JP3377117B2 - 耐変色性に優れる難白化性ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

耐変色性に優れる難白化性ポリプロピレン系樹脂組成物

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JP3377117B2 JP28557593A JP28557593A JP3377117B2 JP 3377117 B2 JP3377117 B2 JP 3377117B2 JP 28557593 A JP28557593 A JP 28557593A JP 28557593 A JP28557593 A JP 28557593A JP 3377117 B2 JP3377117 B2 JP 3377117B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐変色性に優れる難白化
性ポリプロピレン系樹脂組成物に関するものであり、さ
らに詳しくは食品、特に白菜、ホーレン草などの野菜に
長時間接触しても変色の問題がないなどの耐変色性に優
れる上、難白化性、耐熱老化性、耐熱性、耐錆性、耐衝
撃強度や曲げ強度などの機械的特性に優れるポリプロピ
レン系樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プロピレン・エチレンブロック共重合体
は耐熱性、剛性、耐衝撃強度に優れているため各種容
器、例えば食品容器、家庭用コンテナー、衣装ケース、
シール容器などの用途に多量に使用されている。しかし
プロピレン・エチレンブロック共重合体は物が当たるな
ど衝撃力が加わるとその部分が白化してしまうという欠
点がある。またさらに食品に長時間接触すると変色を起
こしてしまう場合がある。このようなことから、食品用
の容器に使用される場合は、特に白化と変色は商品価値
を損ねるため、充分な機械的強度を保ちながら耐変色性
と白化しずらい性質(難白化性)をも満たす必要があ
る。
【0003】食品との長時間の接触による変色は、特に
白菜、ホーレン草などの野菜に含まれている色素や亜硝
酸などが、酸化防止剤などの添加剤を変質させるためで
あるといわれている。このため特に変色が著しいとされ
ているヒンダードフェノール系酸化防止剤を除くこと
(例えば特開平3−52962号公報)や、変色が少な
いといわれているヒンダードアミン系酸化防止剤を使用
する(例えば特開平3−259940号公報、特開平3
−52959号公報)などが行われている。しかしこれ
らの酸化防止剤の変更はなお耐熱老化性や耐錆性をも含
めて充分に満足するものではなかった。一方、難白化を
実現するためには、プロピレン・エチレンブロック共重
合体にポリエチレンをブレンドするなどによって改良が
なされている(例えば特開昭55−10433号公
報)。しかしこの組成では耐衝撃性、剛性、耐熱性、難
白化性のバランスが充分にとれたものが得られていなか
った。このようなことから、耐衝撃性、剛性、耐熱性、
難白化性のいずれにも優れたポリプロピレン系樹脂組成
物は未だ開発されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、食
品、特に白菜、ホーレン草などの野菜に長時間接触して
も変色などの問題がない上、難白化性、耐熱老化性、耐
熱性、耐錆性にも優れており、かつ耐衝撃強度や曲げ強
度などの機械的特性をバランスよく有するポリプロピレ
ン系樹脂組成物を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記に鑑み
これらの課題を解決するため鋭意検討した結果、プロピ
レン・エチレンブロック共重合体、プロピレン・エチレ
ンランダム共重合体および高密度ポリエチレンを特定量
含む樹脂成分に対して、特定量の有機リン系酸化防止
剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤および酸吸収剤
を配合することにより上記課題を解決することができる
ことを見いだし本発明を成すに到った。
【0006】本発明の請求項1の発明は、 (A)プロピレン・エチレンブロック共重合体 50〜90重量% (B)プロピレン・エチレンランダム共重合体 5〜45重量% (C)密度0.94g/cm3 以上の高密度ポリエチレン樹脂 5〜45重量% を含む樹脂成分100重量部に対して、少なくとも下記
(D)〜(F)の添加剤成分を配合したことを特徴とす
る耐変色性に優れる難白化性ポリプロピレン系樹脂組成
物である。 (D)有機リン系酸化防止剤 0.01〜0.5重量部 (E)ヒンダードフェノール系酸化防止剤 0.01〜0.1重量部 (F)酸吸収剤 0.02〜0.3重量部
【0007】本発明の請求項2の発明は、(A)プロピ
レン・エチレンブロック共重合体のメルトフローレート
が4〜60g/10min.、エチレン含有量5〜20重量%、
エチレン・プロピレン共重合部の極限粘度1.5〜8d
l/gであり、(B)プロピレン・エチレンランダム共
重合体のメルトフローレートが6〜50g/10min.、エチ
レン含有量1〜10重量%であり、(C)密度0.94
g/cm3 以上の高密度ポリエチレンのメルトフローレ
ートが0.2〜25g/10min.であることを特徴とする請
求項1記載の耐変色性に優れる難白化性ポリプロピレン
系樹脂組成物である。
【0008】以下に本発明をさらに説明する。本発明の
(A)プロピレン・エチレンブロック共重合体は遷移金
属を含む固体触媒成分と有機アルミニウム化合物あるい
はこれらの電子供与性有機化合物とから得られる触媒系
を用いて、エチレンとプロピレンとを、二段以上の多段
でブロック共重合することによって得られるものであ
る。該固体触媒成分としてはプロピレンの重合において
広く知られているものであり、三塩化チタンまたはその
共晶体、マグネシウム系化合物等の担体に三価もしくは
四価のチタン化合物または該化合物と他の化合物を処理
することによって得られるものが代表例として挙げられ
る。
【0009】本発明に用いるプロピレン・エチレンブロ
ック共重合体成分(A)は必ずしも一つの重合反応系中
で重合させることにより得られた一種の重合体に限ら
ず、別々に重合された二種以上のプロピレン・エチレン
ブロック共重合体の混合物であってもよい。プロピレン
・エチレンブロック共重合体成分(A)のメルトフロー
レート(230℃における荷重2,16kgを加えた場
合の10分間の溶融樹脂の吐出量。以下、MFRと略
す)は4〜60g/10min.、好ましくは5〜50g/10
min.の範囲から選択するのがよい。MFRが4g/10min.
未満では、加工性が低下し、60g/10min.以上では、耐
衝撃性が不十分となる。
【0010】プロピレン・エチレンブロック共重合体成
分(A)のエチレン含有量は5〜20重量%、好ましく
は5〜10重量%の範囲から選択するのがよい。エチレ
ン含有量が5重量%未満では、耐衝撃性が低下し、20
重量%以上では、剛性が不十分となる。本発明における
エチレン含有量は13C−NMR法により測定した値であ
る。
【0011】プロピレン・エチレンブロック共重合体成
分(A)のプロピレン・エチレン共重合部分の分子量は
デカリン溶液135℃における極限粘度([η])が
1.5〜8dl/g、好ましくは2〜6dl/gの範囲
から選択するのがよい。プロピレン・エチレン共重合部
分の極限粘度が1.5dl/g未満では、耐衝撃性が不
十分となり、8dl/g以上では、ポリプロピレンホモ
重合部分との分散が悪くなり、異物となったりする。
【0012】本発明の(B)プロピレン・エチレンラン
ダム共重合体は、遷移金属を含む固体触媒成分と有機ア
ルミニウム化合物あるいはこれらの電子供与性有機化合
物とから得られる触媒系を用いて、エチレンとプロピレ
ンとを共重合することによって得られるものである。該
固体触媒成分としては、三塩化チタンまたはその共晶
体、マグネシウム系化合物等の担体に三価もしくは四価
のチタン化合物または該化合物と他の化合物を処理する
ことによって得られるものが代表例として挙げられる。
【0013】本発明に用いる(B)プロピレン・エチレ
ンランダム共重合体は必ずしも一つの重合反応系中で重
合させることにより得られた一種の重合体に限らず、別
々に重合された二種以上のプロピレン・エチレンランダ
ム共重合体の混合物であってもよい。
【0014】本発明に用いる(B)プロピレン・エチレ
ンランダム共重合体のエチレン含有量は1〜10重量
%、特に2〜8重量%が好ましい。エチレン含有量が1
重量%未満では、白化性の改良効果が低下し、10重量
%以上では、剛性が不十分となる。エチレン含有量1〜
10重量%の範囲外のものでも耐衝撃性の優れた最終組
成物は得られるが、剛性、耐衝撃性、難白化性の改良効
果などのバランスがとれた最終組成物を得るには、前記
範囲内のものが好ましい。本発明におけるエチレン含有
量は13C−NMR法により測定した値である。
【0015】また(B)プロピレン・エチレンランダム
共重合体のMFRは通常6〜50g/10分、好ましく
は7〜45g/10分である。MFRが6g/10min.未満
では、加工性が低下し、50g/10min.以上では耐衝撃性
が不十分となる。
【0016】本発明でいう(C)高密度ポリエチレンと
は、密度0.94g/cm3 以上、好ましくは密度0.
945g/cm3 以上の、公知技術のチーグラー系触媒
を用いて、液相法または気相法で中低圧で重合される高
密度ポリエチレンであり、エチレン単独またはエチレン
と炭素数3〜12のαーオレフィンの共重合体およびそ
れらの混合物であり、具体的なαーオレフィンとして
は、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテ
ン、1ーヘキセン、1−オクテン、1−ドデセン等を挙
げることができる。上記(C)高密度ポリエチレンの密
度0.94g/cm3 以下では剛性が低下する。メルト
フローインデックス(190℃における荷重2,16k
gを加えた場合の10分間の溶融樹脂の吐出量。以下、
MFRと略す)は、0.2〜25g/10min.、好ましくは
0.3〜20g/10min.、さらに好ましくは0.5〜15
g/10min.の範囲から選択することが望ましい。MFRが
0.2g/10min.未満では、加工性が低下し、25g/10mi
n.以上では、耐衝撃性が不十分となる。
【0017】本発明でいう(D)有機リン系酸化防止剤
の具体的な例としては、(1)トリス(ミックスド、モ
ノおよびジノニルフェニル)フォスファイト、(2)ト
リス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイ
ト、(3)4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6
−t−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)フォスファイ
ト、(4)1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジ−
トリデシルフォスファイト−5−t−ブチルフェニル)
ブタン、(5)ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、
(6)テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)
−4,4′−ビフェニレンフォスフォナイト、(7)ビ
ス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペ
ンタエリスリトール−ジ−フォスファイト、(8)2.
2′−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニ
ル)フルオロフォスファイト、(9)メチレンビス
(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)−2−エチルヘキ
シル−フォスファイトなどが挙げられる。中でも好まし
いものは、(2)と(7)である。この(D)成分の配
合量は樹脂組成物100重量部あたり0.01〜0.5
重量部、好ましくは0.05〜0.2重量部である。こ
の量未満では耐熱老化性が不十分となる。一方、或る程
度以上に添加しても耐熱老化性の改良効果が頭打ちとな
り、不経済である。
【0018】本発明で用いる(E)成分のヒンダードフ
ェノール系酸化防止剤の具体的な例としては、(11)
n−オクタデシル−β−(4′−ヒドロキシ−3′,
5′−ジ−t−ブチルフェニル)プロピオネート、(1
2)テトラキス[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t
−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]メタン、(13)1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン、(14)カルシウム(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ベンジル−モノエ
チル−フォスフェート)、(15)トリエチレングリコ
ール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、(16)3,
9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t−ブ
チル−4−ビドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオ
ニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラオキ
サスピロ[5,5]ウンデカン、(17)ビス[3,3
−ビス(4′−ヒドロキシ−3′−t−ブチルフェニ
ル)−酪酸]グリコール、(18)N,N′−ビス[3
−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロピオニル]ヒドラジン、(19)2,2′−オ
キサミドビス[エチル3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、(20)
1,3,5−トリス(3′,5′−ジ−t−ブチル−
4′−ヒドロキシベンジル)−s−トリアジン−2,
4,6(1H,3H,5H)−トリオン、(21)1,
3,5−トリス(4−t−ブチル−3−ヒドロキシ−
2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、(2
2)3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシ
ンナミックアシドトリエスチルウイズ1,3,5−トリ
ス(2−ヒドロキシエチル)−s−トリアジン−2,
4,6(1H,3H,5H)−トリオン、などが挙げら
れる。好ましくは、(12)、(16)の化合物であ
る。この(E)成分の添加量は、樹脂組成物100重量
部に対し、0.01〜0.1重量部未満、好ましくは、
0.02〜0.05重量部である。0.01重量部以下
では、樹脂組成物の耐熱老化性が損なわれ、0.1重量
部以上では、変色の問題が強くなるので好ましくない。
【0019】本発明でいう(F)酸吸収剤としては、脂
肪酸金属塩、ヒドロキシ脂肪酸金属塩、脂肪酸、ハイド
ロタルサイト類などを挙げることができる。脂肪酸、脂
肪酸金属塩としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リ
ノレン酸などの脂肪酸およびこれらの脂肪酸とリチウ
ム、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛など
の金属との塩が挙げられるが、特にステアリン酸カルシ
ウムが好ましい。
【0020】ハイドロタルサイト類は次式で表される複
塩化合物であり、天然品および合成品いずれも用いられ
るが、特にM2+がMg、An-がCO3 2- である合成品が
好ましい。 (M2+1-x Alx (OH)2 (An-x/n ・mH2 O (ここで、0<X≦0.5、m:実数、M2+:Mg、C
aまたはZn、An-:n価の陰イオン、nは整数であ
る)この(F)成分の添加量は、樹脂組成物100重量
部に対し、0.02〜0.3重量部未満、好ましくは、
0.05〜0.1重量部である。0.02重量部以下で
は、樹脂組成物の耐錆性が損なわれ、0.1重量部以上
では、変色が起こりやすくなるので好ましくない。
【0021】
【作用】本発明の耐変色性に優れる難白化性ポリプロピ
レン系樹脂組成物は、(A)プロピレン・エチレンブロ
ック共重合体(ブロックPPと略す)50〜90重量
%、(B)プロピレン・エチレンランダム共重合体(ラ
ンダムPPと略す)5〜45重量%、(C)密度0.9
4g/cm3 以上の高密度ポリエチレン(HDPEと略
す)5〜45重量%を含む樹脂成分100重量部に対し
て、少なくとも上記(D)〜(F)の添加剤成分を配合
したポリプロピレン系樹脂組成物である。(A)成分自
体は剛性、機械的強度、耐熱性などに優れるが、上記の
ように難白化性が悪い欠点がある。(A)成分に(B)
成分のみを配合すると難白化性は改良されるが、改良程
度は不十分である上、低温衝撃強度も低下する欠点があ
る。また、(A)成分に(C)成分のみを配合すると難
白化性が改良されるが、改良程度はやはり不十分であ
り、また耐熱性も低下するので実用性がない。(A)成
分の配合割合が90重量%以上であると難白化性が悪化
し、50重量%以下であると剛性、機械的強度、耐熱性
などが低下する。(B)成分の配合割合が45重量%以
上であると剛性が不十分となり、5重量%以下であると
難白化性が不十分となる。(C)成分の配合割合が45
重量%以上であると耐熱性が不十分となり、5重量%以
下であると難白化性の改良程度が不十分となる。
【0022】本発明において(A)成分に対して特定量
の(B)成分と(C)成分を配合すると難白化性が改良
されると共に、剛性、耐衝撃性、耐熱性、加工性などの
バランスがとれた最終組成物を得ることができる理由は
明らかではないが、(A)成分に対して配合した特定量
の(B)成分と(C)成分が相乗的に作用する結果であ
ると考えられる。(D)成分の有機リン系酸化防止剤は
特に耐変色性を損なわずに(E)成分のヒンダードフェ
ノール系酸化防止剤とともに耐熱老化性に寄与する。
(F)成分の酸吸収剤は、共重合体中に残留している遊
離塩素を中和し、押出機や金型の腐食による錆の発生を
防止する。以上のように、(A)成分、(B)成分およ
び(C)成分を特定割合で含む樹脂成分に対して、特定
量の(D)成分、(E)成分および(F)成分から成る
添加剤成分を配合することにより耐変色性が改良される
と共に、難白化性、耐熱老化性、耐熱性、耐錆性にも優
れ、かつ耐衝撃強度や曲げ強度などの機械的特性のバラ
ンスに優れたポリプロピレン系樹脂組成物が得られるも
のと考えられる。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明を詳述するが、本発
明の主旨を逸脱しない限り本発明は実施例に限定される
ものではない。 (試験法) 1.難白化試験 樹脂温度230℃、金型温度50℃の射出条件で100
mm×200mm×2mm厚の射出板を成型し、デュポ
ン衝撃試験器を用い1kgの重りを20cmの高さから
落下させ、試料の白化度合を4日後迄観察し、目視で判
定した。 判定基準 ◎:白化の広がりがまったくない ○:白化の広がりはないが白さが◎より目立つ △:白化の広がりが少し有り白化が目立つ ×:白化の広がりが大きく、白化が非常に目立つ
【0024】2.食品汚染試験 白菜に塩を加えてからミキサーで細かく砕いたジュース
の中に、射出板(2mm厚)の試験片を浸漬させ40℃
の恒温室に4日間放置後変色度合を目視にて判定した。 判定基準 ◎:変色が全くない ○:淡く変色がある △:色がわかる位、変色がある ×:濃い変色がある
【0025】3.熱老化試験 150℃のオーブンに射出板(2mm厚)の試験片を入
れ、表面が茶色に変色する時間により判定した。 ◎:10日間以上 ○:3〜10日 △:1〜3日 ×:1日未満
【0026】4.錆試験 軟鉄板を溶融状態の樹脂に埋め込み2時間後、冷却し5
0℃、湿度98%以上の恒温室に20時間放置後、軟鉄
板を樹脂から取り出し、錆の発生状態を目視にて判定し
た。 ◎:錆の発生全くなし ○:淡く錆が点状に若干付着する △:淡く錆が1/3位付着する ×:濃い錆が全面に付着する
【0027】5.曲げ弾性率;ASTM D790に準
じて試験した。
【0028】6.衝撃強度(アイゾット);JIS K
6758に準じて試験した。
【0029】7.耐熱性(荷重たわみ温度);JIS
K7207に準じて試験した。
【0030】(樹脂成分) (a)ブロックPP;MFR=8g/10分、C2 含量
=7.5重量%、エチレン・プロピレン共重合部分の極
限粘度=3.0(デカリン135℃の[η]の値)。 (b)ブロックPP;MFR=45g/10分、C2
量=7.5重量%、エチレン・プロピレン共重合部分の
極限粘度=2.5(デカリン135℃の[η]の値)。 (c)ランダムPP;MFR=8g/10分、C2 含量
=3重量% (d)ランダムPP;MFR=45g/10分、C2
量=2.7重量% (e)HDPE;MFR=5.3g/10分、密度=
0.963g/cm3 (f)HDPE;MFR=17g/10分、密度=0.
958g/cm3
【0031】(添加剤成分) (イ)有機リン系酸化防止剤;トリス(2,4−ジ−t
−ブチルフェニル)フォスファイト(商品名;イルガフ
ォス−168、チバガイギー社製) (ロ)有機リン系酸化防止剤;ビス(2,6−ジ−t−
ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−
ジフォスファイト(商品名;アデカスタブPEP−3
6、旭電化工業(株)製) (ハ)ヒンダードフェノール系酸化防止剤;テトラキス
[メチレン−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン(商品
名;イルガノックス−1010、チバガイギー社製) (ニ)ヒンダードフェノール系酸化防止剤 3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−{β−(3−t
−ブチル−4−ビドロキシ−5−メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ}エチル]−2,4,8,10−テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン(商品名;アデカス
タブAO−80、旭電化工業(株)製)(商品名;スミ
ライザーGA−80、住友化学(株)製) (ホ)酸吸収剤;ステアリン酸カルシウム (ヘ)酸吸収剤;ハイドロタルサイト(商品名;DHT
−4A、協和化学(株)製)
【0032】(実施例1)表1に示す配合で樹脂成分、
添加剤成分を混合して樹脂温度230℃、金型温度50
℃の射出条件で100mm×200mm×2mm厚の射
出板を成型し、各種の試験を行った。結果を表1に示
す。
【0033】(実施例2〜7)実施例1と同様にして表
1に示す配合で射出板を成型し、各種の試験を行った。
結果を表1に合わせて示す。
【0034】(比較例1)ブロックPP(a)のみを用
いて表1に示す配合で射出板を成型し、各種の試験を行
った。結果を表1に合わせて示す。加工性、剛性、機械
的強度などに優れ、かつ耐変色性、耐熱老化性、耐熱
性、耐錆性にも優れるが、難白化性が不十分である。
【0035】(比較例2)ブロックPP(a)とランダ
ムPP(c)を使用して表1に示す配合で射出板を成型
し、各種の試験を行った。結果を表1に合わせて示す。
加工性、剛性、機械的強度などに優れ、かつ耐変色性、
耐熱老化性、耐熱性、耐錆性にも優れるが、難白化性の
改良程度が不十分である。
【0036】(比較例3)ブロックPP(a)とHDP
E(e)を使用して表1に示す配合で射出板を成型し、
各種の試験を行った。結果を表1に合わせて示す。加工
性、剛性、機械的強度などに優れ、かつ耐変色性、耐熱
老化性、耐熱性、耐錆性にも優れるが、難白化性の改良
程度が不十分である。
【0037】(比較例4)ブロックPP(a)とランダ
ムPP(c)およびHDPE(e)を使用してヒンダー
ドフェノール系酸化防止剤を使用せず、表1に示す配合
で射出板を成型し、各種の試験を行った。結果を表1に
合わせて示す。加工性、剛性、機械的強度などに優れ、
かつ耐変色性、耐錆性、難白化性、耐熱性にも優れる
が、耐熱老化性が不十分である。
【0038】(比較例5)ブロックPP(a)とランダ
ムPP(c)およびHDPE(e)を使用して有機リン
系酸化防止剤を使用せず、表1に示す配合で射出板を成
型し、各種の試験を行った。結果を表1に合わせて示
す。加工性、剛性、機械的強度などに優れ、かつ耐熱老
化性、耐熱性、耐錆性、難白化性も改良されるが、耐変
色性が不十分である。
【0039】(比較例6)ブロックPP(a)とランダ
ムPP(c)およびHDPE(e)を使用して酸吸収剤
を使用せず、表1に示す配合で射出板を成型し、各種の
試験を行った。結果を表1に合わせて示す。加工性、剛
性、機械的強度、耐熱老化性、耐熱性、難白化性、耐変
色性に優れるが、耐錆性が不十分である。
【0040】
【表1】
【0041】(比較例7)(A)〜(C)樹脂成分およ
び(D)〜(F)添加剤成分を全て表2に示す配合割合
で配合してあるが、(A)樹脂成分の含有量が本発明の
範囲外である樹脂組成物を用いて射出板を成型し、各種
の試験を行った。結果を表2に示す。加工性、機械的強
度、耐熱老化性、難白化性、耐変色性、耐錆性に優れる
が、剛性および耐熱性が不十分である。
【0042】(比較例8)含有量が本発明の範囲外であ
る(A)樹脂成分に、(C)樹脂成分および(D)〜
(F)添加剤成分を表2に示す配合割合で配合した樹脂
組成物を用いて射出板を成型し、各種の試験を行った。
結果を表2に示す。加工性、剛性、機械的強度、耐熱老
化性、耐熱性、耐変色性、耐錆性に優れるが、難白化性
が不十分である。
【0043】(比較例9)(A)〜(C)樹脂成分およ
び(D)〜(F)添加剤成分を全て表2に示す配合割合
で配合してあるが、(B)および(C)樹脂成分の含有
量が本発明の範囲外である樹脂組成物を用いて射出板を
成型し、各種の試験を行った。結果を表2に示す。加工
性、機械的強度、耐熱老化性、難白化性、耐変色性、耐
錆性に優れるが、剛性および耐熱性が不十分である。
【0044】(比較例10)(A)〜(C)樹脂成分お
よび(D)〜(F)添加剤成分を全て表2に示す配合割
合で配合してあるが、(B)樹脂成分の含有量が本発明
の範囲外である樹脂組成物を用いて射出板を成型し、各
種の試験を行った。結果を表2に示す。加工性、剛性、
機械的強度、耐熱老化性、耐熱性、耐変色性、耐錆性に
優れるが、難白化性が不十分である。
【0045】(比較例11)(A)〜(C)樹脂成分お
よび(D)〜(F)添加剤成分を全て表2に示す配合割
合で配合してあるが、(B)および(C)樹脂成分の含
有量が本発明の範囲外である樹脂組成物を用いて射出板
を成型し、各種の試験を行った。結果を表2に示す。加
工性、剛性、機械的強度、耐熱老化性、耐変色性、耐錆
性、難白化性に優れるが、耐熱性が不十分である。
【0046】(比較例12)(A)〜(C)樹脂成分お
よび(D)〜(F)添加剤成分を全て表2に示す配合割
合で配合してあるが、(C)樹脂成分の含有量が本発明
の範囲外である樹脂組成物を用いて射出板を成型し、各
種の試験を行った。結果を表2に示す。加工性、剛性、
機械的強度、耐熱老化性、耐熱性、耐変色性、耐錆性に
優れるが、難白化性が不十分である。
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】本発明の耐変色性に優れる難白化性ポリ
プロピレン系樹脂組成物は、(A)プロピレン・エチレ
ンブロック共重合体、(B)プロピレン・エチレンラン
ダム共重合体および(C)密度0.94g/cm3 以上
の高密度ポリエチレンを特定量含む樹脂成分に対して、
特定量の(D)有機リン系酸化防止剤、(E)ヒンダー
ドフェノール系酸化防止剤および(F)酸吸収剤を配合
した樹脂組成物であり、従来のポリプロピレン系樹脂組
成物の欠点である耐変色性、難白化性などの問題を解決
するとともに、加工性、耐熱老化性、耐熱性、耐錆性に
も優れ、かつ耐衝撃強度や曲げ強度などの機械的特性を
バランスよく有しているので、食品容器の用途は勿論、
家庭用コンテナー、衣装ケース、シール容器などの用途
にも使用することができるので産業上の利用価値が高
い。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C08L 23:04) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 53/00 C08K 5/13 C08K 5/49

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)プロピレン・エチレンブロック共重合体 50〜90重量% (B)プロピレン・エチレンランダム共重合体 5〜45重量% (C)密度0.94g/cm3 以上の高密度ポリエチレン樹脂 5〜45重量% を含む樹脂成分100重量部に対して、少なくとも下記
    (D)〜(F)の添加剤成分を配合したことを特徴とす
    る耐変色性に優れる難白化性ポリプロピレン系樹脂組成
    物。 (D)有機リン系酸化防止剤 0.01〜0.5重量部 (E)ヒンダードフェノール系酸化防止剤 0.01〜0.1重量部 (F)酸吸収剤 0.02〜0.3重量部
  2. 【請求項2】 (A)プロピレン・エチレンブロック共
    重合体のメルトフローレートが4〜60g/10min.、エチ
    レン含有量5〜20重量%、エチレン・プロピレン共重
    合部の極限粘度1.5〜8dl/gであり、(B)プロ
    ピレン・エチレンランダム共重合体のメルトフローレー
    トが6〜50g/10min.、エチレン含有量1〜10重量%
    であり、(C)密度0.94g/cm3 以上の高密度ポ
    リエチレンのメルトフローレートが0.2〜25g/10mi
    n.であることを特徴とする請求項1記載の耐変色性に優
    れる難白化性ポリプロピレン系樹脂組成物。
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