JP3674900B2 - 時計の同期モーター用ボビン - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、時針や分針等の指針を駆動するムーブメントの駆動源に用いられる時計の同期モーター用ボビンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の時計の同期モーター用ボビンを図3及び図4に基づいて説明する。図3は従来の連続回転モータを示し、(A)は平面図,(B)は側面図、図4は従来のステッピングモータを示し、(A)は平面図,(B)は側面図である。なお、図3(A)及び図4(A)はボビンの内部を把握しやすくするためにボビンの部分を断面で示してある。また、図3(B)及び図4(B)はボビンの側壁を把握しやすくするためにステータの部分を断面で示してある。
【0003】
時計の同期モーターには、秒針をステップ運針させるステッピングモーター20と、秒針をスイープ運針させる連続回転モーター10の2種類が知られている。この2種類のモーターは、図3(A)及び図4(A)に示すように、略コ字状に形成されたステータ1,3と、ステータ1,3の一方の腕1b,3bに取り付けられたボビン2,12と、ボビン2,12に巻回するコイル5,6と、ステータ1,3の開口端部の近くに溝1a,3aが形成され、この溝1a,3aに配置されるローター7,8とから構成されている。この時計用同期モーターは、図示しない水晶振動子を用いて、ステッピングモーター20の場合は0.5ヘルツに制御され、連続回転モーター10の場合は8ヘルツに制御された駆動電流が印可され、1パルス毎に所定の角度でローター7,8を回転させる同期モーターである。
【0004】
尚、この溝1a,3aは、コイルに5,6に電流を流すとき、ローター7,8が自起動して回転を開始するように、ステータ1,3の中心軸線に対して僅かに非対称とされている。また、近年では、時計用ムーブメントは電池の寿命を延ばすために種々の工夫がされムーブメントに使用する同期モーターの消費電力を少なくする改良も行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
通常、指針駆動用に用いられる連続回転モーターのローターは8ヘルツ(480rpm)で高速回転しているのに対し、同じく指針駆動用に用いられるステッピングモーターのローターは0.5ヘルツ(30rpm)と低速で間欠回転をする。従って、低速で間欠回転するステッピングモーターの消費電流に比較して、ローターが高速で連続回転する連続回転モーターの消費電流は非常に高い。そのため連続回転モーターの消費電流を抑えるために、コイルの巻回数を多くすることによりローターを駆動するための磁束の密度を高くしている。その為、連続回転モーターのコイルの巻回数が多いのでボビンの径の大きさは、ステッピングモーターのボビンの径の大きさよりも大きく設定されている。
【0006】
従って、図3に示すように連続回転モーター10の両腕1b,1cはTだけ離間されて設けられているのに対し、図4に示すようにステッピングモーター20の両腕3b,3cはコイルの径が小さいので両腕3b,3cは前記Tよりも小さいtだけ離間されて設けられていた。よって、両モーターのボビンはそれぞれ両腕の離間距離を考慮して2種類用意され、図3(B)に示すように比較的大きい連続回転モーターのボビン2(側壁2a,2aの大きさは横幅S,縦幅M)は両腕1b,1cの離間距離がTの連続回転モーター用ステータ1を貫通孔2cに挿通させることにより、該ステータの取り付けが可能となっており、また、図4(B)に示すように比較的小さいステッピングモーターのボビン12(側壁12a,12aの大きさは横幅s,縦幅m)は両腕3b,3cの離間距離がtのステッピングモーター用ステータ3を貫通孔12cに挿通させることにより取り付けが可能となっている。
【0007】
このように、連続回転モータとステッピングモーターのステータの両腕の間隔は各々異なるので、ボビンを共有化することはできなかった。即ち、連続回転モーターに使用する大型のボビンを用い、ステッピングモーター用ステータを取り付けようとしても、該ステータの腕とボビンが当接してしまい、取り付けることはできなかった。なお、ステッピングモーターのステータの両腕の離間距離を連続回転モーターのステータの両腕の離間距離に略等しくして、ボビンを共有化することも考えられるが、この場合、ステッピングモーターのステータが大型化し、コストがかかる。
【0008】
よって、連続回転モータのボビンとステッピングモーターのボビンは別個に製作しなければならずコストがかかった。また、連続回転モータのボビンとステッピングモータのボビンを別個に管理しなければならず、管理が難しかった。
【0009】
そこで本発明はかかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、各々両腕の間隔が異なる複数のステータを1つのボビンで対応させることにより、ステータの大きさを保持したまま、コストを低減し、ボビンの管理を容易にする時計の同期モーター用ボビンを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、平板状且つ略コ字状に形成されたステータの一方の腕を挿通する貫通孔を備えて外周部にコイルが巻回される芯部と、芯部の両端に設けられ且つ前記貫通孔への挿通方向に対面する面形状が横幅の中心線に関して線対称となる側壁とを備えた時計の同期モーター用ボビンにおいて、側壁の外周部にステータの他方の腕の挿入が可能な切欠を設けた。
【0011】
よって、両腕の間隔が異なるステータを1つのボビンで対応させることができるので、例えば連続回転モータのボビンとステッピングモーターのボビンを共有化し、コストを低減し、ボビンの管理を容易にすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の時計の同期モータ用ボビンに関し、第1具体例を図1及び図2に基づいて説明する。図1は本具体例の連続回転モータを示し、(A)は平面図、(B)は側面図、図2は本具体例のステッピングモータを示し、(A)は平面図、(B)は側面図である。なお、図1(A)及び図2(A)はボビンの内部を把握しやすくするためにボビンの部分を断面で示してある。また、図1(B)及び図2(B)はボビンの側壁を把握しやすくするためにステータの部分を断面で示してある。
【0013】
本具体例の連続回転モーター10は、図1(A)に示すように、略コ字状に形成された連続回転モーター用ステータ1と、該連続回転モーター用ステータ1の一方の腕1bに取り付けられたボビン2と、ボビン2に巻回するコイル5と、連続回転モーター用ステータ1の開口端部の近くに溝1a,1aが形成され、この溝1a,1aに配置されるロータ7とから構成されている。
【0014】
また、本具体例のステッピングモーター20は、図2(B)に示すように、略コ字状に形成されたステッピングモーター用ステータ3と、ステッピングモーター用ステータ3の一方の腕3bに取り付けられたボビン2と、ボビン2に巻回するコイル6と、ステッピングモーター用ステータ3の開口端部の近くに溝3a,3aが形成され、この溝3a,3aに配置されるロータ8とから構成されている。
【0015】
図1に示すように連続回転モーター10の両腕1b,1cはTだけ離間されて設けられているのに対し、図2に示すようにステッピングモーター20の両腕3b,3cはコイル6の径が小さいので両腕3b,3cは前記Tよりも小さいtだけ離間されて設けられている。
【0016】
次に、本具体例のボビン2について説明する。ボビン2は、平板状且つ略コ字状に形成された両ステータ1,3の一方の腕1b,3bを挿通させる貫通孔2cを備えて外周部にコイル5,6が巻回される芯部2dと、芯部2dの両端に設けられた2個の側壁2a,2aと、側壁2a,2aの外周部に設けられ該貫通孔2cと略平行な位置に設けられた切欠2bとから構成されている。なお、図1(A)に示すように、側壁2a,2aの大きさは横幅S,縦幅Mの略長方形状に形成されており、この大きさは図1(B)に示すように、連続回転モータ10に使用されるコイル5の径に合った大きさとなっている。
【0017】
また、連続回転モータ用ステータ1及びステッピングモータ用ステータ3の厚みと切欠2bの縦幅を略等しくし、連続回転モーター用ステータの腕部1cとステッピングモーター用ステータの腕部3cが切欠2bに挿入可能になっている。また、本具体例では、切欠2bの横幅はステッピングモータ用ステータの腕部3cが該切欠2bに嵌入されたとき、丁度切欠2bに腕部3cが納まる程度に設定されている。即ち、切欠2bの幅は、(貫通孔2cから側壁2a,2aの外周部までの長さn−両腕3b,3cの離間距離t)の長さと略同等に設定することが好ましい。また、切欠2bの幅を、貫通孔2cから側壁2a,2aの奥部までの長さkが両腕3b,3cの離間距離tよりも長いと、ボビン2にステッピングモーター用ステータ3は、側壁2a,2aと腕部3cが干渉するので、取り付けることができない。従って、切欠2bの幅は、貫通孔2cから側壁2a,2aの奥部までの長さkが両腕3b,3cの離間距離tよりも短く設定する必要がある。
【0018】
このような構成により、両腕の間隔が異なるステータを1つのボビンで対応させることができるので、例えば連続回転モータのボビンとステッピングモーターのボビンを共有化し、コストを低減し、ボビンの管理を容易にすることができる。なお、本具体例では連続回転用モーターのボビンとステッピングモーターのボビンを共有化したが、両腕の間隔が各々異なる2種類の連続回転モーター用ステータにボビンを共有化したり、両腕の間隔が各々異なる2種類のステッピングモーター用ステータにボビンを共有化してもよい。
【0019】
図5はボビンの他の具体例を示す側面図である。なお、ボビンの側壁を把握しやすくするためにステッピングモータのステータの部分を断面で示してある。本具体例では、略コ字状の切欠2bを設けたが、図5に示すような略L字状の切欠2eを設けて、切欠2eとステッピングモーターのステータ3の腕3cを重ね合わせるように、切欠2e内に挿入してもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、平板状且つ略コ字状に形成されたステータの一方の腕を挿通する貫通孔を備えて外周部にコイルが巻回される芯部と、芯部の両端に設けられた側壁とを備えた時計の同期モーター用ボビンにおいて、側壁の外周部にステータの他方の腕を挿入する切欠を設けた。
【0021】
よって、両腕の間隔が異なるステータを1つのボビンで対応させることができるので、例えば連続回転モータのボビンとステッピングモーターのボビンを共有化して、ステータの大きさを保持したまま、コストを低減し、ボビンの管理を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本具体例の連続回転モータを示し、(A)は平面図、(B)は側面図。
【図2】 本具体例のステッピングモータを示し、(A)は平面図、(B)は側面図。
【図3】 従来の連続回転モータを示し、(A)は平面図、(B)は側面図。
【図4】 従来のステッピングモータを示し、(A)は平面図、(B)は側面図。
【図5】 ボビンの他の具体例を示す側面図。
【符号の説明】
1 連続回転モーター用ステータ
1a 溝部
1b,1c 腕部
2 ボビン
2a 側壁
2c 貫通孔
3 ステッピングモーター用ステータ
3a 溝部
3b,3c 腕部
5,6 コイル
7,8 ローター
10 連続回転モーター
12 ステッピングモーター用ボビン
20 ステッピングモーター
Claims (1)
- 平板状且つ略コ字状に形成されたステータの一方の腕を挿通する貫通孔を備えて外周部にコイルが巻回される芯部と、該芯部の両端に設けられ且つ前記貫通孔への挿通方向に対面する面形状が横幅の中心線に関して線対称となる側壁と、を備えた時計の同期モーター用ボビンにおいて、前記側壁の外周部に前記ステータの他方の腕の挿入が可能な切欠を設けたことを特徴とする時計の同期モーター用ボビン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34069798A JP3674900B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 時計の同期モーター用ボビン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34069798A JP3674900B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 時計の同期モーター用ボビン |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000162338A JP2000162338A (ja) | 2000-06-16 |
| JP3674900B2 true JP3674900B2 (ja) | 2005-07-27 |
Family
ID=18339454
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34069798A Expired - Lifetime JP3674900B2 (ja) | 1998-11-30 | 1998-11-30 | 時計の同期モーター用ボビン |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3674900B2 (ja) |
-
1998
- 1998-11-30 JP JP34069798A patent/JP3674900B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| JP2000162338A (ja) | 2000-06-16 |
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