JP3550171B2 - 衝突熱伝達を利用した加熱処理装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、加熱処理装置に関し、特に、ジェットインピンジメント技術(衝突熱伝達)を用いた加熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱風加熱を用いる加熱処理装置では、ジェットインピンジメント技術を使用することがある。この場合、熱風がより高速なものとされるため、加熱処理をより効率的なものとすることができる。
ところが、このようなジェットインピンジメント技術を用いた場合には、取り分け被加熱物の焼き上がりが問題とされる。通常の単なる熱風加熱に比べて、加熱処理が良好に行われた場所と行われなかった場所との差が大きくなってしまうためである。ムラなく焼き上げるには、ジェット噴射口からの熱風の流速をより均一なものとすることが望まれる。
更に、ジェットインピンジメント技術を用いるものに限られず、加熱処理装置一般に望まれることとして、装置の清掃性の向上という課題が存在する。特に、加熱室の入り口付近に設けられた様々な構成部材が邪魔となり、加熱室奥の清掃は非常に困難である。故に、構成部材の取り外しを容易化することが好ましい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、ジェットインピンジメント技術を用いる場合にも、ムラなくしかも効率的に熱風加熱を行うことができる加熱処理装置を提供する。ジェット噴射口からの熱風の流速をより均一なものとして、被加熱物に対して均一な加熱処理を行うものとする。
また、加熱室内部の取り付け部品を着脱自在として、その清掃性の向上を図るとともに、加熱処理装置の自動的な洗浄能力を高める。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ジェットインピンジメント技術を用いたターンテーブル加熱処理装置に関する。この装置は、加熱室後部に設けた熱風発生手段と、該熱風発生手段によって発生した熱風を前記加熱室前部に導くための送風路の一部としても作用する加熱室側面と、前記加熱室前部に取り付けられて、前記熱風を複数個のジェット噴射口を用いて超高速噴流とするジェットプレートと、前記加熱室の内部に設けられた支持軸と、前記加熱室の内部で前記支持軸によって支持されて該支持軸の周りで回転するターンテーブルと、回転トルクを発生するために前記加熱室の上部に位置付けられた駆動源と、前記駆動源によって発生された回転トルクを前記ターンテーブルへ伝達する駆動手段と、を備え、少なくとも前記支持軸、ターンテーブル、駆動手段、ジェットプレートは前記加熱室から取り外し可能であり、前記加熱室上面の少なくとも一部と前記加熱室下面の少なくとも一部に各々前記加熱室後部に向かって末広がりの傾斜部を設けることにより、該傾斜部を通じて前記熱風を導くことができるようになっており、また前記加熱室下面の傾斜部によって形成された凹部に洗浄水を溜めることができるようになっており、前記支持軸、ターンテーブル、駆動手段、ジェットプレートを前記加熱室から取り外し可能とし、前記凹部に溜めた洗浄水をマイクロ波加熱装置によって蒸気に変えることができるようにすることによって、前記加熱室内部の洗浄作用が改善されている。
【0005】
【実施例】
図1に、本発明の一実施例による加熱処理装置の透視図を示し、図1のI−I、II−II、III−IIIにおける断面をそれぞれ図2、図3および図4に示す。
加熱処理装置内部の加熱室1は、図6にも示されているように、加熱室上板2と、加熱室下板3、加熱室背板4、及び加熱室前板17から構成される。加熱室上板2と加熱室下板3は、片側半分が互いに対向しており、上板については上面が、下板について下面が、加熱室背板4側に向かって傾斜している。
加熱室背板4は、上下に吹き出し口を有する渦巻き形をしており、加熱室背板4の手前にファン5とヒーター6が、更に、これらの後ろ側にはファン5を回転すべくファンモータ7が取り付けられている。ヒーター6は、コイル状に巻かれ渦巻き室中心に設けられたファン5の中心側に固定され、空気の通過抵抗を小さくしている。
加熱室1は、ファンガード8によって調理室9と渦巻き室10に仕切られる。ファンガード8の中心部はベルマウス形状をしており、空気の吸い込み抵抗を小さくしている。また、空気の吐き出し部は、吹き出し時の抵抗を小さくするために先端部でR曲げ加工を行っている。渦巻き室10は、上、下に吹き出し口を有し、ヒーター6による熱とファン5の回転によって作り出される熱風を送り出す。渦巻き室10の上、下の吹き出し口から送り出される熱風は、加熱室上板2及び下板3の傾斜面を経て、加熱室前部のジェットプレート上11及びジェットプレート下12へ至る。
【0006】
ジェットプレート上11及び下12は、ノズル形状をした多数個の噴流口からなり、加熱室上板2及び下板3の傾斜面を経て導かれた熱風は、この部分を通過することにより超高速噴流とされる。加熱室上板2及び下板3の傾斜面先端部は凸形状25とされ、ジェットプレート上11、ジェットプレート下12の先端部と加熱室壁面の隙間から、ファン5からの風が漏れる量を小さくしている。
ジェットプレート下12の上に、ターンテーブル13を回転すべくターンテーブル回転軸14が固定される。ターンテーブル回転軸14上のターンテーブル13はその外周に歯形が加工され、これにターンテーブル駆動歯車15が連結されている。ターンテーブル駆動歯車15は、加熱室1下部に設けたターンテーブルモーター等で構成される駆動装置18によって回転力を得ている。
食材等の被加熱物(図示していない)はターンテーブル13上に直接あるいは間接的に載置され、加熱処理中回転することにより加熱処理を有効なものとしている。ジェットプレート上11、ジェットプレート下12の噴流口は、ターンテーブル13上に載置された食材が1回転する間に食材の全投影面積上に噴流が当たるようにレイアウトされている。
【0007】
ジェットプレート上11、ジェットプレート下12、ファンガード8、ターンテーブル回転軸14、ターンテーブル駆動歯車15等は取り付け及び取り外しが容易である。例えば、ファンガード8は、加熱室1の内壁面の間に端縁を容易に押しばめすることができる。同様に、ジェットプレート上11及びジェットプレート下12は、加熱室1の内壁面とファンガード8の壁の間に端縁を容易に押しばめすることによって着脱可能である。また、ターンテーブル13は、ターンテーブル回転軸に対して着脱自在とされている。ターンテーブル回転軸14は、ジェットプレート下12とともに着脱可能である。更に、ターンテーブル駆動歯車15は、その中心軸を連結シャフト26から容易に嵌め込むことができるようにされている。これらを全て取り外したとき、加熱室1の内部には、図8に示す如く、ファン5とヒーター6及び整流板16のみが残る。この結果、加熱室1の清掃性を向上させることができる。なお、整流板16は、ファン5によって発生した空気の流れを層流に変えるために設けられ、空気の圧力損失を小さくするものである。
加熱室上板2及び加熱室下板3の傾斜部は、加熱室1を形成すると同時に、ファン5とヒーター6によって生み出された熱風の送風路ともなるものであり、この傾斜部を設けたことにより、ジェットプレート上11及びジェットプレート下12に設けられた複数個のジェット噴射口からの熱風の流速が均一なものとされ得る。
【0008】
このような熱風加熱処理装置において、熱風以外のマイクロ波等を熱源として併用できることは勿論である。
図5は、マイクロ波加熱装置を有する図1の加熱処理装置のI−Iにおける断面図である。図から明かなように、加熱室1上部に導波管21が取り付けられており、取り付け端部にはマイクロ波発振装置20が設けられている。導波管の加熱室1側の先端部に設けたカバーは誘電損失係数の小さな材料でできており、これは、導波管への熱風や被加熱物から発生したガスの侵入を防止するのに役立っている。なお、ジェットプレート上11の材料を誘電損失係数の小さな材料で加工すれば、導波管21の開口部はジェットプレート上11の加熱室1の上部面に設けることも可能である。
この構成においても図1〜図4に示したのと同様に、加熱室1内部の所定の部品は取り外しが可能とされている。本発明によれば、これらの取り外し可能部品を取り外した後に、傾斜部によって形成された加熱室下板3の凹部に水を溜め、更に、加熱室1の壁面に洗剤を噴霧した後にマイクロ波加熱を行うことにより、凹部に溜めた水を蒸気として加熱室1の自動的な蒸気洗浄を行うことが可能とされる。故に、このような装置を用いた場合には、加熱室1の自動的な洗浄作用が向上されていることになる。
【0009】
【発明の効果】
ジェット噴射口へ熱風を導くための加熱室側面が傾斜されているため、熱風の供給が均一なものとされる。この結果、ジェットインピンジメント技術を用いた場合であっても、より均一且つ効率的な熱風加熱を行うことが可能となり、被加熱物はムラなく焼き上がる。また、ジェット噴射口へ至る送風路の一部が加熱室の一部を兼ねているため、構造が簡易化される。
更に、加熱室内部の構成部材の幾つかを取り外し可能としているため、清掃性が向上される。更に、加熱源としてマイクロ波等を併用した場合には、自動的な洗浄作用を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による加熱処理装置の透視図。
【図2】図1の加熱処理装置のI−Iにおける断面図
【図3】図1の加熱処理装置のII−IIにおける断面図
【図4】図1の加熱処理装置のIII−IIIにおける断面図
【図5】マイクロ波加熱装置を有する図1の加熱処理装置のI−Iにおける断面図
【図6】図1の加熱室の構成例を示す図。
【図7】加熱室内の容易に取り外し可能な部品を取り外した後の図1の加熱処理装置のII−IIにおける断面図。
【図8】マイクロ波加熱処理装置を有する図1の加熱処理装置のI−Iにおける断面図。
【符号の説明】
1 加熱室
2 加熱室上板
3 加熱室下板
4 加熱室背板
5 ファン
6 ヒーター
7 ファンモーター
8 ファンガード
9 調理室
10 渦巻き室
11 ジェットプレート上
12 ジェットプレート下
13 ターンテーブル
14 ターンテーブル回転軸
15 ターンテーブル駆動歯車
16 整流板
17 加熱室前板
18 ターンテーブルモータ等の駆動装置
19 噴流口
20 マイクロ波発振装置
21 導波管
22 照射口カバー
23 水及び洗剤
24 熱風噴射室
25 凸形状
26 連結シャフト
Claims (1)
- ジェットインピンジメント技術を用いたターンテーブル加熱処理装置において、
加熱室後部に設けた熱風発生手段と、
該熱風発生手段によって発生した熱風を前記加熱室前部に導くための送風路の一部としても作用する加熱室側面と、
前記加熱室前部に取り付けられて、前記熱風を複数個のジェット噴射口を用いて超高速噴流とするジェットプレートと、
前記加熱室の内部に設けられた支持軸と、
前記加熱室の内部で前記支持軸によって支持されて該支持軸の周りで回転するターンテーブルと、
回転トルクを発生するために前記加熱室の上部に位置付けられた駆動源と、
前記駆動源によって発生された回転トルクを前記ターンテーブルへ伝達する駆動手段と、を備え、
少なくとも前記支持軸、ターンテーブル、駆動手段、ジェットプレートは前記加熱室から取り外し可能であり、
前記加熱室上面の少なくとも一部と前記加熱室下面の少なくとも一部に各々前記加熱室後部に向かって末広がりの傾斜部を設けることにより、該傾斜部を通じて前記熱風を導くことができるようになっており、また前記加熱室下面の傾斜部によって形成された凹部に洗浄水を溜めることができるようになっており、
前記支持軸、ターンテーブル、駆動手段、ジェットプレートを前記加熱室から取り外し可能とし、前記凹部に溜めた洗浄水をマイクロ波加熱装置によって蒸気に変えることができるようにすることによって、前記加熱室内部の洗浄作用が改善されていることを特徴とするターンテーブル加熱処理装置。
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|---|---|---|---|
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