JP2527367B2 - 研磨テ―プ - Google Patents

研磨テ―プ

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JP2527367B2
JP2527367B2 JP1146311A JP14631189A JP2527367B2 JP 2527367 B2 JP2527367 B2 JP 2527367B2 JP 1146311 A JP1146311 A JP 1146311A JP 14631189 A JP14631189 A JP 14631189A JP 2527367 B2 JP2527367 B2 JP 2527367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は磁気ヘッド等の研磨に用いられる研磨テープ
に関し、特に粗研磨用テープに関するものである。
(従来の技術) ビデオテープレコーダーや高級オーディオデッキ用の
磁気ヘッドは、可撓性支持体上に、研磨剤、結合剤、添
加剤等を含む研磨塗液を塗布し、乾燥させて研磨層が形
成されてなる研磨テープにより研磨されて製作されてい
る。
このような研磨テープは、一般には磁気ヘッドを挟む
2つのリール間を走行して被研磨面に接触し、該被研磨
面を研磨するようになっている。研磨テープは、可撓性
支持体を有しているため、研磨砥石に比べ、磁気ヘッド
等の曲面の研磨に適し、また、比研磨面の傷つきが少な
く精密研磨が可能であるため、仕上げ研磨には不可欠の
ものである。
前記研磨テープによる磁気ヘッドの研磨は、周知のよ
うに磁気ヘッドの先端形状を作るための粗研磨工程と、
磁気ヘッド表面を円滑に仕上げるための仕上げ研磨工程
とからなる。それぞれの研磨工程では、目的にあった粗
研磨用テープおよび仕上げ研磨用テープが用いられる。
仕上げ研磨用テープとしては、例えば特公昭53−44174
号公報、特公昭62−10782号公報に開示されているよう
な研磨テープが利用されている。
(発明が解決しようとする課題) 磁気ヘッドの先端形状を作るために用いる粗研磨用テ
ープに要求される特性としては、研磨能力が高く、短
時間で磁気ヘッドの先端形状を作り上げる。粗研磨後
の磁気ヘッド表面に深い傷を残さないことがあげられ
る。
粗研磨能力が低いと研磨時間が長くなり、生産性が悪
くなる。粗研磨後の磁気ヘッド表面に深い傷が残ると次
に続く仕上げ研磨工程で深い傷を除くのに長時間を要
し、生産性が悪くなるという問題がある。さらにまた、
粗研磨工程および仕上げ研磨工程での生産性が悪くなる
ばかりでなく、それぞれの工程で使用する研磨テープの
使用量も増大し、経済的な負荷が大きくなってしまう。
研磨能力を高くするためには、研磨層中の研磨剤の粒
子径を大きくすればよいが、一方、粗研磨後の磁気ヘッ
ド表面に深い傷を残さぬためには、研磨層中の研磨剤粒
子径を小さくした方が良い。従って上記2つの特性は相
反する関係にあり、どちらか一方を犠牲にするか、中間
的な特性に甘んじた粗研磨用テープを用いざるを得ず、
単に研磨剤の粒子径のコントロールだけでは十分な特性
の粗研磨テープを得られなかった。
前記特公昭62−10782号公報には硬いCr2O3研磨剤と、
軟らかいα−Fe2O3研磨剤を混合することにより、磁気
ヘッド表面の平滑性を向上させる方法が提示されてい
る。しかし、この方法では、軟らかいα−Fe2O3研磨剤
により、研磨能力が著しく低下するため、粗研磨用テー
プとしては適当ではない。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、
研磨能力が高く、被研磨面に深い傷を残さない粗研磨用
の研磨テープを提供することを目的とするものである。
(課題を解決するための手段および作用) 本発明の前記目的は、研磨剤および結合剤を主体とす
る研磨層が、可撓性支持体上に形成されてなる研磨テー
プにおいて、前記研磨剤を、平均粒径4〜8μm、モー
ス硬度8以上で表面が曲面よりなる第1の研磨剤、およ
び、平均粒径6〜9μm、モース硬度8以上で表面に2
以上の平面がある角張った形状の第2の研磨剤から構成
し、第1の研磨剤と第2の研磨剤との合計量に対し第1
の研磨剤を5〜30重量%含み、また、前記結合剤とし
て、エポキシ基およびスルホン酸基含有塩化ビニル系樹
脂、スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂、およびエチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、フタル酸、ア
ジピン酸を主成分とする飽和熱可塑性ポリエステル樹脂
のうち少なくとも一つを含み、かつ硬化剤成分としてポ
リイソシアネートを含み、この結合剤量が第1の研磨剤
と前記第2の研磨剤の合計量に対し10〜50重量%である
ことを特徴とする研磨テープにより達成される。
前記本発明の研磨テープにおいては、平均粒径が6〜
9μm、モース硬度が8以上、表面が2つ以上の平面よ
りなる、すなわち角を有する角張った形状の粒子よりな
る第2の研磨剤により研磨能力が高められるとともに、
平均粒径が4〜8μm、モース硬度が8以上の表面が曲
面よりなる丸い形状の粒子よりなる第1の研磨剤により
研磨能力の大きな低下をきたすことなく被研磨面の深い
傷付きが防止される。
前記第2の研磨剤は、原料インゴットを粉砕して得ら
れる2平面が交差してできる角がある表面を有する比較
的角張った形状の粒子(例えば、不二見研磨材工業株式
会社製WA#2000)である。一方、表面が曲面よりなる丸
い形状の前記第1の研磨剤とは、例えば、有機アルミニ
ウムを加水分解してできた水酸化アルミニウムを焼成す
る方法で得られた研磨剤(例えば、住友化学工業株式会
社製CAH−3020)のように、表面が全て曲面よりなる形
状の粒子である。
すなわち、前記第2の研磨剤は硬くて、角張っている
が故に研磨能力が高く、一方、前記第1の研磨剤はその
粒子の表面に角がなく丸い形状の故に前記第2の研磨剤
が付けた深い傷を平坦にならす効果を発揮していると考
えられる。
さらに、前記第1の研磨剤をモース硬度8以上の硬い
ものとすることで、研磨能力の低下は軽微にとどめられ
る。
また、第1の研磨剤量は、第1の研磨剤と第2の研磨
剤との合計量に対し5〜30重量%混合させる。5重量%
未満では被研磨面の深い傷付きを防止する効果が小さ
く、30重量%を越えると多少の研磨能力の低下が認めら
れる。
前記第1の研磨剤および前記第2の研磨剤は、具体的
には、Cr2O3、Al2O3、SiC、ダイヤモンド等のモース硬
度8以上の硬い粒子である。
本発明の研磨テープの研磨層を構成する前記結合剤の
配合量は、前記第1の研磨剤と前記第2の研磨剤の合計
量に対して10〜50重量%であり、さらに好ましくは15〜
20重量%の範囲である。10重量%未満であると結合剤量
が不足するため、研磨剤粒子が研磨層から脱落するよう
になり好ましくない。また、研磨層用組成物の塗布液を
ドクターコート方式で塗布した場合、均質な塗布が困難
であり、塗布スジ等が発生しやすく製造安定性に欠け
る。また、結合剤量が50重量%を越えると、結合剤の中
に研磨剤粒子が埋没し、研磨能力が十分に発揮されなく
なる。研磨剤量に対して結合剤量が少ない場合は深い傷
が付きにくく、多い場合は深い傷が付きやすい傾向にあ
るが、前記範囲内であれば実用上問題はない。
さらに前記結合剤としては、エポキシ基およびスルホ
ン酸基含有塩化ビニル系樹脂、スルホン酸基含有ポリウ
レタン樹脂、およびエチレングリコール、ネオペンチル
グリコール、フタル酸、アジピン酸を主成分とする飽和
熱可塑性ポリエステル樹脂のうち少なくとも一つと、硬
化剤成分としてポリイソシアネートを用いる系が、研磨
剤粒子の分散性を良好にし、研磨層の耐久性を良好とす
る。
本発明の研磨テープにおける研磨剤組成と結合剤組成
の組み合わせ効果により、高い研磨能力と被研磨面の深
い傷付きを防止する性能を同時に満足させ得ることは、
粗研磨用テープのみでなく、中間仕上げ研磨用テープお
よび仕上げ研磨用テープおいても応用可能であり、中間
仕上げ研磨用テープおよび仕上げ研磨用テープの場合に
は、それぞれに適当な平均粒子径の研磨剤粒子を選択す
ればよい。
以下、本発明の実施態様について詳細に説明する。第
1図は本発明の研磨テープを用いた研磨装置の概略図で
ある。
研磨テープ1は、テープ巻き取りリール7が矢印A方
向に回転することによりテープ送り出しリール6から図
中矢印方向に送り出される。この研磨テープ1はその走
行路においてパスロール8により所定のラップ角で被研
磨体である磁気ヘッド5に接触し、この磁気ヘッド5の
テープ摺動面の研磨を行う。研磨テープ1は、第2図に
示すように、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポ
リエチレン−2・6−ナフタレート等からなる可撓性を
有する可撓性支持体2上に研磨層3が塗設されてなるも
のである。この研磨層3が前記磁気ヘッド5に摺接する
ことにより研磨が行われる。
前記研磨層3には、平均粒子径が4〜8μm、モース
硬度8以上の曲面よりなる表面を有する丸い形状の第1
の研磨剤4Bと、平均粒径が6〜9μm、モース硬度8以
上の2以上の平面がある表面を有する角張った形状の第
2の研磨剤4Aが結合剤等とともに混練されて塗設されて
いる。
なお、前記結合剤は、前記2種類の研磨剤4A,4Bの粒
子をそれぞれ良好に分散させて研磨層3に結合させるた
め、分散性の高いものが好ましい。また研磨層3には前
記研磨剤4A,4Bと結合剤のほかに、研磨テープ1がとの
ような状態にあっても磁気ヘッド5との十分な潤滑性を
維持して走行安定性を良好に保つことができるように、
潤滑剤等の添加剤が含有されることが望ましい。
また、前記研磨層3と可撓性支持体2の好ましい厚さ
は、磁気ヘッド5の研磨形状によって異なるが、研磨テ
ープ1がS−VHS方式用の磁気ヘッド5の粗研磨を行う
ものである場合には、可撓性支持体2の厚さが一例とし
て30μmであれば研磨層3の厚さは12μm、可撓性支持
体2の厚さが一例として23μmであれば研磨層3の厚さ
は16μm程度であるのが好ましい。なお、研磨層3の厚
さが大きすぎると、磁気ヘッド5と研磨テープ1の接触
が悪くなるので、研磨層3の厚さは常に50μm以下にす
るのが好ましい。
また、本発明の研磨テープ1は、前記のような高性能
な磁気ヘッド5の研磨に特に適したものであるが、第3
図および第4図に示すように、ハードディスク15の研磨
に用いてもよい。ハードディスク15を研磨する場合に
は、2つのゴムローラ18によりハードディスク15を挟
み、これらのゴムローラ18により2本の研磨テープ1の
研磨層3をハードディスク15の両面に押しつけ、この状
態でハードディスク15を矢印B方向に回転させればハー
ドディスク15の両面を同時に研磨することができる。な
お、この場合には、第1図および第2図に示す磁気ヘッ
ド5の研磨に比べて被研磨体(ハードディスク15)に強
い押圧力が加わるが、本発明の研磨テープ1は上述した
2種類の研磨剤4A,4Bおよび研磨面性を良好にしうる結
合剤を有するものであるので、被研磨面に深い傷を付け
る恐れはない。
(発明の効果) 上記のような本発明によれば、平均粒子径が4〜8μ
mで表面が曲面よりなる形状の粒子よりなる第1の研磨
剤と平均粒子径が6〜9μmで表面が角張った形状の粒
子よりなる第2の研磨剤との粒子サイズと形状が特定さ
れた2種の研磨剤を特定の配合比で使用するとともに、
また、特定の塩化ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、ポ
リエステル樹脂のうち少なくとも一つを含み、かつ硬化
剤成分としてポリイソシアネートを含む結合剤を研磨剤
量に対し10〜50重量%配合してなる研磨層を有すること
により、研磨能力が高く、かつ被研磨面に深い傷をつけ
ることがない特に粗研磨用に好適な研磨テープを得るこ
とができる。
本発明の前記効果を、以下の実施例および比較例によ
ってさらに明確にする。
<実施例1> 厚さ23μmのポリエチレンテレフタレート(PET)に
よる可撓性支持体の上に、以下の組成物をボールミルで
分散して調整した研磨層塗布液を14μmの厚さで塗布
し、乾燥させて研磨層を形成した。その後、それを巻き
取り、これを1/2インチ幅にスリットして研磨テープを
作成した。なお、以下の説明において「部」とは全て
「重量部」のことである。
[塗布液組成] 第1の研磨剤 ……75 部 (Al2O3粒子、平均粒径7.3μm、モース硬度9.0、住友
化学工業株式会社製「CAH−3020」) 第2の研磨剤 ……675 部 (Al2O3粒子、平均粒径8.1μm、モース硬度9.0、不二
見研磨材工業株式会社製「WA#2000」) 結合材(塩化ビニル系樹脂) ……55.3部 (塩化ビニル87重量%、粒子平均分子量2.6×104、エポ
キシ基含有量3.5重量%、スルホン酸カリウム基含有量
0.5重量%、前記重量%は塩化ビニル系樹脂重量に対す
る重量%である。) 結合剤(スルホン酸基含有ポリウレタン樹脂……32.7部 (分子量25000…SO3Na 1つあたりの分子量が25000) 結合剤(ポリイソシアネート) ……60 部 (3モルの2・4−トリレンジイソシアネート化合物と
1モルのトリメチロールプロパンの反応生成物の75重量
%酢酸エチル溶液) 溶剤(メチルエチルケトン) ……100 部 溶剤(シクロヘキサン) ……100 部 <実施例2> 第1の研磨剤の粒径を変更した実施例で、実施例1の
第1の研磨剤「CAH−3020」を、モース硬度9.0、平均粒
径4.0μm、住友化学工業株式会社製「CAH−3000」のAl
2O3粒子に代えて第1の研磨剤とした以外は、全て実施
例1と同じ条件で研磨テープを作成した。
<実施例3> 結合剤の樹脂を変更した実施例で、実施例1の塩化ビ
ニル系樹脂とスルホン酸基含有ポリウレタン樹脂を、エ
チレングリコール/ネオペンチルグリコール/フタル酸
アジピン酸=0.6/0.5/1.0/0.2モル比である飽和熱可塑
性ポリエステル樹脂(東洋紡績株式会社製「バイロン10
3」)に代え、他の条件は全て実施例1と同じ条件で研
磨テープを作成した。
<比較例1> 第1および第2の研磨剤の粒径が小さい比較例で、実
施例1の第1の研磨剤「CAH−3020」を、モース硬度9.
0、平均粒径4.0μm、住友化学工業株式会社製「CAH−3
000」のAl2O3粒子に代えて第1の研磨剤とし、第2の研
磨剤「WA#2000」を、モース硬度9.0、平均粒径3.0μ
m、不二見研磨材工業株式会社製「WA#4000」のAl2O3
粒子に代えて第2の研磨材とした以外は、全て実施例1
と同じ条件で研磨テープを作成した。
<比較例2> 第2の研磨剤のみによる比較例で、実施例1の第1の
研磨剤「CAH−3020」の添加量を0部とし、第2の研磨
剤「WA#2000」をその分増量した以外は、全て実施例1
と同じ条件で研磨テープを作成した。
<比較例3> 第1の研磨剤のみによる比較例で、実施例1の第2の
研磨剤「WA#2000」の添加量を0部とし、第1の研磨剤
「CAH−3020」をその分増量した以外は、全て実施例1
と同じ条件で研磨テープを作成した。
<比較例4> 第1の研磨剤のみによる比較例で、比較例1の第2の
研磨剤「WA#4000」の添加量を0部とし、第1の研磨剤
「CAH−3000」をその分増量した以外は、全て実施例1
と同じ条件で研磨テープを作成した。
<比較例5> 第2の研磨剤のみによる比較例で、比較例1の第1の
研磨剤「「CAH−3000」の添加量を0部とし、第1の研
磨剤「WA#4000」をその分増量した以外は、全て比較例
1と同じ条件で研磨テープを作成した。
<比較例6> 研磨剤中の第1の研磨剤の配合量が少ない比較例で、
実施例1の第1の研磨剤「CAH−3020」の添加量75部を2
0.9部に変え、他の条件は全て実施例1と同じ条件で研
磨テープを作成した。
<実施例4> 研磨剤中の第1の研磨剤の配合量が多い実施例で、実
施例1の第1の研磨剤「CAH−3020」の添加量75部を28
9.2部に変え、他の条件は全て実施例1と同じ条件で研
磨テープを作成した。
<比較例7> 研磨剤中の第1の研磨剤の配合量が多い実施例で、実
施例1の第1の研磨剤「CAH−3020」の添加量75部を450
部に変え、他の条件は全て実施例1と同じ条件で研磨テ
ープを作成した。
<比較例8> 結合剤の樹脂を変更した比較例で、実施例1の塩化ビ
ニル系樹脂を、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(共重
合比87:13、重合度350)に代えて、スルホン酸基含有ポ
リウレタン樹脂を、ポリエステルポリオール(アジピン
酸1モルとジエチレングリコール1モルとトリメチロー
ルプロパン0.06モルの反応生成物)に代え、他の条件は
全て実施例1と同じ条件で研磨テープを作成した。
<実施例5> 第2の研磨剤の材質を変更した実施例で、実施例1の
第2の研磨剤「WA#2000」を、モース硬度9.5、平均粒
径8.0μm、不二見研磨材工業株式会社製のSiC研磨材
「GC#2000」の角張った形状の粒子に代え、他の条件は
全て実施例1と同じ条件で研磨テープを作成した。
<比較例9> 研磨剤に対する結合剤量が少ない比較例で、実施例1
の塩化ビニル系樹脂55.3部を15.0部に、スルホン酸基含
有ポリウレタン樹脂32.7部を9.2部に、ポリイソシアネ
ート60部を16.9部にそれぞれ量を変え、他の条件は全て
実施例1と同じ条件で研磨テープを作成した。
<比較例10> 研磨剤に対する結合剤量が多い比較例で、実施例1の
塩化ビニル系樹脂55.3部を17.6部に、スルホン酸基含有
ポリウレタン樹脂32.7部を9.2部に、ポリイソシアネー
ト60部を16.9部にそれぞれ変え、他の条件は全て実施例
1と同じ条件で研磨テープを作成した。
上記のような各実施例1〜5および比較例1〜10によ
り作成された研磨テープの研磨層組成をまとめて第1表
に示す。
前記実施例および比較例により作成された粗研磨用テ
ープをそれぞれ研磨装置に装填し、フェライト製ビデオ
ヘッド(磁気ヘッド)の粗研磨を行い、磁気ヘッドの研
磨量を測定した。磁気ヘッドの粗研磨量は、全ての研磨
テープのテストにおいて同一研磨条件で行い、研磨前と
研磨後の磁気ヘッドの高さの差(μm)より求めた。そ
の後、粗研磨による磁気ヘッド表面の傷の深さを調べる
ため、特開昭60−232503号公報の実施例1に開示された
仕上げ研磨テープにより仕上げ研磨時間20秒間で仕上げ
研磨を行い、仕上げ研磨で取り切れない粗研磨の深い傷
の残り具合を調べた。上記深い傷の残り具合は、磁気ヘ
ッド表面を顕微鏡で見て確認された幅0.5μm以上の傷
の本数である。
上記粗研磨による磁気ヘッドの研磨量と、仕上げ研磨
後に磁気ヘッド表面に残る粗研磨の深い傷の数について
測定した結果を第2表に示す。
第2表から実施例1〜実施例5の研磨テープは、磁気
ヘッドの研磨量が大きく、研磨した磁気ヘッドの表面に
深い傷を残さないので、粗研磨用テープとして好適であ
ることが分かった。つまり、本発明研磨テープは、第1
の研磨剤と第2の研磨剤の両方を適当量含むため、第2
の研磨剤による大きな研磨能力と、第1の研磨剤による
深い傷付きを防止する能力の両方を備えていることが分
かった。
まず、第2の研磨剤を含まない比較例3,4との比較に
おいて、実施例1〜4では平均粒径8.1μm、モース硬
度9.0の角張った形状のAl2O3研磨剤を第2の研磨剤とし
て含むため、大きな磁気ヘッド研磨量が得られる。ま
た、第1の研磨剤を含まない比較例2との比較におい
て、実施例1〜5では平均粒径4.0〜7.3μm、モース硬
度9.0の丸い形状のAl2O3研磨剤を含むため、磁気ヘッド
表面に深い傷を残さないことが分かる。
また、実施例1,4、比較例6,7の比較において、丸い形
状の第1の研磨剤の全研磨量に対する配合量は、配合量
の少ない比較例6では傷が多く、配合量の多い比較例7
では研磨量が低下しており、この配合量は5〜30%の範
囲が、磁気ヘッド表面に深い傷を残さない適正な範囲で
あることが分かる。
さらに、結合剤を組成が異なる比較例8との比較にお
いて、上記実施例によるものでは磁気ヘッド表面に深い
傷を残さないことが分かる。これは実施例で使用してい
る結合剤がAl2O3研磨剤を良好に分散させ、深い傷を付
ける原因となるAl2O3研磨剤の凝集を発生させにくいた
めであると考えられる。
研磨剤の材質については、実施例1と実施例5との比
較で、第2の研磨剤としてSiC研磨剤を使用しても、平
均粒径が8.0μm、モース硬度9.5の角張った形状の粒子
であることで、磁気ヘッドの研磨量は大きく、この研磨
剤種による大きな変化はない。さらに、比較例1,5との
比較においても、丸い形状のAl2O3研磨剤研磨剤が第1
の研磨剤として混入されることにより、磁気ヘッド表面
に深い傷が残るのが大幅に改善されることが分かる。
実施例1と比較例9,10の比較において、全結合剤量/
全研磨剤量の重量割 合が10%未満の5%の場合(比較例9)は、結合剤量が
不足し、研磨剤粒子の研磨層からの脱落が発生しやすく
なり、研磨したビデオヘッド表面に深い傷を付けている
ものと考えられる。また、50%を越えた55%の場合(比
較例10)、結合剤の中に研磨剤粒子が埋没し、研磨能力
が十分に発揮されないため磁気ヘッドの研磨量が小さく
なっているものと考えられる。
上記実施例の粗研磨テープによれば、磁気ヘッド表面
に深い傷を残さないため、仕上げ研磨に要する仕上げ研
磨テープの使用量および仕上げ研磨時間を大幅に減らせ
る。また、このような粗研磨テープは深い傷を残さない
とともに、脱粒した研磨剤粒子が被研磨面に埋め込まれ
ることを防止する作用も発揮する。
さらに上記実施例の粗研磨テープで磁気ヘッドを粗研
磨し、その後仕上げ研磨して完成させた磁気ヘッドの電
磁変換特性は、比較例で粗研磨し、仕上げ研磨した磁気
ヘッドの電磁変換特性より優れるという利点もあること
が分かった。これは電磁変換特性に大きな影響を与える
磁気ヘッド表面近傍の加工変質層ができにくいためと考
えられる。
なお、比較例1の研磨テープは、第2の研磨剤の粒径
が小さい以外は実施例1と同様の組成であり、研磨量は
実施例より少ないが傷の発生はなく、中間仕上げ用また
は仕上げ研磨用の研磨テープとして使用可能である。
本発明はその要旨を越えない範囲において種々変形可
能であり、上記実施例に限定されるものではない。また
本発明に係る研磨テープは、実施例に示した細長いテー
プ状のものに限らず、薄い円形支持体上に研磨層を形成
したディスク状のものも含むものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の研磨テープを用いた研磨装置の概略
図、 第2図は上記研磨テープと磁気ヘッドの拡大図、 第3図は他の研磨装置の概略斜視図、 第4図はその断面図である。 1……研磨テープ、2……可撓性支持体、3……研磨層 4A……第1の研磨剤、4B……第2の研磨剤、5……磁気
ヘッド

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】研磨剤および結合剤を主体とする研磨層
    が、可撓性支持体上に形成されてなる研磨テープにおい
    て、 前記研磨剤が、平均粒径4〜8μm、モース硬度8以上
    で表面が曲面よりなる第1の研磨剤、および、平均粒径
    6〜9μm、モース硬度8以上で表面に2以上の平面が
    ある角張った形状の第2の研磨剤から構成され、 前記第1の研磨剤と前記第2の研磨剤の合計量に対し、
    前記第1の研磨剤を5〜30重量%含み、 前記結合剤として、エポキシ基およびスルホン酸基含有
    塩化ビニル系樹脂、スルホン酸基含有ポリウレタン樹
    脂、およびエチレングリコール、ネオペンチルグリコー
    ル、フタル酸、アジピン酸を主成分とする飽和熱可塑性
    ポリエステル樹脂のうち少なくとも一つを含み、かつ硬
    化剤成分としてポリイソシアネートを含み、 前記結合剤量が、前記第1の研磨剤と前記第2の研磨剤
    の合計量に対し10〜50重量%であることを特徴とする研
    磨テープ。
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