JP3302876B2 - 磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents

磁気ヘッドの製造方法

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JP3302876B2 JP06287196A JP6287196A JP3302876B2 JP 3302876 B2 JP3302876 B2 JP 3302876B2 JP 06287196 A JP06287196 A JP 06287196A JP 6287196 A JP6287196 A JP 6287196A JP 3302876 B2 JP3302876 B2 JP 3302876B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、VTR等の磁気記
録再生装置において、情報の記録再生等に用いられる磁
気ヘッド、より詳細には、磁性薄膜部を形成した当該ヘ
ッドの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の高密度化に伴って、メ
タルテープのような高保磁力媒体が主流になっている。
このため、磁気ヘッドに使用されているコア材料も高い
飽和磁束密度を有するものが要求されている。そこで、
非磁性材料からなる基板に、Fe−Al−Si系の高い
飽和磁束密度を有する軟磁性合金(センダスト)からな
る薄膜を設けた構成の薄膜積層ヘッドが使用されてい
る。ここでは、基板として、上部側の端面が磁気テープ
の摺動面となることから、結晶化ガラス,セラミック等
の耐摩耗性の優れた材料が選定されている。
【0003】この薄膜積層ヘッドの従来の製造方法を添
付図面を参照して以下に説明する。図10は、従来の製
造方法により製造された磁気ヘッドチップの斜視図
(A)を示し、同図(B)に、同図(A)のH−H線断
面構造図を示す。なお、図10において、170はこの
製造方法によって形成された薄膜コイル、135はリー
ド線取り出し端子部、122,128はコイルである。
【0004】図11は、上記磁気ヘッドチップの製造過
程における部材の様子を示す図である。図11におい
て、精度1000程度のブレードを用いたダイシング加
工によって、図11(A)に示すように、結晶化ガラス
基板101に断面形状が略V字状の連続した溝105を
形成する。その後、これら溝105の表面に真空蒸着又
はスパッタ法等によって、磁性薄膜102が形成され
る。ここで、磁性薄膜102は、高周波領域での特性向
上(損失改善)のため、軟磁性薄膜(センダスト合金
膜)と層間絶縁膜(SiO2,SiO,Al23,Si3
4等)とを交互に成膜して所定の膜厚(トラック幅に
相当する寸法)を有する積層構造の磁性薄膜部となる。
その後は、図11(B)に示すように、各溝105上に
低融点ガラス103が充填され、次いで、図11(C)
に示すように、上記低融点ガラス103の表面が各溝1
05の表面側の頂点部に達するまで、研磨され、平面状
の研磨面108が形成され、全体が片側コアブロックと
して作製される。
【0005】次いで、上記片側コアブロック上の研磨面
108側に薄膜コイルを形成する。図12は、図11
(C)の研磨面に薄膜コイルを形成する工程を説明する
ための図を示すもので、図11(C)のA−B,C−
D,A−E,C−F断面で切断したチップについて、薄
膜コイル形成後の斜視図を示す。
【0006】図12の薄膜コイルの形成方法について
は、ドライエッチング法及び選択メッキ法が適用でき
る。
【0007】ドライエッチング法は、軟磁性膜102の
上にスパッタ法、EB蒸着法等により絶縁層121(A
23,SiO2,SiO,Si34)を形成した後、
導電層122をスパッタ法、EB蒸着法等により形成す
る。次に、導電層122を加工するために、導電層12
2の上にフォトレジストをパターニングし、このフォト
レジストをマスクにして導電層122を加工する。導電
層122を加工後、フォトレジストを酸素プラズマ又は
ロゾリンIV等の剥離液を用いて除去する。
【0008】次に、絶縁層を形成後、平坦化を行なう。
図13は、薄膜層の上に絶縁層を形成した後の平担化の
工程を説明するための図である。図13において、ま
ず、同図(A)に示すように、導電層22上にP−CV
D法、スパッタ法、TEOS等により、SiO2,Al2
3,SiO,Si34等から成る絶縁層124を形成
し、その後、同図(B)に示すように、フォトレジスト
125を全面に形成して、平坦化を行う。次に、図13
(C)に示すように、イオンミリング法、又は、RIE
(リアクティブ・イオン・エッチング)法を用いて全面
エッチングし、絶縁層124の平坦化を行う。
【0009】そして、導電層の多層化を行うが、このた
めに一層目の導電層122と二層目の導電層を接続する
ための加工を必要とする以外、第二層目となる導電層1
28を第一層目と同様な方法で形成する。次に、図12
に示すフロント・ギャップ部132及びバックコア部1
33の絶縁層121を加工する。加工方法はフォトレジ
ストをマスクにして、RIE法により絶縁層121をエ
ッチングし、レジストを除去することにより、薄膜コイ
ルが完成する。ここで、図12の薄膜コイルのリード取
り出し部分135については、積層構造、即ち、導電層
128上にスクリーン印刷、メッキ法等により、導電層
135を形成する。
【0010】もう一方の選択メッキ法は、軟磁性薄膜1
02の上にAl33,SiO2,SiO,Si34等か
ら成る絶縁層121をスパッタ法、P−CVD法等で形
成し、その後、メッキベース層をスパッタ法、EB法等
により形成し、Cr,Ti,Nb,W,Ni−Fe合金
膜から成る密着層を介して、導電層として、Au,C
u,Ni−Fe合金膜を形成する。その後、目的の薄膜
コイルパターンと逆のパターンをフォトレジストで形成
する。フォトレジスト153で逆パターンを形成した
後、導体コイルとして、Au,Cuを選択メッキし、さ
らに、上部絶縁層との密着性を向上させるため、Ni−
Fe合金膜又はNi膜を選択メッキする。次いで、上記
フォトレジストを除去することにより、一層目の薄膜コ
イルが形成される。
【0011】次に、Al23,SiO2,Si34,S
iO等から成る絶縁層をP−CVD法、スパッタ法等に
より形成するか、PIQ等の有機膜を塗布法により形
成、焼成した後、平坦化処理をする。次に、第一層目と
第二層目の薄膜コイルを接続するために、フォトレジス
トをマスクに絶縁層の一部をエッチングし、その後、第
二層の薄膜コイル用にメッキベース層を上記メッキベー
ス層と同様に形成する。後は、第一層目と同様に、多層
化を行い、薄膜コイルが完成する。
【0012】上述の方法により、片側コアブロックの研
磨面側に薄膜コイルが形成され、もう一方のコアブロッ
クの研磨面側には、図14(A)に示すように、凹形状
の溝が形成され、これらコアブロックを、図14(B)
に示すように、研磨面同士が対面すると共に、各溝の平
滑面に沿って研磨面へと延びる各軟磁性薄膜が同一直線
上に位置する状態で加圧溶着,固定して、相互に接合す
ることにより、コアブロックとして形成される。その
後、上記コアブロックを溝の幅に合わせて図14(B)
におけるBの幅にて切り出すことで、図10に示したヘ
ッドチップに用いる部材が作製される。そして、このヘ
ッドチップはベース板に接着、固定され、さらにコイル
のリード取り出し、テープ研磨が施されて、磁気ヘッド
として完成される。
【0013】また、この種の磁気ヘッドとして磁気抵抗
効果型ヘッドが知られている。これは、磁気テープ等の
磁気記録媒体に書き込まれた信号磁界を受けることによ
り、磁気抵抗効果素子(以下、MR素子と略す)内部の
磁化方向が変化し、この磁化方向の変化に応じたMR素
子の内部抵抗の変化を、外部出力として取り出すもので
ある。従って、薄膜MRヘッドは、磁束応答型のヘッド
であり、磁気記録媒体の移動速度に依存せずに信号磁界
を再生できる。このようなMR素子は、外部磁界に対し
て2乗変化を示す感応特性をもつことから、MR素子を
再生ヘッドとして構成する場合には、素子形状をストラ
イプ状にするとともに、線形応答特性を得るために所定
のバイアス磁界を印加する構成を備えることが必要であ
る。このバイアス磁界を印加する方法には、導体に直流
電流を流すことにより、バイアス磁界を誘起する方法及
びCo−P層等の高抗磁力薄膜を用いて、バイアス磁界
を印加する方法等が知られている。
【0014】一方、MR素子単体で構成したMRヘッド
よりもMR素子をヘッド先端から離して磁気記録媒体に
発生した磁束をMR素子まで導く磁束導入路(以下、ヨ
ークと略す)を配置した構造のヨーク・タイプMRヘッ
ド(以下、YMRヘッドと略す)と呼ばれる磁気ヘッド
の方が信号の分解能の向上や、MR素子の耐久性の向上
に有効であることが知られている。
【0015】図15は、この従来のYMRヘッドの構成
の概要を示す図で、(A)は、断面構造を示し、(B)
は、磁気テープ摺動面を部分的に示すものである。図1
5において、磁気記録テープと相互作用する磁界を生成
するギャップ181をはさんでフェライト基板101と
上部ヨーク部188を有し、上部ヨーク部188の磁路
の一部の絶縁層182中にバイアス層183に近接して
MR素子185が設けられている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た薄膜積層ヘッドの製造方法で作製される磁気ヘッドに
おいては、低融点ガラス上に絶縁層を介して形成された
薄膜コイルが、溶着工程におけるガラス溶着の温度に耐
えることができずに絶縁層にクラックが入り、また、薄
膜コイルの断線及びショートが発生し、出力の低下等信
頼性に問題があった。さらに、溶着後、ギャップデプス
を5μ〜30μになるように円筒研削,テープ研磨を行
うが、絶縁層の段差のみでは境界線がわからず、ギャッ
プデプスを正確に測定することができなかった。さら
に、生産性を考慮した結果として基板サイズを大きくす
ると、V溝加工後に、低融点ガラスを充填して、基板表
面を平担化するために、研削,研磨した時に、研磨液に
よってセンダスト表面,低融点ガラス表面が腐食される
問題があった。
【0017】また、上記で従来技術として上げたYMR
ヘッドにおいては、トラック幅が狭トラック化すると、
下部ヨークがフェライト基板であると、飽和磁束密度が
小さいために再生出力が低下することになる。この場合
に、フェライト基板上に高飽和磁束密度のセンダスト
(Fe−Al−Si合金)膜を形成しても、断面積が小
さいために、有効な手段とはならないので、再生出力の
低下については問題を解決するまでに至っていない。
【0018】本発明は、上述したような従来技術の問題
点に鑑みてなされたもので、高保磁力媒体に対応する高
飽和磁束密度をもつコア材料を用いた薄膜積層ヘッドと
して高出力で性能が良く、かつ、信頼性の高いものを効
率良く製造し得る当該ヘッドの製造方法を提供すること
をその解決すべき課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】発明は、基板の表面に
略V字状の複数の溝を形成し、該溝の一方の溝壁面に磁
性薄膜を成膜して磁性薄膜部を設け、該溝に低融点ガラ
スを充填して作成したコアブロックを少なくとも2個用
意し、前記コアブロックの一方には前記磁性薄膜部と相
互作用する導電層からなる薄膜コイル及び凹部を形成
し、他方には前記凹部に係合する凸部を形成した後、該
凹部に該凸部を係合させるとともに両コアブロックの磁
性薄膜部同士がギャップ部を介して整合するようにして
前記両コアブロックを接合させて、磁気ヘッドを製造す
る磁気ヘッド製造方法において、前記溝に充填する低融
点ガラスは、凸部が形成される前記コアブロックより、
薄膜コイルが形成される前記コアブロックの方が30〜
150℃高い軟化点を有するようにし、溶融接着時に薄
膜コイルの損傷やコアブロック製造工程での基板の軟化
をさけることを可能とするものである。
【0020】さらに、本発明は、前記磁気ヘッドの製造
方法において、前記凸部が形成されたコアブロックの該
凸部上であって、かつ、前記薄膜コイルが形成されたコ
アブロックと接合したとき該薄膜コイルの両端部となる
箇所に、モニタ層を形成した後、前記両コアブロックを
接合し、磁気記録媒体との作用面を形成するために、前
記モニタ層を指標として、研磨するようにしたものであ
る。
【0021】さらに、本発明は、前記モニタ層を、ニオ
ブ層,チタン層,モリブデン層,ニッケル層,パーマロ
イ(Ni−Fe)層のいずれかによる密着層と、銅等の
金属膜から形成し、見やすいCu膜等により良好な結果
が得られるようにしたものである。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【発明の実施の形態】本発明に係る巻線型磁気ヘッドの
製造方法の一実施形態について、以下に図面を用いて詳
細に説明する。図1は、基板のV字溝に軟磁性薄膜を成
膜し、低融点ガラスを充填する工程を(A)から(E)
の順に示す図である。図1(A)の斜視図に示すよう
に、精度300〜500程度のブレードを用いたダイシ
ング加工によって、結晶化ガラス、或いは、セラミック
からなる基板1に断面形状が略V字状の連続した溝1G
を形成した後に、精度1000〜2000程度のブレー
ドを用いて、再度ダイシング加工によって、図1(B)
の断面図に示すように、断面表面状態を良好に加工す
る。このように2段階加工することにより、時間の短縮
化を図ることができる。
【0027】この後、溝1Gの表面にEB蒸着等により
軟磁性薄膜2が図1(C)の断面図に示されるように形
成される。ここで、軟磁性薄膜2は、高周波領域での特
性向上(周波数特性改善)のため、軟磁性薄膜と層間絶
縁膜(SiO2,Al23,Si34)とを交互に成膜
して、積層構造とする。次に、図1(D)の断面図に示
されるように、各溝1G上に低融点ガラス3が充填さ
れ、さらに、図1(E)の斜視図に示されるように、上
記低融点ガラス3の表面が溝の頂点に達するまで、研磨
され、片側コアブロックとして作製される。
【0028】図2は、図1に示されると同様に行われる
もう一方の片側コアブロックの製造工程を示す図であ
る。図2に示すように、ここでは、V溝の図1とは逆の
斜面に磁性膜が形成されるが、その点を除いて図1と同
じ方法で製造が可能である。
【0029】なお、図1のコアブロックには、薄膜コイ
ルが形成され、図2のコアブロックには、凸部が形成さ
れることになる。従って、先の工程において、溝に充填
する低融点ガラスとしては、凸部を形成する側のコアブ
ロック(図2)より薄膜コイルが形成される側のコアブ
ロックの方が30〜150℃高い軟化点を有するものに
する。その理由は、一対の上記基板1を接合する工程に
よって、磁気ヘッドを製造した時に、薄膜コイルの断線
を防止することができるようになるからである。30〜
150℃という条件は、30℃以内であると、薄膜コイ
ルの断線を有効に防止することができないし、150℃
以上であると、薄膜コイルの断線を防止することができ
るが、溝にガラスを充填する時に、基板1が軟化し、磁
性薄膜2の特性が劣化するからである。
【0030】ここで、図1(E),図2(E)に示され
るように、低融点ガラス3の表面を溝1Gの頂点部に達
するまで研磨する方法について述べる。まず、♯300
〜♯1000の砥石で横型研削盤を用いて研削後、♯1
500〜♯3000の砥石で30〜200μさらに研削
する。この状態では、表面荒さは500〜3000Å程
度であり、薄膜コイルを形成することが困難である。そ
こで、高速研磨機を用いて表面をラップするが、低融点
ガラスは、アルカリ性に弱く、酸性には強いため、研磨
液は通常酸性のものを用いる。しかし、基板が小さい時
は問題ないが、生産性を上げるために基板を大きくし、
基板の大きさが30mm〜100mmと大きくなると、均一
に基板が研磨されないため、研磨するのに長時間かかる
ので、研磨液で低融点ガラス及び磁性薄膜(センダスト
薄膜=Fe−Al−Si合金膜)が腐食されることにな
って歩留が悪くなる。また、中性の研磨液と言われるも
のでも、センダスト薄膜及び低融点ガラスが腐食される
ものがある。
【0031】しかし、酸性の研磨液をアルカリで中和し
て中性にしたものを用いると、センダストの薄膜の腐食
を防止し、この工程の改善ができることが判明した。使
用するアルカリとしては、水酸化ナトリウム(NaO
H),水酸化カリウム(KOH),炭酸ナトリウム(N
2CO3),炭酸カルシウム(CaCO3)及び炭酸水
素ナトリウム(NaHCO3)などが適当である。
【0032】引き続く工程として、図1に示したコアブ
ロック上に薄膜コイルを形成する方法について述べる。
図3は、コアブロックに薄膜コイルを形成する工程を説
明するための図である。図3(A)の断面図に示すよう
に、RFスパッタ法,EB蒸着法等により、Al23
らなる絶縁層4を形成する。この絶縁層4は、動作磁界
を形成する磁気ヘッドのGap(ギャップ)層をなすこ
とになる。さらに、SiO2,SiO等からなる下部絶
縁層5を形成した後、導電層6をEB蒸着法等により形
成する。上記導電層6は、3層構造とするが、それは、
高融点金属(Ti,Nb)からなる300Å〜0.3μ
の膜厚の密着層上に導電層(Cu)が1μ〜5μ形成さ
れ、さらに、密着層として高融点金属(Ti,Nb)が
500Å〜0.3μ形成される。なお、密着層の材料と
して、上記以外にNi及びパーマロイ(Ni−Fe)で
もよい。
【0033】次に、フォトレジストをマスクに導電層6
を加工する。導電層6を加工する方法としては、イオン
ミリングを用いて導入ガス純Ar又はAr+O2、出力
400V〜1KV,0.3A〜0.6Aの条件で、Cu
のエッチング速度は400〜1000Å/分、密着層の
エッチング速度は10〜100Å/分として加工するこ
とができる。図3(B)に斜視図として、また、同図
(C)に断面図として加工後の状態が示されている。そ
の後、層間絶縁層7を形成後、図3(D)に示されるよ
うに、平担化を行う。
【0034】次に、導電層の多層化の工程に移る。図4
は、導電層の多層化の工程を説明するための図である。
まず、後の工程で行う第一層目の導電層6と、二層目の
導電層の接続のために、図4(A),(B)に示すよう
に、絶縁層の一部8をフォトレジストを用いてRIE等
でエッチングする。次に、第二層目となる導電層9を第
一層目6と同様な方法で形成して、図4(C),(D)
に示すような結果を得、さらに、図4(E)に示すよう
に、絶縁層10を形成する。
【0035】次に、絶縁層を加工する工程に移る。図5
は、絶縁層を加工する工程を説明するための図である。
まず、図5に示すように、コイル側フロント・ギャップ
部11及びコイル側バックコア部12の絶縁層5(Si
2等)を図5に示されるように、RIE等で加工後、
さらに、コイル側バックコア部12のGap層4(Al
23)を図5(D)に示されるように加工する。
【0036】上記した薄膜コイルを形成したブロックと
ペアをなす凸部を形成したコアブロックの加工方法につ
いて述べる。なお、これは、図2からの後工程になる。
図6は、凸部を形成したコアブロックの加工工程を説明
するための図である。まず、図6(A)に示すように、
後で密着層となる300Å〜1000Åの膜厚の金属膜
(Nb,Ti,Mo,Ni,Ni−Fe)25と100
0Å〜3000Åの膜厚の銅(Cu)膜26を図2
(E)に示されるコアブロックに形成する。次に、フォ
トレジストを用いて凸部側フロント凸部21及び凸部側
バックコア部22を残して加工する。加工方法は、イオ
ンミリング装置を用い、エッチングする深さは5μ〜2
0μである。エッチングして残った部分が凸部となる
が、図6(B)に加工後の状態が示されている。
【0037】次に、図6(D)に示されるように、凸部
側フロント凸部21の一部(基板1bの端部)の密着層
をなす金属膜25と銅膜26を残してエッチングする。
従って、図6(D),(E)に示されるように、凸部側
バックコア部22の金属層は除去される。エッチングす
る方法は、まず、銅膜26をHCl,HNO3等の水溶
液で加工し、その後、Nb,Ti,Mo,金属膜25
は、RIE又はプラズマエッチング法等により加工す
る。導入ガスは、フレオン系のガスを用いれば良い。な
お、Ni,Ni−Fe,金属膜25の場合は、HCl,
HNO3等でCuをエッチングする時に同時に加工され
る。
【0038】次に、これまでに製作された薄膜コイルを
形成されたコアブロックと凸部を形成されたコアブロッ
クの溶着工程について説明する。図7は、一対のコアブ
ロックの溶着工程を説明し、溶着後の状態を示す図であ
る。図7(A)に示されるように、薄膜コイルを形成さ
れたコアブロックのフロントギャップ部11と凸部を形
成されたコアブロックのフロント凸部21、同様に、バ
ックコア部12と凸部側バックコア部22が合致するよ
うに一対のペアブロックのガラス溶着を行う。溶着後、
ギャップデプスが5μ〜30μになるように、円筒研
削,テープ研磨を行って完成する。ここでは、図7
(C)に示されるように、凸部を形成したコアブロック
上のフロント凸部21上で、かつ、基板1bの端部にC
u膜26が露出している。Cu膜26は、銅色をしてい
ることから見やすいので、ギャップデプスを正確に測定
し、管理をすることができる。
【0039】本発明に係るヨークタイプ磁気抵抗効果型
磁気ヘッドの製造方法の一実施形態について以下に図面
を用いて詳細に説明する。まず、基板部分の加工工程に
ついて説明する。なお、この工程は、先に説明した本願
の発明の実施形態におけると同様な工程で行われるの
で、図1をそのまま参照して説明を行うこととする。図
1(A)の斜視図に示すように、精度300〜500程
度のブレードを用いたダイシング加工によって、基板1
として結晶化ガラス,セラミック等の非磁性基板又はM
n−Znフェライト,Ni−Znフェライト等の磁性基
板に断面形状が略V字状の連続した溝1Gを形成した後
に、精度1000〜2000程度のブレードを用いて、
再度ダイシング加工によって、図1(B)の断面図に示
すように、断面表面状態を良好に加工する。このよう
に、2段階加工によって時間の短縮化を図ることができ
る。
【0040】この後、溝1Gの表面にEB蒸着等によ
り、高飽和磁束密度をもつ磁性薄膜2(Fe−Al−S
i合金(センダスト)膜等)が図1(C)の断面図に示
されるように形成される。ここで、磁性薄膜2は、軟磁
性薄膜と層間絶縁膜とを交互に成膜して積層構造にして
も良い。次に、図1(D)の断面図に示すように、各溝
1G上に低融点ガラス3が充填され、さらに、図1
(E)の斜視図に示されるように、上記低融点ガラス3
の表面が溝の頂点部に達するまで研磨される。
【0041】図8は、本発明の製造方法によって作られ
るYMRヘッドの構成の概要を斜視図で示すものであ
る。また、図9は、図8のYMRヘッドの要部を示すも
ので、(A)は、図8のG−G断面を、(B)は、磁気
テープ摺動面を表わすものである。図8及び図9を参照
して上記した工程に続く製造工程を説明する。上記で得
たコアブロックにさらに下部ヨーク部を構成することと
なる高飽和磁束密度をもつ磁性薄膜(Fe−Al−Si
合金膜等)81を形成する。上記の工程により、下部ヨ
ーク部は、磁性薄膜2と81の積層構造にすることによ
り、高飽和磁束密度の磁性薄膜の断面積を大きくするこ
とができる。
【0042】次にSiO2膜等からなる絶縁層82を介
して、Al,Al−Cu,Cu等からなるバイアス層8
3が形成される。さらに、絶縁層84を介して、MR素
子85,リード層86が形成され、フロントギャップ部
及びバックコア部を加工した後SiO2層等からなるG
ap(ギャップ層)87が形成される。最後に、上部ョ
ーク部88を形成し、ヨークタイプ磁気抵抗効果型磁気
ヘッドが作成される。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、コアブロックの接合を
溶着により行う場合に従来において、薄膜コイル等に起
きていた損傷が軟化点の異なる低融点ガラスを適切に選
ぶことにより生じなくなる、具体的に、溝に充填する低
融点ガラスは、凸部を形成するコアブロックより、薄膜
コイルを形成するコアブロックの方が30〜150℃高
い軟化点を有しているので、コアブロックを溶着して
も、絶縁層にクラックが入ることがなくなり、巻線の断
線及びショートを防止することができる。また、コアブ
ロックの製造においても基板の軟化がさけられる。
【0044】さらに、本発明によれば、コアブロックに
形成した凸部の端部にモニタ層を形成して、それを位置
の基準として用いることにより、精度の良く信頼性の高
い磁気ヘッドが製造できる、具体的に、コアブロックの
凸部上に密束層をなす金属膜とCuからなるモニタ層を
形成したので、溶着後、ギャップデプスが5μ〜30μ
になるように、円筒研削,テープ研磨する時に、Cu膜
は見やすいために、正確に測定できるので、ギャップデ
プスのばらつきがなくなり、信頼性が向上する。
【0045】
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】基板のV字溝に軟磁性薄膜を成膜し、低融点ガ
ラスを充填する工程を(A)から(E)の順に示す図で
ある。
【図2】図1に示されると同様に行われるもう一方の片
側コアブロックの製造工程を示す図である。
【図3】図1で作製されたコアブロックに薄膜コイルを
形成する工程を説明するための図である。
【図4】図3の工程に引き続く導電層の多層化の工程を
説明するための図である。
【図5】図4の工程に引き続く絶縁層を加工する工程を
説明するための図である。
【図6】図2で作製されたコアブロックに凸部を形成す
る加工工程を説明するための図である。
【図7】一対のコアブロックの溶着工程を説明し、溶着
後の状態を示す図である。
【図8】本発明の製造方法によって作られるYMRヘッ
ドの構成の概要を斜視図で示すものである。
【図9】図8のYMRヘッドの要部を示すもので、
(A)は、図8のA−A断面を、(B)は、磁気テープ
摺動面を表わすものである。
【図10】従来の製造方法により製造された磁気ヘッド
チップの斜視図(A)を示し、同図(B)に、同図
(A)のH−H線断面構造図を示すものである。
【図11】図10の磁気ヘッドチップの製造過程におけ
る部材の様子を示す図である。
【図12】図11(C)の研磨面に薄膜コイルを形成す
る工程を説明するための図を示すもので、図11(C)
のA−B,C−D,A−E,C−F断面で切断したチッ
プについて、薄膜コイル形成後の斜視図を示すものであ
る。
【図13】図12の薄膜コイル形成の一工程で薄膜層の
上に絶縁層を形成した後の平担化の工程を説明するため
の図である。
【図14】凹形状の溝が形成される片側コアブロック
(A)と、薄膜コイルを形成されたもう一つのコアブロ
ックとを組合わせる工程(B)を説明するための図であ
る。
【図15】従来のYMRヘッドの構成の概要を示す図
で、(A)は、断面構造を示し、(B)は、磁気テープ
摺動面を部分的に示すものである。
【符号の説明】
1,1b…基板、1G…溝、2,81…磁性(軟磁性)
薄膜(Fe−Al−Si合金(センダスト)膜等)、3
…低融点ガラス、4,10,82,84…絶縁層(Ga
p層)、5…下部絶縁層、6,9…導電層、8…絶縁層
の一部、11…コイル側フロント・ギャップ部、12…
コイル側バックコア部、21…凸部側フロント凸部、2
2…凸部側バックコア部、25…金属膜(Nb,Ti,
Mo,Ni,Ni−Fe)、26…銅(Cu)膜、83
…バイアス層、85…MR素子、86…リード層、87
…Gap(ギャップ層)、88…上部ヨーク部、101
…基板、102…磁性(軟磁性)薄膜、103…低融点
ガラス、105…溝、108…研磨面、121,12
4,182…絶縁層、122,128,135…導電層
(コイル)、125,153…フォトレジスト、132
…フロント・ギャップ、133…バックコア部、135
…リード線取り出し端部、170…薄膜コイル、181
…ギャップ、183…バイアス層、185…MR素子、
188…上部ヨーク部。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に略V字状の複数の溝を形成
    し、該溝の一方の溝壁面に磁性薄膜を成膜して磁性薄膜
    部を設け、該溝に低融点ガラスを充填して作成したコア
    ブロックを少なくとも2個用意し、前記コアブロックの
    一方には前記磁性薄膜部と相互作用する導電層からなる
    薄膜コイル及び凹部を形成し、他方には前記凹部に係合
    する凸部を形成した後、該凹部に該凸部を係合させると
    ともに両コアブロックの磁性薄膜部同士がギャップ部を
    介して整合するようにして前記両コアブロックを接合さ
    せて、磁気ヘッドを製造する磁気ヘッド製造方法におい
    て、前記溝に充填する低融点ガラスは、凸部が形成され
    る前記コアブロックより、薄膜コイルが形成される前記
    コアブロックの方が30〜150℃高い軟化点を有する
    ようにしたことを特徴とする磁気ヘッドの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の磁気ヘッドの製造方法に
    おいて、前記凸部が形成されたコアブロックの該凸部上
    であって、かつ、前記薄膜コイルが形成されたコアブロ
    ックと接合したとき該薄膜コイルの両端部となる箇所
    に、モニタ層を形成した後、前記両コアブロックを接合
    し、磁気記録媒体との作用面を形成するために、前記モ
    ニタ層を指標として、研磨することを特徴とする磁気ヘ
    ッドの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記モニタ層、ニオブ層,チタン層,
    モリブデン層,ニッケル層,パーマロイ(Ni−Fe)
    層のいずれかによる密着層と、銅等の金属膜から形成
    たことを特徴とする請求項記載の磁気ヘッドの製造方
    法。
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