JP3810064B2 - 液晶表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面に電極端子が形成された半導体素子実装用基板又は半導体素子を用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化の要求に対応するため、より高密度の半導体素子の実装が要求される。この高密度の実装を行う方法として一般的にフェイスダウンによる実装方法がある。図6に半導体素子IC1を半導体素子実装用基板14にフェイスダウンにより実装した状態を示す。このフェイスダウンによる実装は、半導体素子IC1のバンプ1Bと半導体実装用基板14の電極端子11とを対向させて、圧着ツールを使用して半導体素子IC1の上側から加熱加圧し、半導体素子IC1を半導体実装基板14である透明なガラス基板に導電粒子rを含む異方性導電膜(Anisotropic Conductive Film:ACF)8を介して固着することにより、半導体素子IC1を半導体実装基板14に実装する方法であり、異方性導電膜8を接続端子間に介在させることにより高密度実装を可能にするようになってきている(ファインピッチ化)。この実装方法によれば、ワイヤボンディング等による通常の実装方法に比べて、半導体素子IC1を高密度に実装できるという利点がある。
【0003】
このようにフェイスダウンにより実装された半導体素子IC1のバンプ1Bと半導体実装基板1の電極端子11との電気的接続は、異方性導電膜8の導電粒子rをバンプ1Bと電極端子11との間に挟持されることで導通状態が得られるが、その電気的接続は、半導体素子ICを上側から押圧する押圧力(熱圧着)により導電粒子rを押し潰して接続抵抗を小さくすることによって確実なものとされる。
【0004】
電極端子11の材料としては、アルミニウム(Al)やクロム(Cr)、金(Au)、ITO等が用いられており、バンプ1Bの材料としては、金(Au)等が用いられている。異方性導電膜8は、絶縁性を有する接着剤中に導電粒子rが分散され厚み方向(接続方向)に導電性を有し、面方向(横方向)に絶縁性を有するペースト状又はフィルム状の接着剤8であり、導電粒子rには、ニッケル粒子や、樹脂製の粒子に金メッキを施したもの等が用いられている。
【0005】
かかるフェイスダウンにより実装された半導体素子IC1のバンプ1Bと半導体素子実装用基板14の電極端子11との導通検査には様々な方法があるが、その一つとして導電粒子rの圧痕(熱圧着による痕跡)の有無により検査する方法がある。この検査方法は、主にガラスやプラスチック等の透明なガラス基板14に半導体素子ICが実装されるCOG実装の場合に用いられる検査方法であり、実装工程において半導体素子ICを上側から押圧すると、電極端子11に導電粒子rが押し当てられ電極端子11が隆起して圧痕が生じるが、この圧痕の数や大きさや高さ等を透明なガラス基板14の裏側から観察することにより導通状態を判断する方法である。この検査方法によれば、導電粒子rの圧痕の数や大きさや高さに所定の基準を設けて、基準より高い場合は導通良好であり、低い場合は導通不良と判断される。なお、液晶表示パネルにおける半導体素子の実装では、ガラス基板上の電極端子(接続用電極又は電極パッド)に直接半導体素子を接続するCOG(chip on glass)実装が主流となって来ているが、COG実装等は、前記異方性導電膜(ACF)を使用して、バンプを有する半導体素子を実装することが通常であり、この検査方法は液晶表示パネルの導通検査に用いられることが多い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の構成では、例えば電極端子11にアルミニウム(Al)等のような硬度の低い材料を使用した場合は、図7に示すように、圧着ツールS2で半導体素子IC1を押圧すると(図中矢印方向)、導電粒子rが硬度の低い電極端子11に埋もれ過ぎてしまい潰れないことがあった。すなわち、圧着ツールからの押圧力がバンプ1Bと電極端子11との間に挟持された導電粒子rに加わり電極端子11に埋もれるが、更にその導電粒子rを潰すまでの押圧力が加わらないため、潰れないことがあった。このため、バンプ1Bと導電粒子rとの接地面積が小さくなり、接続抵抗が高くなって電極端子11とバンプ1Bとの間に導通不良が生じることがあり、電気的接続の信頼性が低いという問題があった。また、硬度の低い電極端子11は衝撃や熱等に弱く、経時的変化によって導通不良が生じることがあり、初期検査時においては導通不良が発生していない場合でも、出荷後等において導通不良が発生する場合もあった。経時的変化としては、例えば、温度変化や他の部品の実装や組み立てによる影響等により形状等が変化する。
【0007】
かかる問題は、特に導電粒子rの硬度よりも電極端子11の硬度が低い場合に生じていた。すなわち、導電粒子rがニッケル粒子等の材料で形成されており、電極端子11がニッケル等よりも硬度の低いアルミニウム等の材料で形成されている場合には、導電粒子rが電極端子11に埋もれてしまい押し潰されないため、導通不良が発生していた。
【0008】
一方、電極端子11にニッケル(Ni)等の硬度が高い材料を使用した場合は、導電粒子rが電極端子11に埋もれ過ぎることがなく上記問題は生じないが、図8(a)に示すように、複数のバンプ1B,1Bの高さにバラツキがある場合は、高さの低いバンプ1B1では導電粒子rが十分に加圧されず潰れなかったり、図8(b)に示すように、製造不良等によりバンプ1B(1B1)の表面に凹部(クレーター)がある場合は、凹部の個所では導電粒子rが十分に加圧されず潰されなかったり、図8(c)に示すように、半導体素子ICの厚みが不均一であり部分的に薄くなっている場合は、半導体素子ICの厚みが薄くなっている方のバンプ1B1では導電粒子rが十分に加圧されず潰されないため、導電粒子rとバンプ1B(1B1)及び導電粒子rと電極端子11との接続抵抗が高くなり、導通不良が生じていた。
【0009】
これらの問題は、電極端子11の表面に凹部がある場合(バンプ表面や電極端子表面には凹凸があり、熱圧着により高さで約1〜2μm程度変形する。)や、電極端子11の高さにバラツキがある場合、半導体素子実装用基板14の厚みが不均一な場合にも同様に生じていた。
【0010】
また、導電粒子rの圧痕により導通状態を検査する検査方法においては、電極端子11に硬度の低い材料を用いると、電極端子11に圧痕が出現しにくいため、半導体実装用基板14の裏側から圧痕が認識し難く、顕微鏡等を使用した目視検査が行い難くなったり、検査精度が低下したりする等の問題が生じていた。
【0011】
そこで本発明の目的は、導電粒子が埋もれ過ぎることがなく、半導体素子のバンプや半導体素子実装用基板の電極端子の表面に凹部がある場合や、高さにバラツキがある場合、半導体素子や半導体素子実装用基板の厚みが不均一な場合等でも導通状態を良好にすることができ、経時的変化による導通不良の発生も少なく、また、導通粒子の圧痕も出現し易い半導体素子実装用基板又は半導体素子を用いた液晶表示装置に関する。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1記載の液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶を挟持する液晶表示装置において、前記一対の基板の一方側基板に電極端子が形成され、バンプを有する半導体素子が導電粒子を含む異方性導電膜を介してCOG実装されており、上記電極端子は、基板側から順に一層以上の下位層と最上位層が積層された複数層で構成されており、最上位層は少なくとも一の下位層よりも硬度が高く、且つ前記最上位層の硬度は導電粒子の硬度よりも高いことを特徴とする。一以上の下位層は、一層でも良く、二層以上でも良い。
【0013】
この発明によれば、導電粒子を含む異方性導電膜を介してバンプを有する半導体素子を熱圧着により実装する際、電極端子の最上位層は少なくとも一の下位層よりも硬度が高いので、硬度の高い最上位層ではバンプと電極端子との間に挟持された導電粒子が埋もれ過ぎず、導電粒子が潰され易くなるとともに、硬度の低い少なくとも一の下位層により、バンプや半導体素子の表面の凹部や高さのバラツキや、半導体素子の厚みの不均一を吸収することができる。また、最上位層の硬度が導電粒子の硬度よりも高いため、導電粒子は最上位層に埋もれ過ぎることなく、確実に潰されることとなる。
【0014】
本発明の請求項2記載の液晶表示装置は、一対の基板の間に液晶を挟持する液晶表示装置において、前記一対の基板の一方側基板に電極端子が形成され、バンプを有する半導体素子が導電粒子を含む異方性導電膜を介してCOG実装されるとともに、前記一方側基板が前記電極端子を裏面側から透視可能な透明な基板からなり、上記電極端子は、基板側から順に最下位層、一層以上の内層、最上位層が積層された複数層で構成されており、最上位層及び最下位層は少なくとも一の内層よりも硬度が高く、且つ前記最上位層の硬度は導電粒子の硬度よりも高いことを特徴とする。一層以上の内層は、一層でも良く、二層以上でも良い。
【0015】
この発明によれば、導電粒子を含む異方性導電膜を介してバンプを有する半導体素子を熱圧着により実装する際、電極端子の最上位層は少なくとも一の内層よりも硬度が高いので、半導体素子を載置して押圧すると、硬度の高い最上位層ではバンプと電極端子との間に挟持された導電粒子が埋もれ過ぎず、導電粒子が潰され易くなるとともに、硬度の低い少なくとも一の下位層により、バンプや半導体素子の表面の凹部や高さのバラツキや、半導体素子の厚みの不均一を吸収することができる。また、半導体素子実装用基板は透明な基板からなるとともに電極端子の最下位層は硬度が高いので、半導体素子実装用基板半導体素子実装用基板の裏側から導電粒子の圧痕が認識し易くなり、導電粒子の圧痕による導通検査が行い易くなる。
【0016】
本発明の請求項3記載の液晶表示装置は、請求項2記載の発明を前提として、前記電極端子の厚みをTとし、前記一以上の内層の厚みをtとし、電極端子の層数をaとすると、t≦3T/aを満たすことを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、一以上の内層の厚みが厚くなり過ぎすることがないので、半導体素子を載置して押圧しても、その押圧力が内層により吸収され過ぎることがない。すなわち、本願発明者等は、内層の厚さが厚いと、導電粒子を潰す確率が低くなることを認識しているが、上記関係式を満たすことにより、導電粒子に適当な押圧力(熱圧着力)、特に上方からの押圧力が加えることにより、導電粒子が硬度の高い最上位層に潰され易くなる。また、押圧力が最下位層に伝達され易くなるため最下位層に導電粒子の圧痕が更に出現し易くなる。
【0022】
本発明の請求項5記載の液晶表示装置は、請求項1から4記載の発明を前提として、上記バンプは、半導体素子側から順に一層以上の下位層と最上位層が積層された複数層で構成されており、最上位層は下位層のうち少なくとも一の下位層よりも硬度が高く、且つ前記バンプの最上位層の硬度は、前記導電粒子の硬度よりも高いことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、バンプの最上位層は少なくとも一の下位層よりも硬度が高いので、半導体素子を載置して押圧すると、硬度の高い最上位層では突起電極と電極端子との間に挟持された導電粒子が埋もれ過ぎることがなく、硬度の低い少なくとも一の下位層ではバンプや半導体素子の高さのバラツキや、半導体素子の厚みの不均一を吸収することができる。したがって、導電粒子が潰され易くなり、電極端子とバンプとの導通の信頼性を高めることができる。導電粒子との接続部分は硬度が高い層なので、接続部分の経時的変化による導通不良も生じにくい。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0029】
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態は、バンプBを有する半導体素子ICが実装される半導体素子実装用基板4である。図1(a)は、本発明の第1の実施の形態の半導体素子実装用基板4を示す図である。半導体素子実装用基板4の表面には、半導体素子ICのバンプBとの間に導電粒子rを挟持して導通する電極端子1が形成されている。電極端子1には中央を露出して両端部を覆うように絶縁膜2が形成されており、さらに電極端子1と絶縁膜2の上にはITO層3が形成されている。半導体素子実装用基板4はガラス製の透明基板であるが、フレキシブル基板等のその他の基板でもよい。
【0030】
電極端子1は半導体素子実装用基板4側から順に下位層1aと最上位層1cが積層された二層が突出するように構成されており、最上位層1cは下位層1aよりも硬度が高くなっている。具体的には、最上位層1cはチタン(Ti)であり、下位層1aはアルミニウム(Al)であり、フォトリソグラフィとメッキによる方法等により形成されている。電極端子1の材料は、かかる材料に限られるものではなく、下位層1aよりも最上位層1cの方が硬度が高い導電性の材料であれば良い。なお、本実施の形態の電極端子1は下位層1aが一層で最上位層1cが一層の二層構造であるが、下位層が二層以上で最上位層が一層の三層以上の構造でも良い。下位層が二層以上の場合は、最上位層が下位層のうち少なくとも1つの層よりも硬度が高ければ良い。また、最上位層と下位層の材料はチタンとアルミニウムに限らず、ニッケル(Ni)とアルミニウム(Al)や、純度の高い金(Au)と純度の低い金(Au)等のその他の材料でも良い。
【0031】
次に、本実施の形態の半導体素子実装用基板4に半導体素子ICを実装する方法について説明する。図1(b)は本実施の形態の半導体素子実装用基板4に異方性導電膜8を介して半導体素子ICを実装した状態の図である。半導体素子ICの裏面には、外周辺に沿って突起状電極であるバンプBが多数形成されている。半導体素子ICを実装する場合は、半導体素子実装用基板4の電極端子1の上に導電粒子rを含む異方性導電膜8を配置して(仮接着して)、半導体素子ICのバンプBが半導体素子実装用基板4の電極端子1に対応するように半導体素子ICを位置合わせし、その後、圧着ツールS1とS2により加熱しながら加圧して(熱圧着して)、半導体素子ICを半導体素子実装用基板4に実装する。電極端子1とバンプBとの間には導電粒子rが挟持され、導電粒子rを介して導通が図られる。異方性導電膜8は、絶縁性を有する接着剤中に導電粒子rが分散され厚み方向(接続方向)に導電性を有し、面方向(横方向)に絶縁性を有するペースト状又はフィルム状の接着剤8である。導電粒子rは、ニッケル粒子や、樹脂製の粒子に金メッキを施したものや、その他のものでも良い。接着剤はエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂に限らず、熱可塑性樹脂を用いても良い。
【0032】
圧着ツールS1とS2により挟まれると、電極端子1の最上位層1cは、下位層1aよりも硬度が高いので、突起電極(バンプ)Bと電極端子1との間に挟持された導電粒子rが最上位層1cに埋もれ過ぎることがなく潰され易くなる。すなわち、導電粒子rの埋もれる量が減少した分、導電粒子rに加わる力(圧着力)が増加することにより、これまで加圧が十分に加わらず(届かず)に潰しきれなかった導電粒子rを潰す確率が高くなる。このため、初期の導通検査時には導通不良が起きていないが、電極端子1の形状の経時的変化を原因とする導通不良も生じにくくなる。また、バンプBの表面に凹部が生じていたり、バンプB1とバンプB2の高さにバラツキがあったり、半導体素子ICの厚みが不均一であるような事態等(更に、バンプBと導電粒子r又は導電粒子rと電極端子1との間への異物の混入等)が生じていても、圧着ツールS2により上方から押圧されると、下位層1aは最上位層1cよりも硬度が低いため、バンプBの表面の凹部や高さのバラツキや、半導体素子ICの厚みの不均一を吸収することができる。したがって、電極端子1とバンプBとの導通の信頼性を高めることができる。
【0033】
(第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態は、半導体素子実装用基板4の表面に形成される電極端子1は、半導体素子実装用基板4側から順に最下位層1a、内層1b、最上位層1cが積層された三層で突出するように構成されており、最上位層1c及び最下位層1aは内層1bよりも硬度が高くなっている。具体的には、最上位層1c及び最下位層1aはチタン(Ti)であり、内層1bはアルミニウム(Al)である。半導体素子実装用基板4はガラス製の透明基板であるが、透明基板であれば、プラスチック樹脂等のその他の材料で形成されていても良い。
【0034】
本実施の形態の電極端子1は、電極端子1の厚みをTとし、内層1bの厚みをtとし、電極端子1の層数をaとすると、t≦3T/aを満たす。本実施の形態の電極端子1の層数は3層であるからa=3である。
【0035】
ここで、本実施の形態の電極端子1は、最下位層1a、内層1b、最上位層1cがそれぞれ一層の三層構造であるが、最下位層1aと最上位層1cが内層1bのうち少なくとも1つの層よりも硬度が高ければ、内層1cが二層以上であり最下位層1aと最上位層1cがそれぞれ1層の四層以上の構造でも良い。また、図1のように、電極端子1や絶縁膜2の上に透明電極層(ITO)が形成されていても良い。
【0036】
図2(b)は本実施の形態の半導体素子実装用基板4に半導体素子ICを実装した状態の図である。電極端子1の最上位層1c及び最下位層1aは内層1bよりも硬度が高いので、突起電極Bと電極端子1との間に挟持された導電粒子rが最上位層1cに埋もれ過ぎることなく潰され易くなる。すなわち、導電粒子rの埋もれる量が減少した分、導電粒子rに加わる力が増加することにより、これまで潰しきれなかった導電粒子rが潰れる確立が高くなる。また、バンプBの表面に凹凸(バンプ表面や電極端子表面には凹凸があり、熱圧着により高さで約1〜2μm程度変形する。凹部はクレータとも呼ばれる)が生じていたり、バンプB1とバンプB2の高さにバラツキがあったり、半導体素子ICの厚みが不均一であっても、内層1bは最下位層1a及び最上位層1cよりも硬度が低いため、これらの不均一等を効果的に吸収することとなる。したがって、電極端子1とバンプBとの導通の信頼性を高めることができる。最下位層1cは硬度が高いため導電粒子rの圧痕が出現し易くなる。また、透明な半導体素子実装用基板4の裏側から導電粒子rの圧痕が認識し易くなるため、導電粒子rの圧痕による導通検査が行い易くなり、検査精度も高めることができる。
【0037】
さらに、内層1bの厚みtがt≦3T/aを満たすことで、厚くなり過ぎすることがないので、半導体素子ICを載置して上側から押圧しても、その押圧力が内層により吸収され過ぎることがない。したがって、導電粒子rに適当な押圧力が加わるため、導電粒子rが更に潰され易くなり、押圧力が最下位層1aに伝達され易くなるため最下位層1aに導電粒子rの圧痕が更に出現し易くなる。
【0038】
(第2の実施の形態の応用例)第2の実施の形態の応用例として、4層構造の電極端子1が形成された半導体素子実装用基板4を説明する。図3は本実施の形態の応用例の半導体素子実装用基板4を示す図である。本実施の形態の応用例の半導体素子実装用基板4は、電極端子1が、半導体素子実装用基板4側から順に、最下位層1aと下側の内層1b1と上側の内層1b2と最上位層1cとが積層された四層構造となっており、最下位層1a及び最上位層1cは2つの内層1b1,1b2よりも硬度が高くなっている。具体的には最下位層1c及び最上位層1aがチタン(Ti)であり、下側の内層1b1がニッケル(Ni)であり、上側の内層1b2がアルミニウム(Al)である。本実施の形態の応用例では、最下位層1a及び最上位層1cがいずれの内層1b1,1b2よりも硬度が高くなっているが、内層1b1,1b2のうち少なくとも一の内層よりも硬度が高ければ良い。
【0039】
(第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形態の半導体素子ICは、電極端子1が形成された半導体素子実装用基板4に実装される半導体素子ICであり、電極端子1との間に導電粒子rを挟持して導通する突起電極であるバンプBが形成されている。図4(a)は、本発明の第3の実施の形態の半導体素子ICを示す図である。半導体素子ICの裏面には、外周辺に沿って突起状電極であるバンプBが多数形成されている。
【0040】
バンプBは半導体素子IC側から順に下位層Baと最上位層Bcが積層された二層で構成されており、最上位層Bcは下位層Baよりも硬度が高くなっている。具体的には、最上位層Bcはチタン(Ti)であり、下位層BaはアルミニウムAlであり、フォトリソグラフィとメッキによる方法等によりバンプBが形成されている。バンプBの材料は、かかる材料に限られるものではなく、下位層Baよりも最上位層Bcの方が硬度が高い導電性の材料であれば良い。なお、本実施の形態のバンプBは下位層Baが一層で最上位層Bcが一層の二層構造であるが、下位層Baが二層以上で最上位層Bcが一層の三層以上の構造でも良い。下位層Baが二層以上の場合は、最上位層Bcが下位層Baのうち少なくとも一の層よりも硬度が高ければ良い。また、最上位層Bcと下位層Baの材料はチタンとアルミニウムに限らず、純度の高い金(Au)と純度の低い金(Au)や、ニッケル(Ni)とアルミニウム等のその他の材料でも良い。
【0041】
次に、本実施の形態のバンプBが形成された半導体素子ICを半導体素子実装用基板4に実装する方法について説明する。図4(b)は本実施の形態の半導体素子ICを半導体素子実装用基板4に実装した状態の図である。バンプBの最上位層Bcは下位層Baよりも硬度が高いので、突起電極Bと電極端子1との間に挟持された導電粒子rが最上位層Bcに埋もれ過ぎることなく潰され易くなる。また、バンプBの表面に凹部があったり、バンプB1とバンプB2の高さにバラツキがあったり、半導体素子ICの厚みが不均一であっても、下位層Baは最上位層Bcよりも硬度が低く潰れ易いため、バンプBの表面の凹部や高さのバラツキや、半導体素子ICの厚みの不均一等を吸収することができる。
【0042】
(第4の実施の形態)本実施の形態の半導体素子実装用基板又は半導体素子は、前記第1の実施の形態又は第2の実施の形態の半導体素子実装用基板4、または前記第3の実施の形態の半導体素子ICであり、導電粒子rは樹脂に金メッキを施した導電粒子rである。半導体素子実装用基板4に形成された電極端子1の最上位層1cはチタンであり、導電粒子rの硬度よりも高いため、導電粒子rは最上位層1cに埋もれ過ぎることなく、潰され易くなる(図1(b)、図2(b)参照)。また、第3の実施の形態の半導体素子ICに形成されたバンプBの最上位層Bcはチタンであり、前記導電粒子rの硬度よりも高いため、導電粒子rがバンプBの最上位層Bcに埋もれ過ぎることなく、潰され易くなる(図4(b)参照)。
【0043】
(液晶表示装置への適用例)以下、具体的な例として、本発明の半導体素子実装用基板4又は本発明の半導体素子ICをCOG実装の液晶表示装置に適用した場合を説明する。図5はCOG実装の液晶表示装置を示す図である。液晶パネルLCDは、現在使用されている代表的なアクティブ素子であるTFTを用いた反射型液晶表示装置LCDである。
【0044】
液晶パネルLCDの一方の基板(一方の基板:AM基板ともアレイ基板とも呼ばれる)4は、他方の基板5よりも大きく、このため両基板4,5を重ね合わせると、AM基板4の周辺に一部張り出した半導体素子ICの実装領域6が形成されている。このAM基板4の実装領域6には、半導体実装用の配線パターン7が形成されている。なお、AM基板4としてはガラス基板の他、合成樹脂製のフレキシブル基板でも良い。
【0045】
本実施の形態の半導体素子ICは、AM基板4の実装領域6に、導電粒子rを含む異方性導電膜8を介して実装されている。半導体素子ICの裏面側には、外周辺に沿ってバンプBが対向して多数形成されている。
【0046】
配線パターン7の端部には、半導体素子ICに接続する電極端子1がパターン形成されている。一方側(図5中左側)の電極端子1は入力電極であり、他方側(図5中右側)の電極端子1は出力電極である。そして、液晶パネルLCDを駆動させる半導体素子ICは、接着剤に導電粒子rを含んだ異方性導電膜(ACF)8を介して実装されている。
【0047】
かかる液晶パネルLCDに本発明の半導体素子実装用基板4を適用する場合は、AM基板4として使用する。つまり、実装領域5の従来の電極端子1を上記実施の形態の電極端子1とする。また、本発明の半導体素子ICを適用する場合は、実装領域5に配される半導体素子ICとして使用する。つまり、実装領域5に配される半導体素子ICのバンプBを上記実施の形態のバンプBとする。本発明の電極端子1を形成した半導体素子実装用基板4と、本発明のバンプBを形成した半導体素子ICは、液晶表示パネルLCDに同時に適用しても良いし、いずれか一方のみを適用しても良い。
【0048】
本発明の適用例では、COG実装の液晶表示装置を例に説明したが、フレキシブル基板に接着剤を介して半導体素子を実装するCOF実装の液晶表示装置や、その他電子機器にも適用可能である。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、最上位層及び最下位層は少なくとも一の内層よりも硬度が高いので、半導体素子を載置して押圧すると、硬度の高い最上位層では突起電極と電極端子との間に挟持された導電粒子が埋もれ過ぎることなく潰され易くなり、硬度の低い少なくとも一の内層ではバンプや半導体素子の表面の凹部や高さのバラツキを吸収することができる。導電粒子との接続部分は硬度が高い層なので、接続部分の経時的変化による導通不良も生じにくいしたがって、本発明の半導体素子実装用基板、又は本発明の半導体素子によれば、バンプと電極端子との導通の信頼性を高めることができる。また、最下位層は硬度が高いため、導電粒子の圧痕を出現させ易くすることができる。したがって、半導体素子実装用基板の裏側から導電粒子の圧痕が認識し易くなるため、導電粒子の圧痕による導通検査が行い易くなり、検査精度も高めることができる。
【0050】
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は第1の実施の形態の半導体素子実装用基板を示す図、(b)はその半導体素子実装用基板に半導体素子を実装した状態の図
【図2】(a)は第2の実施の形態の半導体素子実装用基板を示す図、(b)はその半導体素子実装用基板に半導体素子を実装した状態の図
【図3】(a)は第2の実施の形態の応用例の半導体素子実装用基板を示す図、(b)はその半導体素子実装用基板に半導体素子を実装した状態の図
【図4】(a)は第3の実施の形態の半導体素子を示す図、(b)はその半導体素子を半導体素子実装基板に実装した状態の図
【図5】本発明の半導体素子実装用基板と半導体素子を適用した液晶表示パネルを示す図
【図6】半導体素子を半導体素子実装用基板にフェイスダウンにより実装した状態を示す図
【図7】導電粒子が電極端子に埋もれてしまい潰れていない状態を示す図
【図8】(a)はバンプの表面が凹形状になっている状態、(b)は複数のバンプの高さにバラツキがある状態、(c)は半導体素子の厚みが不均一な状態を示す図
【符号の説明】
IC、IC1 半導体素子
1、11 電極端子
1a 電極端子の下位層、最下位層
1b 電極端子の内層
1c 電極端子の最上位層
2 絶縁膜
3 ITO
4、14 半導体素子実装用基板、一方の基板(AM基板)
5 他方の基板
6 実装領域
7 配線パターン
8 異方性導電膜
r 導電粒子
B、1B バンプ
Ba バンプの下位層
Bc バンプの最上位層
t 電極端子の内層の厚み
T 電極端子の厚み
LCD 液晶表示パネル
Claims (5)
- 一対の基板の間に液晶を挟持する液晶表示装置において、
前記一対の基板の一方側基板に電極端子が形成され、バンプを有する半導体素子が導電粒子を含む異方性導電膜を介してCOG実装されており、
上記電極端子は、基板側から順に一層以上の下位層と最上位層が積層された複数層で構成されており、最上位層は少なくとも一の下位層よりも硬度が高く、且つ前記最上位層の硬度は導電粒子の硬度よりも高いことを特徴とする液晶表示装置。 - 一対の基板の間に液晶を挟持する液晶表示装置において、
前記一対の基板の一方側基板に電極端子が形成され、バンプを有する半導体素子が導電粒子を含む異方性導電膜を介してCOG実装されるとともに、前記一方側基板が前記電極端子を裏面側から透視可能な透明な基板からなり、
上記電極端子は、基板側から順に最下位層、一層以上の内層、最上位層が積層された複数層で構成されており、最上位層及び最下位層は少なくとも一の内層よりも硬度が高く、且つ前記最上位層の硬度は導電粒子の硬度よりも高いことを特徴とする液晶表示装置。 - 前記電極端子の厚みをTとし、前記一以上の内層の厚みをtとし、電極端子の層数をaとすると、t≦3T/aを満たすことを特徴とする請求項2記載の液晶表示装置。
- 前記導電粒子が樹脂に金メッキを施した導電粒子であることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の液晶表示装置。
- 上記バンプは、半導体素子側から順に一層以上の下位層と最上位層が積層された複数層で構成されており、最上位層は下位層のうち少なくとも一の下位層よりも硬度が高く、且つ前記バンプの最上位層の硬度は、前記導電粒子の硬度よりも高いことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の液晶表示装置。
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