JP3694397B2 - 鋳片の分離装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
複数のブルーム等の鋳片を並列に並べた状態で鋳片幅方向にまとめてトランスファースキッド上を搬送した鋳片を、搬送後に当該鋳片を1本毎に分離する、鋳片の分離装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来の鋳片を分離する装置を表わす図である。
複数の鋳片を鋳片幅方向に並べ、そのまま複数の鋳片をまとめて鋳片幅方向にトランスファープッシャーにより、トランスファースキッド上を搬送する装置がよく使用されている。この場合、搬送後は、加熱炉などの次工程のために鋳片を1本毎に分離する必要がある。
この時、従来では、トランスファースキッドより所定の高さだけ低くした切出しスキッドに鋳片を1本ずつ落とし込み、その段差によって現れた前記落とし込んだ鋳片の側面をトランスファースキッド下に潜り込んで待機していた切出しプッシャーで押し出すことにより、鋳片を1本毎に分離し、次工程に搬送していた(図5(a))。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の方法では、トランスファースキッドと切出しスキッドとの段さが小さいため、切出しプッシャーがトランスファースキッドの下で待機している時には少し切出しスキッド側に傾斜した状態にあり、スキッドに落ちた鋳片の側面を押して切出しスキッド側に出て初めて完全に立ち上がる機構となっている。
その為、トランスファースキッド上の次の鋳片が切出しスキッド上に飛び出ている(図5(b))と、前記切出しプッシャーが鋳片の側面に接触して、起き上がる動作を開始する際に、次鋳片を持ち上げてそのまま次鋳片を運んでしまったり、鋳片を突き上げた結果、鋳片の重量によって切出しプッシャーを破損してしまう場合があった。
【0004】
また、分離位置で次鋳片の側面に、切出しスキッドに一端が落ちた鋳片の後側の他の一端がトランスファースキッド上の次鋳片に引っ掛かり、前記分離対象鋳片の前側の一端が切出しスキッドとの摩擦力とバランスして鋳片の他端が落下せず、鋳片の下部に切出しプッシャーがもぐり込み、空振りして搬送不能となる場合もあった。
上記のような問題があると、設備の破損の他、自動運転設備にもかかわらず、常時人間による監視を必要とする上に、トラブルの発生時は自動運転を中断して、手動運転による修正や、最悪の場合天井クレーンによる修正を必要とし、大幅な能率の低下となっていた。
本発明はこのような問題点を有利に解決するものであり、複数のブルーム等の鋳片を並列に並べた状態で鋳片幅方向にまとめてトランスファースキッド上を搬送した鋳片を、搬送後に当該鋳片を1本毎に分離可能とする鋳片の分離装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決する手段】
本願発明は、上記問題を有利に解決するものであり、その主旨は複数の鋳片を並列に並べまとめた状態で鋳片の幅方向にトランスファースキッド上を搬送した鋳片を、前記トランスファースキッドより低くした切出しスキッド上へ先頭の鋳片を1本ずつ落とし、落とされた当該鋳片を切出しプッシャーで先に搬送することにより、鋳片を一本毎に分離する鋳片の分離装置において、前記鋳片が落ちる位置で、先に落ちた鋳片の一端を下から持ち上げる装置を設けたことを特徴とする鋳片の分離装置である。またさらに、前記トランスファースキッドが、鋳片分離位置では、鋳片の切出しスキッド側が高くなるように傾斜を設け、且つ、更に鋳片が進み、鋳片がスキッドに落ちる直前は、鋳片の切出しスキッド側が低くなるように傾斜を設けたことも特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明を詳細に説明する。
図1は、本願発明の一実施例を表す図である。従来と同様にトランスファープッシャーにより分離位置まで搬送された鋳片は、分離位置で停止する。分離位置では、鋳片は、下で待機状態の切出しプッシャーが完全に起き上がった高さよりも+α高い位置にある。αは、数mm〜数cmで任意であるが、鋳片の反りなどの変形量によって決めれば良い。このことにより切出しプッシャーが分離対象鋳片の側面に接触する時の立ち上がりの際に、次鋳片を持ち上げることを防止できる。
【0007】
図2は、分離位置で次鋳片の側面に、分離対象鋳片の後側エッジが当たり、分離対象鋳片の前側エッジと切出しスキッドとの摩擦力とバランスして、鋳片が落下しない状態を示した図である。この状態では切出しプッシャーが前に進んでも、空振りに終わり、分離対象鋳片の下に潜り込み、鋳片を持ち上げ、その結果、鋳片が切出しプッシャーの上に落下し、切出しプッシャーを破損する場合があった。
【0008】
図3は、分離位置で鋳片が落下しない場合の拡大図で、本願発明による鋳片を持ち上げる装置の一実施例(本願請求項2)の動作を示した図である。
図では、切り出しプッシャーと一体を成して動作し、且つ、自由に旋回可能なアームの先端に分離対象鋳片を持ち上げる回転可能なコロと、このコロを誘導する別に設けられたコロレールからなる鋳片を持ち上げる装置である。
また、この場合、コロが待機位置で鋳片と直接接触しない高さhの段付きを切出しスキッドに設けることが望ましい。
コロが鋳片を持ち上げる位置は、切出しプッシャーが鋳片側面位置に接する直前に持ち上げる必要があり、即ち、図中のl<Lである必要がある。但し、lは、コロの待機位置からコロがスキッド面から最も高く出るまでの長さ、Lは切出しプッシャーから分離位置までの長さである。
【0009】
また、コロが鋳片を持ち上げるためにh≧Hである必要がある。但し、
Hは、スキッド面と段付きスキッドの上面までの高さ
hは、コロがスキッド面から出る最大の高さである。
これらの装置により、もし仮に、分離位置で次鋳片の側面に、分離対象鋳片の後側エッジが当たり、分離対象鋳片の前側エッジと切出しスキッドとの摩擦力とバランスして鋳片が落下しない状態で切出しプッシャーが前進開始したとしても、コロレール上を鋳片を持ち上げるコロが前進し、分離対象鋳片の前側エッジ付近に接触し鋳片を持ち上げることで鋳片が落下する。
コロを支点に鋳片が回転し、段付きスキッド上に落下するのでコロへの衝撃は小さい。また、コロレールは、コロが待機位置ではスキッド面より下に隠れていて、鋳片を持ち上げるまで上り勾配とし、分離を完了したらすぐにスキッドレベル以下に下がるように以降は下り勾配とする。
【0010】
ここで、コロの待機位置での鋳片と接触防止のための段付きスキッドはかならずしも必要ではないが、コロの破損防止と耐久性の面から、鋳片を落とす瞬間のみ鋳片と接触するように、コロレールとスキッドは構成すべきである。
また、鋳片を持ち上げる方法は、必ずしもコロである必要はないし、切出しプッシャーと同一体である必要もなく、例えば、油圧シリンダー等のアクチェーターを使用してもかまわない。但し、前記装置(本願請求項3)では、安価に既存の設備の範囲で、且つ、サイクルタイムの延長もなく、鋳片を分離するには有効である。
【0011】
図4は、本願請求項3の装置における分離位置の鋳片の動きを示した図である。図は、トランスファー上を搬送されてきた分離対象鋳片の重心(g)が傾斜スキッドの頂点を通過する瞬間を示している。トランスファースキッドの上り勾配の頂点を重心が通過すると、鋳片の姿勢が上向きから下向きに変化する。そのときに鋳片の前側エッジがスキッド面に接触しないように傾斜スキッドに下向き勾配を設けることにより、鋳片の姿勢変化時のスキッドへの衝撃が緩和出来るとともに、最終的に鋳片が段差から落下する際の高さも小さく出来ることから、切出しプッシャーの上+αの高さを確保しつつ落下の衝撃も小さく出来る。
また、前半の上向き勾配は、鋳片を分離した状態で次鋳片が進行方向に上向きに停止するように構成することにより、次鋳片に下反りがあって切出しプッシャーに次鋳片が接触し難くし、例え接触していても、切出しプッシャー前進時の次鋳片の突き上げを防止出来る。
【0012】
【実施例】
本願発明を加熱炉前のブルームの分離装置として設置し、適用した。
・ブルームの断面寸法は、300mm × 500mm
・ブルームの長さは、3.5m 〜 9.2m
・ブルームの下反りは、 最大 50mm
・鋳片とプッシャーの上端の距離αは、 30〜40mm
その結果、従来30%程度の手動介入が必要だった鋳片の分離装置が、ほぼ100%の自動運転を達成し、しかも、サイクルタイムの低下がなく、設備コストも削減できた。
【0013】
【発明の効果】
本願発明により、鋳片の分離を行う装置を、サイクルタイムの低下なしに、安価な設備費で提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明を説明する、全体図である。
【図2】本願発明の鋳片が落下しない状態を説明する図である。
【図3】本願発明の落下しなかった鋳片を持ち上げる装置を説明する図である。
【図4】本願発明の傾斜スキッドを説明する図である。
【図5】従来装置を説明する図である。
Claims (3)
- 複数の鋳片を並列に並べまとめた状態で鋳片の幅方向にトランスファースキッド上を搬送した鋳片を、前記トランスファースキッドより低くした切出しスキッド上へ先頭の鋳片を1本ずつ落とし、落とされた当該鋳片を切出しプッシャーで先に搬送することにより、鋳片を一本毎に分離する鋳片の分離装置において、前記鋳片が落ちる位置で、先に落ちた鋳片の一端を下から持ち上げる装置を設けたことを特徴とする鋳片の分離装置。
- 請求項1記載の鋳片の分離装置において、前記鋳片の一端を下から持ち上げる装置が、前記切出しプッシャーと一体で動き、切出しプッシャーが分離しようとする鋳片に接触する前に前記鋳片の一端を持ち上げる機構としたことを特徴とする鋳片の分離装置。
- 複数の鋳片を並列に並べまとめた状態で鋳片の幅方向にトランスファースキッド上を搬送した鋳片を、前記トランスファースキッドより低くした切出しスキッド上へ先頭の鋳片を1本ずつ落とし、落とされた当該鋳片を切出しプッシャーで先に搬送することにより、鋳片を一本毎に分離する鋳片の分離装置において、前記トランスファースキッドが、鋳片分離位置では、鋳片の切出しスキッド側が高くなるように傾斜を設け、且つ、更に鋳片が進み、鋳片がスキッドに落ちる直前は、鋳片の切出しスキッド側が低くなるように傾斜を設けたことを特徴とする鋳片の分離装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30811497A JP3694397B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 鋳片の分離装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP30811497A JP3694397B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 鋳片の分離装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11124229A JPH11124229A (ja) | 1999-05-11 |
| JP3694397B2 true JP3694397B2 (ja) | 2005-09-14 |
Family
ID=17977055
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP30811497A Expired - Fee Related JP3694397B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 鋳片の分離装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3694397B2 (ja) |
-
1997
- 1997-10-23 JP JP30811497A patent/JP3694397B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH11124229A (ja) | 1999-05-11 |
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