JP3212828B2 - 積層フイルム - Google Patents

積層フイルム

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JP3212828B2
JP3212828B2 JP11996995A JP11996995A JP3212828B2 JP 3212828 B2 JP3212828 B2 JP 3212828B2 JP 11996995 A JP11996995 A JP 11996995A JP 11996995 A JP11996995 A JP 11996995A JP 3212828 B2 JP3212828 B2 JP 3212828B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層フイルムに関し、更
に詳しくは、磁気記録材料(例えばオーディオテープ、
ビデオテープ等の磁気テープ、フロッピーディスク等の
磁気ディスク、テレホンカード、プリペイドカード等の
磁気カード)、電子材料、グラフィック材料、製版フイ
ルム、OHPフイルム、包装材料、工程材料等に有用
な、特に磁気テープ用のベースフイルムに有用な積層フ
イルムに関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフイルム、特にポリエチレ
ンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを用いた
ポリエステルフイルムは磁気テープ等の磁気記録材料用
として、また包装材料、写真材料、グラフィック材料等
の一般工業材料用として広く使用されている。
【0003】しかしながら、かかるポリエステルフイル
ムは帯電し易い欠点を有しており、フイルムが帯電する
とその表面にゴミやほこりが付着し、品質上のトラブル
が生じる問題がある。また、フイルムの加工工程で有機
溶剤を用いる場合は、帯電したフイルムからの放電によ
り引火の危険が生じる等の問題がある。
【0004】このような帯電による問題に対し、ポリエ
ステルフイルムの表面に低分子帯電防止剤や高分子帯電
防止剤等を含む制電性塗膜を塗設してフイルムの表面固
有抵抗値を低減する方法が提案され実用化されている。
【0005】この低分子型の帯電防止剤としては、例え
ばスルホン酸塩基を有する長鎖アルキル化合物(特開平
4―28728号公報)等のような界面活性剤型のアニ
オン系帯電防止剤が知られており、また高分子型の帯電
防止剤としては、主鎖にイオン化された窒素元素を有す
るポリマー(特開平3−255139号公報、特開平4
−288127号公報、特開平6−172562号公
報)や、スルホン酸塩変性ポリスチレン(特開平5−3
20390号公報)等が知られている。
【0006】しかし、このような低分子型の帯電防止剤
を用いた制電性塗膜では、帯電防止剤が塗膜中を移動し
て界面に集積しフイルムの表面エネルギーが変化し、そ
の結果フイルム表面に磁性層、離型層、易接着層等のト
ップコート層を積層する際の接着特性に悪影響を及ぼす
等の問題や、制電性が経時的に悪化するという問題があ
る。一方、高分子型の帯電防止剤を用いた制電性塗膜で
は、制電性を良好なものとするため帯電防止剤を多量に
配合することや、膜厚の厚い制電性塗膜を形成させるこ
とが必要であるため経済的でなく、また、製品とならな
い屑フイルム(例えば製品から切断除去したフイルム端
部等)を回収し、フイルム製造用の再生材料として使用
すると、溶融製膜の際に再生材料中に含まれる塗膜成分
が熱劣化し、得られたフイルムが著しく着色し実用性に
欠ける(回収性が劣る)ものとなる等の問題がある。
【0007】一方、これらのポリエステルフイルムは通
常ロール状に巻いた状態で保管され、フイルムに加工等
を施す際にはロールからフイルムを巻き出し、加工工程
でフイルムを高速度で長手方向に移動(走行)させなが
ら使用される。ところが、従来技術のような単に表面固
有抵抗値を低減したフイルムでは、フイルムをロールか
ら巻き出す際のフイルム同士の剥離による帯電(剥離帯
電)を低く抑えることが難かしく、この帯電によりフイ
ルムが加工用のロール等に密着して皺が生じたり切断す
る等加工工程で円滑にフイルムを走行させることが困難
となる欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の問題点を解消し、フイルムをロールから巻
き出す際の耐剥離帯電性、フイルムの表面エネルギー安
定性、フイルムの回収性に優れた積層フイルムを提供す
ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、本発明
によれば、ポリエステルフイルムの少なくとも片面に、
スルホン酸塩基を有する成分が2〜20モル%共重合さ
れ二次転移点が70〜160℃の共重合ポリエステル
(A)100重量部に対し、下記式(I)で示される構
成単位(i)60〜98モル%、下記式(II)で示され
る構成単位(ii)0〜25モル%及び下記式(III)で示
される構成単位(iii)1〜15モル%の共重合体(B)
を0.1〜10重量部含有する組成物を含む水性塗液を
塗布し、乾燥、延伸してつくられた塗膜が設けられてい
る積層フイルムにより達成される。
【0010】
【化4】
【0011】
【化5】
【0012】[式(II)中、R1 、R2 はHまたはC
H3 ;Xは炭素数が1〜6の飽和炭化水素基]
【0013】
【化6】
【0014】[式(III)中、R1 、R2 はHまたはCH
3 ;R3 は炭素数が2〜10アルキレン基;R4 、
R5 、R6 はHまたは炭素数が1〜5の飽和炭化水素
基;R7 は炭素数が1〜5の飽和炭化水素基を示す。]
以下、本発明について詳細に説明する。
【0015】[ベースフイルム]本発明においてベース
フイルムにはポリエステルフイルムを用いるが、ベース
フイルムを構成するポリエステルは、ジカルボン酸成分
とグリコール成分からなる線状ポリエステルである。
【0016】このジカルボン酸成分としては、例えばテ
レフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4´−ジフェ
ニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン
ジカルボン酸等を挙げることができ、特にテレフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸が好ましい。
【0017】また、グリコール成分としては、例えばエ
チレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレン
グリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、ネオペンチルグリコール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサ
ンジメタノール、ポリエチレングリコール、ポリテトラ
メチレングリコール等を挙げることができ、特にエチレ
ングリコールが好ましい。
【0018】かかるポリエステルのうち、ポリエチレン
テレフタレート或いはポリエチレン―2,6―ナフタレ
ートが、高ヤング率である等の機械的特性に優れ、耐熱
寸法安定性がよい等の熱的特性等に優れたフイルムが得
られるため好ましい。
【0019】上述のポリエステルは、ポリエステルフイ
ルムと塗膜との接着性をより良好なものとする等のた
め、上記ジカルボン酸成分或いはグリコール成分等を共
重合したポリエステルであってもよく、更に三官能以上
の多価化合物をポリエステルが実質的に線状となる範囲
(例えば5モル%以下)で少量共重合したポリエステル
であってもよい。
【0020】かかるポリエステルは常法によりつくるこ
とができる。また、ポリエステルの固有粘度が0.45
以上であるとフイルムの剛性が大きい等の機械的特性が
良好となるため好ましい。
【0021】上記のポリエステルには、フイルムの滑り
性を良好なものとするため有機や無機の微粒子を滑剤と
して、例えば0.001〜5重量%の配合割合で含有さ
せることができる。かかる微粒子の具体例として、炭酸
カルシウム、酸化カルシウム、酸化アミルニウム、酸化
チタン、グラファイト、カオリン、シリカ、アルミナ、
酸化珪素、酸化亜鉛、カーボンブラック、炭化珪素、酸
化錫等の無機微粒子、架橋アクリル樹脂、架橋ポリスチ
レン樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂等の有機微粒
子を好ましく挙げることができる。
【0022】前記微粒子以外にも着色剤、公知の帯電防
止剤、酸化防止剤、有機滑剤、触媒、蛍光増白剤、可塑
剤、架橋剤、滑り剤、紫外線吸収剤、他の樹脂等を必要
に応じて添加することができる。
【0023】ポリエステルフイルムの厚さは、延伸後に
1〜300μmとなるものが好ましい。また、フイルム
の用途によりポリエステルフイルムの光線透過率を調整
することができる。例えば透明性を要求される用途には
延伸後の光線透過率が80%以上のポリエステルフイル
ムを用いることができる。
【0024】本発明に用いるポリエステルフイルムは、
従来から知られている方法で製造することができる。例
えば、前記ポリエステルを溶融し冷却ドラム上にキャス
トして未延伸フイルムとし、次いで該未延伸フイルムを
縦方向に延伸し、続いて横方向に延伸することで製造で
きる。さらに縦方向及び/又は横方向に再度延伸するこ
ともできる。延伸処理はポリエステルの二次転移点(T
g)より高い温度で、夫々の方向に2倍以上、さらには
3倍以上延伸することで行うのが好ましい。その際、面
積延伸倍率は8倍以上、さらには9倍以上とするのが望
ましい。面積延伸倍率の上限は、フイルムの用途にもよ
るが、35倍、さらには30倍とするのが好ましい。延
伸後に熱処理して配向結晶化を完結させることもでき
る。
【0025】[共重合ポリエステル(A)]本発明に用
いる共重合ポリエステル(A)は、ジカルボン酸成分と
グリコール成分からなる線状ポリエステルであり、スル
ホン酸塩基を有する成分が全酸成分当たり2〜20モル
%共重合された、二次転移点が70〜160℃の共重合
ポリエステルである。
【0026】このジカルボン酸成分としてはテレフタル
酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、4,4´
−ジフエニルジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、
ドデカンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、フ
ェニルインダンジカルボン酸等を好ましく例示すること
ができ、グリコール成分としてはエチレングリコール、
ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3
−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペ
ンチルグリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6
−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トリエ
チレングリコール、ビスフェノールA−アルキレンオキ
シド付加体、水添ビスフェノールA−アルキレンオキシ
ド付加体、ポリエチレングリコール等を好ましく例示す
ることができる。
【0027】共重合ポリエステル(A)に用いるスルホ
ン酸塩基を有する成分とは、スルホン酸塩基を有するジ
カルボン酸成分或いはスルホン酸塩基を有するグリコー
ル成分であり、例えば、5−Naスルホイソフタル酸、
5−Kスルホイソフタル酸、5−Naスルホテレフタル
酸、5−Liスルホテレフタル酸、5−トリブチルフォ
スフォニウムスルホイソフタル酸、1−Naスルホコハ
ク酸、3,3´−ジKスルホビスフェノールAエチレン
オキシド付加物等を挙げることができる。
【0028】このスルホン酸塩基を有する成分の共重合
割合は全酸成分当たり2〜20モル%であり、スルホン
酸塩基を有するジカルボン酸成分のみ、或いはスルホン
酸塩基を有するグリコール成分のみであってもよく、両
方の成分(両成分の和が全酸成分当たり2〜20モル
%)であってもよい。この割合が2モル%未満であると
水性塗液での共重合ポリエステル(A)の分散性が不足
し、20モル%を超えると耐湿熱性が低下する。
【0029】また、共重合ポリエステル(A)の二次転
移点は70〜160℃であり、特に70〜110℃であ
ることが好ましい。二次転移点が70℃未満であると積
層フイルムの耐ブロッキング性が劣り、160℃を超え
ると低剥離帯電性塗膜が削れ易くなる。尚、二次転移点
が70〜160℃の共重合ポリエステルは、ジカルボン
酸成分として芳香族ジカルボン酸を主成分として用い、
グリコール成分を二次転移点が上記の範囲となるよう選
ぶことにより得ることができる。
【0030】また、共重合ポリエステル(A)の平均分
子量は5,000〜40,000であることが低剥離帯
電性塗膜の強度が良好となるため好ましい。
【0031】[共重合体(B)]本発明における共重合
体(B)は、前記式(I)で示される構成単位(i)6
0〜98モル%、前記式(II)で示される構成単位(i
i)0〜25モル%及び前記式(III)で示される構成単
位(iii)1〜15モル%の共重合体であるが、更に好ま
しい共重合割合は、構成単位(i)が80〜95モル
%、構成単位(ii)が2〜15モル%及び構成単位(ii
i)が2〜10モル%である。
【0032】構成単位(i)の割合が60モル%未満で
はポリエステル組成物の耐熱溶融安定性(耐熱性)が不
足しフイルムの色相が悪くなり、98モル%を超えると
トップコート剤との接着性が低下する。また、構成単位
(ii)が25モル%を超えるとフイルムの耐剥離帯電性
や耐熱性が不足し、構成単位(iii)が1モル%未満では
フイルムの耐剥離帯電性が不足し、15モル%を超える
とフイルムの耐熱性が不足する。
【0033】この共重合体(B)は、例えばエチレン・
アクリル酸共重合体またはエチレン・アクリル酸・アク
リル酸エステル(アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル等)共重合
体のアクリル酸成分の一部もしくは全部、エチレン・メ
タクリル酸共重合体またはエチレン・メタクリル酸・メ
タクリル酸エステル共重合体のメタクリル酸成分の一部
もしくは全部、エチレン・クロトン酸共重合体またはエ
チレン・クロトン酸・クロトン酸エステル共重合体のク
ロトン酸成分の一部もしくは全部と、N,N−ジアルキ
ルアミノアルキルアミンとを反応させてアミド化し、次
いで4級アルキル化反応をおこなわせることにより得る
ことができる。
【0034】例えば、重量平均分子量が10,000〜
500,000のエチレン・アクリル酸エステル共重合
体に水を加え、オートクレーブ内にて加圧高温下で反応
させ分解減成を行って、重量平均分子量が1,000〜
300,000のエチレン・アクリル酸共重合体または
エチレン・アクリル酸・アクリル酸エステル共重合体を
生成させる。次いで、このエチレン・アクリル酸共重合
体またはエチレン・アクリル酸・アクリル酸エステル共
重合体のアクリル酸成分の一部または全部と、N,N−
ジアルキルアミノアルキルアミン(例えば、N,N−ジ
メチルアミノプロピルアミン、N,N−ジエチルアミノ
プロピルアミン等)とを反応させてアミド化し、最後に
4級アルキル化反応をおこなわせて4級カチオンイオン
対を導入することにより共重合体(A)を得ることがで
きる。かくして得られる共重合体(B)において、エチ
レン成分が構成単位(i)、アクリル酸エステル成分及
びアミド化しないアクリル酸成分が構成単位(ii)、ア
ミド化及び4級アルキル化反応により4級カチオンイオ
ン対が導入されたアクリル酸成分が構成単位(iii)とな
る。この構成単位(iii)の具体例としては、例えば下記
式(III-1)、式(III-2)を挙げることができる。
【0035】
【化7】
【0036】
【化8】
【0037】共重合体(B)には、この他にアクリルア
ミド、N−メトキシメチルアクリルアミド、スチレン、
塩化ビニル、メタリル酸ソーダ等の他の単量体成分も少
量であれば共重合することができる。
【0038】共重合体(B)の重量平均分子量は任意で
あるが、2,000〜50,000であることが水性塗
液に対する分散性が良好であり、かつ耐熱性が良好とな
るため好ましい。
【0039】[制電易滑性塗膜]本発明における制電易
滑性塗膜は、共重合ポリエステル(A)100重量部に
対し、共重合体(B)を0.1〜10重量部、好ましく
は1〜8重量部含有する組成物を含む水性塗液を塗布
し、乾燥、延伸してつくられる。共重合体(B)の配合
が0.1重量部未満では剥離帯電性抑止効果が不足し、
10重量部を超える塗膜のベースフイルムとの接着性、
塗膜の耐削れ性が低下する。
【0040】上記の組成物には、フイルムの滑り性を良
好なものとするため、滑剤として平均粒径が0.01〜
20μm程度の有機や無機の微粒子を、例えば0.00
1〜5重量%の配合割合で含有させることができる。か
かる微粒子の具体例として、シリカ、アルミナ、カオリ
ン、炭酸カルシウム、酸化カルシウム、酸化チタン、グ
ラファイト、カーボンブラック、酸化亜鉛、炭化珪素、
酸化錫、架橋アクリル樹脂粒子、架橋ポリスチレン樹脂
粒子、メラミン樹脂粒子、架橋シリコーン樹脂粒子等を
好ましく挙げることができる。
【0041】前記微粒子以外にも着色剤、公知の帯電防
止剤、酸化防止剤、有機滑剤(滑り剤)、触媒、可塑
剤、架橋剤、紫外線吸収剤、界面活性剤、着色剤、顔
料、蛍光増白剤、紫外線吸収剤等を必要に応じて添加す
ることができる。
【0042】また、上記の組成物には、塗膜とベースフ
イルムとの密着性を調節するため共重合ポリエステル
(A)、共重合体(B)以外の樹脂としてアクリル樹
脂、アクリル変性ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹
脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、ポリエーテル樹脂、水
溶性樹脂等を少量配合することができる。
【0043】[水性塗液]本発明においては、前記組成
物を含む水性塗液を用いて塗膜を塗設するが、水性塗液
の固形分濃度は、1〜30重量%が好ましく、特に2〜
20重量%が好ましい。固形分濃度がこの範囲にあると
水性塗液の粘度が塗布に適したものになる。本発明に用
いる水性塗液は、水溶液、水分散液、乳化液等任意の形
態で用いることができる。また、水性塗液には少量の溶
剤が含まれていてもよい。
【0044】[塗膜の塗設]本発明においては、ポリエ
ステルフイルムの少なくとも片面に、前記水性塗液を塗
布し、加熱乾燥、延伸することにより塗膜を塗設する
が、水性塗液の塗布方法としては、公知の任意の塗工法
が適用でき、例えばグラビアコート法、リバースロール
コート法、ダイコート法、キスコート法、リバースキス
コート法、オフセットグラビアコート法、マイヤーバー
コート法、ロールブラッシュ法、スプレーコート法、エ
アーナイフコート法、含浸法、カーテンコート法等を単
独または組み合わせて適用することができる。水性塗液
のWET塗布量は走行しているフイルム1m2 当り1〜
20g、特に2〜12gが好ましい。塗布量がこの範囲
であると乾燥が容易になり、かつ塗布斑が生じ難いので
好ましい。
【0045】本発明で水性塗液を塗布するポリエステル
フイルムとは、延伸可能なポリエステルフイルムであ
り、例えばポリエステルを熱溶融せしめ、そのままフイ
ルム状とした未延伸フイルム;未延伸フイルムを縦方向
(長手方向)または横方向(幅方向)の何れか一方に延
伸せしめた一軸延伸フイルム;縦方向或いは横方向の一
軸延伸フイルムを横方向或いは縦方向に逐次延伸せしめ
た(更に延伸可能な)二軸延伸フイルム、または未延伸
フイルムを縦方向および横方向の二方向に同時延伸せし
めた(更に延伸可能な)二軸延伸フイルム;二軸延伸フ
イルムを熱固定および/または熱弛緩せしめた(更に延
伸可能な)二軸延伸熱処理フイルムを挙げることができ
る。
【0046】かかるポリエステルフイルムの厚さは、未
延伸フイルムでは10〜1000μm、一軸延伸フイル
ムでは2〜500μm、二軸延伸フイルムおよび二軸延
伸熱処理フイルムでは1〜300μmが好ましい。
【0047】水性塗液は前記ポリエステルフイルムのう
ち一軸延伸フイルム、特に縦方向の一軸延伸フイルムに
塗布することが、塗膜の接着性が強固なものになり、か
つ効率良く積層フイルムを製造できるため好ましい。例
えば、ポリエステルを熱溶融し、シート状に押出し冷却
して未延伸フイルムとし、この未延伸フイルムを縦方向
に延伸して一軸延伸フイルムとした後、水性塗液を塗布
し、乾燥しつつ横方向に延伸し、必要なら更に縦や横に
再延伸した後熱処理して塗膜を塗設した積層フィルムが
つくられる。
【0048】塗設した塗膜の厚さは0.01〜0.1μ
m、特に0.015〜0.08μmであることが好まし
い。塗膜の厚さが0.01μm未満では剥離帯電性抑止
効果が不足することがあり、0.1μmを超えると塗膜
面が粗れたり、削れ易くなることがあるため好ましくな
い。
【0049】[乾燥及び延伸条件]本発明で水性塗液を
塗布した後、乾燥させる温度は80〜150℃とするこ
とが塗液を迅速に乾燥させることができるため好まし
い。この乾燥のための加熱はポリエステルフイルムを延
伸する過程の加熱を兼ねことができる。また、ポリエス
テルフイルムを熱処理温度は180〜250℃とするこ
とができる。
【0050】[積層フイルム]本発明の積層フイルムは
用途によって、光透過率が60%以上の透明な積層フイ
ルムや、光線透過率が60%未満の白色の積層フイルム
とすることができる。透明な積層フイルムのベースフイ
ルムには光透過率が60%以上のポリエステルフイルム
を用い、白色の積層フイルムのベースフイルムには光透
過率が60%未満、特に30%以下の白色ポリエステル
フイルムを用いることが好ましい。
【0051】本発明の積層フイルムは、積層フイルムの
少なくとも片面に磁気記録層を設け、磁気テープ用に用
いることができ、このときの積層フイルムの厚さは2〜
25μm、塗膜の厚さは0.01〜0.1μmであるこ
とが好ましい。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。各特性値は下記の方法で測定した。尚、例中の
平均分子量は重量平均分子量を意味する。
【0053】1.剥離帯電量(耐剥離帯電性) ロール状に巻いた幅1,000mm、長さ3,400m
のフイルムを、温度20℃、湿度50%RHに調整した
後、75m/分の速度でロールから巻き出したの剥離帯
電量を電位計(ヒューグル社製・Model203型
機)で計測した。剥離帯電量は、フイルムの剥離位置
(ロール状に巻いてあるフイルムがロールから剥離して
取り出される位置)からフイルムの走行方向に約10c
m離れた箇所で走行するフイルムの表面から約50mm
離れた位置に電位計の検出端を設置して測定した。評価
した。 A:剥離帯電量が1.5KV未満(耐剥離帯電性が特に
良好) B:剥離帯電量が1.5KV以上、2.0KV未満(耐
剥離帯電性が良好) C:剥離帯電量が2.0KV以上(耐剥離帯電性が不良
で実用上問題となる)
【0054】2.表面エネルギー(表面エネルギー保持
性) 表面エネルギーがE0 dyne/cm のブランクフイルム(塗
膜を塗設しないポリエステルフイルム)の片面と、サン
プルフイルムの塗膜塗設面とを重ね、5 kg/cm 2 の荷重
を加えた状態で55℃、70%RHの雰囲気で20時間
保持した後剥離し、ブランクフイルムのサンプルフイル
ムとの接触面の表面エネルギー(E1 dyne/cm )を測定
し、得られた測定結果から下記の基準により表面エネル
ギー保持性を評価した。 A: E1 /E0 ≧0.950(表面エネル
ギー保持性良好) B:0.950>E1 /E0 ≧0.925(表面エネル
ギー保持性やや良好) C:0.925>E1 /E0 (表面エネル
ギー保持性不良) 尚、表面エネルギーは、JIS−K6768−1977
の濡れ試験法に準じた濡れ指数を測定する方法により求
めた。
【0055】3.着色度(フイルムの回収性) 塗膜を塗設しないポリエステルフイルムを粉砕し、押出
機にて約300℃にて溶融しチップ化した。次いで、得
られたチップを用いて溶融製膜し、厚さ9μmの二軸延
伸したブランクフイルムを作成した。一方、塗膜を塗設
したサンプルフイルムを粉砕し、押出機にて約300℃
にて溶融しチップ化した。次いで、得られたチップを用
いて同様に溶融製膜し、厚さ9μmの二軸延伸した再生
フイルムを作成した。この再生フイルムの着色度とブラ
ンクフイルムの着色度とを比較し、サンプルフイルムの
評価を下記の基準により行なった。 ランクA:着色度がブランクフイルム並み(回収性良
好) ランクB:フイルムがやや着色している (回収性やや
良好) ランクC:フイルムの着色度が大で実用性に欠ける(回
収性不良)
【0056】[実施例1]固有粘度0.62のポリエチ
レンテレフタレートを溶融し、冷却ドラム上にキャスト
して未延伸フイルムとし、この未延伸フイルムを100
℃に加熱し縦方向に3.5倍延伸して一軸延伸フイルム
とした。次いでこの一軸延伸フイルムの片面に、ジカル
ボン酸成分としてテレフタル酸11モル%、イソフタル
酸1モル%、2,6−ナフタレンジカルボン酸69モル
%、4,4´−ジフェニルジカルボン酸11モル%及び
5−Kスルホイソフタル酸10モル%、グリコール成分
としてエチレングリコール85モル%、ネオペンチルグ
リコール3モル%及び1,4−シクロヘキサンジメタノ
ール12モル%を用いて得られた共重合ポリエステル
(A1:Tg=84℃、平均分子量=20,500)8
4重量%、エチレン成分85モル%、アクリル酸エチル
成分7モル%及び前記式(III −1)で示される成分
(−CH2 CH−[(CONH)(CH2 )3 N+ (C
H3 )3 ][CH3SO3 - ])7モル%の共重合体
(B1)5重量%並びにポリオキシエチレンノニルフェ
ニルエーテル(C−1)10重量%からなる組成物の4
重量%水性塗液をグラビアコーターで塗布した。次いで
102℃で乾燥後、106℃で横方向に3.8倍延伸
し、224℃で熱処理して総厚み9μm、塗膜厚み0.
02μmの積層フイルムを得た。このフイルムの特性を
表1に示す。
【0057】[実施例2〜8及び比較例1〜4]共重合
体または化合物の種類、配合量を表1に示すように変更
した以外は実施例1と同様にして積層フイルムを得た。
これらのフイルムの特性を表1に示す。
【0058】
【表1】
【0059】表1において[A1]、[B1]、[B
2]、[B3]、[B4]、[B5]及び[C1]は下
記の共重合体または化合物を示す。
【0060】[A1]:ジカルボン酸成分としてテレフ
タル酸11モル%、イソフタル酸1モル%、2,6−ナ
フタレンジカルボン酸69モル%、4,4´−ジフェニ
ルジカルボン酸11モル%及び5−Kスルホイソフタル
酸10モル%、グリコール成分としてエチレングリコー
ル85モル%、ネオペンチルグリコール3モル%及び
1,4−シクロヘキサンジメタノール12モル%を用い
て得られた共重合ポリエステル(Tg=84℃、平均分
子量=20,500) [B1]:エチレン成分85モル%、アクリル酸エチル
成分7モル%及び前記式(III −1)で示される成分
(−CH2 CH−[(CONH)(CH2 )3 N + (C
H3 )3 ][CH3 SO3 - ])7モル%の共重合体
(平均分子量=6,210) [B2]:エチレン成分89モル%、アクリル酸エチル
成分5モル%及び前記式(III −2)で示される成分
(−CH2 CH−[(CONH)(CH2 )3 N + (C
H3 )2 (C2 H5 )][C2 H5 SO3 - ])6モル
%の共重合体(平均分子量=5,920) [B3]:エチレン成分88モル%、アクリル酸エチル
成分5モル%及び下記式(VI−2)で示される成分(−
CH2 CH−[(CONH)(CH2 )4 N+(C
H3 )3 ][CH3 SO3 - ])7モル%の共重合体
(平均分子量=6,850) [B4]:C12H25SO3 Na [B5]:下記式(VI−1)で示される繰り返し単位
(−CH2 CH−[CH 2 N+ (CH3 )3 ][C
l- ])の重合体(平均分子量=16,700)
【0061】
【化9】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 27/00 - 27/42 C08J 7/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリエステルフイルムの少なくとも片面
    に、スルホン酸塩基を有する成分が2〜20モル%共重
    合され二次転移点が70〜160℃の共重合ポリエステ
    ル(A)100重量部に対し、下記式(I)で示される
    構成単位(i)60〜98モル%、下記式(II)で示さ
    れる構成単位(ii)0〜25モル%及び下記式(III)で
    示される構成単位(iii)1〜15モル%の共重合体
    (B)を0.1〜10重量部含有する組成物を含む水性
    塗液を塗布し、乾燥、延伸してつくられた塗膜が設けら
    れている積層フイルム。 【化1】 【化2】 [式(II)中、R1 、R2 はHまたはCH3 ;Xは炭素数
    が1〜6の飽和炭化水素基] 【化3】 [式(III)中、R1 、R2 はHまたはCH3 ;R3 は炭
    素数が2〜10アルキレン基;R4 、R5 、R6 はHま
    たは炭素数が1〜5の飽和炭化水素基;R7 は炭素数が
    1〜5の飽和炭化水素基を示す。]
  2. 【請求項2】 ポリエステルフイルムの厚さが2〜25
    μm、低剥離帯電性塗膜の厚さが0.01〜0.1μm
    の積層フイルムであって、更にその少なくとも片面に磁
    性層を設けた磁気記録媒体に用いる請求項1記載の積層
    フイルム。
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