JP2575893B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2575893B2 JP1251585A JP25158589A JP2575893B2 JP 2575893 B2 JP2575893 B2 JP 2575893B2 JP 1251585 A JP1251585 A JP 1251585A JP 25158589 A JP25158589 A JP 25158589A JP 2575893 B2 JP2575893 B2 JP 2575893B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> この発明は、複写機等の画像形成装置に使用される電
子写真感光体に関するものである。
<従来の技術> 近時、いわゆるカールソンプロセスを利用した、複写
機等の画像形成装置においては、光照射により電荷を発
生させる電荷発生材料と、発生した電荷を輸送する電荷
輸送材料とを併用することにより、電荷発生機能と電荷
輸送機能とを分離した、いわゆる機能分離型のものが、
高感度化が容易であるため、多用されている。この機能
分離型の感光体としては、上記電荷発生材料を含有した
電荷発生層と、電荷輸送材料を含有した電荷輸送層とを
備えた積層型の感光層を、導電性基体の表面に形成した
積層型のものと、電荷発生材料および電荷輸送材料を含
有した単層型の感光層を、導電性基体の表面に形成した
単層型のものとがある。
また、上記機能分離型の感光体においては、導電性基
体の表面に形成された単層型または積層型の感光層の全
体を、上記電荷発生材料や電荷輸送材料等の機能成分を
結着樹脂中に含有させた有機の層とした有機感光体や、
上記積層型の感光層の一部を、上記有機の層とした複合
型感光体が、材料の選択幅が広く、生産性に優れ、且つ
機能設計の自由度が高いために好適に用いられている。
上記各有機の層を構成する結着樹脂としては、種々の
合成樹脂材料が用いられるが、特に、機械的強度等の物
性に優れたポリカーボネートが好ましく用いられてい
る。
また、上記ポリカーボネートには、原料となるビスフ
ェノールの種類によって種々のタイプがあるが、特に、
ビスフェノールZ型のポリカーボネート[ポリ−(4,
4′−シクロヘキシリデンジフェニル)カーボネート]
が、塗布液としての塗布性や、膜の物性等に優れるた
め、好適に使用されている。
<発明が解決しようとする課題> ところで、上記ビスフェノールZ型のポリカーボネー
トは、下地、特に導電性基材等の表面に対する密着性が
悪く、連続して画像を形成する際等に剥離しやすいとい
う問題があった。
上記剥離は、ビスフェノールZ型のポリカーボネート
を結着樹脂として含有する層のガラス転移温度が、画像
形成時の電子写真感光体の加熱温度(60℃前後)よりも
低いため、加熱状態において、層と下地との間で熱膨張
率等の物性の差が大きくなることが原因であると考えら
れる。
この発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであっ
て、膜の物性等に優れたビスフェノールZ型のポリカー
ボネートを結着樹脂として含有し、しかも下地に対する
密着性に優れた層を備えた電子写真感光体を提供するこ
とを目的としている。
<課題を解決するための手段および作用> 上記課題を解決するための、この発明の電子写真感光
体は、下記一般式〔I〕で表されるビスフェノールZ型
のポリカーボネートを結着樹脂として含有する層を備え
た電子写真感光体において、上記層のガラス転移温度が
62℃以上になっていることを特徴としている。
上記構成からなる、この発明の電子写真感光体におい
ては、層のガラス転移温度が、電子写真感光体の使用時
の加熱温度よりも高いので、加熱状態においても、層と
下地との間の物性に大きな差が生じることがなく、層の
下地に対する密着性が高い。
以下に、この発明を詳細に説明する。
この発明の構成は、ビスフェノールZ型のポリカーボ
ネートを結着樹脂として含有する有機の層(以下「特定
層」という)を備えた、種々のタイプの感光層を有する
電子写真感光体に適用することができるが、特に、金属
等の異種の材料からなる下地表面と直接に接触する、下
記の各層に好ましく適用される。
結着樹脂中の電荷発生材料と電荷輸送材料とを含有
し、導電性基材の表面に形成される単層型の有機感光
層。
有機の電荷発生層と有機の電荷輸送層とが導電性基
材の表面に積層された積層型の有機感光層における、下
側の層。
半導体材料の薄膜からなる電荷発生層の上に有機の
電荷輸送層が積層された複合型の感光層における、当該
電荷輸送層。
上記ビスフェノールZ型のポリカーボネートを含有す
る特定層のガラス転移温度を62℃以上にするためには、
たとえば特定層を熱処理することにより、当該層中のポ
リカーボネートの結晶性を高めて、そのガラス転移温度
を上昇させる方法が好適に採用される。かかる方法によ
れば、単に加熱するだけで特定層のガラス転移温度を62
℃以上にできるので、大掛かりな装置等を必要とせず、
簡単に、この発明の電子写真感光体を製造することが可
能となる。
なお、上記熱処理の条件は特に限定されないが、熱処
理温度が110℃以上、熱処理時間が30分以上であること
が好ましい。熱処理温度が110℃未満、または熱処理時
間が30分未満では、特定層中のポリカーボネートの結晶
性を十分に高めることができないからである。また、上
記熱処理温度は、特定層中に含まれる電荷発生材料や電
荷輸送材料等の機能成分の昇華、分解等を防止するため
に、130℃以下であることが好ましい。
上記加熱条件による熱処理は、ビスフェノールZ型の
ポリカーボネートを含有する塗布液を下地表面に塗布し
て特定層を形成する際に、特定層の乾燥と同時に行って
も良いし、既に乾燥、固化した特定層に対して行っても
良い。
また、上記特定層には、当該特定層のガラス転移温度
に影響を与えない範囲で、他の結着樹脂を併用すること
もできる。上記他の結着樹脂としては、例えばビスフェ
ノールA型のポリカーボネート等、ビスフェノールZ型
以外のポリカーボネートや、熱硬化性シリコーン樹脂;
エポキシ樹脂;ウレタン樹脂;硬化性アクリル樹脂;ア
ルキッド樹脂;不飽和ポリエステル樹脂;ジアリルフタ
レート樹脂;フェノール樹脂;尿素樹脂;ベンゾグアナ
ミン樹脂;メラミン樹脂;スチレン系重合体;アクリル
系重合体;スチレン−アクリル系重合体;ポリエチレ
ン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重
合体;ポリ塩化ビニル;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
体;ポリ酢酸ビニル;飽和ポリエステル;ポリアミド;
熱可塑性ウレタン樹脂;ポリアリレート;ポリスルホ
ン;ケトン樹脂;ポリビニルブチラール;ポリエーテル
等が挙げられる。なお、ビスフェノールZ型のポリカー
ボネートを含む上記各結着樹脂は、上記特定層の他、積
層型の有機感光層のうちの上側の層、並びに、前記各タ
イプの感光層の最表層に必要に応じて形成される表面保
護層等の有機の層を構成するためにも用いられる。
この発明の電子写真感光体においては、上記特定層の
ガラス転移温度以外の点については、従来と同様に構成
することができる。
例えば、上記各タイプの感光層のうち、複合型感光層
において、電荷発生層として用いられる薄膜を構成する
半導体材料としては、α−Se、α−As2Se3、α−SeAsTe
等のアモルファスカルコゲン化物やアモルファスシリコ
ン(α−Si)が挙げられる。上記半導体材料からなる薄
膜状の電荷発生層は、真空蒸着法、グロー放電分解法等
の公知の薄膜形成方法によって、導電性基材の表面に形
成することができる。
特定層が単層型の有機感光層や、積層型或いは複合型
の感光層のうちの電荷輸送層である場合に、特定層中に
副有される電荷輸送材料としては、例えばテトラシアノ
エチレン;2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等のフ
ルオレノン系化合物;9−カルバゾリルイミノフルオレン
等のフルオレン系化合物;ジニトロアントラセン等のニ
トロ化化合物;無水コハク酸;無水マレイン酸;ジブロ
モ無水マレイン酸;トリフェニルメタン系化合物;2,5−
ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジ
アゾール等のオキサジアゾール系化合物;9−(4−ジエ
チルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合
物;ポリ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール系
化合物;1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニ
ル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物;4,4′,4″−ト
リス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン、
3,3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テトラキス−4−メチ
ルフェニル(1,1′−ビフェニル)−4,4′−ジアミン等
のアミン誘導体;1,1−ビス(4−ジエチルアミノフェニ
ル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン等の共役不飽
和化合物;4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒ
ド−N,N−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合
物;N,N,N′,N′−テトラキス(3−トリル)−1,3−フ
ェニレンジアミン、N,N′−ビス(4−トリル)−N,N−
ビス(3−トリル)−1,3−フェニレンジアミン等のm
−フェニレンジアミン系化合物;インドール系化合物、
オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チ
アゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾ
ール系化合物、ピラゾール系化合物、ピラゾリン系化合
物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物;縮合
多環族化合物等が挙げられる。なお、上記電荷輸送材料
の中でも、前記ポリ−N−ビニルカルバゾール等の光導
電性を有する高分子材料は、結着樹脂としても使用する
ことができる。
一方、特定層が単層型の有機感光層や、積層型の有機
感光層のうちの電荷発生層である場合に、特定層中に含
有される電荷発生材料としては、例えば前記半導体材料
の粉末;ZnO、CdS等のII−VI族微結晶;ピリリウム塩;
アゾ系化合物;ビスアゾ系化合物;α型,β型,γ型等
の結晶型を有するアルミニウムフタロシアニン、銅フタ
ロシアニン、メタルフリーフタロシアニン、チタニルフ
タロシアニン等のフタロシアニン系化合物;アンサンス
ロン系化合物;インジゴ系化合物;トリフェニルメタン
系化合物;スレン系化合物;トルイジン系化合物;ピラ
ゾリン系化合物;キナクリドン系化合物;ピロロピロー
ル系化合物が挙げられる。これらの電荷発生材料は、そ
れぞれ単独で用いられる他、複数種を併用することもで
きる。
前述した各タイプの感光層のうち、単層型の有機感光
層における、結着樹脂100重量部に対する電荷発生材料
の含有量は、2〜20重量部の範囲内、特に3〜15重量部
の範囲内にあることが好ましい。また、結着樹脂100重
量部に対する、電荷輸送材料の含有量は、40〜200重量
部の範囲内、特に50〜100重量部の範囲内であることが
好ましい。電荷発生材料の含有量が2重量部未満、また
は、電荷輸送材料の含有量が40重量部未満では、感光体
の感度が不十分になったり、残留電位が大きくなったり
する虞がある。一方、電荷発生材料の含有量が20重量部
を超えた場合、または、電荷輸送材料の含有量が200重
量部を超えた場合には、感光体の耐摩耗性が不足する虞
がある。
上記単層型の有機感光層の厚みは特に限定されない
が、従来の単層型の有機感光層と同程度、すなわち、10
〜50μm、特に15〜25μmの範囲内であることが好まし
い。
積層型の有機感光層を構成する各層のうち、有機の電
荷発生層における、結着樹脂100重量部に対する電荷発
生材料の含有量は、5〜500重量部の範囲内、特に10〜2
50重量部の範囲内であることが好ましい。電荷発生材料
の含有量が5重量部未満では、電荷発生能が小さ過ぎ、
500重量部を超えると、基材や隣接する他の層との密着
性が低下する虞がある。
上記電荷発生層の厚みは特に限定されないが、0.01〜
3μm、特に0.1〜2μmの範囲内であることが好まし
い。
積層型の有機感光層または複合形感光層を構成する各
層のうち、電荷輸送層における、結着樹脂100重量部に
対する電荷輸送材料の含有量は、10〜500重量部の範囲
内、特に25〜200重量部の範囲内にあることが好まし
い。電荷輸送材料の含有量が10重量部未満では、電荷輸
送能が十分でなく、500重量部を超えると、電荷輸送層
の機械的強度が低下する虞がある。
上記電荷輸送層の厚みは特に限定されないが、2〜10
0μm、特に5〜30μmの範囲内であることが好まし
い。
また、上記各タイプの感光層の最表層に形成すること
ができる表面保護層は、前記結着樹脂を主成分とし、そ
の他必要に応じて、導電性付与材やベンゾキノン系紫外
線吸収剤等の添加剤を適宜量含有させることができる。
上記表面保護層の厚みは、0.1〜10μm、特に2〜5
μmの範囲内にあることが好ましい。
なお、前記各タイプの感光層のうちの有機の層や、上
記表面保護層等に酸化防止剤を併用すると、酸化の影響
を受けやすい構造を持つ、電荷輸送材料等の機能成分の
酸化による劣化を防止することができる。
上記酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−
p−クレゾール、トリエチレングリコール−ビス[3−
(3−tert−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、1,6−ヘキサンジオール−ビ
ス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリチル−テト
ラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレ
ンビス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、2,2−チオビス(4−
メチル−6−tert−ブチルフェノール)、N,N′−ヘキ
サメチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロ
キシ−ヒドロシンナマミド)、1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジル)ベンゼン等のフェノール系酸化防止剤が挙げ
られる。
上記各タイプの感光層が表面に形成される導電性基材
は、電子写真感光体が組み込まれる画像形成装置の機
構、構造に対応して、シート状あるいはドラム状等、適
宜の形状に形成される。
上記導電性基材は、全体を金属等の導電性材料で構成
しても良く、また、基材自体は導電性を有さない構造材
料で形成して、その表面に導電性を付与しても良い。
導電性基材の全体を導電性材料で構成する、前者の場
合に使用される導電性材料としては、表面がアルマイト
処理された、または未処理のアルミニウム、銅、スズ、
白金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カド
ミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、
ステンレス鋼、真鍮等の金属材料が好ましく、特に、硫
酸アルマイト法による陽極酸化を行い、酢酸ニッケルで
封孔処理したアルミニウムが好ましく用いられる。
一方、導電性を有さない構造材料からなる基材の表面
に導電性を付与する後者の場合には、合成樹脂製基材や
ガラス基材の表面に、上記例示の金属や、ヨウ化アルミ
ニウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性材料から
なる薄膜が、真空蒸着法、湿式めっき法等の公知の膜形
成方法によって形成された構造、上記合成樹脂成形品や
ガラス基材の表面に上記金属材料等のフィルムがラミネ
ートされた構造、または、上記合成樹脂製基材やガラス
基材の表面に、導電性を付与する物質が注入された構造
等を採用することができる。
なお、導電性基材は、必要に応じて、シランカップリ
ング剤やチタンカップリング剤等の表面処理剤で表面処
理を施し、感光層との密着性を高めても良い。
以上で説明した各タイプの感光層のうち、特定層を含
む有機の各層および表面保護層は、前述した各成分を含
有する各層用の塗布液を調整し、これら塗布液を、前述
した層構成を形成し得るように、各層毎に順次導電性基
材上に塗布し、乾燥または硬化させることで積層形成す
ることができる。
なお、上記塗布液の調製に際しては、使用される結着
樹脂等の種類に応じて種々の溶剤を使用することができ
る。上記溶剤としては、n−ヘキサン、オクタン、シク
ロヘキサン等の脂肪族炭化水素;ベンゼン、キシレン、
トルエン等の芳香族炭化水素;ジクロロメタン、四塩化
炭素、クロロベンゼン、塩化メチレン等のハロゲン化炭
化水素;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、アリルアルコール、シクロペンタノ
ール、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、ジ
アセトンアルコール等のアルコール類;ジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレン
グリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエ
チルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル
等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;
酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホル
ムアミド;ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が挙げ
られ、これらは一種または二種以上を混合して用いられ
る。また、上記塗布液を調整する際、分散性、塗布性等
を向上させるため、界面活性材やレベリング剤等を併用
しても良い。
また、上記塗布液は従来慣用の方法、例えばミキサ
ー、ボールミル、ペイントシェーカー、サンドミル、ア
トライター、超音波分散機等を用いて調製することがで
きる。
<実施例> 以下に、実施例に基づき、この発明をより詳細に説明
する。
実施例1〜3、比較例1,2 結着樹脂としてのポリ−(4,4′−シクロヘキシリデ
ンジフェニル)カーボネート(三菱瓦斯化学社製、商品
名Z−200)100重量部、電荷発生材料としてのN,N′−
ジ(3,5−ジメチルフェニル)ペリレン3,4,9,10−テト
ラカルボキシジイミド5重量部およびX型メタルフリー
フタロシアニン(大日本インキ社製)0.2重量部、電荷
輸送材料としての3,3′−ジメチル−N,N,N′,N′−テト
ラキス−4−メチルフェニル(1,1′−ビフェニル)−
4,4′−ジアミン100重量部、酸化防止剤としての2,6−
ジ−tert−ブチル−p−クレゾール(川口化学社製、商
品名アンテージBHT)5重量部を、所定量のテトラヒド
ロフランと共に超音波分散器で混合分散させて単層型感
光層用塗布液を調製した。この塗布液を外径78mm×長さ
344mmのアルミニウム素管上に塗布し、常温で乾燥させ
た後、暗所において、表1に示す熱処理条件で熱処理し
て、同表中に示すガラス転移温度を有する、厚み約22μ
mの単層型感光層を備えたドラム型の電子写真感光体を
作製した。なお、ガラス転移温度は、示差走査熱量測定
(DSC法)により測定した。
碁盤目試験 上記各実施例並びに比較例で作成した電子写真感光体
を複写機(三田工業社製、DC−1655型機)に装填して50
0枚の複写処理を行った後、各感光体に対し、カッター
ナイフにより、1mm×1mm、および5mm×5mmの碁盤目を16
枚ずつ付け、ニチバンテーブで剥離試験を行って、感光
層の剥離を観察した。そして、上記1mm×1mm、および5m
m×5mmの碁盤目のうち感光体から剥離しなかった枚数を
記録した。また、この碁盤目試験について、16枚中8枚
以上が剥離したものを×、剥離が8枚未満であったもの
を○で評価した。以上の結果を次表に示す。
上記表の結果より、単層型感光層のガラス転移温度が
62℃以上である実施例1〜3の電子写真感光体は、何れ
も、ガラス転移温度が上記値を下回る比較例1,2に比べ
て、碁盤目試験による感光層の剥離が少なく、密着性に
優れたものであることが判明した。
<発明の効果> この発明の電子写真感光体は、以上のように構成され
ており、機械的強度等に優れたビスフェノールZ型のポ
リカーボネートを結着樹脂として含有する層のガラス転
移温度が、電子写真感光体の使用時の加熱温度よりも高
いので、加熱状態においても、層と下地との間の物性に
大きな差が生じることがなく、層の下地に対する密着性
が高いものとなる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕で表されるビスフェノー
    ルZ型のポリカーボネートを結着樹脂として含有する層
    を備えた電子写真感光体において、上記層のガラス転移
    温度が62℃以上となっていることを特徴とする電子写真
    感光体。
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