JP3554399B2 - ペプチド誘導体 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、オピオイド受容体等に対する作用を介して、鎮痛等の薬理作用を発揮するペプチド誘導体に係わる。
【0002】
【従来の技術】
モルヒネ等のオピオイドが結合するオピオイド受容体は、1970年代前半にその存在が証明された。オピオイド受容体は現在μ、δおよびκの3種に大別されている。モルヒネは主にμ受容体にアゴニストとして作用し、鎮痛、腸管運動抑制、呼吸抑制等の薬理学的効果を発現する。
【0003】
1975年以降、オピオイド受容体に結合する内因性のモルヒネ様物質が相次いで発見された。現在までのところ、これらの物質は全てペプチドであり、オピオイドペプチドと総称されている。オピオイドペプチドの薬理学的効果は基本的にはモルヒネと同様と考えられ、元来生体内に存在する物質であることから、モルヒネ以上の安全性を有する薬剤となる可能性が予想される。しかし、天然のオピオイドペプチドでは体内動態面での問題もあり、未だ医薬品として使用はされていない。
【0004】
1980年代にはD−体のアラニンを含有するデルモルフィンがカエルの皮膚から単離された。デルモルフィンの鎮痛効果は脳室内投与でモルヒネの約1,000 倍強力であり、体内で比較的安定であることが判明した。その後D−体のアミノ酸を含む合成オピオイドペプチドが作られた。特にκ受容体選択性の高い合成オピオイドペプチドは麻薬性のない鎮痛薬として期待され、臨床試験も実施されているが、効果、κアゴニストであることに起因すると思われる副作用、および採算性の面で医薬品としての可能性は疑問視されてきている。
【0005】
さらに、これらの合成オピオイドペプチドは経口剤としての利用が困難であり、例えば近年癌疼痛治療薬として広く使用されている硫酸モルヒネの徐放性経口剤であるMSコンチンの代替薬とはなり得ない。MSコンチンは一日投与量がグラム単位にまで増加し、その服用に困難を伴う場合があり、また、ヒスタミン遊離作用に起因すると考えられるかゆみ等の副作用が発現し、投与の中止を余儀なくされる場合もある。したがって、モルヒネ以上の安全性および薬効を有する代替薬が望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく優れた鎮痛効果および経口吸収性を有するオピオイドペプチド誘導体を鋭意探索した。その結果、L−Tyr−(L又はD)−Arg− Phe を基本骨格とし、N 末端にアミジノ基を有するオリゴペプチド誘導体およびその塩がかかる特性を保持することを見いだし本発明を完成した。すなわち、本発明のペプチド誘導体は次の式Iで表すことができる。
【化2】
【0007】
上記式中の置換基について述べると、Q は D−Arg (D−アルギニン残基)またはL−Arg (L− アルギニン残基)を意味し、R1は水素原子またはC1−6(炭素数1〜6個の)アルキル基を意味する。これらのうち、Q が D−Argであり、R1が水素原子である化合物が好ましい。R2は水素原子、C1−6アルキル基、アリール基、C1−6アルカノイル基、またはアリールカルボニル基を示す。アリール基、アルカノイル基、またはアリールカルボニル基としては、例えば、置換若しくは無置換のフェニル基、好ましくは無置換フェニル基などのアリール基;アセチル基やプロパノイル基などのアルカノイル基;又はベンゾイル基などのアリールカルボニル基を用いることができる。
【0008】
X は−OR3、−NR4R5、又は−NR6−CR7R8R9のいずれかを示す。R3は水素原子またはC1−6アルキル基を示し、R4は水素原子またはC1−6アルキル基を示す。R5はC1−6ヒドロキシアルキル基またはスルホン酸置換C1−6アルキル基を示す。水酸基またはスルホン酸基はアルキル基のいかなる位置に置換していてもよいが、末端置換のアルキル基が好ましい。R4及びR5は一緒になってR4及びR5が置換する窒素原子と共に 5または6 員含窒素飽和複素環基を示してもよく、該複素環は2個以上の窒素原子を含んでいてもよい。例えば、−NR4R5として1−ピペラジニル基、1−ピロリジニル基、又は1−ピペリジニル基などを用いることができる。
【0009】
また、X がNR6−CR7R8R9 を示す場合、R6は水素原子、C1−6アルキル基、又はフェニル基等のアリール基が置換したC1−6アルキル基(アラルキル基)を示す。アラルキル基としては、例えば、ベンジル基など挙げることができる。R7は水素原子;カルボキシル基;メトキシカルボニル、エトキシカルボニルなどのC1−6アルコキシ基が置換したカルボニル基;置換若しくは無置換カルバモイル基;カルボキシル基が置換したC1−6アルキル基;置換若しくは無置換カルバモイル基が置換したC1−6アルキル基;またはC1−6アルコキシ基が置換したカルボニル基を有するC1−6アルキル基を示す。
【0010】
R8は水素原子;C1−6アルキル基;アミノC1−6アルキル基;アミジノ基が置換したC1−6アルキル基;グアニジノ基が置換したC1−6アルキル基、ヒドロキシC1−6アルキル基;カルボキシル基が置換したC1−6アルキル基、又は置換若しくは無置換カルバモイルが置換したC1−6アルキル基を示す。あるいは、R6及びR8が一緒になってR6が置換する窒素原子とともに環上にカルボキシル基を有する5 または6 員の含窒素飽和複素環基を形成してもよい。このような複素環としては、2−カルボキシ−1− ピロリジニル基 (−Pro−OH)や3−カルボキシ−1− ピペリジニル基を挙げることができる。これらのうち、例えば、R7がカルボキシエチル基またはカルバモイルエチル基であり、R8が水素原子である組合せが好ましい。R9は水素原子又はC1−6アルキル基を示す。上記の各置換基において、アルキル基、アルコキシ基、又はアルカノイル基は直鎖または分枝のいずれでもよい。
【0011】
上記の式Iで示される本発明の化合物は、L−チロシン残基及びQ が示すD−Arg またはL−Arg 残基に由来する2個の不斉炭素の他、Q に結合するフェニルアラニン残基に由来する不斉炭素、R7およびR8が置換する不斉炭素(ただしR7およびR8が同時に同一の置換基を示す場合を除く)、並びに上記の各置換基に任意に存在する1以上の不斉炭素を有する。L−Tyr 、D−Arg 、及びL−Arg 残基に由来するもの以外の不斉炭素はR−またはS−のいずれの配置でもよい。また、本発明の式Iで示される化合物には、上記の式で示される任意の光学活性体またはラセミ体、ジアステレオ異性体またはそれらの任意の混合物もすべて包含される。
【0012】
また本発明の化合物には、塩酸塩、酢酸塩、又はパラトルエンスルホン酸などの酸付加塩や、アンモニウム塩又は有機アミン塩などの塩基付加塩が含まれる。さらに上記の一般式で示される化合物の他、上記化合物の2量体ないし多量体である化合物、及びこれらの化合物のC−末端とN−末端が結合した環状の化合物が包含される。
【0013】
本発明のペプチドは、モルヒネを凌駕する鎮痛効果を有する。鎮痛作用に伴うヒスタミン遊離作用や心拍数の低下作用がモルヒネに比して相対的に弱く、モルヒネとの交差耐性の程度も低いので、癌疼痛治療に使用するのに適することが予想される。投与経路としては静脈内投与、皮下投与、経口投与等が挙げられるが、経鼻吸収を含む粘膜吸収製剤および経皮吸収製剤も有用性が期待される。
【0014】
本発明のペプチド誘導体は、ペプチド合成に通常用いられる固相法および液相法で合成することができる。例えば、固相法によりアミジノ基を有しないペプチド鎖を合成し、さらにN末端のチロシンのアミノ基にアミジノ基を導入することによって目的のペプチド誘導体を製造することができ、また、予めアミジノ基を導入した後C末端を修飾することもできる。
【0015】
アミノ基等の保護基および縮合反応の縮合剤等は、優れたものが種々知られており、以下の実施例を参考に、また、例えば: 鈴木紘一編「タンパク質工学−基礎と応用」丸善(株)(1992)及びそこに引用された文献; M. Bondanszky, et al., “Peptide Synthesis”, John Wiley & Sons, N.Y., 1976; 並びに J.M. Stewart and D.J. Young, “Solid Phase Peptide Synthesis”, W.H.Freeman and Co., San Francisco, 1969 等を参照して適宜選択使用することができる。固相法では市販の各種ペプチド合成装置、例えばパーキン・エルマー・ジャパン製(Perkin Elmer Japan,旧社名 Applied Biosystems)のModel 430Aを利用するのが便利なこともある。合成に使用する樹脂、試薬等は市販品等を容易に入手でき、それらの例は実施例に示した。
【0016】
【実施例】
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。本実施例を参照し、あるいは本実施例の方法を修飾・変更することによって、あるいは出発原料または反応試薬を適宜選択することにより、一般式Iに包含される本発明の所望の本発明ペプチド誘導体を容易に製造することができる。なお、実施例においては、アミノ酸基の意味は通常用いられているものと同様である。D−体とL−体があるアミノ酸が言及されている場合には、そのアミノ酸はD−と特に表示していない場合はL−アミノ酸を意味する。また、以下の略号を使うことがあり、特に示していない場合にも同様な略号を用いる場合がある。
【0017】
Z :ベンジルオキシカルボニル基
OTce :トリクロロエチルエステル基
Boc :t−ブトキシカルボニル基
WSCI :1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)−カルボジイミド
TosOH :パラトルエンスルホン酸
OBzl :ベンジルオキシ基
MeβAla 又は βMeAla :N−メチル− β− アラニン
H−βAla−ol: NH2CH2CH2CH2OH
Fmoc :9−フルオレニルメチルオキシカルボニル
Pmc :2,2,5,7,8−ペンタメチルクロマン−6−スルホニル
t−Bu :三級ブチル
NMP :N−メチルピロリドン
DMF :ジメチルホルムアミド
DMSO :ジメチルスルホキシド
TFA :トリフルオロ酢酸
TEA :トリエチルアミン
DCM :ジクロロメタン
DMAP :N,N−ジメチルアミノピリジン
DIPEA :N,N−ジイソプロピルエチルアミン
DIPCI :N,N−ジイソプロピルカルボジイミド
HOBt :1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
EDC :1−(3− ジメチルアミノプロピル)−3−エチル− カルボジイミド
HBTU :2−(1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスフェート
PyBrop:ブロモトリス(ピロリジノ)ホスホニウム・ヘキサフルオロホスフェート
Alko樹脂:p−アルコキシベンジルアルコール樹脂 [4−ヒドロキシメチルフェノキシメチルコポリスチレン 1% ジビニルベンゼン樹脂、J. Am. Chem. Soc., 95, 1328 (1974)], 渡辺化学工業
Fmoc−NH−SAL 樹脂: 4−(2’,4’− ジメトキシフェニル−9−フルオレニルメトキシカルボニルアミノメチル)フェノキシ樹脂:渡辺化学工業
【0018】
例1
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−NHCH2CH2COOH
Applied Biosystems (ABI)社の Model 430A ペプチド合成装置を用いて、上記ペプチドを固相法(Original Autoprogram for the Fmoc/NMP method)により以下のように合成した。
【0019】
Fmoc−β−Ala−Alko 樹脂 0.25 mmol/675 mg をNMP で1回洗浄し、20% ピペリジン含有NMP で4分間、さらに同じく20% ピペリジン含有NMP で16分間処理した。NMP で5回洗浄した後、61分間 Fmoc−Phe−OHと反応させた。次いでNMP にて4回洗浄し、4回目の洗浄液より樹脂を回収し、未反応のアミノ基は無水酢酸と反応させた。
【0020】
以上の1サイクルを120 分で行い、同様の操作を2サイクル目は Fmoc−Phe−OHの代わりに Fmoc−D−Arg(Pmc)−OH を用いて、3サイクル目は Fmoc−Tyr(t−Bu)−OHを用いて繰り返した。側鎖保護基は、D−Arg に対してはPmc を、Tyr に対してはt−Buを用いた。
【0021】
上記の操作により得られた樹脂500 mgをフェノール(結晶)0.75 g、エタンジチオール 0.25 ml、チオアニソール 0.50 ml、水 0.50 mlおよびTFA 10.0 ml の混合液中で室温にて3時間撹拌処理し、樹脂からペプチドを分離させると同時に保護基を除去した。次いで 3μm のフィルター(ADVANTEC−Polyflon フィルター) で濾過し、濾液に冷ジエチルエーテル 200 ml を加え、生じた沈殿を 3μm のフィルター(ADVANTEC−Polyflon フィルター)で濾取した。フィルター上の沈殿は2 N 酢酸10〜20 ml に溶解し、凍結乾燥して粗ペプチドを得た。
【0022】
粗ペプチド135 mgを水 13.5 mlに溶解し、1 M のo−メチルイソウレア 13.5 mlを加え、4℃で14日間撹拌し、アミジノ化を行った。得られた粗アミジノ化ペプチド106 mgを 20 mlの 0.1% TFA 水溶液に溶解した。0.01N の塩酸でpH 4〜5 に調整後、Gilson HPLC システムでペプチドを精製した。HPLCにはCosmosil C18カラムを用い、0.1% TFA水溶液および 70%アセトニトリル含有 0.1% TFA 水溶液の混合液の連続濃度勾配(混合比は開始時 0% から45分後の60%まで)で行い、流速は10 ml/分とした。
【0023】
精製されたペプチドのうち約 100μg を加水分解管に採取し1 mlの 0.2% フェノールを含有する6 N 塩酸を加え、脱気封管後、110 ℃で24時間加水分解した。室温冷却後40℃で濃縮乾固した後、0.01N 塩酸1 mlに溶解し、溶液20μl をアミノ酸分析計で解析した(分析計:日立 L−8500 、カラム:Hitachi Customイオン交換樹脂#2622、プレカラム: Hitachi Custom イオン交換樹脂# 2650L、バッファ−: リチウムバッファー(0.09 N−pH 2.8, 0.25 N−pH 3.7, 0.72 N−pH 3.6,1.00 N−pH 4.1, 再生 0.20N)、反応温度:135 ℃、バッファー・ポンプの流速:0.30 ml/分、ニンヒドリン・ポンプの流速:0.35 ml/ 分、検出器の波長:570 nm/440 nm、分析時間:150 分)。その結果、アミノ酸分析の結果は上記の構造を支持していた。
【0024】
精製ペプチド約150 μg を 250μl の5%酢酸に溶解し、溶液の1 μl をLiquidSIMS にて質量分析した (MS及びMS/ MS、セシウムイオンガン使用、分析計: Finnigan TSQ 700, Matrix: グリセロール−チオグリセロール(1:1) 、Collision Gas: Ar ガス 3〜5 mTorr, Collision Energy: −20 eV, Electron Multiplier: 1000−1500 V)。その結果は上記の構造を支持していた。
【0025】
例2
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−NHCH2CH2CONH2
上記ペプチド誘導体を、合成開始時にFmoc−NH−SAL 樹脂 0.25 mmol/ 385 mgを用い、1サイクル目に Fmoc−β−Ala−OH を、2サイクル目に Fmoc−Phe−OHを、3サイクル目に Fmoc−D−Arg(Pmc)−OH を用いて、さらに4サイクル目に Fmoc−Tyr(t−Bu)−OHを用いたこと以外は実施例1と同様な操作により得た。
【0026】
アミジノ化ペプチド誘導体の合成および精製も、混合液を0.05% 蟻酸水溶液および 70%アセトニトリル含有0.05% 蟻酸水溶液(混合比は HPLC 開始時 0% から45分後の40% までの連続濃度勾配)としたこと以外は実施例1と同様に行った。アミノ酸組成分析および質量分析も実施例1と同様に行い、上記の構造を支持する結果を得た。
【0027】
例3
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−N(CH3)CH2CH2COOH
上記構造を有するテトラペプチド誘導体を、Fmoc/NMP法による固相法で以下のように合成した。濾過にはグラスフィルターを用いた。
【0028】
Alko樹脂 0.500 gを DMF 6 ml で膨潤させた後、Fmoc−N− メチル− β− アラニン (Fmoc− β−MeAla−OH )0.228 g およびピリジン 0.093 ml を樹脂に加え、1分間振盪し、次いで塩化 2,6− ジクロロベンゾイル 0.147 gを加えて24時間振盪した。生成した Fmoc−β−MeAla−Alko 樹脂を 6 ml のDMF で3回、次いで 6 ml のメタノールで3回、さらに 6 ml のDCM で3回洗浄し、未反応のヒドロキシメチル基はDCM 6 ml中で塩化ベンゾイル 0.0891 mlおよびピリジン 0.0847 mlを加え1時間振盪しベンゾイル化した。さらにアミノ酸樹脂を6 mlのDCM で3回、6 mlのDMF で3 回、 6 ml のメタノールで3 回順次洗浄し、水酸化カリウムデシケーター中で真空乾燥した。
【0029】
Fmoc− β−MeAla−Alko 樹脂を 12 mlのDMF で3回、次いで 20 % ピペリジンを含むDMF 12 ml で3回、さらに 12 mlのDMF で6回処理することにより Fmoc 基を除去し、Fmoc−Phe−OH 0.262 g 、PyBrop (渡辺化学工業)0.315 g 、NMP 6 ml、DIPEA 0.273 mlを加え、24時間振盪し、Fmoc−Phe− β−MeAla−Alko 樹脂を生成させた。濾過し、6 mlのNMP による洗浄後、未反応のアミノ基は 1− アセチルイミダゾール 0.248 g、DIPEA 0.0784 ml を含むDMF 6 ml中で1 時間処理しキャップした。次いで、得られた樹脂を 6 ml のNMP で洗浄した。
【0030】
Fmoc−Phe− β−MeAla−Alko 樹脂から上記と同様な操作によりFmoc基を除去し、Fmoc−D−Arg(Pmc)−OH 0.557 g、HOBt 0.121 g、HBTU 0.299 g、DIPEA 0.274 mlを加え、1時間振盪しFmoc−D−Arg(Pmc)−Phe−β−MeAla−Alko 樹脂を生成させた。次いで前項と同様に濾過、洗浄後、未反応のアミノ基をキャップした。
【0031】
Fmoc−D−Arg(Pmc)−Phe−β−MeAla−Alko 樹脂から上記と同様な操作によりFmoc基を除去し、Fmoc−Tyr(t−Bu)−OH 0.310 g 、HOBt 0.103 g、HBTU 0.256 g、DIPEA 0.235 mlを加え、1時間振盪しFmoc−Tyr(t−Bu)−D−Arg(Pmc)−Phe−β−MeAla−Alko 樹脂を生成させた。前項と同様に濾過、洗浄後、未反応のアミノ基をキャップした。
【0032】
Fmoc−Tyr(t−Bu)−D−Arg(Pmc)−Phe−β−MeAla−Alko 樹脂から上記と同様な操作によりFmoc基を除去し、Matsuedaらの方法(The Journal of Organic Chemistry, 57,2497〜2502, 1992)に従って調製した 1H−ピラゾール−1− カルボキサミジン塩酸塩 0.989 g、DIPEA 1.293 ml、DMF 6 mlを加えて10〜60℃、より好ましくは40〜50℃で 1時間ないしは 4時間反応させてN末端のチロシンのアミノ基をアミジノ化した。次いで濾過、洗浄(NMP 6 mlで3回、さらにメタノール 6 ml で3回)し水酸化カリウムデシケータ中で真空乾燥を行った。
【0033】
上記の操作により得られた樹脂 596 mg をグラスフィルター上においてTFA 、フェノール、水の混合液(TFA :フェノール:水 = 93:2:5) 5 ml で1時間処理し濾過した。同様の操作を計2回行った。さらに樹脂をTFA 5 mlで 5分処理し濾過した。同様の操作を計3回行った。各操作で得られた濾液を合して20℃以下で溶媒を減圧留去した。残渣にジエチルエーテル 20 mlを加え白色沈殿とし、上清を捨てる操作を計3回行い、得られた白色粉末を水 20 mlに溶解し、分液ロート中にてジエチルエーテル 5 ml で3回洗浄し、水層を凍結乾燥し、粗アミジノ化ペプチドを得た。
【0034】
粗アミジノ化ペプチド 56.2 mgを 0.05% TFA水溶液 10 mlに溶解し、島津HPLCシステムにて精製した。HPLCにYMC D−ODS−5−ST C18カラムと 0.5% アセトニトリル含有 0.05% TFA水溶液および 70%アセトニトリル含有 0.05% TFA水溶液の混合液(混合比はHPLC開始時0%から50分後の90% までの連続濃度勾配で流速は 1 ml/分)を用いた。アミノ酸組成分析および質量分析は実施例1と同様に行い、上記の構造を支持する結果を得た。
【0035】
例4
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−N(CH2CH3)CH2CH2COOH
上記構造を有するテトラペプチド誘導体を、Fmoc/NMP法による固相法で以下のように合成した。濾過にはグラスフィルターを用いた。
【0036】
Alko樹脂 1.000 gをNMP 12 ml で膨潤させた後、Fmoc−N− エチル− β− アラニン(Fmoc− β−EtAla−OH) 0.475 gおよびDMAP 0.017 gを加え、1分間振盪し、次いでDIPCI 0.177 g を添加して24時間振盪した。生成した Fmoc−β−EtAla−Alko 樹脂をNMP 12 ml で3回、次いで12 ml のメタノールで3回、さらにDCM 12 ml で3回洗浄し、未反応のヒドロキシメチル基はDCM 12 ml 中で塩化ベンゾイル 0.178mlおよびピリジン0.170 mlを加え1時間振盪しベンゾイル化した。さらにアミノ酸樹脂を 12 mlのDCM で3回、12 ml のDMF で3回、12 ml のメタノールで3 回順次洗浄し、水酸化カリウムデシケーター中で真空乾燥した。
【0037】
Fmoc− β−EtAla−Alko 樹脂を 20 mlのDMF で3回、次いで 20%ピペリジンを含むDMF 12 ml で3 回、さらに12 ml のDMF で6回処理することによりFmoc基を除去し、Fmoc−Phe−OH 0.387 g, PyBrop 0.466 g, NMP 12 ml, 及びDIPEA 0.523 mlを加え、24時間振盪し、Fmoc−Phe− β−EtAla−Alko 樹脂を生成させた。濾過後、12 ml のNMP で洗浄し、未反応のアミノ基は1−アセチルイミダゾール 0.551 g、DIPEA 0.174 mlを含むDMF 12 ml 中で1時間処理しキャップした。次いで、得られた樹脂を再度 12 mlのNMP で洗浄した。
【0038】
Fmoc−Phe− β−EtAla−Alko 樹脂から上記と同様な操作によりFmoc基を除去した。樹脂にFmoc−D−Arg(Pmc)−OH 0.707 g、HOBt 0.153 g、HBTU 0.379 g、DIPEA 0.348 mlを加え、1 時間振盪しFmoc−D−Arg(Pmc)−Phe−β−EtAla−Alko 樹脂を生成させた。前項と同様に濾過、洗浄後、未反応のアミノ基をキャップした。
【0039】
Fmoc−D−Arg(Pmc)−Phe−β−EtAla−Alko 樹脂から上記と同様な操作によりFmoc基を除去し、Fmoc−Tyr(t−Bu)−OH 0.460 g 、HOBt 0.153 g、HBTU 0.399 g、DIPEA 0.348 mlを加え、1時間振盪しFmoc−Tyr(t−Bu)−D−Arg(Pmc)−Phe−β−EtAla−Alko 樹脂を生成させた。上記と同様に濾過、洗浄後、未反応のアミノ基をキャップした。
【0040】
Fmoc−Tyr(t−Bu)−D−Arg(Pmc)−Phe−β−EtAla−Alko 樹脂から上記と同様な操作によりFmoc基を除去し、実施例3と同様に調製した 1H−ピラゾール−1− カルボキサミジン塩酸塩 2.199 g、DIPEA 2.874 ml、DMF 6 mlを加え40〜50℃で1 時間ないしは4 時間反応させてN末端のチロシンのアミノ基をアミジノ化した。次いで濾過、洗浄(NMP 12 ml で3回、さらにメタノール 12 mlで3回)し水酸化カリウムデシケータ中で真空乾燥を行った。
【0041】
上記の操作により得られた樹脂 1.514 gをグラスフィルター上においてTFA 、フェノール、及び水を含む混合液(TFA :フェノール:水=93:2 :5) 10 mlで1時間処理し濾過した。同様の操作を計2回行った。さらに樹脂をTFA 10 ml で5分処理し濾過した。同様の操作を計3回行った。各操作で得られた濾液を合して20℃以下で溶媒を減圧留去した。残渣にジエチルエーテル 20 mlを加え白色沈殿とし、上清を捨てる操作を計3 回行った。得られた白色粉末を水 30 mlに溶解し、分液ロート中でジエチルエーテル 5 ml で3回洗浄し、水層を凍結乾燥し、粗アミジノ化ペプチドを得た。
【0042】
粗アミジノ化ペプチド 100 mg を 0.05% TFA水溶液 20 mlに溶解し、実施例3と同様に精製した。アミノ酸組成分析および質量分析は実施例1と同様に行い、上記の構造を支持する結果を得た。
【0043】
例5
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−OMe
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−NHMe
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe− βAla−ol
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−Gly−OH
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−Ala−OH
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−Me βAla−OEt
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−(n−Pr) βAla−OH
上記のペプチドの製造原料として、次式で表される保護ペプチド: Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OHを液相法により以下のようにして製造した。
【0044】
出発原料である Z−Phe−OTce 254 g を 25%臭化水素−酢酸 900 ml で処理してZ 基を脱離した後、氷浴下でCH2Cl2 1000 mlに溶解した。この溶液に Boc−D−Arg(Z2)−OH 288 g, HOBt 85 gを加え、TEA 77 ml で中和した後、 EDC・HCl 121 g により縮合しBoc−D−Arg(Z2)−Phe−OTceとした。次いで、Boc−D−Arg(Z2)−Phe−OTce241 gを 4N 塩酸−酢酸エチルエステル 1000 mlで処理して Boc基を脱離し、氷浴下で DMF 1300 mlに溶解した。この溶液にBoc−Tyr(Bzl)−OH 108 g, HOBt 46 gを加え、TEA 42 ml で中和した後、 EDC・HCl 65 gにより縮合し、次式で示される保護ペプチド:Boc−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OTce を得た。
【0045】
Boc−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OTce 48 gを4N塩酸−酢酸エチルエステル250 mlで処理してBoc 基を脱離後、氷浴下で DMF 150 ml に溶解した。この溶液を TEA7 ml で中和した後、Z−HNC(N−Z)−Pyrazole ( アミジノ化試薬) 19 gを加え、室温で攪拌し、次式の保護ペプチド:Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OTce を得た。この保護ペプチド42 gを水浴下酢酸に溶解し、その中に亜鉛末21 gを加えて2時間攪拌し、反応液より亜鉛末を除き、減圧濃縮して保護ペプチド:Z−HN−C(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OHを得た。
【0046】
Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OHにMeOH (EDC−DMAP法); NH2Me (EDC−HOBt法); H− βAla−ol (EDC−HOBt法); H−Gly−OBzl ・TosOH (EDC−HOBt 法); H−Ala− OBzl・TosOH (EDC−HOBt 法); H−Me βAla−OEt (EDC−HOBt 法);又はH−(n−Pr)βAla−OBzl・TosOH (EDC−HOBt 法) を縮合させた。生成物を水浴下酢酸に溶解してパラジウム炭素の存在下で接触還元し、触媒を除いて反応液を減圧濃縮し、さらに凍結乾燥を行って粉末の目的物ペプチドを得た。下記の条件のアミノ酸分析及び質量分析の結果はそれぞれのペプチド化合物の構造を支持していた。
【0047】
アミノ酸分析は、ペプチドを約 0.5 mg を加水分解管に採取し、1 mlの 6N 塩酸を加え、脱気封管後、110 ℃で24時間加水分解した。室温冷却後40℃で濃縮乾固した後、残査を精製水5 mlに溶解した。この溶解液より 5μl を採り減圧乾燥し、残査に 50 mM NaHCO3 緩衝液(pH9.0) 20μl 、ダブシルクロライド−アセトニトリル溶液 40 μl を加え、70℃で10分間加温した。反応液を減圧濃縮し、残査を 50%エタノール 100μl に溶解し、その溶液 20 μl を液体クロマトグラフィーで解析した。質量分析は、ペプチド約 150μg を 250μl の 5% 酢酸に溶解し、1 μl を Liquid SIMSにて解析した。
【0048】
例6
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−MePhe−Me βAla−OH
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−EtPhe−Me βAla−OH
上記ペプチドは、 TosOH・MeβAla−OBzlを出発原料として、C−末端より順次液相法により製造した。Boc−MePhe−OHと TosOH・MeβAla−OBzlを EDC−HOBt 法により縮合し、Boc−MePhe−MeβAla−OBzlを得て、Boc−MePhe−MeβAla−OBzlより 4N 塩酸−酢酸エチルエステルを用いて Boc基を脱離後、Boc−D−Arg(Z2)−OHとEDC−HOBt法により縮合して、Boc−D−Arg(Z2)−MePhe−MeβAla−OBzlとした。次いで、Boc−D−Arg(Z2)−MePhe−MeβAla−OBzlより 4N 塩酸−酢酸エチルエステルを用いて Boc基を脱離後、Boc−Tyr(Bzl)−OH とEDC−HOBt法により縮合して、保護ペプチド:Boc−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−MePhe −MeβAla−OBzlを得た。
【0049】
Boc−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−MePhe−Me βAla−OBzlを 4N 塩酸−酢酸エチルエステルで処理して Boc基を脱離した後、Z−HNC(N−Z)−Pyrazole (アミジノ化試薬)を加えて室温で攪拌し、保護ペプチド:Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−MePhe−MeβAla−OBzlを得た。この保護ペプチドを酢酸に溶解し、パラジウム炭素を加えて溶液に水素ガスを吹き込んで接触還元した。パラジウム炭素を除いた後、減圧濃縮し、凍結乾燥を行って粉末のペプチド H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−MePhe−MeβAla−OHを得た。このペプチドは、例5に記載したアミノ酸分析及び質量分析において上記の構造を支持する結果を与えた。
【0050】
Boc−MePhe−OHの代わりに Boc−EtPhe−OH を用いて、上記と同様の方法により、TosOH・MeβAla−OBzlとEDC−HOBt法で縮合してBoc−EtPhe−MeβAla−OBzlを製造した。次いで、上記と同様の方法により脱保護と縮合を繰り返し、次式で示される保護ペプチド:Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−EtPhe−MeβAla−OBzlを得た。この保護ペプチドを酢酸に溶解してパラジウム炭素を加え、この溶液に水素ガスを吹き込んで接触還元した。パラジウム炭素を除いた後、減圧濃縮し、凍結乾燥を行って粉末のペプチド H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−EtPhe−MeβAla−OHを得た。このペプチドは、例5に記載したアミノ酸分析及び質量分析により上記の構造を支持する結果を与えた。
【0051】
例7
H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−Me βAla−OH
ペプチド合成で通常用いられる液相法で以下のように合成した。 Z−Phe−OTce 254 g を出発原料として、25% 臭化水素−酢酸 900 ml で Z基を脱離後、氷浴下でCH2Cl2 1000ml に溶解した。この溶液にBoc−D−Arg(Z2)−OH 288 g、HOBt 85 g を加え、TEA 77 ml で中和した後、EDC ・HCl 121 g により縮合しBoc−D−Arg(Z2)−Phe−OTceとした。次いで、Boc−D−Arg(Z2)−Phe−OTce 241 gを 4N 塩酸−酢酸エチルエステル 1000 mlを用いて Boc基を脱離した後、氷浴下で DMF 1300 mlに溶解した。この溶液に Boc−Tyr(Bzl)−OH 108 g、HOBt 46 g を加え、TEA 42 ml で中和した後、 EDC・HCl 65 gにより縮合して、次式で示される保護ペプチド:Boc−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OTce を得た。
【0052】
Boc−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OTce 48 gを 4N 塩酸−酢酸エチルエステル 250ml で処理して Boc基を脱離し、氷浴下でDMF 150 mlに溶解した。この溶液をTEA 7 mlで中和した後、Z−HNC(N−Z)−Pyrazole(アミジノ化試薬) 19 gを加え、室温で攪拌し、次式の保護ペプチド:Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OTceを得た。この保護ペプチド 42 g を水浴下酢酸に溶解し、その中に亜鉛末 21 g を加え、2時間攪拌した。反応液より亜鉛末を除いた後に減圧濃縮して保護ペプチド:Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OHを得た。
【0053】
上記保護ペプチド: Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−OH 1.15 g とTosOH ・MeβAla−OBzl 0.93 g を氷浴下 DMF 30 ml(DMSO 10% 含有) で溶解し、この溶液に HOOBt 0.24 g を加えてTEA 0.21 ml で中和した後、 EDC・HCl 0.25 gにより縮合し、次式で示される保護ペプチド:Z−HNC(N−Z)−Tyr(Bzl)−D−Arg(Z2)−Phe−MeβAla−OBzlを得た。この保護ペプチド 0.90 g を酢酸 100 ml に溶解し、その中にパラジウム炭素 0.90 g を加え、この溶液に水素ガスを吹き込んで接触還元した。パラジウム炭素を除いた後減圧濃縮し、凍結乾燥を行って粉末のペプチド: H2NC(NH)−Tyr−D−Arg−Phe−Me βAla−OHを得た。このペプチドは実施例5に記載したアミノ酸分析及び質量分析において上記の構造を支持する結果を与えた。
【0054】
以下に本発明のペプチド誘導体の物理化学的性状として、HPLCの保持時間及び薄層クロマトグラフィーのRf値を表1に示す。これらのペプチド誘導体はいずれも凍結乾燥品として得た。また、同様の方法により合成した化合物を表2に示す。
【0055】
【0056】
薄層クロマトグラフィーの条件:
Rfa :n−ブタノール:酢酸:精製水=4:1:5を混合し、その上層を展開溶媒として用いた。
Rfb :n−ブタノール:酢酸:精製水:ピリジン=15:3:10:12 を展開溶媒として用いた。
薄層板 :シリカゲル(Merck F254)
【0057】
【表1】
【0058】
【表2】
【0059】
試験例
本発明のペプチド誘導体の鎮痛効果を圧刺激法にて以下のように評価した。マウスの尾根部に 10 mmHg/ 秒の割合で圧刺激を加え、もがき、刺激部位への噛みつきなどの行動を示す圧力を測定し、これを疼痛反応閾値とした。実験には予め40〜50 mmHg の圧力に反応するマウスを用いた。また最大刺激圧は 100 mmHg とした。鎮痛効果は次式
(式中、Poは薬物処理前の疼痛反応閾値、Ptは薬物処理t分後の疼痛反応閾値、Pcは最大刺激圧である)に従い、percent of maximum possible effect (% of MPE) として算出した。用量反応曲線から 50 % の% ofMPE を与える薬物投与量をED50値として求め、薬物の鎮痛効力を比較した。皮下投与(背部皮下)及び経口投与の結果を表3に示す。
【0060】
【表3】
【0061】
【発明の効果】
本発明のペプチド誘導体は癌疼痛等の治療に使用することができるので有用である。
Claims (12)
- 下記の式:
〔式中、R1は水素原子またはC1-6アルキル基を示し;R2は水素原子、C1-6アルキル基、アリール基、C1-6アルカノイル基、またはアリールカルボニル基を示し;Q はD-Arg またはL-Arg を示し;X はOR3(R3は水素原子またはC1-6アルキル基を示す) 、NR4R5(R4は水素原子またはC1-6アルキル基を示し、R5はC1-6ヒドロキシアルキル基またはスルホン酸置換C1-6アルキル基を示し、あるいはR4及びR5が一緒になってそれらが置換する窒素原子と共に5 または6 員含窒素飽和複素環を示す) 、又はNR6-CR7R8R9(R6は水素原子、C1-6アルキル基、またはアリール置換C1-6アルキル基を示し、R7は水素原子、カルボキシル基、C1-6アルコキシカルボニル基、カルボキシC1-6アルキル基、C 1-6 アルキル置換若しくは無置換カルバモイルC1-6アルキル基、またはC1-6アルコキシカルボニルC1-6アルキル基を示し、R8は水素原子、C1-6アルキル基、アミノC1-6アルキル基、アミジノC1-6アルキル基、グアニジノC1-6アルキル基、ヒドロキシC1-6アルキル基、カルボキシC1-6アルキル基、又はC 1-6 アルキル置換若しくは無置換カルバモイルC1-6アルキル基を示し、あるいはR6及びR8が一緒になってR6が置換する窒素原子とともに5 または6員カルボキシ置換含窒素飽和複素環を示し、R9は水素原子またはC1-6アルキル基を示す)〕で表される化合物およびその塩。 - R1が水素原子である請求項1に記載の化合物およびその塩。
- R6がメチルまたはエチルである請求項1又は2に記載の化合物およびその塩。
- R7がカルボキシル基またはカルバモイル基である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化合物およびその塩。
- R7がカルボキシメチル基またはカルバモイルメチル基である請求項1ないし3のいずれか1項に記載の化合物およびその塩。
- Q がD−Arg である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の化合物およびその塩。
- R1が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7がカルボキシメチル基であり、R8が水素原子である請求項6に記載の化合物。
- R1が水素原子であり、R6が水素原子であり、R7がカルバモイルメチル基であり、R8が水素原子である請求項6に記載の化合物。
- R1が水素原子であり、R6がメチル基であり、R7がカルボキシメチル基であり、R8が水素原子である請求項6に記載の化合物。
- R1が水素原子であり、R6がエチル基であり、R7がカルボキシメチル基であり、R8が水素原子である請求項6に記載の化合物。
- 請求項1に記載の化合物の多量体又は環状体およびその塩。
- 塩酸塩又は酢酸塩である請求項1ないし11のいずれか1項に記載の化合物の塩。
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