JP3127070B2 - 軟磁性薄膜の製造方法 - Google Patents
軟磁性薄膜の製造方法Info
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- H01F10/08—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers
- H01F10/10—Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure characterised by magnetic layers characterised by the composition
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- Power Engineering (AREA)
- Magnetic Heads (AREA)
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、VTR、磁気ディスク
などの磁気ヘッドに用いられる軟磁性薄膜の製造方法に
関するものである。
などの磁気ヘッドに用いられる軟磁性薄膜の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の高密度化の要請が高ま
り、記録媒体の高保磁力化と磁気ヘッドの狭トラック化
が進みつつある。それにともない、高保磁力の記録媒体
を磁化するための高飽和磁束密度と、良好な軟磁気特性
を有する磁気ヘッドコア材料が必要になってきており、
センダスト・パーマロイ・Co系非晶質材料等の軟磁性
薄膜をコア材料として用いた磁気ヘッドが実用化されて
いる。しかし、これらの材料の飽和磁束密度はセンダス
トで1.1T、パーマロイやCo系非晶質材料では0.
8Tでフェライトよりも高いものの、保磁力が120k
A/mを越えるような高保磁力媒体には十分な書き込み
ができない。
り、記録媒体の高保磁力化と磁気ヘッドの狭トラック化
が進みつつある。それにともない、高保磁力の記録媒体
を磁化するための高飽和磁束密度と、良好な軟磁気特性
を有する磁気ヘッドコア材料が必要になってきており、
センダスト・パーマロイ・Co系非晶質材料等の軟磁性
薄膜をコア材料として用いた磁気ヘッドが実用化されて
いる。しかし、これらの材料の飽和磁束密度はセンダス
トで1.1T、パーマロイやCo系非晶質材料では0.
8Tでフェライトよりも高いものの、保磁力が120k
A/mを越えるような高保磁力媒体には十分な書き込み
ができない。
【0003】このような状況に対し、鉄を主成分とした
高飽和磁束密度材料の研究がなされ、実用レベルに達す
るものも開発されている。具体的には、鉄粒子の粒径を
微細化することによって、見かけの結晶磁気異方性を低
減し、高飽和磁束密度と良好な軟磁気特性を兼ね備えた
磁性材料を得るものである。代表的なものとしては、鉄
に遷移金属と窒素を添加したものや、鉄に遷移金属と炭
素を添加したものが知られている。これらの材料では5
00℃〜550℃での熱処理後に飽和磁束密度は約1.
6T、保磁力は40A/m以下が得られている。また、
これら以外にも、日本応用磁気学会誌 14,301−
304(1990)に始まり、特開平4−65805号
や特開平4−142721号に開示されているような、
鉄に珪素と窒素を添加した系も検討されている。特開平
4−65805号は450℃の熱処理後に、特開平4−
142721号は成膜直後に、飽和磁束密度1.5T以
上、40A/m以下程度の良好な磁気特性を示す。この
系については本発明者等の研究(特整92ー4812、
特願4ー33065)によっても、500℃での熱処理
後に飽和磁束密度1.7T以上、保磁力100A/m以
下の磁気特性を示す薄膜が得られている。
高飽和磁束密度材料の研究がなされ、実用レベルに達す
るものも開発されている。具体的には、鉄粒子の粒径を
微細化することによって、見かけの結晶磁気異方性を低
減し、高飽和磁束密度と良好な軟磁気特性を兼ね備えた
磁性材料を得るものである。代表的なものとしては、鉄
に遷移金属と窒素を添加したものや、鉄に遷移金属と炭
素を添加したものが知られている。これらの材料では5
00℃〜550℃での熱処理後に飽和磁束密度は約1.
6T、保磁力は40A/m以下が得られている。また、
これら以外にも、日本応用磁気学会誌 14,301−
304(1990)に始まり、特開平4−65805号
や特開平4−142721号に開示されているような、
鉄に珪素と窒素を添加した系も検討されている。特開平
4−65805号は450℃の熱処理後に、特開平4−
142721号は成膜直後に、飽和磁束密度1.5T以
上、40A/m以下程度の良好な磁気特性を示す。この
系については本発明者等の研究(特整92ー4812、
特願4ー33065)によっても、500℃での熱処理
後に飽和磁束密度1.7T以上、保磁力100A/m以
下の磁気特性を示す薄膜が得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】軟磁性薄膜を磁気ヘッ
ドのコア材料として用いる場合、ヘッドの形態によって
コア材料の経験する温度は異なってくる。すなわち、磁
気ヘッドの作製プロセスにおいて、いわゆる固定型薄膜
ヘッドでは200℃程度まで、VTR等の回転型ヘッド
ではガラス溶着の工程のために500℃程度などと軟磁
性薄膜が経験する温度は異なっている。
ドのコア材料として用いる場合、ヘッドの形態によって
コア材料の経験する温度は異なってくる。すなわち、磁
気ヘッドの作製プロセスにおいて、いわゆる固定型薄膜
ヘッドでは200℃程度まで、VTR等の回転型ヘッド
ではガラス溶着の工程のために500℃程度などと軟磁
性薄膜が経験する温度は異なっている。
【0005】特開平4−65805号や特願平4ー33
065の例では、それぞれ450℃又は500℃での熱
処理後でなければ良好な軟磁気特性が得られず、高温の
熱処理プロセスを必要とする。鉄に遷移金属と窒素を添
加したものや、鉄に遷移金属と炭素を添加したものもこ
の点では同じである。
065の例では、それぞれ450℃又は500℃での熱
処理後でなければ良好な軟磁気特性が得られず、高温の
熱処理プロセスを必要とする。鉄に遷移金属と窒素を添
加したものや、鉄に遷移金属と炭素を添加したものもこ
の点では同じである。
【0006】特開平4−142721号のように成膜直
後に良好な軟磁気特性を示すものは、日本応用磁気学会
誌 15,357−360(1991)にあるように4
00℃での熱処理後に急激に特性が劣化し、その耐熱性
を改善するために膜中の珪素量を増やすと飽和磁束密度
が低下し、軟磁気特性も劣化してしまう。
後に良好な軟磁気特性を示すものは、日本応用磁気学会
誌 15,357−360(1991)にあるように4
00℃での熱処理後に急激に特性が劣化し、その耐熱性
を改善するために膜中の珪素量を増やすと飽和磁束密度
が低下し、軟磁気特性も劣化してしまう。
【0007】以上のように、従来技術で得られるこれら
の薄膜又は薄膜の成膜方法の場合、良好な軟磁気特性を
得ることが可能な熱処理プロセスが比較的狭い範囲に限
定されてしまう。したがって、選択した材料系や成膜方
法によって使用可能な磁気ヘッドの形態や作製プロセス
が限定されるという問題があった。
の薄膜又は薄膜の成膜方法の場合、良好な軟磁気特性を
得ることが可能な熱処理プロセスが比較的狭い範囲に限
定されてしまう。したがって、選択した材料系や成膜方
法によって使用可能な磁気ヘッドの形態や作製プロセス
が限定されるという問題があった。
【0008】本発明はFe−Si−N薄膜の作製条件に
おいて基板温度とN2 ガス量を調整することにより、成
膜直後から500℃までの任意の温度の熱処理プロセス
を加えても良好な軟磁気特性と高飽和磁束密度を兼ね備
えた軟磁性薄膜が得られ、使用可能な磁気ヘッドの形態
や作製プロセスを限定しない軟磁性薄膜の成膜方法を提
供する。
おいて基板温度とN2 ガス量を調整することにより、成
膜直後から500℃までの任意の温度の熱処理プロセス
を加えても良好な軟磁気特性と高飽和磁束密度を兼ね備
えた軟磁性薄膜が得られ、使用可能な磁気ヘッドの形態
や作製プロセスを限定しない軟磁性薄膜の成膜方法を提
供する。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の軟磁性薄膜の製
造方法はではArとN2の混合ガス雰囲気中で、スパッ
タ法を用いてFe−Si−N薄膜を作製する際に、N2
ガスの割合と基板温度を下記の条件とすることを特徴と
する。 (0.12−0.00026TSUB)(Ta−500)+58
≦{VN/(VAr+VN)} ×100≦(0.10−0.00
034TSUB)(Ta−500)+62 但し、 TSUB [℃]:基板温度、 Ta [℃]:成膜後
の熱処理温度 VN [m 3 ]:0℃、1気圧でのN2ガスの体積 VAr [m 3 ]:0℃、1気圧でのArガスの体積 150℃≦TSUB≦250℃ TSUB<Ta≦500℃ 0.44≦VN/(VAr+VN)≦0.62 を満たすように、所望の成膜後の熱処理温度Taに対し
て基板温度TSUBとN2ガスの割合VN/(VAr+VN)を設
定するものである。ここで、高保磁力媒体(例えばHc
>120KA/m)に対して、従来又はそれ以上の記録
再生効率が得られる目安として飽和磁束密度1.6T以
上、保磁力100A/m以下の膜特性を基準とし、それ
らを満たすよう基板温度、熱処理温度、N2ガスの割合
の範囲を設定した。
造方法はではArとN2の混合ガス雰囲気中で、スパッ
タ法を用いてFe−Si−N薄膜を作製する際に、N2
ガスの割合と基板温度を下記の条件とすることを特徴と
する。 (0.12−0.00026TSUB)(Ta−500)+58
≦{VN/(VAr+VN)} ×100≦(0.10−0.00
034TSUB)(Ta−500)+62 但し、 TSUB [℃]:基板温度、 Ta [℃]:成膜後
の熱処理温度 VN [m 3 ]:0℃、1気圧でのN2ガスの体積 VAr [m 3 ]:0℃、1気圧でのArガスの体積 150℃≦TSUB≦250℃ TSUB<Ta≦500℃ 0.44≦VN/(VAr+VN)≦0.62 を満たすように、所望の成膜後の熱処理温度Taに対し
て基板温度TSUBとN2ガスの割合VN/(VAr+VN)を設
定するものである。ここで、高保磁力媒体(例えばHc
>120KA/m)に対して、従来又はそれ以上の記録
再生効率が得られる目安として飽和磁束密度1.6T以
上、保磁力100A/m以下の膜特性を基準とし、それ
らを満たすよう基板温度、熱処理温度、N2ガスの割合
の範囲を設定した。
【0010】
【作用】一般に、高飽和磁束密度を得るために研究され
ている鉄系の材料では、添加物によって鉄粒子が微細化
し良好な軟磁気特性が得られるとされている。すなわ
ち、Fe−Si−N系の場合にはFe−SiにNを添加
することによって鉄粒子が微細化し、見かけの磁気異方
性が低下する結果、高飽和磁束密度と良好な軟磁気特性
を兼ね備えた薄膜が得られるというものである。
ている鉄系の材料では、添加物によって鉄粒子が微細化
し良好な軟磁気特性が得られるとされている。すなわ
ち、Fe−Si−N系の場合にはFe−SiにNを添加
することによって鉄粒子が微細化し、見かけの磁気異方
性が低下する結果、高飽和磁束密度と良好な軟磁気特性
を兼ね備えた薄膜が得られるというものである。
【0011】本発明におけるFe−Si−N膜を成膜す
る場合には、通常のRFスパッタ法、DCスパッタ法や
イオンビームスパッタ法等を用いることができ、ターゲ
ットとしては所望の組成のFe−Si合金タ−ゲットや
Feターゲットの上にSiペレットを配置した複合ター
ゲットを用いることができる。膜中のSi組成としては
特に限定はしないが高飽和磁束密度を得るという観点か
ら、1〜3wt%が望ましい。スパッタガスはArガス
とN2ガスを所望の体積比で混合して導入する。基板温
度TSUBとN2ガスの割合{V N /(V Ar +V N )}×10
0の範囲については、それぞれ150℃〜250℃と4
4%〜62%とする。これによって、150℃〜250
℃のすべての基板温度に対して、基板温度から500℃
のまでの熱処理温度範囲で1.6T以上の高い飽和磁束
密度と、保磁力100A/m以下のすぐれた軟磁気特性
を持つFe−Si−N薄膜を得ることができる。
る場合には、通常のRFスパッタ法、DCスパッタ法や
イオンビームスパッタ法等を用いることができ、ターゲ
ットとしては所望の組成のFe−Si合金タ−ゲットや
Feターゲットの上にSiペレットを配置した複合ター
ゲットを用いることができる。膜中のSi組成としては
特に限定はしないが高飽和磁束密度を得るという観点か
ら、1〜3wt%が望ましい。スパッタガスはArガス
とN2ガスを所望の体積比で混合して導入する。基板温
度TSUBとN2ガスの割合{V N /(V Ar +V N )}×10
0の範囲については、それぞれ150℃〜250℃と4
4%〜62%とする。これによって、150℃〜250
℃のすべての基板温度に対して、基板温度から500℃
のまでの熱処理温度範囲で1.6T以上の高い飽和磁束
密度と、保磁力100A/m以下のすぐれた軟磁気特性
を持つFe−Si−N薄膜を得ることができる。
【0012】したがって、本発明によればヘッド作製プ
ロセスにおける軟磁性薄膜の経験する温度が150℃〜
500℃であれば、適当な基板温度TsubとN2ガスの割
合VN/(VAr+VN)を選択することで、記録再生特性
にすぐれた磁気ヘッドを得ることができる。
ロセスにおける軟磁性薄膜の経験する温度が150℃〜
500℃であれば、適当な基板温度TsubとN2ガスの割
合VN/(VAr+VN)を選択することで、記録再生特性
にすぐれた磁気ヘッドを得ることができる。
【0013】
【実施例】以下に本発明による成膜方法の実施例につい
て詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。本実施例では成膜にイオンビームスパッ
タ装置を用いた。ターゲットには3wt%Si−ba
l.Feの合金ターゲットを使用し、膜中のSi量約2
〜3wt%を得た。
て詳細に説明する。本発明は以下の実施例に限定される
ものではない。本実施例では成膜にイオンビームスパッ
タ装置を用いた。ターゲットには3wt%Si−ba
l.Feの合金ターゲットを使用し、膜中のSi量約2
〜3wt%を得た。
【0014】スパッタ条件 到達真空度 6.7×10- 7 Pa 加速電圧 800V 加速電流 120mA 窒素の体積比 44〜62% 全ガス圧 3.2〜4.3×10- 2 Pa 基板温度 150℃〜250℃ 基板回転数 2rpm 基板 ガラス(熱膨張率α=80×10-
7 ) 結晶化ガラス(α=110〜135×10- 7 ) 非磁性フェライト(α=85×10- 7 ) 基板角度 ターゲットと平行 膜厚 1μm 熱処理 真空中で3時間、500℃まで 上記の条件に示したように、基板温度を150℃〜25
0℃、N2ガス体積比を44〜62%で、熱膨張率α=
80〜135×10-7の基板上に成膜した。その後、基
板温度から500℃まで50℃おきに熱処理し、保磁力
Hcと飽和磁束密度Bsを測定した。Hc、Bsの測定に
は、それぞれ、B−Hループトレーサー及びVSMを使
用した。
7 ) 結晶化ガラス(α=110〜135×10- 7 ) 非磁性フェライト(α=85×10- 7 ) 基板角度 ターゲットと平行 膜厚 1μm 熱処理 真空中で3時間、500℃まで 上記の条件に示したように、基板温度を150℃〜25
0℃、N2ガス体積比を44〜62%で、熱膨張率α=
80〜135×10-7の基板上に成膜した。その後、基
板温度から500℃まで50℃おきに熱処理し、保磁力
Hcと飽和磁束密度Bsを測定した。Hc、Bsの測定に
は、それぞれ、B−Hループトレーサー及びVSMを使
用した。
【0015】本発明者らは、まず、基板温度を一定にし
たうえで、N2ガス体積比を変化させて成膜を行い、得
られた薄膜の磁気特性の熱処理温度依存性について調べ
た。尚、その他の条件については上記のスパッタ条件通
りとした。その結果は、表1に示す実施例1〜4のよう
になり、基板温度とN2ガス体積比の組み合わせによ
り、Hc<100A/mの条件を満たすような良好な軟
磁気特性が得られる熱処理温度の範囲が変化しているこ
とがわかる。また、各実施例のBsについては、熱処理
温度によってほとんど変化しておらず、N2ガス体積比
によって決定されていることがわかる。
たうえで、N2ガス体積比を変化させて成膜を行い、得
られた薄膜の磁気特性の熱処理温度依存性について調べ
た。尚、その他の条件については上記のスパッタ条件通
りとした。その結果は、表1に示す実施例1〜4のよう
になり、基板温度とN2ガス体積比の組み合わせによ
り、Hc<100A/mの条件を満たすような良好な軟
磁気特性が得られる熱処理温度の範囲が変化しているこ
とがわかる。また、各実施例のBsについては、熱処理
温度によってほとんど変化しておらず、N2ガス体積比
によって決定されていることがわかる。
【0016】
【表1】
【0017】以上のように、Fe−Si−N薄膜の磁気
特性の基板温度依存性、N2ガス体積比依存性、熱処理
温度依存性を上記のスパッタ条件の範囲で詳細に検討
し、以下に示すような実験結果を得た。図1には体積比
に対するBsの変化を示したが、この結果より、以下に
示す本発明の体積比の請求範囲ではすべて1.6Tの飽
和磁束密度を持つことがわかる。図2、図3、図4には
それぞれ基板温度150℃、200℃、250℃での熱
処理温度とN2体積比に対するHcの依存性を示す。これ
らの図において、○はHc<100A/m満たす点を示
しており、使用基板を変えても磁気特性に大きな変化は
見られなかった。
特性の基板温度依存性、N2ガス体積比依存性、熱処理
温度依存性を上記のスパッタ条件の範囲で詳細に検討
し、以下に示すような実験結果を得た。図1には体積比
に対するBsの変化を示したが、この結果より、以下に
示す本発明の体積比の請求範囲ではすべて1.6Tの飽
和磁束密度を持つことがわかる。図2、図3、図4には
それぞれ基板温度150℃、200℃、250℃での熱
処理温度とN2体積比に対するHcの依存性を示す。これ
らの図において、○はHc<100A/m満たす点を示
しており、使用基板を変えても磁気特性に大きな変化は
見られなかった。
【0018】これらの実験結果から、ある熱処理温度プ
ロセスにおいて軟磁気特性が得られるN2ガス体積比の
範囲は基板温度によって変化し、150℃〜500℃の
すべての熱処理温度プロセスに対して、Hc<100A
/mの条件を満たす基板温度とN2ガス体積比の組み合
わせが存在することがわかる。
ロセスにおいて軟磁気特性が得られるN2ガス体積比の
範囲は基板温度によって変化し、150℃〜500℃の
すべての熱処理温度プロセスに対して、Hc<100A
/mの条件を満たす基板温度とN2ガス体積比の組み合
わせが存在することがわかる。
【0019】これらの結果をもとにして、N2ガス体積
比の上限と下限を基板温度と熱処理温度の関数として、
直線で近似すると (0.12−0.00026TSUB)(Ta−500)+58
≦{VN/(VAr+VN)} ×100≦(0.10−0.00
034TSUB)(Ta−500)+62 但し、 TSUB [℃]:基板温度、 Ta [℃]:成膜後
の熱処理温度 VN [m 3 ]:0℃、1気圧でのN2ガスの体積 VAr [m 3 ]:0℃、1気圧でのArガスの体積 150℃≦TSUB≦250℃ TSUB<Ta≦500℃ 0.44≦VN/(VAr+VN)≦0.62 の関係が得られ、この範囲ではHc<100A/m、Bs
>1.6Tの磁気特性を満たす軟磁性薄膜が得られる。
組み合わせる条件は、所望の熱処理温度プロセスに対し
て適当に選択すればよいが、例えばヘッド作製プロセス
中の最高温度が300℃程度であればN2ガスの体積比
を少なくして1.9Tという非常に高い飽和磁束密度を
得ることも可能である。
比の上限と下限を基板温度と熱処理温度の関数として、
直線で近似すると (0.12−0.00026TSUB)(Ta−500)+58
≦{VN/(VAr+VN)} ×100≦(0.10−0.00
034TSUB)(Ta−500)+62 但し、 TSUB [℃]:基板温度、 Ta [℃]:成膜後
の熱処理温度 VN [m 3 ]:0℃、1気圧でのN2ガスの体積 VAr [m 3 ]:0℃、1気圧でのArガスの体積 150℃≦TSUB≦250℃ TSUB<Ta≦500℃ 0.44≦VN/(VAr+VN)≦0.62 の関係が得られ、この範囲ではHc<100A/m、Bs
>1.6Tの磁気特性を満たす軟磁性薄膜が得られる。
組み合わせる条件は、所望の熱処理温度プロセスに対し
て適当に選択すればよいが、例えばヘッド作製プロセス
中の最高温度が300℃程度であればN2ガスの体積比
を少なくして1.9Tという非常に高い飽和磁束密度を
得ることも可能である。
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、150℃〜500℃の
広い温度範囲でHc<100A/m、Bs>1.6Tとい
う良好な軟磁気特性と高い飽和磁束密度を兼ね備えたF
e−Si−N薄膜を得ることができる。
広い温度範囲でHc<100A/m、Bs>1.6Tとい
う良好な軟磁気特性と高い飽和磁束密度を兼ね備えたF
e−Si−N薄膜を得ることができる。
【0021】すなわち、150℃の基板温度で成膜直後
に所望の特性が得られることから、高温では特性が劣化
する材料と組み合わせての使用や、熱膨張率の大きく異
なる基板上への成膜等が可能になる。さらに、500℃
の熱処理後にも所望の特性が得られることから、ガラス
溶着等の高温プロセスが必要なものにも使用できる。し
たがって、磁気ヘッドへの応用を考えた場合、本発明に
よる成膜方法は組み合わせる他の材料や熱処理温度プロ
セスにとらわれない実用的な磁性材料を提供し、記録再
生特性にすぐれた磁気ヘッドを得ることができる。
に所望の特性が得られることから、高温では特性が劣化
する材料と組み合わせての使用や、熱膨張率の大きく異
なる基板上への成膜等が可能になる。さらに、500℃
の熱処理後にも所望の特性が得られることから、ガラス
溶着等の高温プロセスが必要なものにも使用できる。し
たがって、磁気ヘッドへの応用を考えた場合、本発明に
よる成膜方法は組み合わせる他の材料や熱処理温度プロ
セスにとらわれない実用的な磁性材料を提供し、記録再
生特性にすぐれた磁気ヘッドを得ることができる。
【図1】図1は本発明に係わる磁性膜の製造方法による
飽和磁束密度とN2ガス体積比の関係を示す図面であ
る。
飽和磁束密度とN2ガス体積比の関係を示す図面であ
る。
【図2】図2は本発明に係わる磁性膜の製造方法による
基板温度150℃でのN2ガス体積比と熱処理温度の組
み合わせに対する軟磁気特性を示す図である。
基板温度150℃でのN2ガス体積比と熱処理温度の組
み合わせに対する軟磁気特性を示す図である。
【図3】図3は本発明に係わる磁性膜の製造方法による
基板温度200℃でのN2ガス体積比と熱処理温度の組
み合わせに対する軟磁気特性を示す図である。
基板温度200℃でのN2ガス体積比と熱処理温度の組
み合わせに対する軟磁気特性を示す図である。
【図4】図4は本発明に係わる磁性膜の製造方法による
基板温度250℃での窒素体積比と熱処理温度の組み合
わせに対する軟磁気特性を示す図である。
基板温度250℃での窒素体積比と熱処理温度の組み合
わせに対する軟磁気特性を示す図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 ArとN2の混合ガス雰囲気中で、スパ
ッタ法を用いてFe−Si−N薄膜を作製する際に、基
板温度をTSUB [℃]、製膜後の熱処理温度をTa [℃]、0
℃1気圧でのN2ガスの体積をVN [m 3 ]、0℃1気圧で
のArガスの体積をVAr [m 3 ]として、 基板温度の温度範囲が、150℃≦TSUB≦250℃、 基板温度と製膜後の熱処理温度との関係が、TSUB<Ta
≦500℃であるとき、混合ガス中のN2ガスの割合と
基板温度の関係が (0.12−0.00026TSUB)(Ta−500)+58
≦{VN/(VAr+VN)} ×100≦(0.10−0.00
034TSUB)(Ta−500)+62 であることを特徴とする軟磁性薄膜の製造方法。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05317831A JP3127070B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 軟磁性薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05317831A JP3127070B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 軟磁性薄膜の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07176445A JPH07176445A (ja) | 1995-07-14 |
| JP3127070B2 true JP3127070B2 (ja) | 2001-01-22 |
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ID=18092540
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP05317831A Expired - Fee Related JP3127070B2 (ja) | 1993-12-17 | 1993-12-17 | 軟磁性薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3127070B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN113270247A (zh) * | 2021-05-15 | 2021-08-17 | 苏州科技大学 | 一种基于三层纳米铁磁薄膜的平面电感 |
-
1993
- 1993-12-17 JP JP05317831A patent/JP3127070B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07176445A (ja) | 1995-07-14 |
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