JP3551561B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、内燃機関の空燃比制御装置に関し、特に、燃料タンク等の機関の燃料供給系内で発生した蒸発燃料を吸着した後、該蒸発燃料を空気と共に吸気通路等の吸気系にパージするパージ装置を備えると共に学習制御機能を有する内燃機関の空燃比制御技術に関する。
【0002】
【発明の属する技術分野】
従来、燃料タンク等の機関の燃料供給系内にて発生する蒸発燃料を一時的に蓄えるキャニスタを備え、機関排気通路内に配設した空燃比センサの出力信号に基づいて空燃比が目標空燃比となるように燃料噴射量をフィードバック補正係数によって補正するようにした内燃機関が従来より知られている。
又、例えば吸入空気量を吸気管圧力を用いて検出する内燃機関があり、このものでは、吸気管圧力センサによって計測されたサージタンク内圧と機関回転数によって1工程中の基本燃料噴射量を演算するが、経時変化によるセンサ、インジェクタ等の特性ずれにより、基本燃料噴射量マップを補正する必要が生じる。
このため、吸気管圧力により機関状態を領域分けし、この領域毎に学習値を持ち、フィードバック補正係数の基準値からのずれにより、学習値を増減させ経時変化を吸収する構成が知られている。
かかる空燃比制御装置としては、例えば実開平2−94339号公報(従来技術1)や実開昭62−206262号公報(従来技術2)に開示された装置がある。
従来技術1に開示された装置は、パージ領域を所定の学習領域に重ね、各領域毎に学習値を演算する構成となっている。
【0003】
しかし、従来技術1のような空燃比制御装置は、各領域においてパージの影響が一定であることを前提とする制御であるため、ある領域でのパージの影響を意図的に変えるシステムや、キャニスタ内の吸着量が変化する場合には、正確な学習が行えない。
そこで、このような問題点を解決する技術として、従来、空燃比補正係数より求められる長期と短期の期間の異なる2種の空燃比補正係数の平均値を比較して、所定領域毎の経時変化等の影響分を学習し、十分なパージ量を確保しつつ、前記所定領域における正確な学習を行うようにした空燃比学習制御装置が提案されている〔特開平5−321773号公報(従来技術3)参照)。
【0004】
一方、従来技術2に開示された装置は、キャニスタとスロットル弁下流の吸気通路とを接続する連通路中に、該連通路を開閉する電磁弁を介装し、この電磁弁を機関の特定運転状態時に開弁して、蒸発燃料を吸気通路にパージすると共に、空燃比フィードバック制御における補正係数の学習値更新は、蒸発燃料のパージが学習値に影響を及ぼさないように、電磁弁の閉弁状態、即ち、蒸発燃料のパージカット状態下において行う構成となっている。
しかし、従来技術2のような空燃比制御装置は、補正係数の学習値更新を行うためには蒸発燃料のパージカットを行う必要があるが、パージカットの実施回数が多い又は、パージカットの時間が長くなり、これに伴い蒸発燃料のパージ量が少なくなるため、キャニスタからのパージが不十分になる。
そこで、このような問題点を解決する技術として、従来、パージ率の異なる2点における空燃比ずれに基づきパージに影響されない学習値を求めることにより、十分なパージ量を確保しつつ、正確な学習を行うようにした空燃比学習制御装置が提案されている〔特開平6−017716号公報(従来技術4)参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来技術3及び4の制御構造にあっては夫々次のような問題点がある。
即ち、従来技術3にあっては、インジェクタの汚れによる流量低下、エアフローメータの汚れによる吸入空気量の計量エラーは、領域全体で起こるため、前記流量低下分や計量エラー分は、長期と短期の期間の異なる2種の空燃比補正係数の平均値を比較しただけでは求められない。
又、従来技術4にあっては、運転条件の差等で、パージ率が変化したときにパージ濃度も変化した場合には、パージに影響されない学習値が真値からずれる。
従って、従来の空燃比制御技術にあっては、パージの影響を受けない正確な学習を行えないと言う問題点がある。
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、蒸発燃料パージの影響がないことを確認した後学習を行うことにより、蒸発燃料パージの影響を排除して、正確な学習を可能にすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1に係る発明は、図1に示すように、機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、機関に供給される混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、前記運転状態検出手段により検出された機関の運転状態に基づいて基本燃料供給量を演算する基本燃料供給量演算手段と、前記空燃比検出手段により検出された空燃比を目標値に近づけるように基本燃料供給量を補正する空燃比フィードバック補正量を演算する空燃比フィードバック補正量演算手段と、燃料供給系内で発生した蒸発燃料を吸着した後、該蒸発燃料を空気と共に機関吸気系にパージする蒸発燃料パージ装置と、前記蒸発燃料パージ装置からの蒸発燃料のパージ時と非パージにおける空燃比フィードバック補正量の動きに基づいて、蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を定期的に確認する確認手段と、前記確認手段により前記蒸発燃料パージによる空燃比への影響無が確認された後に、前記空燃比フィードバック補正量に基づいて空燃比の学習を行う学習手段と、前記学習手段による学習の前後で、前記蒸発燃料のパージ時と非パージ時における空燃比フィードバック補正量の動きに基づく確認手段によって前記蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみを記憶する記憶手段と、前記基本燃料供給量、空燃比フィードバック補正量及び記憶された空燃比学習値に基づいて燃料供給量を演算する燃料供給量演算手段と、を含んで構成した。
【0007】
かかる請求項1に係る発明において、蒸発燃料パージ装置からの蒸発燃料のパージ時と非パージ時における空燃比フィードバック補正量の動きに基づいて、蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無が定期的に確認され、蒸発燃料パージによる空燃比への影響無が確認された後に、空燃比フィードバック補正量に基づいて空燃比の学習が行われる。かかる学習の前後で蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみが記憶される。
そして、基本燃料供給量、空燃比フィードバック補正量及び記憶された空燃比学習値に基づいて燃料供給量が演算される。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記記憶手段に代えて、前記学習手段の学習により得た空燃比学習値の収束後に蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみを記憶する記憶手段を含んで構成した。
かかる請求項2に係る発明において、空燃比学習値の収束後に蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみが記憶される。
【0009】
請求項3に係る発明は、前記確認手段を、蒸発燃料のパージ時と非パージ時夫々において、空燃比フィードバック補正量が、リッチからリーンに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量の平均値と、空燃比フィードバック補正量が、リーンからリッチに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量の平均値との平均値を算出する平均値算出手段と、蒸発燃料のパージ時と非パージ時夫々における空燃比フィードバック補正量の平均値の平均値の差の絶対値を算出する絶対値算出手段と、前記絶対値と所定値とを比較する手段と、前記比較手段による比較結果に基づいて、絶対値が所定値以下であれば、蒸発燃料パージの影響無と判定し、絶対値が所定値を越えれば、蒸発燃料パージの影響有と判定する判定手段と、を含んで構成した。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施の形態を詳述する。
図2において、機関11の吸気通路12には、図示しないエアクリーナを介して導入される吸入空気流量Qaを検出する図示しないエアフローメータ及びアクセルペダルと連動して吸気量Qaを制御するスロットル弁14が設けられ、下流のマニホールド部分15には気筒毎に燃料供給手段としての電磁式の燃料噴射弁16が設けられている。
前記燃料噴射弁16は、マイクロコンピュータを内蔵したコントロールユニット17からの噴射パルス信号によって開弁駆動し、燃料を噴射供給する。排気通路18には、マニホールド部分の集合部に排気中酸素濃度を検出することによって吸入混合気の空燃比を検出する手段としての空燃比センサ(以下、O2 センサと言う)19が設けられている。
又、ディストリビュータ13には、クランク角センサ20が内蔵されており、該クランク角センサ20から機関回転と同期して出力されるクランク単位角信号を一定時間カウントして、又は、クランク基準角信号の周期を計測して機関回転速度Neを検出する。更に、冷却水温度TWを検出する水温センサ21が設けられている。
【0011】
一方、燃料タンク26の上部空間に溜まる蒸発燃料は、機関11の停止中に蒸発燃料通路22を介してキャニスタ23に導かれ、該キャニスタ23内の活性炭等の吸着剤27により一時的に吸着される。キャニスタ23の上層の空間部は、吸気通路12のスロットルバルブ14下流に形成されたパージポート12Aにパージ通路24を介して連通される。このパージ通路24には、コントロールユニット17によって通電制御されるパージバルブ25が介装されている。
【0012】
以上の構成において、前記エアフローメータ及びクランク角センサ20を含む機関11の運転状態を検出するセンサ類と、機関11の運転空燃比を検出するO2センサ19と、燃料供給装置としての燃料噴射弁16と、前記センサ類から信号に基づき空燃比フィードバック制御域であるか否かを判別し、この制御域であると判別されたときに実空燃比が目標空燃比と一致するように、燃料噴射弁16からの噴射燃料を制御する、コントロールユニット17にソフトウェア的に装備された空燃比フィードバック制御手段と、から空燃比フィードバック制御系が構成される。
【0013】
一方、前記空燃比フィードバック制御系に対し、前記キャニスタ23と、パージ通路24と、パージバルブ25と、該パージバルブ25の開閉を機関運転状態に基づいて演算し、これをパージバルブ25に指令する、コントロールユニット17にソフトウェア的に装備されたパージ制御手段と、から蒸発燃料のパージ装置が構成される。
【0014】
前記空燃比フィードバック制御系における燃料噴射弁16の燃料噴射量演算部は、図3に示すように構成される。
即ち、燃料噴射量演算部は、機関運転状態から本発明の基本燃料供給量としての基本燃料噴射パルス幅Tpを演算する手段と、O2センサ19の信号から空燃比フィードバック補正量αを算出する手段と、この空燃比フィードバック補正量αから空燃比学習値αmLを算出する手段と、前記基本燃料噴射パルス幅Tpと各補正量から本発明の燃料供給量としての燃料噴射パルス幅Tiを算出する手段と、蒸発燃料のパージ時と非パージ時における空燃比フィードバック補正量αの動きに基づいて、蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認する手段と、蒸発燃料パージによる空燃比への影響無と確認された際に学習を許可し、影響無と確認された際に学習を不許可にすると共に、使用空燃比学習値を選択する手段と、前記学習の許可と不許可に応じて空燃比学習値を記憶するメモリを選択すると共に、選択された使用空燃比学習値が記憶されたメモリを選択する手段と、選択されたメモリから記憶された使用空燃比学習値を読出す手段とから構成される。
【0015】
次に、かかる構成に基づく作用について説明する。
ここで、先ず、燃料噴射弁16に与える燃料噴射パルス幅Tiの算出機能を図4のフローチャートに基づいて説明する。
即ち、フローチャートのステップ1(図ではS1と略記する。以下同様)においては、エアフローメータ(AMF)出力をA/D変換し、吸入空気量Qaをリニアライズし、ステップ2に進む。ステップ2では、基本的な運転状態を示す変数(例えば前記吸入空気量Qaと機関回転速度Ne)と定数Kに応じて基本燃料噴射パルス幅Tpを演算する〔Tp=(Qa/Ne)×K〕。
【0016】
ステップ3では、フラグFLαが0であるか否かを判定し、FLα=0では、ステップ4に進んで、正式の空燃比学習値αmを読出し、ステップ5では仮の空燃比学習値αmLを1にして、ステップ6に進む。又、ステップ3にて、FLα=1では、ステップ7に進んで、仮の空燃比学習値αmLを読出し、ステップ8では正式の空燃比学習値αmを1にして、ステップ6に進む。
ステップ6では、空燃比フィードバック補正量αを読出し、ステップ9に進む。
このステップ9では、前記基本燃料噴射パルス幅Tpを、他の運転変数に基づく補正量Coefと、実空燃比と目標空燃比の偏差から算出される前記空燃比フィードバック補正量αと、空燃比学習値αm,αmLと、無効噴射パルス幅を電圧補正係数Tsとで補正することにより燃料噴射パルス幅Tiが次式に従って求める。
Ti=Tp×Coef×(α+αm+αmL−2)+Ts
【0017】
ここで、図4のフローチャートにおける空燃比学習値αm(αmL)の読出フローを図5に示す。
即ち、ステップ11では、機関回転速度Neと基本燃料噴射パルス幅Tpから、予めNeとTpとで割り付けた学習エリアをメモリ(図6(A),(B)参照)から判別し、ステップ12ではステップ11にて判別した学習エリアにおける空燃比学習値αm(αmL)を読出す。
次に、パージバルブ25の開閉制御は、図7のフローチャートに従って行われる。即ち、ステップ21にて、エンジン水温一定値以上、空燃比フィードバック制御(λコントロール)中であるというパージON条件を判定し、パージON条件では、ステップ22に進む。
このステップ22では、フラグFPV=1であるか否かを判定し、FPV=1では、ステップ23に進む。
このステップ23では、パージバルブ25をONして開にする。一方、ステップ21にてパージON条件ではないと判定され、又はステップ22にてFPV=0が判定された際には、夫々ステップ24に進んで、パージバルブ25をOFFして閉にする。
【0018】
次に、図8〜図10のフローチャートを参照して、請求項1に係る発明の一実施例における蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を定期的に確認するフローについて説明する。
即ち、ステップ61においては、スタータスイッチST/SWがON→OFFされたか否かを判定し、された場合は、ステップ63に進み、されない場合は、ステップ62に進む。
ステップ63では、フラグFLRCを0、フラグFPCKを0に夫々セットし、ステップ62に進む。
ステップ62では、学習条件が成立したか否かを判定し、成立すれば、ステップ64に進み、成立しなければ、ステップ65,66に進んで、フラグFPCKを0に、フラグFLRC1を0に夫々セットし、ステップ67に進んで、フラグFPVを1にセットする。
【0019】
ステップ64においては、パージON条件が成立したか否かを判定し、成立すれば、ステップ68に進み、成立しなければ、ステップ65以降に進む。
ステップ68においては、フラグFPCKが0であるか否かを判定し、0であれば、ステップ69に進み、1であればステップ70に進む。
ステップ69においては、機関始動後始めてのパージ影響確認(チェック)であるか否かを判定し、始めてのチェックであれば、ステップ71に進み、始めてのチェックでなければ、ステップ72に進む。
ステップ72では、タイマカウンタ値T1と所定値NT1とを比較し、T1≧NT1であれば、ステップ71に進み、T1<NT1であれば、ステップ73に進んで、タイマカウンタ値T1をカウントアップして、ステップ67に進む。
【0020】
ステップ71では、フラグFPCKを1にセットし、ステップ74では、タイマカウンタ値T1を0にリセットし、ステップ75では、O2センサ出力反転回数カウンタ値c1及びc2を夫々0にし、ステップ76では、パージONを表すフラグFPON及びパージOFFのチェックを表すFPOFFを夫々0にセットし、ステップ77では、フラグFLRC1を0にセットして、ステップ70に進む。
ステップ70では、フラグFPONが0であるか否かを判定し、0であれば、ステップ78に、1であれば、ステップ79に進む。
ステップ78では、パージバルブ25がONであるか否かを判定し、ONであれば、ステップ80に、OFFであれば、ステップ81に進む。
ステップ80では、O2センサ出力が反転したか否かを判定し、反転した場合には、ステップ82に進んで、カウンタ値c1をカウントアップして、ステップ83に進み、反転しない場合には、直接ステップ83に進む。
このステップ83においては、カウンタ値c1と所定値N1とを比較し、c1≧N1であれば、ステップ84に進み、c1<N1であれば、ステップ61に戻る。
【0021】
ステップ84では、a1(反転回数のカウンタ値C1が所定値N1以上となったときに、該カウンタ値C1が0から所定値N1までに(C1がクリアされた分を除く)空燃比フィードバック補正量αが、リッチからリーンに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量αの平均値)と、b1(反転回数のカウンタ値C1が所定値N1以上となったときに、該カウンタ値C1が0から所定値N1までに(C1がクリアされた分を除く)空燃比フィードバック補正量αが、リーンからリッチに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量αの平均値)とを計算すると共に、a1とb1の平均値αAVE 1を計算して(αAVE 1=(a1+b1)/2)、ステップ85に進み、フラグFPONを1にセットしてから、ステップ61に戻る。
又、ステップ81においては、FPCKを0にセットし、ステップ86では、フラグFLRC1を0にセットし、ステップ87では、フラグFPVを1にセットして、ステップ61に戻る。
【0022】
一方、ステップ70にて、FPON=1と判定された後のステップ79においては、フラグFPOFFが0であるか否かを判定し、0であれば、ステップ88に進み、1であれば、ステップ89に進む。
ステップ88では、フラグFPVを0にセットして、ステップ90に進む。このステップ90では、O2 センサ出力が反転したか否かを判定し、反転した場合には、ステップ91に進んで、カウンタ値c2をカウントアップして、ステップ92に進み、反転しない場合には、直接ステップ92に進む。
このステップ92においては、カウンタ値c2と所定値N2とを比較し、c2≧N2であれば、ステップ93に進み、c2<N2であれば、ステップ61に戻る。
【0023】
ステップ93では、a2(反転回数のカウンタ値C2が所定値N2以上となったときに、該カウンタ値C2が0から所定値N2までに(C2がクリアされた分を除く)空燃比フィードバック補正量αが、リッチからリーンに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量αの平均値)と、b2(反転回数のカウンタ値C2が所定値N2以上となったときに、該カウンタ値C2が0から所定値N2までに(C2がクリアされた分を除く)空燃比フィードバック補正量αが、リーンからリッチに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量αの平均値)とを計算すると共に、a2とb2の平均値αAVE 2を計算して(αAVE 2=(a2+b2)/2)、ステップ94に進み、フラグFPOFFを1にセットしてから、ステップ61に戻る。
【0024】
一方、ステップ79にて、FPOFF=1と判定された後のステップ89においては、前記平均値αAVE 1とαAVE 2の差の絶対値|αAVE 1−αAVE 2|と、所定値NLONとを比較し、|αAVE 1−αAVE 2|≦NLONであれば、パージバルブ25のON−OFF時の空燃比フィードバック補正量αの変化が小さく、蒸発燃料パージの影響無と判定して、ステップ95に進み、|αAVE 1−αAVE 2|>NLONであれば、パージバルブ25のON−OFF時の空燃比フィードバック補正量αの変化が大きく、蒸発燃料パージの影響有と判定して、ステップ96に進む。
ステップ95では、フラグFLRCを1に、ステップ96では、フラグFLRCを0に、夫々セットして、ステップ97に進み、フラグFPVを1にセットしてから、ステップ98にて、フラグFPCKを0にセットし、ステップ61に戻る。
【0025】
次に、図11及び図12のフローチャートに基づいて、請求項1に係る発明の一実施例の学習制御内容を説明する。
即ち、ステップ31においては、学習条件が成立したか否かを判定する。成立すれば、ステップ32に進み、成立しなければ、ステップ52に進む。
ステップ32では、パージ影響確認を表すフラグFPCKが1から0になったか否かを判定し、1から0になれば、ステップ33に進み。1から0にならなければ、ステップ34に進む。
ステップ33では、パージ影響有無を表すフラグFLRC1が1であるか否かを判定し、1であれば、ステップ35に、0であればステップ36に進む。
ステップ35では、仮の空燃比学習値αmLを正式の空燃比学習値αmとしてストアし、ステップ36では、正式の空燃比学習値αmを仮の空燃比学習値αmLとしてストアして、ステップ37に進み、フラグFLαを0にセットし、ステップ38に進んで、O2センサ出力の反転回数のカウンタ値CJRCを0にリセットする。
【0026】
一方、ステップ34においては、フラグFPCKが0であるか否かを判定し、0であれば、ステップ39に進み、1であれば、ステップ52に進む。
ステップ39では、空燃比フィードバック制御中であるか否かを判定し、制御中であればステップ40に進み、制御中でなければステップ52に進む。
ステップ40では、フラグFLRCが1であるか否かを判定し、1であれば、ステップ41に、0であればステップ52に進む。
ステップ41では、フラグFLαが1であるか否かを判定し、1であれば、ステップ42に、0であれば、ステップ43に進む。
このステップ43では、正式の空燃比学習値αmを仮の空燃比学習値αmLとしてストアし、ステップ44に進んで、フラグFLαを1にセットする。
ステップ42では、機関回転速度Neと基本燃料噴射パルス幅Tpから学習エリアを判別し、ステップ45では、前記学習エリアが前回と同一エリアであるか否かを判定する。同一エリアであれば、ステップ46に進み、同一エリアでなければ、ステップ52に進む。
【0027】
ステップ46では、O2センサ出力が反転したか否かを判定し、反転すればステップ47に進んで、反転回数のカウンタ値CJRCに1を加算して(CJRC=CJRC+1)、ステップ48に進む。反転しなければ、直接ステップ48に進む。このステップ48では、反転回数のカウンタ値CJRCと所定値NLRCとを比較し、CJRC≧NLRCであれば、ステップ49に進み、CJRC<NLRCであれば、ステップ31に戻る。
【0028】
ステップ49では、a3(反転回数のカウンタ値CJRCが所定値NLRC以上となったときに、該カウンタ値CJRCが0から所定値NLRCまでに(CJRCがクリアされた分を除く)空燃比フィードバック補正量αが、リッチからリーンに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量αの平均値)と、b3(反転回数のカウンタ値CJRCが所定値NLRC以上となったときに、該カウンタ値CJRCが0から所定値NLRCまでに(CJRCがクリアされた分を除く)空燃比フィードバック補正量αが、リーンからリッチに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量αの平均値)とを計算すると共に、a3とb3の平均値αAVE 3を計算する(αAVE 3=(a3+b3)/2)。
【0029】
ステップ50では、空燃比学習値αmLを次式に従って演算する。
αmL=αmL+G1(αAVE 3−100)
尚、ステップ51及び52では、反転回数のカウンタ値CJRCを0にリセットする。
【0030】
以上のフローチャートの説明から明らかなように、請求項1に係る発明の実施例においては、パージバルブ25をON−OFFして、空燃比フィードバック補正量αの動きをチェックし、蒸発燃料パージによる空燃比への影響が無いことを確認した後に空燃比の学習を実行して更新した空燃比学習値を仮にストアし、前回のパージ影響有無確認後に一定時間経過した後再度のパージ影響有無確認を行い、この確認によって蒸発燃料パージによる空燃比への影響がないという結果が出され場合に前記仮りにストアした空燃比学習値を正式にストアするようにしている。
【0031】
かかる作用を、図13のタイムチャートを用いて更に詳述する。
即ち、図(A)はパージバルブ25のON−OFFを示している。そして、パージバルブ25をON−OFFして同図(D)に示した空燃比フィードバック補正量αの動きをチェックする。空燃比フィードバック補正量αが同図(D)のaのような場合には、パージ影響度チェック中のため、学習は不許可となる。
従って、このように、蒸発燃料パージによる空燃比への影響が無いことが確認された後に、空燃比の学習が実行され、更新した空燃比が同図(E)に示すように仮の空燃比学習値αmLとしてストアされる。更に、学習中以外の場合には、同図(G)に示すように、正式の空燃比学習値αmが選択され、学習中には、同図(G)に示すように、仮の空燃比学習値αmLが選択される。
【0032】
そして、前回のパージ影響有無確認後に一定時間T経過した後再度のパージ影響有無確認が行われ、この確認によって蒸発燃料パージによる空燃比への影響が無いという結果が出され場合に前記ストアした仮の空燃比学習値αmLは、同図(F)のgに示すように正式の空燃比学習値αmとしてストアされる。
このように、パージバルブ25をON−OFFさせて、パージの影響がないことを確認の上、学習を行うため、パージの影響を受けない正確な空燃比学習が可能となり、従来技術の問題点を解決することができる。
【0033】
次に、図14〜図16及び図17,図18のフローチャートに基づいて、請求項2に係る発明の一実施例のパージ影響度の確認フロー並びに学習制御内容について説明する。
先ず、図14〜図16のパージ影響度の確認フローについて説明すると、ステップ61〜69及びステップ71〜98は、図8〜図10の実施例のフローチャートにおけるステップ61〜69及びステップ71〜98と同様であるから説明を省略し、相違するステップの作用のみについて説明する。
【0034】
ステップ69でエンジン始動後始めてのパージ影響チェックであるか否かを判定した後のステップ69Aにおいて、フラグFLRC2が1であるか否かを判定し、1であれば、ステップ71に進み、再度パージ影響度をチェックするフローに進む。0であれば、ステップ69Bに進んでフラグFLRC1が1であるか否かを判定し、1であれば、ステップ69Cに進み、0であれば、ステップ69Dに進む。
ステップ69Dでは、タイマカウンタ値T1と所定値NT1とを比較し、T1≧NT1であれば、ステップ71に進み、T1<NT1であれば、ステップ69Cに進む。このステップ69Cでは、タイマカウンタ値T1をカウントアップして、ステップ67に進む。
【0035】
次に、図17及び図18の学習制御内容を説明するフローチャートにおいて、ステップ31〜50は、図11及び図12の実施例のフローチャートにおけるステップ31〜50と同様であるから説明を省略し、相違するステップの作用のみについて説明する。
ステップ50で空燃比学習値αmLを、αmL=αmL+G1(αAVE 3−100)の式にて演算し、ステップ51で、CJRCを0にリセットした後のステップ50Aにおいては、|αAVE 3−100|と所定値αSETとを比較し、|αAVE 3−100|<αSETであれば、空燃比学習値が収束(空燃比フィードバック補正量αが100%近くに収束)したのであるから、ステップ50Bに進み、|αAVE 3−100|≧αSETであれば、収束していないのであるから、ステップ31に戻る。
【0036】
ステップ50Bにおいては、タイマカウンタ値T1と所定値NT2とを比較し、NT2≦T1であれば、ステップ50Cに進み、NT2>T1であれば、ステップ31に戻る。ステップ50Cでは、タイマカウンタ値T1と所定値NT3とを比較し、NT3≧T1であれば、ステップ50Gに進んで、フラグFLRC2を1にセットして、ステップ31に戻る。又、NT3<T1であれば、ステップ50Dに進んで、タイマカウンタ値T1を0にリセットし、ステップ50Eに進んで、正式の空燃比学習値αmを仮の空燃比学習値αmLとしてストアし、ステップ50Fにて、FLαを0にセットする。
即ち、前回の影響度チェックから空燃比学習値が収束(空燃比フィードバック補正量αが100%近くに収束)するまでの時間が一定範囲内である場合には、再度パージ影響度をチェックするべく、フラグFLRC2を1にセットする。
【0037】
以上のフローチャートの説明から明らかなように、請求項2に係る発明の実施例においては、パージバルブ25を定期的にON−OFFして、空燃比フィードバック補正量αの動きをチェックし、蒸発燃料パージによる空燃比への影響が無いことを確認した後に空燃比の学習を実行して更新した空燃比学習値を仮にストアし、この学習値が収束(空燃比フィードバック補正量αが100%近くに収束)したことを判断し、前回のパージ影響度のチェックから収束するまでの時間が一定範囲内であれば、再度のパージ影響有無確認を行い、この確認によって蒸発燃料パージによる空燃比への影響がないという結果が出され場合に前記仮りにストアした空燃比学習値を正式にストアして使用するようにしている。
【0038】
かかる作用を、図19のタイムチャートを用いて更に詳述する。
即ち、先の実施例と同様に、蒸発燃料パージによる空燃比への影響が無いことが確認された後に、空燃比の学習が実行され、更新した空燃比が同図(E)に示すように仮学習値としてストアされる。更に、空燃比への影響有りの場合には、同図(G)に示すように、正式学習値が選択され、空燃比への影響無しの場合には、同図(G)に示すように、仮学習値が選択される。
そして、この実施例においては、同図(D)に示すように、学習値が収束したことを判断し、前回のパージ影響度のチェックから収束するまでの時間が一定範囲内であれば、同図(A)に示すようにパージバルブがON−OFFされて、再度のパージ影響有無確認が行われ、この確認によって蒸発燃料パージによる空燃比への影響が無いという結果が出され場合に前記ストアした仮の空燃比学習値αmLは、同図(F)に示すように正式の空燃比学習値αmとしてストアされる。
この実施例においても、パージバルブ25をON−OFFさせて、パージの影響がないことを確認の上、学習を行うため、パージの影響を受けない正確な空燃比学習が可能となり、従来技術の問題点を解決することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に係る発明によれば、蒸発燃料パージ装置からの蒸発燃料のパージ時と非パージ時における空燃比フィードバック補正量の動きに基づいて、蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を定期的に確認し、蒸発燃料パージによる空燃比への影響無が確認された後に、空燃比フィードバック補正量に基づいて空燃比の学習を行い、かかる学習の前後で蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみを記憶するようにしたから、パージの影響を受けない正確な空燃比学習が可能となり、空燃比制御性の向上を図ることができる。
【0040】
請求項2に係る発明によれば、空燃比学習値の収束後に蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみを記憶するようにしたから、パージの影響を受けない正確な空燃比学習が可能となり、空燃比制御性の向上を図ることができる。
請求項3に係る発明によれば、蒸発燃料のパージ時と非パージ時夫々における、空燃比フィードバック補正量が、リッチからリーンに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量の平均値と、空燃比フィードバック補正量が、リーンからリッチに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量の平均値との平均値の差の絶対値に基づいて、蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1に係る発明の構成図
【図2】請求項1〜3に係る発明の一実施例の共通のシステム図
【図3】燃料噴射弁の燃料噴射量演算部の構成を示す図
【図4】燃料噴射パルス幅の算出機能を説明するフローチャート
【図5】空燃比学習値の読出し機能を説明するフローチャート
【図6】空燃比学習値マップ
【図7】パージバルブの開閉制御内容を説明するフローチャート
【図8】請求項1に係る発明の一実施例における蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認する制御内容を説明するフローチャート
【図9】請求項1に係る発明の一実施例における蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認する制御内容を説明するフローチャート
【図10】請求項1に係る発明の一実施例における蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認する制御内容を説明するフローチャート
【図11】請求項1に係る発明の一実施例の学習制御内容を説明するフローチャート
【図12】請求項1に係る発明の一実施例の学習制御内容を説明するフローチャート
【図13】同上実施例の制御内容を説明するタイムチャート
【図14】請求項2に係る発明の一実施例における蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認する制御内容を説明するフローチャート
【図15】請求項2に係る発明の一実施例における蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認する制御内容を説明するフローチャート
【図16】請求項2に係る発明の一実施例における蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を確認する制御内容を説明するフローチャート
【図17】請求項2に係る発明の一実施例の学習制御内容を説明するフローチャート
【図18】請求項2に係る発明の一実施例の学習制御内容を説明するフローチャート
【図19】同上実施例の制御内容を説明するタイムチャート
【符号の説明】
11 機関
12 吸気通路
16 燃料噴射弁
17 コントロールユニット
18 排気通路
19 O2センサ
20 クランク角センサ
23 キャニスタ
24 パージ通路
25 パージバルブ
Claims (3)
- 機関の運転状態を検出する運転状態検出手段と、
機関に供給される混合気の空燃比を検出する空燃比検出手段と、
前記運転状態検出手段により検出された機関の運転状態に基づいて基本燃料供給量を演算する基本燃料供給量演算手段と、
前記空燃比検出手段により検出された空燃比を目標値に近づけるように基本燃料供給量を補正する空燃比フィードバック補正量を演算する空燃比フィードバック補正量演算手段と、
燃料供給系内で発生した蒸発燃料を吸着した後、該蒸発燃料を空気と共に機関吸気系にパージする蒸発燃料パージ装置と、
前記蒸発燃料パージ装置からの蒸発燃料のパージ時と非パージ時における空燃比フィードバック補正量の動きに基づいて、蒸発燃料パージによる空燃比への影響の有無を定期的に確認する確認手段と、
前記確認手段により前記蒸発燃料パージによる空燃比への影響無が確認された後に、前記空燃比フィードバック補正量に基づいて空燃比の学習を行う学習手段と、
前記学習手段による学習の前後で、前記蒸発燃料のパージ時と非パージ時における空燃比フィードバック補正量の動きに基づく確認手段によって前記蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみを記憶する記憶手段と、
前記基本燃料供給量、空燃比フィードバック補正量及び記憶された空燃比学習値に基づいて燃料供給量を演算する燃料供給量演算手段と、
を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の空燃比制御装置。 - 前記記憶手段に代えて、前記学習手段の学習により得た空燃比学習値の収束後に蒸発燃料パージによる空燃比への影響無しと確認されたときの空燃比学習値のみを記憶する記憶手段を含んで構成されたことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の空燃比制御装置。
- 前記確認手段は、蒸発燃料のパージ時と非パージ時夫々において、空燃比フィードバック補正量が、リッチからリーンに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量の平均値と、空燃比フィードバック補正量が、リーンからリッチに反転する直前の該空燃比フィードバック補正量の平均値との平均値を算出する平均値算出手段と、
蒸発燃料のパージ時と非パージ時夫々における空燃比フィードバック補正量の平均値の差の絶対値を算出する絶対値算出手段と、
前記絶対値と所定値とを比較する手段と、
前記比較手段による比較結果に基づいて、絶対値が所定値以下であれば、蒸発燃料パージの影響無と判定し、絶対値が所定値を越えれば、蒸発燃料パージの影響有と判定する判定手段と、
を含んで構成された請求項1又は請求項2記載の内燃機関の空燃比制御装置。
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|---|---|---|---|
| JP18185595A JP3551561B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP18185595A JP3551561B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
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|---|---|
| JPH0932610A JPH0932610A (ja) | 1997-02-04 |
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Family Applications (1)
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| JP18185595A Expired - Fee Related JP3551561B2 (ja) | 1995-07-18 | 1995-07-18 | 内燃機関の空燃比制御装置 |
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-
1995
- 1995-07-18 JP JP18185595A patent/JP3551561B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JPH0932610A (ja) | 1997-02-04 |
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