JP3728046B2 - 極性反転検出回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレメータ等のベル信号無鳴動端末であるノーリンギング端末において、起動及び復旧を示すために交換機より通信回線を通し送られてくる極性反転情報を検出する極性反転検出回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような分野の技術としては、例えば次の文献に示されるものがあった。
文献;特開平6−237307号公報
【0003】
図2は、従来の極性反転検出回路の回路図である。
【0004】
この極性反転検出回路は、一対の通信回線L1,L2に接続された整流回路1を備えている。通信回線L1には、さらに、直列のダイオード群2と該ダイオード群2に並列のツェナーダイオード3と、エミッタ抵抗4と、該抵抗4とダイオード群2の出力端子間にダーリントン接続された2個のトランジスタ5,6と、該トランジスタ5,6の出力側であるトランジスタ6のコレクタに直列接続されたダイオード7及び抵抗8とを有した極性反転検出増幅回路9が、接続されている。通信回線L2には、極性反転検出増幅回路9と同じ構成の極性反転検出増幅回路10が接続されている。極性反転検出増幅回路9中のダイオード群2の出力端子と極性反転検出増幅回路10中のダイオード群2の出力端子との間には、ツェナーダイオード11と抵抗12とキャパシタ13と抵抗14とツェナーダイオード15とが、この順に直列接続されている。
【0005】
整流回路1の正極性出力端子1aと負極性出力端子1bの間には、該整流回路1の出力信号を電源として動作する2つの保持回路16,17が、並列に接続されている。各保持回路16,17と負極性出力端子1bの間には、それら保持回路16,17の保持動作を停止するリセット回路18,19が接続されている。
【0006】
図示しない電話局は、ノーリンギング端末に対する起動信号及び復旧信号として、通信回線L1,L2の極性を反転する。各通信回線L1,L2の極性反転の開始により、該通信回線L1,L2間の電圧が変化すると、ツェナーダイオード11又は15がそれを検出して導通状態になり、キャパシタ13の充放電で極性反転検出トリガ電流が流れる。極性反転検出増幅回路9または極性反転検出増幅回路10中のダイオード群2とツェナーダイオード11,15、抵抗12,14を介したトリガ電流を、極性反転検出増幅回路9又は極性反転検出増幅回路10が増幅する。極性反転検出増幅回路9又は極性反転検出増幅回路10の出力する増幅されたトリガ電流をトリガとし、保持回路16または保持回路17は、極性反転情報を保持すると共に、外付け部品の例えばフォトカプラ等を用いて、該極性反転情報を外部制御機器に出力する。極性反転情報の保持の必要がなくなった時点で、外部制御機器より、リセット信号がリセット回路18,19に与えられ、保持回路16及び17の保存情報はクリアされる。これにより、待機の状態に戻る。
【0007】
このようにして、通信回線L1,L2における極性反転情報が得られるので、従来のノーリンギング着信検出回路では、例えば図2のような極性反転検出回路を用いて転極を検出し、外部機器で、その後に与えられるベル信号の有無を判定することで、ノーリンギング通信の着信を判定していた。
【0008】
一方、従来のベル信号検出回路は、例えば、図2中のツェナーダイオード11,15と抵抗12,14とキャパシタ13と極性反転検出増幅回路9,10とで生成される起動又は復旧を示す2種類の転極情報を、OR回路で合成することで、ヒゲパルス列を求めている。そして、ヒゲパルス列からベル信号の検出を行っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の極性反転検出回路では、次の(1)〜(6)のような課題があった。
【0010】
(1) トリガ電流を生成するために充放電(微分動作)を行うキャパシタ13には、数百nFオーダーの容量が必要であり、極性反転検出回路をモノリシックIC化することが不可能である。
(2) トリガ電流のレベルは、極性反転の速度、つまりdV/dtの影響を受ける、高dV/dtの場合を適切レベルとすると、低dV/dtの時には不確実動作となるし、低dV/dtに合わせれば耐雑音特性が悪化する。
(3) 待機時において、通信回線L1,L2間の電位差が増大する方向に雑音が重畳すると、常にトリガ電流が発生するので、保持回路16,17が誤動作することも考えられる。この場合、誤動作か否かの判断をして待機の状態に戻すには、一定の時間が必要となるため、その分、通信チャンスを失うことになる。
【0011】
(4) 発生するトリガ電流の大きさは、極性反転の速度で変化する。そして、保持回路16,17のオン電流値とON/OFFスレッショルド電流値は、温度により変動する。これら、トリガ電流値、オン電流値、ON/OFFスレッショルド電流値の3つの電流値が、別な要因で変動するので、誤動作防止上それぞれの電流値間に大きなマージンを取る必要があり、微少電流化(省電力化)が困難であった。
(5) 保持回路16,17を備えた2個の独立保持回路方式であり、両回路16,17が同時にオンするという誤動作の可能性もある。
(6) 2つの独立保持回路方式であるので、2つのフォトカプラが必要であり、前述のキャパシタ13と合わせると外付け部品が多くなるという課題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明の極性反転検出回路は、整流回路と、第1、第2のエッジ検出回路と、論理和回路(以下、OR回路という)と、保持回路とを備えている。
【0013】
前記整流回路は、起動信号及び復旧信号である極性反転の情報が送られてくる一対の第1及び第2の通信回線に接続され、前記第1及び第2の通信回線に流れる電流を整流して正極性出力端子及び負極性出力端子から一定の極性の電位差を出力する回路である。前記第1のエッジ検出回路は、前記第1の通信回線と前記負極性出力端子との間に接続され、前記負極性出力端子の電位を基準にして前記第1の通信回線の電位に対して設定された第1の閾値電位Von(但し、Vp>Von>0、Vp;第1、第2の通信回線の待機時における負極性出力端子と第1、第2の通信回線との間の電位差)及び第2の閾値電位Voff(但し、Vp>Voff>Von>0)を有し、前記極性反転に伴い前記第1の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えると一定の第1のエッジ検出トリガ電流を出力し、前記第1の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えると前記一定の第1のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する回路である。
【0014】
前記第2のエッジ検出回路は、前記第2の通信回線と前記負極性出力端子との間に接続され、前記負極性出力端子の電位を基準にして前記第2の通信回線の電位に対して設定さ れた前記第1の閾値電位Von及び前記第2の閾値電位Voffを有し、前記極性反転に伴い前記第2の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えると一定の第2のエッジ検出トリガ電流を出力し、前記第2の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えると前記一定の第2のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する回路である。前記OR回路は、前記第1及び第2のエッジ検出回路の出力端子に接続され、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流の論理和を求めて論理和信号を出力する回路である。前記保持回路は、前記OR回路の出力端子に接続されると共に、前記正極性出力端子と前記負極性出力端子との間に接続されて前記整流回路の出力を電源として動作し、前記論理和信号により立ち上がり、前記極性反転後に与えられるリセット信号により立ち下がるパルス状の極性反転情報検出信号を出力する回路である。
【0015】
そして、前記各エッジ検出回路は、前記第1又は第2の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えるとブレークダウンする第1の定電圧素子と、前記第1又は第2の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えるとブレークダウンする第2の定電圧素子と、前記第2の定電圧素子のブレークダウンにより動作する帰還ループ回路と、前記第1の定電圧素子のブレークダウンにより動作して前記一定の第1又は第2のエッジ検出トリガ電流を流し、前記帰還ループ回路の動作により前記一定の第1又は第2のエッジ検出トリガ電流の流れを停止する定電流ループ回路とを有している。
【0016】
請求項2に係る発明の極性反転検出回路は、請求項1に記載された回路と同様の整流回路、及び第1、第2のエッジ検出回路と、請求項1に記載された回路と異なる保持回路とを備えている。
【0017】
請求項2の前記保持回路は、前記第1及び第2のエッジ検出回路の出力端子に接続されると共に、前記正極性出力端子と前記負極性出力端子との間に接続されて前記整流回路の出力を電源として動作し、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流の論理和から求めた論理和信号に応答して立ち上がり、前記極性反転後に与えられるリセット信号により立ち下がるパルス状の第1の極性反転情報検出信号を出力し、かつ、前記第1のエッジ検出トリガ電流に応答して前記第1の極性反転情報検出信号中から該第1のエッジ検出トリガ電流に対応するパルス状の第2の極性反転情報検出信号を取り出すと共に、前記第2のエッジ検出トリガ電流に応答して前記第1の極性反転情報検出信号中から該第2のエッジ検出トリガ電流に対応するパルス状の第3の極性反転情報検出信号を取り出す回路である。
【0018】
請求項3に係る発明は、請求項1又は2の極性反転検出回路において、前記第1、第2の通信回線の待機時における前記負極性出力端子と該第1、第2の通信回線との間の雑音電圧をVnとしたときに、(Vp−Voff)>Vnとなるように前記第2の閾値電位Voffを設定している。
【0019】
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項の極性反転検出回路において、前記定電流ループ回路と、前記帰還ループ回路とが、次のような構成になっている。
【0020】
前記定電流ループ回路は、第1の線形電流ミラー回路と、第1の非線形電流アンプとを備えている。前記第1の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第1の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ増幅回路である。
【0021】
そして、前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第1の非線形電流アンプのコモン端子との間を電流経路として、前記負極性出力端子と前記第1又は第2の通信回線との間の電圧の印加により前記設定電流に比例した定電流を流すようになっている。
【0022】
前記帰還ループ回路は、第2の線形電流ミラー回路と、第2の非線形電流アンプとを備えている。前記第2の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第2の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ増幅回路である。
【0023】
そして、前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子が前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子に接続され、前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子が前記第2の非線形電流アンプの入力端子に接続され、前記第2の非線形電流アンプの出力端子が前記第1の非線形電流アンプの入力端子又は前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子に接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプのコモン端子と前記第2の非線形電流アンプのコモン端子が接続され、前記定電流ループ回路を含む全体のループ電流増幅率を1未満として全回路に流れる電流を短時間内で減じてゼロにする構成になっている。
【0024】
請求項5に係る発明では、請求項1又は3の極性反転検出回路において、前記保持回路は、定電流オン、オフ形スイッチ回路と、第1、第2の出力用電流ミラー回路とを備えている。前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、前記論理和信号をセット入力端子から入力することでオン状態となって電流経路流入端子と電流経路流出端子との間に定電流を流し、前記リセット信号をリセット入力端子から入力することでオフ状態となって前記電流経路流入端子と前記電流経路流出端子との間の前記定電流をオフする回路である。前記第1の出力用電流ミラー回路は、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路によってオン、オフして出力される前記定電流を出力用流出電流に変換して前記極性反転情報検出信号を出力する回路である。前記第2の出力用電流ミラー回路は、前記定電流を出力用流入電流に変換して前記極性反転情報検出信号を出力する回路である。
【0025】
そして、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路、及び前記第1、第2の出力用電流ミラー回路は、前記整流回路の前記正極性出力端子と前記負極性出力端子との間に直列に接続されている。
請求項6に係る発明では、請求項5の極性反転検出回路において、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、定電流ループ回路と、スイッチループ回路とを備えている。
【0026】
前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、第1の線形電流ミラー回路と、第1の非線形電流アンプとを備えている。前記第1の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第1の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少 する特性を持つ増幅回路である。
【0027】
そして、前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第1の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として、前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で前記第1の設定電流に比例した定電流を流すようになっている。
【0028】
前記スイッチループ回路は、第2の線形電流ミラー回路と、第2の非線形電流アンプとを備えている。前記第2の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第2の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ増幅回路である。
【0029】
そして、前記第2の非線形電流アンプの入力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子が接続され、前記第2の非線形電流アンプの出力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1未満で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得が1以上であるループ電流増幅を行い、前記第2の非線形電流アンプのコモン端子と前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子とをオン、オフするスイッチ端子間とし、前記第2の非線形電流アンプと前記第2の線形電流ミラー回路の接続点の何れかをオン、オフ制御入力端子として、そこに流れる電流の前記第2の設定電流値をオン、オフ制御スレッショルド電流とする構成になっている。
【0030】
さらに、前記第1の設定電流値は、前記第2の設定電流値よりも大きな値に設定され、前記スイッチループ回路は、前記定電流ループ回路内の前記第1の非線形電流アンプと前記第1の線形電流ミラー回路の互いの前記入力端子と前記出力端子との接続点の何れか一方に挿入され、前記定電流ループ回路のコモン端子間がオン、オフする定電流流路を構成し、前記スイッチループ回路のオン制御入力端子が全体のオン制御入力端子となり、前記第1及び第2の線形電流ミラー回路と前記第1及び第2の非線形電流アンプのいずれかの入力端子が全体のオフ制御入力端子となる構成になっている。
【0031】
請求項7に係る発明では、請求項5の極性反転検出回路において、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、スイッチループ回路と、定電流ループ回路とを備えている。
【0032】
前記スイッチループ回路は、第1の線形電流ミラー回路と、第1の非線形電流アンプとを備えている。前記第1の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第1の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ増幅回路である。
【0033】
そして、前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出 力端子が接続され、前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1未満で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得が1以上であるループ電流増幅を行い、前記第1の非線形電流アンプのコモン端子と前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子とをオン、オフするスイッチ端子間とし、前記第1の非線形電流アンプと前記第1の線形電流ミラー回路の接続点の何れかをオン、オフ制御入力端子として、そこに流れる電流の前記第1の設定電流値をオン、オフ制御スレッショルド電流値とする構成になっている。
【0034】
前記定電流ループ回路は、第2の線形電流ミラー回路と、第2の非線形電流アンプとを備えている。前記第2の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第2の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ増幅回路である。
【0035】
そして、前記第2の非線形電流アンプの入力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第2の非線形電流アンプの出力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第2の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で、前記第2の設定電流に比例した定電流を流す構成になっている。
【0036】
さらに、前記第1の設定電流値は、前記第2の設定電流値よりも小さな値に設定され、前記定電流ループ回路は、前記スイッチループ回路内の前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子との接続点に挿入され、前記スイッチループ回路のコモン端子間がオン、オフする定電流流路を形成し、前記定電流ループ回路内の前記第2の非線形電流アンプと前記第2の線形ミラー回路の接続点のいずれかが、全体のオン制御入力端子となり、前記第1及び第2の線形電流ミラー回路と前記第1及び第2の非線形電流アンプのいずれかの入力端子が全体のオフ制御入力端子となる構成になっている。
【0037】
請求項8に係る発明では、請求項5の極性反転検出回路において、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、第1及び第2の定電流ループ回路を備えている。
【0038】
前記第1の定電流ループ回路は、第1の線形電流ミラー回路と、第1の非線形電流アンプとを備えている。前記第1の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第1の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ増幅回路である。
【0039】
そして、前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第1の設定電流値以下ではループ 電流利得が1以上で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅を行い、前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第1の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で、前記第1の設定電流に比例した定電流を流す構成になっている。
【0040】
前記第2の定電流ループ回路は、第2の線形電流ミラー回路と、第2の非線形電流アンプとを備えている。前記第2の線形電流ミラー回路は、電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う回路である。前記第2の非線形電流アンプは、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ増幅回路である。
【0041】
そして、前記第2の非線形電流アンプの入力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第2の非線形電流アンプの出力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第2の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で、前記第2の設定電流に比例した定電流を流す構成になっている。
【0042】
さらに、前記第2の定電流ループ回路内の前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子は、前記第1の定電流ループ回路内の前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子と前記第1の非線形電流アンプの出力端子との間を開いて前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子に接続され、前記第1の非線形電流アンプの出力端子は、前記第2の定電流ループ回路内の前記第2の非線形電流アンプの入力端子及び前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子に接続され、かつ、前記第1の非線形電流アンプのコモン端子は、前記第2の非線形電流アンプのコモン端子に接続された構成になっている。その上、前記第2の設定電流値は、前記第1の設定電流値よりも十分大きな値に設定され、前記第2の非線形電流アンプの入力端子又は前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子が、全体のオン、オフ制御端子を構成し、前記第1の線形電流ミラー回路と前記第1及び第2の非線形電流アンプのコモン端子間が、オン、オフして流れる前記定電流の電流流路となる構成になっている。
【0043】
請求項9に係る発明では、請求項2又は3の極性反転検出回路において、前記保持回路は、インタフェイス回路と、定電流オン、オフ形スイッチ回路と、電流切替形スイッチ回路と、出力部とを備えている。
【0044】
前記インタフェイス回路は、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流を入力し、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流の論理和を求めて前記論理和信号を出力すると共に、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流にそれぞれ対応する第1及び第2のエッジ検出トリガ電流パルスを出力する回路である。前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、前記論理和信号によりオン状態となって定電流を流し、前記リセット信号によりオフ状態となって前記定電流をオフする回路である。
【0045】
前記電流切替形スイッチ回路は、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流パルスに基づき、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路から供給される前記定電流の流路を第1の流路と第2の流路に切り替える回路である。さらに、前記出力部は、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路によりオン、オフされる前記定電流に基づいて前記第1の極性反転情報検出信号を出力し、前記第1の流路に流れる電流に基づいて前記第2の極性反転情報検出信 号を出力し、前記第2の流路に流れる電流に基づいて前記第3の極性反転情報検出信号を出力するものである。
【0046】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
【0047】
図1は、本発明(請求項1)の第1の実施形態を示す極性反転検出回路の回路図である。
【0048】
この極性反転検出回路はノーリンギング端末、あるいは必要に応じて他の通信端末等に設けられ、一対の第1、第2の通信回線L1,L2を介して、局から送られる起動信号及び復旧信号である極性反転情報を検出するものであり、通信回線L1,L2間に接続された全波整流回路20と、該整流回路20の負極性出力端子(−)と通信回線L1との間に接続された第1のエッジ検出回路30Aと、該整流回路20の負極性出力端子(−)と通信回線L2との間に接続された第2のエッジ検出回路30Bとを備えている。各エッジ検出回路30A,30Bの出力側は、検出信号形成部であるOR回路40の各入力端子にそれぞれ接続されている。
【0049】
OR回路40は例えばワイヤードORであり、エッジ検出回路30A,30Bの出力信号を合成(即ち、論理和)する構成である。整流回路20の正極性出力端子と負極性出力端子との間には、さらに、定電流オン、オフ形保持回路(以下、定電流ON/OFF形保持回路という)50が接続されている。定電流ON/OFF形保持回路50はセット入力端子Sとリセット入力端子Rを有し、OR回路40の出力信号がそのセット入力端子Sに、外部制御機器からのリセット信号がリセット入力端子Rにそれぞれ与えられるようになっている。定電流ON/OFF形保持回路50から、極性反転の検出結果が出力される構成である。
【0050】
以下に、図1の極性反転検出回路の各部の構成及び機能[I]と動作[II]とを、分けて説明し、[III]で図1の極性反転検出回路の効果を説明する。
【0051】
[I] 図1の極性反転検出回路の各部の構成及び機能
【0052】
図1の極性反転検出回路中の整流回路20の構成と機能を[I](1)で説明し、エッジ検出回路30A,30Bの構成と機能を[I](2)で説明し、定電流ON/OFF形保持回路50の構成と機能を[I](3)で説明する。
【0053】
[I](1) 整流回路20
【0054】
整流回路20は、通信回線L1,L2に流れる電流を全波整流して一定の極性の電圧を出力するものであり、例えば、半導体整流素子のダイオードをブリッジの4辺にそれぞれ組込んで構成されている。ブリッジの対向する2コーナーが、通信回線L1,L2にそれぞれ接続され、ブリッジの他の対向する2コーナーが、正極性出力端子(+)と負極性出力端子(−)になっている。
【0055】
[I](2) エッジ検出回路30A,30B
【0056】
第1、第2のエッジ検出回路30A,30Bは、通信回線L1,L2を介した復旧信号又は起動信号の極性反転エッジを検出し、パルス状の第1、第2のエッジ検出トリガ電流を出力するものである。以下の[I](2)(i)〜[I](2)(iii)でエッジ検出回路30A,30Bの詳細を説明する。
【0057】
[I](2)(i) エッジ検出回路30A,30Bの要素
【0058】
図3(請求項1、2)は、図1中のエッジ検出回路30A,30Bの要素を示すブロック図である。
【0059】
2個のエッジ検出回路30A,30Bは、同等の構成であり、電圧を印加すると定電流ionが流れる定電流ループ回路(以下、単に定電流ループという)31と、該電流ループ31内に接続されて定電流ループ31の電流ループ増幅動作を制限するか、又は、定電流ループ31の電流経路に直列に接続されて該定電流ループ31の印加電圧の値を制限するかのどちらかにより、その印加電圧が第1の閾値電位V on (以下、単に電圧V on という)以下では定電流ループ31に電流ionを流させない第1の定電圧素子32と、該定電流ループ31にフィードバック回路として作用し、その定電流ループ31を含む全回路のループ電流増幅率を1未満とさせ、全回路の電流をゼロにさせる帰還ループ回路(以下、単に帰還ループという)33と、帰還ループ33内に接続され、印加電圧が第2の閾値電位V off (以下、単に電圧V off という) 以下では帰還ループ33の帰還動作を停止させる第2の定電圧素子34とを備えている。定電流ループ31と帰還ループ33と定電圧素子32,34とが定電流回路を構成する。定電流回路からのオン、オフする定電流ionが、2個の出力用電流ミラー回路35,36によって、出力電流に変換される構成である。
【0060】
定電圧素子32及び帰還ループ33(定電圧素子34を内包)を付加した定電流ループ31と、電流ミラー回路35,36とが、通信回線L1又はL2に接続された入力端子とグランドとの間に接続されている。各電流ミラー回路35,36の出力端子が、パルスエッジ検出の出力端子となっている。
【0061】
定電流ループ31がオンとなり、そこに電流ionが流れるのは、定電圧素子32が導通状態で、かつ、帰還ループ33が帰還動作停止中の時のみである。定電圧素子32が不導通、又は、帰還ループ33が動作を開始すると、定電流ループ31はオフさせられて電流ionは流れない構成である。帰還ループ33は、定電圧素子34が導通時に動作状態となり、定電圧素子32,34の関係は、Von<Voff となるように、各素子値が設定されている。結果として、印加電圧VがVon〜Voff の範囲のときのみ、電流ionが流れるようになっている。
【0062】
[I](2)(ii)エッジ検出回路30A,30Bの具体的回路構成
【0063】
エッジ検出回路30A,30Bの具体的回路構成を説明する前に、次の図4〜図6を参照しつつ、エッジ検出回路30A,30B及び本明細書の他の回路の具体的回路に用いられる線形電流ミラー回路と、2種類の非線形電流アンプを説明する。
【0064】
図4(a)〜(f)は、線形電流ミラー回路を説明する図であり、同図4(a)がシンボリック表記記号であり、同図(b)〜(f)が回路例である。
【0065】
線形電流ミラー回路は、電流流出(流入)入力端子Iと、電流流出(流入)の出力端子Oと、入力端子と出力端子の入出力電流の和の電流が流れる電流流入(流出)コモン端子COMとの3端子を持ち、入出力間が線形増幅となる構成である。
【0066】
図4(b)の回路では、コモン端子COMにエミッタの接続された2個のPNPトランジスタTr1,Tr2を有している。各トランジスタTr1,Tr2のベースは、共にそのトランジスタTr1のコレクタに接続されている。トランジスタTr1のコレクタが入力端子Iであり、トランジスタTr2のコレクタが出力端子Oである。
【0067】
図4(c)の回路は、同図(b)の各トランジスタTr1,Tr2のエミッタとコモン端子COMとの間に、エミッタ抵抗R1,R2をそれぞれ設けた構成である。図4(d)の回路は、同図(b)の回路に対して、トランジスタTr3,Tr4を設けている。トランジスタTr3のエミッタがコモン端子COMに接続され、該トランジスタTr3のコレクタがトランジスタTr1のエミッタに接続されている。トランジスタTr4のエミッタはコモン端子COMに接続され、該トランジスタTr4のコレクタがトランジスタTr2のエミッタに接続されている。トランジスタTr3とTr4のベースが、トランジスタTr4のコレクタに接続されている。
【0068】
図4(e)の回路は、同図(d)の各トランジスタTr3,Tr4のエミッタとコモン端子COMとの間に、エミッタ抵抗R3,R4をそれぞれ設けた構成である。図4(f)の回路は、同図(b)の各トランジスタTr1,Tr2をPMOSトランジスタPTr1,PTr2で置き換えて構成している。即ち、各PMOSトランジスタPTr1,PTr2のソースがコモン端子COMに接続され、各PMOSトランジスタPTr1,PTr2のゲートは、共にトランジスタPTr1のドレインに接続されている。PMOSトランジスタPTr1のドレインが入力端子Iになり、PMOSトランジスタPTr2のドレインが出力端子Oになっている。
【0069】
図4(b)〜(e)の各回路では、PNP形トランジスタを用いているが、NPN形トランジスタを用いて構成することも可能である。図4(f)の回路ではPMOSトランジスタで構成されているが、NMOSトランジスタで構成する事も可能である。図4(b)をMOSトランジスタで置きかえて図4(f)としたごとく、図4(b)〜(e)をMOSトランジスタに置きかえて構成することも可能である。
【0070】
図5(a)〜(f)は、非線形電流アンプ(定電流源形電流アンプ)を説明する図であり、同図5(a)がシンボリック表記記号であり、同図(b)〜(f)が回路例である。
【0071】
これらの非線形電流アンプは、電流流入(流出)入力端子Iと、電流流入(流出)出力端子Oと、入力端子と出力端子の和の電流が流れる電流流出(流入)コモン端子COMとの3端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ち、入力電流増大に対し電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持っている。この形式の非線形電流アンプは、図4の線形電流ミラー回路と組合わせることで定電流回路を構成できるので、以下、定電流源形電流アンプと記す。なお、図5(b)〜(f)及び後に説明する図に記載される抵抗Ronは、定電流回路を構成したときに、その定電流の値を設定する抵抗を示している。また、トランジスタの近傍に示されるnは、後述する入力スレッショルド電流を設定するトランジスタサイズ比を示している。
【0072】
図5(b)の回路は、入力端子Iにベースとコレクタが接続されたトランジスタTr5と、出力端子Oにコレクタが接続されたトランジスタTr6とを、備えている。トランジスタTr5のエミッタは、コモン端子COMに接続され、トランジスタTr6のエミッタは、抵抗Ronを介してコモン端子COMに接続されている。そのトランジスタTr5,Tr6のベースは、共にトランジスタTr5のコレクタに接続されている。
【0073】
図5(c)の回路は、同図(b)のトランジスタTr5のエミッタとコモン端子COMとの間に、ダイオードd1を設けた構成である。図5(d)の回路は、同図(b)の回路に対して、トランジスタTr7,Tr8を設けた構成である。トランジスタTr7のエミッタが、コモン端子COMに接続され、該トランジスタTr7のコレクタが、トランジスタTr5のエミッタに接続されている。トランジスタTr8のエミッタは、抵抗Ronを介してコモン端子COMに接続され、該トランジスタTr8のコレクタが、トランジスタTr6のエミッタに接続されている。トランジスタTr7とTr8のベースは、トランジスタTr8のコレクタに接続されている。図5(e)の回路は、同図(d)のトランジスタTr7のエミッタとコモン端子COMとの間に、ダイオードd1を設けた構成である。
【0074】
図5(f)の回路は、同図(b)の各トランジスタTr5,Tr6をNMOSトランジスタNTr1,NTr2で置き換えて構成している。即ち、NMOSトランジスタNTr1のソースが、コモン端子COMに接続され、各NMOSトランジスタNTr1,NTr2のうち、ゲート幅の大きい方のNMOSトランジスタNTr2のソースが、抵抗Ronを介してコモン端子COMに接続されている。各NMOSトランジスタNTr1,2のバックゲートが、コモン端子COMに接続され、各NMOSトランジスタNTr1,NTr2のゲートは、共にトランジスタNTr1のドレインに接続されている。NMOSトランジスタNTr1のドレインが、入力端子Iになり、NMOSトランジスタNTr2のドレインが、出力端子Oになっている。図5(b)〜(e)の各回路では、NPNトランジスタを用いているが、PNPトランジスタを用いて構成することも可能である。図5(b)を図5(f)に置き換えたごとく、図5(b)〜(e)の形式をMOSトランジスタで構成することも可能である。
【0075】
図6(a)〜(g)は、非線形電流アンプ(スイッチ形電流アンプ)を説明する図であり、同図6(a)がシンボリック表記記号であり、同図(b)〜(g)が回路例である。
【0076】
これら図6(a)〜(g)の非線形電流アンプは、電流流入(流出)入力端子Iと、電流流入(流出)出力端子Oと、入力端子と出力端子の和の電流が流れる電流流出(流入)コモン端子COMとの3端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ち、入力電流増大に対し電流利得が単調増加する特性を持っている。この形式の非線形電流アンプは、図4の線形電流ミラー回路と組み合わせることでスイッチ回路を構成できるので、以下、スイッチ形電流アンプと記す。なお、図6(b)〜(g)及び後に説明する図に記載される抵抗Rthは、スイッチ回路を構成したときに、その入力スレッショルド電流の値を設定する抵抗を示している。又、トランジスタの近傍に示されるmも、後述する入力スレッショルド電流を設定するトランジスタサイズ比を示している。
【0077】
図6(b)の回路は、入力端子Iにベースとコレクタが接続されたトランジスタTr9と、出力端子Oにコレクタが接続されたトランジスタTr10とを、備えている。トランジスタTr9のエミッタは、抵抗Rthを介してコモン端子COMに接続され、トランジスタTr10のエミッタは、コモン端子COMに直接接続されている。そのトランジスタTr9,10のベースは、共にトランジスタTr9のコレクタに接続されている。
【0078】
図6(c)の回路では、入力端子IにトランジスタTr11のベースと抵抗Rthの一端が接続されている。トランジスタTr11のコレクタは、出力端子Oに接続され、該トランジスタTr11のエミッタと抵抗Rthの他端が、コモン端子COMに接続されている。図6(d)の回路は、同図(b)のトランジスタTr10のエミッタとコモン端子COM間に、ダイオードd2を設けた構成である。図6(e)の回路は、同図(b)の回路に対して、トランジスタTr12,Tr13を設けて構成されている。トランジスタTr12のエミッタは、抵抗Rthを介してコモン端子COMに接続され、該トランジスタTr12のコレクタが、トランジスタTr9のエミッタに接続されている。トランジスタTr13のエミッタは、コモン端子COMに接続され、該トランジスタTr13のコレクタが、トランジスタTr10のエミッタに接続されている。トランジスタTr12とTr13のベースは、トランジスタ13のコレクタに接続されている。図6(f)の回路は、同図(d)の回路に対して、トランジスタTr12,Tr13を設けた構成である。
【0079】
図6(g)の回路は、同図(b)の各トランジスタTr9,Tr10をNMOSトランジスタNTr3,NTr4で置き換えて構成している。NMOSトランジスタNTr3,NTr4のうち、ゲート幅の大きい方のNMOSトランジスタNTr3のソースが、抵抗Rthを介してコモン端子COMに接続され、NMOSトランジスタNTr4のソースが、コモン端子COMに直接接続されている。各NMOSトランジスタNTr3,NTr4のゲートは、共にトランジスタNTr3のドレインに接続されている。NMOSトランジスタNTr3のドレインが、入力端子Iになり、NMOSトランジスタNTr4のドレインが、出力端子Oになっている。図6(b)〜(f)の各回路では、NPNトランジスタを用いているが、PNPトランジスタ及びMOSトランジスタを用いて構成することも可能である。
【0080】
次に、エッジ検出回路の回路例を説明する。
【0081】
図7は、図3のエッジ検出回路(請求項7)の構成例を示す回路図であり、図3と共通する要素には共通の符号が付されている。
【0082】
このエッジ検出回路は、例えば図4(b)の線形電流ミラー回路で構成された第1の電流ミラー回路M1と、第1の非線形電流アンプである定電流源形電流アンプC1と、ツェナーダイオードで構成した定電圧素子32と、キャパシタCp1とを備えている。定電流源形電流アンプC1の出力端子Oが電流ミラー回路M1の入力端子Iに、該電流ミラー回路M1の出力端子Oが定電圧素子32のカソードに、定電圧素子32のアノードが定電流源形電流アンプC1の入力端子Iにそれぞれ接続され、電流増幅ループが構成されている。この接続のうち、定電圧素子32のカソードとアノードを短絡した回路が、定電流ループ31に相当する。定電圧素子32は、定電流源形電流アンプC1の出力端子Oと電流ミラー回路M1の入力端子Iの間に挿入しても同じ効果が得られる。定電流ループ31のオンを確実にするために、電流ミラー回路M1の入出力端子間にキャパシタCp1が接続されている。
【0083】
このエッジ検出回路には、定電流ループ31の他に、図4(b)の線形電流ミラー回路で構成された第2の線形電流ミラー回路M2と、図6(b)の第2の非線形電流アンプであるスイッチ形電流アンプS1と、ツェナーダイオードで構成した定電圧素子34とが設けられている。電流ミラー回路M2の出力端子Oが定電圧素子34のカソードに、定電圧素子34のアノードがスイッチ形電流アンプS1の入力端子Iに、それぞれ接続されている。この接続のうち、定電圧素子34のカソードとアノードを短絡した回路が、図3の帰還ループ33に相当する。
【0084】
帰還ループ33が定電流ループ31に作用できるために、定電流ループ31中の電流ミラー回路M1のコモン端子COMが帰還ループ33中の電流ミラー回路M2の入力端子Iに接続され、帰還ループ33のスイッチ形電流アンプS1の出力端子Oが、定電流ループ31中の定電流源形電流アンプC1の入力端子Iに、それぞれ接続されている。
【0085】
帰還ループ33の電流ミラー回路M2のコモン端子COMが、電流ミラー回路35の入力端子Iに接続され、スイッチ形電流アンプS1のコモン端子COMと定電流源形電流アンプC1のコモン端子COMとが、電流ミラー回路36の入力端子Iに接続されている。
【0086】
電流ミラー回路36のコモン端子COMは、図1のエッジ検出回路30A,30Bとしてのグランド端子GNDに接続され、電流ミラー回路35のコモン端子COMがエッジ検出回路30A,30Bとしての入力端子INに接続されている。電流ミラー回路35の出力端子Oが極性反転エッジ検出回路の電流流出出力端子OUT−に接続され、電流ミラー回路36の出力端子Oがエッジ検出回路30A,30Bの電流流入出力端子OUT+に接続されている。
【0087】
各電流ミラー回路M1,M2は、例えば図4(b)に示された回路でそれぞれ構成されている。定電流源形電流アンプC1は、例えば図5(b)に示された回路で構成されている。スイッチ形電流アンプS1は、図6(b)に示された回路で構成されている。
【0088】
電流ミラー回路35は、エミッタがコモン端子COMに接続された2個のPNPトランジスタTr14,15を有している。トランジスタTr14のコレクタとベースが、電流ミラー回路35の入力端子Iに接続され、トランジスタTr15のコレクタが、電流ミラー回路35の出力端子Oを介して出力端子OUT−に接続されている。トランジスタTr15のベースは、トランジスタTr14のコレクタ及びベースと共に、電流ミラー回路35の入力端子Iに接続されている。
【0089】
電流ミラー回路36は、エミッタがコモン端子COMにそれぞれ接続された2個のNPNトランジスタTr16,17を有している。トランジスタTr16のコレクタとベースが、電流ミラー回路36の入力端子Iに接続され、トランジスタTr17のコレクタが、電流ミラー回路36の出力端子Oを介して出力端子OUT+に接続されている。トランジスタTr17のベースは、トランジスタTr16のコレクタ及びベースと共に、電流ミラー回路36の入力端子Iに接続されている。なお、これら電流ミラー回路35,36は、出力を取り出すために設けられたものであり、流入方向或いは流出方向のいずれかの出力電流が不要のときには、電流ミラー回路35または電流ミラー回路36を省略できる。
【0090】
定電流ループ31を構成する、電流ミラー回路M1の位置に定電流源形電流アンプC1を、定電流源形電流アンプC1の位置に電流ミラーM1を置き換えても、トランジスタのPNP、NPNのタイプを変えて入れ替えても同機能を実現できる。
【0091】
[I](2)(iii)エッジ検出回路30A,30Bの機能
【0092】
図8は、エッジ検出回路の印加電圧と流れる電流の関係を示す図であり、図9は、エッジ検出過渡時の印加電圧と流れる電流の波形を示す図である。これらの図8、図9を参照しつつ、図3及び図7のエッジ検出回路の機能を説明する。
【0093】
図3に示されたエッジ検出回路において、入力端子とグランド間の入力電圧Vをゼロから高めていった場合について説明する。入力電圧Vを高めていくと、定電流ループ31は、定電圧素子32や帰還ループ33が付加されていなければ、低い印加電圧でオンとなり、定電流ループ31に定電流ionが流れ始める。
【0094】
ところが、ツェナーダイオード等の定電圧素子32が入り、それがブレークダウンしていなければ、定電圧素子32が定電流ループ31のループ電流増幅を阻止するか(定電流ループ31内部に接続された場合)、又は、定電流ループ31に印加される電圧Vをオン不能な低電圧に保つ(定電流ループ31に直列接続された場合)ので、定電流ループ31はオフ状態に保たれる。さらに入力電圧Vを高めてそれが電圧Vonを越えると、定電圧素子32がブレークダウンする。
【0095】
定電圧素子32がブレークダウンすると、定電流ループ31をオフに保っていた条件が解除されるので、定電流ループ31はオンとなり、定電流ionが流れ始める。定電圧素子34のブレークダウンを、定電圧子素子32のブレークダウンより高く設定しておけば、この時点で、定電圧素子34はブレークダウンしておらず、不導通状態なので帰還ループ33は、オフに向かわせる帰還動作はできない。さらに、入力電圧Vを高めそれがVoff を越えると、定電圧素子34がブレークダクンして帰還ループ33が機能し始める。帰還ループ33が機能すると、帰還ループ33を含む定電流ループ31のループ電流利得が、常に1より小となり、しだいに電流が少なくなって行き、オフ状態になる。
【0096】
以後、入力電圧Vを高めても行っても、電流は流れない。定電流ionに対応する電流が、電流ミラー回路35,36を通じて出力される。入力パルスの波高値をVpとして、Von,Voff ,Vp の間の関係が次の(1)式になるように、定電圧素子32、34のブレークダウン電圧を選んでおくと、入力パルスの立ち上がり電圧のVonからVoff の間を通過する短い時間のみ電流ionが流れ、エッジ検出のパルスであるトリガ電流が得られる。流れる電流値ionは、定電流ループ31の設定電流値で決まり、入力パルスの速度dV/dtの大きさの影響を受けない擬似微分が実現できる。
【0097】
0<Von<Voff <Vp ・・・(1)
【0098】
さらに、次の(2)式(請求項3)のように設定すれば、待機時の入力印加電圧Vは、常にVoff 以上となり、誤動作の元になる誤トリガを出力せず、誤動作を防止する機能を持てる。
【0099】
(Vp ―Voff )>(待機時ノイズ振幅Vn)・・・(2)
【0100】
ここで、図7の具体的エッジ検出回路の機能を、動作を交えて説明する。
定電圧素子32を短絡状態にした場合の定電流ループ31を考える。電流ミラー回路M1から定電流源形電流アンプC1を一巡する電流増幅率(2つ電流アンプの電流増幅率の積。以後、ループ電流増幅率と記す)を、電流i=ionで1となるように設定すると、定電流源形電流アンプの電流利得特性から、i<ionではループ電流増幅率が1より大、i=ionではループ電流増幅率が1、i>ionではループ電流増幅率が1より小となるので、結局、i=ionでバランスして、定電流ionが流れる。コモン端子COMの電流も、その電流ionによって一元的に決まる定電流となる。定電流ループ31に流れる電流iが、トランジスタサイズ比nで決まるバンドギヤップ電圧と抵抗Ronとで決定される。定電流源形電流アンプC1のトランジスタサイズ比をn、抵抗の抵抗値をron、電流ミラー回路M1の電流利得をK、ヴォルツマン定数をk、電子の電荷をq、絶対温度をTとし、コモン端子COMに流れる電流値を改めてionとすると、次の(3)式で近似できる。
【0101】
ion=(1+K)(kT/qron)ln(nK)・・・・(3)
【0102】
入力端子INとグランドGND間にあたる電流ミラー回路35のトランジスタTr14、電流ミラー回路M2のトランジスタTr1、定電流ループ31、及び電流ミラー回路36のトランジスタTr16を通る電流経路は、定電圧素子32が短絡状態であれば、ダイオード順バイアス数個分のオンする電圧を印加することで、簡単にオン状態となる。そして、定電流ループ31で決まる定電流ionが流れる。
【0103】
定電圧素子32が挿入されている場合は、同素子がブレークダウンしなければ、定電流ループ31はループ電流増幅ができず、カットオフ状態となるので、定電圧素子32のブレークダウン電圧を選ぶことにより、導通開始電圧を制御できることになる。
【0104】
前述の電流経路に電流が流れると、電流ミラー回路M2では、帰還ループ33の電流経路となる電流ミラー回路M2の出力トランジスタTr2→定電圧素子34→スイッチ形電流アンプS1の入力端子の経路に、定電流ループ31に流れる電流に比例した電流を流そうとするが、定電圧素子34がブレークダウンしなければ電流は流れない。定電圧素子34が帰還ループ33の導通開始電圧を制御する。
【0105】
定電圧素子34がブレークダウンし、帰還ループ33に電流が流れると、スイッチ形電流アンプS1の出力電流が、定電流ループ31の定電流源形電流アンプC1の入力端子Iに流れ込む電流を横取りするので、帰還ループ33を含む定電流ループ31のループ電流利得を1以下にし、オフに向かうループとして働くことになる。最終電流値をゼロにするか微小電流を残すかは、スイッチ形電流アンプS1によって設定できる。定電圧素子32による定電流ループ31の導通開始電圧Vonと、定電圧素子34による帰還ループ33の導通開始電圧Voff の関係をVon<Voff と設定し、入力端子INとGND間の電圧をゼロから高めていくと、Vonで導通を開始しVoff で導通を停止する。Von〜Voff の印加電圧範囲でのみ、定電流ループ31で決まる定電流ionが流れるように機能する。
【0106】
電流ミラー回路M2の電流利得をJ、スイッチ形アンプS1のトランジスタサイズ比をmとし、抵抗Rthの抵抗値rthがrth>>ronと仮定すると、最後に残るトータル電流値ioff は、次の(4)式で近似できる。
【0107】
ioff =(kT/qrth)((1+J)/J)
×1n(m(nK―1)/nJ(1+K))・・・・(4)
【0108】
K=J=1とすると、
ioff =2(kT/qrth)×ln(m(n―1)/2n) ・・・・(5)
になり、
(m(n―1)/2n)<1とすれば、ioff =0を実現できる。
【0109】
即ち、各定電圧素子32,34のブレークダウン電圧を選べば、入力パルスの立ち上がり電圧が、VonからVoff の間を通過する短い時間のみ電流ionが流れ、Voff 以上では電流が流れないことになり、パルスエッジの検出ができる。
【0110】
一方、印加電圧Vの上昇時のキャパシタCp1の充電電流は、定電流ループ31のオンを容易にするが、印加電圧下降時のキャパシタCp1の放電電流は定電流ループ31のオンを阻害するため、過渡応答において、印加電圧の上昇エッジは検出する(電流が流れる)が、下降エッジは検出しない(電流が流れない)結果となる。
【0111】
流れる電流値は、キャパシタCp1の容量値を大きくしない限り定電流ループ31の設定電流値で決まり、入力パルスの変化速度dV/dtの大きさの影響は受けない。
【0112】
定電圧素子32は、定電流ループ31のオン開始電圧Vonを設定することが目的であるので、最初に導通する経路である、電流ミラー回路M2、各カレントミラー回路35,36中のトランジスタ、定電流ループ31のどこかに直列に接続すれば同様な効果が得られる。特に、帰還ループ33を含む経路の外側となる、カレントミラー回路35,36中のトランジスタに直列に接続すると、電圧Von,Voff を共にシフトすることが可能となる。
【0113】
図10(請求項4)は、図3中の定電圧素子32,34の挿入位置を示すブロック図である。
【0114】
この図10では、エッジ検出回路30A,30B中の電流ミラー回路、定電流源形電流アンプ及びスイッチ形電流アンプを、図4(a)、図5(a)及び図6(a)のシンボリック表現を用いて表し、カレントミラー回路35,36は省略している。
【0115】
定電圧素子32,34は、図10のように、エッジ検出回路中の異なる位置に挿入可能である。図10中のPL1と付された位置に定電圧素子を挿入するとVonに影響を与え、PL2と付された位置に挿入するとVoff に影響を与え、PL1,PL2と付された位置に挿入するとVonとVoff の双方の電圧値に影響を与える。
【0116】
図11(請求項4)は、複数の電流ミラー回路を1つの電流ミラー回路で置換えた図7の変形例を示すブロック図である。なお、電流ミラー回路35,36は簡単のため省略している。
【0117】
カスケード接続された電流ミラー回路Ml,M2及び電流ミラー回路35のアクティブ状態における出力電流は、全て電流ミラー回路M1の入力電流に比例したものとなる、従って、電流ミラー回路Ml,M2及び電流ミラー回路35を、1入力電流で3個の出力端子O1,O2,O3から3出力電流を得る電流ミラー回路M3に置き換えることも可能である。図11のように、電流ミラー回路M3に置き換えても、同様の機能が得られる。
【0118】
図12(請求項4)は、帰還ループ33にMOSトランジスタを用いた図7の回路例を示す回路図である。なお、電流ミラー回路35,36は、簡単のため省略している。
【0119】
帰還ループ33は、印加電圧Vが一定値Voff 以上となった時に、定電流ループ31のループ電流増幅率を1未満とすることと、待機時の消費電力がゼロであることを満足すればよく、図12のように、MOS型トランジスタNTr38,NTr39を用いると、さらに簡単な回路で実現できる。
【0120】
図13(a)〜(e)は、図7の他の構成例を示す回路図であり、線形出力をする定電流ループ31を示している。
【0121】
定電流ループ31内の定電流源形電流アンプも、線形性出力を得るトランジスタを付加することで、電流ミラー回路と同様に線形出力を得ることが、可能である。
【0122】
[I](3)定電流ON/OFF形保持回路50
【0123】
図14(請求項5)は、図1中の定電流ON/OFF形保持回路50の構成例を示すブロック図である。
【0124】
定電流ON/OFF形保持回路50は、図4の線形電流ミラー回路で構成された第1の出力用電流ミラー回路M11と、定電流オン、オフ形スイッチ回路(以下、定電流ON/OFF形電流スイッチという)51と、例えばフォトカプラ52で構成された出力部と、図4の線形電流ミラー回路で構成された第2の出力用電流ミラー回路M12とを備えている。
【0125】
電流ミラー回路M11のコモン端子COMが、全波整流回路20の正極性出力端子からのV+電源に接続され、該電流ミラー回路M11の入力端子Iが定電流ON/OFF形電流スイッチ51の電流経路流入端子に接続されている。定電流ON/OFF形電流スイッチ51の電流経路流出端子がフォトカプラ52の入力アノード端子に接続され、このフォトカプラ52の入力カソード端子が電流ミラー回路M12の入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路M12のコモン端子COMが全波整流回路20の負極性出力端子からのV−電源に接続されている。
【0126】
定電流ON/OFF形スイッチ51は、セット入力端子Sとリセット入力端子Rとを有している。電流ミラー回路M11は流出電流を出力とし、電流ミラー回路M12が流入電流を出力とし、フォトカプラ52は、グランドレベルの異なる他の回路へ出力する構成である。ただし、フォトカプラ52と電流ミラー回路M11と電流ミラー回路M12のいずれかは、図示しない後段の回路との関係で不要な場合は省略できる。
【0127】
定電流ON/OFF形スイッチ51については、後で詳述するが、セット入力端子Sからトリガ電流が流入(流出)するとオン状態となり、電流経路流入端子と電流経路流出端子間に定電流が流れ、リセット入力端子Rよリトリガ電流を流出(流入)するとオフ状態となり、その定電流がゼロとなる。オン時の定電流値iONと、オン、オフ状態を切りわける入力スレッショルド電流値ithは、それぞれ独立に、トランジスタサイズ比によるバンドギヤップ電圧と抵抗とで決まる構成とすると、温度変動に対してオン時定電流値ionと入力スレッショルド電流ithとの比を一定に保つことができる。
【0128】
フォトカプラ52と電流ミラー回路M11、M12の入力部は、何れもダイオードの順方向接続となっており、それらを流れる電流値とオン、オフの状態とは、定電流ON/OFF形スイッチ51の状態で決定される。
このオン、オフする定電流ionは、電流ミラー回路M11によって流出電流出力信号に変換されると共に、電流ミラー回路M12によつて流入電流出力に変換される。また、オン、オフする定電流ionに応じて、フォトカプラ52を通しグランドレベルの異なる外部装置へオン、オフ信号が送られる。
【0129】
[1](3)(i)定電流ON/OFF形保持回路50中の定電流 ON/OFF 形スイッチの構成
【0130】
図15(請求項6)は、図14中の定電流ON/OFF形スイッチを説明する図である。
【0131】
定電流ON/OFF形スイッチ51は、図15のスイッチループ回路(以下、単にスイッチループという)SWLと、定電流ループ回路(以下、単に定電流ループという)ILPとを組み合わせて構成する。
【0132】
スイッチループSWLは、図4の電流ミラー回路で構成された第2の線形電流ミラー回路51−1と、図6のスイッチ形電流アンプで構成された第2の非線形電流アンプであるスイッチ形電流アンプ51−2とを備えている。電流ミラー回路51−1の入力端子Iは、スイッチ形電流アンプ51−2の出力端子Oに接続され、スイッチ形電流アンプ51−2の入力端子Iが電流ミラー回路51−1の出力端子Oに接続され、電流のループが形成されている。電流ミラー回路51−1からスイッチ形電流アンプ51−2を一巡するループ電流増幅率をi=ionのときで1となるように設定する。このスイッチループSWLの電流ループは、電流ミラー回路51−1とスイッチ形電流アンプ51−2の両コモン端子COM間を電流流路とし、電流ミラー回路51−1とスイッチ形電流アンプ51−2の入出力接続点のどちらかにトリガ電流を流して、回路内の電流レベルをith以上にするか否かにすることによって、回路内のオン、オフを制御するスイッチ素子として動作する。
【0133】
一方、定電流ループILPは、電流ミラー回路51−1と同様の構成の第1の線形電流ミラー回路51−3と、図5に示された第1の非線形電流アンプである定電流源形電流アンプ51−4とで構成されている。定電流源形電流アンプ51−4の出力端子Oが、電流ミラー回路51−3の入力端子Iに接続され、電流ミラー回路51−3の出力端子Oが定電流源形電流アンプ51−4の入力端子Iに接続され、電流増幅ループが形成されている。このように定電流ループILPを形成すると、定電流源形電流アンプ51−4のコモン端子COMと電流ミラー回路51−3のコモン端子COMとの間が、[1](2)(iii)のエッジ検出回路の説明と同様に、定電流特性になる。
【0134】
[1](3)(ii) 定電流ON/OFF形スイッチの第1の具体例
【0135】
図16及び図17(請求項6)は、図14の定電流ON/OFF形スイッチの第1の具体例(その1,2)を示す図である。
【0136】
図16の定電流ON/OFF形スイッチ51(請求項16)は、定電流ループILP中の電流ミラー回路51−3の入力端子Iと、定電流源形電流アンプ51−4の出力端子Oとの間に、スイッチループSWLを挿入した構成である。即ち、電流ミラー回路51−3の入力端子IとスイッチループSWL中の電流ミラー回路51−1のコモン端子COMとが接続され、定電流源形電流アンプ51−4の出力端子Oと、スイッチループSWL中のスイッチ形電流アンプ51−2のコモン端子COMが接続されている。定電流ループILPの電流とスイッチループSWLの電流方向が一致する構成である。
【0137】
図17の定電流ON/OFF形スイッチ51は、定電流ループILP中の電流ミラー回路51−3の出力端子Oと、定電流源形電流アンプ51−4の入力端子Iとの間に、スイッチループSWLを挿入した構成である。電流ミラー回路51−3の出力端子OとスイッチループSWL中の電流ミラー回路51−1のコモン端子COMとが接続され、定電流源形電流アンプ51−4の入力端子Iと、スイッチループSWL中のスイッチ形電流アンプ51−2のコモン端子COMが接続されている。定電流ループILPの電流とスイッチループSWLの電流方向が一致する構成である。
【0138】
なお、電流ミラー回路51−3及び定電流源形アンプ51−4は、図14中の定電流ON/OFF保持回路の電流ミラー回路M11,M12と内部トランジスタを共有することも可能である。また、電流ミラー回路51−3と定電流源形電流アンプ51−4は、トランジスタのP形とN形を相互に反転させて、電流ミラー回路51−3と定電流源形電流アンプ51−4を入れ換えても、全く同様に動作する。
【0139】
図18は、図16を用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図であり、図19(a),(b)は、図17を用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図である。なお、フォトカプラ52は省略している。
【0140】
次に、図16と図17の定電流ON/OFF形スイッチの動作を説明する。
【0141】
定電流ループILPは、スイッチループSWLが挿入されていない状態で定電流流路に電圧が印加されれば、雑音レベルでも簡単にオンし定電流が流れる。ところが、スイッチループSWLが挿入されており、かつ、該スイッチループSWLがオフの状態にあると、定電流ループILPは、ループ利得がゼロとなるのでオンできない。
【0142】
トリガ入力端子から、定電流ループILPの±のコモン端子COMまでをたどると、どちらかの方向に必ず(入力端子I→コモン端子COM→入力端子I→コモン端子COM)とたどれる方向がある。例えば、図16では電流ミラー回路51−1→電流ミラー回路51−3の方向があり、図17ではスイッチ形電流アンプ51−2→定電流源形電流アンプ51−4の方向がある。この点から、ダイオード順方向となるようなトリガ電流を流せば、内外の2つのループSWL,ILPを一緒にオンさせることができる。
【0143】
内側のスイッチループSWL単独のオン、オフスレッショルド電流値をith、外側の定電流ループILP単独で流れる定電流値をionとし、ith<ionとしておき、トリガ入力端子からスイッチループSWLに流れる電流がith以上となるトリガ電流を入力すると、内外の電流増幅ループが同時オンに向かい、内側スイッチループSWLは短絡状態、外側定電流ループILPは、定電流Ionを流す状態となつて安定する。オフさせる場合は、どこの入力点からでも、スイッチループSWLの電流がith未満となるように、トリガ電流を流せばよい。
【0144】
[1](3)(iii) 定電流ON/OFF形スイッチの第2の具体例
【0145】
図20(請求項7)は、図14の定電流ON/OFF形スイッチの第2の具体例を示す図である。
【0146】
この定電流 ON/OFF 形スイッチ51は、スイッチループSWL中のスイッチ形電流アンプ51−2の出力端子Oと電流ミラー回路51−1の入力端子Iとの間に、電流方向が一致するように、定電流ループILPを挿入している。スイッチ形電流アンプ51−2の出力端子Oに、定電流ループILP中の定電流源形アンプ51−4のコモン端子COMが接続され、スイッチループSWL中の電流ミラー回路51−1の入力端子Iに、定電流ループILP中の電流ミラー回路51−3のコモン端子COMが接続されている。スイッチループSWLの±コモン端子COM間がオン、オフする定電流流路を形成する構成である。
【0147】
スイッチループSWL内への定電流ループILPの挿入点において、電流ミラー回路51−1の入力端子Iに接続している電流ミラー回路51−3または定電流源形電流アンプ51−4の入力端子Iが、内外の2つのループILP,SWLを同時にオンさせる、トリガ入力端子となる。即ち、図20の例では、電流ミラー回路51−3の入力端子Iが、定電流ON/OFF形電流スイッチ51のオントリガ入力端子であるが、定電流ループILPの構成を、電流ミラー回路51−3と定電流源形電流アンプ51−4を構成するトランジスタのP形とN形を反転させて入れ換えた場合は、定電流源形電流アンプ51−4の入力端子Iが、定電流ON/OFF形電流スイッチ51のトリガ入力端子になる。
【0148】
図21(a),(b),(c)は、図20の定電流ON/OFF形スイッチの変形例を説明する回路図であり、同図(a),(b)が各電流ミラー回路51−1,51−3のトランジスタを示し、同図(c)が定電流ON/OFF形スイッチを示している。
【0149】
図21(a)のように、定電流ループILP中の電流ミラー回路51−3を形成するトランジスタを53,54とし、トランジスタ54がトランジスタ53のn倍の電流増幅率を持っているものとする。同様に、スイッチループSWL中の電流ミラー回路51−1を形成するトランジスタを55,56とし、トランジスタ56がトランジスタ55のm倍の電流増幅率を持っているものとする。電流ミラー回路51−3と電流ミラー回路51−1の出力電流io1,io2は、常に電流ミラー回路51−3の入力電流iに比例する。よって、電流ミラー回路51−3と電流ミラー回路51−1とを合成して、一入力二出力の電流ミラー回路M13に置き換えることができる。この場合、電流ミラー回路M13は、図21(b)のような、3個のトランジスタ57,58,59で構成される。トランジスタ58には、トランジスタ57のn倍の電流増幅率を持たせ、トランジスタ59には(1+n)m倍の電流増幅率を持たせれば、図21(a)と同様の出力電流io1,io2が得られる。従って、図20の定電流ON/OFF形スイッチは、図21(c)に変形することができる。
【0150】
図22は、図21を用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例である。
【0151】
この定電流ON/OFF形保持回路は、セット入力端子Sにカソードが接続されたダイオードd16と、リセット入力端子Rにアノードが接続されたダイオードd17を備えている。ダイオードd17のカソードはダイオードd16のアノードに接続されている。ダイオードd16のアノードは、エミッタが電源V+に接続された4個のPNP型トランジスタTr110,Tr111,Tr112,Tr113のベースと、そのトランジスタTr110のコレクタに接続されている。
【0152】
トランジスタTr110のコレクタには、さらに、NPN型トランジスタTr114のコレクタに接続され、該トランジスタTr114のエミッタには、抵抗Ronの一端が接続されている。トランジスタTr111のコレクタは、NPN型トランジスタTr115のコレクタと該トランジスタTr115及びトランジスタTr114のベースとに接続されている。トランジスタTr115のエミッタは、抵抗Ronの他端に接続されると共に、NPN型トランジスタTr116のコレクタに接続されている。トランジスタTr116のエミッタが電源V−に接続されている。
【0153】
トランジスタTr112のコレクタは、NPN型トランジスタTr117のコレクタと該トランジスタTr117のベースとトランジスタTr116のベースとNPN型トランジスタTr118のベースとに共通に接続されている。トランジスタTr117のエミッタが抵抗Rthを介して電源V−に接続されている。トランジスタTr113のコレクタとトランジスタTr118のコレクタとが、電流流出出力端子と電流流入出力端子を構成している。
【0154】
次に、図20の定電流ON/OFF形スイッチの機能を説明する。
【0155】
図16の定電流ON/OFF形スイッチとは逆に、外包するスイッチループSWLがオン、オフを決めていることになる。トリガ入力端子から、外側スイッチループSWLの電流ミラー回路51−1のコモン端子COMまでをたどると、入力端子I→コモン端子COM→入力端子I→コモン端子COMとなる。この点から、ダイオード順方向となるようなトリガ電流を流せば、内外の2つのループSWL,ILPを一緒にオンさせることができる。
【0156】
外側のスイッチループSWL単独のオン、オフスレッショルド電流値をith、内側の定電流ループILP単独で流れる定電流値をionとし、ith<ionとしておき、トリガ入力端子から、スイッチループSWLに流れる電流がith以上となるトリガ電流を入力すると、内外の電流増幅ループが同時オンに向かい、外側スイッチループSWLは短絡(スイッチ形電流アンプ51−2が飽和する)状態になり、定電流ループILPは定電流ionが流れる状態となつて安定する。スイッチループSWLにおける定電流ループILPが挿入されていない、電流ミラー回路51−1の出力端子Oと定電流源形アンプ51−2の入力端子Iとの間にも、該電流ミラー回路51−1の動作により、電流ionに比例した電流が流れることになる。オフさせる場合は、どの入力点からでもスイッチループSWLに流れる電流がith以下となるようにトリガ電流を入力すればよい。
【0157】
[1](3)(iV) 定電流ON/OFF形スイッチの第3の具体的例
【0158】
図23(請求項8)は、定電流ON/OFF 形スイッチの第3の具体例を示すブロック図である。
【0159】
前述の[1](3)(ii) 及び[1](3)(iii)では、図15の定電流ループILPとスイッチループSWLを用いて定電流ON/OFF形スイッチを構成しているが、図23のように、第1及び第2の定電流ループILPa,ILPbで定電流ON/OFF形スイッチを構成することも可能である。
【0160】
定電流ループILPaは、第1の線形電流ミラー回路51a−1と第1の非線形電流アンプである定電流源形電流アンプ51a−2とを備えている。電流ミラー回路51a−1の出力端子Oと定電流源形電流アンプ51a−2の入力端子Iが接続されている。一方、定電流ループILPbは、第2の線形電流ミラー回路51b−1と第2の非線形電流アンプである定電流源形電流アンプ51b−2とを備えている。電流ミラー回路51b−1の出力端子Oが定電流源形電流アンプ51b−2の入力端子Iに接続され、該定電流源形電流アンプ51b−2の出力端子Oが、電流ミラー回路51b−1の入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路51b−1のコモン端子COMが、定電流ループILPa中の電流ミラー回路51a−1の入力端子Iに接続され、定電流源形電流アンプ51b−2のコモン端子COMは、定電流ループILPa中の定電流源形電流アンプ51a−2のコモン端子COMに接続されている。電流ミラー回路51b−1の出力端子O及び定電流源形電流アンプ51b−2の入力端子Iが、定電流源形電流アンプ51a−2の出力端子Oに接続されている。
【0161】
電流ミラー回路51a−1のコモン端子COMと各定電流源形電流アンプ51a−2,51b−2のコモン端子COMの結合点を電流流路とし、電流ミラー回路51b−1の入力端子Iまたは定電流源形電流アンプ51b−2の入力端子Iを全体のオン、オフを制御するトリガ入力端子としている。
【0162】
図24は、図23の変形例を示す図である。
【0163】
図23中の電流ミラー回路51a−1と電流ミラー回路51b−1の関係は、図21と同じであるので、それら電流ミラー回路51a−1と電流ミラー回路51b−1を統合して電流ミラー回路M14にすると、図24のようになる。
【0164】
図25は、図24の定電流ON/OFF形スイッチを用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図である。
【0165】
図25には、2つのセット入力端子S1,S2と2つのリセット入力端子R1,R2が示されている。この定電流ON/OFF形スイッチは、セット入力端子S1にカソードの接続されたダイオードd19と、リセット入力端子R1にアノードが接続されたダイオードd20と、セット入力端子S2にアノードの接続されたダイオードd21と、リセット入力端子R2にカソードが接続されたダイオードd22を備えている。ダイオードd19のアノードはダイオードd20のカソードに接続されている。ダイオードd19のアノードは、エミッタが電源V+に接続された4個のPNP型トランジスタTr120,Tr121,Tr122,Tr123のベースと、そのトランジスタTr120のコレクタに接続されている。トランジスタTr120のコレクタには、NPN型トランジスタTr124のコレクタに接続され、該トランジスタTr124のエミッタは、抵抗Ronを介して電源V−に接続されている。トランジスタTr121のコレクタにはNPN型トランジスタTr125のコレクタと該トランジスタTr125及びトランジスタTr124のベースに接続されている。ダイオードd21のカソードはダイオードd22のアノードに接続され、該ダイオードd21のカソードが、トランジスタTr124,Tr125のベースと、NPN型トランジスタTr126のコレクタに接続されている。トランジスタTr125のエミッタは、電源V−に接続されている。
【0166】
トランジスタTr122のコレクタは、NPN型トランジスタTr127のコレクタと該トランジスタTr127のベースとトランジスタTr126のベースとNPN型トランジスタTr128のベースとに共通に接続されると共に、ダイオードd23のアノードに接続されている。ダイオードd23のカソードは、電源V+に接続されている。トランジスタTr126のエミッタが抵抗Rthを介して電源V−に接続されている。トランジスタTr123のコレクタとトランジスタTr128のコレクタとが、電流流出出力端子と電流流入出力端子を構成している。
【0167】
次に、この第3の具体例の定電流ON/OFF形スイッチの機能を図23の例を用いて説明する。
【0168】
定電流源形電流アンプ51b−2と電流ミラー回路51b−1とは、定電流ループILPbを構成しており、定電流源形電流アンプ51a−2の出力端子Oが接続されていない場合、電流ミラー回路51a−1のコモン端子COMから電流ミラー回路51b−1を通って定電流源形電流アンプ51b−2のコモン端子COMに抜ける経路には、定電流ループILPbで決定される電流が流れる。
【0169】
定電流源形電流アンプ51a−2の出力端子を図23のように接続すると、定電流源形電流アンプ51b−2の入力電流を横取りする形となり、定電流ループILPbの電流を減じる帰還ループとして動作する。
【0170】
帰還量は、電流ミラー回路51a−1と定電流源形電流アンプ51a−2の利得積で決まるが、定電流源形電流アンプ51a−2の性質から、電流ミラー回路51a−1の入力する定電流ループILPbに流れる電流値が小さい時は、帰還量が大きく、同電流値が大きいと同帰還量は小さくなる。
【0171】
以上の特質を利用して、電流をオフとしたい電流値ith近辺以下では、定電流源形電流アンプ51a−2と電流ミラー回路51a−1で構成する帰還ループが有効に動作し、回路全体のループ電流利得が1より小さくなり、電流値がゼロに向う。流したい電流値付近では、定電流源形電流アンプ51a−2と電流ミラー回路51a−1で構成する帰還ループが無視でき、定電流ループILPbで決定される定電流ionが流れるようにできる。
【0172】
ここで、具体的回路の図25を参照して、電流ionと電流ithに関して説明する。絶対温度をT、ヴォルツマン定数をk、及び電子の電荷値をqとし、トランジスタサイズをn≒m、抵抗値をrth>>ronのように設定すると、オン時電流ion近辺ではトランジスタTr125に流れる電流i1とトランジスタTr126に流れる電流i2の関係はi2<<i1と仮定できるので、次の(6)〜(8)式となる。
【0173】
i=i1 ・・・(6)
i=(kT/qron)ln(n) ・・・(7)
ion=3×i=3(kT/qron)ln(n) ・・・(8)
【0174】
スレッショルド電流ith近辺ではroni=0と近似できるので、
i1=i/n→i2=i(n―l)/n ・・・(9)
i=(kT/qrth) n/(n―l)ln(mn/(n―1))
・・・(10)
ith=3×i
=3(kT/qrth)n/(n―l)ln(mn/(n―l))
・・・(11)
【0175】
となり、電流ionと電流ithは、抵抗値とトランジスタサイズ比で決まるバンドギャップ電圧値とで決定される形となる。P形、N形のタイプを反転させて、定電流源形電流アンプ51b−2と電流ミラー回路51b−1を入れ換えた回路、定電流源形電流アンプ51a−2と電流ミラー回路51a−1を入れ換えた回路も、同様に、電流ionと電流ithは、抵抗値とトランジスタサイズ比で決まるバンドギャップ電圧値で決定される形となる。
【0176】
トリガ入力端子からトリガ電流を流入或は流出させて、ithより大きな電流にするか小さな電流にするかによって、オン時電流をion、オフ時電流をゼロとしてオン、オフ動作をさせることができる。
【0177】
[II]図1の極性反転検出回路の動作
【0178】
図26は、図1の動作を説明するタイムチャートであり、この図を参照しつつ、第1の実施形態の極性反転検出回路の動作を説明する。
【0179】
一対の通信回線L1,L2には、局側からの起動信号または復旧信号が与えられる。起動か復旧かによって、通信回線L1,L2の極性反転の向きは逆となる。まず、通信回線L1が低電位で通信回線L2が高電位の状態から、通信回線Llが高電位で通信回線L2が低電位の状態となる極性反転が生じた場合について説明する。
【0180】
極性反転が開始されると、通信回線L1に対する通信回線L2の電位が次第に下がり、やがて通信回線L1と通信回線L2間の電位差がゼロの状態となる。電位差ゼロでは、全ての回路の電流がゼロであり、全回路がクリアされる。
【0181】
さらに、極性反転が進むと、通信回線L2に対する通信回線L1の電位が高くなっていく。定電流ON/OFF形保待回路50には、通信回線L1,L2の電位差に応じた電源電圧が整流回路20から供給され、該定電流ON/OFF形保待回路50は正常動作可能な状態に達する。エッジ検出回路30A及び30Bのグランド端子Gは、整流回路20の負極性出力端子に接続されているので、通信回線L1,L2の低電位側(現時点では通信回線L2が低電位側)から、整流ダイオードの順方向電圧分だけ高い電位にクランプされる。
【0182】
エッジ検出回路30Aの入力端子は、通信回線L1側に接続されており、エッジ検出回路30Aの入力端子とグランド端子G間には、通信回線L1と通信回線L2間の電位差よりも整流ダイオードの順方向電圧分だけ低い電圧が印加される。極性反転がさらに進むと、やがて電流が流れ始める電圧値Vonを越え、エッジ検出回路30Aに電流Itriが流れ始める。さらに電圧が高くなり、電流が流れなくなる電圧値Voff を越えると、流れていた電流Itriはゼロとなり、以後、電圧が高くなっても電流は流れない。以上、エッジ検出回路30Aは、極性反転過渡時の電圧がVonからVoff となる短時間だけ、電流Itriに比例する第1のエッジ検出トリガ電流Itaを出力する。つまり、疑似微分が実現される。
【0183】
―方、エッジ検出回路30Bの入力端子は、低電位側となっている通信回線L2に接続されており、入力端子とグランド端子間には整流ダイオードの準方向電圧分だけ低い電圧が加わるだけなので、電流は流れない。従って、エッジ検出回路30Bからはトリガ電流は出力されない。
【0184】
エッジ検出回路30Aから出力されたトリガ電流Itaは、0R回路40を通じて定電流ON/OFF形保持回路50をセットし、該保持回路50に定電流が流れ始める。定電流ON/OFF形保持回路50によって、トリガ電流Itaの短時間のパルスが、持続的な極性反転検出信号に変換され、図示しない外部回路へ極性反転情報が出力される。
【0185】
極性反転情報検出後に行われる通信が終了した時点で、外部回路からリセット信号が送られ、定電流ON/OFF形保持回路50はリセットされて、待機状態に戻る。通信回線L1が高電位で通信回線L2が低電位の状態から、該通信回線L1が低電位で通信回線L2が高電位の状態となる極性反転が生じた場合は、それら通信回線L1,L2が同電位に揃った後、通信回線L1がグランド電位側に、通信回線L2が高電位側となる。そのため今度は、エッジ検出回路30Bより第2のエッジ検出トリガ電流Itbが出力され、エッジ検出回路30A側はオフ状態を維持する。エッジ検出回路30Aとエッジ検出回路30Bの働きが入れ替わる以外は、前述と同様の動作が行われ、極性反転を検出できる。
【0186】
電流Ita,Itbは、入力電圧の変化速度dV/dtの値には、無関係に決まるトランジスタのバンドギャップ電圧と各回路内の抵抗値で決定される。
【0187】
テレメータ等のノーリンギング端末において、待機時及び極性反転検出時には殆ど電流が流れないので、交換機から通信回線L1,L2を介して送られてくる電圧Vlは、ほぼ電源電圧の48V(ボルト)になっている。そこで、各エッジ検出回路30A,30Bが電流オンをする電圧Von、電流が流れる上限電圧Voff を(12)式のように設定しておけば、図26の期間T等の待機時に電圧Vnの雑音があっても、エッジ検出回路30A,30Bの入力電圧がVoff 以下とならないので、誤トリガを出力せず誤動作しない。
【0188】
0<Von<Voff <48V
(48V―Voff ) >(待機時雑音レベルVn) ・・・(12)
【0189】
[III] 図1の極性反転検出回路の効果
【0190】
以上のように、この第1の実施形態の極性反転検出回路は、[I](2)で説明したエッジ検出回路30A,30Bを備えて構成している。エッジ検出回路30A,30Bには、次の(1−1)〜(1−4)の利点を有しいる。
【0191】
(1−1) 極性反転エッジ検出回路部分にキャパシタを用いないので、大きな容量を必要とするキャパシタが不要となり、IC化に適するとともにエッジ検出時以外では電流が流れず、低消費電力な構成にできる。
(1−2) 出力電流、つまり、トリガ電流Ita,Itbのレベルは、入力パルスの変化速度dV/dtの影響を受けず、定電流ループ31の電流設定値で決まるので、入力パルスの波形に無関係に安定したトリガレベルが得られる。
(1−3) 電圧Von,Voff の設定で、雑音による誤動作を防止できる。
(1−4) 流入電流出力と流出電流出力との両タイプの出力信号が得られるので、後段の定電流ON/OFF形保待回路50の構成の自由度が大きくなる。
この第1の実施形態の極性反転検出回路には、[I](3)で説明した定電流ON/OFF形スイッチ51を用いた定電流ON/OFF形保持回路50が用いられている。定電流ON/OFF形スイッチ51には(1−5),(1−6)の利点があり、定電流ON/OFF形保持回路50には(1−7)の利点がある。
(1−5) 定電流ON/OFF形スイッチ51は、オン時の電流ionと、オン、オフのスレッショルド電流ithとを独立に設定できる。定電流源形電流アンプを例えば図5(b)、図5(d)、スイッチ形電流アンプを図6(b)、図6(e)のような、バンドギャップ電圧と抵抗とで、オン時の電流ionとオン、オフのスレッショルド電流ithとが決まる回路を用いることにより、ion/ith比が温度変動や製造バラッキの影響を受けない回路になる。
【0192】
(1−6) 定電流ON/OFF形スイッチ51におけるオン時の電流ionとオン、オフのスレッショルド電流ithとは、ノイズレベルより大きく設定する必要があるが、ion/ith比が安定しているので、電流ionの値を下げて同比を小さくしても安定動作する。電流ionを小さくできるので、省電力化が可能となる。
(1−7) 定電流ON/OFF形保持回路50は、出力回路となる電流ミラー回路M11,M12とフォトカプラ52とに、オン、オフする全電流を流すので、高効率な保持回路となる。
従って、図1の極性反転検出回路は、次の(1−8)〜(1−13)の効果を奏することになる。
(1−8) 従来、微分動作に不可欠とされていた容量の大きなキャパシタを不要とすることと、待機時ゼロパワーの両立を可能にしている。
(1−9) 待機時の誤動作を防止できる。
(1−10) 極性反転時に、その電位変化速度dV/dtに関係しない、一定レベルのトリガ電流Ita,Itbが得られるので、雑音耐力のある極性反転検出回路を実現できる。
【0193】
(1−11) エッジ検出回路30A,30Bの電流値Itriと、定電流ON/OFF形保持回路50のオン時の定電流値ionと、定電流ON/OFF形保持回路50がオン、オフのどちらに移行するかを分ける入力トリガ電流スレッショルド電流ithとの、3つの電流値を、回路内トランジスタのサイズ比で決まるバンドギャップ電圧と回路内抵抗値のみで決定される構成としたので、温度が変化しても、(ion/ith)と(Itri/ith)の比を一定値に保てるので、各電流値を下げ、かつ、各電流値間のマージンを小さく(電流比を小さく)しても安定動作が可能となる。結果、省電力化、或は本発明回路用いた通信端末の高並列回路数化が可能となる。
(1−12) 極性反転エッジ検出回路部分にキャパシタを用いていないので、ベル信号入力時のように、極性反転が短時間内に複数発生し、かつ、ラインの極性によってライン間電圧が異なる場合も、極性反転の周期数履歴にも関係なく、流れる電流値を一定に保つので、局線の平衡性を崩さない。
(1−13) エッジ検出回路30A,30Bの出力信号をワイヤードORのOR回路40で合成(即ち、論理和演算)するので、従来では2回路を要していた保持回路を、定電流ON/OFF形保持回路50の1回路にすることができる。その結果、回路数の削減と、外付け部品(キャパシタやフォトカプラ等)の削減ができる。
【0194】
(第2の実施形態)
【0195】
図27は、本発明(請求項2)の第2の実施形態を示す極性反転検出回路の構成ブロック図であり、図1に共通する要素には共通の符号が付されている。
【0196】
この極性反転検出回路は、一対の通信回線Ll,L2からの起動信号及び復旧信号である極性反転情報を検出するためのノーリンギング端末等の極性反転検出回路であり、通信回線Ll、L2に流れる電流を全波整流して一定の極性の電圧を出力する全波整流回路20と、起動信号又は復旧信号の極性反転エッジを検出して第1のエッジ検出トリガ電流Itaを出力する第1のエッジ検出回路30Aと、復旧信号又は起動信号の極性反転エッジを検出して第2のエッジ検出トリガ電流Itbを出力する第2のエッジ検出回路30Bとを備えている。整流回路20とエッジ検出回路30A,30Bは、第1の実施形態と同様の構成であり、通信回線L1,L2に対して同様に接続されている。
【0197】
整流回路20の正極性出力端子(+)と負極性出力端子(−)の間には、定電流ON/OFF&切替形保持回路60が接続され、この定電流ON/OFF&切替形保持回路60には、各エッジ検出回路30A,30Bからのトリガ電流Ita,Itbが入力されると共に、外部からのリセット信号が入力されるようになっている。定電流ON/OFF&切替形保持回路60は3つの出力端子を有している。通信回線L1の極性反転の立ち上がりを示す論理Q1と、通信回線L2の立ち上がりを示す論理Q2と、極性反転の有無を示す論理(Q1+Q2)を示すようになっている。つまり、(Q1=1&Q2=0)、(Q1=0&Q2=1)、及び(Q1=Q2=0)の3状態が示されるようになっている。
【0198】
定電流ON/OFF&切替形保持回路60の構成及び機能[IV]と、図27の極性反転検出回路の動作[V]と、その効果[VI]とを別けて説明する。
【0199】
[IV] 定電流ON/OFF&切替形保持回路60の構成及び機能
【0200】
図28(請求項9)は、図27中の定電流ON/OFF&切替形保持回路60を示す構成ブロック図である。
【0201】
定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、電流ミラー回路M20と、インタフェイス回路61と、定電流ON/OFF形スイッチ62と、電流切替形スイッチ63と、該電流切替形スイッチ63に接続された2個のフォトカプラ64,65とを備えている。電流ミラー回路M 20及びフォトカプラ64,65により、出力部が構成されている。
【0202】
電流ミラー回路M20は、第1の実施形態で説明した図4から選択された電流ミラー回路で構成されている。電流ミラー回路M20のコモン端子COMが電源V+に接続されている。定電流ON/OFF形スイッチ62は、第1の実施形態の図14〜図24で説明した定電流ON/OFF形スイッチ51と同等な構成である。電流ミラー回路M20の入力端子Iに、定電流ON/OFF形スイッチ62の定電流流路の流入側端子が接続されている。定電流ON/OFF形スイッチ62の定電流流路の流出側端子が電流切替形スイッチ63のプラス電源端子に接続され、電流切替形スイッチ63のマイナス電源端子が電源V―に接続されている。
【0203】
電流切替形スイッチ63は、2つの電流出力端子Q,Q/を有し、該出力端子Q,Q/を選択して電流を出力する構成である。一方の電流出力端子Qに第1の出力部であるフォトカプラ64が接続され、他方の電流出力端子Q/に第2の出力部であるフォトカプラ65が接続されている。各フォトカプラ64,65の出力先がグランドレベルの異なる外部機器になっている。
【0204】
エッジ検出回路30Aの出力するトリガ電流Itaは、起動側又は復旧側極性反転を示すものであり、該トリガ電流Itaはインタフェイス回路61の入力端子IN1に入力される構成である。エッジ検出回路30Bの出力するトリガ電流Itbは、復旧側又は起動側極性反転を示すものであり、該トリガ電流Itbがインタフェイス回路61の入力端子IN2に入力される構成である。
【0205】
インタフェイス回路61の入力端子IN1に対応する出力端子O1は電流切替形スイッチ63のセット端子Sに、インタフェイス回路61の入力端子IN2に対応する出力端子O2が、電流切替形スイッチ63のリセット端子Rに接続されている。インタフェイス回路61の入力端子INl、IN2の論理和を求めた結果を出力する出力端子O3が、定電流ON/OFF形スイッチ62のセット端子Sに接続されている。定電流ON/OFF形スイッチ62のリセット端子Rには、図示しない外部回路からのリセット信号が入力される構成である。電流ミラー回路M20の出力端子が、定電流ON/OFF&切替形保持回路60の出力端子になっている。
【0206】
[IV](1) 電流切替形スイッチ63の構成と機能
【0207】
図29(a),(b)は、図28中の電流切替形スイッチ63の具体的回路例(その1、2)を示す回路図である。
【0208】
図29(a)は、4個のNPNトランジスタTr131〜Tr134を備えている。トランジスタTr131のコレクタとプラス電源端子間に負荷抵抗Rc1が接続され。トランジスタTr132のコレクタとプラス電源端子間には抵抗Rc2が接続されている。トランジスタTr131のコレクタとトランジスタTr132のベース間に抵抗Rb1が接続され、トランジスタTr132のコレクタとトランジスタTr131のべース間には抵抗Rb2が接続されている。
【0209】
各トランジスタ133,134のベースが、この電流切替形スイッチ63のセット入力端子Sとリセット入力端子Rにそれぞれなっており、該各トランジスタ133,134はトリガ入力バッファトランジスタを構成している。トリガ入力バッファトランジスタになるトランジスタTr133のコレクタが、トランジスタTr131のコレクタに接続されている。トリガ入力バッファトランジスタになるトランジスタTr134のコレクタが、トランジスタTr132のコレクターに接続されている。
【0210】
各トランジスタ131〜134のエミッタは、まとめてマイナス電源端子に接続されている。負荷抵抗Rc1の両端が電流出力部Qに、負荷抵抗Rc2の両端が電流出力部Q/である。各電流出力部Q,Q/にフォトカプラ64,65が接続される構成である。
【0211】
図29(b)も、4個のNPNトランジスタTr141〜Tr144を備えている。トランジスタTr141のコレクタとプラス電源端子間に負荷抵抗Rc3が接続され。トランジスタTr142のコレクタとプラス電源端子間にはRc4が接続されている。トランジスタTr141のコレクタとトランジスタTr142のベース間に抵抗Rb3が接続され、トランジスタTr142のコレクタとトランジスタTr141のべース間には抵抗Rb4が接続されている。
【0212】
各トランジスタ143,144のベースが、セット入力端子Sとリセット入力端子Rに接続され、該各トランジスタ143,144はトリガ入力バッファトランジスタを構成している。トリガ入力バッファトランジスタになるトランジスタTr143のコレクタが、トランジスタTr142のベースに接続されている。トリガ入力バッファトランジスタになるトランジスタTr144のコレクタが、トランジスタTr141のベースに接続されている。
【0213】
各トランジスタ141〜144のエミッタは、まとめてマイナス電源端子に接続されている。負荷抵抗Rc3の両端が電流出力部Qであり、負荷抵抗Rc4の両端が電流出力部Q/である。
【0214】
図29(a),(b)の回路は、良く知られた正帰還ループ回路である。例えば、図29(a)のトランジスタTr131とTr132のどちらか一方がオンし始めると、他方はオフに向う。セット入力端子S又はリセット入力端子Rからのトリガ電流入力により任意の側をオンに向かわせることができ、安定状態では一方がオンで他方がオフとなる構成である。図29(b)中のトランジスタTr141とTr142も、トランジスタTr131,Tr132と同等の関係である。
【0215】
[IV](2) インタフェイス回路61の構成
【0216】
図30(a)〜(d)及び図31(a),(b)は、図28中のインタフェイス回路61の構成例を示す図である。
【0217】
インタフェイス回路61は、各入力端子IN1,IN2につながる前段回路と、各出力端子O1,O2,O3につながる後段の定電流ON/OFF形スイッチ62及び電流切替形スイッチ63との間で、前段回路の出力電流で後段回路が正しく動作できるように、端子IN1→端子O1及び端子IN2→端子O2では電流方向の整合を行い、(端子IN1、端子IN2)→端子O3では該端子IN1と端子IN2のOR機能の実現と電流方向の整合の両方を実現する構成である。
【0218】
電流方向の反転は内部の電流ミラー回路で実現し、OR機能はワイヤードORにて実現している。入力端子INlにトリガパルス電流を入力すると、出力端子O1とO3に出力する。入力端子IN2にトリガパルス電流を入力すると、出力端子O2とO3に出力する構成である。
【0219】
図30(a)では、入力が流入電流のオン、オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コモン端子COMが電源V−に接続された2個の電流ミラー回路M21,M22を備えている。入力端子IN1は、インタフェイス回路の出力端子O1に接続されると共に電流ミラー回路M21の入力端子Iに接続され、該電流ミラー回路M21の出力端子Oが、ワイヤードOR61aを介してインタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。入力端子IN2はインタフェイス回路の出力端子O2に接続されると共に電流ミラー回路M22の入力端子Iに接続され、該電流ミラー回路M22の出力端子Oが、ワイヤードOR61aを介してインタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。
【0220】
図30(b)でも、入力が流入電流のオン、オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コモン端子COMが電源V−に接続された2個の電流ミラー回路M23,M24と、コモン端子COMが電源V+に接続された電流ミラー回路M25とを備えている。入力端子IN1は、インタフェイス回路の出力端子O1に接続されると共に電流ミラー回路M23の入力端子に接続され、該電流ミラー回路M23の出力端子Oが、ワイヤードOR61bを介して電流ミラー回路M25の入力端子Iに接続されている。入力端子IN2はインタフェイス回路の出力端子O2に接続されると共に電流ミラー回路M24の入力端子Iに接続され、該電流ミラー回路M24の出力端子Oが、ワイヤードOR61bを介して電流ミラー回路M25の入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路M25の出力端子Oがインタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。
【0221】
図30(c)は、入力が流出電流のオン、オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コモン端子COMが電源V+に共通接続された2個の二出力電流ミラー回路M26,M27を備えている。入力端子IN1は電流ミラー回路26の入力端子Iに接続され、入力端子IN2が電流ミラー回路27の入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路26の一方の出力端子がインタフェイス回路の出力端子O1に接続され、他方の出力端子がワイヤードOR61cを介してインタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。電流ミラー回路27の一方の出力端子がインタフェイス回路の出力端子O2に接続され、他方の出力端子がワイヤードOR61cを介して出力端子O3に接続されている。
【0222】
図30(d)も、入力が流出電流のオン、オフである場合のインタフェイス回路を示し、各コモン端子COMが電源V+に共通接続された2個の二出力電流ミラー回路M28,M29と、コモン端子COMが電源V−に接続された電流ミラー回路M30とを備えている。入力端子IN1は電流ミラー回路28の入力端子Iに接続され、入力端子IN2が電流ミラー回路29の入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路28の一方の出力端子がインタフェイス回路の出力端子O1に接続され、他方の出力端子がワイヤードOR61dを介して電流ミラー回路M30の入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路29の一方の出力端子はインタフェイス回路の出力端子O2に接続され、他方の出力端子がワイヤードOR61dを介して電流ミラー回路M30の入力端子Iに接続されている。電流ミラー回路M30の出力端子Oがインタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。
【0223】
図31(a)は、入力が流入/流出の両方の電流形式を持つ場合のインタフェイス回路を示し、カソードが共通に電源V−に接続された2個のダイオードd61,d62を備えている。入力端子IN1の電流流入側がインタフェイス回路の出力端子O1に接続されると共に、ダイオードd61のアノードに接続されている。入力端子IN2の電流流入側がインタフェイス回路の出力端子O2に接続されると共にダイオードd62のアノードに接続されている。入力端子IN1,IN2の電流出力側がワイヤードOR61eで接続されると共にインタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。
【0224】
図31(b)も、入力が、流入/流出の両方の電流形式を持つ場合のインタフェイス回路を示し、カソードが共通に電源V−に接続された2個のダイオードd63,d64と、コモン端子COMが電源V+に接続された電流ミラー回路M31とを、備えている。入力端子IN1の電流流入側が、インタフェイス回路の出力端子O1に接続されると共に、ダイオードd63のアノードに接続されている。入力端子IN2の電流流入側が、インタフェイス回路の出力端子O2に接続されると共にダイオードd64のアノードに接続されている。入力端子IN1,IN2の電流出力側が、ワイヤードOR61fで接続されている。ワイヤードOR61fの出力側が、電流ミラー回路M31の入力端子Iに接続され、該電流ミラー回路M31の出力端子Oが、インタフェイス回路の出力端子O3に接続されている。
【0225】
図30(a),(c)及び図31(a)は、後段の定電流ON/OFF形スイッチ62が、流出電流トリガでオンとなる回路(図16,18,20,21,22等)に用いるインタフェイス回路であり、図30(b),(d)及び図31(b)は、流入電流トリガでオンとなる回路(図17,19等)に用いるインタフェイス回路である。
【0226】
[IV](3)定電流ON/OFF&切替形保持回路60の機能
【0227】
待機の状態では、トリガ電流Ita,Itbと外部からリセット信号の各入力電流がゼロであり、定電流ON/OFF形スイッチ62もオフである。定電流ON/OFF形スイッチ62がオフであると、電源V+と電源V−との間に定電流ON/OFF形スイッチ62と直列に接続されている電流切替形スイッチ63と電流ミラー回路M20とに電流が流れず、電流ミラー回路M20の出力電流がゼロである。また、フォトカプラ64,65に流れる電流もゼロ(フォトカプラ出力オープン)である。
【0228】
今、入力端子IN1からトリガ電流Itaを入力すると、インタフェイス回路61により、電流切替形スイッチ63と定電流ON/OFF形スイッチ62の、それぞれのセット入力端子Sにトリガ電流Itaが供給される。結果、定電流ON/OFF形スイッチ62がオンとなり、電流切替形スイッチ63と電流ミラー回路M20に電流が流れ、同電流ミラー回路の出力端子Oから定電流が出力される。
【0229】
この時、電流切替形スイッチ63はセット入力に対応し、電流出力端子Qから電流を出力する。よって、フォトカプラ64に電流が流れる。一方、電流出力端子Q/からは電流を出力せず、フォトカプラ65には電流が流れない。
【0230】
待機の状態から、入力端IN2を介してトリガ電流Itbが入力されると、インタフェイス回路61により、電流切替形スイッチ63のリセット入力端子Rと定電流ON/OFF形電流スイッチ62のセット入力端子Sとに、そのトリガ電流電流Itbが供給される。結果、定電流ON/OFF形スイッチ62がオンとなり、電流切替形スイッチ62と電流ミラー回路M20に電流が流れ、その電流ミラー回路M20の出力端子Oから定電流が出力される。
【0231】
この時、電流切替形スイッチ63はリセット入力に対応し、電流出力端子Q/から電流を出力する。よって、フォトカプラ65に電流が流れる。一方、電流出力端子Qからは電流を出力せず、フォトカプラ64には電流が流れない。
【0232】
定電流ON/OFF形スイッチ62がオン(出力端子Q又はQ/が電流を出力)した状態で、定電流ON/OFF形スイッチ62のリセット入力端子Rにトリガ電流を入力すると、この定電流ON/OFF形スイッチ62がオフとなり、待機の状態に戻る。
【0233】
定電流ON/OFF形スイッチ62がオン、電流切替形スイッチ63の出力端子Qが電流を出力してフォトカプラ64がオン、フォトカプラ65がオフ、電流ミラー回路M20が定電流を出力している状態で、入力端子IN2よりトリガ電流Itbを入力した場合、電流切替形スイッチ63のリセット入力端子Rと定電流ON/OFF形電流スイッテ62のセット入力端子Sにトリガ電流が入力されることになり、出力端子Q/が電流を送出してフォトカプラ65に電流が流れ、出力端子Qは電流の送出を停止する。つまり、フォトカプラ64には電流がない。電流ミラー回路M20は定電流出力を維持する。
【0234】
定電流ON/OFF形スイッチ62がオン、電流切替形スイッチ63の出力端子Q/が電流を出力してフォトカプラ65がオン、出力端子Qが電流を供給せずにフォトカプラ64がオフ、電流ミラー回路M20が定電流出力を行っている状態で、入力端子IN1からトリガ電流Itaを入力した場合は、電流切替形スイッチ63と定電流ON/OFF形スイッチ62のセット入力端子Sにトリガ電流が入力され、出力端子Qが電流を出力してフォトカプラ64に電流が流れる。出力端子Q/は電流の供給を停止してフォトカプラ65には電流が流れなくなる。電流ミラー回路M20は定電流出力を維持する。
【0235】
以上を整理すると、定電流ON/OFF形スイッチ62ヘのリセット信号が入力されると、全ての出力がオフの待機の状態に戻る。入力端子IN1からのトリガ電流Itaが入力されることにより、フォトカプラ64がオン、フォトカプラ65がオフとなる。入力端子IN2からのトリガ電流Itbが入力されると、フォトカプラ65がオンとなり、フォトカプラ64がオフとなる。電流ミラー回路M20は、入力端子IN1,IN2のいずれのトリガ電流の入力の場合もオンして、電流を出力する。即ち、極性反転検出結果を保持して示すことになる。定電流ON/OFF形スイッチ62と、電流切替形スイッチ63と、電流ミラー回路M20との位置関係は、電源間に直列接続されていればよいので、挿入順序を替え(インターフェイス回路での調整は必要になるが)ても同じ機能を果たす。
【0236】
[V] 図27の極性反転検出回路の動作
【0237】
図32は、図27の極性反転検出回路の動作を示すタイムチャートであり、この図32を参照しつつ、第2の実施形態の極性反転検出回路の動作を説明する。
【0238】
通信回線L1,L2の起動か復旧かにより、該通信回線L1,L2の極性反転の向きは逆となる。まず、通信回線LIが低電位で通信回線L2が高電位の状態から、通信回線L1が高電位で通信回線L2が低電位の状態となる極性反転が生じた場合について説明する。
【0239】
極性反転が開始されると、通信回線L1に対する通信回線L2の電位が次第に下がり、これら通信回線L1と通信回線L2間の電位差がゼロの状態となる。電位差ゼロでは、全ての回路の電流がゼロとなり全回路がクリアされる。
【0240】
さらに、極性反転が進むと、通信回線L2に対する通信回線L1の電位が上昇し、定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、通信回線L1,L2の電位差に応じた電源電圧を整流回路20から供給され、正常動作可能な状態に達する。
【0241】
各エッジ検出回路30A,30Bのグランド端子Gは、整流回路20の負極性出力端子(−)側に接続されているので、通信回線L1,L2の低電位側(現時点ではL2が低電位側)から整流ダイオードの順方向電圧分だけ高い電位に、それぞれクランプされる。
【0242】
エッジ検出回路30Aの入力端子は通信回線L1に接続されており、エッジ検出回路30Aの入力端子とグランド端子G間には、通信回線L1−L2間の電位差よりも整流ダイオードの順方向電圧分だけ低い電圧が印加される。極性反転がさらに進むと、やがて電流が流れ始める電圧値Vonを超え、エッジ検出回路30Aに電流Itriが流れ始める。さらに電圧が高くなり、電流が流れなくなる電圧値Voff を超えると、流れていた電流Itriはゼロとなり、以後、電圧が高くなっても電流は流れない。以上、エッジ検出回路30Aは、極性反転過渡時電圧の、VonからVoff となる短時間だけ、電流Itriに比例するトリガ電流Itaを出力する。つまり、疑似微分が実現される。一方、エッジ検出回路30Bの入力端子は、低電位側となっている通信回線L2に接続されており、入力端子とグランド端子G間には整流ダイオードの順方向電圧分だけ低い電圧が加わるだけなので電流は流れない。従って、エッジ検出回路30Bからは、トリガ電流は出力されない。
【0243】
エッジ検出回路30A,30Bの出力するトリガ電流は、エッジ検出トリガ信号として、定電流ON/OFF&切替形保持回路60のインタフェイス回路61に入力する。インタフェイス回路61は、エッジ検出回路30A,30Bからのエッジ検出トリガ電流の信号レベルを加工して電流切替形スイッチ63の切替動作を誘起するトリガ電流と、信号レベルを加工すると共にOR機能で合成して定電流ON/OFF形スイッチ62をオンさせるトリガ電流とを作る。
【0244】
定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、待機の状態では電流は流れていない。定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、エッジ検出回路30Aからのトリガ電流を得ると、定電流ON/OFF形スイッチ62をオンさせて電流切替形スイッチ63のコモン電流となる定電流を流し、あわせて電流切替形スイッチ62の出力端子Qから電流を出力する(フォトカプラ64がオンする)。
【0245】
同様に、エッジ検出回路30Bからのトリガ電流Itbを得ると、定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、定電流ON/OFF形スイッチ62をオンさせて、電流切替形スイッチ63のコモン定電流を流すと共に、電流切替形スイッチ63の出力端子Q/から電流を出力する(フォトカプラ65がオンする)。
【0246】
外部機器からのリセット信号は、定電流ON/OFF形スイッチ62をオフさせるので、電流切替形スイッチ63のコモン電流がゼロとなり、各出力端子Q,Q/からは電流が出力されず、フォトカプラ64,65が共にオフする。
【0247】
以上、極性反転の方向によって、エッジ検出回路30Aまたはエッジ検出回路30Bが、極性反転エッジを検出してトリガパルス電流Ita,Itbをそれぞれ出力し、定電流ON/OFF&切替形保持回路60の出力端子Qまたは出力端子Q/から電流を出力する。通信終了など、極性反転情報の保持の必要が無くなった時点で、外部回路から出力されるリセット信号でリセットされ、定電流ON/OFF&切替形保持回路60は、待機の状態(Q1=Q2=0、電流ゼロ)に戻る。
【0248】
例えば、ベル信号入力時のように、外部機器からのリセット信号がないまま極性反転が生ずる場合も、エッジ検出回路30A,30Bからは、極性反転に応じて交互にトリガ電流Ita,Itbが出力され、それに応じて、定電流ON/OFF&切替形保持回路60の出力端子Q,Q/からは、交互に電流が出力される。そして、最後に残った極性状態に応じて出力端子Qまたは出力端子Q/が電流を出力する。
この場合も、通信終了など極性反転情報の保持の必要が無くなった時点で、外部回路からのリセット信号によってリセットされ、待機の状態に戻る。
【0249】
[VI] 図27の極性反転検出回路の効果
【0250】
以上のように、この第2の実施形態の極性反転検出回路は、第1の実施形態と同様のエッジ検出回路30A,30Bを用いて、通信回線L1,L2の極性反転の検出を行う構成であり、第1の実施形態の(1−1)から(1−7)の利点を持つ。その上、第2の実施形態の極性反転検出回路は、定電流ON/OFF&切替形保持回路60を備えている。
【0251】
定電流ON/OFF&切替形保持回路60では、第1の実施形態と同様の定電流ON/OFF形スイッチ62の定電流値によって、2つのフォトカプラ64,65に流れる電流の大きさを決定できるため、1本の抵抗値で双方の電流値をばらつき無く決定できる。従来、起動と復旧に対応する2つのフォトカプラ64,65の出力を得ようとすると、それぞれのフォトカプラに対応する2つの保持回路が必要であり、双方が同時オンの誤動作をする可能性があったが、これを1つの回路で3つの出力状態(フォトカプラ64のみがオン、フォトカプラ65のみがオン、両方がオフ)が得られるようにしているので、部品点数の少ない回路を実現し、双方同時オンの誤動作を皆無にできる。
【0252】
従って、図27の極性反転検出回路は、次の(2−1)〜(2−7)等の利点を有することになる。
(2−1) 従来、微分動作に不可欠とされていた大容量のキャパシタを不要とすることと、待機時ゼロパワーの両立を可能にしている。
(2−2) 待機時の誤動作を防止できる。
(2−3) 極性反転時に、その電位変化速度dV/dtに関係しない、一定レベルのトリガ電流Ita,Itbが得られるので、雑音耐力のある極性反転検出回路を実現できる。
(2−4) エッジ検出回路30A,30Bの電流値Itriと、定電流ON/OFF&切替形保持回路60のオン時の定電流値ionと、定電流ON/OFF&切替形保持回路60がオン、オフのどちらに移行するかを分ける入力トリガ電流スレッショルド電流ithとの、3つの電流値を、回路内トランジスタのサイズ比で決まるバンドギャップ電圧と回路内抵抗値のみで決定される構成としたので、温度が変化しても、(ion/ith)と(Itri/ith)の比を一定値に保てるので、各電流値を下げ、かつ、各電流値間のマージンを小さく(電流比を小さく)しても安定動作が可能となる。結果、省電力化、或は本回路を用いて構成する通信端末装置の高並列回路数化が可能となる。
【0253】
(2−5) 極性反転エッジ検出回路部分にキャパシタを用いていないので、ベル信号入力時のように、極性反転が短時間内に複数発生し、かつ、±の電位状態でライン間電圧が異なる場合も、極性反転の周期数履歴にも関係なく、流れる電流値を一定に保つので、局線の平衡性を崩さない。
(2−6) 回路数の削減と、外付け部品(キャパシタやフォトカプラ等)の削減ができる。
(2−7) ベル信号のように、短時間に複数の極性反転が現れる場合も、出力端子Q,Q/からの安定した交互の電流出力が得られるので、図示しない外部回路で、「短時間に、リセットの入らない複数の交互出力保持出力がある」こと、または周波数を検出することで、ベル信号の検出も可能になる。
【0254】
なお、本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、エッジ検出回路30A,30B等で用いられた図3の回路に、発光素子やアイソレータを直列に接続し、又は電流ミラー回路の入力端子を接続して該電流ミラー回路の出力端子に発光素子やアイソレータを接続し、電圧Vonを正常電圧の下限値に設定し、Voff を正常電源電圧の上限値に設定することで、直流電源を監視する直流電源監視回路を構成することができる。つまり、正常電圧を出力している時、発光素子やアイソレータが動作する。
【0255】
又、以上の発明回路は、全波整流回路出力の負側をグランドとして、正側を電源とする回路であるが、トランジスタのPN極性を反転しダイオードのアノードとカソードを逆向きに変更することにより、全波整流回路出力の正側をグランドに負側を電源とする回路として、同機能を実現できる。
【0256】
【発明の効果】
【0257】
以上詳細に説明したように、請求項1、4に係る発明によれば、保持回路を1つにすることができ、回路数と外付け部品を削減できると共に、誤った極性反転検出情報を出力することがなくなる。第1のエッジ検出回路は、極性反転に伴い第1の通信回線の電位が上 昇して第1の閾値電位Vonを超えると一定の第1のエッジ検出トリガ電流を出力し、第1の通信回線の電位がさらに上昇して第2の閾値電位Voffを超えると一定の第1のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する構成にし、第2のエッジ検出回路は、極性反転に伴い第2の通信回線の電位が上昇して第1の閾値電位Vonを超えると一定の第2のエッジ検出トリガ電流を出力し、第2の通信回線の電位がさらに上昇して第2の閾値電位Voffを超えると一定の第2のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する構成にしたので、キャパシタを用いない疑似微分回路が実現し、転極速度の影響を受けず安定したエッジ検出トリガ電流が得られる。
【0258】
特に、この請求項1に係る発明では、第1、第2のエッジ検出回路において、第1の定電圧素子のブレークダウンにより定電流ループを動作させることで定電流が流れることを開始し、その後に第2の定電圧素子のブレークダウンにより帰還ループを動作して、定電流の流れを止めるようにすることで、エッジ検出トリガ電流を得ることができる構成にしているので、第1及び第2の定電圧素子におけるブレークダウン電圧の設定にてエッジ検出トリガ電流の流れる時間を調整することが容易にできる。
【0259】
請求項2、4に係る発明によれば、請求項1に係る発明と同様に、保持回路を1つにすることができ、回路数と外付け部品を削減できると共に、誤った極性反転検出情報を出力することがなくなり、さらに、キャパシタを用いない疑似微分回路が実現し、転極速度の影響を受けず安定したエッジ検出トリガ電流が得られる。その上、請求項1に係る発明と同様に、第1、第2のエッジ検出回路において、第1及び第2の定電圧素子におけるブレークダウン電圧の設定にてエッジ検出トリガ電流の流れる時間を調整することが容易にできる。しかも、保持回路が3つの出力状態をとるので、起動と復旧の両方の信号に対する情報を出力することが可能になる。
【0260】
請求項3に係る発明によれば、(Vp−Voff)>Vnとなるように第2の閾値電位Voffを設定したので、転極速度の影響を受けず安定したエッジ検出トリガ電流が得られ、さらに、その電圧範囲の設定により、雑音耐力に優れた極性反転検出回路を実現できる。
【0261】
請求項5に係る発明によれば、保持回路が、定電流 ON/OFF 形スイッチ、及び第1、第2の出力用電流ミラー回路を備えているので、低消費電力の極性反転検出回路を実現できる。
【0262】
請求項6、7、8に係る発明によれば、定電流 ON/OFF 形スイッチを定電流ループ及びスイッチループにより構成したので、容易に集積化できる。
請求項9に係る発明によれば、保持回路が、インタフェイス回路、定電流 ON/OFF 形スイッチ、電流切替形スイッチ回路、及び出力部を備えているので、低消費電力の極性反転検出回路を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す極性反転検出回路の回路図である。
【図2】 従来の極性反転検出回路の回路図である。
【図3】 図1中のエッジ検出回路の要素を示すブロック図である。
【図4】 図4は、線形電流ミラー回路を説明する図である。
【図5】 図5は、非線形電流アンプ(定電流源形電流アンプ)を説明する図である。
【図6】 図6は、非線形電流アンプ(スイッチ形電流アンプ)を説明する図である。
【図7】 図3のエッジ検出回路の構成例を示す回路図である。
【図8】 エッジ検出回路の印加電圧と流れる電流の関係を示す図である。
【図9】 エッジ検出過渡時の印加電圧と流れる電流の波形を示す図である。
【図10】 図3中の定電圧素32,34の挿入位置を示すブロック図である。
【図11】 複数の電流ミラー回路を1つの電流ミラー回路で置換えた図7の変形例を示すブロック図である。
【図12】 帰還ループ33にMOSトランジスタを用いた図7の回路例を示す回路図である。
【図13】 図13は、図7の他の構成例を示す回路図である。
【図14】 図1中の定電流ON/OFF形保持回路50の構成例を示すブロック図である。
【図15】 図14中の定電流ON/OFF形スイッチの構成要素を説明する図である。
【図16】 図14の定電流ON/OFF形スイッチの第1の具体例(その1)を示す図である。
【図17】 図14の定電流ON/OFF形スイッチの第1の具体例(その2)を示す図である。
【図18】 図16を用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図である。
【図19】 図17を用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図である。
【図20】 図14の定電流ON/OFF形スイッチの第2の具体例を示す図である。
【図21】 図20の定電流ON/OFF形スイッチの変形例を説明する回路図である。
【図22】 図21を用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路図である。
【図23】 定電流ON/OFF形スイッチの第3の具体例を示すブロック図である。
【図24】 図23の変形例を示す図である。
【図25】 図24の定電流ON/OFF形スイッチを用いた図14の定電流ON/OFF形保持回路の回路例を示す回路図である。
【図26】 図1の動作を説明するタイムチャートである。
【図27】 本発明の第2の実施形態を示す極性反転検出回路の構成ブロック図である。
【図28】 図27中の定電流ON/OFF&切替形保持回路60を示す構成ブロック図である。
【図29】 図28中の電流切替形スイッチ63の具体的回路例を示す回路図である。
【図30】 図28中のインタフェイス回路61の構成例を示す図である。
【図31】 図28中のインタフェイス回路61の構成例を示す図である。
【図32】 図27の極性反転検出回路の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
20 整流回路
30A,3OB エッジ検出回路
31 定電流ループ
32,34 定電圧素子
33 帰還ループ
35,36 電流ミラー回路
40 OR回路
50 定電流ON/OFF形保持回路
51,62 定電流ON/OFF形スイッチ
52,64,65 フォトカプラ
60 定電流ON/OFF&切替形保持回路
63 電流切替形スイッチ
M1〜M20 電流ミラー回路
C1 定電流源形電流アンプ
S1 スイッチ形電流アンプ
ILP 定電流ループ
SWP スイッチループ
Claims (9)
- 起動信号及び復旧信号である極性反転の情報が送られてくる一対の第1及び第2の通信回線に接続され、前記第1及び第2の通信回線に流れる電流を整流して正極性出力端子及び負極性出力端子から一定の極性の電位差を出力する整流回路と、
前記第1の通信回線と前記負極性出力端子との間に接続され、前記負極性出力端子の電位を基準にして前記第1の通信回線の電位に対して設定された第1の閾値電位Von(但し、Vp>Von>0、Vp;第1、第2の通信回線の待機時における負極性出力端子と第1、第2の通信回線との間の電位差)及び第2の閾値電位Voff(但し、Vp>Voff>Von>0)を有し、前記極性反転に伴い前記第1の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えると一定の第1のエッジ検出トリガ電流を出力し、前記第1の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えると前記一定の第1のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する第1のエッジ検出回路と、
前記第2の通信回線と前記負極性出力端子との間に接続され、前記負極性出力端子の電位を基準にして前記第2の通信回線の電位に対して設定された前記第1の閾値電位Von及び前記第2の閾値電位Voffを有し、前記極性反転に伴い前記第2の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えると一定の第2のエッジ検出トリガ電流を出力し、前記第2の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えると前記一定の第2のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する第2のエッジ検出回路と、
前記第1及び第2のエッジ検出回路の出力端子に接続され、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流の論理和を求めて論理和信号を出力する論理和回路と、
前記論理和回路の出力端子に接続されると共に、前記正極性出力端子と前記負極性出力端子との間に接続されて前記整流回路の出力を電源として動作し、前記論理和信号により立ち上がり、前記極性反転後に与えられるリセット信号により立ち下がるパルス状の極性反転情報検出信号を出力する保持回路と、
を備えた極性反転検出回路であって、
前記各エッジ検出回路は、
前記第1又は第2の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えるとブレークダウンする第1の定電圧素子と、
前記第1又は第2の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えるとブレークダウンする第2の定電圧素子と、
前記第2の定電圧素子のブレークダウンにより動作する帰還ループ回路と、
前記第1の定電圧素子のブレークダウンにより動作して前記一定の第1又は第2のエッジ検出トリガ電流を流し、前記帰還ループ回路の動作により前記一定の第1又は第2のエッジ検出トリガ電流の流れを停止する定電流ループ回路と、
を有することを特徴とする極性反転検出回路。 - 起動信号及び復旧信号である極性反転の情報が送られてくる一対の第1及び第2の通信回線に接続され、前記第1及び第2の通信回線に流れる電流を整流して正極性出力端子及び負極性出力端子から一定の極性の電位差を出力する整流回路と、
前記第1の通信回線と前記負極性出力端子との間に接続され、前記負極性出力端子の電位を基準にして前記第1の通信回線の電位に対して設定された第1の閾値電位Von(但し、Vp>Von>0、Vp;第1、第2の通信回線の待機時における負極性出力端子と第1、第2の通信回線との間の電位差)及び第2の閾値電位Voff(但し、Vp>Voff>Von>0)を有し、前記極性反転に伴い前記第1の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えると一定の第1のエッジ検出トリガ電流を出力し、前記第1の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えると前記一定の第1のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する第1のエッジ検出回路と、
前記第2の通信回線と前記負極性出力端子との間に接続され、前記負極性出力端子の電位を基準にして前記第2の通信回線の電位に対して設定された前記第1の閾値電位Von 及び前記第2の閾値電位Voffを有し、前記極性反転に伴い前記第2の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えると一定の第2のエッジ検出トリガ電流を出力し、前記第2の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えると前記一定の第2のエッジ検出トリガ電流の出力を停止する第2のエッジ検出回路と、
前記第1及び第2のエッジ検出回路の出力端子に接続されると共に、前記正極性出力端子と前記負極性出力端子との間に接続されて前記整流回路の出力を電源として動作し、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流の論理和から求めた論理和信号に応答して立ち上がり、前記極性反転後に与えられるリセット信号により立ち下がるパルス状の第1の極性反転情報検出信号を出力し、かつ、前記第1のエッジ検出トリガ電流に応答して前記第1の極性反転情報検出信号中から該第1のエッジ検出トリガ電流に対応するパルス状の第2の極性反転情報検出信号を取り出すと共に、前記第2のエッジ検出トリガ電流に応答して前記第1の極性反転情報検出信号中から該第2のエッジ検出トリガ電流に対応するパルス状の第3の極性反転情報検出信号を取り出す保持回路と、
を備えた極性反転検出回路であって、
前記各エッジ検出回路は、
前記第1又は第2の通信回線の電位が上昇して前記第1の閾値電位Vonを超えるとブレークダウンする第1の定電圧素子と、
前記第1又は第2の通信回線の電位がさらに上昇して前記第2の閾値電位Voffを超えるとブレークダウンする第2の定電圧素子と、
前記第2の定電圧素子のブレークダウンにより動作する帰還ループ回路と、
前記第1の定電圧素子のブレークダウンにより動作して前記一定の第1又は第2のエッジ検出トリガ電流を流し、前記帰還ループ回路の動作により前記一定の第1又は第2のエッジ検出トリガ電流の流れを停止する定電流ループ回路と、
を有することを特徴とする極性反転検出回路。 - 請求項1又は2記載の極性反転検出回路において、
前記第1、第2の通信回線の待機時における前記負極性出力端子と該第1、第2の通信回線との間の雑音電圧をVnとしたときに、(Vp−Voff)>Vnとなるように前記第2の閾値電位Voffを設定したことを特徴とする極性反転検出回路。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の極性反転検出回路において、
前記定電流ループ回路は、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミラー回路と、
電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ第1の非線形電流アンプとを備え、
前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第1の非線形電流アンプのコモン端子との間を電流経路として、前記負極性出力端子と前記第1又は第2の通信回線との間の電圧の印加により前記設定電流に比例した定電流を流し、
前記帰還ループ回路は、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第2の線形電流ミラー回路と、
電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利 得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、
前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子が前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子に接続され、前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子が前記第2の非線形電流アンプの入力端子に接続され、前記第2の非線形電流アンプの出力端子が前記第1の非線形電流アンプの入力端子又は前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子に接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプのコモン端子と前記第2の非線形電流アンプのコモン端子が接続され、前記定電流ループ回路を含む全体のループ電流増幅率を1未満として全回路に流れる電流を短時間内で減じてゼロにする構成になっていることを特徴とする極性反転検出回路。 - 請求項1又は3記載の極性反転検出回路において、
前記保持回路は、
前記論理和信号をセット入力端子から入力することでオン状態となって電流経路流入端子と電流経路流出端子との間に定電流を流し、前記リセット信号をリセット入力端子から入力することでオフ状態となって前記電流経路流入端子と前記電流経路流出端子との間の前記定電流をオフする定電流オン、オフ形スイッチ回路と、
前記定電流オン、オフ形スイッチ回路によってオン、オフして出力される前記定電流を出力用流出電流に変換して前記極性反転情報検出信号を出力する第1の出力用電流ミラー回路と、
前記定電流を出力用流入電流に変換して前記極性反転情報検出信号を出力する第2の出力用電流ミラー回路とを備え、
前記定電流オン、オフ形スイッチ回路、前記第1の出力用電流ミラー回路、及び前記第2の出力用電流ミラー回路は、前記整流回路の前記正極性出力端子と前記負極性出力端子との間に直列に接続されていることを特徴とする極性反転検出回路。 - 請求項5記載の極性反転検出回路において、
前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミラー回路と、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ第1の非線形電流アンプとを備え、前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第1の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として、前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で前記第1の設定電流に比例した定電流を流す定電流ループ回路と、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第2の線形電流ミラー回路と、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、前記第2の非線形電流アンプの入力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子が接続され、前記第2の非線形電流アンプの出力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1未満で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得が1以上であるループ電流増幅を行い、前記第2の非線形電流アンプのコモン端子と前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子とをオン、オフするスイッチ端子間とし 、前記第2の非線形電流アンプと前記第2の線形電流ミラー回路の接続点の何れかをオン、オフ制御入力端子として、そこに流れる電流の前記第2の設定電流値をオン、オフ制御スレッショルド電流とするスイッチループ回路とを備え、
前記第1の設定電流値は、前記第2の設定電流値よりも大きな値に設定され、
前記スイッチループ回路は、前記定電流ループ回路内の前記第1の非線形電流アンプと前記第1の線形電流ミラー回路の互いの前記入力端子と前記出力端子との接続点の何れか一方に挿入され、前記定電流ループ回路のコモン端子間がオン、オフする定電流流路を構成し、
前記スイッチループ回路のオン制御入力端子が全体のオン制御入力端子となり、前記第1及び第2の線形電流ミラー回路と前記第1及び第2の非線形電流アンプのいずれかの入力端子が全体のオフ制御入力端子となる構成にしたことを特徴とする極性反転検出回路。 - 請求項5記載の極性反転検出回路において、
前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミラー回路と、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最小電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得が単調増加する特性を持つ第1の非線形電流アンプとを備え、前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子が接続され、前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1未満で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得が1以上であるループ電流増幅を行い、前記第1の非線形電流アンプのコモン端子と前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子とをオン、オフするスイッチ端子間とし、前記第1の非線形電流アンプと前記第1の線形電流ミラー回路の接続点の何れかをオン、オフ制御入力端子として、そこに流れる電流の前記第1の設定電流値をオン、オフ制御スレッショルド電流値とするスイッチループ回路と、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第2の線形電流ミラー回路と、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、前記第2の非線形電流アンプの入力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第2の非線形電流アンプの出力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第2の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で、前記第2の設定電流に比例した定電流を流す定電流ループ回路とを備え、
前記第1の設定電流値は、前記第2の設定電流値よりも小さな値に設定され、
前記定電流ループ回路は、前記スイッチループ回路内の前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子との接続点に挿入され、前記スイッチループ回路のコモン端子間がオン、オフする定電流流路を形成し、
前記定電流ループ回路内の前記第2の非線形電流アンプと前記第2の線形ミラー回路の接続点のいずれかが、全体のオン制御入力端子となり、前記第1及び第2の線形電流ミラー回路と前記第1及び第2の非線形電流アンプのいずれかの入力端子が全体のオフ制御入力端子となる構成にしたことを特徴とする極性反転検出回路。 - 請求項5記載の極性反転検出回路において、
前記定電流オン、オフ形スイッチ回路は、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第1の線形電流ミラー回路と、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ第1の非線形電流アンプとを備え、前記第1の非線形電流アンプの入力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第1の非線形電流アンプの出力端子と前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第1の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該第1の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅を行い、前記第1の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第1の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で、前記第1の設定電流に比例した定電流を流す第1の定電流ループ回路と、
電流流出又は電流流入する入力端子、電流流出又は電流流入する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流入又は流出するコモン端子を有し、前記入出力電流間の線形増幅を行う第2の線形電流ミラー回路と、電流流入又は電流流出する入力端子、電流流入又は電流流出する出力端子、及び前記入出力電流の和電流が流出又は流入するコモン端子を有し、入力電流ゼロ付近に最大電流利得を持ちかつ入力電流増大に伴い電流利得がゼロに向けて単調減少する特性を持つ第2の非線形電流アンプとを備え、前記第2の非線形電流アンプの入力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子とが接続され、かつ前記第2の非線形電流アンプの出力端子と前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子とが接続され、任意に設定された第2の設定電流値以下ではループ電流利得が1以上で、該第2の設定電流値以上ではループ電流利得がl未満のループ電流増幅をし、前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子と前記第2の非線形電流アンプのコモン端子とを電流経路として前記正極性出力端子及び前記負極性出力端子間の電圧の印加で、前記第2の設定電流に比例した定電流を流す第2の定電流ループ回路とを備え、
前記第2の定電流ループ回路内の前記第2の線形電流ミラー回路のコモン端子は、前記第1の定電流ループ回路内の前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子と前記第1の非線形電流アンプの出力端子との間を開いて前記第1の線形電流ミラー回路の入力端子に接続され、前記第1の非線形電流アンプの出力端子は、前記第2の定電流ループ回路内の前記第2の非線形電流アンプの入力端子及び前記第2の線形電流ミラー回路の出力端子に接続され、かつ、前記第1の非線形電流アンプのコモン端子は、前記第2の非線形電流アンプのコモン端子に接続された構成とし、
前記第2の設定電流値は、前記第1の設定電流値よりも十分大きな値に設定され、
前記第2の非線形電流アンプの入力端子又は前記第2の線形電流ミラー回路の入力端子が、全体のオン、オフ制御端子を構成し、
前記第1の線形電流ミラー回路と前記第1及び第2の非線形電流アンプのコモン端子間が、オン、オフして流れる前記定電流の電流流路となる構成にしたことを特徴とする極性反転検出回路。 - 請求項2又は3記載の極性反転検出回路において、
前記保持回路は、
前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流を入力し、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流の論理和を求めて前記論理和信号を出力すると共に、前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流にそれぞれ対応する第1及び第2のエッジ検出トリガ電流パルスを出力するインタフェイス回路と、
前記論理和信号によりオン状態となって定電流を流し、前記リセット信号によりオフ状態となって前記定電流をオフする定電流オン、オフ形スイッチ回路と、
前記第1及び第2のエッジ検出トリガ電流パルスに基づき、前記定電流オン、オフ形スイッチ回路から供給される前記定電流の流路を第1の流路と第2の流路に切り替える電流切替形スイッチ回路と、
前記定電流オン、オフ形スイッチ回路によりオン、オフされる前記定電流に基づいて前記第1の極性反転情報検出信号を出力し、前記第1の流路に流れる電流に基づいて前記第2の極性反転情報検出信号を出力し、前記第2の流路に流れる電流に基づいて前記第3の極性反転情報検出信号を出力する出力部とを備えたことを特徴する極性反転検出回路。
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