JP2908043B2 - 2−イミダゾロン類の製造方法 - Google Patents

2−イミダゾロン類の製造方法

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JP2908043B2 JP3001971A JP197191A JP2908043B2 JP 2908043 B2 JP2908043 B2 JP 2908043B2 JP 3001971 A JP3001971 A JP 3001971A JP 197191 A JP197191 A JP 197191A JP 2908043 B2 JP2908043 B2 JP 2908043B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,2−ジオール類と
尿素類を原料とする2−イミダゾロン類の新規な製造方
法に関する。2−イミダゾロン類は尿素骨格を含む五員
環を有し、さらに五員環内に炭素−炭素二重結合を有す
る構造のため、その利用分野は広い。例えば、単独重合
または共重合用のモノマーとして利用される他、農薬ま
たは医薬を製造する際の中間体として重要な化合物であ
る。
【0002】
【従来技術】2−イミダゾロン類は、一般にα−アミノ
アルデヒド、α−アミノケトン、α−アミノ−β−ケト
ン酸エステルの塩酸塩にシアン酸を作用させる方法、ア
シロインと尿素との縮合による方法により得られる。さ
らに、ジヒドロ尿酸誘導体またはウラシル誘導体の加水
分解によって生成する。例えば、7,9−ジメチルジヒ
ドロ尿酸を希水酸化ナトリウムで加水分解すると1,3
−ジメチル−2−イミダゾロン−4−カルボン酸を生
じ、これを加熱脱炭酸すると1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾロンが得られる(大有機化学、15巻、221
頁)。
【0003】また、1,3−ジメチルイミダゾリウムト
シレートを水素化ナトリウムで脱プロトン化して得られ
るアニオンを、分子状酸素で酸化することにより1,3
−ジメチル−2−イミダゾロンが生成すると言う報告も
知られている(J.C.S.Chem.Comm.,1
975,334頁)。このように、2−イミダゾロン類
の従来の製造方法は、複雑な合成経路を必要とするため
工業的な方法とは言い難い。
【0004】一方、本発明と全く同じ原料であるエチレ
ングリコールとN,N’−ジメチル尿素との反応を無触
媒、250℃で行った報告があるが、この場合の生成物
は1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンであり2−
イミダゾロン類は生成していない(特開昭−58−15
0565)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、これ
まで知られている2−イミダゾロン類の製造方法は、複
雑な合成工程を必要とするため工業的な製造方法とは言
えない。本発明の課題は、工業的に利用可能な原料から
一段階の反応で2−イミダゾロン類を製造する工業的な
方法を確立することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、2−イミ
ダゾロン類の工業的な製造方法を確立するため鋭意検討
を行った。その結果、工業的に安価に利用できる1,2
−ジオール類および尿素類とを触媒の存在下に反応させ
ると、一段の反応工程で直接、2−イミダゾロン類を製
造できることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、一般式(1) R1 CH(OH)CHR2 (OH) (1) (式中、R1 およびR2 は、水素原子、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基またはベンジル基であり、
互いに同一であっても異なっていてもよい)で表される
1,2−ジオール類と一般式(2) R3 NHCONHR4 (2) (式中、R3 およびR4 は、水素原子、アルキル基、シ
クロアルキル基、アリール基またはベンジル基であり、
互いに同一であっても異なっていてもよい)で表される
尿素類とを、触媒の存在下に反応させることを特徴とす
る一般式〔化2〕
【0008】
【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ水素
原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基また
はベンジル基であり、互いに同一であっても異なってい
てもよい)で表される2−イミダゾロン類の製造方法で
ある。1,2−ジオール類と尿素類との反応によって2
−イミダゾロン類が生成することは、これまで全く知ら
れていなかった新規な反応で、本発明が最初の例であ
る。
【0009】以下に、本発明を更に詳しく説明する。本
発明の方法で用いられる1,2−ジオール類の例として
は以下のものを例示することができる。エチレングリコ
ール、1−フェニル−1,2−エタンジオール、プロピ
レングリコール、1−フェニル−1,2−プロパンジオ
ール、1,2−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、1,2−ペンタンジオール、2,3−ペンタンジオ
ール、1,2−ヘキサンジオール、2,3−ヘキサンジ
オール、3,4−ヘキサンジオール、1,2−シクロペ
ンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、
1,2−ジフェニル−1,2−エタンジオール、1−シ
クロヘキシル−1,2−エタンジオール等の化合物を例
示することが出来る。
【0010】本発明の方法で用いられる尿素類の例とし
ては以下のものを例示することができる。尿素、N,
N’−ジメチル尿素、N,N’−ジエチル尿素、N,
N’−ジプロピル尿素、N,N’−ジイソプロピル尿
素、N,N’−ジ−n−ブチル尿素、N,N’−ジイソ
ブチル尿素、N,N’−ジ−t−ブチル尿素、N,N’
−ジシクロペンチル尿素、N,N’−ジシクロヘキシル
尿素等のN,N’−ジアルキル尿素類、N,N’−ジベ
ンジル尿素等のN,N’−ジベンジル尿素類、N,N’
−ジフェニル尿素等のN,N’−ジフェニル尿素類を例
示することが出来る。さらに、N−エチル−N’−メチ
ル尿素、N−メチル−N’−プロピル尿素、N−プロピ
ル−N’−n−ブチル尿素、N−メチル−N’−フェニ
ル尿素、N−メチル−N’−ベンジル尿素、N−フェニ
ル−N’−ベンジル尿素等の尿素類等も例示することが
出来る。
【0011】本発明の方法で用いられる尿素類と1,2
−ジオール類の使用量は特に制限はないが尿素類1モル
に対し、1,2−ジオール類を0.1〜10モルの割合
で使用することが望ましい。
【0012】本発明の方法で使用する触媒は、白金族金
属および白金族元素を含有する化合物の中から選ばれた
少なくとも一種であり、これらの例として以下の物を例
示することが出来る。金属状態の白金族元素として、例
えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウ
ム、イリジウムおよび白金などの金属、これらの金属
黒、これらの金属イオンを含む触媒成分を下記のような
担体に担持した後、水素やホルムアルデヒドやヒドラジ
ン等で還元処理したもの、およびこれらの金属を含む合
金または金属間化合物などが用いられる。また、合金ま
たは金属間化合物は、これらの白金族金属同士のもので
あってもよいし、他の元素、例えば、セレン、テルル、
イオウ、アンチモン、ビスマス、銅、銀、金、亜鉛、ス
ズ、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、水銀、鉛、
タリウム、クロム、モリブデン、タングステンなどを含
むものであってもよい。また、これらの触媒成分は、活
性炭、グラファイト、シリカ、アルミナ、チタニア、ジ
ルコニア、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、アスベス
ト、ベントナイト、ケイソウ土、イオン交換樹脂、ゼオ
ライト、モレキュラーシーブ、ケイ酸マグネシウム、マ
グネシア等の担体に担持されたものであってもよい。ま
たこれらの担体は塩基性物質で処理されたものであって
もよい。
【0013】一方、白金族元素を含有する化合物として
は、例えば、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オス
ミウム、イリジウムおよび白金などのハロゲン化物、硫
酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩などの無機塩類;酢
酸塩、蓚酸塩、ギ酸塩などの有機酸塩類;シアン化物
類;水酸化物類;酸化物類;硫化物類;ニトロ基、シア
ノ基、ハロゲン、蓚酸イオンなどのアニオンを含む金属
酸塩およびアンモニア、アミン類、ホスフィン類、一酸
化炭素、キレート配位子などを含む塩または錯体などの
金属の錯化合物類;有機配位子または有機基を有する有
機金属化合物などがあげられる。
【0014】以下に、さらに具体的に白金族元素を含有
する化合物を例示する。ルテニウムを含有する化合物と
しては、例えば、二酸化ルテニウム、四酸化ルテニウム
などの酸化物、これらの水和物、塩化ルテニウム、ヨウ
化ルテニウム、硝酸ルテニウムのようなの無機塩類、酢
酸ルテニウム、プロピオン酸ルテニウムなどの有機酸
塩、ペンタクロロルテニウム(III)酸アンモニウム
などの金属酸塩、ドデカカルボニル三ルテニウム、トリ
ス(アセチルアセトナト)ルテニウム、トリス(ヘキサ
フルオロアセチルアセトナト)ルテニウム、シス−ジク
ロロビス(2,2’−ビピリジン)ルテニウムニ水和
物、ジクロロジカルボニルビス(トリフェニルホスフィ
ン)ルテニウム、ジクロロトリカルボニルルテニウム二
量体、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテ
ニウム、ヒドリド(アセタート)トリス(トリフェニル
ホスフィン)ルテニウム、ビス(シクロペンタジエニ
ル)ルテニウム、テトラ(ジメチルスルホキサイド)ジ
クロロルテニウムなどの錯化合物類や有機金属化合物類
を示すことが出来る。
【0015】ロジウムを含有する化合物としては、例え
ば、三酸化二ロジウムなどのロジウム酸化物、これらの
水和物、塩化ロジウム、ヨウ化ロジウム、硝酸ロジウ
ム、硫酸ロジウムのようなロジウムの無機塩類、酢酸ロ
ジウム、プロピオン酸ロジウムなどのロジウムの有機酸
塩、ヘキサクロロロジウム(III)酸アンモニウム、
トリクロロヘキサアンミンロジウム(III)などの金
属酸塩、ドデカカルボニル四ロジウム、ヘキサデカカル
ボニル六ロジウム、トリス(アセチルアセトナト)ロジ
ウム、トリス(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)ロ
ジウム、、ジ−μ−クロローテトラカルボニル二ロジウ
ム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウ
ム、トランス−〔クロロカルボニルビス(トリフェニル
ホスフィン)ロジウム〕、トランス−〔ヒドリドカルボ
ニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム〕、ジ
カルボニル(2,4−ペンタジオナト)ロジウム、トリ
ス(2,4−ペンタジオナト)ロジウム、ジ−μ−クロ
ロビス(1,5−シクロオクタジエン)二ロジウム、ジ
−μ−アセタト−ビス(1,5−シクロオクタジエン)
二ロジウムなどの錯化合物類や有機金属化合物類を示す
ことが出来る。
【0016】パラジウムを含有する化合物としては、例
えば、酸化パラジウムなどのパラジウム酸化物、これら
の水和物、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パ
ラジウム、硝酸パラジウム、硫酸パラジウムのようなパ
ラジウムの無機塩類、酢酸パラジウム、プロピオン酸パ
ラジウムなどのパラジウムの有機酸塩、ジクロロテトラ
アンミンパラジウムなどの金属酸塩、ジニトロジアンミ
ンパラジウム、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジ
ウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、ジ
クロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム、ジ
クロロ(ノルボルナジエン)パラジウム、ビス(アセチ
ルアセトナト)パラジウム、ジ−μ−クロロ−ビス
〔(π−アリル)パラジウム〕、ジクロロビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム、ビス〔ビス(1,2−
ジフェニルホスフィノ)エタン〕パラジウム、テトラキ
ス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(2,
4−ペンタジオナト)パラジウムなどの錯化合物類や有
機金属化合物類を示すことが出来る。
【0017】オスミウムを含有する化合物としては、例
えば、四酸化オスミウムなどのオスミウム酸化物、これ
らの水和物、塩化オスミウム、硝酸オスミウムのような
オスミウムの無機塩類、酢酸オスミウムなどの有機酸
塩、ヘキサブロムオスミウム(IV)酸アンモニウムな
どの金属酸塩、ドデカカルボニル三オスミウム、ビス
(シクロペンタジエニル)オスミウム、ヒドリドブロモ
カルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)オスミウ
ムなどの錯化合物類や有機金属化合物類を示すことが出
来る。
【0018】イリジウムを含有する化合物としては、例
えば、塩化イリジウム、硝酸イリジウム、硫酸イリジウ
ムのようなイリジウムの無機塩類、酢酸イリジウムなど
の有機酸塩、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸水和
物、ヘキサクロロイリジウム(IV)酸アンモニウムな
どの金属酸塩、ドデカカルボニル四イリジウム、ジカル
ボニル(アセチルアセトナト)イリジウム、クロロカル
ボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジウム、ヨ
ードカルボニルビス(トリフェニルホスフィン)イリジ
ウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフ
ィン)イリジウム、ジ−μ−クロロビス(1,5−シク
ロオクタジエン)二イリジウムなどの錯化合物類や有機
金属化合物類を示すことが出来る。
【0019】白金を含有する化合物としては、例えば、
二酸化白金などの酸化物、これらの水和物、二塩化白
金、四塩化白金、ヨウ化白金、硝酸白金、硫酸白金のよ
うな無機塩類、酢酸白金などの有機酸塩、ヘキサクロロ
白金(IV)酸水和物、ヘキサクロロ白金(IV)酸カ
リウム、ヘキサクロロ白金(IV)酸アンモニウムなど
の金属酸塩、ビス(アセチルアセトナト)白金、ビス
(ヘキサフルオロアセチルアセトナト)白金、シス−ジ
ニトロジアンミン白金、シス−ジクロロビス(アセトニ
トリル)白金、ジクロロビス(ベンゾニトリル)白金、
ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)白金、ジクロ
ロ(ノルボルナジエン)白金、ジクロロビス(トリフェ
ニルホスフィン)白金、ジクロロトリ−n−ブチルホス
フィン白金、ジクロロ(2,2’−ビピリジン)白金、
テトラキス(トリフェニルホスフィン)白金などの錯化
合物類や有機金属化合物類を示すことが出来る。
【0020】これらの触媒の使用量は、尿素類1.00
モルに対し、金属として0.01〜100グラム原子で
あり、好ましくは、0.1〜80グラム原子である。ま
た、本発明の方法においては、白金族化合物に助触媒と
して、酸素、硫黄、窒素、リン、ヒ素、アンチモン、ビ
スマス、スズなどを含む配位子を用いてもよい。
【0021】これらの配位子の例としてはアセチルアセ
トン、ヘキサフルオロアセチルアセトン、2,2,6,
6−テトラメチルヘプタン−3,5−ジオン、ベンゾ−
15−クラウン−5、15−クラウン−5、18−クラ
ウン−6などの含酸素配位子、1,2−ジメルカプト−
6−メチルベンゼン、テトラチアフルバレンなどの含硫
黄配位子、2,2’−ビピリジン、1,2−ジアミノシ
クロヘキサン、ジエチレントリアミン、エチレンジアミ
ン、1,10−フェナンソロリン、N,N,N’,N’
−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラメチルオルトフェニレンジアミンなどの含窒素
配位子、トリフェニルホスフィン、トリ−n−ブチルホ
スフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリエチルホ
スフィン、ビス(1,2−ジメチルホスフィノ)エタ
ン、ビス(1,2−ジフェニルホスフィノ)エタン、ビ
ス(1,3−ジフェニルホスフィノ)プロパン、シクロ
ヘキシルジフェニルホスフィン、トリエチルホスファイ
ト、トリフェニルホスファイトなどの含ホスフィン配位
子、ビス(1,2−ジフェニルアルシノ)エタン、ビス
(ジフェニルアルシノ)メタン、メチルジフェニルアル
シン、トリフェニルアルシン、トリエチルアルシンなど
の含ヒ素配位子、トリ−n−ブチルアンチモン、トリフ
ェニルアンチモンなどの含アンチモン配位子、塩化第一
スズ二水和物などの含スズ配位子などを示すことが出来
る。これらの配位子の使用量は、触媒の金属1グラム原
子あたり0.1〜200モルである。
【0022】本発明の方法は、溶媒を使用しなくても反
応を実施できるが、必要に応じて溶媒中でも実施でき
る。使用する溶媒としては、反応に悪影響を及ぼさない
ものであれば使用できる。本発明の方法において、好ま
しく用いられる溶媒の例としては、例えば、ヘプタン、
オクタン、シクロヘキサン、デカリン、テトラリン、灯
油、ベンゼン、トルエン、キシレン、ジュレン、ヘキサ
メチルベンゼン等の飽和炭化水素および芳香族炭化水
素、クロロペンタン、o−ジクロロベンゼン、p−クロ
ロトルエン、フルオロベンゼン等のハロゲン化炭化水
素、ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチルエーテ
ル、アニソール、フェニルエーテル、ジグライム、テト
ラグライム、18−クラウン−6等のエーテル類、酢酸
メチル、酪酸エチル、安息香酸メチル、γ−ブチロラク
トン等のエステル類、アセトン、アセトフェノン、ベン
ゾフェノン等のケトン類、N−メチルピロリジン−2−
オン、N−エチルピロリジン−2−オン、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N−メチルピペリドン、ヘキサメチ
ルホスホリックトリアミド等のN−置換アミド類、N,
N−ジエチルアニリン、N−メチルモルホリン、ピリジ
ン、キノリン等の3級アミン類、スルホラン等のスルホ
ン類、ジメチルスルホキサイド等のスルホキサイド類、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の尿素誘導
体、さらに、トリブチルホスフィンオキシド等のホスフ
ィンオキシド類や、シリコンオイル等をあげることがで
きる。このうち、特に好ましい溶媒として飽和炭化水
素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル類
およびホスフィンオキシド類をあげることができる。こ
れらの溶媒は、単独で使用しても、混合溶媒としても使
用することもできる。
【0023】本発明の方法では、反応温度80〜240
℃、好ましくは100〜220℃で行う。反応温度が8
0℃未満では本反応は極めて遅い。また、240℃を越
えると原料として用いる尿素類の分解が著しく増大す
る。本発明では、反応圧力は自生圧で行う。この場合の
圧力は用いる溶媒などの種類により異なるが通常50k
g/cm2 ゲージ以下である。また、反応圧力は必要に
応じてアルゴン、窒素、ヘリウム等の不活性ガスで加圧
しても差し支えなく、この場合の圧力は通常100kg
/cm2 ゲージ以下である。
【0024】また、反応時間は反応温度、触媒の種類、
用いる原料の種類などにより異なるが、通常は0.05
〜100時間、好ましくは0.1〜80時間が用いられ
る。本発明の方法は、バッチ方式、半連続方式または連
続方式のいずれの方式によっても実施することが出来
る。1,2−ジオール類、尿素類、触媒および液体媒体
類などは反応器にバッチ方式で加えてもよく半連続式ま
たは連続式に供給することもできる。生成物は、公知の
方法、例えば、蒸留、抽出などの方法で取り出すことが
出来、未反応の1、2−ジオール類、尿素類は触媒およ
び液体媒体類などとともに、再び反応器に循環させて使
用することが出来る。
【0025】
【実施例】以下、実施例によって本発明の方法を更に具
体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0026】〔実施例1〕内容積50mlのステンレス
製オートクレーブ(Yuasa Giken製、US
316)をアルゴンガスで置換した後、ジクロルトリス
(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.19g(ル
テニウムとして0.2ミリグラム原子)、1,3−ジメ
チル尿素 0.44g(5.0ミリモル)、エチレング
リコール0.62g(10.0ミリモル)および溶媒と
してテトラヒドロフラン4mlを入れさらにアルゴンガ
スでオートクレーブ内を置換した。次いで、攪拌下でオ
ートクレーブを加熱し、内温が180℃に達したところ
で一定温度に保持して6時間反応を行わせた。反応終了
後、オートクレーブを室温まで冷却後、オートクレーブ
を開け触媒、溶媒および反応生成物を含む反応混合液を
取り出した。反応液をガスクロマトグラフィーで定量し
た結果、1,3−ジメチル尿素の転化率は84%、1,
3−ジメチル−2−イミダゾロンの選択率は1,3−ジ
メチル尿素基準で47.6%であった。
【0027】〔実施例2〕実施例1において、反応温度
を150℃に変更した以外は実施例1と同様に反応を行
った。その結果、1,3−ジメチル尿素の転化率は72
%、1,3−ジメチル−2−イミダゾロンの選択率は
1,3−ジメチル尿素基準で48.6%であった。
【0028】〔実施例3〕実施例1において、反応温度
を120℃に変更した以外は実施例1と同様に反応を行
った。その結果、1,3−ジメチル尿素の転化率は10
%、1,3−ジメチル−2−イミダゾロンの選択率は
1,3−ジメチル尿素基準で80.0%であった。
【0029】〔実施例4〕実施例1において、エチレン
グリコールの使用量を1.24g(20.0ミリモル)
に変更した以外は実施例1と同様に反応を行った。その
結果、1,3−ジメチル尿素の転化率は63%、1,3
−ジメチル−2−イミダゾロンの選択率は1,3−ジメ
チル尿素基準で33.3%であった。
【0030】〔実施例5〕実施例1において、ジクロル
トリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムに変え
て、触媒として三塩化ルテニウム水和物0.05g
(0.2ミリモル)およびトリフェニルホスフィン0.
16g(0.6ミリモル)を用いた以外は実施例1と同
様に反応を行った。その結果、1,3−ジメチル尿素の
転化率は79%、1,3−ジメチル−2−イミダゾロン
の選択率は1,3−ジメチル尿素基準で45.0%であ
った。
【0031】〔実施例6〕実施例1において、1,3−
ジメチル尿素に変えて1,3−ジフェニル尿素1.06
g(5.0ミリモル)を用いた以外は実施例1と同様に
反応を行った。その結果、1,3−フェニル尿素の転化
率は85%、1,3−ジフェニル−2−イミダゾロンの
選択率は1,3−ジフェニル尿素基準で61.3%であ
った。
【0032】〔実施例7〕実施例1において、エチレン
グリコールに変えて2,3−ブタンジオール0.45g
(5.0ミリモル)を用いた以外は実施例1と同様に反
応を行った。その結果、1,3−ジメチル尿素の転化率
は100%で、1,3,4,5−テトラメチル−2−イ
ミダゾロンの選択率は1,3−ジメチル尿素基準で55
%であった。
【0033】〔実施例8〕実施例7において、反応時間
を6時間から24時間に変更した以外は実施例7と同様
に反応を行った。その結果、1,3−ジメチル尿素の転
化率は100%で、1,3,4,5−テトラメチル−2
−イミダゾロンの選択率は1,3−ジメチル尿素基準で
62%であった。
【0034】〔実施例9〕実施例8において、2,3−
ブタンジオール使用量を0.90g(10.0ミリモ
ル)に変更した以外は実施例8と同様に反応を行った。
その結果、1,3−ジメチル尿素の転化率は100%
で、1,3,4,5−テトラメチル−2−イミダゾロン
の選択率は1,3−ジメチル尿素基準で73%であっ
た。
【0035】〔実施例10〕実施例1において、ジクロ
ルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムに変え
て、触媒としてジクロルビス(トリフェニルホスフィ
ン)白金0.158g(0.2ミリモル)および塩化第
一スズ2水和物0.045g(0.2ミリモル)を用い
た以外は実施例1と同様に反応を行った。その結果、
1,3−ジメチル尿素の転化率は75%、1,3−ジメ
チル−2−イミダゾロンの選択率は1,3−ジメチル尿
素基準で40.5%であった。
【0036】〔実施例11〕実施例1において、触媒を
ジクロルビス(ベンゾニトリル)白金0.094g
(0.2ミリモル)および塩化第一スズ2水和物0.0
45g(0.2ミリモル)に変更した以外は実施例1と
同様に反応を行った。その結果、1,3−ジメチル尿素
の転化率は81%、1,3−ジメチル−2−イミダゾロ
ンの選択率は1、3−ジメチル尿素基準で53.3%で
あった。
【0037】
【発明の効果】本発明により、工業的に安価に利用でき
る1,2−ジオール類および尿素類から直接、一段階の
反応で2−イミダゾロン類を製造できることが可能にな
り、その工業的価値は大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07D 233/70

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) R1 CH(OH)CHR2 (OH) (1) (式中、R1 およびR2 は、水素原子、アルキル基、シ
    クロアルキル基、アリール基またはベンジル基であり、
    互いに同一であっても異なっていてもよい)で表される
    1,2−ジオール類と一般式(2) R3 NHCONHR4 (2) (式中、R3 およびR4 は、水素原子、アルキル基、シ
    クロアルキル基、アリール基またはベンジル基であり、
    互いに同一であっても異なっていてもよい)で表される
    尿素類とを、触媒の存在下に反応させることを特徴とす
    る一般式〔化1〕 【化1】 (式中、R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ水素
    原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基また
    はベンジル基であり、互いに同一であっても異なってい
    てもよい)で表される2−イミダゾロン類の製造方法。
  2. 【請求項2】 触媒が、白金族金属および白金族元素を
    含有する化合物の中から選ばれた少なくとも一種である
    特許請求の範囲第1項記載の方法。
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