JP3141136B2 - 低浸炭黒鉛材 - Google Patents

低浸炭黒鉛材

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JP3141136B2 JP02236105A JP23610590A JP3141136B2 JP 3141136 B2 JP3141136 B2 JP 3141136B2 JP 02236105 A JP02236105 A JP 02236105A JP 23610590 A JP23610590 A JP 23610590A JP 3141136 B2 JP3141136 B2 JP 3141136B2
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賢治 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、例えば電子部品のリード端子にステムを形
成する場合等のように、金属の焼結に用いる黒鉛治具等
を構成する黒鉛材に関するものである。
(従来の技術) 例えば、外部接続端子を金属性のリードフレームによ
って構成し、このリードフレーム側に搭載した電子部品
を樹脂封止することにより形成した電子部品搭載装置に
おいては、リードフレームの外部接続端子となる部分が
封止樹脂から外部に突出している。これをそのままにし
ておくと、リードフレームと封止樹脂との界面から湿気
が浸入して内部の電子部品や配線に悪影響を及ぼすこと
があることから、このリードフレームの突出部分にガラ
スによって所謂ステムを形成し、このステムにより気密
溶封することが行われている。
このようなステムを形成するためには、一般に図に示
すようなステム治具が採用されるのであるが、このステ
ム治具は、リードフレームの端子が挿通される穴を有し
ていて、リードフレームの端子を挿通したガラスタブレ
ットを非酸化性雰囲気中で約1000℃に加熱することによ
り、リードフレームの端子にガラスからなるステムを形
成するために使用されるものである。そして、このよう
なステム治具は、一般的には黒鉛を材料として形成され
ているものである。
ところで、このような黒鉛治具によって、リードフレ
ームの端子にステムを形成する場合、この金属製のリー
ドフレーム中に治具側の炭素が浸入するという、所謂浸
炭現象が生ずることがある。つまり、ステムを完成した
後のリードフレームは、純粋な金属ではなく、多くの炭
素を含んだものとなることがあるのである。このよう
に、リードフレームに対して浸炭現象があると、このリ
ードフレームに対して後から必要なメッキを施したい場
合に、このメッキが十分につかないという現象が生ずる
ことになる。
以上のことは、リードフレームに対するステムの形成
治具だけではなく、金属焼結用治具等の場合においても
生ずることであるが、このような治具を高温で使用した
り、あるいは治具における黒鉛構造が発達している場合
に顕著に表れる現象である。
そこで、本発明者等は、浸炭現象を生じない黒鉛材を
開発すべく種々研究を重ねてきた結果、黒鉛骨材に対し
て適量のカーボンブラックを含ませることが良い結果を
生むことを新規に知見し、本発明を完成したのである。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、以上の実状に鑑みてなされたもので、その
解決しようとする課題は、黒鉛材による金属への浸炭で
ある。
そして、本発明の目的とするところは、黒鉛の特性を
十分生かしながら、しかも金属に対する浸炭現象を極力
抑えることのできる低浸炭黒鉛材を提供することにあ
る。
(課題を解決するための手段) 以上の課題を解決するために、本発明の採った手段
は、 「黒鉛基材に対して、平均粒径が直径20nm〜60nmのカ
ーボンブラックを1〜30%含ませたことを特徴とする低
浸炭黒鉛材」 である。
すなわち、本発明に係る低浸炭黒鉛材は、黒鉛骨材に
対してカーボンブラックを含ませたものであるが、この
低浸炭黒鉛材は次のようにして製造される。まず、石油
系または石炭系の骨材コークスに、平均粒径が20nm〜60
nmのカーボンブラックを1〜30%添加し、結合材として
コールタールピッチを加えて加熱混練する。その後、こ
の混練物を粉砕して必要な形状のものに成形し、これを
焼成することにより黒鉛化するのである。
カーボンブラックとして、平均粒径が20nm〜60nmのも
のを使用する理由は、60nm以下のカーボンブラックは黒
鉛構造が発達しにくく、浸炭反応抑制に効果があるが、
20nm以下のカーボンブラックを用いると硬度が高くな
り、本来黒鉛の特徴である易加工性を損なうためであ
る。つまり浸炭反応を抑制し加工性を低下させないため
には20〜60nmのカーボンブラックを用いて、その添加量
を1〜30%にする必要がある。
また、このカーボンブラックの黒鉛骨材に対する添加
量としては、1〜30%にする必要がある。その理由は、
1%以下であると浸炭現象を抑制することができないか
らであり、また30%より多いと、完成後の低浸炭黒鉛材
は脆くまた強度も不足するため、その加工性が著しく低
下するからである。中でも、このカーボンブラックの黒
鉛骨材に対する添加量は、5〜10%であることが最も望
ましい。
(発明の作用) 以上のように構成した低浸炭黒鉛材は、その中にカー
ボンブラックを含んでいたとしても、十分な強度を有し
ていて、これを切削等によって例えばステム治具を形成
する場合の加工性を良好にしている。
この低浸炭黒鉛材を材料としてステム治具を構成した
場合、その中に含まれているカーボンブラックが熱によ
って分離しないものであり、しかもこのカーボンブラッ
クによって黒鉛骨材が被覆されているのであるから、黒
鉛骨材から炭素は分離しないのである。従って、この低
浸炭黒鉛材またはこれから形成した治具とリードフレー
ム等の金属を近接させて、その全体を加熱したとして
も、低浸炭黒鉛材側の炭素が金属側に浸透する、すなわ
ち浸炭することは少なくなるのである。
(実施例) 次に、本発明に係る低浸炭黒鉛材の実施例について、
比較例とともに説明すると、次の通りである。以下の実
施例及び比較例においては、それぞれ3例づつ示してあ
り、それぞれは表1に示すような量のカーボンブラック
を使用して次のように製造している。
・実施例 骨材コークス99重量部と、平均粒子径25nmのカーボン
ブラック1重量部に対して結合材を30重量部加え、加熱
混練、成形、焼成、黒鉛化を行った。
骨材コークス90重量部と平均粒子径40nmのカーボンブ
ラック10重量部に対して結合材を33重量部加え、加熱混
練、成形、焼成、黒鉛化を行った。
骨材コークス70重量部と平均粒子径60nmのカーボンブ
ラック30重量部に対して結合材を35重量部加え、加熱混
練、成形、焼成、黒鉛化を行った。
・比較例 骨材コークス100重量部に結合材30重量部加え、加熱
混練、成形、焼成、黒鉛化を行った。
骨材コークス50重量部と平均粒子径25nmのカーボンブ
ラック50重量部に対して結合材37重量部加え、加熱混
練、成形、焼成、黒鉛化を行った。
骨材コークス70重量部と平均粒子径80nmのカーボンブ
ラック30重量部に対して結合材35重量部加え、加熱混
練、成形、焼成、黒鉛化を行った。
以上のようにして形成した、各実施例及び各比較例に
おける物性は表1に示す通りであり、本発明に係る低浸
炭黒鉛材において大巾な強度の低下はなく、また加工性
も良好であった。なお、カーボンブラックの添加量が30
%を超える場合には、各比較例にて示したように、強度
の低下に伴って素材が脆くなり、加工性は著しく低下し
た。
表2には、このカーボンブラックのコバール金属に対
する浸炭反応の結果が示してあり、この結果によると、
平均流系が60nm以下のカーボンブラックを含ませたもの
に対しては各温度について浸炭反応はみられなかった。
しかしながら、比較例に示した平均粒径が80nmのカー
ボンブラックを含ませたもの、及びカーボンブラックを
全く含ませなかった低浸炭黒鉛材については浸炭反応が
みられた。
(発明の効果) 以上詳述した通り、本発明においては、上記各実施例
にて例示した如く、 「黒鉛基材に対して、平均粒径が直径で20nm〜60nmの
カーボンブラックを1〜30%含ませた」 ことにその特徴があり、これにより、黒鉛の特性を十分
生かしながら、しかも金属に対する浸炭現象を極力抑え
ることのできる低浸炭黒鉛材を提供することができるの
である。
【図面の簡単な説明】
図は本発明に係る低浸炭黒鉛材を使用してステム治具を
構成した例を示す断面図である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】黒鉛基材に対して、平均粒径が直径で20nm
    〜60nmのカーボンブラックを1〜30%含ませたことを特
    徴とする低浸炭黒鉛材。
JP02236105A 1990-09-05 1990-09-05 低浸炭黒鉛材 Expired - Lifetime JP3141136B2 (ja)

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