JP3546112B2 - 図形測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は平面図形の輪郭上に沿ってトレースすることによって、この平面図形の面積、断面一次モーメント、長さ等の図形パラメータや図心座標等を測定する図形測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、図3のような直線図形の場合は、図心が既知の三角形(abg、bgf、bfh)や正方形を含む長方形(cdeh)に分割し、それぞれの面積と図心から個々に断面一次モーメントを計算し、それを合算して前記直線図形(agfedchba)の面積で割算して図心を求めていた。
【0003】
又、図4のような曲線輪郭の図形の場合は、図形を近似的に多数の三角形に分割して上述の方法により図心を求めるしか方法がなかった。
しかし、図3のような直線図形の場合は正確な図心は算出出来るが、辺数が増えるに従って計算の作業量も増え、長い時間が必要である。
【0004】
又、図4の場合は元々近似的な方法であるので、正確を期待することは困難であると共に、正確値に近づけるためには分割を細分化する必要があり、実際上、手作業では不可能である。
【0005】
これらの問題を解決するために、本出願人は以前に改良した装置として、特願平4−208013号を提案した。これは一直線方向に走行可能なローラー5を設けた本体1と、この本体1の走行方向に対して水平面上で左右方向に回動可能に本体1に枢支され、かつ先端側にトレース部6及びこのトレース部6の現在の座標値を入力するポイントキー9を具備した測桿2を設けた図形測定装置において、本体1には表示装置3と入力装置4及び計算手段を設け、測桿2のトレース部6で座標、面積、長さ等を追跡して測定する操作と同時に計算手段が図心計算に必要な断面一次モーメントを逐次計算し、最後に対象図形の面積で合計の断面一次モーメントを割算して図心座標を算出し、トレース部6に近接したマーク針7の現在位置の座標と図心座標との差を表示装置3が表示し、この表示が零となるようにマーク針7を移動することにより、マーク針7が図心座標に位置するように構成した図心座標測定装置である。
【0006】
この従来の改良された装置で使用される理論を図5、図6の図形を例にとり説明すると、x軸に対する断面一次モーメント Mxは
【数1】
Figure 0003546112
で表される。
【0007】
図心のy座標は領域Dの面積Aで割算をして
【数2】
Figure 0003546112
【0008】
同様に図心のx座標は
【数3】
Figure 0003546112
と定義されている。
【0009】
ここで、断面一次モーメントM
【数4】
Figure 0003546112
と表すことが出来る。ここで領域Dと領域Eの和集合は零である。このことは直接的に領域Dの断面一次モーメントを求めなくても、大きな領域(D+E)の断面一次モーメントから小さな領域Eの断面一次モーメントを減ずれば差が領域Dの断面一次モーメントになることを意味している。領域Dの輪郭線に沿って移動しながらその輪郭線とx軸との間に形成される領域の断面一次モーメントを求めていくことにすると、領域Dの上側の輪郭線に沿わせることにより領域(D+E)の断面一次モーメントが求められ、領域Dの下側の輪郭線に沿わせることにより領域Eの断面一次モーメントが求められる。この場合、上側と下側の輪郭線の移動方向が反対になるため、求められた断面一次モーメントの符号が逆になり、従って、領域Dの輪郭線を1周することにより得られた断面一次モーメントを加算することにより、領域Eの断面一次モーメントが相殺され、領域Dのみの断面一次モーメントが求められることになる。
【0010】
上記理論に基づく図心座標測定装置の計算手段による具体的な処理を示すフローチャートを図7に示す。トレース部6が図形の対象頂点Pに到達して最初にポイントキー9が押されたときからスタート(ステップ10)し、ステップ12でその頂点x,y座標が測定され、計算手段に入力される。
続いてその頂点が最後の頂点であるかどうかを判定する(ステップ14)。最後の頂点である場合には、測定図形は閉じているため、最初の座標と一致しており、従って、ステップ15でP=Pとおいて、ステップ18へ進む。逆にステップ14で最後の頂点でない場合には、ステップ16でその頂点が第1点目か否かを判定する。第1点目である場合には、ステップ17でPn−1=Pとおいた後、ステップ12に戻り、次の頂点Pの入力を待つ。ステップ16でその頂点が第1点目でない場合はステップ18へ進む。ステップ18では、2つの連続する頂点、x軸に平行な2線及びy軸によって囲まれる面積要素の面積Fと、2つの連続する頂点によってきまる要素の断面一次モーメントMy、Mxを計算して、F自身、My、Mx自身に加算することで、その面積要素と断面一次モーメントのそれぞれの合計を算出する。
【0011】
再び頂点が最後の頂点であるかどうか、即ち図形を一周したかどうかを判定し(ステップ20)、最後の頂点でない場合は、Pn−1=Pとおいて(ステップ19)、再びステップ12に戻り、ステップ20までを繰り返し、最後の頂点である場合には、ステップ22で頂点の移動方向が右回りであるか左回りであるかを判定した後、左回りであるときには、前記断面一次モーメントMx、Myの符号を反転し(ステップ23)、右回りであるときには、面積Fの符号を反転し(ステップ24)、ステップ26で求められた全面積で合計の断面一次モーメントを割算して図心座標を算出して、ステップ28で終了する。
【0012】
次に、この算出について詳細に説明する。
先ず図2のn多角形でx軸への断面一次モーメントを計算する場合を考えると、2つの連続する頂点P(x、y)、P(x、y)によって決まる要素である台形Pの断面一次モーメントMy は2つの三角形P、Pに分割する方法等により求めることができ、その結果は次式で与えられる。
My=(x−x)(y +y+y )/6
同様に、第n−1番目の辺が作る台形Pn−1n−1の断面一次モーメントMyは、
My=(x−xn−1)(y +yn−1+yn−1 )/6 ・・・(1)
となる(ステップ18参照)。なお、この式は右回りのトレースの場合で、左回りにトレースするときは符号は反転する。
【0013】
又、同様に第n−1番目の辺が作る台形のy軸への断面一次モーメントMxは、
Mx=(yn−1−y)(x +xn−1+xn−1 )/6 ・・・(2)
となる(ステップ18参照)。なお、この式は右回りのトレースの場合で、左回りにトレースするときは符号は反転する。
【0014】
なお、式(1)、(2)で点P( x,y) は、点P( x,y) に合致し、図形は閉合しているものとする。
【0015】
ここで、図形の頂点P,P,・・Pの座標を順にトレースして、
【数5】
Figure 0003546112
を計算すれば、図6の大きい方の領域(D+E)から小さい方の領域Eの断面一次モーメントが相殺され、領域D、つまり対象図形の断面一次モーメントMy,Mxのみが求められる。
【0016】
又、対象図形の面積Sは次の計算式で求めることが一般に知られている。
【数6】
Figure 0003546112
【0017】
よって、Fの符号を調べることでどちら回りに図形をトレースしたかを判断することが出来、トレースの回り方を限定する必要はない。
かくして断面一次モーメントMy,Mx をn多角形の面積Fで割れば図心x座標と図心y座標が求められる(ステップ26参照)。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図2、図3のような直線図形の場合は各頂点の座標を測定するだけで、全体の図形の図心を算出することは可能であるが、一部に円弧状の辺がある図形では、少なくともその円弧状の部分は正確になぞらなければならないという問題がある。
本発明は上述の円弧部分も円弧上の両端及び中間の3点の座標測定のみで円弧に沿った図形を正確に算出する装置を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明によれば、一直線方向に走行可能なローラーを設けた本体と、
この本体の走行方向に対して水平面上で左右方向に回動可能に本体に枢支され、かつ先端側にトレース部を具備した測桿と、
図形の輪郭上の点上に位置づけられる前記トレース部の現在位置の座標値を逐次入力するための第1の座標入力手段と、
前記第1の座標入力手段から逐次入力される座標値を用いて測定図形の図形パラメータを逐次算出すると共にその図形パラメータの合計を算出する計算手段と、
を設けた図形測定装置において、
図形の円弧部分の輪郭上の任意の中間点に位置づけられた前記トレース部の現在位置の座標値を入力するための第2の座標入力手段をさらに備え、
前記計算手段は、前記第2の座標入力手段によって入力される中間点と前記第1の座標入力手段によって入力される円弧部分の両端点の3点の座標からその円弧部分に関する図形パラメータを算出すると共に、前記第1の座標入力手段から逐次入力される座標値を用いて算出した測定図形の図形パラメータに、前記円弧部分に関する図形パラメータを加算または減算する、ことを特徴とする。
【0020】
また、本発明うちの請求項2記載の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記測定図形の図形パラメータは、面積及び断面一次モーメントであり、
前記計算手段は、前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積及び断面一次モーメントを算出し、最後に測定図形の合計の面積で合計の断面一次モーメントを割算して図心座標を算出すると共に、前記第1の座標入力手段、第2の座標入力手段及び第1の座標入力手段の順で座標が入力された場合に、入力された3点の初点及び終点を両端とし、中間点を通過する円弧部分の面積及び断面一次モーメントを算出して、前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積及び断面一次モーメントに、円弧部分の面積及び断面一次モーメントをそれぞれ加算または減算する、ことを特徴とする。
【0021】
また、請求項3記載の発明は、請求項2記載のものにおいて、前記計算手段は、図形の輪郭上の点を測定する移動方向と円弧部分の前記3点の測定点の移動方向が同一方向の場合には、前記3点で規定される円弧部分の面積を前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積に加算し、逆方向の場合は前記3点で規定される円弧部分の面積を前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積から減算することを特徴とする。
【0022】
また、請求項4記載の発明は、請求項1〜3のいずれかに記載のものにおいて、前記測桿は前記トレース部の近傍に設けたマーク針を具備し、前記図形測定装置は、さらに、マーク針の現在位置の座標と前記計算手段によって算出された図心座標との差を表示する表示装置を設けることを特徴とする。
【0023】
実際の図面では、領域が関数で示されることは殆どないから、本発明による装置によって図形の輪郭線に沿ってトレース部を移動させながらその図形輪郭を微小区間で区切りながら各点の座標値を入力していき、逐次断面一次モーメント及び面積を計算して全体の断面一次モーメント及び全面積を求める。図形測定終了時点で断面一次モーメントの合計値を図形の全面積で割算をして図心を計算する。
この場合、円弧部分については、円弧の両端と中間点の座標を入力することにより、円弧部分の面積または断面一次モーメントを自動的に算出して全体図形に加算又は減算する。
【0024】
従って、円弧部分については図形の輪郭線をなぞる必要はなく、円弧部分の始点、終点及びその中間点の座標の測定のみで計算手段が円弧部分の面積等の図形パラメータを計算することができる。また、図形本体の各測定点の移動方向と円弧部分の3点の移動方向とが同一方向の場合には円弧部分を直線で結んだ多角形の面積に加算し、逆方向の場合には減算することで、正確な全面積が求められる。図心の算出も簡略化することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の図形測定装置の平面図で、従来の改良された図心又は図形測定装置と殆ど同じであり、一直線方向に走行可能なローラー5を設けた本体1と、この本体1の走行方向に対して水平面上で左右方向に回動可能に本体1に枢支され、かつ先端側にトレース部6及びこのトレース部6の現在の座標値を入力するポイントキー9(第1の座標入力手段)を具備した測桿2を設け、さらに、本体1には表示装置3と入力装置4及び計算手段を設け、測桿2のトレース部6で座標、面積、長さ等を追跡して測定する操作と同時に計算手段が図心計算に必要な断面一次モーメントを逐次計算し、最後に対象図形の面積で合計の断面一次モーメントを割算して図心座標を算出し、トレース部6に近接したマーク針7の現在位置の座標と図心座標との差を表示装置3が表示し、この表示が零となるようにマーク針7を移動することにより、マーク針7が図心座標に位置するように構成したものである。
【0026】
さらに、本発明の図形測定装置は測桿2の一部にアークキー8(第2の座標入力手段)を設け、連続した3点でポイントキー9、アークキー8及びポイントキー9をこの順で押すことによって、この3点を通る円弧に沿った図形の図心を算出するように構成したものである。
【0027】
図7に示したフローチャートによる測定はn多角形の場合には正確に図心を求めることができるが、n個の辺のうちに少なくとも一辺に円弧部分が存在すると、求められたものは不正確になってしまう。そこで、本発明の装置の計算手段は、このような場合でも正確に求めることができる以下のフローチャートに従って処理を実施する。
【0028】
図13から図16までは一部乃至全部が円弧輪郭からなる図形の図心座標 (TGx,TGy)も正確に算出する計算手段の処理を記述したフローチャートである。このフローチャートはスタートからエンドまでが膨大であるので、図13から図16までに分割しており、各図における▽記号の1〜5は相互の関連を示してある。
【0029】
図13示のようにトレース部6が図形輪郭の対象頂点Pに到達して最初にポイントキー9を押されたときからスタート(ステップ30)し、ステップ32でその頂点のX,Y座標が測定され、計算手段に入力される。
続いてその頂点が最後の頂点であるかどうかを判定する(ステップ34)。最後の頂点である場合には、測定図形は閉じているため、最初の座標と一致しており、従って、ステップ35でP=Pとおいて、ステップ40へ進む。逆にステップ34で最後の頂点でない場合には、ステップ36でその頂点が第1点目か否かを判定する。第1点目である場合には、ステップ37でPn−1=Pとおいた後、ステップ32に戻り、次の頂点Pの入力を待つ。ステップ36でその頂点が第1点目でない場合は、ステップ38で点Pが円弧上の点であるかどうかを判定する。この判定は、アークキー8が押されて入力された座標であるかどうかで判断する。ステップ38でその点が円弧上の点である場合には、ステップ39でX=X,Y=Yとおいて、ステップ32に戻り、次の頂点Pの入力を待つ。
【0030】
ステップ38で円弧上の点でない場合は、ステップ40に進み、2つの連続する頂点、X軸に平行な2線及びY軸によって囲まれる面積要素の面積Fと、2つの連続する頂点によってきまる要素のX軸全モーメントTX、Y軸全モーメントTYを計算して、F自身、TY、TX自身に加算する。
【0031】
次に、図14示のようにステップ42で前の点が円弧上の点であったかどうかを判定し、イエスの場合は、ステップ44に進む。ステップ44では、その円弧の中間点(円弧点(X,Y))とその両端点(Xn−1,Yn−1)、(X,Y)の連続3点の座標を用いて、円弧の属性半径r、円弧の円中心P( Xc,Yc)、円弧の中心角θ,円弧面積Aarc,等を計算し、次のステップ46で円中心Pから円弧の図心Pまでの距離D,円弧トレースの回転判別式D,円弧の弦の長さLを計算する。
【0032】
図15示のステップ48でD<0により測定の円弧輪郭上の回り方(右/左回り)を判別することによって、D/L(Y−Yn−1)とD/L(X−Xn−1)との加減算を決定して、円弧の図心P(X,Y)を求めた後(ステップ49、ステップ50)、ステップ52で円弧部分の断面一次モーメント要素Mx,Myを計算する。次にステップ54で再びDの正負により測定の円弧輪郭上の回り方(右/左回り)を判別してAarc,Mx,Myの加減算を決定した後(ステップ55、56)、図16示のようにステップ58でそれらAarc,Mx,Myを、面積要素の面積累計値F、X軸全モーメントTX、Y軸全モーメントTYの合計に、加算して、図形全体の円弧が有るものとして計算した断面一次モーメントTX,TY、面積累計値Fを計算する。
【0033】
再び頂点が最後の頂点であるかどうか、即ち図形を一周したかどうかを判定し(ステップ60)、最後の頂点でない場合は、Pn−1=Pとおいて(ステップ61)、再びステップ32に戻り、ステップ60までを繰り返し、最後の頂点である場合には、ステップ62で頂点の移動方向が右回りであるか左回りであるかを判定した後、左回りであるときには、前記断面一次モーメントTX、TYの符号を反転し(ステップ63)、ステップ64で求められた全面積の絶対値TAで全体の断面一次モーメントTX,TYを割算して全体の図心座標(TGx,TGy)を算出して、ステップ66で終了する。
【0034】
次に、上述のフローチャートの計算について詳細に説明する。
図8はこの円弧部分の形状の説明図で、n多角形の頂点Pn−1( Xn−1,Yn−1)とP( X,Y) 間が円弧の場合、円弧の中間点(円弧点)P( X,Y)を任意に定めて、以下の計算式(3)により円弧部分の面積及び図心の計算を行う。
【0035】
この場合、図8に示す円弧部分が多角形(曲線図形を含む)本体の各頂点の座標位置の測定点の移動方向と円弧部分の3点(始点、中間点、終点)の移動方向が同一方向の場合と、逆方向の場合とでは以下の説明式での符号が変わることに注意する必要がある。
【0036】
上述の3点、P,P,Pn−1の座標値が決まると、円の方程式は円の中心P
( X,Y) ,半径をrとすれば、
(X−X+(Y−Y =r ・・・・・(3)
であるので、3点P,P,Pn−1の座標値で連立方程式を解くことにより中心P(X,Y)及び半径rを求めることが出来る(ステップ44内の式参照)。
【0037】
次に図9で円弧部分の両端と中心とを結ぶ角度で円弧側の角度をθ、円弧部分の両端と円弧上の一点とを結ぶ角度をαとし、まずαを余弦定理により求めると、
【数7】
Figure 0003546112
と表すことが出来る。
【0038】
ここで、 円周角=(中心角)/2 の関係が成り立つから、θ=2(π−α)となる。
尚、α≧π/2 ならば小円弧(図9a参照(θ≦π))、α<π/2 ならば大円弧(図9b参照(θ>π))となる。
又、円弧Pn−1の面積は、大小共に
arc=(θ− sinθ)r/2 となる。
【0039】
更に、円弧の図心を求める。
図10において、図心G(X,Y)が円の中心Pから円弧の中心を通る中心線上で中心Pからどれだけの距離Dにあるかを先ず計算する。
小円弧のX軸への断面一次モーメントMxは
Mx = ∫∫ ydydx (領域:円弧)で求め、面積で割ることで、Dを求める。
大円弧の場合は小円弧とバランスさせて求めると簡単である。
その結果
【0040】
【数8】
Figure 0003546112
となる(ステップ46参照)。
【0041】
続いて、円弧の図心Gと円の中心Pとの距離Dが上記のように求められた後、図心座標G(X,Y)を求める前に、円弧輪郭上の回り方(右/左回り)を判定するために、円弧トレースの回転判別式Dを求める。
円弧輪郭上の回り方は、図12示に示したアーク三角形Cの面積の正負で判別することができる。
【0042】
即ち、アークの回転判別式Dは、アーク三角形Cの面積
=Xn−1( Y−Y)+X(Y−Yn−1)+X(Yn−1−Y
で与えられ、
>0のとき ・・左回り
<0のとき ・・右回り
となる。また、円弧の弦の長さLは、両端点(Xn−1,Yn−1)、(X,Y)間の距離であるから、
=Root{(Xn−1−X+(Yn−1−Y
となる。
【0043】
図心座標G(X,Y)は、円弧輪郭上の回り方(右/左回り)によって、決まり、右回りのときは、
=X−(D/L)(Y−Yn−1
=Y+(D/L)(X−Xn−1
左回りのときは、
=X+(D/L)(Y−Yn−1
=Y−(D/L)(X−Xn−1
となる。
円弧のX,Y軸への断面一次モーメントをMx,My とすると
Mx =円弧面積×図心Y=Aarc・Y
My =Aarc・X
で求められる。
【0044】
次に、上記で求めた円弧の面積Aarc及び断面一次モーメントMx,Myを図12に示すように多角形について求めた面積F、断面一次モーメントTX,TYへの加算する方法について説明する。
【0045】
n多角形の面積Fは、ステップ40においても示したように、
【数9】
Figure 0003546112
で与えられている。全体図形の回転方向と図12示のアーク三角形Cの回転方向との比較で、円弧の面積・断面一次モーメントの加・減が判断出来る。言い換えれば、多角形の図形に対し円弧が凹状の場合は、必ず全図形のトレース方向と円弧の部分のトレース方向が逆になっている。また、円弧が凸状の場合は必ず全図形のトレース方向と円弧の部分のトレース方向が同じである。
そこで、再びアークの回転判別式Dを用いて、円弧のトレース方向が左回りか右回りかを判断する。
【0046】
arcは常に正値でしか計算出来ないので、アーク三角形Cの符号の正負を与える。
<0 ならば 新Aarc=−Aarc
≧0 ならば 新Aarc=Aarc
とおいて、
=F+新Aarc
を求めることで、円弧部分を含む図形の全面積が得られる。尚、ここでアークは何個あっても良い。
には正負があるので、最後の面積は|F|とする。
【0047】
n多角形の断面一次モーメントTY,TXは
【数10】
Figure 0003546112
の2式で与えられている。この2式に断面一次モーメントMy,Mx を加算するときには、面積の場合と反対に、左回りトレースのとき符号を反転することが必要である(ステップ56参照)。
【0048】
即ち、
<0 (右回り円弧)ならば・・・・(4)
TY=TY+My
TX=TX+Mx
≧0 (左回り円弧)ならば・・・・(5)
TY=TY−My
TX=TX−Mx
となる。
【0049】
(4)、(5)をまとめると
<0ならば、
新My=My
新Mx=Mx
≧0ならば
新My=My×(−1)
新Mx=Mx×(−1)
となり、合計の断面一次モーメントは、
TY=TY+新My
TX=TX+新Mx
でまとめることができる。
【0050】
図形が閉合したとき
>0 (左回り)ならば
TY=TY×(−1)
TX=TX×(−1)
とし、全面積TAは
TA=|F
であるから、図心座標(TGx,TGy)は
TGx=TY/|F
TGy=TX/|F
となる(ステップ64参照)。
【0051】
なお、上述の説明は円弧部分を含む多角形の場合であるが、円弧部分を含む曲線輪郭の図形の場合でも、円弧部分の測定は上述の方法が適用出来ることは勿論である。
【0052】
【発明の効果】
上述のように、n多角形の図形でも曲線図形でも、一部に円弧部分がある場合は、その円弧部分に限って円弧の両端及びその中間の1点の座標値を入力することにより、円弧の面積や断面一次モーメント等の円弧部分に関する図形パラメータが算出されるので、n多角形又は曲線輪郭図形の図形パラメータに加算又は減算することによって、全図形のより正確な図形パラメータを求めることができ、また、その測定が極めて簡易化される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の図形測定装置の一例の平面図である。
【図2】直線輪郭の図形の図心測定の説明図である。
【図3】従来の直線輪郭の図形の図心算出の説明図である。
【図4】従来の曲線輪郭の図形の図心算出の説明図である。
【図5】従来の改良された図心測定の理論の説明図である。
【図6】従来の改良された図心測定の理論の説明図である。
【図7】従来の改良された図心測定のフローチャートである。
【図8】本発明の図心又は面積測定の際の円弧部分の説明図である。
【図9】円弧部分の説明図で、(a)は小円弧の場合、(b)は大円弧の場合である。
【図10】円弧部分の詳細説明図で、(a)は小円弧の場合、(b)は大円弧の場合である。
【図11】円弧部分の座標上の位置説明図である。
【図12】円弧部分を多角形に加算する説明図である。
【図13】本発明の装置の図心及び円弧面積を計算するフローチャートの一部である。
【図14】本発明の装置の図心及び円弧面積を計算するフローチャートの一部である。
【図15】本発明の装置の図心及び円弧面積を計算するフローチャートの一部である。
【図16】本発明の装置の図心及び円弧面積を計算するフローチャートの一部である。
【符号の説明】
1 本体
2 測桿
3 表示装置
4 入力装置
5 ローラー
6 トレース部
7 マーク針
8 アークキー(第2の座標入力手段)
9 ポイントキー(第1の座標入力手段)

Claims (4)

  1. 一直線方向に走行可能なローラーを設けた本体と、
    この本体の走行方向に対して水平面上で左右方向に回動可能に本体に枢支され、かつ先端側にトレース部を具備した測桿と、
    図形の輪郭上の点上に位置づけられる前記トレース部の現在位置の座標値を逐次入力するための第1の座標入力手段と、
    前記第1の座標入力手段から逐次入力される座標値を用いて測定図形の図形パラメータを逐次算出すると共にその図形パラメータの合計を算出する計算手段と、
    を設けた図形測定装置において、
    図形の円弧部分の輪郭上の任意の中間点に位置づけられた前記トレース部の現在位置の座標値を入力するための第2の座標入力手段をさらに備え、
    前記計算手段は、前記第2の座標入力手段によって入力される中間点と前記第1の座標入力手段によって入力される円弧部分の両端点の3点の座標からその円弧部分に関する図形パラメータを算出すると共に、前記第1の座標入力手段から逐次入力される座標値を用いて算出した測定図形の図形パラメータに、前記円弧部分に関する図形パラメータを加算または減算する、ことを特徴とする図形測定装置。
  2. 前記図形パラメータは、面積及び断面一次モーメントであり、
    前記計算手段は、前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積及び断面一次モーメントを算出し、最後に測定図形の合計の面積で合計の断面一次モーメントを割算して図心座標を算出すると共に、前記第1の座標入力手段、第2の座標入力手段及び第1の座標入力手段の順で座標が入力された場合に、入力された3点の初点及び終点を両端とし、中間点を通過する円弧部分の面積及び断面一次モーメントを算出して、前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積及び断面一次モーメントに、前記円弧部分の面積及び断面一次モーメントをそれぞれ加算または減算する、ことを特徴とする請求項1記載の図形測定装置。
  3. 前記計算手段は、図形の輪郭上の点を測定する移動方向と円弧部分の前記3点の測定点の移動方向が同一方向の場合には、前記3点で規定される円弧部分の面積を前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積に加算し、逆方向の場合は前記3点で規定される円弧部分の面積を前記第1の座標入力手段により逐次入力される隣接された2点の座標によって画成される要素の面積から減算することを特徴とする請求項2記載の図形測定装置。
  4. 前記測桿は前記トレース部の近傍に設けたマーク針を具備し、前記図形測定装置は、さらに、マーク針の現在位置の座標と前記計算手段によって算出された図心座標との差を表示する表示装置を設けることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の図形測定装置。
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