JP2021171908A - 耐水性薄膜付き金網研削砥石 - Google Patents

耐水性薄膜付き金網研削砥石 Download PDF

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Abstract

【課題】 薄板から厚板までの板材に対する孔の貫通加工を最少限の研削屑と金網砥石内へのクーラント液の効率アップを図ることで、研削屑の排出効率、研削効率の改善を究極的に達成する耐水性薄膜付き金網研削砥石に関する。【解決手段】金網材を円筒形に形成した金網円筒体3の内周面3c又は外周面3dもしくは内外両面を耐水性薄膜10のフイルム10aで被覆され、該金網円筒体の先端環状部3bに砥粒Dがフイルムを突破って電着された耐水性薄膜付き金網研削砥石2は、その基端側環状部3aをセンタースルークーラントのアーバーの主軸先端に装着する工具ホルダHの取付穴hに嵌着構成とした。【選択図】図1

Description

本発明はカップ砥石や円筒砥石や環状砥石等の研削工具において、最適な使用条件で孔あけ加工を可能とした改良に係わり、特に、カップ砥石や円筒砥石では薄板から厚板までの板材に対する孔の貫通加工を、更に環状砥石では内外周,平面,溝等を、各々最少限の研削屑、砥石内クーラント液の効率アップ、研削屑の排出効率アップ、研削時間の短縮による研削効率の更なる改善を達成した耐水性薄膜付き金網研削砥石に関する。
従来、数あるカップ砥石や円筒砥石や環状砥石等の研削工具において、本願発明者に係わるクーラントガイド台金付き金網研削砥石が提案されている。この特徴は、深穴内径用研削砥石は、金網材を長身円筒に形成しこの先端面に砥粒を固着させた金網筒体と、上記金網筒体の基端側内周面を固定する保持部と上記金網筒体の中腹から先端側を僅かな隙間で金網筒体内を架絡する支持部と金網筒体の先端砥粒面を内側から保持する先端押部とからなり中心孔を貫通させた棒状のクーラントガイドと、該クーラントガイド及び金網筒体の後端部の外周を保持の外筒体とで構成されたものである(例えば、特許文献1参照。)。
特許第6069775号公報
上記特許第6069775号公報のクーラントガイド台金付き金網研削砥石は、特に深穴研削加工や深い貫通孔加工において、加工点・研削点へのクーラント液の効率アップ、研削屑の排出効率アップ、研削時間の短縮による研削効率が改善できる。更に、最少限の研削屑生成とこの研削屑の排出効率アップを図るべく、クーラント液はクーラントガイド内を通過させて長身な金網筒体の砥粒や加工点に効率良く噴出し、研削効率が改善されることで、深穴研削加工や深い貫通孔加工での加工効率や研削効率アップ、研削屑の排出効率アップによる研削時間の短縮が図れるものである。
上記クーラントガイド台金付き金網研削砥石2の加工内容は、図10に示す。炭素繊維糸の線方向と直交する方向は強度が弱いCFRPに対する切断加工を含む、芯残し加工と貫通加工を図示する。先ず、芯残し加工に先立ち、上記金網研削砥石2は、加工機の主軸先端アーバーの工具ホルダ(ともに図示なし)に外筒体(カラー)6が装着され、主軸のセンタースルーにより研削液又は研削気体等がアーバーのセンター孔から金網研削砥石2の外筒体(カラー)6内に供給される。これで、図10(a)に示すように、金網研削砥石2を降下させ、外筒体6の先端からの突出するクーラントガイド4と金網筒体3の先端とをワークWの加工点に当て、クーラントガイド4の先端輪がワークWの加工点Pの内側を閉塞する。これで、外筒体(カラー)6内に供給される研削液又は研削気体は、クーラントガイド4の入口に嵌る鍔体5の孔から内孔に流入・通過して先端から金網筒体3の先端面3cとこの周辺部に固着させた砥粒Dに無駄なく供給されて冷却及び潤滑させ、ワークWの加工点Pに100%効率良く供給され、加工点から発生する研削屑の排出作用を促進するものである。
しかしながら、図10(a)に示すように、上記芯残し加工を進めると、外筒体6の下降と連動してクーラントガイド4と金網筒体3が降下してワークWの加工点を深く切り込んで行くと、クーラントガイド4内を先端の切欠4aから金網筒体3の先端面3cとこの周辺部に固着させた砥粒には僅かな研削液又は研削気体が供給されて冷却及び潤滑されるも、大部分がワークWの表面から金網筒体3の外周から外に漏れ出る。更に、金網筒体3の先端面3cがワークWの加工点を深く切り込んで行くと、図10(b)に示すように、砥粒には僅かな研削液又は研削気体が沈殿した形態で残留し、大分がワークWの表面から金網筒体3の外周から外に漏れ出るから、加工点の発熱を促している。最後に、図10(c)に示すように、外筒体6の下降と連動して金網筒体3も降下してワークWの加工点が裏面まで到達すると、金網筒体3の先端面が裏面から突出して残片W1を落下させ、芯残し加工を完了させる。この時だけは、研削液又は研削気体は、クーラントガイド4内から一気に先端から孔内及び金網筒体3の先端面とこの周辺部に固着させた砥粒と網目空間に多量に供給される。
即ち、トレパン(芯残し穴明け)加工において、クーラントガイド4内を先端の切欠4aから金網筒体3の先端面とこの周辺部に固着させた砥粒に、加工開始から終了迄の全区間にわたり多量の研削液又は研削気体を供給するも、加工途中において効率良く加工面に研削液又は研削気体を供給でき難い課題が残存する。
本発明の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、従来のクーラントガイド台金付き金網研削砥石2が持つ課題を完全解消すべく開発された新規構成の発明である。
即ち、トレパン(芯残し穴明け)加工において、クーラントガイド4に替えて耐水性薄膜を金網研削砥石の主体となる金網筒体の外周面又は内周面又はこの両面に貼ることで、研削液CO又は研削気体CEは金網筒体内又は耐水性薄膜に沿って誘導され、金網筒体3の先端面とこの周辺部に固着させた砥粒に、加工開始から終了迄の終始にわたり多量に100%効率良く送り込むことが出来る耐水性薄膜付き金網円筒研削砥石を提供することを目的とする。
上記目的を達成する請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、金網材を円筒形に形成した金網筒体の内周面又は外周面もしくは内外両面を耐水性薄膜のフイルムで被覆され、上記金網筒体の先端面に電着された砥粒が研削時に上記フイルムを突破る耐水性薄膜付き金網研削砥石は、その基端側環状部をセンタースルークーラントを有するアーバーの主軸先端に装着する工具ホルダに機密に嵌着される構成としたことを特徴とする。
請求項2は、上記請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体の外周面にのみ耐水性薄膜のフイルムを貼って被覆され、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の基端側環状部のフイルム内周側に沿ってセンタースルークーラントからの研削液又は研削気体を供給時に、金網筒体の網目隙間内及び金網筒体の内側空間に沿って先端砥粒面とワークの加工点に上記研削液又は研削気体が供給される構成としたことを特徴とする。
請求項3は、上記請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体の内周面にのみ耐水性薄膜のフイルムを貼って被覆され、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の基端側環状部のフイルム外周側となる金網筒体及び内径側にセンタースルークーラントからの研削液又は研削気体を供給時に、金網筒体の網目隙間内及び金網筒体の内側空間に沿って先端砥粒面とワークの加工点に上記研削液又は研削気体が供給される構成としたことを特徴とする。
請求項4は、上記請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体の外周面及び内周面の両面に耐水性薄膜のフイルムを貼って被覆され、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の基端側環状部のフイルム外周側となる金網筒体及び内径側にセンタースルークーラントからの研削液又は研削気体を供給時に、金網筒体の網目隙間内及び金網筒体の内側空間に沿って先端砥粒面とワークの加工点に上記研削液又は研削気体が供給される構成としたことを特徴とする。
請求項5は、上記請求項1〜4記載のいずれかの耐水性薄膜のフイルムは、例えば耐水性・耐油性・耐熱性を有する黒鉛のグラファイトであって、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒が加工ワークとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させることを特徴とする。
請求項6は、上記請求項1〜4記載のいずれかの耐水性薄膜のフイルムは、例えば耐水性・耐油性・耐熱性を有する炭素材のカーボンであって、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒が加工ワークとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させることを特徴とする。
請求項7は、上記請求項5記載の耐水性薄膜のフイルムとなる黒鉛のグラファイトは、少なくとも当該グラファイトと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化されたものであることを特徴とする。
請求項8は、上記請求項6記載の耐水性薄膜のフイルムとなる炭素材のカーボンは、少なくとも当該カーボンと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化されたものであることを特徴とする。
請求項9は、上記請求項1〜8記載のいずれかの耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体は、耐水性薄膜のフイルム粉末と研削液又は研削気体と研削粉塵等を流通可能とする網目孔径があけられていることを特徴とする。
本発明の請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、特に深穴研削加工や深い貫通孔加工において、加工点・研削点へのクーラント液(研削液又は研削気体)の供給が耐水性薄膜のフイルム誘導作用により無駄なく100%達成される。これで、研削屑の排出効率アップ、研削時間の短縮による研削効率が改善できる。即ち、クーラント液は、耐水性薄膜のフイルムに誘導されて長身な金網筒体の基端部から先端部に電着した砥粒とその加工点に迄100%効率良く誘導・噴出されることで、研削効率が改善され、深穴研削加工や深い貫通孔加工での加工効率や研削効率アップ、研削屑の排出効率アップによる研削時間の短縮が図れる。
また、請求項2の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、金網筒体の内周面にのみ貼った耐水性薄膜のフイルムにより、金網筒体の基端側環状部の耐水性薄膜内側に位置する金網筒体の筒内空間の基端から先端部に電着する砥粒とその加工点にクーラント液が100%効率良く誘導・噴出されることで、請求項1と同様に研削効率が完璧に改善される。
また、請求項3の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、金網筒体の外周面にのみ貼った耐水性薄膜のフイルムにより、金網筒体の基端側環状部の耐水性薄膜の内側に位置する金網筒体内及び筒内空間の基端から先端部に電着した砥粒へとその加工点にクーラント液が100%効率良く誘導・噴出されることで、研削効率が完璧に改善される。
また、請求項4の金網筒体の内周面と外周面の両面に貼った耐水性薄膜のフイルムにより、クーラント液は、金網筒体の基端側環状部の両耐水性薄膜内側となる金網筒体内の基端から先端部に電着した砥粒に対して金網筒体内部にも積極的に送り込まれるとともに、金網筒体の筒内中心空間から加工点にクーラント液が100%以上に効率良く誘導・噴出されることで、研削効率が完璧・飛躍的に改善される。
また、請求項5の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、上記請求項1〜4記載の耐水性薄膜のフイルムは、例えば耐水性・耐油性・耐熱性を有する黒鉛のグラファイトであって、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒が加工ワークとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させるから、研削液又は研削気体の誘導機能と粉末化した耐水性薄膜のフイルムを切削屑・研削屑となる粉塵とともに100%効率良く外部へ回収でき、研削効率が終始に亘り高められる。
また、請求項6の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、上記請求項1〜4記載の耐水性薄膜のフイルムは、例えば耐水性・耐油性・耐熱性を有する炭素材のカーボンであって、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒が加工ワークとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させるから、研削液又は研削気体の誘導機能と粉末化した耐水性薄膜のフイルムを切削屑・研削屑となる粉塵とともに100%効率良く外部へ回収でき、研削効率が終始に亘り高められる。
また、請求項7の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、上記請求項5記載の耐水性薄膜のフイルムとなる黒鉛のグラファイトは、少なくとも当該グラファイトと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化されたものであるから、研削液又は研削気体の誘導機能と粉末化した耐水性薄膜のフイルムを切削屑・研削屑となる粉塵とともに100%効率良く外部へ回収でき、研削効率が終始に亘り高められる。
また、請求項8の耐水性薄膜付き金網研削砥石は、上記請求項5記載の耐水性薄膜のフイルムとなる炭素材のカーボンは、少なくとも当該カーボンと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化されたものであるから、研削液又は研削気体の誘導機能と粉末化した耐水性薄膜のフイルムを切削屑・研削屑となる粉塵とともに100%効率良く外部へ回収でき、研削効率が終始に亘り高められる。
請求項9は、請求項1〜8記載のいずれかに記載の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、上記金網材は、研削液又は研削気体と研削粉を流通可能とする網目孔径があけられているから、研削液又は研削気体や研削粉や耐水性薄膜の粉末等の外部回収作用が完璧・円滑に高効率に得られる。
本発明の耐水性薄膜付き金網研削砥石と工具ホルダの全体断面図である。 耐水性薄膜付き金網研削砥石の各実施形態の縦断面図と要部拡大図である。 耐水性薄膜付き金網研削砥石の横断面図と拡大断面図である。 耐水性薄膜フイルムの黒鉛が金網体に付着する原理図である。 金網研削砥石の先端と網目の拡大写真図である。 耐水性薄膜付き金網研削砥石の斜視図である。 耐水性薄膜付き金網研削砥石の作用断面図である。 耐水性薄膜(フイルム又はテープ)の製造説明図である。 耐水性薄膜付き金網研削砥石の第2・第3の作用断面図である。 従来例で、金網筒体内にクーラントガイド筒を備えた作用断面図である。
以下、図1乃至図9を参照して本発明の各実施形態となる耐水性薄膜付き金網研削砥石と、この金網研削砥石の製造技術と実施例を順次に説明する。
本発明の実施形態となる耐水性薄膜付き金網研削砥石2の構成と作用を図1〜図9により説明する。先ず、図1において、耐水性薄膜付き金網研削砥石2は、この金網円筒体3の上端側(基端部)3aが工具ホルダHの取付穴h0に保持される。工具ホルダHの中心孔hには、主軸アーバーのセンター孔(図示なし)からクーラント液となる研削液CO叉は研削気体CEが耐水性薄膜付き金網研削砥石2の金網円体3の上端側の基端部3aとこの中心空間に送り込まれる。上記金網筒体3の外周面(内周面も含む)には、耐水性薄膜(フイルム又はテープ状に加工されている)10が貼り付けられているから、金網筒体3の基端部3a内側から先端環状部3bに電着した砥粒Dへと研削液CO叉は研削気体CEが供給される。これで、耐水性薄膜10に防御されて、全ての研削液CO叉は研削気体CEが耐水性薄膜付き金網研削砥石2の先端部3bの砥粒DとワークWの加工点Pに対するトレパン(芯残し穴あけ)箇所に、100%確実且つ積極的に供給される構成になっている。
上記耐水性薄膜付き金網研削砥石2の詳細構成を図2により説明する。先ず、図2(a)において、金網材を円筒形に形成した金網筒体3の内周面3cを耐水性薄膜10(詳細構成は後記する)のフイルム10aでダイヤモンド他の砥粒Dの上面に被覆している。該金網筒体の先端面3b及び内周面3cと外周面3dには、ダイヤモンド他の砥粒Dが電着されている。
また、図2(b)において、金網材を円筒形に形成した金網筒体3の外周面3dに電着した砥粒Dの上面には、耐水性薄膜10(詳細構成は後記する)のフイルム10aが被覆されている。該金網筒体の先端面3b及び内周面3cと外周面3dには、ダイヤモンド他の砥粒Dが電着されている。
更に、図2(c)において、金網材3aを円筒形に形成した金網筒体3の内周面3cと外周面3dは、耐水性薄膜10(詳細構成は後記する)のフイルム10aで被覆されている。該金網筒体の先端面3b及び内周面3cと外周面3dには、ダイヤモンド他の砥粒Dが電着されている。
次に、図3と図4により、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石2の金網筒体3における外周面3d(内周面3cも同じ)に、耐水性薄膜10のフイルム10aを被覆し、この剥がし方の作用を説明する。先ず、図3において、金網材を円筒形に形成した金網筒体3の外周面3dには、超砥粒Dが電着されていて、この外周面3dはこの超砥粒Dを含めて耐水性薄膜10のフイルム10aで被覆している。図3の拡大断面の矢線Eの領域が耐水性薄膜10のフイルム10aで被覆された状態を示し。矢線Fの領域が耐水性薄膜10のフイルム10aがワークWとの研削作用で剥がれて超砥粒Dの凸部が露出した状態を示す。
ここで、図4により、上記耐水性薄膜10のフイルム10aを、金網筒体3における外周面3d(内周面3cも同じ)に被覆する作用と、剥がし取られる原理作用を説明する。図4において、鉛筆20の芯21は、耐水性薄膜10の1枚のフイルム10aを重ね合わせた物に相当する。即ち、鉛筆20の芯21は、黒鉛A1と粘土Bとを混錬して乾燥させて固めたもので、薄い黒鉛片A1がトランプのカードの如く多層化されている。この鉛筆20の芯21を表面3gがザラザラした凹凸紙3´に(金網筒体3における外周面3dや内周面3cに相当する)押し当て、左から右に擦り付けると、多層化している薄い黒鉛片A1が1枚ずつ剥がれて凹凸紙3´の表面3gに付着する。そして、消しゴム(図示無し)で、黒鉛片A1を擦り付けると、凸部の黒鉛片A1が剥がれ取れて、凹凸紙3´の表面3gが再び現れる現象と同じである。
しかして、上記耐水性薄膜10のフイルム10aは、耐水性・耐油性・耐熱性を有する例えば黒鉛のグラファイトであり、少なくとも当該グラファイトと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化したフイルム状のシートである。このフイルム10aによると、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒Dが加工ワークWとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させる構成となっている。
上記耐水性薄膜10のフイルム10aは、例えば炭素材のカーボンとしても良い。該炭素材のカーボンによる時は、少なくとも当該カーボンと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化したフイルム状のシートとしても良い。このフイルム10aによるときも、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒Dが加工ワークWとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させる構成となっている。
上記耐水性薄膜10のフイルム10aは、黒鉛のグラファイトや炭素材のカーボンの素材や粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化したフイルム状のシートに限定されず、天然黒鉛や人造黒鉛及びこの類似素材で、耐熱性の有る樹脂素材他の素材が適宜に適用可能である。要するに、耐水性・耐油性・耐熱性を有する黒鉛系やカーボン系に限らず、金網体の表面をシールド・閉塞し、金属面や硬い素材との摩擦で摩擦表面のみ素材が粉末状に剥がれる性質を具備した素材なら何でも適用可能である。
上記金網筒体3は、図5に示すように中実線材3e又は通孔を開けた中空線材3fからなる金網材を円筒に形成し、該先端面3bとこの外周部3dに砥粒Dを固着させてなる。勿論、金網体の外周・内周の全面に砥粒Dを電着させている。上記砥粒Dは、ダイヤ、CBN電着砥粒又はWA、GC砥粒等である。更に、上記砥粒Dは、図5に示すように、金網筒体3の網目を構成すべく交差させた線材3e又は3fの表面に固着させ、上記網目の空間孔h3を所定寸法に定めて研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末を外部へ排出可能としている。
上記金網筒体3は、図6に示すように、耐水性・耐油性の耐水性薄膜10のフイルム10aを内外周面3c,3dに巻き込み、金網筒体の内外周面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかの手段により固着・被覆されている。そして、先端環状部3bはワークWとの加工摩擦でフイルム10aが粉末化され、砥粒Dが露出した状態を示している。
上記構成からなる耐水性薄膜付き金網研削砥石2のワークWの加工点Pに対するトレパン(芯残し穴あけ)作用を、図7〜図9により説明する。先ず、図7(a)において、金網研削砥石2だけで、金網筒体3の外周に耐水性薄膜10のフイルム10a(テープとも言う)が無いと、研削液COや研削気体CEは、金網筒体3の網目から漏れ、砥石先端の砥粒D及びワークWの加工点Pに届かず、加工不良を来す。
これに対して、図7(b)に示す如く、図2(b)に見るように金網筒体3の外周面3dに耐水性薄膜10のフイルム10a(テープ)を備えていると、このフイルム10a(テープ)に誘導される研削液COや研削気体CEは、金網筒体3の外周面3dの外周に漏れず、金網筒体3内において、砥石先端の砥粒DとワークWの加工点Pに100%届き、研削精度や研削効率が完璧・飛躍的に改善される。そして、図7(b)に示す如く、ワークWの板厚の途中加工において、研削液COや研削気体CEは砥石先端の砥粒DとワークWの加工点Pに100%届き、跳ね返される研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末等を、図5に示す網目の空間孔h3を通過して外部へ効率良く排出する。
そして、図7(c)に示す如く、ワークWの板厚を貫通加工するに至り、研削液COや研削気体CEは砥石先端の砥粒DとワークWの加工点Pに100%届き、加工片Cとなるトレパン(芯残し穴明け)と共に研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末を下方外部へ効率良く排出する作用が得られる。この時に、研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末等を、図5に示すように、網目の空間孔h3を通過して外部へ効率良く排出する。
更に、図9(a)に示す如く、ワークWの板厚の途中加工において、金網筒体3の内周面3cに耐水性薄膜10のフイルム10a(テープ)を備えていると、このフイルム10a(テープ)の外周面3d側の金網体内に誘導される研削液COや研削気体CEと、金網筒体3の中心側に誘導される多量の研削液COや研削気体CEとからなり、砥石先端の砥粒DとワークWの加工点Pに100%届き、研削精度や研削効率が完璧・飛躍的に改善される。
この時に、研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末等を、図5に示すように、網目の空間孔h3を通過して外部へ効率良く排出する。
そして、図9(b)に示す如く、ワークWの板厚を貫通加工するに至り、研削液COや研削気体CEは砥石先端の砥粒DとワークWの加工点Pに100%届き、加工片Cとなるトレパン(芯残し穴明け)と共に研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末を下方外部へ効率良く排出する作用が得られる。この時に、研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末等を、図5に示すように、網目の空間孔h3を通過して外部へ効率良く排出する。
そして、図9(c)に示す如く、金網筒体3の内周面3cと外周面3dに耐水性薄膜10のフイルム10a(テープ)を備えていると、このフイルム10a(テープ)の内周面3cと外周面3dとの金網体内に誘導される研削液CO又は研削気体CEと、金網筒体3の中心側に誘導される多量の研削液COや研削気体CEとからなり、砥石先端3bの砥粒DとワークWの加工点Pに100%届き、研削精度や研削効率が完璧・飛躍的に改善される。
この時に、研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末等を、図5に示すように、網目の空間孔h3を通過して外部へ効率良く排出する。
そして、図9(d)に示す如く、ワークWの板厚を貫通加工するに至り、研削液COや研削気体CEは砥石先端の砥粒DとワークWの加工点Pに100%届き、加工片Cとなるトレパン(芯残し穴明け)と共に研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末を下方外部へ効率良く排出する作用が得られる。この時に、研削液COや研削気体CEや研削屑や耐水性薄膜10の粉末等を、図5に示すように、網目の空間孔h3を通過して外部へ効率良く排出する。
以上のように、本発明の耐水性薄膜付き金網研削砥石によると、特に深穴研削加工や深い貫通孔加工において、加工点・研削点へのクーラント液(研削液又は研削気体)の供給が耐水性薄膜の誘導作用により無駄なく100%達成される。これで、研削屑の排出効率アップ、研削時間の短縮による研削効率が改善できる。即ち、クーラント液は、耐水性薄膜に誘導されて長身な金網筒体の基端部から先端部に電着した砥粒とその加工点に迄100%効率良く誘導・噴出されることで、研削効率が改善され、深穴研削加工や深い貫通孔加工での加工効率や研削効率アップ、研削屑の排出効率アップによる研削時間の短縮が図れる効果が得られる。
ここで、図8において、上記耐水性薄膜10のフイルム10a(テープ)の特性と、金網筒体3への固着方法、金網への金網線の編み込み等の技術手段を要約説明する。
01)テープは、防水・防油性・耐熱性を有しクーラント(研削液COや研削気体CE )を漏らさない。
02)テープは、ワーク加工の研削摩擦で粉末化しクーラント(研削液COや研削気体 CE)に溶ける。
03)テープは、超砥粒の刃先をワークとの摩擦で露出させ切れ味を損なわない。
04)テープは、トリノス(金網筒体3)の内径面に固着するが、外径、全面もある。
05)テープの固着は、圧着・接着・焼結・塗布などがある。
06)テープは、巻き取り式又は折り畳み式等で金網筒体に巻き付ける。
07)テープは、糸状のテープ糸にして金属線と編み込む方式がある。
等々の実施態様例が採用されている。しかしながら、この実施態様に限定されないこと、勿論である。
本発明は、上記各研削砥石の実施形態となる耐水性薄膜付き金網研削砥石2は、上記ワークWのトレパン(芯残し穴明け)加工において、薄板から厚板に至る広範囲の板厚に対応可能であり、厚板程その作用効果が発揮される。また、加工形状も円輪溝加工、自由曲線からなる溝加工他、色々な加工に適用できること、勿論である。
2 耐水性薄膜付き金網円筒研削砥石
3 金網円筒体
3´ 凹凸紙
3a 上端側(基端部)
3b 先端環状部
3c 内周面
3d 外周面
3e 線材
3f 中空線材
10 耐水性薄膜
10a フイルム又はテープ
20 鉛筆
21 芯
A1 黒鉛片
CO 研削液
CE 研削気体
E,F 矢線
D 砥粒
H 工具ホルダ
h0 取付穴
h 中心孔
h3 空間孔
P 加工点
W ワーク

Claims (9)

  1. 金網材を円筒形に形成した金網筒体の内周面又は外周面もしくは内外両面を耐水性薄膜のフイルムで被覆され、上記金網筒体の先端面に電着された砥粒が研削時に上記フイルムを突破る耐水性薄膜付き金網研削砥石は、その基端側環状部をセンタースルークーラントを有するアーバーの主軸先端に装着する工具ホルダに機密に嵌着される構成としたことを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  2. 上記請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体の外周面にのみ耐水性薄膜のフイルムを貼って被覆され、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の基端側環状部のフイルム内周側に沿ってセンタースルークーラントからの研削液又は研削気体を供給時に、金網筒体の網目隙間内及び金網筒体の内側空間に沿って先端砥粒面とワークの加工点に上記研削液又は研削気体が供給される構成としたことを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  3. 上記請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体の内周面にのみ耐水性薄膜のフイルムを貼って被覆され、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の基端側環状部のフイルム外周側となる金網筒体及び内径側にセンタースルークーラントからの研削液又は研削気体を供給時に、金網筒体の網目隙間内及び金網筒体の内側空間に沿って先端砥粒面とワークの加工点に上記研削液又は研削気体が供給される構成としたことを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  4. 上記請求項1の耐水性薄膜付き金網研削砥石において、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体の外周面及び内周面の両面に耐水性薄膜のフイルムを貼って被覆され、上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の基端側環状部のフイルム外周側となる金網筒体及び内径側にセンタースルークーラントからの研削液又は研削気体を供給時に、金網筒体の網目隙間内及び金網筒体の内側空間に沿って先端砥粒面とワークの加工点に上記研削液又は研削気体が供給される構成としたことを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  5. 上記請求項1〜4記載のいずれかの耐水性薄膜のフイルムは、例えば耐水性・耐油性・耐熱性を有する黒鉛のグラファイトであって、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒が加工ワークとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させることを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  6. 上記請求項1〜4記載のいずれかの耐水性薄膜のフイルムは、例えば耐水性・耐油性・耐熱性を有する炭素材のカーボンであって、金網筒体面に圧着又は接着又は焼結又は塗布の何れかにより固着され、金網筒体面に電着する砥粒が加工ワークとの摩擦熱で剥ぎ取られると摩擦先端から粉末化し研削液又は研削気体に溶け込み、新たな砥粒先端を加工ワーク面に露出させることを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  7. 上記請求項5記載の耐水性薄膜のフイルムとなる黒鉛のグラファイトは、少なくとも当該グラファイトと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化されたものであることを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  8. 上記請求項6記載の耐水性薄膜のフイルムとなる炭素材のカーボンは、少なくとも当該カーボンと粘土との混練物をフイルム状に焼結固形化されたものであることを特徴とする耐水性薄膜付き金網研削砥石。
  9. 上記耐水性薄膜付き金網研削砥石の金網筒体は、耐水性薄膜のフイルム粉末と研削液又は研削気体と研削粉塵等を流通可能とする網目孔径があけられていることを特徴とする上記請求項1〜8記載のいずれかの耐水性薄膜付き金網研削砥石。
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