JP2672964B2 - 車軸駆動装置 - Google Patents

車軸駆動装置

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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本発明は、トラクターの推進装置として使用されるHS
T式車軸駆動装置に関するものである。
(ロ)従来技術 従来から、車軸を支持した車軸駆動装置において、該
車軸を駆動するHST式変速装置をそのケース外に付設し
たものは公知とされているのである。
例えば、同一出願人の出願である実公昭62−44198号
公報の如くである。
(ハ)考案が解決しようとする問題点 しかし、該従来の技術においては、車軸駆動装置とは
全く別に用意したHST式変速装置が車軸駆動装置のケー
ス外側に露出されて固設され、車軸駆動装置全体が大型
化し操重量も重くなっていたのである。
また、該HST式変速装置内の作動油の減少を補給する
為の予備タンクが必要であったり、駆動ケース内の潤滑
油を作動油として使用する為に、駆動ケースとHST式変
速装置とを連結するパイプや油路を特別に構成する必要
があるという不具合があったのである。
更に、該HST式変速装置の作動油を濾過するオイルフ
ィルタをミッションケースの外に設ける必要があったの
である。
本発明はこの様なHST式変速装置の為のパイプを無く
して、又外部に配置していたオイルフィルタをミッショ
ンケースの内部に配置することにより、車軸駆動装置を
コンパクトに構成したものである。
(ニ)問題を解決するための手段 本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、
次に該課題を解決する為の手段を説明する。
水平方向に上下に分割された半割上部ケース1と半割
下部ケース2とを接合することよりミッションケースを
構成し、該半割上部ケース1と半割下部ケース2の水平
接合面の間に、左右の車軸13,13と油圧モーターMによ
って駆動されるモーター軸5を軸受支持させ、該モータ
ー軸5より、左右の車軸13,13の間に介装したデフギア
装置Dのリングギア23に動力伝達させる構成において、
該車軸13を駆動するHST式変速装置を油圧ポンプPと前
記油圧モーターMにより構成し、該油圧ポンプPと油圧
モーターMを装着し両者間を流体的に接続するための油
路板3を、ミッションケースの内部に固設し、該油路板
3と半割下部ケース2の底内面との間に、HST式変速装
置の作動油濾過用のオイルフィルタ8を介装したもので
ある。
(ホ)実施例 本発明の目的・構成は以上の如くであり、次に添付の
図面に示した実施例の構成を説明する。
第1図は本発明の車軸駆動装置を付設した小形のトラ
クターの側面図、第2図は本発明の車軸駆動装置の前面
断面図、第3図は同じく半割上部ケース1を取り外した
状態の第2図のX−X矢視断面図、第4図は第2図のY
−Y矢視断面図、第5図は油路板の斜視図、第6図は同
じく側面図、第7図は油路板取付面部の平面図である。
第1図においては、垂直クランク軸を具備したエンジ
ンEを載置した小形トラクターを示している。
該エンジンEの垂直クランク軸にプーリーを固設し、
本発明の車軸駆動装置から上方に突出した油圧ポンプP
のポンプ軸4に固設したプーリーへ、ベルトにより動力
伝達しているのである。該トラクターには、前部または
腹部にロータリーモアR,R′を付設して芝生の刈取作業
等を行うものである。
本発明は該トラクターの車軸13を駆動する車軸駆動装
置に関するものである。第2図,第3図,第4図におい
て、車軸駆動装置の構成について詳細に説明する。
車軸駆動装置のケースを上下の半割ケース1,2に構成
し、両ケースを接合することにより、1個の密閉式のミ
ッションケースに構成しているのである。
そして、該半割上部ケース1と半割下部ケース2の接
合面において車軸13,13と駆動出力軸5の軸受を挟持し
ているのである。
また、該半割下部ケース2の底内面に取付面2aを構成
し、該取付面2aに、油圧ポンプPと油圧モーターMを装
着支持した状態の油路板3を下からボルト39,39…によ
り取付け可能としているのである。
該油圧モーターMと油圧ポンプPを装着した状態の油
路板3を半割下部ケース2に取付けた状態で、上から半
割上部ケース1を蓋する如くに接合し、半割上部ケース
1と半割下部ケース2の間をボルトにより締結するので
ある。
該半割上部ケース1も半割下部ケース2もアルミダイ
カストにより構成することにより、機械加工の部分を少
なくしてコストを安くしているのである。
本発明の車軸駆動装置の内部に格納配置するHST式変
速装置は、油圧ポンプPと油路板3と油圧モーターMに
より構成されており、該油路板3の上部及び側部に設け
た直交した平面にポンプ取付面3dとモーター取付面3eを
構成しているのである。
ポンプ取付面3d及びモーター取付面3eの取付面内には
それぞれ一対の半月形油路が形成され、モーター取付面
3eの一対の半月形油路として3a,3bを鋳抜きで穿設し、
ポンプ取付面3dの一対の半月形油路として、3a′,3b′
が下向きに鋳抜き穿設され、油路3a′は油路3kに連通
し、該油路3kを介して油溝3iと連通し、該油溝3iの端部
がモーター取付面3eの油路3aに連通している。油路3b′
は油路3jに連通し、該油路3jを介して油溝3hと連通し、
該油溝3hは端部がモーター取付面3eの油路3bに接続され
ている。
即ち、油路板3は、第4図,第5図に示すように、ポ
ンプ取付面3dと反対側の裏面を油路板の固設面3gとし、
該固設面3gに作動油吸入口3c、油溝3h,3i、吸込口3fを
設けているのである。
但し、該作動油吸入口3c、油溝3h,3i、吸込口3fは機
械加工によっても穿設できるが、加工コストを下げる為
に油路板3の成形時に一体成形して鋳抜くことにより成
形されている。
該油路板3の油溝3i,3hの間にはチェック弁26,27が介
装する補給油路30がキリ穴加工でもって穿設され、該チ
ェック弁26,27の間に下方に延びる作動油吸入口3cが穿
設されているのである。
そして、該作動油吸入口3cの下端に、半割下部ケース
2に嵌合したスポンジ状のオイルフィルタ8より作動油
を吸入するための巾広の吸込口3fが連通して設けられ、
該吸込口3fはオイルフィルタ8と対面している。
半割下部ケース2の油路板取付け面2a内には、該面2a
とフィルタ8の頂面とを同一とする為、フィルター取付
孔2bが形成され、更にその下方にサクション室2cが形成
されている。油路板取付面2a外に潤滑油流入口2dが形成
され、サクション室2cに連なっている。ケース内の潤滑
油はフィルタ8の底部と一側面より吸入されるのであ
る。
このように作動油吸入口3cとチェック弁26,27を介し
て、油溝3i,3h、油路3a,3b,3a′,3b′を連通したので、
油圧モーターMや油圧ポンプPの運転により内部に作動
油が減少した場合には、油路3a,3b内に負圧が発生し
て、オイル負フィルタ8よりケース内の潤滑油を作動油
として吸引するものである。
また、前記油路板3の固設面3gを半割下部ケース2の
底内面に設けた油路板取付面2aに合わせてボルト39,39
…にて固定しており、よって、前記吸込口3f、油溝3h,3
iが油路板取付面2aにより閉鎖され、油溝3h,3iは油路の
役目を果たすのである。
勿論、油路板3の固設面3gと油路板取付面2aとの間に
はガスケットや油圧パッキン等のシール部材40が介装さ
れており、作動油の漏れを極力低減させるようにしてい
る。
該ポンプ取付面3dに油圧ポンプPのシリンダーブロッ
ク10が回転可能に装着されており、該シリンダーブロッ
ク10の複数のピストン孔の内部に上下にスライド可能に
ピストン12を嵌装している。
半割上部ケース1の軸受とポンプ取付面3dの球面ブッ
シュとに支持されたポンプ軸4を回転させるとシリンダ
ーブロック10、ピストン12が回転し、該ピストン12の上
端に当接したスラスト軸受15を斜板9により角度変更す
ることにより、該油圧ポンプPの吐出量と吐出方向を変
更し、該吐出圧油を、油路板3の油路3a′,3b′より油
路3k,3j、油溝3i,3h、油路3a,3bを介して、油圧モータ
ーMに送油しているのである。
前記斜板9を変速レバー軸6の回動に連動して角度変
更可能としており、該変速レバー軸6の中立位置におい
て、デテント装置20が構成されているのである。
また、第2図,第4図において図示する如く、吐出側
と戻り側の2本の油路3a,3b間を短絡させる短絡弁25が
配置されており、トラクターの機体を索引する場合等に
おいて、油圧モーターM側が駆動されて、油圧ポンプP
側に油圧を送油する状態が発生するのを回避できるよう
に構成しているのである。
7は短絡弁25を操作する操作部である。
短絡弁25と操作部7とは当接状態で操作可能とすべ
く、係合状態を無くした押し操作式としているのであ
る。該構成としたことにより組み立てが可能となったも
のである。
油路板3のモーター取付面3eの面にはシリンダーブロ
ック11が回転可能に装着されており、油路3a,3bからの
圧油によりピストン14を押圧し、該ピストン14が傾斜し
たフラスト軸受16に接当しながら伸長することにより、
シリンダーブロック11と駆動出力軸5が回転するもので
ある。
駆動出力軸5の油路板3側の軸支持部には球面ブッシ
ュが用いられ、また他端側にも球面ブッシュが用いら
れ、上下の半割ケース1,2に挟持されている。
該駆動出力軸5上に歯車17が刻設されており、該歯車
17がカウンター軸24上の歯車21と噛合している。
該カウンター軸24の上の小径歯車22がデフギア装置D
のリングギア23と噛合しており、該デフギア装置Dにて
差動回転が与えられて車軸13,13を駆動するものであ
る。
また、駆動出力軸5の先端はミッションケースの外へ
延出してブレーキドラム18が固設されており、該ブレー
キドラム18に対して、ブレーキレバー19によりブレーキ
シューが開拡されて接触し制動を行うのである。
第6図においては、油圧モーターMのシリンダーブロ
ック11が接当するモーター取付面3eの部分が図示されて
いる。
(ヘ)発明の効果 本発明は以上の如く構成したので、次のような効果を
奏するものである。
第1に、車軸13を駆動するHST式変速装置を半割上部
ケース1と半割下部ケース2を接合したミッションケー
スの内部に配置したので、従来の如くHST式変速装置を
ケースの外に固設していた場合のようなHST式変速装置
自体のケースを無くすことが出来るので、車軸駆動装置
の全体の小型化・軽量化を図ることが出来たものであ
る。
第2に、油圧ポンプPと油圧モーターMを、車軸駆動
装置のミッションケース内に収納したので、小形のトラ
クター等のように車体への取付けスペースが狭い場合に
も車軸駆動措置の取付けが可能となったものである。
また、油圧ポンプPと油圧モーターMとを互いに接続
する油路を、油路板3に構成することが出来るので、油
路板3の成形加工時に同時に鋳抜いて形成することがで
き、加工コストも低減できる利点がある。
更に、油路板3がミッションケースの内部に固設され
ることにより、油圧ポンプPの装着部分及び油圧モータ
ーMの装着部分で発生する油の洩れは全てミッションケ
ースに戻り、ミッションケース外を汚損しない。
第3に、ミッションケースの内部において、油路板3
とミッションケースの底内面の間にオイルフィルタ8を
配置したので、ミッションケースをHST式変速装置の作
動油タンクとして兼用するこどができ、ミッションケー
ス内の潤滑油をそのままHST式変速装置の作動油の補給
油として用いることができ、従来の如く別体の作動油タ
ンクを配置する必要がなくなったのである。
また、該作動油を油圧ポンプPに吸引する場合におい
て必要なオイルフィルタ8もミッションケースと油路板
3との間に簡易的に配置することが出来たのである。
また、該オイルフィルタ8と油圧ポンプPとの間に
は、パイプ等を介装することなく、油路板3の内部の油
路と直接に連通させることが出来たのである。
第4に、オイルフィルタ8はスポンジ状の簡潔で低コ
ストなものを、単にミッションケースの底面に保持させ
ておくだけで済み、該オイルフィルタ8を介して清浄な
潤滑油を油圧ポンプPと油圧モーターM間に補給し得る
から、作動油の補給油路構成を極めて簡単に行わしめて
いるのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の車軸駆動装置を付設した小形のトラク
ターの側面図、第2図は本発明の車軸駆動装置の前面断
面図、第3図は同じく半割上部ケース1を取り外した状
態の第2図のX−X矢視断面図、第4図は第2図のY−
Y矢視断面図、第5図は油路板の斜視図、第6図は同じ
く側面図、第7図は油路板取付面部の平面図である。 1……半割上部ケース 2……半割下部ケース 3……油路板 3a,3b……油路 3c……作動油吸入口 3d……ポンプ取付面 3e……モーター取付面 4……駆動入力軸 5……駆動出力軸 P……油圧ポンプ M……油圧モーター

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水平方向に上下に分割された半割上部ケー
    ス1と半割下部ケース2とを接合することよりミッショ
    ンケースを構成し、該半割上部ケース1と半割下部ケー
    ス2の水平接合面の間に、左右の車軸13,13と油圧モー
    ターMによって駆動されるモーター軸5を軸受支持さ
    せ、該モーター軸5より、左右の車軸13,13の間に介装
    したデフギア装置Dのリングギア23に動力伝達させる構
    成において、該車軸13を駆動するHST式変速装置を油圧
    ポンプPと前記油圧モーターMにより構成し、該油圧ポ
    ンプPと油圧モーターMを装着し両者間を流体的に接続
    するための油路板3を、ミッションケースの内部に固設
    し、該油路板3と半割下部ケース2の底内面との間に、
    HST式変速装置の作動油濾過用のオイルフィルタ8を介
    装したことを特徴とする車軸駆動装置。
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