JP3146010B2 - 発酵ブイヨンから水不溶性化合物を回収する方法 - Google Patents

発酵ブイヨンから水不溶性化合物を回収する方法

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、発酵ブイヨンから水不溶性化合物を回収す
る新規な方法を関する。一層特に本発明は、発酵ブイヨ
ンからシクロスポリンおよび他の価値ある商業用生成物
を回収する方法に関する。
本発明の背景 発酵ブイヨンから価値ある水不溶性商用化合物を単離
するために、種々の方法が過去に用いられてきた。かか
る化合物を単離するための伝統的技術は、水不溶性活性
成分を単離するための固液分離(例えば、濾過、遠心分
離等)および活性物質を回収するための引き続く固液抽
出を用いる。例えば、ヘリの米国特許第4,117,118号お
よび第4,215,199号は、発酵ブイヨンからシクロスポリ
ンAおよびBを単離する方法であって、遠心分離、均質
化および相当する回数の蒸発(即ち、濃縮)を伴う多段
抽出(メタノール、エチレンクロライドおよび他の水非
混和性有機溶媒を用いて)の工程を含む該方法を記載す
る。その後、最終抽出物は、シリカゲルおよびセファデ
ックス(SEPHADEX)(登録商標)LH20充填物を用いるク
ロマトグラフィー精製に付される。同様な処理操作が、
ロバスタチン(抗高コレステロール血症剤)およびタク
ロリムス(FK−506,免疫抑制剤)のような他のタイプの
水不溶性化合物を単離するために用いられる。これらの
方法論は現在工業的規模の発酵のために用いられている
けれども、それらは典型的には、高エネルギー要件を有
する費用のかかる固液分離装置および溶媒抽出装置/蒸
発装置/凝縮装置を必要とする。加えて、かかる方法か
らの生成物回収収率は、多段操作に因り低い。かくし
て、資本投下およびその後の生産コストは高い。
別の例として、ルダト等の特許(米国特許第5,256,54
7号)は、シクロスポリンAの生成および単離のための
方法であって、懸濁液を形成するよう再結晶化石膏また
はカルサイトの粗粉のような濾過助剤と培養物を混合し
そしてこの混合物を濾過して湿潤バイオマスを得ること
を含む該方法を記載する。該バイオマスは次いで乾燥さ
せれ、そして2〜3回低級カルボン酸エステルでまたは
その代わりに二酸化炭素のような超臨界ガスで抽出され
る。この抽出物は次いで脱脂され、そしてシリカゲルま
たはアルミナ酸化物を用いる調製用HPLCによりクロマト
グラフィーにかけられる。この方法は先行特許に開示さ
れているものに対して限られた利点しか呈さず、何故な
らそれは依然複数の複雑で費用のかかる操作の難点があ
るからである。
水性発酵ブイヨンを清澄化/濾過するための精密濾過
(マイクロフィルトレーション)(MF)または限外濾過
(UF)のいずれかの使用が文献において確立されている
けれども、有機溶媒での抽出が、活性生成物を回収する
ための二次的精製工程として遂行される。上記に記載し
たように、費用の精製処理操作は、2つの異なる単位操
作即ち分離および抽出/蒸発を含む。一般に、水不溶性
生成物について、当該化合物が最初に大容量の水性発酵
ブイヨンから単離され、そして次いで反復的に該化合物
を溶媒で抽出しそして該溶媒を蒸発させることにより精
製され、その結果該化合物は更に異なる溶媒で抽出され
そして濃縮が達成されるまで蒸発され得、しかして該濃
縮から究極的精製が行われ得る。しかしながら、反復的
な抽出および蒸発は、この方法を大規模製造にとって非
常にコストのかかるものにする。
本発明の格別の特徴は、最初の遠心分離および/また
は濾過工程後別々の抽出および蒸発の工程の必要性を省
く連続的処理系を有することにある。この技術は、設計
の簡単性、低減される資本および製造コスト並びに増大
される回収収率を含めて、先行技術の方法に対して多く
の利点を呈する。更に、伝統的方法とは異なり、本発明
の全体的方法がオートメーション化可能でかつ完全に収
容され、しかしてこのことにより人員および環境の両方
共当該化合物への暴露は低減される。このことは、免疫
抑制剤および他の効力のある治療用化合物は高度に毒性
であり得る点で重要な考慮事項である。
本発明の要約 それ故、本発明の目的は、発酵ブイヨン由来の水不溶
性化合物の回収方法を提供することである。
本発明の別の目的は、シクロスポリンおよび他の薬物
をそれらを含有する発酵ブイヨンから回収する方法を提
供することである。
本発明の別の目的は、発酵ブイヨンからのシクロスポ
リンおよび他の薬物の大規模回収のための、コストの少
ない方法を提供することである。
本発明の他の目的は、ここにおける開示から当業者に
明らかであろう。
簡単に言うと、本発明は、原料発酵ブイヨンから水不
溶性化合物を回収する方法であって、次の工程即ち a.溶媒適合性の多孔性濾過膜を横切る接線濾過により該
発酵ブイヨンを濃縮して、該膜を横切る透過物と濃縮ブ
イヨンからなる滞留物とを生成させ、しかして該水不溶
性化合物は該滞留物中に保留され、しかも該滞留物を循
環路に沿って連続的に循環させて滞留物流を形成させか
つ該原料ブイヨンのすべてが濃縮されるまで該原料ブイ
ヨンを該滞留物流中に供給し、 b.該濃縮ブイヨンに溶媒を添加することにより該滞留物
の該水不溶性化合物を可溶化して、該化合物の溶液を生
成させ、そして c.該溶液を工程(a)の多孔質膜を通じて濾過またはダ
イアフィルトレーションして、該多孔質膜を横切る溶媒
透過物を生成させ、しかして該溶媒透過物は可溶化され
た該化合物を含むことからなる上記方法に関する。
随意に、溶媒透過物は、更に、逆浸透または限外濾過
膜を用いて濃縮されそして当業者に知られたいずれかの
方法により精製され得る。
図面の簡単な記載 図1は、本発明の具体的態様の概略図を示す。
本発明の詳細な記載 本発明の方法は、大規模発酵により精製される水不溶
性化合物を回収することに向けられる。ここにおいて用
いられている“回収”は、興味ある化合物から非化合物
物質を除去する方法に言及し、そして過剰の流体を除去
する(例えば、発酵ブイヨンの除去による濃縮)および
/または溶存もしくは不溶性不純物を除去することを包
含する。興味ある化合物から流体および不純物を除去す
ることは該化合物のいくらかの精製をもたらすことにな
るけれども、“回収する”はいかなる特定の精製度を達
成することを要求しないということが留意されねばなら
ない。即ち、回収は、規定精製基準(国民薬品集、米国
薬局方または欧州薬局方の規格のような)を満たす化合
物をもたらすことに必ずしもならない。むしろ、流体お
よび不純物の除去それ自体で、回収を達成するのに十分
である。
本発明の使用に対する一つの条件は、当該化合物それ
自体が発酵の停止時に発酵ブイヨン中に不溶であるとい
うことである。ここにおいて用いられている“不溶性化
合物”は、液体もしくは気体中に分散された固体化合物
またはかかる化合物のエマルジョンのいずれかに言及す
る。該化合物の不溶性は、該化合物それ自体の固有の性
質からまたは溶液のpHもしくはイオンの条件を調整する
結果として生じ得る。例えば、シクロスポリンのような
免疫抑制剤は、典型的には、発酵条件下で不溶性生成物
として生成される。しかしながら、エリスロマイシンの
ような或る抗生物質化合物は、典型的には、生成用有機
体を培養するために用いられる増殖培地中に可溶である
が、しかし発酵過程の終わりにブイヨンのpHをおおよそ
8.7〜11.0に増大することにより不溶性にされ得る。し
かしながら、化合物の不溶性が化合物それ自体にとって
固有であろうがまたは特定の溶液条件から生じようが、
当業者は、本発明の方法が懸濁してまたはエマルジョン
として存在するいずれの水不溶性化合物にも適用可能で
あることを容易に理解しよう。水不溶性化合物の例は、
抗生物質(エリスロマイシンA、B、CおよびDのよう
な)、免疫抑制剤(シクロスポリンA、BおよびG、ラ
パマイシン、アスコマイシンまたはタクロリムスのよう
な)、成長ホルモン、抗高コレステロール血症剤(ロバ
スタチン、プラバスタチンまたはシンバスタチンのよう
な)並びにそれらの全ての中間体および/または誘導体
も含むが、しかしそれらに制限されない。
発酵が遂行される様式は、発酵のいずれの公知の条件
も利用され得る点で本発明にとって重要でない。たいて
いの状況下で特に大規模工業的発酵について、培養培地
および発酵条件(有機体の菌株、接種物のタイプ、発酵
時間、発酵温度等)は、所望化合物の最大収率をもたら
すよう最適化される。シクロスポリンAおよびBの生成
のための適当な発酵パラメーターの例は米国特許第4,11
7,118号および第4,215,199号(ヘリ等)並びに第5,256,
547号(ルダト等)に記載されており、抗高コレステロ
ール血症剤であるロバスタチン、シンバスタチン、ブラ
バスタチン等の生成のための適当な発酵パラメーターの
例は米国特許第4,231,938号(モナガン等)、第4,444,7
84号(ホフマン等)および第4,346,227号(テラハラ
等)に記載されており、そして免疫抑制剤であるタクロ
リムス(FK−506)の生成のための適当な発酵パラメー
ターの例は米国特許第4,894,366号(オクハラ等)に記
載されており、しかしてこれらのすべては参照によりこ
こに組み込まれる。本発明の目的にとって、発酵過程そ
れ自体は、大きさが10リットルなしし100,000リットル
の範囲にあるいずれの小規模または大規模の発酵装置に
おいても遂行され得る。
発酵の停止時に、所望化合物を含有する発酵ブイヨン
は、溶媒適合性(compatible)の濾過膜と接触されそし
て接線濾過により濾過される。ここにおいて用いられて
いる“接線濾過”(tangential filtration)は、液の
大部分が濾過膜を横切るように懸濁液(発酵ブイヨンの
ような)を実質的に連続な流れにてかつ加圧下で多孔質
濾過表面を横切って通過させる過程に言及する。濾過膜
を横切る懸濁液の部分は“透過物”(permeate)または
“濾液”と称され、該膜を横切らない懸濁液の部分は
“滞留物”(retentate)または“濃縮物”と呼ばれ
る。興味ある水不溶性化合物は、滞留物中に残存する。
濾過過程は不溶性化合物からのすべての水性培地の完全
な除去を要求しないこと、即ち滞留物はいくらかの残留
発酵ブイヨンも含み得ることが、留意されねばならな
い。しかしながら、残存水性培地は、希釈効果の故、引
き続く工程(下記に記載される。)において溶媒の可溶
化効率を低減し得る。このことは次いで、濃縮効率の同
じ度合いを達成するために一層多い溶媒の使用を必要と
し得る。
濾過膜は、発酵過程の終わり時に存在する特定の溶液
条件即ち高いもしくは低い酸性度、高いもしくは低いア
ルカリ性度、高いもしくは低い温度、高圧等に耐える
(即ち、該条件下で劣化しない)ことの可能ないずれの
物質からも作られ得る。更に、同じ濾過膜が引き続く濾
過工程(後記参照)において用いられるとき、それは
“溶媒適合性”でなければならず、即ち、濾過膜は、興
味ある化合物を可溶化する(下記に論じられるように)
ために用いられるべき特定の溶媒と接触される時分解に
抵抗しなければならない。いずれの商業的に入手できる
濾過膜も接線濾過のために用いられ得るけれども、表面
型または非深膜が好ましい。“表面型”(surface−typ
e)または“非深”(non−depth)膜は、膜の構造マト
リックス上でまたは内で微粒子を吸収または捕獲するよ
りむしろそれらの表面上で微粒子を保持する膜である。
適当な濾過膜は、セルロース、ポリスチレン、ポリスル
ホンまたはポリアミド製の有機溶媒適合性のポリマー構
造体を含む。好ましい精密濾過膜は、有機溶媒適合性の
デュラポア(DURAPORE)(登録商標)HVPP膜(ベッドフ
ォード,マサチューセッツ州01730のミリポア・コーポ
レーション社により製造されている。)またはアルミナ
から成るセラミック構造体である。最も好ましい精密濾
過膜は、セラミックアルミナである。メンブラロックス
(MEMBRALOX)(登録商標)のようなセラミックアルミ
ナフィルターは、U.S.・フィルター・コーポレーション
社(181トーンヒルロード,ウァレンダーレ,ペンシル
バニア州15086−7527)から購入され得る。適当な溶媒
適合性の限外濾過膜は、やはりミリポア・コーポレーシ
ョン社から入手できるPZHK膜(200,000分子量等級)を
含む。
第1濾過膜の孔サイズは、発酵過程の終わりに発酵ブ
イヨン中に含有される所望の不溶性化合物の微粒子サイ
ズに従って選択される。疎水性の特質に因り、水不溶性
化合物は、自己凝集して水溶液中の微粒子を形成するか
またはそれらのそれぞれの生成用有機体の構造物(例え
ば、細胞壁成分、菌糸体等)と一緒になって凝集構造体
を形成する。かくして、本発明における膜の孔サイズ
は、所望の不溶性微粒子を保持しかつ他のより小さいサ
イズの不溶性物質(存在するとき)並びに可溶性化合物
が水性透過物として通過するのを可能にするよう選択さ
れる。ここにおいて用いられている“微粒子”は、自己
凝集形態の所望不溶性化合物、または不所望な不溶性の
物質もしくは粒子と物理的におよび/もしくは化学的に
一緒になっている所望化合物に言及する。例えば、シク
ロスポリンは、発酵過程の終わりに菌糸体と物理的に一
緒になっている。同様な現象が、免疫抑制剤タクロリム
ス(FK−506)について起こる。かくして、これらの化
合物について、孔サイズは、特定の化合物それ自体より
むしろ菌糸体/化合物の微粒子を保持するよう選択され
る。
種々の孔サイズの濾過膜が、興味ある微粒子物質のサ
イズに依存して第1濾過工程において用いられ得る。好
ましい精密濾過膜(特に、シクロスポリン菌糸を保持す
るために)は約0.02〜5.0μmの範囲の孔サイズを有
し、一方有用な限外濾過膜は約0.001〜約0.05μmの範
囲の孔サイズを有する。しかしながら、当業者はいずれ
の既知サイズの所望微粒子についても適当な膜を容易に
選択し得る、ということが理解される。更に、効率のた
めに、不溶性微粒子を依然保持する最大孔サイズを用い
ることが一般に好ましい(他の条件が等しいとすると、
孔サイズが大きければ大きいほど、流束速度は一層速い
故)。かくして、精密濾過膜および限外濾過膜に加え
て、より大きい孔の濾過膜が本発明内に意図されてお
り、但しそれらが興味ある化合物を保持しかつ接線濾過
に適していることを条件とする。
随意に、他の濾過条件が、当該化合物を処理する効率
を高めるようおよび処理コストを最小にするよう最適化
され得る(濾過膜が一旦選択されると)。例えば、特定
の孔サイズを有する膜が選択されると、膜横断圧、交差
流速度および温度のような他の濾過変数は、経験的に透
過物流束速度と相関するだろう。透過速度としても知ら
れている透過物流束速度は、所与の膜表面積にわたって
および所与の時間にわたって濾過により生成された透過
物の容量に言及する。この速度は、典型的には、リット
ル/平方メートル/時(L/m2/hr)の単位で表される。
濾過変数を調整することにより、透過物流束速度は、必
要とされる膜の量を低減するよう最適化され得る。例え
ば、発酵ブイヨンは、10L/m2/hrの非最適化透過物流束
速度を有し得る。かくして、10時間の期間にて1000リッ
トルのブイヨンの濾過(100L/hr)は、10m2の膜を必要
とするものである(100L/10m2/hr=10L/m2/hrであるの
で)。しかしながら、透過物流束速度を100L/m2/hrに最
適化することにより、同じ結果(即ち、10時間の期間に
て1000リットルのブイヨンの濾過)を達成するためにわ
ずか1m2の膜しか必要とされないものである。膜それ自
体のコストは大容量のブイヨンを処理する全体的コスト
に有意的に寄与し得るので、膜の表面積を低減すること
は、スケールアップされる操作にとって特に重要な考慮
事項である。
最初の濾過後、滞留物は、随意に、更に水溶性不純物
を除去するためにおおよそ2〜4容量部の水(滞留物に
関して)と共にダイアフィルトレーションされ得る。こ
こにおいて用いられている“ダイアフィルトレーショ
ン”または“ダイアフィルトレーションする”は、接線
濾過の特殊な場合即ち滞留物が接線濾過中全般的に一定
の容量に維持されるように透過速度におおよそ等しい速
度にて液体を滞留物に添加する過程に言及する。“ダイ
アフィルトレーションされた物”は透過物に類似の用語
であり、そしてダイアフィルトレーションの過程中膜を
横切る懸濁液の部分に言及する。ダイアフィルトレーシ
ョン中、滞留物中の残留発酵ブイヨンは連続的に希釈さ
れ、従ってダイアフィルトレーションはブイヨン中に残
存する残留可溶性汚染物から所望不溶性化合物を更に精
製する。更に、固体含有率に依存して、濃縮の程度およ
びダイアフィルトレーションされた物の容量は両方共、
膜の閉塞の可能性を最小にするよう、プロセス時間を低
減するようおよび生成物の生成量を最大にするよう変動
され得る。
本発明の方法の第2工程において、滞留物は、興味あ
る化合物を可溶化することの可能な溶媒と混合されて溶
媒スラリーを形成する。溶媒およびその容量は、興味あ
る化合物を優先的に可溶化しおよび他の不溶性化合物の
可溶化を最小にするよう並びに滞留物中に存在する可溶
性不純物の抽出を最小にするよう選択される。本発明に
おいて有用な溶媒は、アルコール、低級エステル、低級
エーテル、低級ケトン並びにクロロホルムおよびメチル
クロライドのような或る種の塩素化炭化水素を含む。好
ましい溶媒は低級のアルコール、エステル、エーテルお
よびケトンを含み、しかして“低級”は1〜6個の炭素
の線状または分枝状炭化水素に言及する。低級アルコー
ルの例はメタノール、エタノール、プロパノール、ブタ
ノールおよびペンタノールであり、低級エステルの例は
メチルアセテート、エチルアセテートおよびメチルブタ
ノエートであり、低級エーテルの例はメチルエチルエー
テル、ジエチルエーテルおよび2−メトキシペンタンで
あり、そして低級ケトンの例はプロパノン、2−プタノ
ンおよび3−ペンタノンである。シクロスポリンについ
ての好ましい溶媒は、低級第1級または第2級のアルコ
ールおよびプロパノンを含む。当業者は、興味ある化合
物の化学的および物理的性質を知っているので適当な溶
媒を容易に選択し得る。
用いられる溶媒の量は、一般に、第1濾過の終わりに
残存する滞留物の量に少なくとも等しく、しかしこれを
大きく越え得る。典型的には、2〜6倍容量が用いられ
る。可溶化の効率は溶媒の容量に依存し、即ち、用いら
れる溶媒が多ければ多いほど、滞留物から回収される生
成物は一層多くなる。しかしながら、更なる下流工程
(下記に論じられているような)において濃縮される必
要があり得る透過物の容量を最小にするためにできる限
り少ない容量の溶媒を用いることも好ましい。
溶媒は、興味ある水不溶性化合物の大部分を可溶化す
るのに十分な期間滞留物と混合される。この期間は0〜
24時間の範囲にあり得るけれども、典型的な期間は約2
時間ないし約6時間の範囲にある。しかしながら、最適
な混合時間は存在する滞留物の量、興味ある化合物、溶
媒中におけるその溶解度および用いられる溶媒の容量に
依存して変動され得る、ということが理解される。
本方法の第3工程において、溶媒スラリーは、溶媒適
合性の多孔質濾過膜を通じて接線濾過により濾過され
る。濾過膜は好ましくは該方法の第1工程において用い
られたものと同じ濾過膜であるが、しかし新鮮なまたは
異なる濾過膜(但し、それが溶媒適合性であることを条
件とする。)もまた用いられ得る。所望化合物は今や溶
媒中に溶解されているので、滞留物ではなく溶媒透過物
が濾過過程中集められる。スラリーは究極的には捨てら
れるけれども、透過後にはスラリーは随意に、追加的溶
媒と共にダイアフィルトレーションされ得る。上記に記
載された水性ダイアフィルトレーションと同様な様式に
て、溶媒ダイアフィルトレーションが、透過速度におお
よそ等しい速度にて溶媒を残留スラリーに添加すること
により達成される。この状況において、追加的溶媒は、
スラリー中に残存する残留未可溶化化合物を更に抽出す
るよう働く。得られた後続的な溶媒でダイアフィルトレ
ーションされた物は溶媒透過物と一緒にされて、貯留溶
媒透過物を構成する。
貯留溶媒透過物の重なる濃縮が、随意に、前に用いら
れたものとは異なる孔サイズを有する溶媒適合性膜に通
じて接線濾過することにより達成され得る。この工程に
おいて用いられる保持膜は、所望化合物をその微粒子
(不溶性凝集物)サイズよりむしろ該化合物の可溶化サ
イズ(即ち、分子量)に基づいて保持するようかつ溶媒
が透過物(これは捨てられる。)として該膜を通過する
のを可能にするよう選択される。特定の分子量遮断(MW
CO)を有する限外濾過(UF)膜、ナノフィルトレーショ
ン(NF)膜または逆浸透(RO)膜が、この目的のために
用いられる。集められた透過物を濃縮するために適当な
UF/MWCO膜は、枠板型(frame and plate type)または
スパイラル型の再生酢酸セルロース膜(ミリポア・コー
ポレーション社から商業的に入手できる。)を含む。適
当なNFまたはRO/MWCO膜は、メンブラン・プロダクツ・
キルヤット・ワイズマン・リミテッド社(P.O.ボックス
138,76101レホヴォット,イスラエル国)により開発さ
れそしてLCIコーポレーション社(P.O.ボックス16348シ
ャーロット,ノースカロライナ州28297)により米国に
おいて販売されているMPSシリーズのセルロ(SelRO)
(商標)カートリッジを含み、またやはりミリポア・コ
ーポレーション社から入手できるナノマックス(NANOMA
X)(商標)シリーズの酢酸セルロースのスパイラル巻
きカートリッジも含む。
かかる膜での濃縮後、生成物は、随意に、更に結晶化
またはクロマトグラフィーにより処理され得る。クロマ
トグラフィーによる精製の場合、溶液は、該溶液中に含
有されている興味ある化合物を選択的に保持するクロマ
トグラフィー媒質と接触され得る。典型的には、かかる
クロマトグラフィー媒質は、微孔質マトリックス(スチ
レンおよびジビニルベンゼンの共重合から製造され
る。)または多孔質のシリカゲルもしくはアルミナ酸化
物である。該マトリックスは、生成物供給物の所望成分
を結合するのに十分大きい表面積を有すべきである。本
発明において有用なクロマトグラフィー媒質は、ポリマ
ーの充填物、支持体または樹脂を含む。かかるクロマト
グラフィー媒質の例は、セファロース(SEPHAROSE)
(登録商標)、セファデックス(SEPHADEX)(登録商
標)およびセファクリル(SEPHACRYL)(登録商標)(8
00センテニアルアベニュー,P.O.ボックス1327,ピスキャ
タウェイ,ニュージャージー州08855−1327のファーマ
シア・バイオテク・インコーポレーテッド社から入手で
きる。)、ドウェックス(DOWEX)(登録商標)シリー
ズの媒質(ミシガン州ミッドランドのダウ・ケミカルズ
社から入手できる。)、バイオ−レックス(BIO−REX)
(登録商標)、マクロプレプ(MACROPREP)(登録商
標)およびバイオ−ゲル(BIO−GEL)(登録商標)シリ
ーズの媒質(85Aマークスドライブ,メルビル,ニュー
ヨーク州11747のバイオラッド・ラポラトリーズ社から
入手できる。)並びにテンタクル(Tentacle)シリーズ
の充填物(350コロンビアストリート,P.O.ボックス352,
ウェイクフィールド,ロードアイランド州02880のEM・
セパレーションズ・テクノロジー社から入手できる。)
を含む。非官能性ポリマー充填物の例は、トソハース社
(インデペンデンス・モールウエスト,フィラデルフィ
ア,ペンシルバニア州19105)から購入され得るアンバ
ークロム(AMBERCHROM)(商標)CG161−mである。
別の随意的工程として、濃縮化合物は、2回目にシリ
カゲルまたは逆相C8もしくはC18充填物のような適当な
クロマトグラフィー媒質でもって精製され得る。かかる
精製のために適当なクロマトグラフィー媒質は、当業者
に周知である。本方法の最終の随意的工程において、当
該化合物は、別の有機溶媒中に抽出され、濃縮されそし
て結晶化され得る。これらの結晶は次いで濾過または遠
心分離のいずれかにより分離されそして真空下で乾燥さ
れて、最終精製生成物が得られる。
好ましい具体的態様において特に大規模発酵につい
て、所望水不溶性化合物の単離は、図1において示され
ているような閉鎖循環系において成し遂げられる。発酵
ブイヨン(A)は、第1入口(1)を経て、受槽
(2)、受槽(2)の出口(3)から濾過モジュール
(7)の入口(6)まで延伸する第1連結パイプ
(4)、発酵ブイヨン(原料または濃縮されたもの)を
第1連結パイプ(4)を通じてポンプ輸送するためのポ
ンプ(5)、濾過モジュール(7)、濾過モジュール
(7)内に収容された濾過膜(8)および濾過モジュー
ル(7)の出口(9)から受槽(2)の第2入口(11)
まで延伸する第2パイプ(10)からなる系中に導入され
る。
操作中、原料発酵ブイヨン(A)は最初に入口(1)
を通じて受槽(2)に入り、ポンプ(5)により発生さ
れた圧力下で第1連結パイプ(4)中にそしてそれを通
じて濾過モジュール(7)に流れる。濾過モジュール
(7)内で、該ブイヨンは濾過膜(8)に接触する。こ
のブイヨンは濾過膜(8)を横切って通って接線濾過に
より濾過されて、出口(12)を通じて捨てられる透過物
(B)と滞留物(C)とが生成される。滞留物(C)は
次いで、濾過モジュール(7)の出口(9)から受槽
(2)の第2入口(11)まで延伸する第2連結パイプ
(10)に入る。濃縮ブイヨン(C)は受槽(2)に入
り、流入する未濃縮発酵ブイヨン(A)と混合される。
かくして、循環するブイヨンは、一方向にてこの閉鎖系
を流れる滞留物を形成する。好ましい具体的態様におい
て、該系は、おおよそ3〜50psiの膜横断圧(TMP)下で
おおよそ30〜60℃の制御温度にて発酵ブイヨンを循環す
るよう設計される。該ブイヨンは、出発ブイヨン容積の
おおよそ4分の1ないし2分の1が滞留物として残存す
るまで閉鎖系を通じて循環される。
膜の閉塞(これはブイヨンの濃縮から生じる。)の問
題を最小にするために、系は、随意に、周期的に透過物
を濾過要素を通じて逆方向に押しやるよう働く背脈動機
構を組み込むよう設計され得る。背脈動の結果として、
汚染性層は、膜から持ち上げられそして滞留物の交差流
中に運び去られる。背脈動機構の代わりにまたはそれに
加えて、系の設計には、当該技術において公知のいずれ
の供給およびブリードの構成も組み込まれ得る。かかる
構成は、膜上における滞留物の局部的過度濃縮を防止す
るのを助ける。かくして、当業者は、いずれかの公知の
方法により膜の閉塞を防止するよう系を容易に適合し得
る。
記載された操作系はブイヨンの大容量を収容するよう
および処理コストを最小にするよう設計変更および/ま
たは有意的に拡大され得る、ということも留意されるべ
きである。例えば、操作系は、数多くの濾過モジュール
(並列にてまたは直列にて)、複数のポンプ、導管およ
び受槽でもって設計され得る。大きな操作系は、部分的
にまたは完全にオートメーション化され得る。更に、大
きな操作系には、全体の回収/精製機構の一部として更
なる下流の精製工程が組み込まれ得る。かくして、化学
工学技術において通常の技能を有する名人は、利用でき
る資源(即ち、装置および空間)に合致するようおよび
製造コストを収めるよう操作系を容易にスケールアップ
または適合し得る。
本方法の第2工程において、膜濾過モジュール(7)
の透過物用出口(12)は閉じられる。次いで、適当な溶
媒が、原料発酵ブイヨンと同じ入口(1)を通じて受槽
(2)中の滞留物に添加される。該溶媒は、興味ある化
合物と該化合物のほとんどが溶解されるまで2〜6時間
混合される。
次工程において、出口は再び開かれ、そして溶媒スラ
リーは閉鎖系全体を通じて再循環されて第1工程の濾過
膜に接触しそしてそれを通じて濾過される。水性透過物
が当該化合物をほとんど含有していない第1工程とは異
なり、溶媒透過物は、該化合物のほとんどを溶存生成物
として含有する。それ故、それは、更なる下流処理のた
めの貯槽中に連続的に集められる。好ましい具体的態様
において、滞留物流が再始動されると、一定のスラリー
容量を維持するよう新鮮な溶媒が受槽中に連続的に添加
される。換言すると、溶媒スラリーは新鮮な溶媒と共に
ダイアフィルトレーションされて、残留生成物は液相中
に連続的に抽出される。溶媒ダイアフィルトレーション
された物は、次いで別個の貯槽中の溶媒透過物と一緒に
される。
溶媒ダイアフィルトレーション工程の終わりに、新鮮
な溶媒の添加は停止され、そして溶媒スラリーは更に濾
過のみにより濃縮される。この工程は、製造者が使用済
みスラリーを廃棄物として捨てる前にスラリーから生成
物の最大量を回収するのを可能にする。必要なら、嫌気
性廃棄物処理にとって望ましくない残留溶媒(有機溶媒
の存在は通常BOD(生物学的または生化学的酸素要求
量)を増大するので)を回収するために水が使用済みス
ラリー濃縮物に添加され得るように、第4工程が設計さ
れ得る。また、この洗浄工程から回収された溶媒は、環
境的影響を最小にするために再循環または再使用のため
に蒸留され得る。その場合には、これにより、下記の第
1表に要約されている3サイクルの膜操作が完了され
る。
貯留溶媒透過物(即ち、溶媒透過物プラス溶媒ダイア
フィルトレーション物)は、ミリポア(Millipore)ナ
ノマックス(NANOMAX)(商標)シリーズのスパイラル
巻きROカートリッジを用いて引き続いて濃縮される。そ
の後で、この濃縮物は、再結晶またはクロマトグラフィ
ーにより更に精製され得る。典型的な例において、アン
バークロム(AMBERCHROM)(商標)CG161−mカラムは
ある量の粗製シクロスポリン濃縮物を装填され、そして
その床はエタノール−水勾配(20〜60%)で溶離され
る。個々の画分は高性能液体クロマトグラフィー(HPL
C)または薄層クロマトグラフィー(TLC)により分析さ
れて、化合物活性を含有する画分が決定される。クロマ
トグラフィーにかけられた溶液および/またはそれから
の溶離剤のすべての貯留画分は、次いで限外濾過または
逆浸透のいずれかにより濃縮されそして更に当業者に知
られたいずれかの方法により更に精製され得る。濃縮溶
液はまた、適当な溶媒で抽出されて最終精製に備えられ
得る。
本発明は今、例により更に記載される。これらの例は
単に本発明の例示となるものであり、決して本発明を限
定するようには意図されていない。
実施例1 セラミック精密濾過およびメタノール抽出によるシクロ
スポリンの回収 5.1%乾燥固体および10%懸濁湿潤固体を含有する実
験ランNo.CD−263からのシクロスポリン発酵ブイヨンお
およそ160リットルを、受槽中に供給した。膜ユニット
は2枚の0.2μmロミコン(ROMICON)(登録商標)(85
0メインストリート,ウィルミングトン,マサチューセ
ッツ州01887のコッホ・メンブラン・システムズ・イン
ク社)セラミック精密濾過(CMF)膜要素(直列にて)
から成り、しかし各々0.2m2の表面積を有していた。入
口圧を60psiに設定し、そして該ブイヨンを系を通じて
再循環させる一方、水溶性不純物を含有する水性透過物
を除去した。90分後(この時間中、平均透過物流束速度
は183L/m2/hrであった。)、容量はおおよそ50リットル
に濃縮された。次いで、新鮮な水を透過速度と同じ速度
にて受槽に添加して、水および関連不純物の除去を続行
した。透過物流束速度は、おおよそ150L/m2/hrであると
測定された。おおよそ155リットルの透過物およびダイ
アフィルトレーションされた物を、集めそしてHPLCによ
りサンプリングした。このサンプリングにおいて、シク
ロスポリン活性はほとんど検出されなかった。
第2工程として、50リットルの濃縮ブイヨン(ダイア
フィルトレーションされたもの)を含有する受槽に100
リットルのメタノールを添加し、膜に対する弁を閉じ、
そしてスラリーを2時間混合した。CMFユニットを再始
動させ、そして溶存生成物を膜により分離し(即ち、透
過物として)そして生成物槽中に集めた。透過物流束速
度は60psi(入口)および32psi(出口)の圧力下で105L
/m2/hrにて始まり、そしてゆっくりと36L/m2/hrまで下
がった。圧力を次いでおおよそ80psi(入口)および55p
si(出口)に増大する一方、温度を28〜30℃に維持し
た。スラリーを100リットルに濃縮した後、20リットル
の洗浄用メタノールを添加した(シクロスポリンの収率
を増大させるために)。HPLCにより決定して、約27グラ
ム(64%)のシクロスポリンが回収され、一方15グラム
(36%)がメタノール洗浄後滞留物中に依然存在してい
た。
実施例2 セラミック精密濾過およびメタノール/エチルアセテー
ト抽出によるシクロスポリンの回収 4.6%乾燥固体を含有する実験ランNo.CD−265からの
シクロスポリン発酵ブイヨンおおよそ8リットルを、受
槽中に供給した。膜ユニットは、0.12m2の表面積を有す
る1枚の0.2μmミリポア(Millpore)セラフロ(CERAF
LO)(登録商標)セラミック精密濾過(CMF)膜要素か
ら成っていた。出口圧を20〜30psiにそして入口圧を50
〜55psiに設定した。該ブイヨンを系を通じて再循環さ
せる一方、水溶性不純物を含有する水性透過物を除去し
た。膜を横切る初期透過物流束速度は450L/m2/hrであ
り、そしてゆっくりと30分の濾過後100L/m2/hrに低減し
ていた。容量はおおよそ2リットルに濃縮され、そして
追加の8リットルの新鮮なブイヨンを添加しそして更に
おおよそ2リットルに濃縮した。透過物流束速度は、約
50L/m2/hrに低減した。次いで、総量12リットルの蒸留
水を2リットルのアリコートにて透過速度と同じ速度で
槽に添加して(ダイアフィルトレーション)、水および
関連不純物の除去を続行した。流束速度は、おおよそ50
〜65L/m2/hrであると測定された。
第2工程として、膜に対する弁を閉じそして2リット
ルのメタノールを受槽に添加し、次いでスラリーを2時
間混合した。追加の2リットルのメタノール/エチルア
セテート(50/50v/v)を添加した後、CMFユニットを再
始動させた。メタノール/エチルアセテート溶媒中に溶
解されたシクロスポリン生成物を膜を通じてダイアフィ
ルトレーションし、そして生成物槽中に集めた。流束速
度は48psi(入口)および26psi(出口)の圧力下で75L/
m2/hrにて始まり、そしてゆっくりと総量16リットルの
メタノール/エチルアセテートでもってのダイアフィル
トレーション時に155L/m2/hrまで増大した。溶媒ダイア
フィルトレーション中温度は制御せず、そして28〜36℃
の間で変動した。
実施例3 ニロ(Niro)(登録商標)0.05μmセラミック膜を用い
るシクロスポリンAのメタノール抽出 11.3%乾燥固体および26%懸濁湿潤固体を含有する実
験ランNo.CD−268からのシクロスポリン発酵ブイヨンお
およそ140リットルを、受槽中に供給した。膜ユニット
は、0.3m2の表面積および6ミリメートル(mm)直径の
流路を有する1の0.05μmニロ(Niro)(登録商標)セ
ラミック精密濾過(CMF)膜要素から成っていた。入口
圧を60psiに設定し、そして該ブイヨンを系を通じて再
循環させる一方、水溶性不純物を含有する水性透過物を
除去した。膜を横切る初期透過物流束速度は246L/m2/hr
であり、そしてゆっくりと90分後48L/m2/hrまで下がっ
ていた。ブイヨンの容量はおおよそ58リットルに濃縮さ
れ、次いで72リットルの蒸留水を受槽に添加して水およ
び関連不純物の除去を続行した。透過物流束速度は、希
釈効果に因りおおよそ220〜280L/m2/hrに増大した。希
釈ブイヨンを40リットルに濃縮した後、追加の90リット
ルの蒸留水を添加してブイヨンの洗浄を続行した。集め
られた透過物は、HPLCにより分析されそしてほとんど活
性を示さなかった(おおよそ0.002グラム/Lのシクロス
ポリンA)。ブイヨン(滞留物)が38リットルに濃縮さ
れた時、セラミックユニットを停止し、そして92リット
ルのメタノールを添加しそしておおよそ14時間混合して
シクロスポリンをアルコール相中に溶解させた。
CMFユニットを再始動させ、そしてメタノール透過物
中の溶存生成物を膜により分離しそして生成物槽中に集
めた。溶媒透過物流束速度は68〜70psi(入口)および3
8〜40psi(出口)の圧力下で50L/m2/hrにて始まり、そ
してゆっくりと14L/m2/hrまで下がった。温度は35℃に
て始まり、そして再循環により発生された熱のためにゆ
っくりと約50℃まで増大した。生成物を含有する総量70
リットルのメタノールを、更なる処理のために集めた。
実施例4 ニロ(Niro)(登録商標)0.05μmセラミック膜を用い
るシクロスポリンAのエタノール抽出 実験ランNo.102からの発酵ブイヨンおおよそ30,500L
を受槽中にポンプ輸送し、しかして該受槽は直列のニロ
(Niro)(登録商標)セラミック精密濾過(CMF)モジ
ュール(この系のために、総計60m2の表面積を有する0.
05μm膜が収容されている。)に供給した(各々4枚を
含有する4つの再循環ループ)。膜横断圧をおおよそ5
〜15psiに制御し、そして供給物温度を35℃ないし45℃
に制御した。透過物流束速度は、23L/m2/hrないし62L/m
2/hrの範囲にあった。物質は9,000Lに濃縮され、そして
おおよそ24,000Lの水を伴った。透過物流束速度は、44L
/m2/hrないし70L/m2/hrの範囲にあった。物質を8,100L
の最終容量に濃縮した。次いでおおよそ10,900Lの特別
変性3A等級エチルアルコールを濃縮物に添加し、そして
35℃ないし40℃に2時間加熱した。溶媒スラリーを追加
の19,000Lの特別変性3A等級エチルアルコールと共にダ
イアフィルトレーションした。スラリーはおおよそ6,50
0Lの最終容量に濃縮され、そしてHPLCにより決定して5
%未満の原料ブイヨン活性を含有していた。おおよそ3
5,000Lの溶媒透過物が集められ、そして引き続いて以下
の実施例5に記載されているように逆浸透により濃縮さ
れた。
実施例5 ミリポア(Millipore)ナノマックス(NANOMAX)(商
標)−50逆浸透膜を用いるシクロスポリンAの濃縮 実験ランNo.102からのシクロスポリン富化エタノール
溶液および35,000Lが、180m2の総表面積のナノマックス
(NANOMAX)(商標)−50膜を含むミリポア(Millipor
e)逆浸透ユニットに供給された。該膜は70%までのエ
タノール(重量により)に適合性であるので、供給物流
を、逆浸透ユニットに供給するに先立って水で部分的に
希釈しそして濾過により清澄化した。物質を供給物槽か
ら高圧多段ポンプにポンプ輸送した。生成物を120〜170
L/minの交差流速度にて膜を横切ってポンプ輸送し、そ
して滞留物を供給物槽に戻した。膜横断圧を典型的には
500psiに制御すると共に、温度を39〜47℃に制御した。
透過物流束速度は、3.3〜15.3L/m2/hrの範囲にあった。
逆浸透からの透過物は残余のシクロスポリン活性しか含
有しておらず、捨てられた。
実施例6 ミリポア(Millipore)1000MWCO PLACシリーズ限外濾
過膜を用いるシクロスポリンAの更なる濃縮 発酵ブイヨン(実験ランNo.CD−273)のセラミック精
密濾過からのシクロスポリンA含有メタノール透過物お
およそ20リットルを、ミリポア(Millipore)プロスタ
ック(PROSTAK)(商標)限外濾過系の供給物槽中に入
れた。約1,000のMWCOを有する0.93m2のPLAC再生セルロ
ース膜1枚を、接線流用の板枠型モジュールにおいて用
いた。流れ温度を、冷却水を備えた熱交換器を用いて28
〜30℃に維持した。入口圧および出口圧をそれぞれおお
よそ80psiおよび68psiに制御し、そして膜横断圧(TM
P)を約55psiに制御した。透過物流束速度は11.6L/m2/h
rにて始まり、そして5倍の濃縮後(即ち、4リットル
の最終滞留物)8.4L/m2/hrにて終わった。生成物は滞留
物中に保持され、そしてメタノールは透過物中に除去さ
れた。この膜濃縮工程についての生成物の典型的な収率
は約94%であって、6%の生成物が透過物中に損失し
た。その後、系を新鮮なメタノールでおよび次いで蒸留
水でフラッシュおよび清浄にして、初期流束速度が回復
された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07K 7/64 C07K 7/64 C12P 17/02 C12P 17/02 17/06 17/06 21/00 21/00 A (72)発明者 ロツク,ジーン・ピー アメリカ合衆国、イリノイ・60046、レ イク・ビラ、ノース・ネイサン・ヘイ ル・ドライブ・36657 (56)参考文献 特開 平2−128687(JP,A) 特表 平7−503120(JP,A) 米国特許5256547(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 37/00 B01D 61/02 C12P 17/02 - 17/06 C12P 21/00 - 21/06 BIOSIS(DIALOG)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】原料発酵ブイヨンから水不溶性化合物を回
    収する方法であって、 a.溶媒適合性の多孔性濾過膜を横切る接線濾過により該
    発酵ブイヨンを濃縮して、該膜を横切る透過物と該濃縮
    ブイヨンからなる滞留物とを生成させ、しかして該水不
    溶性化合物は該滞留物中に保留され、しかも該滞留物を
    循環路に沿って連続的に循環させて滞留物流を形成させ
    かつ該原料ブイヨンのすべてが濃縮されるまで該原料ブ
    イヨンを該滞留物流中に供給し、 b.該濃縮ブイヨンに溶媒を添加することにより該滞留物
    の該水不溶性化合物を可溶化して、該化合物の溶液を生
    成させ、そして c.該溶液を工程(a)の該濾過膜を通じて濾過またはダ
    イアフィルトレーションして、該濾過膜を横切る溶媒透
    過物を生成させ、しかして該溶媒透過物は該可溶化化合
    物を含む 工程からなる上記方法。
  2. 【請求項2】該化合物が、免疫抑制剤、マクロライド系
    抗生物質、抗高コレステロール血症剤、シクロスポリン
    並びにそれらの誘導体および中間体から成る群から選択
    される、請求の範囲第1項の方法。
  3. 【請求項3】該化合物が、シクロスポリンA、シクロス
    ポリンB、シクロスポリンG、ラパマイシン、アスコマ
    イシンおよびタクロリムスから選択された免疫抑制剤で
    ある、請求の範囲第2項の方法。
  4. 【請求項4】該免疫抑制剤がシクロスポリンAである、
    請求の範囲第3項の方法。
  5. 【請求項5】該化合物が、ロバスタチン、プラバスタチ
    ン、シンバスタチンおよびフルバスタチンから選択され
    た抗高コレステロール血症剤である、請求の範囲第2項
    の方法。
  6. 【請求項6】該化合物が、エリスロマイシンA、B、C
    およびDから選択されたマクロライド系抗生物質であ
    る、請求の範囲第2項の方法。
  7. 【請求項7】該濾過膜が約0.001μmないし約5.0μmの
    孔サイズを有する、請求の範囲第1項の方法。
  8. 【請求項8】該濾過膜が約0.001μmないし約0.05μm
    の孔サイズを有する、請求の範囲第1項の方法。
  9. 【請求項9】該濾過膜が、セルロース、ポリスチレン、
    ポリスルホンおよびポリアミドから成る群から選択され
    る、請求の範囲第1項の方法。
  10. 【請求項10】該濾過膜がセラミックアルミナである、
    請求の範囲第1項の方法。
  11. 【請求項11】該濾過膜が約0.05μmないし約5.0μm
    の孔サイズを有する、請求の範囲第10項の方法。
  12. 【請求項12】工程bの該溶媒が、低級アルコール、低
    級エステル、低級エーテルおよび低級ケトンから成る群
    から選択される、請求の範囲第1項の方法。
  13. 【請求項13】該溶媒が、メタノール、エタノール、プ
    ロパノールおよびブタノールから選択されたアルコール
    である、請求の範囲第12項の方法。
  14. 【請求項14】工程(b)において該化合物を可溶化す
    るに先立って、該濃縮ブイヨンを工程(a)の該濾過膜
    を介してダイアフィルトレーションする工程を更に含
    む、請求の範囲第1項の方法。
  15. 【請求項15】該溶媒透過物を逆浸透または限外濾過膜
    にて濃縮する工程を更に含む、請求の範囲第1項の方
    法。
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