している。
即ち、この孔版印刷装置における装置本体50の上部には、ADF(Auto Document Feeder)機能を備えた原稿読取部80が設けられており、その下方中央部には多孔性の印刷ドラム101を有する印刷ドラム部100が設けられている。印刷ドラム部100の上方右側には孔版原紙であるマスタ61を製版する孔版製版手段として働く製版装置90が設けられ、印刷ドラム部100の上方左側には排版時に使用済みのマスタを印刷ドラム101から剥離する排版手段として働く排版装置70が設けられている。また、製版装置90の下方には給紙装置110が設けられ、給紙装置110の下方の底面には装置全体の各部における動作処理を制御する制御装置210が設けられている。更に、印刷ドラム部100の下方には印圧部120が設けられ、排版装置70の下方には排紙装置130が設けられている。本実施例では印刷ドラム101の外周長(最大サイズ)はA3サイズに対応している。
次に、係る構成の孔版印刷装置における孔印刷プロセスの概要を説明する。まず、原稿読取部80の上部に配置された図示されない原稿載置台に印刷すべき画像を持った原稿60を載置し、図示されない操作パネル装置上の製版スタートキーを押下する。この製版スタートキーの押下に伴い、最初に排版工程が実行される。即ち、この状態においては、印刷ドラム部100の印刷ドラム101の外周面には、前回の印刷で使用された使用済み感熱性孔版マスタ(以下、使用済みマスタと呼ぶ)61bが装着されたまま残っている。
印刷ドラム101が図1中のA方向(時計回り方向)に回転し、印刷ドラム101の外周面の使用済みマスタ61bの先端部が排版剥離ローラ対71a、71bに近付くと、これらの排版剥離ローラ対71a、71bは回転しつつ一方の排版剥離ローラ対71aによって使用済みマスタ61bの先端部をすくい上げる。使用済みマスタ61bは、排版剥離ローラ対71a、71bの左側に配設された排版コロ対73a、73bと排版剥離ローラ対71a、71bとの間に掛け回された排版搬送ベルト対72a、72bで矢印Y1方向へ搬送されつつ排版ボックス74内へ排出され、印刷ドラム101の外周面から引き剥がされて排版工程が終了する。このとき、印刷ドラム101は時計回り方向への回転を続けている。剥離・排出された使用済みマスタ61bは、その後に圧縮板75により排版ボックス74の内部で圧縮される。
上述した排版工程と並行して、原稿読取部80では、原稿読み取りが行われる。図示されないADFに載置された原稿60は、分離ローラ81、前方原稿搬送ローラ対82a、82b及び後方原稿搬送ローラ対83a、83bのそれぞれの回転により矢印Y2からY3方向に搬送されつつ露光読み取りに供される。このとき、原稿60が複数枚あるときには、分離ブレード84の作用でその最下位の原稿から1枚ずつ搬送される。原稿60の画像読み取りは、コンタクトガラス85上を搬送されつつ、蛍光灯86により照明された原稿60の表面からの反射光を、ミラー87で反射させ、レンズ88を通してCCD(電荷結合素子)から成る画像センサ89に入射させることにより行われる。原稿60の読み取りは、周知の縮小式原稿読取方式で行われ、その画像が読み取られた原稿60は原稿トレイ80A上に排出される。画像センサ89で光電変換された電気信号は、装置本体50内の図示しないアナログ/デジタル(A/D)変換基板に入力され、デジタル画像信号に変換される。
この画像読み取り動作と並行して、デジタル信号化された画像情報に基づき製版及び給版工程が行われる。製版装置90の所定部位にセットされたロール状の未製版の感熱性孔版マスタ(以下、単にマスタという)61は、ロール状態から引き出され、サーマルヘッド91にマスタ61を介して押圧されているプラテンローラ92、及びテンションローラ対93a、93bの回転により搬送路の下流側に搬送される。このように搬送されるマスタ61に対して、サーマルヘッド91にライン状に並んだ複数個の微小な発熱部が、図示されないA/D変換基板から送られてくるデジタル画像信号に応じて各々選択的に発熱し、発熱した発熱部に接触しているマスタ61の熱可塑性樹脂フィルムが溶融穿孔される。このように、画像情報に応じたマスタ61の位置選択的な溶融穿孔により、画像情報が穿孔パターンとして書き込まれる。
画像情報が書き込まれた製版済みマスタ61aの先端は、給版ローラ対94a、94bにより印刷ドラム101の外周部側へ向かって送り出され、図示されないガイド部材により進行方向を下方へ変えられ、図示する給版位置状態にある印刷ドラム101の拡開したマスタクランパ102(仮想線で示す)へ向かって垂れ下がる。このとき、印刷ドラム101からは、排版工程により使用済みマスタ61bが既に除去されている。製版済みマスタ61aの先端が、一定のタイミングでマスタクランパ102によりクランプされると、印刷ドラム101は時計回り方向に回転しつつ外周面に製版済みマスタ61aを徐々に巻き付けていく。ここでのガイド部材及びマスタクランパ102は、制御装置210の動作指示に従って切断されたマスタである製版済みマスタ61aを搬送して印刷ドラム101の外周に装着する装着手段として働く。製版済みマスタ61aの後端部はカッタ95により一定の長さに切断される。ここでのカッタ95は、制御装置210の動作指示に従って製版されたマスタである製版済みマスタ61aを第1の長さ又は第2の長さで切断する切断手段として働く。
一版の製版済みマスタ61aが印刷ドラム101の外周面に巻装されると製版及び給版工程が終了し、印刷工程が開始される。まず、給紙台51上に積載された記録媒体としての印刷用紙62のうちの最上位の1枚が、給紙コロ140によりレジストローラ対142に向けて矢印Y4方向に送り出され、さらにレジストローラ対142によりドラム部100の回転と同期した所定のタイミングで印圧部(画像転写部位)120に送られる。送り出された印刷用紙62が、印刷ドラム101とプレスローラ103との間にくると、印刷ドラム101の外周面下方に離間していたプレスローラ103が上方に移動されることにより、印刷ドラム101の外周面に巻装された製版済みマスタ61aに押圧される。こうして、印刷ドラム101の開孔部及び製版済みマスタ61aの穿孔パターン部(何れも略図する)からインキが滲み出し、この滲み出たインキが印刷用紙62の表面に転移されて、印刷画像が形成される。即ち、ここでの印刷ドラム101及びプレスローラ103は、制御装置210の動作指示に従って協働して記録媒体である印刷用紙62を押し当てて印刷する印刷手段、並びに製版済みマスタ61aの長さに応じて印刷手段による押し当て印圧範囲を可変させて調整する印圧範囲調整手段として働く。この給版工程後の1枚目の印刷を版付けと呼ぶ場合もある。尚、ここでのプレスローラ103に代えて圧胴を用いる構成としても良い。
印刷ドラム101の内周側では、インキ供給管104からインキローラ105とドクターローラ106との間に形成されたインキ溜り107にインキが供給され、印刷ドラム101の回転方向と同一方向に、且つ印刷ドラム101の回転速度と同期して回転しながら内周面に転接するインキローラ105により、インキが印刷ドラム101の内周側に供給される。
印圧部120において印刷画像が形成された印刷用紙62は、排紙剥離爪114により印刷ドラム101から剥がされ、吸着用ファン118に吸着されつつ、吸着排紙入口ローラ115及び吸着排紙出口ローラ116に掛け渡された搬送ベルト117の反時計回り方向の回転により、矢印Y5のように排紙装置130へ向かって搬送され、排紙台52上に順次排出積載される。排紙剥離爪114は、制御装置210の動作指示に従って印刷画像形成された印刷済みの印刷用紙62を印刷ドラム101から剥離する排版手段として働く。このようにして所謂試し刷りが終了する。
次に、図示されないテンキーで印刷枚数をセットし、同様に図示されない印刷スタートキーを押下すると、上記試し刷りと同様の工程で給紙、印刷、及び排紙の各工程がセットした印刷枚数分繰り返して行なわれ、孔版印刷の全工程が終了する。
ところで、実施例に係る孔版印刷装置では、印刷ドラム101と排版装置70との間に配設された排版マスタ切断部200が制御装置210の動作指示に従って第1の長さの製版済みマスタ61aを使用済みとした使用済みマスタ61bを排版時に所定長さで切断して残りのマスタを印刷ドラム101に残存させたままにし、上述した装着手段によって制御装置210の動作指示に従って残りのマスタに対して第2の長さの製版済みマスタ61aを装着させる機能を持たせた点を特色としている。因みに、ここでの第2の長さの製版済みマスタ61aは、制御装置210の動作指示に従ってカッタ95により印刷用紙62の小サイズに対応した長さで切断されたもので、装着手段によって制御装置210の動作指示に従って印刷ドラム101上で残りのマスタの端部に対して新たに装着される第2の長さの製版済みマスタ61aの端部が所定の長さで重なるように装着するものである。
図2は、係る孔版印刷装置の制御系機能の細部構成を示した機能ブロック図である。この孔版印刷装置は、図2を参照すれば、機能構成上で各部の動作処理を制御するための動作指示を行う制御装置210に対して、排版マスタ切断部200、排版部201(図1中の排版装置70の基本機能に対応する)、画像読取部202(図1中の原稿読取装置80の基本機能に対応する)、排紙部203(図1中の排紙装置130の基本機能に対応する)、操作パネル204(図1を参照して説明した操作パネル装置の基本機能に対応する)、記憶部205、印刷部206、製版部207(図1中の製版装置90の基本機能に対応する)、給紙部208(図1中の給紙装置110の基本機能に対応する)、及び印圧範囲調整部209がそれぞれ接続されて構成され、制御装置210との連携で各部の動作処理が行われるようになっている。
このうち、排版マスタ切断部200は、排版するマスタ(使用済みマスタ61b)を途中で切断するための手段とそのための制御手段とを有している。また、印圧範囲調整209は、後文で図4を参照して詳述するように、各マスタ長に合わせて印圧を掛ける範囲を可変で行う手段とそのための制御手段とを有し、画像読取部202、製版部207、排版部203、記憶部205、制御装置210を用いて印刷用紙62の小サイズに対応した長さのマスタ長、印刷ドラム101上に残存させる使用済みマスタ61bのマスタ長の計算を行う。操作パネル204は、各種動作処理の制御の実施有無を選択可能となっており、例えば何らかの原因で制御が正常動作しない場合には、制御の実施無しを選択することによって正常動作しない状態を回避することができる。
図3は、この孔版印刷装置の要部によるマスタの給版排版の動作を段階A〜G別に示した概略図である。
図3を参照すれば、段階Aの待機状態では、印刷ドラム101に対して前回巻装したマスタである第1の長さの使用済みマスタ61bが閉状態にあるマスタクランパ102を除くほぼ外周面に沿って配置されている様子を示している。段階Bの排版位置移動後状態では、引き続いて印刷ドラム101を時計回りで排版位置に回転させ、排版待機状態となった様子を示している。
また、段階Cの排版開始状態では、印刷ドラム101におけるマスタクランパ102を開けて前回巻装したマスタである第1の長さの使用済みマスタ61bの排版を開始する様子を示している。段階Dの給版開始状態では、第1の長さの使用済みマスタ61bに対する排版を継続しながら印刷ドラム101を時計回りで給版位置に回転させ、製版装置90から今回巻装するマスタ(印刷用紙62の小サイズに対応した長さのマスタ)である第2の長さの製版済みマスタ61aを搬送開始した様子を示している。
更に、段階Eの排版マスタ切断状態では、排版マスタ切断部200により第1の長さの使用済みマスタ61bを排版マスタとして、印刷ドラム101を時計回りで切断位置に回転させ、残り長さが印刷用紙62の小サイズに対応した長さのマスタで覆われない部分を被覆するための長さに達する所定の長さで切断する様子を示している。段階Fの排版マスタ切断後状態では、第1の長さの使用済みマスタ61bを切断後、印刷ドラム101上にその断片を残存マスタとして残したまま印刷ドラム101を時計回りに回転させた様子を示している。
加えて、段階Fのマスタ継続給版巻装完了状態では、今回巻装するマスタである第2の長さの製版済みマスタ61aを時計回りで回転する印刷ドラム101に継続して給版し、巻装完了状態となった様子を示すが、この時点では使用済みマスタ61bの残存マスタの端部に対して新たに装着される第2の長さの製版済みマスタ61aの端部が所定の長さで重なるように装着される様子を示している。
即ち、段階Fのマスタ継続給版巻装完了状態では、前回のマスタである使用済みマスタ61bの残存マスタと今回のマスタである製版済みマスタ61aとが一部で重なり合うことにより、各マスタ間からのインク漏れを未然に防止でき、これによって印刷用紙62やプレスローラ103がインク漏れで汚れるのを回避することができる様子を示している。
図4は、実施例の孔版印刷装置の印刷ドラム101に巻装するマスタ61の長さ及び印圧範囲を説明するために示した概略図である。
図4を参照すれば、印刷ドラム101に巻装するマスタ61(使用済みマスタ61b)の長さ(第1の長さ)は、印刷ドラム101の開孔部の全てを被覆することが可能な最大マスタ長Lにすることができ、この最大マスタ長Lがそのまま印圧範囲αとなり、印刷用紙62の小サイズに対応した製版済みマスタ61aの第2の長さL1についても、そのまま印圧範囲βとなる。この製版済みマスタ61aの第2の長さL1については、固定値としても良いし、可変値とすることも可能である。
また、図4中の長さL2は、排版マスタ切断部200により使用済みマスタ61bを切断して印刷ドラム101上に残りのマスタを残存させるときの残存マスタ長を示しており、計算上ではこの残存マスタの長さL2と製版済みマスタ61aの第2の長さL1とが重なり合う長さをL3とした場合、L2=L−L1+L3の関係が成立する。この残存マスタの長さL2は、製版済みマスタ61aの第2の長さL1を固定値とした場合には固定値となり、可変値とした場合には可変値となる。因みに、可変値とした場合にも、同様にL2=L−L1+L3の関係が成立する。
更に、長さL3は、製版済みマスタ61aの第2の長さL1と残存マスタの長さL2とが重なり合う長さであり、この重なり箇所によってマスタ間からのインク漏れを防止できる。因みに、図4中の長さL4は、使用済みマスタ61bの論理的な印刷ドラム101上に残存させるマスタ長の最小値を示すが、この場合には重なり合う長さを確保しないパターンに相当し、インク漏れを起こす可能性が考えられるので、実用的でない。
因みに、上述した印圧範囲α、βについて、製版済みマスタ61aの第2の長さL1のときには、印刷ドラム101上に残存させる使用済みマスタ61bの残存マスタも同時に巻かれるため、印圧範囲αにできると思われがちであるが、使用済みマスタ61bの残存マスタには印刷用紙62の小サイズに対応した第2の長さL1の製版済みマスタ61aに穿孔された画像とは関係のない画像が穿孔されていることにより、印圧を掛けて印字することができないため、印圧範囲βとしている。
図5は、実施例の孔版印刷装置の排版マスタ切断部200によるマスタ61の切断動作を説明するために示した概略図であり、同図(a)は待機位置状態に関する図、同図(b)は切断位置状態に関する図である。
図5(a)を参照すれば、排版マスタ切断部200による切断動作の待機位置状態は、図3の段階Eで説明した排版マスタ切断状態の直前に対応するもので、製版装置90から製版済みマスタ61aが供給されて印刷ドラム101に巻装されると共に、使用済みマスタ61bの先端部が排版ボックス74の排版剥離ローラ対71a、71bに巻き込まれてそれに続く中途箇所が張った状態にあり、排版マスタ切断部200が使用済みマスタ61bの中途箇所に対して方向Mで退避されたホームポジションの位置から接近する位置に移動できる状態にある。
図5(b)を参照すれば、排版マスタ切断部200による切断動作の切断位置状態は、図3の段階Eで説明した排版マスタ切断状態に対応するもので、排版マスタ切断部200が使用済みマスタ61bの中途箇所に対して方向Mで接近して印刷ドラム101の軸線方向と平行な熱線カッタを押し当て、熱線カッタの発熱で使用済みマスタ61bの張られた中途箇所を切断する状態にある。排版マスタ切断部200に熱線カッタを用いるようにした理由は、印刷ドラム101の近傍で使用でき、且つ可能な限り少ない空間で設置可能な機構にできることによるが、同様な機構にできるならば別の切断手段を用いるようにしても良い。
何れにせよ、排版マスタ切断部200の切断動作位置には、図5(a)に示した使用済みマスタ61bを切断する時以外の待機位置と図5(b)に示した使用済みマスタ61bに熱線カッタを押し当てて切断する切断位置との2箇所の移動位置があり、排版マスタ切断部200はその位置へ移動させるための移動手段を有している。この移動手段の切断位置での停止には高い精度が要求されるが、停止精度が悪いと印刷ドラム101に排版マスタ切断部200が当接し、印刷ドラム101を破損してしまう可能性が有るためである。
上述した実施例に係る孔版印刷装置では、制御装置210の動作指示に従う排版マスタ切断部200によって印刷ドラム101と排版装置70との間で原稿枚数等の条件に拘わらず前回印刷ドラム101に巻装した第1の長さの製版済みマスタ61aを使用済みとした使用済みマスタ61bとして排版するとき、印刷用紙62の小サイズに対応した長さの今回巻装する第2の長さの製版済みマスタ61aが印刷ドラム101の開孔部の覆われない箇所を被覆し、前回印刷ドラム101に巻装した第1の長さの使用済みマスタ61bを所定長で切断して残りのマスタを印刷ドラム101に残存させることができる。また、装着手段によって制御装置210の動作指示に従って印刷ドラム101上で残りのマスタの端部に対して新たに装着される第2の長さの製版済みマスタ61aの端部が所定の長さで重なるように装着することができる。このため、印刷ドラム101放置前の最後版にも最大サイズ版を用いないで印刷ドラム101の開孔部を被覆することができ、従来と同等な使い勝手でそれ以上にマスタ61の経済的無駄を低減し得るようになる。
ところで、上述した孔版印刷装置の基本機能は、孔版製版手段により、孔版原紙であるマスタを製版する孔版製版処理ステップと、切断手段により、製版されたマスタを第1の長さ又は第2の長さで切断する切断処理ステップと、装着手段により、切断されたマスタを搬送して印刷用版胴(印刷ドラム101)の外周に装着する装着処理ステップと、排版手段により、排版時に使用済みのマスタを版胴から剥離する排版処理ステップと、制御手段により、孔版製版処理ステップ、切断処理ステップ、装着処理ステップ、及び排版処理ステップでの動作処理を制御する制御処理ステップと、を有する孔版印刷方法として換言することができる。この場合の孔版印刷方法の特色は、排版マスタ切断手段により、制御処理ステップでの動作指示に従って版胴と排版手段との間で第1の長さのマスタを排版時に所定長さで切断して残りのマスタを版胴に残存させたままにする排版マスタ切断処理ステップを有する他、装着処理ステップにおいて、制御処理ステップでの動作指示に従って排版マスタ切断処理ステップにおける残りのマスタに対して第2の長さのマスタを装着させることにある。
また、係る孔版印刷方法において、印刷手段により、制御処理ステップでの動作指示に従って版胴に記録媒体を押し当てて印刷する印刷処理ステップと、印圧範囲調整手段により、制御処理ステップでの動作指示に従ってマスタの長さに応じて印刷手段による押し当て印圧範囲を可変させて調整する印圧範囲調整処理ステップと、を有し、切断処理ステップでは、制御処理ステップでの動作指示に従って第2の長さのマスタとして記録媒体の小サイズに対応した長さで切断し、装着処理ステップでは、制御処理ステップでの動作指示に従って版胴上で排版マスタ切断処理ステップにおける残りのマスタの端部に対して切断処理ステップで得られて新たに装着される第2の長さのマスタの端部が所定の長さで重なるように装着することが好ましい。
尚、図1を参照して説明した孔版印刷装置の細部構成は種々変更可能であり、そうした場合にも本発明で特徴的な排版マスタ切断部200の処理動作を適用できるので、本発明の孔版印刷装置は開示した形態のものに限定されない。
50 装置本体
51 給紙台
52 排紙台
60 原稿
61 マスタ(孔版原紙)
61a 製版済みマスタ
61b 使用済みマスタ
62 印刷用紙
70 排版装置
71a、71b 排版剥離ローラ対
72a、72b 排版搬送ベルト対
73a、73b 排版コロ対
74 排版ボックス
75 圧縮板
80 原稿読取部
80A 原稿トレイ
81 分離ローラ
82a、82b 前方原稿搬送ローラ対
83a、83b 後方原稿搬送ローラ対
84 分離ブレード
85 コンタクトガラス
86 蛍光灯
87 ミラー
88 レンズ
89 画像センサ
90 製版装置
91 サーマルヘッド
92 プラテンローラ
93a、93b テンションローラ対
94a、94b 給版ローラ対
95 カッタ
100 印刷ドラム部
101 印刷ドラム(版胴)
102 マスタクランパ
103 プレスローラ
104 インキ供給管
105 インキローラ
106 ドクターローラ
107 インキ溜り
110 給紙装置
114 排紙剥離爪
115 吸着排紙入口ローラ
116 吸着排紙出口ローラ
117 搬送ベルト
118 吸着用ファン
120 印圧部
130 排紙装置
140 給紙コロ
142 レジストローラ対
200 排版マスタ切断部
201 排版部
202 画像読取部
203 排紙部
204 操作パネル
205 記憶部
206 印刷部
207 製版部
208 給紙部
209 印圧範囲調整部
210 制御装置
特開2005−22139号公報

Claims (4)

  1. 孔版原紙であるマスタを製版する孔版製版手段と、製版された前記マスタを第1の長さ又は第2の長さで切断する切断手段と、切断された前記マスタを搬送して印刷用版胴の外周に装着する装着手段と、排版時に使用済みの前記マスタを前記版胴から剥離する排版手段と、前記孔版製版手段、前記切断手段、前記装着手段、及び前記排版手段の動作処理を制御する制御手段と、を備えた孔版印刷装置において、
    前記版胴と前記排版手段との間に設けられると共に、前記制御手段の動作指示に従って前記第1の長さの前記マスタを排版時に所定長さで切断して残りのマスタを版胴に残存させたままにする排版マスタ切断手段を備え、
    前記装着手段は、前記制御手段の動作指示に従って前記残りのマスタに対して前記第2の長さの前記マスタを装着させることを特徴とする孔版印刷装置。
  2. 請求項1記載の孔版印刷装置において、前記制御手段の動作指示に従って前記版胴に記録媒体を押し当てて印刷する印刷手段と、前記制御手段の動作指示に従って前記マスタの長さに応じて前記印刷手段による押し当て印圧範囲を可変させて調整する印圧範囲調整手段と、を備え、前記切断手段は、前記制御手段の動作指示に従って前記第2の長さの前記マスタとして前記記録媒体の小サイズに対応した長さで切断し、前記装着手段は、前記制御手段の動作指示に従って前記版胴上で前記残りのマスタの端部に対して新たに装着される前記第2の長さの前記マスタの端部が所定の長さで重なるように装着することを特徴とする孔版印刷装置。
  3. 孔版製版手段により、孔版原紙であるマスタを製版する孔版製版処理ステップと、切断手段により、製版された前記マスタを第1の長さ又は第2の長さで切断する切断処理ステップと、装着手段により、切断された前記マスタを搬送して印刷用版胴の外周に装着する装着処理ステップと、排版手段により、排版時に使用済みの前記マスタを前記版胴から剥離する排版処理ステップと、制御手段により、前記孔版製版処理ステップ、前記切断処理ステップ、前記装着処理ステップ、及び前記排版処理ステップでの動作処理を制御する制御処理ステップと、を有する孔版印刷方法において、
    排版マスタ切断手段により、前記制御処理ステップでの動作指示に従って前記版胴と前記排版手段との間で前記第1の長さの前記マスタを排版時に所定長さで切断して残りのマスタを版胴に残存させたままにする排版マスタ切断処理ステップを有し、
    前記装着処理ステップでは、前記制御処理ステップでの動作指示に従って前記排版マスタ切断処理ステップにおける前記残りのマスタに対して前記第2の長さの前記マスタを装着させることを特徴とする孔版印刷方法。
  4. 請求項3記載の孔版印刷方法において、印刷手段により、前記制御処理ステップでの動作指示に従って前記版胴に記録媒体を押し当てて印刷する印刷処理ステップと、印圧範囲調整手段により、前記制御処理ステップでの動作指示に従って前記マスタの長さに応じて前記印刷手段による押し当て印圧範囲を可変させて調整する印圧範囲調整処理ステップと、を有し、前記切断処理ステップでは、前記制御処理ステップでの動作指示に従って前記第2の長さの前記マスタとして前記記録媒体の小サイズに対応した長さで切断し、前記装着処理ステップでは、前記制御処理ステップでの動作指示に従って前記版胴上で前記排版マスタ切断処理ステップにおける前記残りのマスタの端部に対して前記切断処理ステップで得られて新たに装着される前記第2の長さの前記マスタの端部が所定の長さで重なるように装着することを特徴とする孔版印刷方法。
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