JP2569732B2 - エステル誘導体およびその製造法 - Google Patents

エステル誘導体およびその製造法

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JP2569732B2 JP63147113A JP14711388A JP2569732B2 JP 2569732 B2 JP2569732 B2 JP 2569732B2 JP 63147113 A JP63147113 A JP 63147113A JP 14711388 A JP14711388 A JP 14711388A JP 2569732 B2 JP2569732 B2 JP 2569732B2
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隆行 東井
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住友化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は有機電子材料たとえば液晶化合物の中間体に
関するものである。
〈従来の技術〉 従来から液晶化合物として種々の化合物が開発されて
いるが、高速応答性およびメモリー性等の特性の優れた
液晶化合物は極めて少ないので、当然のことながら、該
液晶化合物の中間体の開発は未だ十分ではなく、該中間
体およびその工業的有利な製造法が望まれていた。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明は、上記特性に優れた液晶化合物の中間体とし
て有用なエステル誘導体およびその中間体であるアルコ
ール類およびそれらの製造法を提供するものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、一般式(I) (式中、Xは−COO−,−OCO−,−CH2O−または−OCH
2−を、Aは炭素数5〜20のアルキル基またはアルコキ
シル基を、R′は低級アルキル基をそれぞれ示し、lお
よびmはそれぞれ1または2である。) で示されるエステル誘導体およびその中間体である一般
式(III) (式中、Xは−COO−,−OCO−,−CH2O−または−OCH
2−を、Aは炭素数5〜20のアルキル基またはアルコキ
シル基を示し、lおよびmはそれぞれ1または2であ
る。) で示されるアルコール類およびそれらの製造法である。
かかる新規なエステル誘導体は以下に説明する2工程
を経て製造することができる。
第1工程は一般式(II) (式中、Xは−COO−,−OCO−,−CH2O−または−OCH
2−を、Aは炭素数5〜20のアルキル基またはアルコキ
シル基をそれぞれ示す。lおよびmはそれぞれ1または
2である。) で示されるケトン類を、還元剤を用いて還元して、一般
式(III) (式中、Xは−COO−,−OCO−,−CH2O−または−OCH
2−を、Aは炭素数5〜20のアルキル基またはアルコキ
シル基を示し、lおよびmはそれぞれ1または2であ
る。) で示される新規なアルコール類を得る工程、 第2工程は一般式(III)で示されるアルコール類
を、低級アルキルカルボン酸類でアシル化して一般式
(I)で示されるエステル誘導体を得る工程である。
以下本発明を詳細に説明する。
第1工程における原料であるケトン類(II)は、置換
基−X−の種類に応じて、たとえば以下に示されるよう
な反応により容易に製造することができる。
i) X:−COO−,−OCO−の場合 一般に広く用いられているエステル化反応により製造
される。
〔例〕
ii) X:−CH2O−,−OCH2−の場合 一般に広く用いられているエーテル化反応により製造
される。
〔例〕
ケトン類(II)からアルコール類(III)を得るため
の還元反応は、ケトンを還元してアルコールとすること
のできる還元剤を用いて行われる。
このときの還元剤として、原料ケトン類(II)におけ
る置換基Xが−COO−または−OCO−である場合には水素
化ホウ素ナトリウム、リチウム−トリ−t−ブトキシア
ルミニウム水素化物、リチウム−トリ−S−ブチルホウ
素水素化物、ボランなどが、また置換基Xが−CH2O−
または−OCH2−の場合には水素化ホウ素ナトリウム、水
素化ホウ素リチウム、水素化ホウ素亜鉛、リチウムアル
ミニウム水素化物、アルミニウムイソプロポキシド、リ
チウム−トリ−t−ブトキシアルミニウム水素化物、リ
チウム−トリ−S−ブチルホウ素水素化物、ボラン、ア
ルカリ金属−アンモニア等が好ましく用いられる。
かかる還元剤は、原料ケトン類(II)に対して少くと
も1当量倍以上必要であり、通常1〜10当量倍使用され
る。
還元反応は通常、溶媒中で行われ、その溶媒としては
たとえばテトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルエー
テル、メタノール、エタノール、n−プロピルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、トルエン、ベンゼン、ク
ロロホルム、ジクロルメタン等のエーテル、ハロゲン化
炭化水素、芳香族炭化水素、アルコール等の反応に不活
性な溶媒の単独または混合物が適宜選択して使用され
る。
反応温度は−30℃〜100℃の範囲で任意であるが、好
ましくは−20℃〜90℃の範囲である。
このようにして得られた反応混合物から、分液、濃
縮、蒸留、結晶化等の操作によりアルコール類(III)
を収率よく得ることができるが、エステル誘導体(I)
を製造するためには必ずしもアルコール類(III)を単
離する必要はなく、反応混合物のまま次工程へ進んでも
よい。
第2工程のアシル化反応において、アシル化剤である
低級アルキルカルボン酸類としては、酢酸、プロピオン
酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸などの低級アルキルカル
ボン酸、それらの酸無水物または酸ハライド(たとえ
ば、酸クロリド、酸ブロミド等)があげられる。
この反応は、通常のエステル化の条件が適用され、溶
媒の存在もしくは非存在下に触媒を用いて反応させるこ
とにより行われる。
この反応において、低級アルキルカルボン酸類の使用
量はアルコール類(III)に対して1当量倍以上必要で
あり、上限については特に制限されないが、好ましくは
4当量倍である。
この反応で溶媒を使用する場合、その溶媒としては、
たとえばテトラヒドロフラン、エチルエーテル、アセト
ン、メチルエチルケトン、トルエン、ベンゼン、クロロ
ホルム、クロルベンゼン、クロルベンゼン、ジクロルメ
タン、ジクロルエタン、四塩化炭素、ジメチルホルムア
ミド、ヘキサン、ピリジン等の脂肪族もしくは芳香族炭
化水素、エーテル、ハロゲン化炭化水素、有機アミン等
の反応に不活性な溶媒の単独または混合物が使用され、
その使用量については特に制限されない。
触媒としては、たとえばジメチルアミノピリジン、ト
リエチルアミン、トリ−n−ブチルアミン、ピリジン、
ピコリン、イミダゾール、炭酸ナトリウム、ナトリウム
メチラート、炭酸水素カリウム等の有機あるいは無機塩
基性物質が挙げられ、その使用量は使用する低級アルキ
ルカルボン酸類の種類、使用する触媒の組合わせ等によ
っても異なり、必ずしも特定されないが、たとえば低級
アルキルカルボン酸類として酸ハライドを使用する場合
には該酸ハライドに対して1〜5当量倍である。
溶媒として有機アミンを使用する場合は、該アミンが
触媒として作用することもある。
又、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、硫酸等
の酸類を触媒として用いることもできる。
尚、低級アルキルカルボン酸類として低級アルキルカ
ルボン酸を使用する場合には、通常アルコール類(II
I)に対して1〜2当量倍の低級アルキルカルボン酸を
使用し、縮合剤の存在下に脱水縮合させることによりエ
ステル誘導体(I)を得ることができる。
縮合剤としてはN,N′−ジシクロルヘキシルカルボジ
イミド、N−シクロヘキシル−N′−(4−ジエチルア
ミノ)シクロヘキシルカルボジイミドなどのカルボジイ
ミドが好ましく使用され、必要により4−ピロリジノピ
リジン、ピリジン、トリエチルアミンなどの有機性塩基
が併用される。
この場合の縮合剤の使用量は低級アルキルカルボン酸
に対して通常1〜1.2当量倍であり、塩基を併用する場
合、塩基の使用量は縮合剤に対して0.01〜1当量倍であ
る。
反応温度は、通常−80℃〜100℃であるが、好ましく
は−20℃〜90℃である。
アシル化反応における反応時間は特に制限されず、原
料のアルコール類(III)が消失した時点を反応の終点
とすることができる。
反応終了後、通常の分離手段、たとえば抽出、分液、
濃縮、再結晶等により反応混合物から目的とする一般式
(I)で示されるエステル誘導体を単離することがで
き、必要によりカラムクロマトグラフィーなどで精製す
ることができる。
〈発明の効果〉 かくして、本発明の方法によれば一般式(I)および
(III)で示される新規なエステル誘導体およびアルコ
ール類を高収率で工業的有利に製造することができ、該
エステル誘導体は不斉加水分解およびエステル化(また
はエーテル化)の2工程を経て下式 (式中、R″はアルキル基、アルコキシアルキル基、ア
ルキルカルボニル基またはアルコキシアルキルカルボニ
ル基等を示し、※印は不斉炭素原子であることを示す。
A,X,lおよびmは前記と同じ意味である。) のような液晶化合物へ導くことができる。
また、上記エステル誘導体は医薬、農薬等の中間体と
しても利用することができる。
〈実施例〉 以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1 攪拌装置、温度計を装着した四ツ口フラスコに4−ペ
ンチルオキシ安息香酸の4′−アセチル−4−ビフェニ
リルエステル40.2g(0.1モル)、エタノール100mlおよ
びクロロホルム100mlを仕込み、20〜80℃にて水素化ホ
ウ素ナトリウム1.9g(0.05モル)を10分間要して加え
る。
同温度にて3時間保温後、氷水中にあけ、クロロホル
ム200mlにて2回抽出処理する。
有機層を水洗後、減圧下に濃縮して4−ペンチルオキ
シ安息香酸の4′−(1−ヒドロキシエチル)−4−ビ
フェニリルエステル40.1g(収率99.1%)を得た。
mp.147〜148℃ 次に、ここで得られた上記4−ペンチルオキシ安息香
酸エステル20.2g(0.05モル)をピリジン100mlとクロロ
ホルム200mlの混合溶液に溶かし、これに酢酸クロリド
5.5g(0.07モル)を10〜15℃にて1時間を要して加え
る。その後40〜50℃にて2時間保温する。
反応終了後、10℃以下で水200mlを加え、有機層を分
液する。有機層を3N塩酸、水、7%炭酸水素ナトリウ
ム、水にて順次洗浄したのち減圧下に濃縮して白色結晶
の4−ペンチルオキシ安息香酸の4′−(1−アセトキ
シエチル)−4−ビフェニリルエステル21.6g(収率97
%)を得た。
mp.106〜107℃ 実施例2〜10 出発原料として表−1に示すケトン類(II)を用いる
以外は実施例1の方法に準じて反応および後処理を行
い、表−1に示す結果を得た。
実施例11 攪拌装置、温度計を装着した4ツ口フラスコに4−
(p−アセチルベンジルオキシ)−4″−オクチルオキ
シビフェニル12.9g(0.03モル)、エタノール200mlおよ
びクロロホルム50mlを仕込み、20〜30℃にて水素化ホウ
素ナトリウム0.76g(0.02モル)を10分間を要して加え
る。
同温度にて3時間保温後、氷水中にあけ、クロロホル
ム200mlにて2回抽出処理する。
有機層を水洗後、減圧下に濃縮して4−{p−(1−
ヒドロキシエチル)ベンジルオキシ}−4″−オクチル
オキシビフェニル(III-11)12.9g(収率99.5%)を得
た。
次に、ここで得られたIII-11の10.8g(0.025モル)を
ジクロルメタン70mlに溶かし、これに酢酸3.0g(0.05モ
ル)、ジシクロヘキシルカルボジイミド7.1g(0.035モ
ル)および4−ピロリジノピリジン0.1gを加えて、室温
にて20時間攪拌する。反応終了後、水300mlとジクロル
メタン200mlを加え、有機層を分液する。有機層を5%
酢酸、水、5%重曹水、水で順次洗浄後、減圧下に濃縮
して白色結晶の4−{p−(1−アセトキシエチル)ベ
ンジルオキシ}−4″−オクチルオキシビフェニル10.5
g(収率89%)を得た。
mp.122〜124℃ 実施例12〜13 出発原料として表−2に示すケトン類(II)を用い、
低級アルキルカルボン酸類としてブタン酸を用いる以外
は実施例11の方法に準じて反応および後処理を行い、表
−2に示す結果を得た。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 69/94 9546−4H C07C 69/94

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) (式中、Xは、−COO−、−OCO−、−CH2O−または−O
    CH2−を示し、Aは炭素数5〜20のアルキル基またはア
    ルコキシル基を示し、R′は低級アルキル基を示し、l
    およびmはそれぞれ1または2である。) で示されるエステル誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(III) (式中、Xは、−COO−、−OCO−、−CH2O−または−O
    CH2−を示し、Aは炭素数5〜20のアルキル基またはア
    ルコキシル基を示し、lおよびmはそれぞれ1または2
    である。) で示されるアルコール類を、低級アルキルカルボン酸類
    と反応させることを特徴とする前記一般式(I)で示さ
    れるエステル誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(II) (式中、Xは、−COO−、−OCO−、−CH2O−または−O
    CH2を示し、Aは炭素数5〜20のアルキル基またはアル
    コキシル基を示し、lおよびmはそれぞれ1または2で
    ある。) で示されるケトン類を、還元剤を用いて還元し一般式
    (III)で示されるアルコール類を得、次いで低級アル
    キルカルボン酸類と反応させることを特徴とする前記一
    般式(I)で示されるエステル誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】前記一般式(II)で示されるケトン類を、
    還元剤を用いて還元することを特徴とする前記一般式
    (III)で示されるアルコール類の製造法。
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