JP3144467B2 - フィルタークロスの継手 - Google Patents

フィルタークロスの継手

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JP3144467B2
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章夫 永井
登 川口
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敷島紡績株式会社
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、無端状フィルター
クロスの継手に関するものである。
【0002】
【従来の技術】フィルタープレス、ベルトプレス等の濾
過機又は脱水機に使用されるフィルタークロスは、有端
状に作成された本体の両端部に金属製フックを植設する
か、合成樹脂製ループ継手を縫着するか、本体に使用し
た経糸を使用してループ継手を作成するか、本体を折り
返してループ継手とし、この金属製フック又はループ継
手を交互に噛み合わせることにより出来る共通孔に、金
属製の芯線又は合成樹脂製の芯線を通し入れることによ
り両端部を接合し、無端状のフィルタークロスとしてい
る。
【0003】従来の芯線を使用した接合方法は、簡単に
接合できるという長所がある反面、金属製フックや継手
ループが一定間隔で配列されているため共通孔に通し入
れた芯線の両側に空隙が生じるという問題がある。即
ち、芯線の両側に空隙があると、この空隙を通して汚泥
及びケーキがフィルタークロスの裏側に漏れ出てしまう
問題があった。
【0004】この空隙を塞ぐ方法として、例えば、実
開昭54−35480号のように無端濾布(フィルター
クロス)の接合部に硬化後において柔軟性を有する合成
樹脂又はゴムを塗布あるいは浸透させることにより当該
接合部を保護する方法が提案されている。
【0005】又、実開平5−60511号のように継
手部の間隙を被覆する覆布を設ける方法。
【0006】実公昭62−19426号のように継手
部の空隙に糸を挿通する方法。
【0007】実開昭64−20998号のように継手
部の空隙に丸打組物を挿通する方法が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法は
次のような問題があることが分かってきた。
【0009】実開昭54−35480号の接合方法
は、合成樹脂又はゴムが柔軟性を有しているとはいえ、
脱水機運転時の接合部の屈曲作用の影響により、合成樹
脂又はゴムが接合部から剥がれやすい。又、合成樹脂又
はゴムを塗布あるいは浸透させた後、硬化させ、脱水機
を運転するまでの時間が約10時間〜24時間必要とな
り、その間脱水機を停止させておく必要があるので、脱
水機の稼動率が低下する問題があった。
【0010】実開平5ー60511号の方法は、継手
部の間隙は覆布で被覆できるが、覆布の片面は固着され
るが、他の面はフリーの状態になるので、汚泥又はケー
キ等がフィルタークロスの裏面に出てしまう心配があ
り、完全なものではない。
【0011】実公昭62−19426号及び実開昭
64−20998号の方法は、接合当初、空隙が塞がっ
たように見える。しかし、脱水機の種類によっては、例
えば、長尺フィルタークロス走行式フィルタープレスに
おいては、濾過圧が、例えば、4kg/cm2 〜5kg
/cm2 と高くなる。濾過圧が高くなると、接合部が拡
げられるため、空隙を完全に塞ぎきれず、従って、汚泥
又はケーキ等がフィルタークロスの裏面に出てしまう現
象が発生する。このため、この方法も用途によっては、
適用できない問題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記問題点を
解消するために、濾過圧が高い用途でもフィルタークロ
スの接合部からの汚泥又はケーキ等の漏れ出しを解消で
き、しかも、接合部の接合作業が短時間で可能となり、
脱水機の稼動率が低下しないフィルタークロスの継手を
提供することを目的とする。
【0013】先ず、接合部からの汚泥又はケーキ等の漏
れ出しを解消するために、どうすれば良いか検討を行な
った。 1.濾過圧力が高い用途では、接合部の空隙を完全に塞
ぐには、空隙部に樹脂を塗布するだけでは、解消できな
い。 2.そのため、空隙には柔軟性のある糸又は組物等の空
隙挿入材を通し、空隙を塞ぐ必要がある。 3.完全に空隙を塞ぐには、糸又は組物等を通し入れる
だけでもだめで、樹脂の塗布も必要である。樹脂は、硬
化後も柔軟性のあるものが要求される。 4.接合部の作業が短時間で出来、脱水機の停止時間を
最少にし、稼動率を低下させることがないこと。そのた
めには、硬化時間の短い樹脂を使用して作業が可能なこ
と。又、硬化後にすぐ使用するので、硬化後短い時間で
も水に溶解しない樹脂であること。
【0014】上記の点について検討を行なった結果、本
発明に到達したものである。
【0015】本発明は、フィルタークロスの両端部に設
けた接合部のループ継手を交互に噛み合わせて形成した
共通孔に、芯線を通し入れることにより前記両端部が接
合された無端状フィルタークロスの接合部において、前
記芯線の両側におけるループ継手の内側に生じる空隙
に、空隙挿入材を通し入れ、接合部に水硬化性樹脂を塗
布することを特徴とするフィルタークロスの継手であ
る。
【0016】又、長尺フィルタークロス走行式フィルタ
ープレスのように、濾過圧の高い用途に使用するのに適
したフィルタークロスの継手である。
【0017】なお、濾過圧がそれ程高くない用途には、
接合部に水硬化性樹脂を塗布することのみで使用できる
フィルタークロスの継手である。
【0018】
【発明の実施の形態】図1に示すように、フィルターク
ロス本体1、1の両端部にループ継手を有する基布2、
2を縫着等により取付け、ループ継手を交互に噛み合わ
せて形成される共通孔に芯線4、4を通し入れることに
より、フィルタークロス本体1、1の両端部が接合され
る。
【0019】芯線4、4の両側に生じた空隙7、7に本
発明の空隙挿入材5、5を通し接合部3を形成する。
【0020】空隙挿入材5は、柔軟性のある合成繊維の
糸又は合成繊維の糸で組まれた組物等を使用し、ループ
の形状あるいは空隙に合わせて通し入れればよい。
【0021】図1では、空隙挿入材5は、2本の糸ある
いは組物を通し入れる場合を示し、図2は、1本の組物
を通し入れる場合を、図3は1本の糸を通し入れる場合
を示している。
【0022】空隙挿入材5の形態、本数、サイズ等は、
フィルタークロス本体1の仕様、用途及び濾過圧等によ
り適宜決定すればよい。
【0023】図4は、フィルタークロス本体1、1の両
端部に金属製フック12、12を植設し、金属製フック
12、12を交互に噛み合わせて形成される共通孔に芯
線4を通し入れることにより、フィルタークロス本体
1、1の両端部を接合する場合を示している。
【0024】芯線4の両側に生じた空隙7、7に、本発
明の空隙挿入材5、5を通し、接合部3を形成する。
【0025】空隙挿入材5は、前記と同様に柔軟性のあ
る糸又は組物であればよい。図4では、1本の組物を通
し入れる場合を示している。
【0026】次に、接合部3に図1〜図3に示すよう
に、水硬化性樹脂6を塗布する。図4は、水硬化性樹脂
6を接合部3の両面に塗布する場合を示す。
【0027】水硬化性樹脂6としては、水分と反応し、
短時間で硬化し、しかも、硬化後は水に溶解せず、又、
硬化後は柔軟性を有する、例えば、ポリウレタン等の樹
脂であればよい。
【0028】特に、ポリウレタン樹脂は、硬化時間が非
常に短く、柔軟性を充分に有するので望ましい。
【0029】本発明によれば、濾過圧が高い用途では、
空隙挿入材5と水硬化性樹脂6とが相俟って、使用中に
樹脂が剥がれることが解消できる。
【0030】図5は、濾過圧がそれ程高くない用途に使
用する場合は、空隙挿入材5を通し入れなくても、接合
部3に水硬化性樹脂6を塗布することで対応できるの
で、その場合を示したものである。
【0031】[実施例]以下、本発明の実施例を図を参
照しながら説明する。
【0032】組織が2/2杉綾織で織成したフィルター
クロス本体1、1に図1に示すように、フィルタークロ
ス1、1の両端にループ継手を有する基布2、2を縫着
部21にミシン縫いで縫着した。
【0033】このフィルタークロス本体1、1を長尺フ
ィルタークロス走行式フィルタープレスに掛け入れ、ル
ープ継手を交互に噛み合わせて形成される共通孔に2本
の芯線4、4を通し入れ、フィルタークロス本体1、1
の両端部を接合した。
【0034】芯線4、4の両側に生じた空隙7、7に空
隙挿入材5として、ポリプロピレンの170デニールの
マルチフィラメント1本を3本に撚った糸を8本組み合
わせて筒状に組まれた丸打組物を片側の空隙7に各2
本、両側の空隙7、7で計4本通し入れた。
【0035】次に、接合部3に水硬化性樹脂66とし
て、ポリウレタン樹脂を塗布してこの部分に水分を与
え、樹脂を硬化させ、フィルタークロス本体1、1の接
合作業を終え、フィルタークロス1、1を無端状に接合
できた。
【0036】この場合、ポリウレタン樹脂は、約5分後
には、硬化状態が脱水運転可能な状態となった。このた
め、樹脂塗布後の脱水機の停止時間は、5分のみしか必
要でなかった。
【0037】更に、脱水機を運転しても、濾過時あるい
は洗浄時は、常に水に接しているため、脱水機運転中も
硬化を促進しており、脱水機を運転して確認した結果、
接合部からの汚泥又はケーキ等の漏れがないことも判明
した。
【0038】比較例として、実施例と同様に、空隙挿入
材5を通し入れ、接合部3に塗布する樹脂のみを、従来
使用していたシリコン樹脂を使用し、硬化時間を確認し
たところ、脱水運転が可能となる時間は、約10時間〜
24時間が必要であった。
【0039】以上の結果から、本発明によれば、脱水機
の停止時間を大幅に減少して、フィルタークロスの接合
作業ができることが判明し、その結果、脱水機の稼動率
を向上できることになった。
【0040】なお、本実施例で脱水機を継続運転して作
用効果を確認したところ、樹脂が接合部から剥がれるこ
ともなかった。
【0041】
【発明の効果】本発明によれば、濾過圧が高い用途で
も、フィルタークロスの接合部から汚泥又はケーキ等の
漏れ出しを防止できる。
【0042】又、接合部に接合に要する時間が短縮でき
短時間で接合可能となり、脱水機の稼働率が向上でき
る効果も有る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す接合部の断面図。
【図2】本発明の第2実施例を示す接合部の断面図。
【図3】本発明の第3実施例を示す接合部の断面図。
【図4】本発明の第4実施例を示す接合部の断面図。
【図5】本発明の第5実施例を示す接合部の断面図。
【符号の説明】
1 フィルタークロス本体 2 ループ継手を有する基布 3 接合部 4 芯線 5 空隙挿入材 6 水硬化性樹脂 7 空隙 12 金属製フック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭51−13476(JP,A) 実開 昭64−20998(JP,U) 実開 昭51−145676(JP,U) 実開 昭54−35480(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 33/056 B01D 39/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタークロスの両端部に設けた接合
    部のループ継手を交互に噛み合わせて形成した共通孔
    に、芯線を通し入れることにより前記両端部が接合され
    た無端状フィルタークロスの接合部において、 前記芯線の両側におけるループ継手の内側に生じる空隙
    に、空隙挿入材を通し入れ、且つ前記接合部に水硬化性
    のポリウレタン樹脂を塗布することにより前記空隙を塞
    ぎ、前記空隙挿入材と前記水硬化性のポリウレタン樹脂
    とが相俟って作用するようにしたことを特徴とするフィ
    ルタークロスの継手。
  2. 【請求項2】 フィルタークロスの両端部に設けた接合
    部のループ継手を交互に噛み合わせて形成した共通孔
    に、芯線を通し入れることにより前記両端部が接合され
    た無端状フィルタークロスの接合部において、前記 接合部に水硬化性のポリウレタン樹脂を塗布する
    とにより前記芯線の両側におけるループ継手の内側に生
    じる空隙を塞いだことを特徴とするフィルタークロスの
    継手。
  3. 【請求項3】 請求項1または2のフィルタークロス継
    手をフィルタークロス走行式フィルタープレスに用いた
    ことを特徴とするフィルタークロスの継手。
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