JP3292437B2 - 導通接着方法 - Google Patents
導通接着方法Info
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、材料を電気的に導
通させて接着接合する導通接着方法に関するものであ
り、特に、圧電素子におけるセラミックス上の電極材料
と振動板の導通接着方法に関するものである。
通させて接着接合する導通接着方法に関するものであ
り、特に、圧電素子におけるセラミックス上の電極材料
と振動板の導通接着方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属材料間で導通をとり、かつ物
理的あるいは機械的に接合させる場合には、アクリル樹
脂系あるいはエポキシ樹脂系の接着剤が広く用いられて
いた。エポキシ樹脂系の接着剤では、1液型接着剤に金
属粉末等の導電物質を混合したもの、あるいは2液型接
着剤が用いられていた。
理的あるいは機械的に接合させる場合には、アクリル樹
脂系あるいはエポキシ樹脂系の接着剤が広く用いられて
いた。エポキシ樹脂系の接着剤では、1液型接着剤に金
属粉末等の導電物質を混合したもの、あるいは2液型接
着剤が用いられていた。
【0003】一例として、2液型エポキシ樹脂接着剤を
用いた場合の圧電素子の接着組立て工程を以下に示す。
例えば、主剤:硬化剤を重量比で100±5:33±1
となるように混合し、これを5分以上攪拌した後、圧電
素子表面に形成された銀電極の上に均一に塗布する。こ
の接着剤塗布面にパーマロイを圧着し、5±1kg/c
m2の加圧条件において100±5℃で1.5時間加熱
し、硬化(第1段階硬化)させた後、ガラス転移温度よ
り高温の150±5℃で1.5時間熱処理(第2段階硬
化)することにより、接着剤を硬化させていた。
用いた場合の圧電素子の接着組立て工程を以下に示す。
例えば、主剤:硬化剤を重量比で100±5:33±1
となるように混合し、これを5分以上攪拌した後、圧電
素子表面に形成された銀電極の上に均一に塗布する。こ
の接着剤塗布面にパーマロイを圧着し、5±1kg/c
m2の加圧条件において100±5℃で1.5時間加熱
し、硬化(第1段階硬化)させた後、ガラス転移温度よ
り高温の150±5℃で1.5時間熱処理(第2段階硬
化)することにより、接着剤を硬化させていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】1液型接着剤のうちア
クリル樹脂接着剤は、系が均一であり、薄膜成形性に優
れ、導通の面では問題ないが、耐熱性、耐湿性等の耐久
性の面で劣るものであった。1液型エポキシ樹脂接着剤
に導電物質を混合したものは、導電物質そのものが薄膜
成形を阻害し、接着力の低下の原因になっていた。一
方、2液型接着剤は、薄膜成形性は優れるが、これもま
た、調合の必要性、さらにはポットライフ(可使時間)
の制約があった。本発明は、上記のような問題点を解決
し、耐熱性、耐湿性等の耐久性に優れる導通接着を実現
するものである。
クリル樹脂接着剤は、系が均一であり、薄膜成形性に優
れ、導通の面では問題ないが、耐熱性、耐湿性等の耐久
性の面で劣るものであった。1液型エポキシ樹脂接着剤
に導電物質を混合したものは、導電物質そのものが薄膜
成形を阻害し、接着力の低下の原因になっていた。一
方、2液型接着剤は、薄膜成形性は優れるが、これもま
た、調合の必要性、さらにはポットライフ(可使時間)
の制約があった。本発明は、上記のような問題点を解決
し、耐熱性、耐湿性等の耐久性に優れる導通接着を実現
するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の導通接着方法
は、溶融熱により作用する融点が40〜100℃の潜在
性硬化剤を含む1液型エポキシ樹脂接着剤を、接着しよ
うとする材料の少なくとも一方の表面に塗布する工程
と、前記材料の接着剤塗布面に他方の材料を圧着し、2
g/cm2以上の圧力で加圧しながら前記潜在性硬化剤
の融点より10℃以上高い温度に昇温させ、前記潜在性
硬化剤を均一に溶融させることにより前記接着剤を硬化
させる工程と、硬化した前記接着剤を、ガラス転移温度
以上の温度で熱処理する工程を含むものである。
は、溶融熱により作用する融点が40〜100℃の潜在
性硬化剤を含む1液型エポキシ樹脂接着剤を、接着しよ
うとする材料の少なくとも一方の表面に塗布する工程
と、前記材料の接着剤塗布面に他方の材料を圧着し、2
g/cm2以上の圧力で加圧しながら前記潜在性硬化剤
の融点より10℃以上高い温度に昇温させ、前記潜在性
硬化剤を均一に溶融させることにより前記接着剤を硬化
させる工程と、硬化した前記接着剤を、ガラス転移温度
以上の温度で熱処理する工程を含むものである。
【0006】また、溶融熱により作用する融点が40〜
100℃の潜在性硬化剤を含む1液型エポキシ樹脂接着
剤を、接着しようとする材料の少なくとも一方の表面に
塗布する工程と、前記材料の接着剤塗布面に他方の材料
を圧着し、2g/cm2以上の圧力で加圧しながら5〜
30℃/minの昇温速度で前記潜在性硬化剤の融点以
上に昇温させ、前記潜在性硬化剤を均一に溶融させるこ
とにより前記接着剤を硬化させる工程と、硬化した前記
接着剤をガラス移転温度以上の温度で熱処理する工程を
含むものである。
100℃の潜在性硬化剤を含む1液型エポキシ樹脂接着
剤を、接着しようとする材料の少なくとも一方の表面に
塗布する工程と、前記材料の接着剤塗布面に他方の材料
を圧着し、2g/cm2以上の圧力で加圧しながら5〜
30℃/minの昇温速度で前記潜在性硬化剤の融点以
上に昇温させ、前記潜在性硬化剤を均一に溶融させるこ
とにより前記接着剤を硬化させる工程と、硬化した前記
接着剤をガラス移転温度以上の温度で熱処理する工程を
含むものである。
【0007】いわゆる1液型接着剤には、主剤(例えば
ビスフェノールA)とともに潜在性硬化剤があらかじめ
配合されている。潜在性硬化剤は、主剤に配合して室温
に放置する限りにおいては長期間に渡って安定である
が、熱、光、湿気または圧力の作用(例えば、潜在性硬
化剤の溶融熱等)で掛金が外されると、主剤は直ちに硬
化反応を開始する。これらのうち、溶融熱により作用す
る潜在性硬化剤を使用することで、系全体で安定した硬
化反応を行うことができ、安定した導通接着性が得られ
る。また、上記のような2液型接着剤の使い難さが改善
され、同時にエポキシ樹脂であるため、耐熱性、耐湿性
等の信頼性も確保できる。潜在性硬化剤の反応開始を抑
えている掛金の外し方で分類すると以下のようになる。
ビスフェノールA)とともに潜在性硬化剤があらかじめ
配合されている。潜在性硬化剤は、主剤に配合して室温
に放置する限りにおいては長期間に渡って安定である
が、熱、光、湿気または圧力の作用(例えば、潜在性硬
化剤の溶融熱等)で掛金が外されると、主剤は直ちに硬
化反応を開始する。これらのうち、溶融熱により作用す
る潜在性硬化剤を使用することで、系全体で安定した硬
化反応を行うことができ、安定した導通接着性が得られ
る。また、上記のような2液型接着剤の使い難さが改善
され、同時にエポキシ樹脂であるため、耐熱性、耐湿性
等の信頼性も確保できる。潜在性硬化剤の反応開始を抑
えている掛金の外し方で分類すると以下のようになる。
【0008】
【表1】
【0009】これらの中で、加熱溶融できる潜在性硬化
剤としては、掛金を外す手段が「熱」であれば原則とし
てどれでも適用することができるが、導通接着するため
には系が均一化する必要があり、硬化開始機構が「溶
融」によるものが好適である。潜在性硬化剤としては、
表1に示すようにジシアンジアミド、有機酸ヒドラジ
ド、メラミン誘導体、イミダゾール化合物、ジアミノマ
レオニトリル、またはポリアミン塩等がある。このよう
な溶融性の潜在性硬化剤が主剤中に分散された系を均一
に硬化させることで導通接着するものである。
剤としては、掛金を外す手段が「熱」であれば原則とし
てどれでも適用することができるが、導通接着するため
には系が均一化する必要があり、硬化開始機構が「溶
融」によるものが好適である。潜在性硬化剤としては、
表1に示すようにジシアンジアミド、有機酸ヒドラジ
ド、メラミン誘導体、イミダゾール化合物、ジアミノマ
レオニトリル、またはポリアミン塩等がある。このよう
な溶融性の潜在性硬化剤が主剤中に分散された系を均一
に硬化させることで導通接着するものである。
【0010】また、潜在性硬化剤の融点が40〜100
℃であるものが好ましい。常温での反応開始を防ぐため
には、融点が40℃以上であることが好ましい。また、
100℃を超えた高温環境下では、不純物、水分等の影
響により主剤のみでも硬化反応が開始される。そのた
め、系全体の反応の進行を均一化させるためには上記範
囲が適当である。さらに、潜在性硬化剤の平均粒径が、
30μm以下であるものが好ましい。潜在性硬化剤の平
均粒径を30μm以下とすることで、主剤の硬化反応を
系全体で均一化させることができる。また、接着しよう
とする材料の一方がパーマロイであり、他方が銀である
ことが好ましい。
℃であるものが好ましい。常温での反応開始を防ぐため
には、融点が40℃以上であることが好ましい。また、
100℃を超えた高温環境下では、不純物、水分等の影
響により主剤のみでも硬化反応が開始される。そのた
め、系全体の反応の進行を均一化させるためには上記範
囲が適当である。さらに、潜在性硬化剤の平均粒径が、
30μm以下であるものが好ましい。潜在性硬化剤の平
均粒径を30μm以下とすることで、主剤の硬化反応を
系全体で均一化させることができる。また、接着しよう
とする材料の一方がパーマロイであり、他方が銀である
ことが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の導通接着方法を、実施例
により具体的に説明する。本発明はこれらに限定されな
い。 [実施例] 1液型エポキシ樹脂接着剤(潜在性硬化剤混合タイプ) ・主剤 …ビスフェノールA 『エピコート 828』(シェル ジャパン(株)) ・硬化剤 …潜在性硬化剤 『アミキュア PN−23』(味の素(株)) 平均粒径 10μm ・配合比(重量比) 主剤100:硬化剤25
により具体的に説明する。本発明はこれらに限定されな
い。 [実施例] 1液型エポキシ樹脂接着剤(潜在性硬化剤混合タイプ) ・主剤 …ビスフェノールA 『エピコート 828』(シェル ジャパン(株)) ・硬化剤 …潜在性硬化剤 『アミキュア PN−23』(味の素(株)) 平均粒径 10μm ・配合比(重量比) 主剤100:硬化剤25
【0012】[比較例1] 2液型エポキシ樹脂接着剤 ・主剤 …ビスフェノールA 『エコボンド 55』(グレースジャパン(株)) ・硬化剤 …変性芳香族アミン 『キャタリスト 11J』(グレースジャパン(株)) ・配合比(重量比) 主剤100:硬化剤33 [比較例2] 1液型エポキシ樹脂接着剤(潜在性硬化剤混合タイプ) ・主剤 …ビスフェノールA 『エピコート 828』(シェル ジャパン(株)) ・硬化剤 …潜在性硬化剤 『アミキュア MY−24』(味の素(株)) 平均粒径 10μm ・配合比(重量比) 主剤100:硬化剤25
【0013】実施例および比較例1、2の接着剤を、そ
れぞれ2枚のスライドガラス(10mm×10mm)で
挟み、接着剤の層(以下、接着層とする)の厚さの変位
をTMA(熱機械的分析)により、昇温速度10℃/m
in、圧縮荷重2.0gの設定条件において測定した。
その結果を図1に示す。図1に示すように、1液型エポ
キシ樹脂接着剤である実施例および比較例2の接着剤
は、ともに70〜80℃付近に接着層厚の低下が確認で
きる。これは、主剤の硬化反応が開始され、ゲル化によ
って粘度が低下したことによるもので、この温度近辺で
硬化剤の溶融により主剤の硬化反応が開始されたことを
示す。また、これらの接着剤をJIS K−6850鉄
試験片(面積3.125cm2)で挟み、荷重2.0k
gで加圧しながら、昇温速度20℃/minの設定条件
で昇温させ、硬化過程における接着剤の抵抗値変化を測
定した。その結果を図2に示す。
れぞれ2枚のスライドガラス(10mm×10mm)で
挟み、接着剤の層(以下、接着層とする)の厚さの変位
をTMA(熱機械的分析)により、昇温速度10℃/m
in、圧縮荷重2.0gの設定条件において測定した。
その結果を図1に示す。図1に示すように、1液型エポ
キシ樹脂接着剤である実施例および比較例2の接着剤
は、ともに70〜80℃付近に接着層厚の低下が確認で
きる。これは、主剤の硬化反応が開始され、ゲル化によ
って粘度が低下したことによるもので、この温度近辺で
硬化剤の溶融により主剤の硬化反応が開始されたことを
示す。また、これらの接着剤をJIS K−6850鉄
試験片(面積3.125cm2)で挟み、荷重2.0k
gで加圧しながら、昇温速度20℃/minの設定条件
で昇温させ、硬化過程における接着剤の抵抗値変化を測
定した。その結果を図2に示す。
【0014】図1、2に示すように、1液型エポキシ樹
脂接着剤である実施例および比較例2の接着剤は、いず
れも70〜80℃付近に接着層厚の低下および抵抗値の
低下が確認できる。実施例の接着剤の抵抗値が比較例1
の2液型接着剤と同レベル(10〜20mΩ)にまで低
下するのに対し、比較例2の接着剤は、TMA結果に示
すように接着層が薄膜化しないため、抵抗値の変化幅が
小さく、導通接着レベル(100mΩ以下)まで低下し
ない。比較例1に用いた2液型エポキシ樹脂接着剤は、
既に圧電素子により導通接着が確認されており、接着剤
硬化後の接着層の抵抗値(導通性)は、常温において1
00mΩ以下になる。
脂接着剤である実施例および比較例2の接着剤は、いず
れも70〜80℃付近に接着層厚の低下および抵抗値の
低下が確認できる。実施例の接着剤の抵抗値が比較例1
の2液型接着剤と同レベル(10〜20mΩ)にまで低
下するのに対し、比較例2の接着剤は、TMA結果に示
すように接着層が薄膜化しないため、抵抗値の変化幅が
小さく、導通接着レベル(100mΩ以下)まで低下し
ない。比較例1に用いた2液型エポキシ樹脂接着剤は、
既に圧電素子により導通接着が確認されており、接着剤
硬化後の接着層の抵抗値(導通性)は、常温において1
00mΩ以下になる。
【0015】図3に、実施例及び比較例2の1液型接着
剤を、昇温速度5℃/minで硬化させた時のDSC
(示差走査熱量測定)結果を示す。実施例の接着剤の硬
化反応が急激に進行するのに対して、比較例2の接着剤
では、緩やかに進行することがわかる。また、実施例お
よび比較例2の接着剤に用いた硬化剤の融点をそれぞれ
図4および図5に示す。DSC結果より、実施例の接着
剤の場合、硬化剤が57.5℃(図4)で溶融した後、
主剤が図3に示すような硬化発熱を起こすのに対し、比
較例2に用いた硬化剤の融点は68.3℃、83.1
℃、136.9℃(図5)と分散し、主剤の硬化反応開
始後にも溶融する成分が存在する。そのため、主剤の硬
化反応の進行は遅く、硬化の際のゲル化による粘度低下
の度合いは小さくなり、接着層の薄膜化、導通を妨げて
いると考えられる。
剤を、昇温速度5℃/minで硬化させた時のDSC
(示差走査熱量測定)結果を示す。実施例の接着剤の硬
化反応が急激に進行するのに対して、比較例2の接着剤
では、緩やかに進行することがわかる。また、実施例お
よび比較例2の接着剤に用いた硬化剤の融点をそれぞれ
図4および図5に示す。DSC結果より、実施例の接着
剤の場合、硬化剤が57.5℃(図4)で溶融した後、
主剤が図3に示すような硬化発熱を起こすのに対し、比
較例2に用いた硬化剤の融点は68.3℃、83.1
℃、136.9℃(図5)と分散し、主剤の硬化反応開
始後にも溶融する成分が存在する。そのため、主剤の硬
化反応の進行は遅く、硬化の際のゲル化による粘度低下
の度合いは小さくなり、接着層の薄膜化、導通を妨げて
いると考えられる。
【0016】上記の実施例および比較例1の接着剤を用
いて、表面に銀電極を有する圧電セラミックス素子とパ
ーマロイを接着した。直径15.8mm、中央部に直径
3.1mmの空孔部を有する円板状圧電セラミックスの
一方の平面の銀電極上に実施例1の1液型エポキシ樹脂
接着剤を塗布し、その塗布面に円板状のパーマロイを圧
着した。これらを、昇温速度30℃/min、圧縮荷重
2.0g/cm2で100℃まで昇温させ、その温度で
1.5時間保持した後、さらにガラス転移温度(135
℃)より高い150℃で1.5時間熱処理した。また、
比較例1の2液型エポキシ樹脂接着剤を用いて、圧縮荷
重5.0kg/cm2とした以外は実施例と同様にし
て、圧電セラミックスとパーマロイを接着した。実施例
および比較例1の導通接着方法により接着された圧電素
子は、ともに導通が確認された。また、これらの接着剥
離強度を測定した。表2にその結果を示す。
いて、表面に銀電極を有する圧電セラミックス素子とパ
ーマロイを接着した。直径15.8mm、中央部に直径
3.1mmの空孔部を有する円板状圧電セラミックスの
一方の平面の銀電極上に実施例1の1液型エポキシ樹脂
接着剤を塗布し、その塗布面に円板状のパーマロイを圧
着した。これらを、昇温速度30℃/min、圧縮荷重
2.0g/cm2で100℃まで昇温させ、その温度で
1.5時間保持した後、さらにガラス転移温度(135
℃)より高い150℃で1.5時間熱処理した。また、
比較例1の2液型エポキシ樹脂接着剤を用いて、圧縮荷
重5.0kg/cm2とした以外は実施例と同様にし
て、圧電セラミックスとパーマロイを接着した。実施例
および比較例1の導通接着方法により接着された圧電素
子は、ともに導通が確認された。また、これらの接着剥
離強度を測定した。表2にその結果を示す。
【0017】
【表2】
【0018】実施例の導通接着方法の場合、接着強度の
平均値は7.76kg/cm2となり、比較例1の導通
接着方法の値(8.24kg/cm2)と比べると若干
低い値を示すが、実用上、十分な強度が得られる。ま
た、バラツキ(σ)は大きく改善され、安定した接着強
度が得られることがわかる。
平均値は7.76kg/cm2となり、比較例1の導通
接着方法の値(8.24kg/cm2)と比べると若干
低い値を示すが、実用上、十分な強度が得られる。ま
た、バラツキ(σ)は大きく改善され、安定した接着強
度が得られることがわかる。
【0019】上記実施例では、加える圧力を2g/cm
2としたが、接着材料間の導通を図るためには接着層の
厚さは薄い方が好ましいため、さらに大きな圧力で加圧
することが好ましい。接着層を導通させるためには、接
着層の薄膜化が必要となる。そのためには主剤の硬化反
応の進行を系全体で均一化させ、反応開始時のゲル化に
よる粘度低下を大きくすることが望ましい。接着剤を硬
化させるためには、潜在性硬化剤の融点より高い温度に
昇温させる必要があるが、融点よりも10℃以上高い温
度に昇温させることにより、接着剤全体において均一に
硬化剤を溶融させ、主剤の硬化反応の進行を均一化する
ことができる。また、速い速度で昇温させると、接着剤
中の温度分布が不均一となり、系の硬化反応の進行が不
均一となるため、30℃/min以下の温度で昇温させ
ることが好ましい。一方、昇温速度が遅すぎると、硬化
反応が徐々に進行し、反応開始時の粘度が高くなるた
め、接着層の薄膜化が図れない。また、接着力の低下や
系の不均一をもたらすため、少なくとも5℃/min以
上の昇温速度が望ましい。
2としたが、接着材料間の導通を図るためには接着層の
厚さは薄い方が好ましいため、さらに大きな圧力で加圧
することが好ましい。接着層を導通させるためには、接
着層の薄膜化が必要となる。そのためには主剤の硬化反
応の進行を系全体で均一化させ、反応開始時のゲル化に
よる粘度低下を大きくすることが望ましい。接着剤を硬
化させるためには、潜在性硬化剤の融点より高い温度に
昇温させる必要があるが、融点よりも10℃以上高い温
度に昇温させることにより、接着剤全体において均一に
硬化剤を溶融させ、主剤の硬化反応の進行を均一化する
ことができる。また、速い速度で昇温させると、接着剤
中の温度分布が不均一となり、系の硬化反応の進行が不
均一となるため、30℃/min以下の温度で昇温させ
ることが好ましい。一方、昇温速度が遅すぎると、硬化
反応が徐々に進行し、反応開始時の粘度が高くなるた
め、接着層の薄膜化が図れない。また、接着力の低下や
系の不均一をもたらすため、少なくとも5℃/min以
上の昇温速度が望ましい。
【0020】硬化剤の融点が低すぎると、室温で偶発的
に硬化反応が開始される恐れがあり、安定した導通接着
は望めない。そのため、硬化剤の融点は40℃以上であ
ることが好ましい。また、100℃を超える高温環境下
では、不純物、水分等の影響により主剤のみでも硬化反
応が開始される。この場合、反応の安定性に欠き、さら
には反応速度は遅く、反応開始時の粘度が高くなる。そ
のため、導通接着するために求められる接着層の薄膜化
が困難となる。また、接着材料との接着性も低下する。
そのため、100℃以下で主剤の硬化反応が開始される
こと、すなわち硬化剤の融点が100℃以下であること
が好ましい。さらに常温での保存性、高温での反応の安
定性を考慮すると、50〜80℃が好適である。1液型
接着剤は、主剤と硬化剤の分散系であるが、硬化反応の
進行を均一化するためには、硬化剤の平均粒径は小さい
方が好ましく、具体的には30μm以下であることが好
ましい。特に上記実施例で用いたように10μm以下が
好ましい。
に硬化反応が開始される恐れがあり、安定した導通接着
は望めない。そのため、硬化剤の融点は40℃以上であ
ることが好ましい。また、100℃を超える高温環境下
では、不純物、水分等の影響により主剤のみでも硬化反
応が開始される。この場合、反応の安定性に欠き、さら
には反応速度は遅く、反応開始時の粘度が高くなる。そ
のため、導通接着するために求められる接着層の薄膜化
が困難となる。また、接着材料との接着性も低下する。
そのため、100℃以下で主剤の硬化反応が開始される
こと、すなわち硬化剤の融点が100℃以下であること
が好ましい。さらに常温での保存性、高温での反応の安
定性を考慮すると、50〜80℃が好適である。1液型
接着剤は、主剤と硬化剤の分散系であるが、硬化反応の
進行を均一化するためには、硬化剤の平均粒径は小さい
方が好ましく、具体的には30μm以下であることが好
ましい。特に上記実施例で用いたように10μm以下が
好ましい。
【0021】
【発明の効果】本発明により、1液型エポキシ樹脂接着
剤を用いた導通接着が可能となる。その結果、接着剤の
調合の煩雑さやポットライフの制限といった従来の問題
を解決し、かつアクリル樹脂接着剤よりも耐久性の優れ
た導通接着が可能となる。
剤を用いた導通接着が可能となる。その結果、接着剤の
調合の煩雑さやポットライフの制限といった従来の問題
を解決し、かつアクリル樹脂接着剤よりも耐久性の優れ
た導通接着が可能となる。
【図1】実施例および比較例1、2の接着剤の硬化過程
における接着層厚の変化を示す特性図(TMA結果)で
ある。
における接着層厚の変化を示す特性図(TMA結果)で
ある。
【図2】同接着層の抵抗値を示す特性図である。
【図3】実施例および比較例2の接着剤の硬化過程にお
ける熱的挙動を示す特性図(DSC結果)である。
ける熱的挙動を示す特性図(DSC結果)である。
【図4】実施例の接着剤に用いた硬化剤の昇温過程にお
ける熱的挙動を示す特性図(DSC結果)である。
ける熱的挙動を示す特性図(DSC結果)である。
【図5】比較例2の接着剤に用いた硬化剤の昇温過程に
おける熱的挙動を示す特性図(DSC結果)である。
おける熱的挙動を示す特性図(DSC結果)である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浅野 勝吾 横浜市港北区綱島東四丁目3番1号 松 下通信工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−47212(JP,A) 特開 昭55−1123(JP,A) 特開 平3−29207(JP,A) 特開 平4−142383(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09J 5/00 - 5/06 C09J 11/06 C09J 163/00 - 163/10
Claims (4)
- 【請求項1】 溶融熱により作用する融点が40〜10
0℃の潜在性硬化剤を含む1液型エポキシ樹脂接着剤
を、接着しようとする材料の少なくとも一方の表面に塗
布する工程と、前記材料の接着剤塗布面に他方の材料を
圧着し、2g/cm2以上の圧力で加圧しながら前記潜
在性硬化剤の融点より10℃以上高い温度に昇温させ、
前記潜在性硬化剤を均一に溶融させることにより前記接
着剤を硬化させる工程と、硬化した前記接着剤を、ガラ
ス転移温度以上の温度で熱処理する工程を含む導通接着
方法。 - 【請求項2】 溶融熱により作用する融点が40〜10
0℃の潜在性硬化剤を含む1液型エポキシ樹脂接着剤
を、接着しようとする材料の少なくとも一方の表面に塗
布する工程と、前記材料の接着剤塗布面に他方の材料を
圧着し、2g/cm2以上の圧力で加圧しながら5〜3
0℃/minの昇温速度で前記潜在性硬化剤の融点以上
に昇温させ、前記潜在性硬化剤を均一に溶融させること
により前記接着剤を硬化させる工程と、硬化した前記接
着剤をガラス転移温度以上の温度で熱処理する工程を含
む導通接着方法。 - 【請求項3】 前記潜在性硬化剤の平均粒径が30μm
以下である請求項1または2記載の導通接着方法。 - 【請求項4】 前記接着しようとする材料の一方がパー
マロイであり、他方が銀である請求項1または2記載の
導通接着方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29850395A JP3292437B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 導通接着方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29850395A JP3292437B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 導通接着方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09137131A JPH09137131A (ja) | 1997-05-27 |
| JP3292437B2 true JP3292437B2 (ja) | 2002-06-17 |
Family
ID=17860562
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29850395A Expired - Fee Related JP3292437B2 (ja) | 1995-11-16 | 1995-11-16 | 導通接着方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3292437B2 (ja) |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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|---|---|---|---|---|
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| JPH0547212A (ja) * | 1991-08-21 | 1993-02-26 | Oki Electric Ind Co Ltd | 一液型導電性接着剤 |
-
1995
- 1995-11-16 JP JP29850395A patent/JP3292437B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH09137131A (ja) | 1997-05-27 |
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