JP3612151B2 - 情報記録媒体の再生hf信号の変調度測定方法及びその変調度測定装置 - Google Patents

情報記録媒体の再生hf信号の変調度測定方法及びその変調度測定装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学的ディスク等の情報記録媒体における再生HF信号の変調度測定方法及びその変調度測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
DVD(デジタルビデオディスク)の開発・製造においてCD(コンパクトディスク)と同様に製品の性能の確認や品質の向上、補償に関する検査装置は必要不可欠である。特に、この検査装置において、スタンパやディスクの再生信号のレベル・波形・波長等を測定し、結果を記録装置にフィードバックすることで、より高品質のディスクを安定に供給することができる。
【0003】
CDの検査に使用されていた従来の測定器では、測定したいピット長に合ったバンドパスフィルターを個別に製作して、そのフィルターに再生HF信号を通し測定対象信号以外を除去した後に、測定を行っていた。
【0004】
測定項目は、図7に示すように、HF信号のDCレベルの最大値(I14H)と、最小ビット長に対応する3T信号(T:パルス送出時間間隔)の振幅値I3を最大ピット長に対応する14T信号の振幅値I14で正規化した値I3/I14と、14T信号の振幅値I14を14T信号のDCレベルの最大値I14Hで正規化した値I14/I14Hと、14T信号のDCレベルの最大値I14Hの変動の割合(I14Hmax −I14Hmin )/I14Hmax と、HF信号の各チャンネル長のバランスを示すシグナル アシンメトリ〔(I14H+I14L)−(I3H+I3L)〕/2(I14H−I14L)との5項目である。なお、図中、I3Lは3T信号の最小値、I3Hは3T信号の最大値である。
【0005】
この従来の測定装置の構成は、図6に示すように、HF入力と信号切換えスイッチ103との間に並列に接続される3T信号(最短ビットに対応するHF信号)用バンドパスフィルター101および14T信号(最長ビットに対応するHF信号)用バンドパスフィルター102と、信号切換えスイッチ103により切り換えられた信号を入力するデジタルオシロスコープ104と、デジタルオシロスコープ104から出力された測定データを入力する解析用パソコン105とを備え、解析用パソコン105から送出された信号セレクト信号により信号切換えスイッチが作動して、3T信号用バンドパスフィルター101および14T信号用バンドパスフィルター102が切り換えられる。
このような従来の測定装置では、ディスク上の個々のピット長に合わせたバンドパスフィルターを製作する必要があった。
【0006】
図8は、あるピット列の最小ピット長の変調度を測定するためのバンドパスフィルターの回路図である。このフィルターは、トラップフィルター(ノッチフィルター)112とハイパスフィルター114とを備えて構成され、トラップフィルター112の急峻なゲインの減衰曲線と、2次のパッシブハイパスフィルター114とを合わせて使うことによって、カットオフ周波数での減衰率をさらに向上させている。このように、ピット長によるバンド幅が、非常に狭いために、特定のピット長のみを測定しようとした場合、急峻なカットが必要になってくるため、複雑なフィルターの設計が必要になってくる。
【0007】
さらに、このバンドパスフィルターでは、最小ピット長を測定するためのフィルターであるため、トラップフィルター112の後段で、バイパスフィルター114を挿入している。
【0008】
次に、図8のバンドパスフィルターに入力されたHF信号の流れを説明する。先ず、入力されたHF信号をオペアンプ111でバッファリングした後、カットオフ周波数の手前に中心をもつトラップフィルター112に入力する。次に、トラップフィルター112から出力された信号をバッファ回路113でバッファリングした後にカットオフ周波数に設定したハイパスフィルター114に入力し、トラップフィルター112の減衰曲線とハイパスフィルター114の減衰曲線を重複させて、急峻な減衰を実現している。その後、ゲイン調整回路115でゲイン調整をした後で出力する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の測定装置では記録されているピットに対応したフィルター(最大12個)を用意しなくてはならず、装置として大型になり、簡単に測定を行えるものではなかった。
【0010】
また、従来の測定装置では、最小ピットである3T信号用にバンドパスフィルターを製作し、Itop(14T)信号測定用にさらにバンドパスフィルターを製作しなければならなかった。
【0011】
また、他のピット長についての変調度を測定しようとした場合、それぞれのピット長にあったバンドパスフィルターの設計が必要であり、設計及び回路の製作を余儀なくされ実際の測定までのタイムラグが生じていた。また、測定用のプログラムも新たに変更を加えなければ測定(自動測定)することができなかった。
【0012】
図8のバンドパスフィルターでは、最小ピット長測定のためトラップフィルター112とハイパスフィルター114の2段構成で実現できた。しかし、中間でのピット長(例えば、5T、6T等)のみの変調度を測定しようとした場合、左右の隣接したピット長の影響を取り除くバンドパスフィルターを実現するためには、トラップフィルターとローパスフィルターの組み合わせと、トラップフィルターとハイパスフィルターの組み合わせとの4段構成が必要である。事実上、図8で示した回路図の2倍の回路構成が必要となる。このため、個々のピット長に対する変調度の測定をしようとした場合、それぞれに対して回路の設計が必要であり、回路構成の規模も大きくなり、設計、製作に非常に労力を必要としなければならなかった。
又、ピット長が変更された場合、既存の回路の流用が困難なため、変更されたピット長に合わせて新たに設計、製作をしなければならなかった。
【0013】
そこで、本発明の目的は、再生信号より生成した2値化信号を使用することで、フィルターを必要とせず、様々なピット長に対応でき、軽量で安価な情報記録媒体の生成HF信号の変調度測定方法及び変調度測定装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1の発明は、情報記録媒体の再生HF信号の変調度を測定する方法において、再生HF信号を2値化処理し、この2値化された再生HF信号の一部をトリガ信号源として残りの再生HF信号にパルス幅トリガを掛けることにより、前記2値化信号に同期させて特定の周期の再生HF信号の変調度を測定することを特徴とする情報記録媒体の再生HF信号の変調度測定方法である。
【0015】
また、請求項2の発明は、情報記録媒体の再生HF信号の変調度を測定する装置において、再生HF信号を2値化処理する手段と、この2値化された再生HF信号の一部をトリガ信号源として、残りの再生HF信号にパルス幅トリガを掛けることにより、前記2値化信号に同期させて特定の周期の再生HF信号の変調度を測定する手段とを備えることを特徴とする情報記録媒体の再生HF信号の変調度測定装置である。
【0016】
上記構成では、2値化された再生HF信号をトリガ信号源として使用し、再生HF信号にパルス幅トリガを掛けることにより、再生HF信号の変調度を測定することができるので、従来必要だったフィルターが不要となる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係わる光学的ディスクの再生HF信号の変調度測定装置を示す図である。
【0018】
図1に示すように、変調度測定装置は、再生対象であるCD1に記録された情報を光学的に読み取る光ピックアップ2と、この光ピックアップ2で読み取られた再生HF信号3からデータ信号5を生成する2値化回路を備えるアナライザーユニット4と、光ピックアップ2で読み取られた再生HF信号3及びアナライザーユニット4で生成されたデータ信号5を入力するデジタルオシロスコープ6とを備えてなる。前記データ信号5は、2値化された再生HF信号であり、パスル幅トリガ用に使用される。
【0019】
前記光ピックアップ2は、再生対象であるCD1に記録された情報を光学的に読み取るために、記録面にレーザ光を集光する対物レンズと、記録面からの戻り光を受光する受光素子とを備えている。
【0020】
図2に示すように、前記アナライザーユニット4の回路構成は、イコライザー部7と、信号アンプ部8と、データスライサー部であるデータスライス回路9とを備えてなる。前記イコライザー部7は、±2Tのトランスバーサルフィルターを使用し、HF信号のアイパターンの開き(特に3T)を向上させることにより、3T信号のトリガーパルスの安定度を増加させ、測定器の信頼性を向上させている。
【0021】
前記信号アンプ部8は、後段のデータスライス回路9でのスレッシュホールドを安定させるために、イコライザー部7を通過後のHF信号を増幅させる。前記データスライサー部9は、データ抜き取りのため、5kHzの積分型オートスライサーを使用し、データ信号5を生成する。
【0022】
図3は信号波形を示し、(a)は再生HF信号の信号波形、(b)は2値化信号の信号波形である。図3(a)中、Sは2値化のためのスレッシュレベルを示す。図3(b)のTに示すパルス幅でトリガを掛け、図3(a)中の1の変調度を測定する。
【0023】
図1に示すように、前記デジタルオシロスコープ6は、そのチャンネル1(以下にCH1と記す)に光ピックアップ2で読み取られた再生HF信号3を入力し、チャンネル2(以下にCH2と記す)にデータ信号である2値化された再生HF信号5を入力してパルス幅トリガ用に使用し、この2値化された再生HF信号5に同期させてCH1に入力された再生HF信号3の変調度を測定する。
【0024】
前記変調度測定装置では、再生HF信号より生成した2値化信号5を用いてトリガを掛けることにより、種々のピット長の再生HF信号の変調度を測定できるので、ビット長に応じたフィルターを製作する必要がない。
【0025】
また、従来、種々のピット長に合わせて設計・製作していたバンドパスフィルターが不要となり、設計・製作の時間が短縮される。また、回路設計が簡易化する。
【0026】
図4は、以上のような変調度測定装置を用いたディスク、スタンパ等の再生HF信号のアナライザーシステムを示す図である。
このアナライザーシステムは、上述した変調度測定装置の光ピックアップ2とデジタルオシロスコープ6のチャンネル4(ch4)との間に接続されるディスクドライブ装置7と、GPIBインターフェース(GPIBボード)を介してディスクドライブ装置7及びデジタルオシロスコープ6と接続されるホストコンピュータ8とを備えてなる。
【0027】
上記アナライザーシステムでは、先ず、ホストコンピュータ8からGPIBインターフェースによりディスクドライブ装置7をコントロールし、光ピックアップ2から出力されるHF信号3をアナライザーユニット4を介してデータ信号5に生成する。
【0028】
次に、このデータ信号5をデジタルオシロスコープ6のチャンネル2に入力することにより測定のトリガとして使用し、同時にデジタルオシロスコープ6のチャンネル1に入力されるHF信号3の波形測定を行う。この測定結果をGPIBインターフェースによってホストコンピュータ8に送り、ホストコンピュータ8側で解析を行い測定結果として、ファイルに出力する。
ディスクドライブ装置7から出力されるT・E信号は、トラッキングオン状態で測定する項目において、安定してトラッキングを行うためのオフセットレベル調整用として使用する。
【0029】
前記ホストコンピュータ8は、デジタルオシロスコープ6から出力された測定データが入力され、この測定データを解析するために、測定メインプログラムと、測定環境設定ファイルとを備えている。
【0030】
前記測定メインプログラムについては、最大7ポイントまで、測定可能であり、測定結果は、設置場所がクリーンルームであることを想定して、テキストファイルにのみ出力とした。また、環境設定ファイルを使用して、ディスク名、ポイント設定等を行わなくても即座に測定を実行できる機能を付加した。
【0031】
前記環境設定ファイルについては、ディスク名、ポイント設定等を記述したテキストファイルであり、測定メインプログラムは、このファイルを参照することによって、即座に測定を開始することができる。
なお、測定結果については、デキストファイル形式で保存される。
【0032】
図5は、測定プログラムのフローチャートを示す。
ステップS1では、測定環境設定ファイルをリードするかどうかを判定する。リードする場合には、ステップS2に進み、測定環境設定ファイルをリードし、ステップS3でデータのセットを行い、ステップS4に進む。
ステップS1でリードしない場合にも、ステップS4に進む。
【0033】
ステップS4では、設定データを手操作で入力しステップS5に進む。
ステップS5では、設定されたデータの保存をするかどうかを判定する。設定の保存をする場合には、ステップS6に進む。
ステップS6では、設定されたデータを環境設定ファイルへライトし、ステップS7に進む。
ステップS5で設定の保存をしない場合にもステップS7に進む。
【0034】
ステップS7では、測定を開始するかどうかを判定する。測定を開始する場合には、ステップS8に進み、測定を開始しない場合には、ステップS1へ戻る。
ステップS8では、CD等の測定対象の測定を行い、ステップS9へ進む。
【0035】
ステップS9では、測定結果をディスプレイ等に表示し、ステップS10ヘ進む。
ステップS10では、測定結果をファイルに出力し、ステップS11へ進む。
ステップS11では、測定を繰り返すかどうかを判定する。測定を繰り返す場合には、ステップS1へ戻る。測定を繰り返さない場合には終了する。
【0036】
以上のように、デジタルオシロスコープをパソコンでコントロールすることにより、種々のビットに対してプログラムの変更のみで自動測定を可能にすることができる。
【0037】
また、最小、最大ピットだけでなく、任意のピット長に対して、プログラムの変更だけで対応が可能となる。したがって、1つの回路ですべてのピットに対応した変調度測定が可能となる。
また、測定用プログラムの変更が定数の設定変更だけですむようになる。
また、仮にピット長が変更されても、プログラムのみで対応できる。
【0038】
なお、以上の実施形態では、CDの再生HF信号の変調度を測定する場合について説明したが、CD以外にもDVD等の他のディスクの変調度測定や、CD、DVD等のディスクを製造するために必要なスタンパーの再生信号(再生波形)の変調度測定装置に適用することができる。
本発明による再生HF信号の変調度測定装置及び変調度測定方法は、光学的情報記録媒体のみならず、その他のデジタル記録媒体の信号を再生した場合、再生HF信号がアイパターンを形成するものであれば、磁気ディスク、光磁気ディスク、磁気テープ等にも応用が可能である。
【0039】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く本発明の情報記録媒体の再生HF信号の変調度測定方法及びその変調度測定装置によれば、再生信号より生成した2値化信号を使用することで、フィルターを必要とせず、様々なピット長に対応でき、軽量で安価な変調度測定方法及びその変調度測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる光学的ディスクの再生HF信号の変調度測定装置を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係わる光学的ディスクの再生HF信号の変調度測定装置に備えるアナライザーユニットの回路構成を示す図である。
【図3】デジタルオシロスコープに入力される信号の波形を示し、(a)は再生HF信号の信号波形、(b)は2値化信号の信号波形である。
【図4】本発明の実施形態に係わる光学的ディスクの再生HF信号の変調度測定装置を用いたディスク、スタンパ等の再生HF信号のアナライザーシステムを示す図である。
【図5】図4のアナライザーシステムにおける測定プログラムのフローチャートを示す図である。
【図6】従来の測定装置の構成を示す図である。
【図7】測定項目の説明図である。
【図8】最小ピット長の変調度を測定するための従来のバンドパスフィルターの回路図である。
【符号の説明】
1 コンパクトディスク(光学的情報記録媒体)
4 アナライザーユニット(2値化処理する手段)
6 デジタルオシロスコープ(変調度を測定する手段)

Claims (2)

  1. 情報記録媒体の再生HF信号の変調度を測定する方法において、
    再生HF信号を2値化処理し、この2値化された再生HF信号の一部をトリガ信号源として残りの再生HF信号にパルス幅トリガを掛けることにより、前記2値化信号に同期させて特定の周期の再生HF信号の変調度を測定することを特徴とする情報記録媒体の再生HF信号の変調度測定方法。
  2. 情報記録媒体の再生HF信号の変調度を測定する装置において、
    再生HF信号を2値化処理する手段と、この2値化された再生HF信号の一部をトリガ信号源として、残りの再生HF信号にパルス幅トリガを掛けることにより、前記2値化信号に同期させて特定の周期の再生HF信号の変調度を測定する手段とを備えることを特徴とする情報記録媒体の再生HF信号の変調度測定装置。
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