JP3048397B2 - 亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用防錆油組成物 - Google Patents

亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用防錆油組成物

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JP3048397B2
JP3048397B2 JP3059467A JP5946791A JP3048397B2 JP 3048397 B2 JP3048397 B2 JP 3048397B2 JP 3059467 A JP3059467 A JP 3059467A JP 5946791 A JP5946791 A JP 5946791A JP 3048397 B2 JP3048397 B2 JP 3048397B2
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英夫 井出
正芳 村木
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三菱石油株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、亜鉛めっき鋼板用プレ
ス加工兼用防錆油組成物に関し、詳しくは、各種亜鉛め
っき鋼板(電気めっき・溶融めっき・合金化めっき・合
金めっき鋼板等)の保存期間中、特に積層状態における
防錆性、変色防止性、脱脂性と共に、最近、自動車産業
を中心に強い要求性能となっている、プレス加工性を付
与した亜鉛めっき鋼板用防錆油に関する。
【0002】
【従来の技術】これまで鋼板用防錆油は、鉄鋼メーカー
から出荷されるコイル鋼板、切り板鋼板に出荷防錆油と
して塗油され、保管期間及び自動車、家電産業等でプレ
ス加工工程に入るまでの間の防錆性、積層状態における
ステイン防止性、そして、優れた脱脂性と化成・塗装処
理における油のにじみ出し防止、および塗膜のクレータ
ー防止性に重点が置かれている。
【0003】また、油の持出しによる経済性、ハンドリ
ング時における様々な作業性の観点からも、製品粘度と
して、40℃で30センチストークス以下が求められて
いる。
【0004】プレス加工性に関しては、省資源、省エネ
ルギーの見地から、プレス工程での合理化が進み、自動
車産業を中心として、鋼板用防錆油で簡単な加工部品の
プレス加工の機会がより多く求められている。
【0005】一方、最近の自動車産業の発展に伴い、よ
り複雑な形状をした自動車部品の成形が求められ、防錆
油では対処できず、40℃粘度で50〜100センチス
トークスの高粘度のプレス油が使用される機会も多い。
この高粘度のプレス油が加わると防錆性、経済性、作業
性はもとより、特に、脱脂性や亜鉛めっき鋼板特有の変
色に悪い影響が現れる。
【0006】また、トランスファプレス等大型プレス機
の導入、および車体防錆のための防錆鋼板として、亜鉛
めっき鋼板の導入が進むに従い、現行防錆油の防錆性、
脱脂性、特に加工性に対する従来の技術では立ち行かな
いところまできているのが現状である。
【0007】これまでの亜鉛めっき鋼板用防錆油の基油
組成、および防錆油添加剤組成では、若干の油性効果だ
けであり、充分な潤滑効果は期待出来ない。そこで、潤
滑性(プレス加工性)を付与するために、先に述べた理
由から、製品粘度を40℃で30センチストークス以下
と限定すると、基油、防錆剤等による増粘効果は期待出
来ず、様々な極圧剤ないし極圧添加剤(塩素、りん、硫
黄、有機モリブデン等、以下、極圧剤という。)の添加
効果が考えられる。但し、これらの極圧剤は活性タイプ
が多く、正しい選択と配合組成を持たないと、亜鉛めっ
き鋼板表面でのオイルステイン、変色、そして脱脂性能
を極端に低下させるトラブルのもととなる。
【0008】現在、市場に現れている亜鉛めっき鋼板用
防錆油で、プレス加工用防錆油として、充分な性能を兼
ね備えた防錆油は見当たらないように思われる。更に、
冷延鋼板用防錆油に比べ、亜鉛めっき鋼板に対するプレ
ス加工性能としては、めっき被膜のやわらかな純めっき
材の凝着摩耗防止性、被膜の固い合金化材のめっき層剥
離(パウダリング、フレーキング)防止性、各種厚めっ
き材によるプレス割れ防止性から、プレス加工時に従来
以上の潤滑性能が防錆油に求められている。なお、、プ
レス加工性能を付与した亜鉛めっき鋼板用防錆油として
は、特開平2−167397号や特開平2−25279
9号が提案されている。特開平2−167397号は基
油に防錆添加剤及び不活性タイプの硫黄系極圧剤を配合
するものであり、また、特開平2−252799号は石
油系基油に超高塩基性スルホネートを配合するものであ
るが、これらはいずれも防錆性、脱脂性に問題がある
(後記比較例1及び2参照)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は亜鉛めっき鋼
板用防錆油にプレス加工性能を付与することを目的とす
る。さらに、防錆鋼板として亜鉛めっき鋼板の用途拡
大、生産の増大に伴って、防錆性能、脱脂性能、プレス
加工性能等をバランス良く備えた亜鉛めっき鋼板用プレ
ス加工兼用防錆油組成物を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
記課題の解決を目的として、従来の亜鉛めっき鋼板用防
錆油の知見の上に、不活性タイプ硫黄系極圧剤と高塩基
性スルホネートの選択と組合せの検討を行い、防錆性
能、脱脂性能とプレス加工性能のバランス上、最も良好
な配合量を見出すべく鋭意研究した結果、本発明を完成
させた。
【0011】本発明は、40℃における粘度が10〜
20cstの潤滑油基油、C16以上のアルキルスル
ホン酸のアルカリ土類金属塩、アミン塩、C12以上の
カルボン酸、C12以上のカルボン酸のアルカリ土類金
属塩、アミン塩から選ばれた防錆添加剤、不活性タイ
プ硫黄系極圧剤、アルカリ土類金属の油溶性スルホン
酸塩に、これらの金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩を過
剰に含有させた高塩基性スルホネート、上記65〜8
5重量%に上記5〜20重量%を加え、さらに、上記
との混合物10〜20重量%を加えてなり、しかも
上記の1〜4容量部に対して、上記は1容量部であ
る防錆油組成物であって、全塩基価が20mgKOH/
g以下であり、且つ、上記アルカリ土類金属の高塩基
性、油溶性スルホン酸塩の金属がMg、Ca、Baのう
ち、少なくとも1種以上を含むものであって、全塩基価
が250〜500mgKOH/gの高塩基性スルホネー
トであることを要旨とする。
【0012】本発明の好ましい実施態様は、不活性タイ
プ硫黄系極圧剤は硫黄分15%以下、活性硫黄分5%以
下である硫化ラード、硫化植物油エステル、合成ポリサ
ルファイドから選ばれた、少なくとも1種以上であるこ
とを特徴とする。
【0013】本発明者らは、研究過程で下記に示す新た
な知見を得た。 (1)亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用防錆油に求めら
れる性能を維持するためには、根本的に相反する防錆
性、脱脂性、加工性の三つの基本的な性能を構成する添
加剤組成を、いかにバランス良く配合するかである。
【0014】主成分としては、基油、防錆添加剤、脱脂
助剤、そして不活性タイプ硫黄系極圧剤と高塩基性スル
ホネートが必要であり、補助成分として酸化防止剤、水
置換剤、流動点降下剤等が考えられる。特に、不活性タ
イプ硫黄系極圧剤は、硫黄結合化合物の種類、活性硫黄
の含有量、また、高塩基性スルホネートは、全塩基価、
アルカリ土類金属の種類等が重要であり、その上で、不
活性タイプ硫黄系極圧剤、高塩基性スルホネートの両者
の配合比、配合量を選択するかによって、上記の性能が
求められることを見出した。 (2)プレス成形時、めっき層のやわらかな純めっき材
の凝着摩耗によるプレス割れ防止性、めっき層の固い合
金化材のめっき層剥離防止性などに対しても、同様に不
活性タイプ硫黄系極圧剤、高塩基性スルホネートの最適
配合比、配合量があることを見出した。
【0015】深絞り加工における加工速度は、低速ほ
ど、また、合金化材に比べ、純めっき材は凝着摩耗を起
こし易く、プレス割れを起こす。これは低速になればな
るほど、加工面への潤滑剤の引き込み効果が少ないため
と考えられる。
【0016】逆に、純めっき材に比べ合金化材は、加工
速度が高速になるほど剥離(パダリング)を起こす。
これは純めっき材のめっき被膜に比べ、密着性の悪い合
金化材のめっき被膜が、加工速度に追従出来なくなるた
めと考えられる。
【0017】この様に、最近の自動車産業を中心とした
高速プレスラインを考えた時、成形性(プレス割れ防止
性)、剥離防止性のバランスの上でも、不活性タイプ硫
黄系極圧剤、高塩基性スルホネートの組合せに最適値が
あることが認められた。 (3)白錆防止性、変色防止性に対して、不活性タイプ
硫黄系極圧剤の添加量の増加は悪い方向に向い、高塩基
性スルホネートは鉄面(片面めっき材)、合金化材、鉄
・亜鉛合金材の耐食性、特に脱脂性に添加量の増加と共
に悪影響が現れる。このことから、亜鉛めっき鋼板
錆油の防錆性、脱脂性に与える影響に対しても、不活性
タイプ硫黄系極圧剤と高塩基性スルホネートの配合に最
適バランス点があることを認めた。 (4)本発明に用いられる防錆添加剤のスルホン酸塩と
しては、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルナフタ
レンスルホン酸、石油系スルホン酸のアルカリ土類金属
塩、アミン塩が挙げられ、また、カルボン酸(オレイル
ザルコシン酸等)、カルボン酸塩としては、C12以上
のカルボン酸、酸化ワックス、ラノリン脂肪酸のアルカ
リ土類金属塩、アミン塩が挙げられる。また、防錆性と
共に脱脂性の見地からは、ソルビタン脂肪酸エステルの
タイプとして、脂肪酸の種類がオレエート、ステアレー
ト、ラウレートのものが挙げられる。
【0018】通常、これらの1種または2種以上を組合
せて使用することが出来るが、好ましくは上記記載のう
ち、合成スルホネートBa塩、酸化ワックスBa塩、ソ
ルビタンエステルが挙げられ、他の成分とのバランスを
考えて、使用量は5〜20重量%となる。防錆添加剤が
5重量%未満の場合、腐食性物質及び腐食性物質を含ん
だ水分等から、金属表面を保護するに充分な防錆添加剤
による緻密な吸着膜が形成されず、防錆性能に悪影響を
およぼす。一方、防錆添加剤が20重量%を越える場
合、防錆添加剤が保有する防錆性能と脱脂性能とは、添
加剤の吸着能力によって、金属面を保護すると言う性質
からも、相反する関係にあり、必要以上の配合量は脱脂
性に悪影響をおよぼす。また20重量%を越える場合
は、極圧剤の添加効果を抑制する。 (5)次に、本発明の潤滑性向上剤としては、不活性タ
イプ硫黄系極圧剤と高塩基性スルホネートの最適組合せ
により潤滑効果の上がることを見出した。
【0019】不活性タイプ硫黄系極圧剤は、活性硫黄含
有量が5重量%以下であり、不飽和油脂、不飽和脂肪酸
およびオレフィンからメルカプタン、硫化水素を用い、
硫化して得られる硫黄結合を持つ化合物(極圧剤)であ
る。それぞれ原料に動・植物油を用い、また、製造方法
を選択して得られる硫化ラード、硫化植物油エステル、
合成ポリサルファイドタイプの極圧剤である。
【0020】高塩基性スルホネートは清浄分散剤として
用いられ、省エネルギーエンジン油の潤滑効果のために
も、広く知られている。その中より、金属塩としてC
a、Ba、Mgタイプ、全塩基価として250〜500
mgKOH/g、好ましくは300mgKOH/g〜4
00mgKOH/gのものを選択する。
【0021】そして、不活性タイプ硫黄系極圧剤と高塩
基性スルホネートの配合割合は、凝着摩耗、腐食摩耗か
らのプレス割れ防止性、めっき被膜の剥離防止性に亜鉛
めっき鋼板用プレス加工兼用防錆油の潤滑成分として、
不活性タイプ硫黄系極圧剤と高塩基性スルホネートの最
適配合比1対1から4対1と両方を合わせた配合量10
〜20重量%が選択される。
【0022】好ましくは、不活性タイプ硫黄系極圧剤の
活性硫黄含有量が3重量%以下の硫化植物油エステル
と、全塩基価が300mgKOH/gのスルホン酸塩の
金属がCaの高塩基性スルホネートを用い、配合比1対
1、配合量10〜12重量%で、最終製品の全塩基価と
して20mgKOH/g以下が望ましい。本発明の組成
物(最終製品)の全塩基価が20mgKOH/gを越え
る場合、上記の高塩基スルホネート配合量の、防錆性
能、脱脂性能に与える悪影響の上限値となる。(6)本
発明の基油成分としては、鉱油の軽質油炭化水素類と重
質油炭化水素類を、通常2種または3種以上を組合せて
使用することにより、40℃における粘度を10〜20
センチストークス(cst)に調整したものである。潤
滑油基油粘度が10cst未満の場合、防錆油被膜を形
成する重質油基油(重質油炭化水素)の配合量が少なく
なり、塗油後の油膜が薄膜となり、プレス加工性能では
油膜の油性効果(粘度効果)に悪影響が出る。防錆性能
では、良好な膜厚を持った被膜が得られず、防錆性に悪
影響となる。
【0023】一方、潤滑油基油粘度が20cstを越え
る場合、重質油基油の配合量が多くなるか、更に重質油
基油の高粘度化となり、油膜の膜厚が大きく、高粘度と
なる。従って、塗油鋼板のベタ付き等から作業性に悪影
響をうける。変色防止性も高膜厚油膜の吸水性の増大か
ら悪影響をうける。特に、脱脂性は、高膜厚、高粘度化
によって、物理的にも、油膜の吸着能力の増大からも悪
影響をうける。
【0024】軽質油炭化水素類としては、40℃におけ
る粘度を2〜5センチストークスの軽質油基油、および
5〜10センチストークスのスピンドル油までとし、引
火点100℃以上のもので、該組成物の溶解と製品の粘
度調整に役立ち、後工程のプレス加工時には揮発して、
他の成分の働きに悪影響を与えないものとする。
【0025】重質油炭化水素としては、150ニュート
ラルから500ニュートラル留分とし、ナフテン系鉱油
は、さらに良好なものとして、後工程のプレス加工時に
は、潤滑油組成分の基油として充分に働き、防錆油被膜
材として存在しつづけ、防錆性、脱脂性等に悪影響を与
えないものとする。そして、軽質油、重質油炭化水素類
の組合せで、配合比が前者を0〜25重量%、後者を7
5〜100重量%とし、亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼
用防錆油の製品配合量としては、65〜85重量%とす
る。潤滑油基油の重量%が65%未満の場合、防錆油被
膜を形成する重質油基油(重質油炭化水素)の配合量が
少なくなり、塗油後の油膜が薄膜となり、プレス加工性
能では油膜の油性効果(粘度効果)に悪影響が出る。防
錆性能では、良好な膜厚を持った被膜が得られず、防錆
性に悪影響となる。一方、潤滑油基油の重量%が85%
を越える場合、重質油基油の配合量が多くなるか、更に
重質油基油の高粘度化となり、油膜の膜厚が大きく、高
粘度となる。従って、塗油鋼板のベタ付き等から作業性
に悪影響をうける。変色防止性も高膜厚油膜の吸水性の
増大から悪影響をうける。特に、脱脂性は、高膜厚、高
粘度化によって、物理的にも、油膜の吸着能力の増大か
らも悪影響をうける。
【0026】より好ましくは、軽質油炭化水素の2種と
重質油炭化水素の150ニュートラル留分1種を用い、
基油成分の40℃の粘度を15〜20センチストークス
に調整することが望ましい。
【0027】尚、本発明においては、酸化防止剤、油性
剤、水置換剤等の潤滑油添加剤のうち、少なくとも1種
類以上を配合した亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用防錆
油組成物にしてもよい。
【0028】
【実施例】以下に実施例と比較例を挙げて、本発明を例
証する。但し、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0029】表1に本発明の実施例および比較例の重量
%による組成を示す。また、比較例3、4は自動車産業
用の薄鋼板に塗油される鋼板用防錆油、プレス加工時に
使用されているプレス油の市販油である。
【0030】表2に評価結果をまとめて示す。なお、評
価方法については、後述の試験法の説明を参照できる。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】 本発明の実施例は、比較例に比べ、防錆性、脱脂性、潤
滑性の面でバランス良く優れている。比較油3、比較油
4の鋼板防錆油、プレス油は、それぞれに防錆性、加工
性の分野では優れているが、防錆油は加工性、プレス油
は防錆性、脱脂性に大きな問題がある。
【0033】また、比較油1、比較油2に示すように、
硫黄系極圧剤の高配合油の比較油1は、防錆性、脱脂性
に悪影響を与えている。また、潤滑性の評価でプレス加
工時の成形性(プレス割れ防止性)には大きな効果を示
すものの、剥離性防止には、逆のマイナス効果が現れて
いる。
【0034】比較油2の高塩基性スルホネートの高配合
油は、防錆性、特に脱脂性に悪影響を示す。潤滑性は特
徴的な剥離防止性への効果と共に、合金化材に比べて、
純亜鉛めっき材の成形性に効果が認められる。
【0035】従って、硫黄系極圧剤、高塩基性スルホネ
ートの高配合は、必ずしも全てに、良好な結果とはなら
ず、実施例1、実施例2のような悪影響の見られる場合
は、防錆添加剤も高配合が必要となる。実施例3、4、
5、6、7の供試油は亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用
防錆油として、添加剤配合のバランスの良さが、防錆
性、脱脂性、加工性の良い評価結果に示されている。 試験法の説明 供試亜鉛めっき鋼板 電気亜鉛めっき鋼板 EG材 20/20、
0.7tmm 合金化溶融亜鉛めっき鋼板 GA材 60/60、
0.75tmm 試験油の塗油はゴムロール法で、1.5±0.2gに定
量塗油して試験に供した。 1.防錆性試験 1)湿潤試験 a試験鋼板 GA材 60/60、150×70、0.
75tmm b試験条件 JIS K 2246に準拠 c判定 240時間後の白錆、赤錆の発生度を測定
する。
【0036】A級;0〜1%未満 B級;1%以上〜10%未満 C級;10%以上〜25%未満 D級;25%以上〜50%未満 E級;50%以上 2)湿潤パック・スペーサー試験(Vスタック試験) a試験鋼板 EG材 20/20、150×70、0.
7tmm GA材 60/60、150×70、0.75tmm b試験方法 10枚スタック後ダブルクリップ止め テフロンスペーサー(0.05mm) c試験条件 温度;50℃ 湿度;95% 日数;10日間 d判定 錆発生度 ○;なし、△;0〜10%未
満、×;10%以上 変色度 ○;なし、△;少し変色、×;著しい変色 2.アルカリ脱脂試験 a試験鋼板 EG材 20/20、150×70、0.
7tmm GA材 60/60、150×70、0.75tmm b試験方法 10枚スタック後ダブルクリップ止め ・室内放置 1週間後に試験に供する。
【0037】・Vスタック試験(スペーサーはなし)条
件に1週間格納したものを試験に供する。
【0038】c試験条件 低温アルカリ脱脂剤FC−L
4480を用い、浸漬脱脂(軽流動層)を行う。
【0039】温度;45℃ 濃度;20g/l 時間;30,60,90,120秒 d判定 脱脂後水洗を30秒、60°にたてかけ3
0秒後の水ぬれ面積を目視より求める。○;30秒で9
8%以上水ぬれする。
【0040】△;60〜120秒未満で98%以上水ぬ
れする。
【0041】×;120秒で98%以下水ぬれする。 3.潤滑性試験(プレス加工性試験) 1)SRV摩擦摩耗試験 a試験機 SRV(振動摩擦摩耗)試験機は種々の金
属の組合せと潤滑剤の条件下で摩擦摩耗の状況を荷重の
振動すべり運動によって再現する。
【0042】b試験片 試験片の片方のボール、シリ
ンダーにベアリング鋼(SUJ−2)、一方にベアリン
グ鋼、純亜鉛材(ZAP)を選択する。
【0043】
【表3】 d判定 摩擦特性は一定の試験状態で試験片の組合
せを変え、摩擦係数の変化、および純亜鉛材時の摩擦特
性の不安定現象を測定する。また、剥離防止性は試験片
の一方、ステージに純亜鉛材を用い、試験前後のステー
ジ重量を測定し、重量差を摩耗量(mg)とする。摩耗
量により試料油の剥離防止性を評価する。
【0044】摩擦特性 ○;不安定現象 小 △; 〃 中 ×; 〃 大 2)高速深絞り試験 a試験鋼板 EG材 20/20、84φ、0.7tm
m GA材 60/60、84φ、0.75tmm b試験機 高速円筒深絞り試験機(東京試験機) c試験条件 治具 ポンチ径 40mm ダイス径 42mm ダイス肩径 8mm 絞り比 2.1 絞り速度 破断限界 1.8m/M 剥離防止性 0.5mm/sec しわ押え力 破断限界 1.0〜12.0T 剥離防止性 1.0T 温度 室温 d判定 破断限界;しわ押え荷重0.5t単位で増加し、1回で
も破断を起こさない最大しわ押え力(T)を破断限界と
する。
【0045】剥離防止性;しわ押え荷重を一定にして、
絞り抜け(完全成形)時の成形品を用い、試験前後の試
験片、成形品の重量から剥離量を測定する。
【0046】重量法による剥離量の測定は、石油系溶剤
の超音波洗浄30分後に乾燥して秤量する。
【0047】
【発明の効果】本発明に係る亜鉛めっき鋼板用プレス加
工兼用防錆油組成物は、特定粘度範囲の潤滑油基油に、
防錆添加剤、不活性タイプの硫黄系極圧剤と、高基性
スルホネートの最適組合せの添加剤を主とし、脱脂助
剤、補助成分等がバランス良く加えられているので、優
れた防錆性、変色防止性、脱脂性、プレス加工性が得ら
れる。
【0048】特にプレス加工性については、プレス割れ
防止性能、及び剥離防止性能が付与されたので、亜鉛め
っき鋼板の防錆、変色防止とプレス加工を一種類の潤滑
油組成物で行うことが出来るようになり、仕上がりの良
い鋼板が得られるほかに、工程の簡略化、合理化、生産
性の向上、プレス部品の品質向上、省資源、作業環境の
改善等に資するところが大きい。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】40℃における粘度が10〜20cst
    の潤滑油基油、 C16以上のアルキルスルホン酸のアルカリ土類金属
    塩、アミン塩、C12以上のカルボン酸、C12以上の
    カルボン酸のアルカリ土類金属塩、アミン塩から選ばれ
    た防錆添加剤、 不活性タイプ硫黄系極圧剤、 アルカリ土類金属の油溶性スルホン酸塩に、これらの
    金属の水酸化物、酸化物、炭酸塩を過剰に含有させた高
    塩基性スルホネート、 上記65〜85重量%に上記5〜20重量%を加
    え、さらに、上記との混合物10〜20重量%を加
    えてなり、しかも上記の1〜4容量部に対して、上記
    は1容量部である防錆油組成物であって、全塩基価が
    20mgKOH/g以下であり、 且つ、上記アルカリ土類金属の高塩基性、油溶性スルホ
    ン酸塩の金属がMg、Ca、Baのうち、少なくとも1
    種以上を含むものであって、全塩基価が250〜500
    mgKOH/gの高塩基性スルホネートであることを特
    徴とする亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用防錆油組成
    物。
  2. 【請求項2】不活性タイプ硫黄系極圧剤は硫黄分15%
    以下、活性硫黄分5%以下である硫化ラード、硫化植物
    油エステル、合成ポリサルファイドから選ばれた、少な
    くとも1種以上であることを特徴とする請求項1記載の
    亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用防錆油組成物。
JP3059467A 1991-02-28 1991-02-28 亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼用防錆油組成物 Expired - Lifetime JP3048397B2 (ja)

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