JP3661433B2 - 印刷データのスプール方法、印刷制御装置及び記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷制御技術に係り、より詳しくは、印刷データの効率的なスプール方法、このスプール方法の実施に適した印刷制御装置、及びこのスプール方法または印刷制御装置をコンピュータ装置で実現するための記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、プリンタ等の印刷装置において行われるべき印刷制御に伴う処理の一部をホストコンピュータ側の資源を用いて行うことが一般的になっている。例えば、アプリケーションプログラム(以下、「AP」と称する)から入力された印刷要求に伴うデータを印刷装置が読みとれる構造の印刷データへ変換したり、変換した印刷データをスプールファイルにスプールしておき、印刷装置へはデスプール(逆スプール)した印刷データを送出することがホストコンピュータで行われるようになっている。
【0003】
スプールは、主として、印刷装置へのデータ送出速度と印刷装置による実際の印刷速度との差に起因する印刷制御処理の無駄な待ち時間を解消するために行われる。具体的には、印刷データを一旦スプールファイルに書き込み、書き込んだ印刷データを書き込みと非同期に読み出して印刷装置へ送出する。書き込みと読み出しはそれぞれ独立したタスクにより実行される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
APの中には、複数の印刷ページで形成される大きなイメージ画像の印刷要求を発するものがある。この場合、従来は、印刷ページ単位の印刷しか行われないにも拘わらず、すべてのページ分の印刷データを印刷ページ数と同じ回数だけスプールファイルに書き込んでいた。例えば図9(a)に示すように、4ページ分で1つの大きなイメージ画像を印刷装置に形成させるための印刷データをスプールする際に、本来は、図9(b)に示すように、各ページについてそれぞれ斜線で示す部分のみ又はその中の画像部分の印刷データで足りるところ、それぞれ4ページ分の印刷データのすべてを、4回スプールファイルに書き込んでいた。そのため、ファイル資源を余分に使用するばかりでなく、スプール処理及びデスプール処理に多大な負荷がかかっていた。
【0005】
本発明の課題は、ファイル資源を有効に活用してスプール処理及びデスプール処理の効率化を図ることができるスプール方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、このスプール方法の実施に適した印刷制御装置、及びこのスプール方法または印刷制御装置をコンピュータ装置において実現するための記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する本発明のスプール方法は、少なくとも印刷装置で印刷可能な有効領域を越えたサイズの画像分の印刷データ、例えばN(Nは2以上の自然数)の印刷ページの集合によって1つの画像を印刷装置に形成させるための印刷データ又は有効領域をはみ出す画像に対応する印刷データを保持しておき、この保持されている印刷データについて前記有効領域とそれ以外の無効領域とを判別するとともに、前記有効領域の印刷データのみを抽出してスプールすることを特徴とする。
【0008】
上記他の課題を解決する本発明の印刷制御装置は、少なくとも印刷装置で印刷可能な有効領域を越えたサイズの画像分の印刷データを保持するバッファ手段と、保持されている前記印刷データについて前記印刷装置が印刷可能な有効領域とそれ以外の無効領域とを判別する判別手段と、前記保持されている印刷データから前記有効領域分のみを抽出する印刷データ編集手段と、前記抽出された印刷データをスプールするスプーラと、
を備えて成る。
【0010】
なお、前記画像が複数の印刷ページの集合によって形成される1つの画像である場合、前記判別手段で前記有効領域と前記無効領域とを判別するようにする。この場合、スプーラは、前記有効領域の印刷データを複数回スプールする。
【0011】
また、本発明の記録媒体は、下記の処理をコンピュータ装置に実行させるためのプログラムコードが記録された、コンピュータ読取可能な記録媒体である。
(1−1)少なくとも印刷装置で印刷可能な有効領域を越えたサイズの画像分の印刷データ、例えば複数の印刷ページの集合によって1つの画像を印刷装置に形成させるための印刷データ又は有効領域をはみ出す画像に対応する印刷データを保持する処理、
(1−2)保持されている前記印刷データについて印刷対象となる有効領域とそれ以外の無効領域とを判別する処理、
(1−3)前記保持されている印刷データから有効領域分のみを抽出する処理、
(1−4)前記抽出された印刷データをスプールする処理。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を印刷システムに適用した場合の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本実施形態の印刷システムの構成図である。この印刷システムは、ホストコンピュータ1と受信バッファを有するプリンタ2とをプリンタケーブルを介して接続して構成される。
【0014】
ホストコンピュータ1は、所定のシステムプログラムを通じてプログラムの実行、その制御及び監視を行う。具体的には、図示しないシステムボード上に配置されたCPU(Central processing Unit),RAM(Random Access Memory),ROM(Read Only Memory)と、内蔵又は外付けのハードディスク(HD)3とを具備し、CPUが所要のプログラムを適宜HD3から読み出して所要の処理ないし制御を実行する。HD3には、印刷データを生成するAPと、本発明の印刷制御装置を実現するための印刷制御プログラム等が記録されている。
【0015】
ホストコンピュータ1には、また、モニタ画面を具備した表示装置4、各種設定情報を入力するためのデータ入力装置5、CD−ROMドライブ及びFDDを含むメディア読取装置6、構内ネットワークとの接続インタフェースとなる通信制御装置7とが接続されている。表示装置4は、システムプログラム、AP、あるいは印刷制御プログラム等の指示に呼応して所定のダイアログウインドウを表示するように構成されている。
【0016】
印刷制御装置を実現するための制御プログラムは、可搬性の記録媒体、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD、磁気テープにホストコンピュータ1が読取可能な形態で記録されて流通し、プリンタ2の使用時に、上記メディア読取装置6を通じてHD3にインストールされるものである。あるいは通信制御装置7を通じてアクセス可能なプログラムサーバからHD3にインストールされたものである。
なお、上記制御プログラムのみを実行することによって印刷制御装置としての機能が形成されるだけでなく、その制御プログラムの指示に基づいて当該ホストコンピュータ1上で稼働しているオペレーティングシステムが実際の処理の一部を行い、その処理を通じて印刷制御装置としての機能が形成されるものであっても良い。
【0017】
次に、ホストコンピュータ1が上記印刷制御プログラムを読み込むことによって実現される本発明の印刷制御装置の実施の一形態を説明する。
【0018】
(第1実施形態)
図2は、APから送られた印刷データを一時的に保持し、この保持された印刷データの編集を行った後、スプールファイル16に保存する場合の要部構成例を示している。
なお、以後の説明において、印刷データは、APからの印刷ジョブ及びデータを含むものであり、図示しないプリントマネージャによってプリンタ2が読取可能な構造に変換されているものとする。また、画像は、ビットマップデータによって形成されるイメージ画像であり、複数の印刷ページの集合によって1つのものが形成される場合と、印刷可能となる有効領域を越えた画像としてAPから送られてくる場合とがある。ここでは、便宜上、前者の場合を例に挙げる。
【0019】
図2に示した印刷制御装置10は、印刷データを一時的に保持する印刷データバッファ11と、画像単位の印刷ページを印刷順に判別するページ判別部12と、画像単位の印刷データのうち、どの部分が印刷対象となる有効領域となるページ(以下、「有効ページ領域」)で、どの部分が印刷されない無効領域となるページ領域(以下、「無効ページ領域」)かを印刷ページ変別部12の判別結果をもとに判別する領域判別部13と、印刷データバッファ11に保持されている印刷データから有効ページ領域分のみを抽出する印刷データ編集部14と、抽出した印刷データを印刷ページ順にスプールファイル16に転送するスプーラ15とを有している。
【0020】
図3は、この印刷制御装置10における印刷データ編集処理の概念図である。図3(a)には、イメージ画像の一例が示されている。ここでは、図9(a)に示した従来手法と同様、4ページ分の印刷データによってこのイメージ画像が形成されるものとする。各印刷ページに着目した場合、実際にプリンタ2で印刷に使用されるのは、それぞれ図3(b)の斜線部分に対応する印刷データのみである。従って、この斜線で示した部分が有効ページ領域となり、それ以外の破線で示した部分は無効ページ領域となる。そこで、この実施形態では、無効ページ領域に対応する印刷データを削除し、有効ページ領域に対応する印刷データのみを抽出して、これを印刷ページ順にスプールする。
【0021】
このような処理を実現する場合の印刷制御装置10の実行手順を示したのが図4である。
すなわち、ページ判別部12で印刷データバッファ11の1つのイメージ画像分の全印刷データをスキャンし(ステップS101)、4つの印刷ページとその印刷順を判別する(ステップS102)。領域判別部13は、この判別結果に基づいて有効ページ領域とそれ以外の無効ページ領域とを特定する(ステップS103)。最初は、先頭ページのみが有効ページ領域とされる。
【0022】
印刷データ編集部14は、無効ページ領域に対応する印刷データを削除し、有効ページ領域に対応する印刷データのみを抽出してスプーラ15に送る(ステップS104)。スプーラ15は、この印刷データをスプールファイル16に保存する(スプール:ステップS105)。以上の処理を2ページ目以降について同様に繰り返し(ステップS106:No)、4ページ目の処理が終了した時点でそのイメージ画像についてのスプールを終える(ステップS107:Yes)。スプール後は、適宜、デスプーラがスプールファイル16から印刷データを読み出してプリンタ2へ転送する。
【0023】
以上のような手順を実行することで、ファイル資源が節約され、また、スプールの際の無駄なデータ保存処理も削減されるので、スプール及びデスプールの高速化が図れるようになる。
【0024】
(第2実施形態)
図5は、本発明の印刷制御装置の他の実施形態を示した要部構成図である。便宜上、図2に示した要素と同一機能のものについては、同一符号を付してその説明を省略する。
【0025】
この印刷制御装置20は、第1実施形態の印刷制御装置10に画像サンプリング処理部21を付加し、上記イメージ画像に対して画像サンプリングを適切に施すことができるようにしたものである。すなわち、APによっては、元のイメージ画像に色調補正や特殊効果を施す機能が用意されているものがあるため、このAP側の機能に対応させた構成としている。
【0026】
上述のように、第1実施形態の印刷制御装置10では、スプールの際に有効ページ領域以外の印刷データは無視される。そのため、画像サンプリングは、印刷ページごとに行うことになる。しかし、このように印刷ページごとに画像サンプリングを施すと、もともと1つのイメージ画像から分割したものでありながら、サンプリング範囲が互いに独立した印刷ページとなるため、これらを合成したときに色調等が異なってしまう場合がある。
【0027】
例えば図6(a)に示すように、2ページで1つのイメージ画像が形成される場合において、1ページ目を図6(b)のようにサンプリングした結果、明るすぎたから少し暗くし、2ページ目を図6(c)のようにサンプリングした結果、多少暗かったから少し明るくしたとする。この場合に2ページ分を合成したイメージ画像は、図6(d)のように、明るさがアンバランスなものになってしまう。
【0028】
図5に示した画像サンプリング処理部21は、そのために備えたもので、印刷データバッファ11に保持されている画像単位の印刷データ全体に対して画像サンプリングを施す機能を有する。画像サンプリングが施され、必要に応じて編集された印刷データは、印刷データバッファ11に反映(更新)される。
【0029】
第1実施形態によるスプールは、この画像サンプリングの後に行う。具体的には、図7(a)に示すように、1ページ目については、印刷データバッファ11に保持されている2ページ分の印刷データ全体をもとに画像サンプリングを行い、その後に2ページ目を無効ページ領域として削除して1ページ目の印刷データだけを残す。2ページ目も図7(b)に示すように、2ページ分の印刷データ全体をもとに画像サンプリングを行い、その後に1ページ目を無効ページ領域として削除して2ページ目の印刷データだけを残す。その結果、合成された画像サンプリング後のイメージ画像は、図7(c)のように、バランスのとれたものとなる。
なお、図6(a)〜(d)、図7(a)〜(c)に示した図は、処理内容を模式的に表したものである。
【0030】
このような処理内容を実現する場合の印刷制御装置20の実行手順を示したのが図8である。
すなわち、まず、画像サンプリング処理部21で印刷データバッファ11の1つのイメージ画像分の印刷データをスキャンし、図7(a)左側のようなサンプリングデータを得る(ステップS201)。必要に応じてこのサンプリングデータを編集し、編集結果を印刷データバッファ11に反映させる(ステップS202:Yes、S203)。その後、図4のステップS101〜S106と同様の手順でスプールを行う(ステップS204〜S210)。
【0031】
この実施形態の印刷制御装置20によれば、画像サンプリング後の画像処理結果を良好に保ちながら、スプール及びデスプールを効率的且つ高速に行えるようになる。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、余分な印刷データがスプール前に削除されるので、ファイル資源を有効に活用してスプール及びデスプールを効率的且つ高速に行えるようになる。
また、本発明によれば、画像サンプリング時の画像処理結果を良好に保ちながら、スプール及びデスプールを効率的且つ高速に行えるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される印刷システムの構成図。
【図2】第1実施形態による印刷制御装置の要部構成図。
【図3】(a)は4ページで形成される1つのイメージ画像の例、(b)はこのイメージ画像についてスプール対象となる印刷データと削除される印刷データの例を示した説明図。
【図4】第1実施形態の印刷制御装置によるスプールの手順説明図。
【図5】第2実施形態による印刷制御装置の要部構成図。
【図6】(a)〜(c)は画像サンプリングとスプールの手順の一例、(d)はその結果例を示した説明図。
【図7】(a),(b)は第2実施形態による画像サンプリングとスプールの手順の一例、(c)は、その結果例を示した説明図。
【図8】第2実施形態の印刷制御装置による画像サンプリングとスプールの手順説明図。
【図9】(a)は4ページで形成される1つのイメージ画像の例、(b)はこのイメージ画像についてスプール対象となる印刷データ例を示した説明図。
【符号の説明】
1 ホストコンピュータ
2 印刷装置
3 ハードディスク
4 表示装置
5 データ入力装置
6 メディア読取装置
7 通信制御装置
10,20 印刷制御装置
11 印刷データバッファ
12 ページ判別部
13 領域判別部
14 印刷データ編集部
15 スプーラ
16 スプールファイル
21 画像サンプリング処理部
Claims (5)
- 少なくとも印刷装置で印刷可能な有効領域を越えたサイズの画像の印刷データを保持し、前記画像が複数の印刷ページの集合によって形成される1つの画像である場合、各印刷ページについて保持されている前記印刷データについて前記有効領域とそれ以外の無効領域とを判別し、前記有効領域の印刷データのみを抽出し、前記無効領域の印刷データを削除して、スプールすることを特徴とする、
印刷データのスプール方法。 - 前記画像が複数の印刷ページの集合によって形成される1つの画像である場合、前記有効領域と前記無効領域とを判別し、前記有効領域の印刷データを複数回スプールすることを特徴とする、請求項1記載のスプール方法。
- 前記印刷データが前記画像を表すビットマップデータを含んで成ることを特徴とする、請求項2記載のスプール方法。
- 少なくとも印刷装置で印刷可能な有効領域を越えたサイズの画像の印刷データを保持するバッファ手段と、
前記画像が複数の印刷ページの集合によって形成される1つの画像である場合、各印刷ページについて保持されている前記印刷データについて前記印刷装置が印刷可能な有効領域とそれ以外の無効領域とを判別する判別手段と、
前記保持されている印刷データから前記有効領域分のみを抽出し、前記無効領域の印刷データを削除する印刷データ編集手段と、
前記抽出された印刷データをスプールするスプーラと、
を備えたことを特徴とする印刷制御装置。 - 少なくとも印刷装置で印刷可能な有効領域を越えたサイズの画像の印刷データを保持する処理、
前記画像が複数の印刷ページの集合によって形成される1つの画像である場合、各印刷ページについて保持されている前記印刷データについて前記有効領域とそれ以外の無効領域とを判別する処理、
前記有効領域の印刷データのみを抽出し、前記無効領域の印刷データを削除し、前記抽出された印刷データをスプールする処理をコンピュータ装置に実行させるためのプログラムコードが記録された、
コンピュータ読取可能な記録媒体。
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