JP3663561B2 - 鉄骨梁 - Google Patents
鉄骨梁 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3663561B2 JP3663561B2 JP33426596A JP33426596A JP3663561B2 JP 3663561 B2 JP3663561 B2 JP 3663561B2 JP 33426596 A JP33426596 A JP 33426596A JP 33426596 A JP33426596 A JP 33426596A JP 3663561 B2 JP3663561 B2 JP 3663561B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deformation
- steel beam
- steel
- restraining member
- flange
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Joining Of Building Structures In Genera (AREA)
- Rod-Shaped Construction Members (AREA)
- Reinforcement Elements For Buildings (AREA)
- Working Measures On Existing Buildindgs (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばビル等、各種構造物の躯体を構成する梁として用いて好適な鉄骨梁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、超高層ビル等の各種構造物の躯体において、梁を鉄骨梁とする場合、地震や強風等に起因する過大な外力が鉄骨梁に作用すると、外力によるエネルギーは柱との接合部である梁端部に集中し、この梁端部から降伏点に達して塑性化する。そして、この塑性化領域は、梁端部から梁中央部に順次拡がっていく。
このとき、梁の塑性化による変形が進行すると、その途中で鉄骨梁がその端部の柱との接合部において破断してしまうことがある。
このような現象の発生を回避するためには、鉄骨梁の強度を高めるという手法が基本的にとられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の技術においては、以下のような問題が存在する。
すなわち、鉄骨梁の強度を高めるためには、鉄骨梁の断面積が大きくなり、これによって室内空間が狭められるだけでなく、材料コストの上昇、部材の重量増による躯体全体のコスト上昇等、種々の問題が伴う。しかも、地震や強風等に起因する外力によるエネルギーは梁の端部に集中するので、この部分を基準として鉄骨梁全体の強度を高めると、梁の中央部においては必要以上の強度を有していることとなる。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、地震や強風等に起因する外力によるエネルギーを効率吸収することによって、梁の破断等を防止するとともに構造物の耐震性向上に寄与することのできる鉄骨梁を提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、構造物の躯体を構成する梁が、その上下にフランジを有したH型鋼材からなる鉄骨梁とされ、前記躯体を構成する柱と接合される該鉄骨梁の端部には、その上下のフランジ間に該鉄骨梁の変形を拘束する変形拘束部材が配設された構成とされ、該変形拘束部材は、プレストレスが付与された鋼棒によって柱に対して緊結されているとともに、その上下面が、前記鉄骨梁の端部においては前記フランジに当接しかつ前記鉄骨梁の中央部に向けて漸次離間する湾曲面で形成されていることを特徴としている。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る鉄骨梁の実施の形態の一例を、図1を参照して説明する。図1において、符号1はビル等の構造物の躯体、2は例えば鋼管造からなる柱、3はH型鋼からなる梁(鉄骨梁)、をそれぞれ示している。
【0006】
この図において、躯体1を構成する柱2と梁3とが接合される部分には、梁3の変形を拘束する変形拘束部材5が配設されている。
【0007】
変形拘束部材5は、梁3の上下のフランジ3a,3aとウェブ3bとで囲まれる空間に位置するよう設けられている。この変形拘束部材5は、例えばコンクリート製で、その一面が柱2の側面に当接する固定面5aとされ、その両側の二面が梁3のフランジ3a,3aに対向する拘束面5b,5bとなっている。
各拘束面5bは、固定面5a側すなわち梁3の端部側においてはフランジ3aに当接し、梁3の中央部側に向けてフランジ3aから漸次離間する湾曲面Aによって形成されている。
【0008】
各拘束面5bを形成する湾曲面Aは、その曲率が、例えば、梁3に降伏歪が生じるときの梁3のフランジ3aの曲率に基づいて設定されている。
これについて詳述すると、この躯体1において梁3に降伏歪が発生した時のフランジ3aの曲率φは、梁3の「せい(梁せい)」をHとすると、一般に、
φ=(|εc|+|εt|)/H
(ただし、εcは梁3の曲げ圧縮歪、εtは曲げ引張歪)
で表される。
梁3での降伏発生箇所は柱2側の端部であり、したがって、この部分に最大モーメントが生じたときの降伏点における梁3のフランジ3aの曲率φfは、
φf=(|cεy|+|tεy|)/H
(ただし、cεyは降伏点での曲げ圧縮歪、tεyは降伏点での曲げ引張歪)で表される。
すなわち、拘束面5bを形成する湾曲面Aの曲率φf’は、梁3に最大モーメントが生じるときの降伏点における前記曲率φfに例えば一致するよう設定されている(φf’=φf)。
【0009】
このような変形拘束部材5は、柱2を挟んでその両側に位置する梁3,3にそれぞれ配設されており、柱2を挟んで設けられたこれら変形拘束部材5,5は、プレストレスが付与された鋼棒7と、これに螺着されたナット8とによって柱2に緊結されている。
【0010】
上記したように、変形拘束部材5の拘束面5bの曲率を、梁3に降伏歪が生じたときのフランジ3aの曲率φfに一致させると、梁3は地震や風力等の外力によって以下のような挙動を示す。
地震や風力等に起因する外力が過大に作用した場合、まず初めに最大モーメントが生じる梁3のフランジ3aの柱2側の端部において、この端部の微少断面での歪が上記曲率φfに達した場合に、このフランジ3aの微少断面は変形拘束部材5の拘束面5bに接触してその変形が強制的に拘束される。すると、梁3のフランジ3aと変形拘束部材5の拘束面5bとの接触点は、梁3の長さ方向中央部寄りに移行する。これに伴って、最大モーメントが生じる位置が前記微少断面に隣接する他の微少断面に移行し、その部分の梁3のフランジ3aについても、変形拘束部材5の拘束面5bに接触することになって、その変形が強制的に拘束されることとなる。
【0011】
このようにして、梁3が端部から降伏点に達して塑性化した段階で、変形拘束部材5によってそれ以上の変形が拘束され、降伏点に達する位置が梁3の中央部寄りに順次移行して塑性化領域が拡がっていくようになっている。
【0012】
上述した梁3では、H型鋼材からなる梁3の端部の上下のフランジ3a,3a間に梁3の変形を拘束する変形拘束部材5が配設され、その上下の拘束面5b,5bが、梁3の端部においてはフランジ3aに当接し、その中央部に向けて漸次離間する湾曲面Aで形成された構成となっている。
これにより、地震や風により強大な外力が作用した場合に、梁3が降伏点に達し塑性化したところでそれ以上の変形を変形拘束部材5で拘束することができ、塑性化する位置を梁3の中央部寄りに順次移行させることができる。このようにして、梁3の塑性化領域を梁3の中央部寄りに拡げつつ、変形拘束部材5で梁3の端部におけるそれ以上の変形を拘束することにより、梁3の端部に一定以上のエネルギーを集中させず、梁3が端部から破断するのを防止すると共に、エネルギーを梁3の中央部側に分散させることができ、梁3全体で無駄なく効率よくエネルギーを吸収することができる。したがって、このような梁3では、変形拘束部材5を備えない単なる梁に比較して、遥かに高いエネルギーを吸収することが可能となり、躯体1の耐震性を大幅に向上させることができる。
しかも、変形拘束部材5は、梁3の上下のフランジ3a,3a間に収められる構成となっているので、梁3の断面積を拡大する必要がなく、室内空間を狭めたり、大幅な部材の重量増によるコスト上昇等といった問題を招くこともなく、高い経済メリットを得ることもできる。
【0013】
なお、上記実施の形態において、本発明に係る鉄骨梁を、躯体1の全体に適用してもよいし、例えば強大な地震等の発生時に変形が予測される特定の層等、躯体1の一部のみに適用してもよい。
また、変形拘束部材5については、コンクリート製に限定するものではなく、所定の耐力と剛性を有しているのであれば、例えば全体を金属のみで形成したり、表面のみを金属で被覆したりしてもよい。
さらに変形拘束部材5の拘束面5bを形成する湾曲面Aの曲率は、上記した梁3の降伏歪発生時における曲率φfに限定するものではなく、例えば前記曲率φfより小さな値として、梁3が降伏点に達する以前(弾性域範囲内)でその変形を拘束するよう設定してもよいし、また、梁3の端部からの破断を生じない範囲内であれば、降伏点を越えた後の塑性域内で梁3の塑性変形をある一定以上とならないように拘束するようにしてもよい。
加えて、これ以外にも上記実施の形態における各構成については、本発明の主旨を逸脱しない範囲内であればいかなるものとしてもよい。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の鉄骨梁によれば、H型鋼材からなる鉄骨梁の端部の上下フランジ間に変形拘束部材を配設して、その変形拘束部材をプレストレスを付与した鋼棒によって柱に対して緊結するとともに、この変形拘束部材は、その上下面を、梁の端部においてフランジに当接し、その中央部に向けて漸次離間する湾曲面で形成した構成となっている。これにより、地震や風により強大な外力が作用した場合に、鉄骨梁が端部から降伏点に達するような変形を変形拘束部材で拘束することができ、鉄骨梁の端部にエネルギーを集中させずに鉄骨梁の中央部側に分散させ、鉄骨梁が端部から破断するのを防止することができる。したがって、変形拘束部材を備えない単なる梁に比較して、遥かに高いエネルギーを吸収することが可能となり、このような鉄骨梁を具備した構造物の耐震性を大幅に向上させることができる。
しかも、変形拘束部材は、梁の上下のフランジ間に収められる構成となっているので、梁の断面積を拡大する必要がなく、室内空間を狭めたり、大幅な部材の重量増によるコスト上昇等といった問題を招くこともなく、高い経済メリットを得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る鉄骨梁を適用した構造物の躯体の一部を示す立断面図である。
【符号の説明】
1 躯体
2 柱
3 梁(鉄骨梁)
5 変形拘束部材
7 鋼棒
A 湾曲面
Claims (1)
- 構造物の躯体を構成する梁が、その上下にフランジを有したH型鋼材からなる鉄骨梁とされ、前記躯体を構成する柱と接合される該鉄骨梁の端部には、その上下のフランジ間に該鉄骨梁の変形を拘束する変形拘束部材が配設された構成とされ、
該変形拘束部材は、プレストレスが付与された鋼棒によって柱に対して緊結されているとともに、その上下面が、前記鉄骨梁の端部においては前記フランジに当接しかつ前記鉄骨梁の中央部に向けて漸次離間する湾曲面で形成されていることを特徴とする鉄骨梁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33426596A JP3663561B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 鉄骨梁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33426596A JP3663561B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 鉄骨梁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH10169089A JPH10169089A (ja) | 1998-06-23 |
| JP3663561B2 true JP3663561B2 (ja) | 2005-06-22 |
Family
ID=18275416
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33426596A Expired - Fee Related JP3663561B2 (ja) | 1996-12-13 | 1996-12-13 | 鉄骨梁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3663561B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN114961318B (zh) * | 2022-05-20 | 2024-10-29 | 张阳 | 一种底框砖混建筑首层梁的对称反锚加固结构及施工方法 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH07100978B2 (ja) * | 1991-08-13 | 1995-11-01 | 菊川汽罐工業株式会社 | 構造物の補強方法とその構造 |
| JPH05331963A (ja) * | 1992-05-29 | 1993-12-14 | Toshiro Suzuki | 構造部材の横座屈補剛構造 |
| JPH0849349A (ja) * | 1994-08-08 | 1996-02-20 | Toshiro Suzuki | 鉄骨構造部材の補剛構造 |
-
1996
- 1996-12-13 JP JP33426596A patent/JP3663561B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH10169089A (ja) | 1998-06-23 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2004340301A (ja) | 免震装置 | |
| KR100944363B1 (ko) | 좌굴방지부를 구비한 철골가새 | |
| JP3366862B2 (ja) | 制振構造体 | |
| JPH11131860A (ja) | 制震装置および鉄骨構造物 | |
| JP7709010B2 (ja) | 熱延鋼帯、床構造、床構造の設計方法、及び床構造の施工方法 | |
| JP3533110B2 (ja) | 免震装置 | |
| JPH11350778A (ja) | 制震ダンパーおよび制震構造 | |
| JP2000120299A (ja) | 構造物用制振装置 | |
| JPH10169089A (ja) | 鉄骨梁 | |
| JP3656346B2 (ja) | 免震柱 | |
| JP3690460B2 (ja) | 制震ダンパーおよび制震構造 | |
| JPH02304106A (ja) | 耐震構造用のエネルギ分散機構 | |
| JPH10227061A (ja) | 偏心型引張ブレース構造 | |
| JP7222825B2 (ja) | 木造建築構造躯体及び接合部材 | |
| JPS6317990B2 (ja) | ||
| JP2671694B2 (ja) | 合成梁 | |
| JP2000017781A (ja) | 地震エネルギ吸収梁部材 | |
| JP7172488B2 (ja) | エネルギー吸収デバイスおよびエネルギー吸収デバイス付き耐力壁 | |
| JPH03180675A (ja) | 免震壁 | |
| JP3543004B2 (ja) | 免震装置 | |
| JP7832439B2 (ja) | H形断面部材及び支持構造 | |
| JPH1113302A (ja) | 弾塑性ダンパー | |
| JPH0544344A (ja) | 構造物の補強方法とその構造 | |
| JP4649611B2 (ja) | 金属薄板を備えたエネルギー吸収部材及びその製造方法 | |
| JPS6221942A (ja) | 高張力帯鋼板を用いたブレ−ス構造 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040331 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040921 |
|
| A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041116 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050222 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050317 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080408 Year of fee payment: 3 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090408 Year of fee payment: 4 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |