JP2018096953A - 電池状態推定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の少なくとも一つの実施形態は、電池モデルの精度が悪化する電池温度が低温状態の場合や電池健全度が低い場合であっても、電池状態の推定精度を向上させることができる電池状態推定装置を提供すること。【解決手段】電池3の充放電電流検出部5と、端子電圧検出部7と、温度検出手段9と、カルマンフィルタ17によって電池等価回路モデルの抵抗及びコンデンサを少なくとも含む状態パラメータを推定して電池状態を推定する状態推定部11と、を備え、カルマンフィルタは、電池等価回路モデルを用いて前の時刻の状態パラメータから今の時刻の状態パラメータを推定する予測状態推定部25と、予測状態推定部の推定に含まれる誤差共分散値を算出する予測誤差共分散算出部27と、電池温度または電池健全度の少なくともと一方に基づいて予測誤差共分散算出部で用いるシステムノイズ共分散値を補正するシステムノイズ共分散補正部13を備える。【選択図】図1
Description
本開示は、電池状態推定装置に関し、特に、電動車両に用いられる駆動用電池の電池状態推定装置に関する。
電池状態の推定装置として、従来からカルマンフィルタを用いて推定する装置が知られている。ここでいう、電池状態は、充電率(SOC:State of Charge)、健全度(SOH:State of Health)などを指す。
カルマンフィルタを用いて電池状態を把握する技術としては、例えば、特許文献1、特許文献2が知られており、特許文献1には、電池の速い応答部分と遅い応答部分とがあることに着目して、電池の遅い応答部分をも考慮して電池の過電圧の推定精度を向上させて、電池の内部状態を精度よく推定することが示されている。
また、特許文献2には、パラメータを対数変換して得た対数変換パラメータ値を状態変数とし、該状態変数を用いて状態方程式および出力方程式からカルマンフィルタで対数変換パラメータ値を、検出した充放電電流および端子電圧に基づいて逐次推定し、推定した対数変換パラメータ値を逆対数変換して対数変換パラメータ値に対応する真値であるパラメータの推定値を得ることが示されている。
カルマンフィルタでは、電池モデル(電池等価回路モデル)を用いて電池状態を推定しているが、低温状態の場合や健全度(SOH)が低い場合には、この電池モデル(電池等価回路モデル)の精度が悪化することが知られている。
しかし上記特許文献1、2には、電池の内部状態を精度よく推定することが示されているが、この電池モデルの精度低下が生じる低温状態の場合や健全度(SOH)が低い場合に対応するための技術については開示されていない。
しかし上記特許文献1、2には、電池の内部状態を精度よく推定することが示されているが、この電池モデルの精度低下が生じる低温状態の場合や健全度(SOH)が低い場合に対応するための技術については開示されていない。
そこで、上記技術的課題に鑑み、本発明の少なくとも一つの実施形態は、電池モデル(電池等価回路モデル)の精度が悪化する電池温度が低温状態の場合や電池健全度が低い場合であっても、電池状態の推定精度を向上させることができる電池状態推定装置を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る電池状態推定装置は、電池の充放電電流を検出する充放電電流検出部と、前記電池の端子電圧を検出する端子電圧検出部と、前記充放電電流検出部で検出した充放電電流、及び前記端子電圧検出部で検出した端子電圧、及び電池等価回路モデルを用いて、カルマンフィルタによって前記電池等価回路モデルの抵抗及びコンデンサを少なくとも含む状態パラメータを推定して電池状態を推定する状態推定部と、を備える電池状態推定装置であって、前記カルマンフィルタは、前記電池等価回路モデルを用いて前の時刻の前記状態パラメータの推定値から今の時刻の前記状態パラメータを推定する予測状態推定部と、該予測状態推定部における前記状態パラメータの推定に含まれる誤差共分散値を算出する予測誤差共分散算出部とを有し、電池温度または電池健全度の少なくともと一方に基づいて前記予測誤差共分散算出部に用いるシステムノイズ共分散値を補正するシステムノイズ共分散補正部を有することを特徴とする。
上記構成(1)によれば、電池温度または電池健全度の少なくともと一方に基づいて、カルマンフィルタの予測誤差算出部における状態パラメータの推定で用いるシステムノイズ共分散値を補正するシステムノイズ共分散補正部を有するので、電池温度または電池健全度による電池等価回路モデルの精度悪化への対応が可能になる。
すなわち、電池温度または電池健全度によって電池等価回路モデルの精度に悪影響が生じる場合には、電池等価回路モデルによる推定の重きを低下するように補正することでカルマンフィルタによる電池状態の推定精度を向上することができる。
すなわち、電池温度または電池健全度によって電池等価回路モデルの精度に悪影響が生じる場合には、電池等価回路モデルによる推定の重きを低下するように補正することでカルマンフィルタによる電池状態の推定精度を向上することができる。
(2)幾つかの実施形態では、上記構成(1)において、前記状態推定部によって前記電池の健全状態を推定し、前記システムノイズ共分散補正部は、前の時刻の前記健全状態を用いて今の時刻の前記予測誤差共分散算出部で用いるシステムノイズ共分散値を補正することを特徴とする。
上記構成(2)によれば、状態推定部によって推定された前の時刻の電池の健全状態(SOH)に基づいて、システムノイズ共分散補正部でシステムノイズ共分散値を補正するので、健全度による等価回路モデルの精度悪化への対応が可能になる。すなわち、電池の健全度の低下によって電池等価回路モデルの精度に悪影響がある場合には、電池等価回路モデルによる推定値の重きを低下するように補正することでカルマンフィルタによる電池状態の推定精度を向上できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記構成(1)または(2)において、前記システムノイズ共分散補正部は、前記状態パラメータのパラメータ毎に補正することを特徴とする。
上記構成(3)によれば、システムノイズ共分散補正部による補正は、状態パラメータのパラメータ毎に補正を行うので、電池温度による影響、または電池健全度による影響を受けやすいパラメータを重点的に補正することで、カルマンフィルタによる電池状態の推定精度をさらに向上できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記構成(1)から(3)のいずれかにおいて、前記システムノイズ共分散補正部は、温度検出手段によって検出される電池温度が低下するに従って、前記状態パラメータのうち電圧パラメータの誤差共分散値を大きくするように補正することを特徴とする。
状態パラメータは、「状態変数パラメータ」と「モデルパラメータ」とがあり、状態変数パラメータは、SOCやV1、V2、V3であり、モデルパラメータは、R0、R1、C1…などである。実施形態においては、状態変数パラメータの推定とモデルパラメータの推定を同時に行っている場合を示している。
上記構成(4)によれば、電池温度が低下するに従って、状態パラメータの状態変数パラメータのうち電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正するので、電池等価回路モデルによる電圧パラメータに基づく推定を軽視させ、充電率パラメータ(電流積算)に基づく推定を重視させることができる。また、電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正するので、カルマンフィルタ内の電池等価回路モデルに基づく推定を軽視させることができる。
これによって、カルマンフィルタ全体として電池状態の推定値の精度を向上できる。
上記構成(4)によれば、電池温度が低下するに従って、状態パラメータの状態変数パラメータのうち電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正するので、電池等価回路モデルによる電圧パラメータに基づく推定を軽視させ、充電率パラメータ(電流積算)に基づく推定を重視させることができる。また、電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正するので、カルマンフィルタ内の電池等価回路モデルに基づく推定を軽視させることができる。
これによって、カルマンフィルタ全体として電池状態の推定値の精度を向上できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記構成(1)から(3)のいずれかにおいて、前記システムノイズ共分散補正部は、温度検出手段によって検出される電池温度が低下するに従って、前記状態パラメータのうち電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正することを特徴とする。
上記構成(5)によれば、電池温度が低下するに従って、状態パラメータの状態変数パラメータのうち電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正するので、電池等価回路モデルによる充電率パラメータ(電流積算)に基づく推定を重視させ、電圧パラメータに基づく推定を軽視させることができる。また、充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正するので、カルマンフィルタ内の電池等価回路モデルに基づく推定を重視させることができる。
これによって、カルマンフィルタ全体としての電池状態の推定値の精度を向上できる。電流値は電池温度に影響されることが少ないことにより、電池温度が低下するに従って、電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正している。
これによって、カルマンフィルタ全体としての電池状態の推定値の精度を向上できる。電流値は電池温度に影響されることが少ないことにより、電池温度が低下するに従って、電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正している。
(6)幾つかの実施形態では、上記構成(2)において、前記システムノイズ共分散補正部は、前記健全状態の低下に従って、前記状態パラメータのうち電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正することを特徴とする。
上記構成(6)によれば、電池健全度が低下するに従って、状態パラメータの状態変数パラメータのうち電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正するので、電池等価回路モデルによる電圧パラメータに基づく推定を軽視させ、充電率パラメータ(電流積算)に基づく推定を重視させることができる。また、電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正するので、カルマンフィルタ内の電池等価回路モデルに基づく推定を軽視させることができる。
これによって、カルマンフィルタ全体として電池状態の推定値の精度を向上できる。
これによって、カルマンフィルタ全体として電池状態の推定値の精度を向上できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記構成(2)において、前記システムノイズ共分散補正部は、前記健全状態の低下に従って、前記状態パラメータのうち電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正することを特徴とする。
上記構成(7)によれば、電池健全度が低下するに従って、状態パラメータの状態変数パラメータのうち電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正するので、電池等価回路モデルによる充電率パラメータ(電流積算)に基づく推定を重視させ、電圧パラメータに基づく推定を軽視させることができる。また、充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正するので、カルマンフィルタ内の電池等価回路モデルに基づく推定を重視させることができる。
これによって、カルマンフィルタ全体としての電池状態の推定値の精度を向上できる。
これによって、カルマンフィルタ全体としての電池状態の推定値の精度を向上できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、電池モデル(電池等価回路モデル)の精度が悪化する電池温度が低温状態の場合や電池健全度が低い場合であっても、電池状態の推定精度の低下を抑えて推定精度を向上させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、これらの実施形態に記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状及びその相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
本発明の一実施形態に係る電池状態推定装置1について、全体概要構成を、図1を参照して説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態は、電気自動車又はハイブリッド自動車等の電動車両において、駆動モータに電力を供給する駆動用二次電池として用いられるリチウムイオン電池を例に、電池3に適用する電池状態推定装置1を示す。なお、電池3は、リチウムイオン電池に限るものではなく、他の種類の電池であってよいことは言うまでもない。
図1に示すように、本発明の一実施形態は、電気自動車又はハイブリッド自動車等の電動車両において、駆動モータに電力を供給する駆動用二次電池として用いられるリチウムイオン電池を例に、電池3に適用する電池状態推定装置1を示す。なお、電池3は、リチウムイオン電池に限るものではなく、他の種類の電池であってよいことは言うまでもない。
電池状態推定装置1は、電池3に接続されて充放電電流を検出する電流センサ(充放電電流検出部)5と、電池3に接続されて端子電圧を検出する電圧センサ(端子電圧検出部)7と、電池3に接続されて電池温度を検出する温度センサ(温度検出手段)9と、状態推定部11と、システムノイズ共分散補正部13と、SOH記憶部15とを主に備えている。
電流センサ5は、電池3から駆動モータに電力を供給する場合の放電電流の大きさ、および制動時に駆動モータを発電機として機能させて制動エネルギーの一部を回収する場合の充電電流の大きさを検出するもので、そこで検出した充放電電流値は入力信号として状態推定部11に入力される。
また、電圧センサ7は、電池の端子間電圧を検出するもので、検出した端子間電圧は入力信号として状態推定部11に入力される。
また、電圧センサ7は、電池の端子間電圧を検出するもので、検出した端子間電圧は入力信号として状態推定部11に入力される。
図1に示すように、状態推定部11は、カルマンフィルタ17、充電率算出部19、健全度算出部21を主に備えている。
このカルマンフィルタ17は、主に、電池等価回路モデル23、予測状態推定部25、予測誤差共分散算出部27を有している。
カルマンフィルタ17は、対象となるシステムのモデル、本実施形態では電池等価回路モデル23を設計して備えており、このモデルと実システムに同一の入力信号(電流)を入力し、その場合の両者の出力(端子電圧)を比較して、誤差があれば、この誤差にカルマンゲインをかけてモデルフィードバックすることで、両者の誤差が最小になるようにモデルを修正する。これを繰り返すことで、電池等価回路モデル23の状態パラメータを推定する。
このカルマンフィルタ17は、主に、電池等価回路モデル23、予測状態推定部25、予測誤差共分散算出部27を有している。
カルマンフィルタ17は、対象となるシステムのモデル、本実施形態では電池等価回路モデル23を設計して備えており、このモデルと実システムに同一の入力信号(電流)を入力し、その場合の両者の出力(端子電圧)を比較して、誤差があれば、この誤差にカルマンゲインをかけてモデルフィードバックすることで、両者の誤差が最小になるようにモデルを修正する。これを繰り返すことで、電池等価回路モデル23の状態パラメータを推定する。
カルマンフィルタ17の概要を図2に示す。
図2に示すように、カルマンフィルタ17は、電池等価回路モデル23を用いて、入力信号として電流が入力された場合の端子間電圧を出力として推定するフィードフォワード部29と、この電池等価回路モデル23と実システムとの入力信号(電流)に対する両者の出力(端子電圧)を比較して、誤差があれば、この誤差にカルマンゲインKKをかけてモデルフィードバックするフィードバック部33とから構成される。
図2に示すように、カルマンフィルタ17は、電池等価回路モデル23を用いて、入力信号として電流が入力された場合の端子間電圧を出力として推定するフィードフォワード部29と、この電池等価回路モデル23と実システムとの入力信号(電流)に対する両者の出力(端子電圧)を比較して、誤差があれば、この誤差にカルマンゲインKKをかけてモデルフィードバックするフィードバック部33とから構成される。
電池等価回路モデル23は、図6に示すように、抵抗R1とコンデンサC1、抵抗R2とコンデンサC2、抵抗R3とコンデンサC3をそれぞれ並列に接続したものを、直列に接続して構成されている。
フィードフォワード部29は、予測の状態方程式によって予測推定を行う予測状態推定部25と、その予測状態推定部25による状態パラメータの予測推定に含まれる誤差を算出する予測誤差共分散算出部27とを有している。
また、フィードバック部33は、更新の状態方程式によって更新推定を行う更新状態推定部35と、その更新状態推定部35よる状態パラメータの更新推定に含まれる誤差を算出する更新誤差共分散算出部37とを有している。
また、フィードバック部33は、更新の状態方程式によって更新推定を行う更新状態推定部35と、その更新状態推定部35よる状態パラメータの更新推定に含まれる誤差を算出する更新誤差共分散算出部37とを有している。
カルマンフィルタ17においては、時刻k(今の状態)から次の時刻(k+1)の状態を記述すると次の状態方程式(1)で表される。
また、ある時刻kにおける、出力観測量(出力検出値)を記述すると次の観測方程式(2)で表される。
また、ある時刻kにおける、出力観測量(出力検出値)を記述すると次の観測方程式(2)で表される。
また、図2に示すフィードバック部33の更新状態推定部35による更新の状態方程式は、下記の式(5)で表され、更新誤差共分散算出部37による誤差共分散の算出は、下記の式(6)で表される。また、カルマンゲインKkについては下記の式(7)で表される。
式(1)〜(7)の記号を下記に示す。
xk:状態パラメータ(SOC,R,C,…)
uk:入力(充放電電流)
y:出力(端子電圧)
Q:システムノイズ共分散(モデルの誤差)
R:観測ノイズ共分散(センサの誤差)
Pk:誤差共分散
Kk:カルマンゲイン
添字(−):フィードフォワード部(事前)の予測推定
添字(+):フィードバック部(事後)の更新推定(カルマンゲインによる補正後)
xk:状態パラメータ(SOC,R,C,…)
uk:入力(充放電電流)
y:出力(端子電圧)
Q:システムノイズ共分散(モデルの誤差)
R:観測ノイズ共分散(センサの誤差)
Pk:誤差共分散
Kk:カルマンゲイン
添字(−):フィードフォワード部(事前)の予測推定
添字(+):フィードバック部(事後)の更新推定(カルマンゲインによる補正後)
また、式(1)の状態方程式の一例を、行列式を用いて表すと次の式(12)のようになる。
上記の式(12)のSOC成分は、入力の充放電電流ukの積算値として表される。
すなわち、SOCk+1=SOCk+Δt×uk/FCCとして表される。前回のSOCに電流×時間÷容量(現在の満充電容量)を加えて算出する。
上記の式(12)のSOC成分は、入力の充放電電流ukの積算値として表される。
すなわち、SOCk+1=SOCk+Δt×uk/FCCとして表される。前回のSOCに電流×時間÷容量(現在の満充電容量)を加えて算出する。
上記(2)式の観測方程式の一例を式(13)に示す。
現在の出力観測値(端子電圧V)を、電圧センサ7によって検出する。この電圧検出値は、図6の電池等価回路モデル23を用いると、V=OCV+R0UK+V1+V2+V3と記載することができる。
現在の出力観測値(端子電圧V)を、電圧センサ7によって検出する。この電圧検出値は、図6の電池等価回路モデル23を用いると、V=OCV+R0UK+V1+V2+V3と記載することができる。
現在の出力観測値(端子電圧V)と、フィードフォワード部29の予測状態推定部25で予測された状態パラメータを用いて算出された出力推定値としの電圧との偏差にカルマンゲインKkが乗算されて、フィードバック部33の更新状態推定部35で状態パラメータがさらに更新推定される。
なお、カルマンゲインKkは、上記式(7)で算出される。この式(7)には、式(7)の構成を見るとシステムノイズ共分散Qと観測ノイズ共分散Rとが影響していることが読み取れ、これらシステムノイズ共分散Qと観測ノイズ共分散Rに基づいて設定されるようになっている。
なお、カルマンゲインKkは、上記式(7)で算出される。この式(7)には、式(7)の構成を見るとシステムノイズ共分散Qと観測ノイズ共分散Rとが影響していることが読み取れ、これらシステムノイズ共分散Qと観測ノイズ共分散Rに基づいて設定されるようになっている。
充電率算出部19は、前述したようにSOCk+1=SOCk+Δt×uk/FCCの関係式を基に算出する。すなわち、前回のSOCに電流×時間÷容量(現在の満充電容量)を加えて算出する。放電時には電流がマイナス方向、充電時には電流がプラス方向となって加算される。
健全度算出部21は、電池3の健全度を算出する。健全度は、図5に示すように、初期(電池容量が劣化していない状態)の満充電容量FCC0に対する現在の満充電容量FCCをいい、SOH=FCC/FCC0である。
SOHは公知の技術で算出できる。ここではR0とSOHおよび温度の関係を表すSOHテーブルを用いて算出する方法について説明する。状態推定部11ではR0を推定しており、この値とR0を推定した時刻における温度センサの温度の値を用いて、SOHテーブルを参照してSOHを算出する。
SOHは公知の技術で算出できる。ここではR0とSOHおよび温度の関係を表すSOHテーブルを用いて算出する方法について説明する。状態推定部11ではR0を推定しており、この値とR0を推定した時刻における温度センサの温度の値を用いて、SOHテーブルを参照してSOHを算出する。
SOH記憶部15は、状態推定部11で推定したSOHの値を記憶する。少なくとも演算周期の前回(一つ前)の時刻における推定結果を記憶する。
システムノイズ共分散補正部13は、予測状態推定部25における状態パラメータのうちの状態変数パラメータの予測推定で用いるシステムノイズ共分散値を補正するものである。
予測状態推定部25において予測される状態パラメータの状態変数パラメータのうちV1、V2、V3は、電池モデルが予測する値である。 電池温度や、電池の劣化によって電池モデルの精度が悪化する場合はこれらの値の精度が下がり、SOCの推定精度の悪化をもたらす。
予測状態推定部25において予測される状態パラメータの状態変数パラメータのうちV1、V2、V3は、電池モデルが予測する値である。 電池温度や、電池の劣化によって電池モデルの精度が悪化する場合はこれらの値の精度が下がり、SOCの推定精度の悪化をもたらす。
そこで、システムノイズ共分散補正部13では、電池温度や、電池の劣化に影響されやすい状態パラメータの状態変数パラメータのシステムノイズ共分散値を電池温度若しくは電池の劣化度を示すSOHの何れか一方、また両方の情報を基に、システムノイズ共分散値を大きくするように補正する。
すなわち、式(9)のシステムノイズ共分散行列における対角成分の状態変数パラメータのQsoc、QV1、QV2、QV3、…を電池温度、SOHに基づいて補正する。補正は、図3(A)(B)、図4(A)、(B)のような特性を有する補正マップを設定して補正する。
すなわち、式(9)のシステムノイズ共分散行列における対角成分の状態変数パラメータのQsoc、QV1、QV2、QV3、…を電池温度、SOHに基づいて補正する。補正は、図3(A)(B)、図4(A)、(B)のような特性を有する補正マップを設定して補正する。
例えば、温度センサ9からの検出信号を基に、電池温度が所定温度閾値T1以下に低下した場合に、所定温度閾値T1を超えている場合に設定していた第1電圧のシステムノイズ共分散値QV1、第2電圧のシステムノイズ共分散値QV2、第3電圧のシステムノイズ共分散値QV3を大きくするように補正する(図3(A)のラインA)。また、電池温度が所定温度閾値T1以下に低下した場合に、温度の低下に応じて連続的または段階的に大きくしてもよい(図3(A)のラインB)。
また、電池温度と同様に、電池3の健全度(SOH)の値に応じて補正してもよい。SOHが所定SOH閾値P1以下に低下した場合に、所定SOH閾値を超えている場合に設定していた第1電圧のシステムノイズ共分散値QV1、第2電圧のシステムノイズ共分散値QV2、第3電圧のシステムノイズ共分散値QV3を大きくするように補正する(図3(B)のラインA)。また、SOHが所定SOH閾値P1以下に低下した場合に、SOHの低下に応じて連続的または段階的に大きくしてもよい(図3(B)のラインB)。
また、システムノイズ共分散行列における対角成分の状態変数パラメータのSOCを、電池温度、SOHに基づいて補正してもよい。このSOCの補正については、図4(A)、(B)のような特性を有する補正マップを設定して補正する。
温度センサ9からの検出信号を基に、電池温度が所定温度閾値T2以下に低下した場合に、所定温度閾値T2を超えている場合に設定していたSOCのシステムノイズ共分散値Qsocを小さくするように補正する(図4(A)のラインA)。また、電池温度が所定温度閾値T2以下に低下した場合に、温度の低下に応じて連続的または段階的に小さくしてもよい(図4(A)のラインB)。
温度センサ9からの検出信号を基に、電池温度が所定温度閾値T2以下に低下した場合に、所定温度閾値T2を超えている場合に設定していたSOCのシステムノイズ共分散値Qsocを小さくするように補正する(図4(A)のラインA)。また、電池温度が所定温度閾値T2以下に低下した場合に、温度の低下に応じて連続的または段階的に小さくしてもよい(図4(A)のラインB)。
また、電池温度と同様に、電池3の健全度(SOH)の値に応じて補正してもよい。SOHが所定SOH閾値P2以下に低下した場合に、所定SOH閾値P2を超えている場合に設定していたQsocを小さくするように補正する(図4(B)のラインA)。また、SOHが所定SOH閾値P2以下に低下した場合に、SOHの低下に応じて連続的または段階的に小さくしてもよい(図4(B)のラインB)。
さらに、図3に示す第1電圧のシステムノイズ共分散値QV1、第2電圧のシステムノイズ共分散値QV2、第3電圧のシステムノイズ共分散値QV3の補正、及び図4に示すSOCのシステムノイズ共分散値Qsocの補正について、電池温度による補正とSOHによる補正とを組み合わせてもよい。この場合には、大きく補正される方の値を採用してシステムノイズ共分散行列を設定する。
予測誤差共分散算出部27による誤差共分散の算出式(4)には、システムノイズ共分散Qが含まれ、それを大きくすることで、誤差共分散PK(−)の値が大きくなる。
予測誤差共分散算出部27における誤差共分散PK(−)の値が大きくなるように補正されと、カルマンゲインKKを算出する式(7)のPK(−)が大きくなり、カルマンゲインKKが大きくなるように補正される。
そのカルマンゲインKKが大きくなると、式(5)に表すように、フィードバック部33の更新状態推定部35による状態パラメータの更新推定において、電圧センサ7による検出値の電圧値と、予測状態推定部25による電圧推定値との偏差を重視する(重きを置く)ように推定が行われる。
このため、電池温度、またはSOHの低下によって電池等価回路モデル23の精度に悪影響がある場合には、電池等価回路モデル23による予測推定の重きを低下するように補正することでカルマンフィルタ17による電池状態の推定精度の向上を図ることができる。
予測誤差共分散算出部27における誤差共分散PK(−)の値が大きくなるように補正されと、カルマンゲインKKを算出する式(7)のPK(−)が大きくなり、カルマンゲインKKが大きくなるように補正される。
そのカルマンゲインKKが大きくなると、式(5)に表すように、フィードバック部33の更新状態推定部35による状態パラメータの更新推定において、電圧センサ7による検出値の電圧値と、予測状態推定部25による電圧推定値との偏差を重視する(重きを置く)ように推定が行われる。
このため、電池温度、またはSOHの低下によって電池等価回路モデル23の精度に悪影響がある場合には、電池等価回路モデル23による予測推定の重きを低下するように補正することでカルマンフィルタ17による電池状態の推定精度の向上を図ることができる。
一方、電池温度、またはSOHの低下が電池等価回路モデル23の精度に悪影響がない場合には、予測誤差共分散算出部27による誤差共分散の算出式(4)のシステムノイズ共分散Qを小さくなるように補正することで、電池等価回路モデル23による予測推定の重きを高めるようにすることでカルマンフィルタによる電池状態の推定精度を向上できる。
本実施形態によれば、電池温度、またはSOHに基づいて、カルマンフィルタの予測誤差共分散算出部27で用いるシステムノイズ共分散値を補正するシステムノイズ共分散補正部13を備えることで、電池温度低下またはSOHの低下による電池等価回路モデルの精度悪化への対応が可能になる。
システムノイズ共分散補正部13は、状態パラメータのパラメータ毎に補正するので、電池温度による影響、またはSOHによる影響を受けやすいパラメータを重点的に補正することで、カルマンフィルタによる電池状態の推定値の精度を効果的に向上できる。
すなわち、状態パラメータのうち、電池温度の低下やSOHの低下の影響を大きく受ける電圧パラメータは、システムノイズ共分散値を大きくするように補正することによって、電池等価回路モデル23による電圧パラメータに基づく推定を軽視させ、充電率パラメータ(電流積算)に基づく推定を重視させることができる。また、電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正するので、カルマンフィルタ内の電池等価回路モデル23に基づく推定を軽視させることができる。これによって、カルマンフィルタ全体として電池状態の推定値の精度を向上できる。
また、SOCパラメータについては、システムノイズ共分散値を小さくするように補正することによって、電池等価回路モデル23による充電率パラメータ(電流積算)に基づく推定を重視させ、電圧パラメータに基づく推定を軽視させることができる。また、充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正するので、カルマンフィルタ内の電池等価回路モデルに基づく推定を重視させることができる。これによって、カルマンフィルタ全体としての電池状態の推定値の精度を向上できる。
このように、カルマンフィルタ17内のフィードフォワード部29の電池等価回路モデル23に基づく予測推定と、フィードバック部33の観測値に基づく更新推定の軽重を、システムノイズ共分散補正部13によるシステムノイズ共分散値の調整によって制御することによって、カルマンフィルタ17全体としての電池状態の推定精度を向上することができる。
なお、上記は組電池のセル毎の電圧および温度、あるいはモジュール毎の平均電圧および平均温度を用いて適用しても良い。
なお、上記は組電池のセル毎の電圧および温度、あるいはモジュール毎の平均電圧および平均温度を用いて適用しても良い。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、電池モデル(電池等価回路モデル)の精度が悪化する電池温度が低温状態の場合や電池健全度が低い場合であっても、電池状態の推定精度の低下を抑えて推定精度を向上させることができるので、電動車両の駆動用電池の電池状態推定装置への利用に適している。
1 電池状態推定装置
3 電池
5 電流センサ(充放電電流検出部)
7 電圧センサ(端子電圧検出部)
9 温度センサ(温度検出手段)
11 状態推定部
13 システムノイズ共分散補正部
15 SOH記憶部
17 カルマンフィルタ
19 充電率算出部
21 健全度算出部
23 電池等価回路モデル
25 予測状態推定部
27 予測誤差共分散算出部
29 フィードフォワード部
33 フィードバック部
35 更新状態推定部
37 更新誤差共分散算出部
R0、R1、R2、R3 抵抗
C1、C2、C3 コンデンサ
KK カルマンゲイン
3 電池
5 電流センサ(充放電電流検出部)
7 電圧センサ(端子電圧検出部)
9 温度センサ(温度検出手段)
11 状態推定部
13 システムノイズ共分散補正部
15 SOH記憶部
17 カルマンフィルタ
19 充電率算出部
21 健全度算出部
23 電池等価回路モデル
25 予測状態推定部
27 予測誤差共分散算出部
29 フィードフォワード部
33 フィードバック部
35 更新状態推定部
37 更新誤差共分散算出部
R0、R1、R2、R3 抵抗
C1、C2、C3 コンデンサ
KK カルマンゲイン
Claims (7)
- 電池の充放電電流を検出する充放電電流検出部と、
前記電池の端子電圧を検出する端子電圧検出部と、
前記充放電電流検出部で検出した充放電電流、及び前記端子電圧検出部で検出した端子電圧、及び電池等価回路モデルを用いて、カルマンフィルタによって前記電池等価回路モデルの抵抗及びコンデンサを少なくとも含む状態パラメータを推定して電池状態を推定する状態推定部と、を備える電池状態推定装置であって、
前記カルマンフィルタは、前記電池等価回路モデルを用いて前の時刻の前記状態パラメータの推定値から今の時刻の前記状態パラメータを推定する予測状態推定部と、該予測状態推定部における前記状態パラメータの推定に含まれる誤差共分散値を算出する予測誤差共分散算出部とを有し、
電池温度または電池健全度の少なくともと一方に基づいて前記予測誤差共分散算出部で用いるシステムノイズ共分散値を補正するシステムノイズ共分散補正部を有することを特徴とする電池状態推定装置。 - 前記状態推定部によって前記電池の健全状態を推定し、前記システムノイズ共分散補正部は、前の時刻の前記健全状態を用いて今の時刻の前記予測誤差共分散算出部におけるシステムノイズ共分散値を補正することを特徴とする請求項1に記載の電池状態推定装置。
- 前記システムノイズ共分散補正部は、前記状態パラメータのパラメータ毎に補正することを特徴とする請求項1または2に記載の電池状態推定装置。
- 前記システムノイズ共分散補正部は、温度検出手段によって検出される電池温度が低下するに従って、前記状態パラメータのうち電圧パラメータの誤差共分散値を大きくするように補正することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電池状態推定装置。
- 前記システムノイズ共分散補正部は、温度検出手段によって検出される電池温度が低下するに従って、前記状態パラメータのうち電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電池状態推定装置。
- 前記システムノイズ共分散補正部は、前記健全状態の低下に従って、前記状態パラメータのうち電圧パラメータのシステムノイズ共分散値を大きくするように補正することを特徴とする請求項2に記載の電池状態推定装置。
- 前記システムノイズ共分散補正部は、前記健全状態の低下に従って、前記状態パラメータのうち電流積算を基に算出される充電率パラメータのシステムノイズ共分散値を小さくするように補正することを特徴とする請求項2に記載の電池状態推定装置。
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