JP2017127902A - スタッドピン - Google Patents

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増田 文一郎
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文一郎 増田
朋紀 増田
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朋紀 増田
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Abstract

【課題】薄い母材にも穴あき等の溶接不良が発生せず、安心して使用できる後打ち用のスタッドピンを提供する。
【解決手段】導電性の材質からそれぞれ構成された、軸ピンの後端には盤状の座金が固定され、軸ピンの先端には先鋭な先端部とその直傍に軸ピン径より大きな球面体部の鍔が形成されてなるスタッドピンにある。
【選択図】図1

Description

本発明は、建物の鉄骨や機械設備等の母材面にグラスウール、ロックウール等からなる断熱材や防音材等の被覆材で覆った後、該被覆材を固定する際に使用されるスタッドピンに関するものである。
従来、スタッドピンには、建物の鉄骨や機械設備等の母材面に、予め先行してスタッドピンを溶接しておき、その上から断熱材や防音材等の被覆材を巻き付けて該被覆材を固定する手順の、所謂、先打ち用のスタドピンがある。
一方、その逆として、建物の鉄骨や機械設備等の母材面に断熱材等の被覆材を先に巻き付けておき、その上からスタッドピンを差し込んで母材面に溶接して被覆材を固定する手順の、所謂、後打ち用のスタッドピンがある。
本発明は、後者の後打ち用のスタッドピンに関するものであるが、この後打ち用のスタッドピンには、これまで各種の形状等いろいろ工夫されたものが提案されている。
特開平4−123880号公報 特開平8−28530号公報 ところで、特許文献1の特徴は、先端が山形形状に先鋭化された偏平形状とされていると共に、該山形形状の先端が、軸直角方向に対して傾斜するように構成されたスポット溶接鋲が提案されている。また、特許文献2の特徴は、脚部の先端部に円板状の鍔片が設けられその先端面中心に溶接用の小突起が形成されているワッシャ付き溶植ピンが提案されている。しかし、これら提案には母材が薄肉の場合、母材に穴が空いてしまう恐れがある等の問題を内在している。
ところで、近年、特に天井裏等に配設される通風ダクトの場合、作業性やコスト面からダクトの機能が保持される範囲で、厚さの薄い母材からなる軽量な通風ダクトが採用される傾向にある。その結果、スタッド溶接に際し厚さの薄い母材では溶接熱に耐えきれず、所謂、「穴あき」と言われる溶接不良の問題が生じてきている。
特に問題となるのは、上述した先打ち用のスタッドピンの場合は、作業者がその場で溶接状態の良否を肉眼目視で確認でき、溶接不良と分かればその場で打ち直しということもできる。しかし、後打ち用のスタッドピンの場合は、溶接部分が被覆材で覆われており溶接状態を肉眼目視で確認することは不可能で、穴あき等の溶接不良を見落とされる可能性が心配である。そこで、厚さの薄い母材にも安心して使用できる後打ち用のスタッドピンが望まれている。
上記、課題を解決するため、本発明者等は鋭意研究の結果、次のような構成を採用した。すなわち、本発明に係る後打ち用のスタッドピンは、導電性の材質からそれぞれ構成された、軸ピンの後端には盤状の座金が固定され、軸ピンの先端は先鋭な先端部とその直傍に軸ピン径より大きな球面体部の鍔を形成することにより、厚さの薄い母材にも十分に対応できる後打ち用のスタッドピンを開発した。
その大きな特徴として、軸ピンの先端には先鋭な先端部と、その直傍に形成する球面体部の鍔が母材に対して凸状湾曲面を形成してなることにある。さらに詳しくは、φ1.3〜1.8mmの軸ピンにあっては、該軸ピン先端の直傍にR3.0〜4.0の凸状湾曲面からなる球面体部の鍔を形成してなることにある。この要件を満たすことにより0.4mmという厚さの薄い母材に対してスタッド溶接を可能にする。
ここでいう鍔の球面体部とは、鍔全体が球体で形成されていても良く、少なくとも球面体部の湾曲面が母材に向けて凸状湾曲面に形成されていれば、四半球体や半球体等で形成される球面体部であっても良く、全球円の球体部に拘束されるものでない。
要するに、従来のスタッドピン溶接の考え方として、スタッドピンの先端を鋭く先細り形状に維持して母材面との接点を小さくさ保ったうえで、高圧電流を急激に流して、ピン先端に強力なスパークを発生させて瞬間的な高い溶融温度から溶け出す溶融金属量でもって強靭な溶着力を求めてきた。しかし、前述した通風ダクトのような肉厚の薄い材料を採用して軽量化を求めた母材に対しては、従来のスタッドピンでは母材面に与えるダメージが大きすぎて「穴あき」という溶接不良の限界を見た。
そこで、本発明者等は、逆の発想から母材面へのダメージを如何に少なくするかを念頭に研究した結果、本来のサイリスター(SCR)の放電方法では電流のコントロールが制御不可である。そこで、ピンの材質や形状によって流れる電流の量および速度を示す電流波形のパターンに着目して、この電流波形の変化から導かれる要件をピン形状に結び付ける工夫をした。
本発明はピン先に示す電流波形から、高温均等な溶融温度と溶融速度から溶融積量と広い溶着面積のバランスを追究して、これを溶接電流の放電特性に照らして母材に適応する条件を算出することにより、以下の構成による後打ち用のスタッドピンの完成に到達した。
即ち、本発明である後打ち用のスタッドピンとは、導電性の材質からそれぞれ構成された、軸ピンの後端には盤状の座金が固定され、軸ピンの先端は先鋭な先端部とその直傍に軸ピン径より大きな球面体部の鍔を形成することを特徴とする。
本発明に係る後打ち用のスタッドピンは、母材面に対する適切な条件で軸ピンの先端部を均等な溶融温度と溶融速度で溶融させると供に同時に該先端部の直傍に形成される軸ピン径より大きくした球面体部の鍔の凸状湾曲部にも同様に均等な溶融温度と溶融速度および溶融積量を、溶接電流の放電特性に照らして算出することの結果、これらの制御を本発明品のピン形状により求めることができた。
即ち、母材面へのダメージのない条件をピンの形状から設定することで、軸ピンの先端部とその直傍の鍔の球面体部の溶融積量で、より広い溶着面でもって溶接させることで、肉厚の薄い母材が用いられていても穴あき不良が回避された。特に、本発明品は市販のスタッドピンでは不可能とされる0.4mm厚の薄い母材に対しても、穴あきの不良溶接も発生させず、後打ち用としても安心して使用できるスタッドピンが提供できた。
本発明の一実施形態例を示す後打ち用のスタッドピンの正面概念説明図。 同スタッドピンで被覆材を貫通して先端部が母材に接した通電前の概念説明図。 同スタッドピンに通電して、該スタッドピンの先端部及び鍔の凸状湾曲部が溶融して母材に溶接した状態を示す通電直後の概念説明図。 図1に示されるスタッドピンの軸ピン先端を一部拡大して示す縦断面説明図。
発明の実施するための形態
以下、図1ないし図4を参照しつつ、本発明に係る後打ち用のスタッドピンの一実施例を説明すると、図において、Aは導電性の材質からそれぞれ構成されてなる本発明の後打ち用のスタッドピンである。そして、Bは0.4mm厚の亜鉛メッキ製の鉄板で成型加工された通風ダクト(母材)である。
さらに詳細には、図中1は真鍮材からなる長さが50mmでφ1.6mmの軸ピンである。2は軸ピン1の後端にカシメ等により固定されたφ25mmの盤状の座金である。3は軸ピン1の先端に形成された先鋭な円錐形の高さ0.6mmの先端部であって、4はその先端部3の直傍に形成された球面体部の鍔である。そして、この鍔4の球面体部は母材Bに対しR3.2mmの凸状湾曲面を形成してなる。
図2は、スタッドピンAが被覆材Cを貫通して、その先端部が母材Bに接した状態の通電前の概念説明図である。そして、次の図3は、同様にスタッドピンAが被覆材Cを貫通して、その先端部が母材Bに接した状態において、通電して溶接した後の概念説明図である。この図からも明らかなように本発明によるスタッドピンAと母材Bとは広い溶着面積4’●で溶接されおり、従来のストレートなスタッドピンの場合による母材Bとの溶着面積1’○との差が理解できる。
図4の部分拡大図において示すように、スタッドピンAにあってはφ1.6mm軸ピン1に対し鍔4の凸状湾曲面の断面形状R値の曲線が破線40の凸状湾曲面線40として示され、破線40’のように、従来のスタッドピンの成型加工に際して発生することのある単純傾斜線40’とは異なる。
本発明よるスタッドピンAの溶接手順は、母材Bの外壁に外張りされた被覆材Cの適切な個所にスタッドピンAを差し込んで、軸ピン1の先端部3を母材Bに接触させる。次いで、溶接機本体を操作して溶接ガンを介して座金2より溶接電流を流して通常のスタッド溶接を実施する。
上記、実施するための形態として、0.4mm厚の母材Bを用いた通風ダクトにおいて被覆材Cを外張りし、その被覆材Cを通風ダクトに固定する場合についてスタッドピンAの使用例を示したが、本発明のスタッドピンAは、通風ダクトの用途のみに限定されるものではなく、通常のスタッド溶接分野においても使用できるものである。また、0.4mm厚の母材Bに対しての特性を示したが、これよりも厚い母材に対しても、より安定した溶接が可能なことは言及するまでもない。そして、スタッドピンAの座金を消去することで、先打ち用のスタッドピンとして使用可能なことも言及するまでもない。
更には、スタッドピンA、母材Bそして被覆材Cの強度や重量等に制限や条件を付することで、材質に流れる溶接電流の放電特性に照らしての算出から多様な構成によるスタッドピンが提供できる。
A・・・本発明のスタッドピン
B・・・母材
C・・・被覆材
1・・・軸ピン
1’・・・軸ピン溶接面積
2・・・座金
3・・・先端部
4・・・球面体部
4’・・・球面体部溶接面積
40・・・凸状湾曲面線
40’・・・単純傾斜線

Claims (3)

  1. 導電性の材質からそれぞれ構成された、軸ピンの後端には盤状の座金が固定され、軸ピンの先端には先鋭な先端部とその直傍に軸ピン径より大きな球面体部の鍔が形成されてなることを特徴とする後打ち用のスタッドピン。
  2. 球面体部の鍔が、溶接する母材に対して凸状湾曲の球面体部を形成してなることを特徴とする請求項1記載のスタッドピン。
  3. φ1.3〜1.8mmの軸ピンにあって、該軸ピンの先端には先鋭な先端部とその直傍にR3.0〜4.0の凸状湾曲面からなる球面体部の鍔を形成してなることを特徴とする請求項1〜2記載のスタッドピン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020093275A (ja) * 2018-12-11 2020-06-18 日鉄日新製鋼株式会社 スタッド溶接用の通電治具およびスタッド溶接方法
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