JP3760195B2 - カム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、パネルのフランジ部を異なる2方向に曲げ加工する場合に好適なカム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図7に示すようなパネル100に設けた2個のフランジ部101,102のうちの一方のフランジ部101を下方に曲げ、他方のフランジ部102を上方に曲げるような曲げ加工を行う場合、まず第1の工程で図8の左方に示すように一方のフランジ部101を下方に曲げ、次に、第2の工程でパネル100を反転して図8の右欄に示すように他方のフランジ部102を下方に曲げ、結果として図7に示すような曲げ方向が上下に異なる2個のフランジ部101,102を形成していた。
【0003】
このようなフランジ部101,102の曲げ加工を行うプレス加工機の従来例を、図9を参照して説明する。
【0004】
図9に示すプレス加工機は、下型110のホルダ111上に、パネル100をフランジ部101がホルダ111の端縁から突出するようにして載せるようになっている。そして、上型120を下降駆動してパット122によりパネル100を押さえつつ、この上型120に設けた曲刃121によりフランジ部101を下方に曲げ、上型120を元に戻す。次に、パネル100を表裏反転してフランジ部102をホルダ111の端縁から突出させた後、再び上型120を下降駆動してこの上型120に設けた曲刃121によりフランジ部102を下方に曲げるようにするものである。
【0005】
即ち、図9に示すプレス加工機の場合、加工対象物であるパネルの表裏を反転し、2工程かけて曲げ方向が上下に異なる2個のフランジ部101,102を形成するようにしている。
【0006】
また、前記フランジ部101等の曲げ加工を1工程で行うようにしたプレス加工機としては、図10に示すものも知られている。
【0007】
図10に示すプレス加工機は、上型141、下型131双方にパット142、132及び曲刃143、133を備え、両パット132、142の間にパネル100を挟んだ状態で、このパネル100から両側に突設したフランジ部101a、102aを1工程で各々下方、上方に曲げるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の曲げ加工を行う手段の場合には、以下のような問題がある。
即ち、図9に示すようなプレス加工機を使用する場合には、パネル100に設けた2個のフランジ部101,102を1工程では異なる方向に曲げることができず、2工程を費やす必要がある。また、そのたびにパネルの表裏を反転する手間も必要となる。
【0009】
また、図10に示すような1工程式のプレス加工機を使用する場合には、1工程でパネル100から両側に突設したフランジ部101a、102aを異なる方向に曲げることができるものの、曲げ加工を行うフランジ部101a、102aがパネル100から同一方向に突設されている場合には対処できず、さらには、穴抜き加工や、寄せ曲げ加工、寄穴抜き加工等を実行することは困難である。
【0010】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カム機構を利用し、1工程だけでパネルに設けたフランジ部を上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のカム式上方曲げ装置は、フランジ部を突設させたパネルを載せる受面を備えた下型と、この下型上方に配置され下型に対して昇降駆動される上型と、上型に垂直下方向に付勢された状態で移動可能に取り付けられ、上型の下降駆動に伴い下型からの当接力を受けて下型の受面上に載置されるパネルを挟圧するパットと、上型に水平方向に移動可能に取り付けられるとともにカムフォロワを突設したカムフォロワ支持体と、このカムフォロワ支持体に取り付けたフランジ部用の曲刃と、カムフォロワと係合し、上型の下降駆動により、上死点から下死点に至る下降軌跡により曲刃をパネルから突設させたフランジ部を避けつつこのフランジ部の下方に導き、上型の上昇駆動により、下死点から上死点に至る上昇軌跡により曲刃をフランジ部の下面側から当接させてこのフランジ部を上方に曲げるカム面を備えたカムドライバとを有することを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、下型とパットによりパネルを挟圧し、カムドライバのカム面の形状に対応してカムフォロワ及びこのカムフォロワに連動する曲刃を上述したような軌跡で移動させることで、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置を提供することができる。
【0013】
請求項2記載の発明のカム式上方曲げ方法は、下型の受面上にフランジ部を突設させたパネルを載せ、上型の下降駆動に伴ってこの上型に設けたパットによりパネルを挟圧し、カムフォロワを備えたカムフォロワ支持体に取り付けたフランジ部用の曲刃によりこのフランジ部を上方に曲げるカム式上方曲げ方法であって、上型の下降駆動によって、カムフォロワとカムドライバに設けたカム面との上死点から下死点に至る下降軌跡による係合によって、曲刃を上記パネルから突設させたフランジ部を避けつつこのフランジ部の下方に導き、上型の上昇駆動により、カムフォロワとカムドライバに設けたカム面との下死点から上死点に至る上昇軌跡による係合により曲刃をフランジ部の下面側から当接させてこのフランジ部を上方に曲げることを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、請求項1記載の発明の構成を利用して、前記下型とパットによりパネルを挟圧し、カムドライバのカム面の形状に対応してカムフォロワ及びこのカムフォロワに連動する曲刃を上述したような軌跡で移動させることで、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ方法を提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1、図2はこの発明の実施の形態のカム式上方曲げ装置の構成を示す概略図である。
このカム式上方曲げ装置は、フランジ部1aを突設させたパネル1を載せる受面2aを備えた下型2と、この下型2の上方に配置され下型2に対向して昇降駆動される上型3とを備えている。
【0016】
パネル1はそのフランジ部1aを下型2の受面2aの端縁から突設させた状態で受面2aに載置される。
また、上型3には、下型2の受面2a上に載置されるパネル1を挟圧するパット4が垂直下方向に付勢された状態で移動可能に取り付けられ、上型3の下降駆動に伴い下型2からの当接力を受けてこのパネル1を挟圧するようにしている。また、上型3は、コロ状のカムフォロワ5を突設したカムフォロワ支持体6を具備し、このカムフォロワ支持体6は水平方向に移動可能に取り付けられるとともに、このカムフォロワ支持体6には、フランジ部1aの曲げ用の曲刃9が刃先をパット4側に向けて取り付けられている。
【0017】
さらに、このカム式上方曲げ装置は、上記カムフォロワ5と係合し、前記上型3の下降駆動により、上死点P1から下死点P2に至る下降軌跡により曲刃9を前記パネル1から突設させたフランジ部1aの側方を通過しつつこのフランジ部1aの下方に導き、前記上型3の上昇駆動により、下死点P2から上死点P1に至る上昇軌跡により前記曲刃9を前記フランジ部1aの下面側に当接させて、このフランジ部1aを上方に曲げる略平行四辺形状のカム面10を備えたカムドライバ11を有している。
このカムドライバ11は、前記下型2に対して前記上型3の直下に位置する配置で固定されている。
【0018】
前記パット4は、上型3の側壁部3aに設けたスライド支持部15により、垂直方向に移動可能に支持されるとともに、パット4の上面と前記上型3の側方下面3bとの間に介在させたパット作動スプリング16により垂直下方に付勢されている。
【0019】
前記カムフォロワ支持体6は、上型3の下面3cに設けたスライド支持部17により、水平方向に移動可能に支持されるとともに、上型3の下面3cに設けた凹部3dに配置したカム作動スプリング18a、18bにより、前記カムフォロワ支持体6に取り付けた移動子6aを介して水平両方向(左右双方向)に付勢されている。
【0020】
次に、上述した構成のカム式上方曲げ装置による前記パネル1のフランジ部1aの上方曲げ方法について、図3乃至図6を参照して説明する。
まず、パネル1を下型2の受面2a上に載置して、このパネル1のフランジ部1aを受面2aの端縁から所定幅で突設させて上型3を下降駆動する。
【0021】
上型3の下降に伴い、パット4は前記受面2a上のパネル1に当接し、前記下型3からの当接力を受けてパット作動スプリング16の付勢力によりパネル1を受面2aに挟圧する。
【0022】
さらに上型3が下降すると、前記コロ状のカムフォロワ5がカムドライバ11のカム面10に係合し、図6に示すような軌跡を描きながらカムフォロワ支持体6が移動する。
即ち、カムフォロワ5による上死点P1から下死点P2に至る下降軌跡によって、カムフォロワ支持体6と一体の前記曲刃9を前記パネル1から突設させたフランジ部1aの側方を通過しつつこのフランジ部1aの下方に導く。
【0023】
この時、一方のカム作動スプリング18bが前記移動子6aを介してカムフォロワ支持体6のカムフォロワ5を前記カム面10に押圧しカムフォロワ5の移動軌跡を確保している。
【0024】
次に、前記カムフォロワ5がカムドライバ11のカム面10に係合しつつ下死点P2に至った後、前記上型3を上昇駆動すると、カムフォロワ5は下死点P2から上死点P1に至る上昇軌跡を描く。
【0025】
この時、他方のカム作動スプリング18aが前記移動子6aを介してカムフォロワ支持体6のカムフォロワ5を前記カム面10に押圧しカムフォロワ5の移動軌跡を確保している。
【0026】
カムフォロワ5による下死点P2から上死点P1に至る上昇軌跡によって、前記カムフォロワ支持体6と一体の曲刃9は、フランジ部1aの下方領域に接近し、さらに上昇してフランジ部1aの下面側から当接し、このフランジ部1aを上方に曲げる。
【0027】
カムフォロワ5が上死点P1に至り下降前の位置に戻ると、曲刃9もフランジ部1aの側方に離れて前記カムフォロワ5がカム面10に係合する直前の位置に戻る。
【0028】
さらに、前記上型3の初期位置までの上昇駆動により、パット4もパネル1から上方に離脱し、これにより、前記受面2aの上方空間が確保されるので、曲げ加工されたフランジ部1aを有するパネル1をこのカム式上方曲げ装置から外部に取り出すことができる。
【0029】
このようにして、本実施の形態のカム式上方曲げ装置を使用して前記フランジ部1aの上方曲げを1工程で実行できる。
【0030】
尚、フランジ部1aを複数個突設したパネル1の場合でも、前記曲刃9の曲げ加工を行う刃先部の長さを複数個のフランジ部1a間の寸法以上とすることで、上述した場合と全く同様にして、複数個のフランジ部1aの上方曲げを1工程で一挙に実行できる。
【0031】
【発明の効果】
この発明によれば、カムドライバのカム面の形状を利用して、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置及び同方法を提供できる。
【0032】
また、この発明によれば、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置並びにその方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のカム式上方曲げ装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態のカム式上方曲げ装置の概略側面図である。
【図3】本実施の形態のカム式上方曲げ装置によるフランジ部の上方曲げ工程を示す図である。
【図4】本実施の形態のカム式上方曲げ装置によるフランジ部の上方曲げ工程を示す図である。
【図5】本実施の形態のカム式上方曲げ装置によるフランジ部の上方曲げ工程を示す図である。
【図6】本実施の形態のカム式上方曲げ装置におけるフランジ部のカム軌跡を示す説明図である。
【図7】2個の曲げ加工を行うフランジ部を突設したパネルを示す斜視図である。
【図8】2個の曲げ加工を行うフランジ部を異なる方向に曲げる場合の工程説明図である。
【図9】従来のプレス加工機の一例を示す概略図である。
【図10】従来のプレス加工機の他例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 パネル
1a フランジ部
2 下型
2a 受面
3 上型
4 パット
5 カムフォロワ
6 カムフォロワ支持体
6a 作動子
9 曲刃
10 カム面
11 カムドライバ
16 パット作動スプリング
18a カム作動スプリング
【発明の属する技術分野】
この発明は、パネルのフランジ部を異なる2方向に曲げ加工する場合に好適なカム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図7に示すようなパネル100に設けた2個のフランジ部101,102のうちの一方のフランジ部101を下方に曲げ、他方のフランジ部102を上方に曲げるような曲げ加工を行う場合、まず第1の工程で図8の左方に示すように一方のフランジ部101を下方に曲げ、次に、第2の工程でパネル100を反転して図8の右欄に示すように他方のフランジ部102を下方に曲げ、結果として図7に示すような曲げ方向が上下に異なる2個のフランジ部101,102を形成していた。
【0003】
このようなフランジ部101,102の曲げ加工を行うプレス加工機の従来例を、図9を参照して説明する。
【0004】
図9に示すプレス加工機は、下型110のホルダ111上に、パネル100をフランジ部101がホルダ111の端縁から突出するようにして載せるようになっている。そして、上型120を下降駆動してパット122によりパネル100を押さえつつ、この上型120に設けた曲刃121によりフランジ部101を下方に曲げ、上型120を元に戻す。次に、パネル100を表裏反転してフランジ部102をホルダ111の端縁から突出させた後、再び上型120を下降駆動してこの上型120に設けた曲刃121によりフランジ部102を下方に曲げるようにするものである。
【0005】
即ち、図9に示すプレス加工機の場合、加工対象物であるパネルの表裏を反転し、2工程かけて曲げ方向が上下に異なる2個のフランジ部101,102を形成するようにしている。
【0006】
また、前記フランジ部101等の曲げ加工を1工程で行うようにしたプレス加工機としては、図10に示すものも知られている。
【0007】
図10に示すプレス加工機は、上型141、下型131双方にパット142、132及び曲刃143、133を備え、両パット132、142の間にパネル100を挟んだ状態で、このパネル100から両側に突設したフランジ部101a、102aを1工程で各々下方、上方に曲げるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した従来の曲げ加工を行う手段の場合には、以下のような問題がある。
即ち、図9に示すようなプレス加工機を使用する場合には、パネル100に設けた2個のフランジ部101,102を1工程では異なる方向に曲げることができず、2工程を費やす必要がある。また、そのたびにパネルの表裏を反転する手間も必要となる。
【0009】
また、図10に示すような1工程式のプレス加工機を使用する場合には、1工程でパネル100から両側に突設したフランジ部101a、102aを異なる方向に曲げることができるものの、曲げ加工を行うフランジ部101a、102aがパネル100から同一方向に突設されている場合には対処できず、さらには、穴抜き加工や、寄せ曲げ加工、寄穴抜き加工等を実行することは困難である。
【0010】
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、カム機構を利用し、1工程だけでパネルに設けたフランジ部を上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明のカム式上方曲げ装置は、フランジ部を突設させたパネルを載せる受面を備えた下型と、この下型上方に配置され下型に対して昇降駆動される上型と、上型に垂直下方向に付勢された状態で移動可能に取り付けられ、上型の下降駆動に伴い下型からの当接力を受けて下型の受面上に載置されるパネルを挟圧するパットと、上型に水平方向に移動可能に取り付けられるとともにカムフォロワを突設したカムフォロワ支持体と、このカムフォロワ支持体に取り付けたフランジ部用の曲刃と、カムフォロワと係合し、上型の下降駆動により、上死点から下死点に至る下降軌跡により曲刃をパネルから突設させたフランジ部を避けつつこのフランジ部の下方に導き、上型の上昇駆動により、下死点から上死点に至る上昇軌跡により曲刃をフランジ部の下面側から当接させてこのフランジ部を上方に曲げるカム面を備えたカムドライバとを有することを特徴とするものである。
【0012】
この発明によれば、下型とパットによりパネルを挟圧し、カムドライバのカム面の形状に対応してカムフォロワ及びこのカムフォロワに連動する曲刃を上述したような軌跡で移動させることで、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置を提供することができる。
【0013】
請求項2記載の発明のカム式上方曲げ方法は、下型の受面上にフランジ部を突設させたパネルを載せ、上型の下降駆動に伴ってこの上型に設けたパットによりパネルを挟圧し、カムフォロワを備えたカムフォロワ支持体に取り付けたフランジ部用の曲刃によりこのフランジ部を上方に曲げるカム式上方曲げ方法であって、上型の下降駆動によって、カムフォロワとカムドライバに設けたカム面との上死点から下死点に至る下降軌跡による係合によって、曲刃を上記パネルから突設させたフランジ部を避けつつこのフランジ部の下方に導き、上型の上昇駆動により、カムフォロワとカムドライバに設けたカム面との下死点から上死点に至る上昇軌跡による係合により曲刃をフランジ部の下面側から当接させてこのフランジ部を上方に曲げることを特徴とするものである。
【0014】
この発明によれば、請求項1記載の発明の構成を利用して、前記下型とパットによりパネルを挟圧し、カムドライバのカム面の形状に対応してカムフォロワ及びこのカムフォロワに連動する曲刃を上述したような軌跡で移動させることで、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ方法を提供できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1、図2はこの発明の実施の形態のカム式上方曲げ装置の構成を示す概略図である。
このカム式上方曲げ装置は、フランジ部1aを突設させたパネル1を載せる受面2aを備えた下型2と、この下型2の上方に配置され下型2に対向して昇降駆動される上型3とを備えている。
【0016】
パネル1はそのフランジ部1aを下型2の受面2aの端縁から突設させた状態で受面2aに載置される。
また、上型3には、下型2の受面2a上に載置されるパネル1を挟圧するパット4が垂直下方向に付勢された状態で移動可能に取り付けられ、上型3の下降駆動に伴い下型2からの当接力を受けてこのパネル1を挟圧するようにしている。また、上型3は、コロ状のカムフォロワ5を突設したカムフォロワ支持体6を具備し、このカムフォロワ支持体6は水平方向に移動可能に取り付けられるとともに、このカムフォロワ支持体6には、フランジ部1aの曲げ用の曲刃9が刃先をパット4側に向けて取り付けられている。
【0017】
さらに、このカム式上方曲げ装置は、上記カムフォロワ5と係合し、前記上型3の下降駆動により、上死点P1から下死点P2に至る下降軌跡により曲刃9を前記パネル1から突設させたフランジ部1aの側方を通過しつつこのフランジ部1aの下方に導き、前記上型3の上昇駆動により、下死点P2から上死点P1に至る上昇軌跡により前記曲刃9を前記フランジ部1aの下面側に当接させて、このフランジ部1aを上方に曲げる略平行四辺形状のカム面10を備えたカムドライバ11を有している。
このカムドライバ11は、前記下型2に対して前記上型3の直下に位置する配置で固定されている。
【0018】
前記パット4は、上型3の側壁部3aに設けたスライド支持部15により、垂直方向に移動可能に支持されるとともに、パット4の上面と前記上型3の側方下面3bとの間に介在させたパット作動スプリング16により垂直下方に付勢されている。
【0019】
前記カムフォロワ支持体6は、上型3の下面3cに設けたスライド支持部17により、水平方向に移動可能に支持されるとともに、上型3の下面3cに設けた凹部3dに配置したカム作動スプリング18a、18bにより、前記カムフォロワ支持体6に取り付けた移動子6aを介して水平両方向(左右双方向)に付勢されている。
【0020】
次に、上述した構成のカム式上方曲げ装置による前記パネル1のフランジ部1aの上方曲げ方法について、図3乃至図6を参照して説明する。
まず、パネル1を下型2の受面2a上に載置して、このパネル1のフランジ部1aを受面2aの端縁から所定幅で突設させて上型3を下降駆動する。
【0021】
上型3の下降に伴い、パット4は前記受面2a上のパネル1に当接し、前記下型3からの当接力を受けてパット作動スプリング16の付勢力によりパネル1を受面2aに挟圧する。
【0022】
さらに上型3が下降すると、前記コロ状のカムフォロワ5がカムドライバ11のカム面10に係合し、図6に示すような軌跡を描きながらカムフォロワ支持体6が移動する。
即ち、カムフォロワ5による上死点P1から下死点P2に至る下降軌跡によって、カムフォロワ支持体6と一体の前記曲刃9を前記パネル1から突設させたフランジ部1aの側方を通過しつつこのフランジ部1aの下方に導く。
【0023】
この時、一方のカム作動スプリング18bが前記移動子6aを介してカムフォロワ支持体6のカムフォロワ5を前記カム面10に押圧しカムフォロワ5の移動軌跡を確保している。
【0024】
次に、前記カムフォロワ5がカムドライバ11のカム面10に係合しつつ下死点P2に至った後、前記上型3を上昇駆動すると、カムフォロワ5は下死点P2から上死点P1に至る上昇軌跡を描く。
【0025】
この時、他方のカム作動スプリング18aが前記移動子6aを介してカムフォロワ支持体6のカムフォロワ5を前記カム面10に押圧しカムフォロワ5の移動軌跡を確保している。
【0026】
カムフォロワ5による下死点P2から上死点P1に至る上昇軌跡によって、前記カムフォロワ支持体6と一体の曲刃9は、フランジ部1aの下方領域に接近し、さらに上昇してフランジ部1aの下面側から当接し、このフランジ部1aを上方に曲げる。
【0027】
カムフォロワ5が上死点P1に至り下降前の位置に戻ると、曲刃9もフランジ部1aの側方に離れて前記カムフォロワ5がカム面10に係合する直前の位置に戻る。
【0028】
さらに、前記上型3の初期位置までの上昇駆動により、パット4もパネル1から上方に離脱し、これにより、前記受面2aの上方空間が確保されるので、曲げ加工されたフランジ部1aを有するパネル1をこのカム式上方曲げ装置から外部に取り出すことができる。
【0029】
このようにして、本実施の形態のカム式上方曲げ装置を使用して前記フランジ部1aの上方曲げを1工程で実行できる。
【0030】
尚、フランジ部1aを複数個突設したパネル1の場合でも、前記曲刃9の曲げ加工を行う刃先部の長さを複数個のフランジ部1a間の寸法以上とすることで、上述した場合と全く同様にして、複数個のフランジ部1aの上方曲げを1工程で一挙に実行できる。
【0031】
【発明の効果】
この発明によれば、カムドライバのカム面の形状を利用して、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置及び同方法を提供できる。
【0032】
また、この発明によれば、パネルに設けたフランジ部を1工程だけで上方に曲げることができるカム式上方曲げ装置並びにその方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のカム式上方曲げ装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態のカム式上方曲げ装置の概略側面図である。
【図3】本実施の形態のカム式上方曲げ装置によるフランジ部の上方曲げ工程を示す図である。
【図4】本実施の形態のカム式上方曲げ装置によるフランジ部の上方曲げ工程を示す図である。
【図5】本実施の形態のカム式上方曲げ装置によるフランジ部の上方曲げ工程を示す図である。
【図6】本実施の形態のカム式上方曲げ装置におけるフランジ部のカム軌跡を示す説明図である。
【図7】2個の曲げ加工を行うフランジ部を突設したパネルを示す斜視図である。
【図8】2個の曲げ加工を行うフランジ部を異なる方向に曲げる場合の工程説明図である。
【図9】従来のプレス加工機の一例を示す概略図である。
【図10】従来のプレス加工機の他例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 パネル
1a フランジ部
2 下型
2a 受面
3 上型
4 パット
5 カムフォロワ
6 カムフォロワ支持体
6a 作動子
9 曲刃
10 カム面
11 カムドライバ
16 パット作動スプリング
18a カム作動スプリング
Claims (2)
- フランジ部を突設させたパネルを載せるための受面を備えた下型と、
この下型上方に配置され下型に対して昇降駆動される上型と、
上記上型に垂直下方向に付勢された状態で移動可能に取り付けられ、上型の下降駆動に伴い下型からの当接力を受けて下型の受面上に載置されるパネルを挟圧するパットと、
上記上型に水平方向に移動可能に取り付けられるとともにカムフォロワを突設したカムフォロワ支持体と、
このカムフォロワ支持体に取り付けた上記フランジ部用の曲刃と、
上記カムフォロワと係合し、上記上型の下降駆動により、上死点から下死点に至る下降軌跡により上記曲刃を上記パネルから突設させたフランジ部を避けつつこのフランジ部の下方に導き、上記上型の上昇駆動により、下死点から上死点に至る上昇軌跡により上記曲刃を上記フランジ部の下面側から当接させてこのフランジ部を上方に曲げるカム面を備えたカムドライバと、
を有することを特徴とするカム式上方曲げ装置。 - 下型の受面上にフランジ部を突設させたパネルを載せ、上型の下降駆動に伴ってこの上型に設けたパットにより上記パネルを挟圧し、
カムフォロワを備えたカムフォロワ支持体に取り付けた上記フランジ部用の曲刃によりこのフランジ部を上方に曲げるカム式上方曲げ方法であって、
上記上型の下降駆動によって、上記カムフォロワとカムドライバに設けたカム面との上死点から下死点に至る下降軌跡による係合によって、上記曲刃を上記パネルから突設させたフランジ部を避けつつこのフランジ部の下方に導き、
上記上型の上昇駆動により、上記カムフォロワとカムドライバに設けたカム面との下死点から上死点に至る上昇軌跡による係合により上記曲刃を上記フランジ部の下面側から当接させてこのフランジ部を上方に曲げるようにしたこと、
を特徴とするカム式上方曲げ方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23302399A JP3760195B2 (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | カム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23302399A JP3760195B2 (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | カム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001058214A JP2001058214A (ja) | 2001-03-06 |
| JP3760195B2 true JP3760195B2 (ja) | 2006-03-29 |
Family
ID=16948603
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23302399A Expired - Fee Related JP3760195B2 (ja) | 1999-08-19 | 1999-08-19 | カム式上方曲げ装置及びカム式上方曲げ方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3760195B2 (ja) |
-
1999
- 1999-08-19 JP JP23302399A patent/JP3760195B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2001058214A (ja) | 2001-03-06 |
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