JP2018090531A - 芳香族複素環カルボン酸の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】メチル置換芳香族複素環化合物の酸化による芳香族複素環カルボン酸を製造するにあたり、芳香族複素環カルボン酸を収率良く製造する方法を提供すること。【解決手段】1つ以上のメチル基を芳香族複素環上に有するメチル置換芳香族複素環化合物を、塩基性化合物と過マンガン酸塩を用いて酸化することを含む、芳香族複素環カルボン酸の製造方法。【選択図】なし
Description
本発明は、芳香族複素環カルボン酸の製造方法に関する。
従来、カルボン酸の製造法は種々提唱されている。例えば、非特許文献1および非特許文献2では、1,2,3,4−テトラメチルベンゼンを酸化して、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。
非特許文献3でも、合成により得られた1,2,3,4−テトラメチルベンゼンを過マンガン酸カリウムにより酸化して、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。非特許文献4では、1,4−ジメチルナフタレンを40%濃硝酸で反応温度170〜180℃、加圧下で酸化して1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。
特許文献1では、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロフェナントレンを濃硝酸により、反応温度150℃で加圧下、あるいは反応温度160〜165℃、ジブロモベンゼン溶媒中にて酸化することで1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。特許文献2では、1,2,3,4,5,6,7,8−オクタヒドロフェナントレンをブチロラクトン溶媒中、反応温度210℃、圧力20キロで酸素酸化して1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。
非特許文献5〜8では、1,4−ナフタレンジカルボン酸の過マンガン酸カリウム酸化により1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。非特許文献9では、1,3−シクロヘキサジエンから、無水マレイン酸とのディールスアルダー反応、液相硝酸酸化、臭素による酸化的脱水素の3段階の反応で1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。非特許文献10では、シクロへキセンを出発物質として同様に1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸を合成している。
Ber.1884,17,2517
Ber.1888,21,904
Pharmaceutical Society of Japan 1953,73,928
J.Chem.Soc.1910,97,1904
J.Am.Chem.Soc.1933,55,4305
J.Am.Chem.Soc.1939,61,288
J.Am.Chem.Soc.1952,74,116
Macromolecules 2002,35,8708
Bull.Chem.Soc.Jpn.1968,41,1,265
Macromolecules 2002,35,8708
しかしながら、メチル置換芳香族複素環化合物(芳香族複素環にメチル基が置換した芳香族複素環式化合物)を過マンガン酸カリウムで酸化して、芳香族複素環カルボン酸を合成する場合、得られる芳香族複素環カルボン酸の収率が低いという問題点があった。
上記の事情に鑑み、本発明の目的は、芳香族複素環カルボン酸を収率良く製造する方法を提供することである。
本発明者らは、上記のようなメチル置換芳香族複素環化合物を過マンガン酸カリウムで酸化して得られる芳香族複素環カルボン酸の低収率の一因が、原料のメチル置換芳香族複素環化合物が酸化に不安定で分解してしまうためと推察し、鋭意検討の結果、本課題を解決する方法を見出した。
すなわち、本発明は下記の芳香族複素環カルボン酸の製造方法を提供するものである。
[1]1つ以上のメチル基を芳香族複素環上に有するメチル置換芳香族複素環化合物を、塩基性化合物と過マンガン酸塩を用いて酸化することを含む、芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
[1]1つ以上のメチル基を芳香族複素環上に有するメチル置換芳香族複素環化合物を、塩基性化合物と過マンガン酸塩を用いて酸化することを含む、芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
[2]前記塩基性化合物が、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである、[1]に記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
[3]前記過マンガン酸塩が、過マンガン酸カリウムである、[1]又は[2]に記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
[4]前記メチル置換芳香族複素環化合物の酸化を、前記塩基性化合物及び溶媒を含有する塩基性溶媒中で行う、[1]〜[3]のいずれかに記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
[5] 前記塩基性化合物を溶媒に混合し、塩基性溶媒を得る工程;
前記塩基性溶媒に前記メチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程;
及び、
前記塩基性溶媒に前記過マンガン酸塩を混合する工程;
を含む[1]〜[4]のいずれかに記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
前記塩基性溶媒に前記メチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程;
及び、
前記塩基性溶媒に前記過マンガン酸塩を混合する工程;
を含む[1]〜[4]のいずれかに記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
[6] 前記塩基性溶媒に前記メチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程の後に、前記塩基性溶媒に前記過マンガン酸塩を混合する工程を行う[5]に記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
本発明の芳香族複素環カルボン酸の製造方法によれば、芳香族複素環カルボン酸を収率良く製造することができる。
以下、本発明を実施するための一実施形態を説明するが、本発明は下記実施の形態に限定されるものではない。
本実施の形態の芳香族複素環カルボン酸の製造方法は、1つ以上のメチル基を芳香族複素環上に有するメチル置換芳香族複素環化合物を、塩基性化合物と過マンガン酸塩を用いて酸化することを含む。
<原料>
本実施の形態に用いられるメチル置換芳香族複素環化合物及び本実施の形態で製造される芳香族複素環カルボン酸における芳香族複素環としては、環構造に不飽和結合を有し、環の構成原子として、炭素原子と炭素原子以外の少なくとも1種類の原子とを含む3員環以上、好ましくは3員環〜4員環、より好ましくは5員環〜6員環の環構造であれば、特に限定されず、単環であっても縮合環であってもよい。炭素原子以外の環の構成原子としては、例えば、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子が好ましい。環の構成原子としての炭素原子以外の原子の数は特に制限はないが、窒素原子を含む場合、窒素原子の数は、好ましくは1〜2個である。環の構成原子として硫黄原子を含む場合、硫黄原子の数は、好ましくは1〜2個である。環の構成原子として酸素原子を含む場合、酸素原子の数は、好ましくは1〜2個である。炭素原子以外に含まれる環構成原子は、1種のみであってもよく、2種以上であってもよく、例えば、炭素原子以外に、窒素原子及び/又は硫黄原子を、合計で1〜2個有することが好ましい。好ましい芳香族複素環の具体例としては、例えば、ピリジン環、イミダゾール環、チオフェン環、ピラジン環、ピロール環、アゼピン環、チエピン環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾリン環、チアジン環、インドール環、イソインドール環、ベンゾイミダゾール環、プリン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、シンノリン環、プテリジン環等が挙げられる。なかでも、材料入手のしやすさの観点から、例えば、ピラジン環、チオフェン環、ピリジン環、イミダゾール環が好ましい。
本実施の形態に用いられるメチル置換芳香族複素環化合物及び本実施の形態で製造される芳香族複素環カルボン酸における芳香族複素環としては、環構造に不飽和結合を有し、環の構成原子として、炭素原子と炭素原子以外の少なくとも1種類の原子とを含む3員環以上、好ましくは3員環〜4員環、より好ましくは5員環〜6員環の環構造であれば、特に限定されず、単環であっても縮合環であってもよい。炭素原子以外の環の構成原子としては、例えば、窒素原子、硫黄原子及び酸素原子が好ましい。環の構成原子としての炭素原子以外の原子の数は特に制限はないが、窒素原子を含む場合、窒素原子の数は、好ましくは1〜2個である。環の構成原子として硫黄原子を含む場合、硫黄原子の数は、好ましくは1〜2個である。環の構成原子として酸素原子を含む場合、酸素原子の数は、好ましくは1〜2個である。炭素原子以外に含まれる環構成原子は、1種のみであってもよく、2種以上であってもよく、例えば、炭素原子以外に、窒素原子及び/又は硫黄原子を、合計で1〜2個有することが好ましい。好ましい芳香族複素環の具体例としては、例えば、ピリジン環、イミダゾール環、チオフェン環、ピラジン環、ピロール環、アゼピン環、チエピン環、ピラゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、イミダゾリン環、チアジン環、インドール環、イソインドール環、ベンゾイミダゾール環、プリン環、キノリン環、イソキノリン環、キノキサリン環、シンノリン環、プテリジン環等が挙げられる。なかでも、材料入手のしやすさの観点から、例えば、ピラジン環、チオフェン環、ピリジン環、イミダゾール環が好ましい。
本実施の形態の製造方法の原料に用いられる、メチル置換芳香族複素環化合物は、上述の「芳香族複素環」に少なくとも1つのメチル基が置換基として結合している化合物である。芳香族複素環上のメチル基の結合部位は特に制限はないが、芳香族複素環の構成原子のうち、炭素原子に結合していることが好ましい。原料のメチル置換芳香族複素環化合物は、メチル基以外の置換基を1つ以上有していてもよい。このような置換基としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ基等が挙げられる。
<塩基性化合物>
本実施の形態に用いられる塩基性化合物としては、特に限定されるものではなく、塩基性無機化合物又は塩基性有機化合物のいずれであってもよい。好適に用いられる塩基性無機化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げられる。使用可能な塩基性有機化合物としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、入手のし易さから、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましい。
本実施の形態に用いられる塩基性化合物としては、特に限定されるものではなく、塩基性無機化合物又は塩基性有機化合物のいずれであってもよい。好適に用いられる塩基性無機化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジウム、水酸化セシウム等が挙げられる。使用可能な塩基性有機化合物としては、例えば、ピリジン、トリエチルアミン等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、入手のし易さから、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましい。
<過マンガン酸塩>
本実施の形態に用いられる過マンガン酸塩としては、特に限定されるものではなく、例えば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸アンモニウム、過マンガン酸マグネシウム、過マンガン酸カルシウム、過マンガン酸バリウム等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、入手のし易さから、過マンガン酸カリウムが好ましい。
本実施の形態に用いられる過マンガン酸塩としては、特に限定されるものではなく、例えば、過マンガン酸カリウム、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸アンモニウム、過マンガン酸マグネシウム、過マンガン酸カルシウム、過マンガン酸バリウム等が挙げられる。これらは1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、入手のし易さから、過マンガン酸カリウムが好ましい。
<反応>
本実施の形態の芳香族複素環カルボン酸の製造方法は、塩基性化合物と過マンガン酸塩を用いてメチル置換芳香族複素環化合物を酸化することにより、芳香族複素環カルボン酸を製造するものである。
本実施の形態の芳香族複素環カルボン酸の製造方法は、塩基性化合物と過マンガン酸塩を用いてメチル置換芳香族複素環化合物を酸化することにより、芳香族複素環カルボン酸を製造するものである。
本実施の形態の芳香族複素環カルボン酸の製造方法において、塩基性化合物と過マンガン酸塩とを用いてメチル置換芳香族複素環化合物を酸化する具体的操作としては特に制限はない。例えば、塩基性化合物を溶媒に混合して塩基性溶媒を調製し、この塩基性溶媒中でメチル置換芳香族複素環化合物の過マンガン酸塩との反応を行う方法が挙げられる。
このような塩基性溶媒を用いる実施の形態としては、例えば、塩基性化合物を溶媒に混合し、塩基性溶媒を得る工程(以下、塩基性溶媒調整工程ともいう)と、得られた塩基性溶媒にメチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程(以下、メチル置換芳香族複素環化合物混合工程ともいう)と、過マンガン酸塩を混合する工程(以下、過マンガン酸塩混合工程ともいう)と、を有する実施の形態が挙げられる。以下、この実施の形態について、説明する。
[塩基性溶媒調整工程]
塩基性溶媒調整工程は、塩基性化合物を溶媒に混合し、塩基性溶媒を得る工程である。塩基性化合物としては、前述の塩基性化合物を用いることができる。溶媒としては、例えば、水、が挙げられる。塩基性化合物と溶媒との混合方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。
塩基性溶媒調整工程は、塩基性化合物を溶媒に混合し、塩基性溶媒を得る工程である。塩基性化合物としては、前述の塩基性化合物を用いることができる。溶媒としては、例えば、水、が挙げられる。塩基性化合物と溶媒との混合方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。
溶媒に対する塩基性化合物の配合量は、例えば、0.1〜10規定であることが好ましく、0.5〜5規定であることがより好ましく、1〜2規定であることが特に好ましい。
[メチル置換芳香族複素環化合物混合工程]
メチル置換芳香族複素環化合物混合工程は、塩基性溶媒調整工程で得られた塩基性溶媒に、メチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程である。
混合方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。仕込みやすさの観点から、塩基性溶媒にメチル置換芳香族複素環化合物を混合し、加熱撹拌することが好ましい。この際の、混合溶液の温度としては、特に限定されるものではないが、50〜100℃が好ましく、50〜80℃がより好ましく、50〜60℃が特に好ましい。塩基性溶媒に対するメチル置換芳香族複素環化合物の混合比(質量比)としては、特に限定されるものではなく、過マンガン酸カリウムの溶解性の観点からは、例えば、塩基性溶媒:メチル置換芳香族複素環化合物=60:1〜1:1が好ましく、塩基性溶媒:メチル置換芳香族複素環化合物=30:1〜5:1がより好ましく、塩基性溶媒:メチル置換芳香族複素環化合物=15:1〜10:1が特に好ましい。
メチル置換芳香族複素環化合物混合工程は、塩基性溶媒調整工程で得られた塩基性溶媒に、メチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程である。
混合方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。仕込みやすさの観点から、塩基性溶媒にメチル置換芳香族複素環化合物を混合し、加熱撹拌することが好ましい。この際の、混合溶液の温度としては、特に限定されるものではないが、50〜100℃が好ましく、50〜80℃がより好ましく、50〜60℃が特に好ましい。塩基性溶媒に対するメチル置換芳香族複素環化合物の混合比(質量比)としては、特に限定されるものではなく、過マンガン酸カリウムの溶解性の観点からは、例えば、塩基性溶媒:メチル置換芳香族複素環化合物=60:1〜1:1が好ましく、塩基性溶媒:メチル置換芳香族複素環化合物=30:1〜5:1がより好ましく、塩基性溶媒:メチル置換芳香族複素環化合物=15:1〜10:1が特に好ましい。
[過マンガン酸塩混合工程]
過マンガン酸塩混合工程は、過マンガン酸塩を混合する工程である。過マンガン酸塩混合工程は、前述のメチル置換芳香族複素環化合物混合工程に次いで行うことが好ましい。
過マンガン酸塩の混合方法は、特に限定されるものではなく、粉体の状態で混合してもよく、粒状で混合してもよい。また、水等の溶媒に溶解させて溶液の状態で混合してもよい。仕込みやすさの観点からは、粒状で混合することが好ましい。また、過マンガン酸塩は、一度に投入し、混合してもよく、複数回に分割して投入してもよい。歩留まりの観点からは、複数回に分割して投入することが好ましい。より好ましくは、粒状の過マンガン酸塩を複数回に分割して投入する。こうすることで、溶媒量を大幅に低減することができ、歩留まりを向上させることができる。
過マンガン酸塩混合工程は、過マンガン酸塩を混合する工程である。過マンガン酸塩混合工程は、前述のメチル置換芳香族複素環化合物混合工程に次いで行うことが好ましい。
過マンガン酸塩の混合方法は、特に限定されるものではなく、粉体の状態で混合してもよく、粒状で混合してもよい。また、水等の溶媒に溶解させて溶液の状態で混合してもよい。仕込みやすさの観点からは、粒状で混合することが好ましい。また、過マンガン酸塩は、一度に投入し、混合してもよく、複数回に分割して投入してもよい。歩留まりの観点からは、複数回に分割して投入することが好ましい。より好ましくは、粒状の過マンガン酸塩を複数回に分割して投入する。こうすることで、溶媒量を大幅に低減することができ、歩留まりを向上させることができる。
メチル置換芳香族複素環化合物と過マンガン酸塩の仕込みモル比は、反応率の観点から、メチル置換芳香族複素環化合物:過マンガン酸塩=1:1.5〜12であることが好ましく、芳香族複素和メチル:過マンガン酸塩=1:2〜8であることがより好ましく、メチル置換芳香族複素環化合物:過マンガン酸塩=1:3〜4であることが特に好ましい。
酸化反応の反応条件は、特に限定されるものではないが、反応温度としては、例えば、50〜100℃であることが好ましく、50〜80℃であることがより好ましく、50〜60℃であることが特に好ましい。また、反応時間としては、1〜24時間であることが好ましく、3〜20時間であることがより好ましく、5〜10時間であることが特に好ましい。
過マンガン酸塩混合工程後は、好ましくは、得られた反応混合物をろ過、洗浄、晶析、乾燥することにより、酸化生成物を目的の芳香族複素環カルボン酸として得ることができる。ただし、過マンガン酸塩混合工程後の反応混合物の処理は、上記の処理に特に限定されるものではない。上記例示のろ過、洗浄、晶析及び乾燥の各工程について説明する。
[ろ過工程]
ろ過工程は、反応系内の副生物である二酸化マンガンを、反応混合物から過ケーキとして除去する工程である。ろ過方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。ろ過助剤としては、例えば、ラジオライト、濾過板等が挙げられる。
ろ過工程は、反応系内の副生物である二酸化マンガンを、反応混合物から過ケーキとして除去する工程である。ろ過方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。ろ過助剤としては、例えば、ラジオライト、濾過板等が挙げられる。
[晶析工程]
晶析工程は、上記ろ化にて得られたろ液に酸物質を添加し、カルボン酸の塩として存在している目的物をカルボン酸へと変換する工程である。晶析工程は、前述のろ過工程に次いで行うことが好ましい。晶析方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。使用する酸物質としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。酸物質をそのまま使用してもよいが、それらの酸物質を水で希釈して使用してもよい。酸物質の使用量は特に制限は無いが、反応系内がpH4以下が好ましく、pH2以下であることがより好ましく、pH<1であることが特に好ましい。
晶析工程は、上記ろ化にて得られたろ液に酸物質を添加し、カルボン酸の塩として存在している目的物をカルボン酸へと変換する工程である。晶析工程は、前述のろ過工程に次いで行うことが好ましい。晶析方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。使用する酸物質としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等が挙げられる。酸物質をそのまま使用してもよいが、それらの酸物質を水で希釈して使用してもよい。酸物質の使用量は特に制限は無いが、反応系内がpH4以下が好ましく、pH2以下であることがより好ましく、pH<1であることが特に好ましい。
[洗浄工程]
洗浄工程は、晶析工程で得られた析出物から、未反応原料及び酸物質を除去する工程である。洗浄工程は、前述の晶析工程に次いで行うことが好ましい。洗浄方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。使用する洗浄溶媒としては、例えば水、アセトン等の有機溶媒が挙げられる。これら洗浄溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
洗浄工程は、晶析工程で得られた析出物から、未反応原料及び酸物質を除去する工程である。洗浄工程は、前述の晶析工程に次いで行うことが好ましい。洗浄方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を用いることができる。使用する洗浄溶媒としては、例えば水、アセトン等の有機溶媒が挙げられる。これら洗浄溶媒は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
[乾燥工程]
乾燥工程は、得られた目的物質中の溶媒を除去する工程である。乾燥工程は、先述の洗浄工程に次いで行なうことが好ましい。乾燥方法は、例えば箱型乾燥機やエバポレーター等での加熱、真空条件が挙げられる。乾燥方法は、特に限定されるものではないが、加熱温度としては、例えば、50〜150℃であることが好ましく、70〜120℃であることがより好ましく、100〜120℃であることが特に好ましい。また、乾燥時間としては、10〜50時間であることが好ましく、20〜48時間であることがより好ましく、24〜36時間であることがさらに好ましい。真空度としては、2kPaであることが好ましく、0.5kPaであることがより好ましく、0.1kPa未満であることがさらに好ましい。
乾燥工程は、得られた目的物質中の溶媒を除去する工程である。乾燥工程は、先述の洗浄工程に次いで行なうことが好ましい。乾燥方法は、例えば箱型乾燥機やエバポレーター等での加熱、真空条件が挙げられる。乾燥方法は、特に限定されるものではないが、加熱温度としては、例えば、50〜150℃であることが好ましく、70〜120℃であることがより好ましく、100〜120℃であることが特に好ましい。また、乾燥時間としては、10〜50時間であることが好ましく、20〜48時間であることがより好ましく、24〜36時間であることがさらに好ましい。真空度としては、2kPaであることが好ましく、0.5kPaであることがより好ましく、0.1kPa未満であることがさらに好ましい。
以下、本発明を実施例用いて詳細に説明する。なお、当然のことであるが、以下の実施例は本発明の一例を示すものであって、本発明はこの実施例にのみ限定されるものではない。
[実施例1]
スリーワンモーター、温度計、冷却管、を備えた200mlの四口フラスコに、2,5−ジメチルピラジン(10g、0.093mol)と、1規定の水酸化カリウム水溶液(154g)を秤り取り、オイルバスで加熱撹拌を行い、内温を60℃まで温めた。この水酸化カリウム水溶液中に、過マンガン酸カリウム(58.5g、0.37mol)を12回に分け6時間かけて分割投入した。分割投入終了後、1時間熟成した。反応終了後、ラヂオライトを用いてセライトろ過を行った。ろ液をスリーワンモーター、等圧滴下ロート、温度計を備えた1Lの四つ口フラスコに仕込み、氷浴で冷却しながら撹拌を行い、内温を5℃以下とした後、36質量%HClaq(50g)を滴下し、室温で1時間撹拌した。1晩静置した後、pH試験紙にてpHが1以下であることを確認した。次いで、結晶をろ過し、超純水、アセトンで洗浄後、エバポレーターで100℃、0.2kPaで48時間乾燥を行い、2,5−ピラジン−ジ−カルボン酸(14.35g)として白色結晶を収率92%で得た。
スリーワンモーター、温度計、冷却管、を備えた200mlの四口フラスコに、2,5−ジメチルピラジン(10g、0.093mol)と、1規定の水酸化カリウム水溶液(154g)を秤り取り、オイルバスで加熱撹拌を行い、内温を60℃まで温めた。この水酸化カリウム水溶液中に、過マンガン酸カリウム(58.5g、0.37mol)を12回に分け6時間かけて分割投入した。分割投入終了後、1時間熟成した。反応終了後、ラヂオライトを用いてセライトろ過を行った。ろ液をスリーワンモーター、等圧滴下ロート、温度計を備えた1Lの四つ口フラスコに仕込み、氷浴で冷却しながら撹拌を行い、内温を5℃以下とした後、36質量%HClaq(50g)を滴下し、室温で1時間撹拌した。1晩静置した後、pH試験紙にてpHが1以下であることを確認した。次いで、結晶をろ過し、超純水、アセトンで洗浄後、エバポレーターで100℃、0.2kPaで48時間乾燥を行い、2,5−ピラジン−ジ−カルボン酸(14.35g)として白色結晶を収率92%で得た。
[比較例1]
水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(154g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、2,5−ピラジン−ジ−カルボン酸(3.53g)として白色結晶を収率22%で得た。
水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(154g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、2,5−ピラジン−ジ−カルボン酸(3.53g)として白色結晶を収率22%で得た。
[実施例2]
2,5−ジメチルピラジンの代わりに、2,5−ジメチルチオフェン(1g、8.91mmol)を用い、過マンガン酸カリウム(5.63g、35.64mmol)と、1規定の水酸化カリウム溶液(15.4g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、2,5−チオフェン−ジ−カルボン酸(0.41g)として収率27%で得た。
2,5−ジメチルピラジンの代わりに、2,5−ジメチルチオフェン(1g、8.91mmol)を用い、過マンガン酸カリウム(5.63g、35.64mmol)と、1規定の水酸化カリウム溶液(15.4g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、2,5−チオフェン−ジ−カルボン酸(0.41g)として収率27%で得た。
[比較例2]
1規定の水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(15.4g)を用いた他は、実施例2と同様な操作を行い、2,5−チオフェン−ジ−カルボン酸(0.03g)として収率2%で得た。
1規定の水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(15.4g)を用いた他は、実施例2と同様な操作を行い、2,5−チオフェン−ジ−カルボン酸(0.03g)として収率2%で得た。
[実施例3]
2,5−ジメチルピラジンの代わりに、2−メチルピリジン(1g、10.7mmol)を用い、過マンガン酸カリウム(3.38g、21.4mmol)、1規定の水酸化カリウム溶液(15.4g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い2−ピリジンカルボン酸(0.22g)として収率17%で得た。
2,5−ジメチルピラジンの代わりに、2−メチルピリジン(1g、10.7mmol)を用い、過マンガン酸カリウム(3.38g、21.4mmol)、1規定の水酸化カリウム溶液(15.4g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い2−ピリジンカルボン酸(0.22g)として収率17%で得た。
[比較例3]
1規定の水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(15.4g)を用いた他は、実施例3と同様な操作を行い、2−ピリジンカルボン酸(0.06g)として収率5%で得た。
1規定の水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(15.4g)を用いた他は、実施例3と同様な操作を行い、2−ピリジンカルボン酸(0.06g)として収率5%で得た。
[実施例4]
2,5−ジメチルピラジンの代わりに、4−メチルイミダゾール(1g、12.1mmol)を用い、過マンガン酸カリウム(3.82g、24.2mmol)、1規定の水酸化カリウム溶液(15.4g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、4−イミダゾールカルボン酸(0.3g)として収率22%で得た。
2,5−ジメチルピラジンの代わりに、4−メチルイミダゾール(1g、12.1mmol)を用い、過マンガン酸カリウム(3.82g、24.2mmol)、1規定の水酸化カリウム溶液(15.4g)を用いた他は、実施例1と同様な操作を行い、4−イミダゾールカルボン酸(0.3g)として収率22%で得た。
[比較例4]
1規定の水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(15.4g)を用いた他は、実施例3と同様な操作を行い、4−イミダゾールカルボン酸(0.04g)として収率3%で得た。
1規定の水酸化カリウム水溶液の代わりに、超純水(15.4g)を用いた他は、実施例3と同様な操作を行い、4−イミダゾールカルボン酸(0.04g)として収率3%で得た。
比較例1〜4のように、中性水溶液中でのメチル置換芳香族複素環化合物と過マンガン酸塩の反応では、芳香族複素環の分解が起こり、目的物の収率は低い。これに対して、本発明によれば、実施例1〜4からも明かなとおり、収率良く芳香族複素環カルボン酸を製造できる。
Claims (6)
- 1つ以上のメチル基を芳香族複素環上に有するメチル置換芳香族複素環化合物を、塩基性化合物と過マンガン酸塩を用いて酸化することを含む、芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
- 前記塩基性化合物が、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムである、請求項1に記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
- 前記過マンガン酸塩が、過マンガン酸カリウムである、請求項1又は2に記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
- 前記メチル置換芳香族複素環化合物の酸化を、前記塩基性化合物及び溶媒を含有する塩基性溶媒中で行う、請求項1〜3のいずれかに記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
- 前記塩基性化合物を溶媒に混合し、塩基性溶媒を得る工程;
前記塩基性溶媒に前記メチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程;
及び、
前記塩基性溶媒に前記過マンガン酸塩を混合する工程;
を含む請求項1〜4のいずれかに記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。 - 前記塩基性溶媒に前記メチル置換芳香族複素環化合物を混合する工程の後に、前記塩基性溶媒に前記過マンガン酸塩を混合する工程を行う請求項5に記載の芳香族複素環カルボン酸の製造方法。
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|---|---|---|---|---|
| CN109134389A (zh) * | 2018-09-21 | 2019-01-04 | 江苏铁锚玻璃股份有限公司 | 2,5-吡嗪二羧酸的纯化方法及所制得的2,5-吡嗪二羧酸 |
| CN110563728A (zh) * | 2019-09-23 | 2019-12-13 | 南京奇可药业有限公司 | 一种利格列汀中间体的制备方法 |
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-
2016
- 2016-12-02 JP JP2016234982A patent/JP2018090531A/ja active Pending
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