JP3611260B2 - 射出成形機の油圧回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は射出成形機の油圧圧力制御に適用される油圧回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
射出成形機による射出工程は、樹脂の充填工程と保圧工程とに分けられ、充填工程においては充填速度の制御を行い、充填圧力が充填圧力設定値を超えた時には圧力制御を行う。また上記保圧工程では圧力制御を行っている。
【0003】
上記射出成形機の射出工程における油圧回路構成として実開平4−54828号にて提案されているものを図3に、同油圧回路を動作させたときの充填速度、同速度切換え位置、また充填圧力、保圧力、保圧時間の設定及び実行速度、実行圧力の変化例を図4に夫々示す。
【0004】
図3及び図4において、充填開始と同時に比例電磁式リリーフ弁6に制御置4から圧力指令値P1が与えられ、設定速度V1となる流量指令値が流量弁5に与えられる。可変吐出ポンプ7からの油が、上記のように射出設定速度V1となる流量に開かれた流量弁5を通って射出シリンダ1に供給される。同射出シリンダ1の射出ラム2はV1の速度でS1の位置から移動を始め、切換位置S2までこの状態を続ける。上記射出ラム2の位置は射出ラムセンサ3により計測され、制御装置4によって上記切換位置S2と比較される。
【0005】
上記比較の結果位置センサ3の計測値が切換位置S2に等しくなると、制御装置4は射出ラム2の速度がV2となるよう流量指令値を変更するが、上記V2は可変吐出ポンプ7の吐出容量では不足な為(流量弁5により規制されている)、方向切換弁10のソレノイドaを励磁して固定吐出ポンプ11を作動させ、固定吐出ポンプ11からの油をチェック弁12を通して射出シリンダ1に供給すると同時に、上記速度V2に対して固定吐出ポンプ11の容量で不足となる流量の指定値が流量弁5に与えられ、可変吐出ポンプ7の吐出油が流量弁5を通って射出シリンダ1に供給される。
【0006】
上記可変吐出ポンプ7と固定吐出ポンプ11との合流された流量によって、射出ラム2はV2の速度で移動を始める。この時負荷圧力が高くなり、実行圧力が設定圧力のP1に達した121の部分では、比例電磁式リリーフ弁6によって吐出圧力が制御される可変吐出ポンプ7の吐出流量が減少し、更に固定吐出ポンプ11の吐出流量において余分な油は接続回路101を設けることによって、比例電磁式リリーフ弁6により制御圧力が遠隔制御されるリリーフ弁9よりタンクへ逃がされ、可変吐出ポンプ7と固定吐出ポンプ11の吐出圧力が、共に設定圧力P1に制御される。
【0007】
上記状態を続け、射出ラム2の位置が切換位置S3になると、射出ラム2の速度がV3となるように、方向切換弁10のソレノイドaを励磁し、これによって流量弁5への流量指令値が変更され、射出ラム2はV3の速度で切換位置S4まで移動する。またこの位置S4からは比例電磁式リリーフ弁6に圧力指令値P2が与えられ、射出シリンダ1に加えられる圧力の上限は、充填圧力P1から保圧力P2に変更される。更に設定速度V4となるよう方向制御弁10のソレノイドaを励磁し、固定吐出ポンプ11を遠隔制御によって比例電磁式リリーフ弁6の制御圧力P2でロードし、V4に対する不足流量の流量指令値を流量弁5に与える。
【0008】
しかし上記保圧工程では、射出ラム2は殆ど押し切りの状態であるため、同射出ラム2の速度は殆ど零で負荷圧力が高くなり、実行圧力が設定圧力のP2に到達した122の部分では、前述の121の部分と同様に、可変吐出ポンプ7と固定吐出ポンプ11の吐出圧力は、共に比例電磁式リリーフ弁6の制御圧力P2に制御され、射出シリンダ1の圧力がP2に制御される。この状態はS4への切換わりと同時に、駆動を始める保圧完了タイマ8がタイムアウトするT1まで継続する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような、射出保圧において圧力制御をメインポンプ(可変吐出ポンプ)の比例圧力弁で行っている場合、増速ポンプ(固定吐出ポンプ)のロード弁の設定圧力が高いと、増速ポンプが始動する流量を運転者がセットしているとき、保圧が制御不可能となる。これの対策は前述のように、増速ポンプの圧力が油圧回路と同一になるように、増速ポンプのロード弁のベントラインをメイン油圧回路の比例制御ラインに接続すればよいが、増速ポンプのロード弁(リリーフ弁)をアンロードしたときに、ベントラインの圧力が抜けるのが早いのでショック音(サージ圧力)が発生するという不具合を生ずる。
【0010】
これを防止するため、この回路にショックレス弁を挿入することも考えられるが、ベントラインにこのショックレス弁を直列に設けると、ショックレス弁の油の流れが一方向のため、増速ポンプ油圧回路の圧力リモート制御ができなくなるのでこれを使用できない。
【0011】
本発明の目的は増速用のサブ油圧回路用固定吐出ポンプのベント回路の圧力制御に支障を来たすことなく、サブ油圧回路のショック現象を無くし、サブ油圧回路におけるサージング及びショック音の発生を防止することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記問題点を解決するもので、その第1の手段は、可変吐出流量メインポンプと固定吐出流量サブポンプとを設けた射出成形機の油圧回路において、上記可変吐出流量メインポンプのメイン油圧回路の圧力制御パイロットラインと上記固定吐出流量サブポンプの油圧回路のアンロード用のリリーフ弁のベント回路とを、接続回路、上記サブポンプのロード、アンロードを切換える切換弁及び上記リリーフ弁のロードラインを介して接続し、且つ、上記ベント回路から分岐する上記リリーフ弁のアンロードラインを上記切換弁に接続し、上記リリーフ弁のアンロードラインに衝撃緩和機能を備えた1方向弁を設けたことを特徴とする射出成形機の油圧回路にある。
【0014】
また、第2の手段は、比例流量制御弁及び比例電磁式リリーフ弁が附設された固定吐出流量メインポンプと固定吐出流量サブポンプとを設けた射出成形機の油圧回路において、メイン油圧回路の圧力ラインと上記固定吐出流量サブポンプの油圧回路のアンロード用のリリーフ弁のベント回路とを、接続回路、上記サブポンプのロード、アンロードを切換える切換弁及び上記リリーフ弁のロードラインを介して接続し、且つ、上記ベント回路から分岐する上記リリーフ弁のアンロードラインを上記切換弁に接続し、上記リリーフ弁のアンロードライン衝撃緩和機能を有する1方向弁を設けたことを特徴とする射出成形機の油圧回路にある。
【0015】
上記第1、2の手段によれば、固定吐出流量サブポンプのロード時には通常の圧力制御を行い、サブポンプのアンロード時にはアンロードラインに設けられた1方向弁衝撃緩和機能によってサブポンプの油圧回路のショック現象の発生が回避され、これによってサージング及びショック音の発生が阻止される。
【0016】
すなわち、メイン油圧回路の圧力制御パイロットライン又は圧力ラインと固定吐出流量サブポンプの油圧回路のアンロード用のリリーフ弁のベント回路とを接続回路、サブポンプのロード、アンロードを切換える切換弁及びロードラインを介して接続することにより、サブポンプのロード時にサブポンプの油圧回路の圧力をメイン油圧回路の圧力と等しくなるようにサブポンプの吐出圧力制御を行なうことができる。従って上記サブポンプがロードされたまま保圧工程に入っても圧力の制御は崩れず、メインポンプの吐出圧力と等しくなるように制御される。
【0017】
また、上記切換弁によりサブポンプの油圧回路がアンロードに切り換えられたとき、上記メイン油圧回路とサブポンプの油圧回路のアンロード用リリーフ弁のベント回路を断って、アンロードに切り換え、アンロード用リリーフ弁のベントポートとオイルタンクとの間に設けてある減圧弁と同一構造のショックレス機能を持つ1方向弁を介して緩やかに圧力が抜ける。従って、サブポンプのアンロード時にリリーフ弁のアンロードラインにサージングを生ずることなく、ショック音が低減される。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。図1には本発明の実施形態に係る可変容量ポンプと固定吐出流量サブポンプとを備えた射出成形機の油圧回路の構成図が示されている。
【0019】
図1において、1は射出シリンダ、2は同シリンダに嵌合された射出ラム、3は同射出ラム2の位置を検出する位置センサ、4は各回路の圧力流量制御を行う制御装置、5は流量弁、6は比例制御式リリーフ弁、7は可変吐出流量メインポンプ、11は固定吐出流量サブポンプ、9は同固定吐出流量サブポンプ11の吐出路であるサブ油圧回路52に設けられたサブ油圧回路圧力調整用のリリーフ弁、12はチェック弁、15は負荷反応回路である。以上の構成は図3に示される従来のものと同様である。
【0020】
図1に示される実施形態においては、上記固定吐出流量サブポンプ11の圧力制御回路は、可変吐出流量メインポンプ7のメイン油圧回路用51の負荷感応回路15の圧力制御パイロットライン54と、上記固定吐出流量サブポンプ11のサブ油圧回路52のアンロード用のリリーフ弁9のベント回路とを、固定吐出流量サブポンプ11のロード、アンロードを切換える切換弁21を介して接続回路102により接続するとともに、上記リリーフ弁9のアンロードライン103にショックレス機能(衝撃緩和機能)を持つ1方向弁22を設けた構成としている。
【0021】
上記のように構成される射出成形機の油圧回路において、射出工程時の作動は前記した図3のものと同一であるので説明を省略する。
【0022】
図1において、この実施形態に係る油圧回路は、メイン油圧回路51の圧力制御パイロットライン54と上記固定吐出流量サブポンプ11のサブ油圧回路52のアンロード用のリリーフ弁9のベント回路53とを固定吐出流量サブポンプ11のロード、アンロードを切換える切換弁21を介して接続しており、これによって制御装置4は、次の制御動作を行う。固定吐出流量サブポンプ11のロード時に(図4におけるS2よりS4またはT1の範囲)、この油圧回路の圧力がロードライン105を介してベント回路53に伝わりメイン油圧回路の圧力と等しく固定吐出流量サブポンプ11の吐出圧力を制御することができる。従って固定吐出流量サブポンプ11がロードしたまま保圧工程に入っても射出シリンダ1の圧力は、比例電磁式リリーフ弁6の制御圧力P2に制御される。
【0023】
また、上記切換弁21が固定吐出流量サブポンプ11のサブ油圧回路をアンロードに切り換えるとき(図4におけるS4またはT1の位置)、上記メイン油圧回路51とサブ油圧回路52の接続回路102とロードライン105との接続を断って、アンロードライン103をタンクと接続し、同アンロードライン103に設けられたショックレス機能を持つ1方向弁22を介してリリーフ弁9のベント圧力が緩やかに抜ける。従って、固定吐出流量サブポンプ11のアンロード時にリリーフ弁のタンクラインにサージングを生ずることなく、ショック音を低減できる。
【0024】
図2には、本発明の実施の第2形態に係る比例流量制御弁23、比例電磁式リリーフ弁6を備えた固定吐出流量メインポンプ20と固定吐出流量サブポンプ11を設けた射出成形機の油圧回路が示されている。この油圧回路においては、固定吐出流量メインポンプ20の油圧回路61の圧力ラインと、固定吐出流量サブポンプ11の油圧回路のアンロード用のリリーフ弁9のベント回路とを、固定吐出流量サブポンプ11のロード、アンロードを切換える切換弁21を介して接続回路104により接続し(接続回路104)、アンロードライン103にショックレス機能を持つ1方向弁22を設けて構成されている。
【0025】
この実施形態においては、上記第1形態における可変吐出流量ポンプ7と同様に、固定吐出流量メインポンプ20の油圧回路61の圧力制御ラインと固定吐出流量サブポンプ11のサブ油圧回路52のアンロード用のリリーフ弁9のベント回路とを固定吐出流量サブポンプ11のロード、アンロードを切換える切換弁21を介して接続しているので、固定吐出流量サブポンプ11のロード時にこの油圧回路52の圧力を固定吐出流量メイン油圧回路の圧力と等しくなるように制御させることができる。従って固定吐出流量サブポンプ11がロードしたまま保圧工程に入っても射出シリンダ1の圧力は上記比例電磁式リリーフ弁6の制御圧力に制御される。
【0026】
また、前記切換弁21が固定吐出流量サブポンプ11の油圧回路52をアンロードに切り換えたとき(図4におけるS4またはT1の位置)、上記のメイン油圧回路とサブ油圧回路の接続回路104とロードライン105との接続を断って、アンロードライン103をタンクと接続し、アンロードライン103に設けられたショックレス機能を持つ1方向弁22を介してリリーフ弁9のベント圧力が緩やかに抜ける。従って、固定吐出流量サブポンプ11のアンロード時にリリーフ弁のタンクラインにサージングを生ずることなく、ショック音を低減できる。
【0027】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されており、請求項1、2の発明によれば、固定吐出流量サブポンプのロード時には通常の圧力制御を行い、サブポンプのアンロード時にはアンロードラインに設けられた緩衝弁の緩衝作用をなすことができる。これにより、サブポンプ回路の圧力制御に支障を来たすことなく、サブ油圧回路のショック現象の発生が回避され、サージング及びショック音の発生を防止することができる。
【0028】
さらに、増速ポンプである固定吐出流量サブポンプの圧力がメイン油圧回路と同一になるように、上記サブポンプのベント回路をメイン油圧回路の圧力制御パイロットライン又は圧力ラインに接続し、切換弁により上記サブポンプのリリーフ弁をアンロードするとき、上記切換弁がメイン油圧回路とサブポンプの油圧回路の接続回路を断って、アンロードラインに切り換えるので、サブポンプの油圧回路の圧力は衝撃緩和機能を有する1方向弁を介して圧力が緩やかに抜けることによってサージングが回避されるとともに、ショック音を低減することができる。従って、上記構成によれば、固定吐出流量サブポンプの吐出回路の圧力制御に支障なくサージング及びショック音の防止を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係る可変吐出流量メインポンプと固定吐出流量サブポンプを設けた射出成形機の油圧回路図。
【図2】本発明の実施の第2形態に係る比例流量制御弁、比例電磁式リリーフ弁を備えた固定吐出流量メインポンプと固定吐出流量サブポンプを設けた射出成形機の油圧回路図。
【図3】従来の射出成形機の油圧回路図。
【図4】図3の場合の切換位置と充填速度及び圧力との関係を示す線図。
【符号の説明】
1 射出シリンダ
2 射出ラム
3 射出ラム位置センサ
4 制御装置
5 流量弁
6 比例電磁式リリーフ弁
7 可変吐出流量メインポンプ
9 リリーフ弁
11 固定吐出流量サブポンプ
15 負荷感応回路
20 固定吐出流量メインポンプ
21 切換弁
22 1方向弁
23 流量制御弁
51 メイン油圧回路
52 サブ油圧回路
53 ベント回路
54 圧力制御パイロットライン
102 接続回路
103 アンロードライン
104 接続回路
105 ロードライン

Claims (2)

  1. 可変吐出流量メインポンプと固定吐出流量サブポンプ設けた射出成形機の油圧回路において、上記可変吐出流量メインポンプのメイン油圧回路の圧力制御パイロットラインと上記固定吐出流量サブポンプの油圧回路のアンロード用のリリーフ弁のベント回路とを、接続回路、上記サブポンプのロード、アンロードを切換える切換弁及び上記リリーフ弁のロードラインを介して接続し、且つ、上記ベント回路から分岐する上記リリーフ弁のアンロードラインを上記切換弁に接続し、上記リリーフ弁のアンロードラインに衝撃緩和機能を備えた1方向弁を設けたことを特徴とする射出成形機の油圧回路。
  2. 比例流量制御弁及び比例電磁式リリーフ弁が附設された固定吐出流量メインポンプと固定吐出流量サブポンプとを設けた射出成形機の油圧回路において、メイン油圧回路の圧力ラインと上記固定吐出流量サブポンプの油圧回路のアンロード用のリリーフ弁のベント回路とを、接続回路、上記サブポンプのロード、アンロードを切換える切換弁及び上記リリーフ弁のロードラインを介して接続し、且つ、上記ベント回路から分岐する上記リリーフ弁のアンロードラインを上記切換弁に接続し、上記リリーフ弁のアンロードライン中に衝撃緩和機能を有する1方向弁を設けたことを特徴とする射出成形機の油圧回路。
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