JP3831277B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばSOI(Silicon on Insulator)若しくはSON(Silicon on Nothing)技術を用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置は、高速動作を実現するため例えばSOI技術の導入が図られている。SOI基板の表面に形成されたMOSトランジスタ(以下、SOI素子と称す)は、電流駆動能力が大きく、ジャンクション容量が小さく、バックゲート効果が存在しないという特徴を有している。これらの特徴を活用することにより回路動作を高速化できる。
【0003】
しかし、特に部分空乏化(partial depletion)状態で動作するPD−SOI素子は、直前の動作状態によりトランジスタの静特性が変化するというヒステリシス特性を有している。このため、SOI素子を用いてメモリセルのトランスファーゲートを構成すると、カットオフ特性が劣化し、メモリセルの保持特性が低下する。また、SOI素子は素子のペア性を保持することが困難である。このため、SOI素子により相補型のラッチ回路や作動アンプなどを構成することが非常に困難である。
【0004】
一方、近年注目される技術としてロジック回路とDRAMを1つのチップ上に構成する混載DRAM技術がある。混載DRAM技術によって大容量の記憶装置をロジック回路と同一チップ上に設けることができる。また、演算装置と記憶装置を太いバス幅のデータパスにより接続することができるため、システムの高速動作が可能となる。ところが、DRAMは、前記SOI素子で構成することが困難なトランスファーゲートや相補型回路を多用している。このため、SOI技術を用いてDRAMを製造することが困難と考えられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
最近、SOIウェハに対して部分的にバルク領域を形成し、そこに例えばDRAM等の回路を構成するという部分SOI技術が提案されている。部分SOI技術は、SOIウェハの一部に開口を形成し、その後、開口内に単結晶シリコンを成長させることにより開口を塞ぎ、バルク領域を形成する半導体製造技術である。ところが、この技術を用いる場合、SOI領域とバルク領域の境界に数μmの緩衝領域を設ける必要を有している。また、良質な単結晶シリコンを成長させるため、バルク領域の形状や大きさをチップ内において統一しなければならないという制約が生じる。
【0006】
部分SOI技術を用いて例えばロジック混載DRAMチップを製造する場合の安易な設計手法として、DRAMマクロ全体を1つの大きなバルク領域に収めることが考えられる。しかし、この場合、次のような新たな問題が生じる。先ず、DRAMマクロ自体の性能を向上させるために、SOI素子の利点を活用することがきない。
【0007】
また、バルク領域の形状や大きさを統一するため、DRAMマクロの容量や構成が制限を受ける。システム・オン・チップ(System on Chip)と呼ばれる高性能で高集積度の半導体装置は、多様な機能を有する機能ブロックを多数寄せ集めて構成される。各機能ブロックにはそれぞれに最適な容量や構成又は動作特性を有するメモリマクロが要求される。その要求に答えるため、最近では、1Mbitから128Mbitまで幅広い記憶容量の混載DRAMマクロが用意されている。また、データバス幅も64bitから256bitというように用途に合わせて自由に選択できる。さらに、144bitというようなパリティビットを有するDRAMマクロも利用可能である。また、アクセスタイムが5nsに迫るような、高速DRAMマクロも提案されている。容量や構成はもちろんのこと、動作速度が異なると、各DRAMマクロの面積や形状はそれぞれ異なるものとなる。すなわち、形状や面積の異なるバルク領域を形成する必要が生じる。しかし、形状や面積が異なるバルク領域を形成するためには、バルク領域毎に製造工程を最適化しなければならずコスト増となる。同一チップ上に異なる面積や形状のバルク領域を形成することは困難であるため、最悪の場合、極端な歩留まり低下を招くこともある。
【0008】
上記課題は、部分SOI技術について述べた。しかし、部分SON技術も部分SOI技術と同様の課題を有している。
【0009】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、部分SOI若しくはSON技術を用いて所用の特性を有する回路を構成することが可能な半導体装置を提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置の第1の態様は、クロック信号が供給され、このクロック信号を遅延する遅延回路と、前記遅延回路の出力信号及び前記クロック信号が供給される論理回路と、前記遅延回路に設けられ、前記クロック信号に応じて反転されるインバータ回路と、前記インバータ回路の動作に応じて充放電される容量と、前記容量と前記インバータ回路の出力端間に接続されたPチャネルMOSトランジスタとを具備し、前記容量は、NチャネルMOSトランジスタからなるMOSキャパシタであり、前記PチャネルMOSトランジスタの閾値電圧|Vthp|と前記NチャネルMOSトランジスタの閾値電圧Vthnの関係は|Vthp|>Vthnに設定されている。
【0011】
本発明の半導体装置の第2の態様は、クロック信号が供給され、このクロック信号を遅延する遅延回路と、前記遅延回路の出力信号及び前記クロック信号が供給される論理回路と、前記遅延回路に設けられ、前記クロック信号に応じて反転されるインバータ回路と、前記インバータ回路の動作に応じて充放電される容量と、前記容量と前記インバータ回路の出力端間に接続されたPチャネルMOSトランジスタとを具備し、前記PチャネルMOSトランジスタの閾値電圧|Vthp|と前記インバータ回路の論理閾値電圧Vt_invの関係が、|Vthp|<Vth_invに設定されている。
本発明の半導体装置の第3の態様は、クロック信号が供給され、このクロック信号を遅延する遅延回路と、前記遅延回路の出力信号及び前記クロック信号が供給される論理回路と、前記遅延回路に設けられ、前記クロック信号に応じて反転されるインバータ回路と、前記インバータ回路の出力端と電源との間に配置され、前記インバータ回路の動作に応じて充放電される容量と、前記容量と前記インバータ回路の出力端間に接続されたNチャネルMOSトランジスタとを具備し、前記NチャネルMOSトランジスタの閾値電圧Vthnと前記論理回路の論理閾値電圧Vt_inv、及び電源電圧Vddの関係が、Vdd−Vthn≧Vth_invに設定されている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。尚、各実施形態において、同一部分には同一符号を付している。
【0013】
(第1の参考例)
図1は、本発明の第1の参考例を示している。図1において、バルク領域1とSOI領域6は、図示せぬ半導体基板内に形成されている。バルク領域1は、例えばほぼ矩形状とされ、SOI領域6は、例えばバルク領域1の隣接する2つの辺に沿って配置されている。バルク領域1は、例えば複数のメモリセグメント29、及び複数のサブデータ線センスアンプ5を含んでいる。各メモリセグメント29は、例えば複数のDRAMセル2、ビット線の電位を増幅する複数のセンスアンプ3、及び複数のカラム選択ゲート4を含んでいる。複数のDRAMセル2は行、列に配置され、メモリセルアレイを構成している。
【0014】
また、SOI領域6は、例えば複数のワード線選択回路7、複数のセンスアンプ制御回路(SACC)8、複数のカラム選択回路9、データ線アクセス制御回路(DLCC)10、複数のデータラッチ回路11、複数のメインデータ線駆動回路12、及び複数のサブデータ線駆動回路13を含んでいる。
【0015】
メモリセグメント29において、マトリクス状に配置されたDRAMセル2はワード線14により選択され、選択されたDRAMセル2はビット線対15、16の一方に接続される。ビット線対15、16にはそれぞれセンスアンプ3が接続されている。このセンスアンプ3は、データの読み出し時にビット線対15、16の間に発生する微小電位差を増幅し、データのリストア時にビット線をフル電位に充電し、DRAMセル2へデータを再書き込みする。その後、カラム選択回路9により選択されたカラム選択ゲート4が動作し、ビット線対15、16は、サブデータ線対17に接続される。
【0016】
ここで、ビット線対15、16は高集積度を実現するためにリソグラフィ技術が許す限りの狭ピッチで形成される。これに対して、サブデータ線対17は高速動作を可能とするため、広い配線幅を設定することが可能なビット線より上層の配線領域に敷設される。例えば1024対のビット線に対して、128対のサブデータ線が敷設される。
【0017】
サブデータ線対17にはそれぞれサブデータ線センスアンプ5が接続されている。このサブデータ線センスアンプ5は、データの読み出し動作時に、サブデータ線対に生じた微小電位差を増幅する。このサブデータ線センスアンプ5の出力信号は、データラッチ回路11に保持される。データラッチ回路11に保持されたデータは、トライステートバッファにより構成されたメインデータ線駆動回路12を経て読み出しメインデータ線18へ伝達される。また、書き込み動作時において、サブデータ線駆動回路13は、書き込みメインデータ線19から書き込みデータを受け、サブデータ線17をフル電位に充電する。サブデータ線17の電位は、カラム選択ゲート4を介してセンスアンプ3の状態を強制的に反転させる。
【0018】
ここで、DRAMセル2及びカラム選択ゲート4は、トランスファーゲートである。このトランスファーゲートを構成するトランジスタをSOI領域6に形成した場合、基板浮遊効果の影響により、良好なカットオフ特性を得ることができない。したがって、DRAMセル2及びカラム選択ゲート4はバルク領域1に形成する。また、センスアンプ3とサブデータ線センスアンプ5は相補型のラッチ回路により構成され、アナログ動作によって微小電位差を増幅している。このような相補型回路をSOI領域6に形成した場合、良好な増幅特性を得ることができない。この理由は、SOI領域6に形成されたトランジスタは、基板浮遊効果により、直前の電位状態によって回路特性が変化する所謂「ヒステリシス特性」を有しているからである。したがって、センスアンプ3とサブデータ線センスアンプ5は、供にバルク領域1に形成されている。
【0019】
上記以外の回路は、SOI素子の利点、ウェル領域を必要としないことよる高密度性、基板浮遊効果による高電流駆動能力、チャネル領域以外にPNジャンクションを持たないことによる低ソースドレイン容量などを活用するため、SOI領域6に形成される。
【0020】
上記メモリセグメント29以外の回路において、SOI素子を利用する利点についてさらに説明する。
【0021】
図2は、図1に示すワード線選択回路7の一例を示している。通常、DRAMセルは高集積度を実現するため、1つのNチャネルMOSトランジスタ(以下、NMOSトランジスタと称す)と、1つのキャパシタとにより構成されている。DRAMセルが選択状態のとき、ビット線とキャパシタのストレージノードとを良好な状態で接続する必要がある。このため、ワード線選択回路には、例えば電源電圧より高い昇圧電源21が供給されることが普通である。このように、電源電圧及びこれ以外の電源を扱う回路において、ウェルを必要としないSOI素子は、レイアウトの高密度化に有利である。
【0022】
また、通常、ワード線には多数のメモリセルが接続されている。例えば1Mbitのセルアレイの場合、1つのワード線には、2K個のメモリセルが接続されている。このため、配線容量などを含めると1つのワード線の容量はほぼ1pFになる。高速動作を可能とするため、ワード線選択回路は高い電流駆動能力が要求され、ワード線選択回路に単位ゲート幅あたりの電流駆動能力が大きなSOI素子を用いることが有利である。
【0023】
さらに、一般にワード線は高集積度化のためにリソグラフィ技術が許す限り狭いピッチで形成される。このため、ワード線を駆動する回路も狭ピッチで配置しなければならない。それを実現するため、ワード線駆動回路は図2に示すような、特殊な構成のAND回路となる場合がある。この場合、選択ソースノード20には多数のトランジスタのソースが接続されることになる。例えば1Mbitのセルアレイの場合、ワード線の本数は512本にもなり、図2に示すように、4本の選択ソースノード20を設ける場合、各選択ソースノード20に、128個のソース端子が接続されることになる。このワード線駆動回路をバルク素子を用いて構成した場合、選択ソースノード20の寄生容量は5pFにもなり、回路の高速化または低消費電力化の妨げになる。SOI素子をワード線選択回路に用いることは、ジャンクション容量を抑えることができる。このため、回路の高速化又は低消費電力化において有利である。
【0024】
図3は、図1に示すカラム選択回路9の一例を示している。図3は説明の便宜上、4個のカラム選択回路9のみを示している。実際のDRAMの場合、16個乃至256個程度のカラム選択回路が存在することが普通である。例えば64個のカラム選択回路が存在する場合、そのうち1つを選択するためには6ビットのカラムアドレスが必要である。図3に示すカラム選択回路9は、ドミノ回路により構成した例を示している。このドミノ回路は、6入力のNAND回路を構成する6個のNMOSトランジスタを具備している。6入力のNAND回路には、6ビットのカラムアドレスCA<0>〜CA<5>、又はこれらの反転信号が供給されている。各NAND回路の電流通路の一端には、遅延回路26から出力されるパルス信号27に応じて電位が供給される。すなわち、カラム選択タイミング信号CSLEpは、非選択時、低電位であり、遅延回路26から出力されるパルス信号27は高電位である。このため、各カラム選択回路9のソース電極28aは高電位に充電されている。
【0025】
カラム選択タイミング信号CSLEpが高電位へ遷移すると、6入力のNAND回路のドレイン電極28bが高電位から低電位へと遷移する。この時、カラムアドレスによって選択状態にあるカラム選択回路9は、6個のNMOSトランジスタが全て導通状態となる。このため、カラム選択信号CSL<0>〜CSL<63>のいずれか1つが高電位へと変化する。その後、カラム選択タイミング信号CSLEpが高電位の期間において、選択されたカラム選択信号CSL<0>〜CSL<63>は高電位を維持し、カラム選択タイミング信号CSLEpが低電位へ遷移するとカラム選択信号CSL<0>〜CSL<63>も低電位へと遷移する。
【0026】
一方、カラムアドレスにより選択されなかったカラム選択回路9の出力は常に低電位状態を保持する。また、遅延回路26の出力信号27は、カラム選択タイミング信号CSLEpが高電位になってから、カラム選択信号CSL<0>〜CSL<63>が高電位になった後、低電位に遷移する。したがって、カラム選択タイミング信号CSLEpが高電位になってから、遅延回路の出力信号27が低電位になるまでの僅かな期間だけ、カラムアドレスCA<0>〜CA<5>がカラム選択回路9に取り込まれる。
【0027】
カラム選択回路9を構成するドミノ回路は、素子数を少なく抑えることができ、高速な動作を実現できる回路方式である。しかし、通常のバルク素子を用いて6段もの多入力NAND回路を構成した場合、上段に接続されたNMOSトランジスタのドレイン端子28aの電位が浮き上がる。このため、バックゲート効果が発生して、電流駆動能力が極端に低下する。また、多段に接続されたNMOSトランジスタの中間端子に寄生するジャンクション容量の充放電の終了を待たなければならない。したがって、回路動作が遅くなる。最悪の場合、ジャンクション容量の充電電流により、入力されたカラムアドレスの状態は非選択であるにも関わらず、カラム選択信号が出力されるという不具合が発生する。
【0028】
一方、SOI素子を用いて多入力のNANDゲートを構成した場合、SOI素子は基本的にバックゲート効果が発生しない。このため、電流駆動能力が極端に低下することはない。さらに、SOI素子のジャンクション容量は小さいため、中間端子の充電電流による問題も発生しない。つまり、SOI素子を用いることにより、誤動作が発生せず、高速動作が可能なカラム選択回路を少ない素子数で構成することができる。
【0029】
図4は、図3に示す回路と比較するため、バルク素子を用いたCMOS型のカラム選択回路を示している。詳しい説明は省略するが、図4に示すカラム選択回路9−1はSOI素子を用いたカラム選択回路と比べて、素子数及びゲート段数が多いことが分かる。
【0030】
上記第1の参考例によれば、DRAMセル2、センスアンプ3及びカラム選択ゲート4をバルク領域1に形成している。このため、DRAMセル2及びカラム選択ゲート4を構成するトランスファーゲートは良好なカットオフ特性を得ることができる。また、センスアンプ3は良好な増幅特性を得ることができる。
【0031】
さらに、複数のワード線選択回路7、複数のセンスアンプ制御回路8、複数のカラム選択回路9、データ線アクセス制御回路10、複数のデータラッチ回路11、複数のメインデータ線駆動回路12、及び複数のサブデータ線駆動回路13は、SOI領域6に形成している。このため、これらの回路は、高電流駆動能力、低消費電力、及び高速動作が可能である。
【0032】
上記第1の参考例において、DRAMマクロ全てをバルク領域1内に形成しない理由は、DRAMの容量に応じてバルク領域1の大きさが異なることを避け、バルク領域1のサイズをほぼ同一とするためである。さらに、DRAMセルのみをバルク領域に形成するのではなく、センスアンプ3やカラム選択ゲート4を一緒に形成する理由は、バルク領域1が細分化することにより緩衝領域が増加することを避けるためである。緩衝領域はSOI素子もバルク素子も形成されていない領域であり、数μmの幅を有している。このため、緩衝領域が増加するとチップサイズが大きくなるという問題が生じる。
【0033】
さて、同一チップ中に複数の良質なバルク領域を形成するためには、バルク領域の形状と大きさをほぼ統一する必要がある。このため、次に、第2の参考例を用いて、バルク領域1のサイズをほぼ同一とする理由について説明する。
【0034】
(第2の参考例)
図5は、本発明の第2の参考例を示すものであり、大容量のDRAMマクロを構成する場合を示している。
【0035】
第2の参考例は、半導体基板内に4つのバルク領域1を、形成する場合を示している。矩形状の1つのバルク領域1内には、例えば4つのメモリセグメント29が配置されている。各メモリセグメント29は、メモリセルアレイを構成する1Mbit程度のDRAMセル2と、複数のセンスアンプ3、複数のカラム選択ゲート4を含んでいる。この1Mbitのメモリセグメントはビット線15、16方向に配置されている。これらメモリセグメント29の上層の配線領域には、例えば128個のデータ線対17が配置されている。これらデータ線対17に128個サブデータ線センスアンプ5が接続されている。
【0036】
さらに、バルク領域1に隣接するSOI領域6は、ワード線選択回路7と、センスアンプ制御回路8と、カラム選択回路9と、データ線アクセス制御回路10と、複数のデータラッチ回路11と、複数のメインデータ線駆動回路12と、サブデータ線駆動回路13とを含んでいる。
【0037】
上記4個のメモリセグメント29を含むバルク領域1と、SOI領域6とにより、メモリ領域としての4MbitのDRAMサブマクロ30が構成される。このDRAMサブマクロ30を4つ並べて1つの高集積度16MbitDRAMマクロを構成している。
【0038】
図6は、上記DRAMサブマクロ30を用いてシステム・オン・チップを構成した場合を示している。チップ31には、4個のDRAMサブマクロ30を用いた16MbitDRAMマクロと、2個のDRAMサブマクロ30を用いた8MbitDRAMマクロと、1個のDRAMサブマクロ30を用いた4MbitDRAMマクロとが配置されている。これらDRAMマクロの相互間に例えばロジック回路が配置されている。
【0039】
16MbitDRAMマクロ、及び8MbitDRAMマクロは、各DRAMサブマクロ30が、図示せぬ読み出しメインデータ線18、及び書き込みメインデータ線19方向に配置されている。図6において、16MbitDRAMマクロ内におけるDRAMサブマクロ30の配置方向は、8MbitDRAMマクロ内におけるDRAMサブマクロ30の配置方向と並行している。しかし、これに限定されるものではなく、破線の丸印内に示すように、例えば8MbitDRAMマクロ内におけるDRAMサブマクロ30の配置方向を、16MbitDRAMマクロ内におけるDRAMサブマクロ30の配置方向と直交させてもよい。すなわち、この場合、8MbitDRAMマクロの図示せぬ読み出しメインデータ線18、及び書き込みメインデータ線19は、16MbitDRAMマクロの図示せぬ読み出しメインデータ線18、及び書き込みメインデータ線19に対して直交方向に配置されている。
【0040】
さらに、各DRAMマクロ内のDRAMサブマクロの数は上記例に限定されるものではない。すなわち、各DRAMマクロ内のDRAMサブマクロの数は、チップの仕様に応じて、1つ以上で、各DRAMマクロ毎に異なる数であっても、同数であってもよい。
【0041】
このように、多彩な記憶容量のDRAMマクロを1つのチップに搭載したシステム・オン・チップの場合においても、各DRAMサブマクロ30のバルク領域の大きさをほぼ統一することができる。
【0042】
図7は、DRAMサブマクロ30をキャシュメモリに適用した例を示している。大容量DRAMマクロが必要とされるキャシュメモリにおいて、チップ31の大部分はバルク領域になってしまう。しかし、DRAMサブマクロ30を用いることにより、適切にSOI領域を設けることができる。したがって、SOI素子の特徴を効果的に利用することにより、高速動作が可能となる。
【0043】
図8は、DRAMサブマクロ30を画像処理専用LSIに適用した例を示している。4Mbit程度の比較的小規模の画像用バッファメモリとしてDRAMサブマクロ30と、SOI素子を用いた高速な画像処理論理回路(graphic engin)32とを1チップに搭載している。このような、画像処理専用LSIにも、DRAM混載が可能になる。その際、チップの一部に小面積のバルク領域を形成することになる。
【0044】
上記3つの例において、DRAMマクロの記憶容量は大きく異なっている。しかし、いずれの場合においても、各バルク領域の形状や面積をほぼ等しくすることができる。
【0045】
上記第2の参考例によれば、各バルク領域1の面積と形状を統一している。形状や面積が異なるバルク領域を形成するためには、バルク領域毎に製造工程を最適化しなければならずコスト増となる。しかし、各バルク領域1の面積と形状を統一することにより、製造コストを低減できる。
【0046】
しかも、各バルク領域1の面積と形状を統一することにより、エピタキシャル層からなるバルク領域1の膜質を均一化できる。このため、部分SOI技術を用いた混載DRAMチップの歩留まりを向上できる。
【0047】
図9は、図5のIX−IX線に沿った断面図を示している。図9において、図5と同一部分には同一符号を付す。図9は、簡単化するため、素子を摸式化して記載している。さらに、半導体基板の上層の配線層も一部省略しているため、図5に示す回路構成と完全に一致していない。
【0048】
図9において、半導体基板(sub)は、例えば予め埋め込み絶縁膜が形成されたSOI基板である。しかし、これに限定されるものではない。このSOI基板に部分SOI技術を用いてバルク領域1が形成される。すなわち、部分SOI技術は、SOI基板のバルク形成領域に埋め込み絶縁膜より深い開口を形成し、この開口内に単結晶シリコンを成長させて開口を塞ぐことによりバルク領域を形成する。
【0049】
このようにしてバルク領域1と、SOI領域6が形成される。バルク領域1内には、トレンチ型キャパシタ2−1を有するDRAMセル2と、センスアンプ3と、カラム選択ゲート4と、サブデータ線センスアンプ5を構成するMOSトランジスタが形成されている。
【0050】
また、SOI領域6において、基板内に形成された埋め込み絶縁膜6−1上の半導体層6−2内には、データラッチ回路11とメインデータ線駆動回路12を構成するMOSトランジスタが形成されている。
【0051】
(第3の参考例)
図10は、本発明の第3の参考例を示している。第3の参考例は、SOI素子をさらに活用して高速なデータパス構造を構築し、高速な半導体記憶装置を低コストで提供する。
【0052】
第3の参考例において、バルク領域1に形成されるメモリセルとしてのDRAMセル2と、センスアンプ3と、カラム選択ゲート4と、サブデータ線センスアンプ5は、第1、第2の実施形態と同一である。このため、バルク領域1のみを示し、詳細な回路構成は省略している。
【0053】
一方、各SOI領域6には、複数のデータラッチ回路11と、複数のメインデータ線駆動回路12及びサブデータ線駆動回路13が配置され、さらに、不良救済回路を構成するスイッチ回路33が配置されている。このスイッチ回路33は、不良のメモリセル又はビット線又はサブデータ線が存在する場合、不良サブデータ線をスペアのサブデータ線に切り替え、スペアのサブデータ線をメインデータ線に接続する。図10に示す回路は、不良サブデータ線に対してアクセスする場合、スイッチ回路33によりサブデータ線が図示右側又は左側にシフトされる。このため、不良サブデータ線とメインデータ線との接続が解除され、正常なサブデータ線とメインデータ線とが接続される。
【0054】
図11は、第3の参考例に適用されるスイッチ回路33の一例を示している。スイッチ回路33は1ビットのシフトレジスタ34と、キャリー制御回路35と、読み出しデータ線スイッチ36と、書き込みデータ線スイッチ37とから構成されている。シフトレジスタ34にはそのサブデータ線が不良であることを示す情報が蓄えられる。シフトレジスタ34の出力端はキャリー制御回路35に接続されている。キャリー制御回路35は、隣接するスイッチ回路33から供給される信号を論理演算し、この演算結果に基づき読み出しデータ線スイッチ36と書き込みデータ線スイッチ37を制御する。
【0055】
図12は、図10に示すサブデータ線駆動回路13の一例を示している。サブデータ線駆動回路13のデータ入力端子には、図11に示す書き込みデータ線スイッチ37の出力信号WDOと、書き込み動作のタイミングを制御するクロック信号DSEpと、読み出し動作のタイミングを制御するクロック信号DQHZpが供給される。
【0056】
上記構成において、データの書き込み動作時、クロック信号DSEpが低電位から高電位に遷移すると、入力データラッチ回路40は、書き込みデータ線スイッチ37の出力信号WDOを取り込む。これに応じて、駆動回路42が動作し、一対のサブデータ線17の一方が低電位へ遷移する。その後、クロック信号DSEpが高電位である期間、入力データラッチ回路40は受けた信号を保持し続ける。この後、クロック信号DSEpが低電位になると、一対のサブデータ線17が両方とも高電位状態にプリチャージされる。
【0057】
上記サブデータ線17は、ほぼ1mm程度の長さである。このサブデータ線17には、16個から128個程度の図示せぬカラム選択ゲートが接続されている。このため、サブデータ線17の負荷容量は、例えば0.5pF程度の大きな値になる。サブデータ線17を駆動するトランジスタ41は、この負荷容量を高速に充放電できるような高い電流駆動能力が要求される。
【0058】
SOI素子は基板浮遊効果によりバルク素子に比べて電流駆動能力が高い。したがって、サブデータ線駆動回路13をSOI素子で構成することにより、データパスの高速化とレイアウトの縮小を実現できる。なお、クロック信号DQHZpは読み出し動作時に動作する信号であり、書き込み動作時は低電位に固定されている。
【0059】
図13は、前記メイン読み出しデータ線駆動回路12の一例を示している。メイン読み出しデータ線駆動回路12のデータ入力端子には、図11に示す読み出しデータ線スイッチ36の出力信号RDOと、読み出し動作のタイミングを制御するクロック信号RDEpが供給される。
【0060】
読み出し動作時において、信号RDEpが低電位から高電位へ遷移すると、読み出しデータラッチ回路44はデータ入力端子の状態を取り込む。これと同時にメイン読み出しデータ線駆動トランジスタ45はメイン読み出しデータ線18を駆動する。その後、クロック信号RDEpが高電位である期間、入力データラッチ44は状態を保持し続け、クロック信号RDEpが低電位になるとメイン読み出しデータ線駆動トランジスタ45はハイインピーダンス状態となる。
【0061】
メイン読み出しデータ線18は、ほぼ4mm程度の長さになる。さらに、図10に示す例では、4つのバルク領域にそれぞれ配置された4つのデータ線駆動トランジスタがメイン読み出しデータ線18に並列接続される。このため、メイン読み出しデータ線18の負荷容量は、例えば1pF以上となる。
【0062】
したがって、図13に示す読み出しデータ線駆動トランジスタ45は、この負荷容量を高速に充放電できるような高い電流駆動能力が要求される。SOI素子は基板浮遊効果によりバルク素子に比べて電流駆動能力が高い。メイン読み出しデータ線駆動回路12をSOI素子で構成することにより、データパスを高速化できるとともに、レイアウトの縮小を実現できる。
【0063】
上記第3の参考例によれば、データパスを構成するサブデータ線駆動回路13、メイン読み出しデータ線駆動回路12、及び不良救済回路としてのスイッチ回路33をSOI素子により構成している。これらデータパスを構成する回路は、多くのトランジスタを含んでいる。このため、これらトランジスタをSOI素子により構成することにより、SIO素子の小面積、高駆動能力という利点を活用することができ、半導体装置の低コスト化と高速化を実現することができる。
【0064】
しかも、不良救済回路としてのスイッチ回路33を設けることにより、高い歩留まりを期待できる。
【0065】
(第4の参考例)
図14は、本発明の第4の参考例を示すものであり、高速動作が可能なDRAMマクロを構成する場合の例を示している。一般に高速動作が可能なDRAMマクロを構成する場合、ビット線とワード線の長さを短くし、寄生容量や配線抵抗の影響を抑える必要がある。このため、高速動作が可能なDRAMマクロのメモリセルは、同じ容量を有する通常のDRAMマクロと比べて細かく分割されている。
【0066】
したがって、仮にDRAMセルだけをバルク領域に形成すると、メモリセルを細かく分割するに従いバルク領域の形状が小さくなる。すると、SOI領域とバルク領域間の緩衝領域の数が多くなり、緩衝領域の面積が大きくなる。したがって、チップサイズが増大し、コスト高となる。
【0067】
そこで、第4の参考例は、例えば128Kbit程度のDRAMセル2と、1K個程度のセンスアンプ3と、カラム選択ゲート4とにより1つの128Kセグメント29を構成している。
【0068】
図14に示すように、ほぼ矩形状の各バルク領域1内には、例えば32個の128Kbitセグメント29と、128個のサブデータ線センスアンプ5が配置されている。各バルク領域1の隣接する3つの辺に対応してSOI領域6が配置されている。すなわち、このSOI領域6はバルク領域1の並行する2つの辺の一方に対応する第1の半導体領域部6−aと、他方の辺に対応する第2の半導体領域部6−bと、前記第1、第2の半導体領域部6−a、6−bの間に位置する第3の半導体領域部6−cとを有している。
【0069】
第1の半導体領域部6−aには、例えばワード線選択回路(WSC)7と、センスアンプ制御回路8と、カラム選択回路9と、サブデータ線センス制御回路(SSC)10とが配置される。図14には、そのうちのワード線選択回路(WSC)7、サブデータ線センス制御回路10のみを示している。第2の半導体領域部6−aには、同様に例えばワード線選択回路(WSC)7と、センスアンプ制御回路8と、カラム選択回路9とが配置されるが、そのうちのワード線選択回路(WSC)7のみを示している。第3の半導体領域部6−cには、データラッチ回路(DLT)11と、メインデータ線駆動回路12と、サブデータ線駆動回路13とが配置されている。
【0070】
上記バルク領域1と、SOI領域6とにより、1つの4MbitDRAMサブマクロ30−1が形成される。この4MbitDRAMサブマクロ30−1を必要とされるだけ配置することにより、所望の高速大容量のDRAMマクロを構成できる。
【0071】
上記第4の参考例によれば、バルク領域1内のメモリセグメント29を細かく分割し、ビット線とワード線の長さを短くすることにより、寄生容量や配線抵抗の影響を抑えている。さらに、バルク領域1の隣接する3つの辺に対応して形成されたSOI領域6のうち、第1、第2の半導体領域6−a、6−bにワード線選択回路7等を配置している。このため、高速動作が可能なDRAMマクロを構成することができる。
【0072】
第4の参考例により構成された高速16MbitDRAMマクロは、第2の参考例に示す16MbitDRAMマクロに比べて、面積が大きくなる。しかし、第2の参考例に示すDRAMマクロに比べて高速動作が可能であるという特徴がある。したがって、用途によって最適なDRAMマクロを選択するにより、性能とコストの最適化を図ることができる。ところで、同一チップ上に特性の異なる2つのDRAMマクロを実装する必要が生じる場合がある。
【0073】
図15は、同一チップに、例えば第2の参考例におけるDRAMサブマクロ30を用いた32Mbitの高集積度DRAMマクロと、第4の参考例におけるDRAMサブマクロ30−1を用いた2つの高速8bitDRAMマクロを搭載した例を示している。
【0074】
このような場合においても、バルク領域の面積をほぼ均等に保つことができる。このため、安定して部分SOI技術を用いることが可能となる。したがって、低コストで高速なシステムLSIチップを構成することができる。
【0075】
(第5の参考例)
図16は、本発明の第5の参考例を示すものであり、部分SOI技術を活用して低電圧化及び低消費電力化を実現した半導体記憶装置を示している。
【0076】
図16において、バルク領域1の構成は、図5と同様である。すなわち、バルク領域1内には、例えば4つのメモリセグメント29が形成されている。各メモリセグメント29は、メモリセルアレイを構成する複数のDRAMセル2と、これらDRAMセル2に接続されるワード線14と、ビット線15、16と、センスアンプ3と、カラム選択ゲート4と、サブデータ線センスアンプ5とを含んでいる。
【0077】
SOI領域6は、ワード線選択回路(WSC)7とセンスアンプ制御回路(SACC)8と、カラム選択回路(CSC)9と、データ線アクセス制御回路(DLCC)10と、データラッチ回路(DLT)11と、メインデータ線駆動回路12と、サブデータ線駆動回路13を含んでいる。
【0078】
さらに、SOI領域6内には、後述する降圧回路47の最終段ドライバ46が配置されている。この最終段ドライバ46は、例えばNMOSトランジスタにより構成され、電源電圧VDDを降圧して降圧電源VAAを生成する。この降圧電源VAAは、前記センスアンプ3の電源である。
【0079】
また、前記複数のバルク領域1のうち、例えば図示最上部に位置するバルク領域1は拡張されたバルク領域49を有し、このバルク領域49内に降圧制御回路48が形成される。最終段ドライバ46は、降圧制御回路48の出力電圧により制御される。
【0080】
図17は、図16に示す降圧回路47の一例を示している。前述したように、降圧回路47は、降圧制御回路48と最終段ドライバ46により構成され、最終段ドライバ46の出力端は、センスアンプ3の電源端子に接続されている。降圧制御回路48は、検出部48−1と、比較器48−2と、電圧発生部48−3とにより構成されている。検出部48−1は、最終段ドライバ46のゲート電極に供給されるゲート電圧を検出する。比較器48−2は、検出部48−1により検出されたゲート電圧と基準電圧VREFとを比較する。電圧発生部48−3は、比較器48−2の出力信号に応じてゲート電圧を発生する。このゲート電圧は最終段ドライバ46のゲート電極に供給される。
【0081】
ここで、特徴的なことは、降圧降圧制御回路48とセンスアンプ3はアナログ的な動作をするため、バルク素子により構成され、最終段ドライバ46のみがSOI素子により構成されていることである。
【0082】
最終段ドライバ46としてのNMOSトランジスタは、ソースフォロアのバイアス条件にて動作している。また、NMOSトランジスタはサブスレッショルド領域で動作するよう総チャネル幅が、例えば20mmに及ぶような巨大なトランジスタである。
【0083】
図18は、上記NMOSトランジスタのVgs−Ids特性を示している。通常、Vg−Id特性は横軸をゲート電圧(Vgs)、縦軸をドレイン電流(Ids)として示される。しかし、図17は、縦軸が負のゲート電圧(−Vgs)、横軸がドレイン電流の対数(log(Ids))となっている。
【0084】
このNMOSトランジスタの静特性は、降圧回路74の負荷特性と考えることができ、横軸は降圧電源の負荷電流、縦軸はその条件における出力電圧となる。このため、NMOSトランジスタのゲート電圧をVgとした場合、降圧電圧VAAは、
VAA=Vg−Vgs
を表すことができる。
【0085】
DRAMの読み出し書き込み動作において、複数のセンスアンプ3が同時に動作する。このため、読み出し書き込み電流は、大きなピークを示す。例えば100fFの寄生容量を持つ2K本のビット線対を電圧1Vまで、1ns以内の時間で駆動するためには、例えば200mAのピーク電流が必要とされる。このような負荷電流が流れた場合においても、図17に示す回路によれば、総チャネル幅20mmの最終段ドライバ46はサブスレッショルド特性領域で動作していると見なすことができる。したがって、ゲート電圧Vgで一定とした場合、電流200mAにおける最終段ドライバ46の出力電圧VAA(200mA)は、
VAA(200mA)=Vg−0.7V
となる。
【0086】
一方、センスアンプ3が動作していないとき、又はビット線がフル振幅して安定状態になった時、負荷電流は殆んど流れず、例えば10μA程度となる。図18から、この時の出力電圧VAA(10 μ A)は、
VAA(10 μ A)=Vg−0.45V
となる。
【0087】
図18に示すようなソースフォロア型の最終段ドライバ46を有する降圧回路47は、広い範囲の負荷電流を許容するという利点がある。しかし、その一方、最終段ドライバ46の出力電圧を降圧制御回路48が参照していないため、負荷電流によって出力電圧が変化するという弱点がある。その変動量は最終段ドライバ46のサブスレッショルド特性に依存する。このため、出力電位の変動量を抑えるためには、最終段ドライバ46にサブスレッショルド特性の小さいトランジスタを用いる必要がある。
【0088】
ここで、SOI素子のサブスレッショルド特性は60mV/decであり、バルク素子の100mV/decに比べて小さい。つまり、最終段ドライバ46にSOI素子を用いることは半導体記憶装置に適した降圧回路を構成するために有効である。
【0089】
第5の参考例によれば、降圧回路74を構成する降圧制御回路48をバルク領域1に配置し、最終段ドライバ46をSOI領域6内に配置している。すなわち、最終段ドライバ46は、隣接する2つのバルク領域1を分離するSOI領域6に形成されている。しかも、最終段ドライバ46を分散し、降圧電圧が必要な回路、例えばセンスアンプ3に近傍に配置している。このため、最終段ドライバ46からセンスアンプ3までの電源配線の寄生抵抗の影響による電源電位の電圧降下を最小限に抑えることができる。
【0090】
また、電位制御回路48は最上部の拡張したバルク領域49に1つだけ配置されている。一般に、半導体記憶装置にはアナログ動作する電源制御回路が必要とされる。この面積はメモリセルアレイの面積に比べて非常に小さい。したがって、この例のように最上部のバルク領域1を部分SOI工程の安定性に問題が発生しない程度に若干拡張することにより、必要なアナログ回路用のバルク領域を確保することができる。
【0091】
(第1の実施形態)
次に、本発明の第1の実施形態について説明する。半導体装置は、その動作に種々の内部パルス信号を必要とする。この内部パルス信号は、クロック信号CLKに基づきパルス発生器により生成される。このパルス発生器は、一般に、容量Cと抵抗Rとから構成されるCR遅延回路と、CR遅延回路の出力信号が供給される論理回路とにより構成されている。このようなパルス発生器は、発生されるパルス信号が電源電圧に依存して変化せず、さらに、近時、高周波化されているクロック信号CLKから正確な内部パルス信号を発生できる特性が必要である。
【0092】
図19は、本発明の第1の実施形態を示しており、図1、図3と同一部分には同一符号を付している。図19は、例えば図3に示すカラム選択タイミング信号CSLEpを発生するパルス発生器51を示している。パルス発生器51は、ワード線選択回路7、カラム選択回路9、ロウデコーダ52、カラムデコーダ53とともに、SOI領域6内に形成されている。メモリセグメント29、複数のセンスアンプ3、複数のカラム選択ゲート4はバルク領域1に形成されている。
【0093】
パルス発生器51は、クロック信号CLKに基づいて、カラム選択タイミング信号CSLEpを発生する。このカラム選択タイミング信号CSLEpはカラムデコーダ53の出力信号とともに、カラム選択回路9に供給される。カラム選択回路9から出力されるカラム選択信号CSL(0)〜CSL(n−1)は、複数のカラム選択ゲート4に供給される。パルス発生回路51から幅の狭い高精度のパルス信号を出力し、カラムデコーダの出力信号に応じてカラム選択信号CSL(0)〜CSL(n−1)を順次出力することにより、メモリセグメント29から読み出されたデータをバースト転送することができる。尚、図19において、ロウ系の具体的な回路は省略している。
【0094】
図20は、上記パルス発生器51の実施形態を示している。
【0095】
図20に示すパルス発生器51は、クロック信号CLKが供給される遅延回路61、ナンド回路62、インバータ回路63とにより構成されている。クロック信号CLKはナンド回路62の第1の入力端に供給されるとともに、遅延回路61に供給される。この遅延回路61から出力される遅延信号DLSは前記ナンド回路62の第2の入力端に供給される。このナンド回路62の出力端にはインバータ回路63の入力端が接続される。このインバータ回路63の出力端からカラム選択タイミング信号CSLEpが出力される。尚、以下の説明において、カラム選択タイミング信号CSLEpを単にパルス信号CSLEpと称す。
【0096】
前記遅延回路61は、PチャネルMOSトランジスタPT1、PT2、抵抗R、NチャネルMOSトランジスタNT1及び容量Cとにより構成されている。トランジスタPT1、抵抗R、トランジスタNT1は電源と接地間に直列接続され、インバータ回路INVを構成する。トランジスタPT1、NT1のゲートにはクロック信号CLKが供給される。遅延回路61の出力端としてのトランジスタPT1と抵抗Rの接続ノードCNは、ナンド回路62の第2の入力端に接続される。さらに接続ノードCNと接地間には、トランジスタPT2及び容量Cが直列接続される。このトランジスタPT2のゲートは接地され、基板には電源が供給されている。
【0097】
図21を参照して、上記パルス発生器51の動作について説明する。
【0098】
クロック信号CLKがローレベルの時、遅延回路61内のインバータ回路INVにローレベルが入力され、トランジスタPT1がオン状態、トランジスタNT1がオフ状態となる。このため、トランジスタPT1及びトランジスタPT2を介して容量Cが充電される。このとき、ナンド回路62の第1の入力端はローレベル、第2の入力端はハイレベルである。このため、ナンド回路62の出力信号はハイレベルであり、インバータ回路63から出力されるパルス信号CSLEpはローレベルとなる。
【0099】
その後、クロック信号CLKがハイレベルになると、ナンド回路62の出力信号がローレベルとなり、パルス信号CSLEpはハイレベルとなる。
【0100】
さらに、クロック信号CLKがハイレベルになると、遅延回路61内のインバータ回路にハイレベルが供給される。このため、トランジスタPT1がオフ状態、トランジスタNT1がオン状態となり容量Cの放電が開始される。放電開始当初において、遅延信号DLSはハイレベルのままである。このため、トランジスタPT2は、線形領域のオン状態にある。その後、容量Cの放電が進むに従い遅延信号DLSの電位が下がり、ナンド回路62により遅延信号DLSがローレベルと判定される。さらに、インバータ回路63によってローレベルと判定される閾値電圧Vth_inv以下にまで、遅延信号DLSの電位が下がると、パルス信号CSLEpはローレベルとなる。
【0101】
さらに、遅延信号DLSの電位が低下し、トランジスタPT2の閾値電圧の絶対値|Vthp|(<Vth_inv)にまで下がると、トランジスタPT2はオフ状態となる。トランジスタPT2がオフ状態となると、容量Cは接続ノードCNから切り離される。したがって、インバータ回路INVにより接続ノードCNの電位は急速に接地電位へと近づく。つまり、遅延信号DLSの電位がインバータ回路INVの閾値電圧Vth_invより低下すると、遅延信号DLSの電位が急速に低下し、パルス信号CSLEpのエッジ(図20に破線で囲った部分の実線で示す部分)をより急峻にする。
【0102】
ナンド回路62、及びインバータ回路63により構成された論理回路の動作は電源電圧依存性が大きい。論理回路は、遅延信号DLSの急峻なエッジ(図20に実線で示す)が入力された場合、遅延信号DLSのなだらかなエッジ(図20に破線で示す)が入力された場合に比べて、パルス信号CSLEpのパルス幅を高精度に設定できる。つまり、パルス幅の電源電圧依存性を小さくできる。
【0103】
上記第1の実施形態によれば、遅延回路61を構成するインバータ回路INVの接続ノードCNと接地間にゲート電極が接地されたPチャネルMOSトランジスタPT2を介して容量Cを接続している。このため、容量Cを放電する場合、遅延信号DLSの電位がトランジスタPT2の閾値電圧より低下するとトランジスタPT2がオフし、接続ノードCNから容量Cが切り離される。このため、インバータ回路INVにより、遅延信号DLSの電位を高速に低下できる。したがって、ナンド回路62及びインバータ回路63により構成された電源電圧依存性を有する論理回路の影響を低減して、パルス信号CSLEpの下端を急峻なエッジとすることができる。
【0104】
しかも、このパルス発生器51は、遅延信号DLSのレベルを高速に低下できる。このため、クロック信号CLKの周波数が高くなった場合においても、応答特性が低下することを防止でき、高速な動作が可能である。
【0105】
さらに、パルス発生器51はSOI領域6内に形成されているため、高電流駆動能力、低消費電力、及び高速動作が可能である。
【0106】
(第2の実施形態)
図22、図23は、本発明の第2の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付す。
【0107】
図20に示すパルス発生器51は、容量Cの充電電位が電源電圧であった。これに対して、図22に示すパルス発生器51は、容量Cの充電電位が接地電位である。
【0108】
図22において、クロック信号CLKはインバータ回路71を介してノア回路72の第1の入力端及び遅延回路61に供給される。遅延回路61から出力される遅延信号DLSはノア回路72の第2の入力端に供給される。
【0109】
前記遅延回路61において、抵抗RとトランジスタNT1との接続ノードCNと電源間には、NチャネルMOSトランジスタNT2及び容量Cが接続されている。このトランジスタNT2のゲート電極には電源電圧が供給され、基板は接地されている。
【0110】
図23に示すように、上記パルス発生器51は、クロック信号CLKがローレベルのとき、容量Cが接地電位に充電される。上記パルス発生器51の動作は、第1の実施形態とほぼ同様である。クロック信号CLKがハイレベルとなると、トランジスタPT1がオン状態となり、容量Cの放電が開始される。放電開始直後において、トランジスタNT2は、線形領域でオン状態である。トランジスタNT2は、遅延信号DLSの電位がノア回路72によってハイレベルと判定される閾値電圧Vth_inv以上の、Vdd−Vthn電位にまで上昇すると、オフ状態となる。ここで、Vddは電源電圧、VthnはトランジスタNT2の閾値電圧である。トランジスタNT2がオフ状態となると、遅延信号DLSの電位は急峻に上昇する。このため、パルス信号CSLEpの下端のエッジが急峻となる。
【0111】
上記第2の実施形態によっても第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0112】
(第3の実施形態)
図24は、本発明の第3の実施形態を示すものであり、図20と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0113】
図24において、容量CはNチャネルMOSトランジスタを利用したMOSキャパシタにより構成されている。NチャネルMOSトランジスタを利用したMOSキャパシタの容量値は、nMOSトランジスタの閾値電圧Vthn以上の電圧がゲート電極に印加された場合一定値を保つ。しかし、ゲート電極に印加される電圧が閾値電圧Vthn以下である場合、急速に容量値が小さくなる。NチャネルMOSトランジスタを利用したMOSキャパシタは、このような電源依存性を有している。しかし、PチャネルMOSトランジスタPT2がオフとなるタイミングを、MOSキャパシタの容量値が急速に小さくなるタイミングより速くすることにより、容量値が一定値である領域のみを使用できる。このようなタイミングを設定するには、PチャネルMOSトランジスタPT2とMOSキャパシタの閾値電圧の関係を|Vthp|>Vthnと設定すればよい。閾値電圧の関係をこのように設定することにより、PチャネルMOSトランジスタPT2がオフするタイミングをMOSキャパシタの容量値が急速に小さくなるタイミングより速くできる。
【0114】
図24に示すパルス発生器51の動作は、図20に示す第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0115】
上記第3の実施形態によっても、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。しかも、MOSキャパシタを用いることにより、キャパシタの製造工程を削減できる利点を有している。
【0116】
(第4の実施形態)
図25は、本発明の第4の実施形態を示すものであり、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付す。
【0117】
図25に示すパルス発生器51において、クロック信号CLKは第1、第2のフリップフロップ回路FF1、FF2の第1の入力端に供給される。第1のフリップフロップ回路FF1はナンド回路71、72により構成され、第2のフリップフロップ回路FF2はノア回路73、74により構成されている。第1のフリップフロップ回路FF1の第2の入力端は遅延回路61の出力端としての接続ノードCNに接続されている。第1のフリップフロップ回路FF1の出力端は、第2のフリップフロップ回路FF2の第2の入力端に接続されている。第2のフリップフロップ回路FF2の出力端は遅延回路61の入力端に接続されている。遅延回路61において、接続ノードCNと接地間には容量Cが接続されている。
【0118】
図25に示すパルス発生器51において、容量Cは第2のフリップフロップ回路FF2から出力されるパルス信号CSLEpを利用して充電される。すなわち、第2のフリップフロップ回路FF2において、クロック信号CLKと逆極性の出力ノードであるノア回路73の出力信号が遅延回路61に供給される。遅延回路61と第2のフリップフロップ回路FF2の間に接続された第1のフリップフロップ回路FF1は、ネガティブフィードバックによる出力パルス信号の発振を防止している。
【0119】
図26(a)を参照して上記パルス発振器51の動作について説明する。先ず、クロック信号CLKがローレベルの時、ナンド回路72の出力信号は必ずハイレベルとなる。このため、ナンド回路71は遅延信号DLSの反転信号を出力するインバータ回路になる。同様に、ノア回路74はパルス信号CSLEpの反転信号を出力するインバータ回路になる。この状態において、ノア回路73の2つの入力端のうち、一方の入力端にはノア回路74からの反転されたパルス信号CSLEpが供給され、他方の入力端には遅延回路61内のインバータ回路INVとナンド回路71を通ったパルス信号CSLEpがそのまま供給される。ノア回路73の両入力端に互いに反転した信号が供給されるため、ノア回路73から出力されるパルス信号CSLEpはローレベルに初期化される。このとき、遅延回路61内の容量Cが充電され遅延信号DLSはハイレベルとなる。
【0120】
その後、クロック信号CLKがハイレベルになると、第1のフリップフロップ回路FF1は、クロック信号CLKがローレベルの時、ナンド回路71の出力信号をローレベルに保持する。
【0121】
一方、クロック信号CLKがハイレベルになると、ノア回路74の出力信号はローレベルに反転する。このため、ノア回路73の両入力端がともにローレベルとなり、パルス信号CSLEpがハイレベルとなる。パルス信号CSLEpがハイレベルになると、遅延回路61のインバータ回路INVを構成するトランジスタNT1がオンし、容量Cの放電が開始される。
【0122】
容量Cの放電開始当初、遅延信号DLSはハイレベルを維持する。このため、クロック信号CLKの状態に関わらずナンド回路71の出力信号はローレベルを維持し、パルス信号CSLEpをハイレベルに保持する。容量Cの放電が進み、ナンド回路71により遅延信号DLSがローレベルと判定されると、ナンド回路71の出力信号はハイレベルになる。ナンド回路71の出力信号がハイレベルになるとノア回路73出力信号であるパルス信号CSLEpはローレベルとなる。パルス信号CSLEpがローレベルとなると、遅延回路61内の容量Cの充電が開始される。容量Cの充電が進み、ナンド回路71により遅延信号DLSがハイレベルと判定され、クロック信号CLKがハイレベルである場合、ナンド回路72の出力信号は現在の状態、ローレベルを保持する。このため、ナンド回路71の出力信号はハイレベルを保持し、パルス信号CSLEpはローレベルを維持する。
【0123】
また、容量Cの充電が進み、ナンド回路71により遅延信号DLSがハイレベルと判定され、クロック信号CLKがローレベルである場合、前述した回路の初期化が行われる。これとともにパルス信号CSLEpをローレベルに保持し、容量Cの充電を行う。
【0124】
図26(b)は、MOSキャパシタの特性を示している。MOSキャパシタは放電が進んでMOSキャパシタにかかる電圧がMOSキャパシタの閾値電圧Vth_capnに近づくと、容量値が減少する。このため、MOSキャパシタの放電に伴い、放電出力電圧が低下する。したがって、放電出力電圧がなだらかに減少することを防止できる。
【0125】
図26(b)において、破線はMOSキャパシタをバルク領域内に形成した場合を示し、実線はMOSキャパシタをSOI領域内に形成した場合を示している。このように、MOSキャパシタをSOI領域内に形成することにより、一層急峻に容量値を小さくすることができる。したがって、遅延回路61内の容量CをMOSキャパシタにより構成し、さらに、このMOSキャパシタをSOI領域内に形成することにより、図24に示す回路のように、PチャネルMOSトランジスタPT2を用いることなく、高速に遅延信号を立ち下げることができる。
【0126】
上記第4の実施形態によれば、容量Cの充電にパルス発振器の出力パルス信号を利用している。このため、十分な充電時間を確保でき、容量Cを高速に充電できる。したがって、高い周波数のクロック信号CLKを用いて高速動作する半導体集積回路において、高精度のパルス信号を発生することができる。
【0127】
(第5の実施形態)
図27は、本発明の第5の実施形態を示しており、図25と同一部分には同一符号を付し異なる部分についてのみ説明する。図27に示すパルス発生器51は、パルス信号CSLEpを生成する論理回路において、ノア回路による第2のフリップフロップ回路FF2に代えて、ナンド回路81、82により構成された第3のフリップフロップ回路FF3を使用している。第3のフリップフロップ回路FF3の第1の入力端には、インバータ回路84を介してクロック信号CLKが供給され、第2の入力端には、インバータ回路83を介して第1のフリップフロップ回路FF1の出力信号が供給されている。第3のフリップフロップ回路FF3の出力端にはインバータ回路85が接続され、このインバータ回路85の出力端からパルス信号CSLEpが出力される。このパルス信号CSLEpは遅延回路61に供給される。
【0128】
図27に示すパルス発生器51の動作波形は、図26に示す波形と同様である。先ず、クロック信号CLKがローレベルの時、ナンド回路72の出力信号は必ずハイレベルとなり、ナンド回路71は遅延信号DLSの反転信号を出力するインバータ回路となる。また、ナンド回路82はナンド回路81の出力信号を反転した信号を出力するインバータ回路になる。この状態において、ナンド回路81の2つの入力端のうち、一方入力端にはナンド回路82により反転されたナンド回路81の出力信号が供給され、他方入力端には3つのインバータ回路85、INV、83とナンド回路71を通ったナンド回路81の出力信号が供給される。ナンド回路81の両入力端には、互いに反転された信号が供給される。このため、ナンド回路81の出力信号はハイレベルとなる。したがって、インバータ回路85から出力されるパルス信号CSLEpはローレベルに初期化される。
【0129】
このパルス信号CSLEpに応じて、遅延回路61内のインバータ回路INVを構成するトランジスタPT1がオンとなり、容量Cが充電される。このため、遅延信号DLSがハイレベルになる。
【0130】
その後、クロック信号CLKがハイレベルになると、第1のフリップフロップ回路FF1を構成するナンド回路71の出力信号は、クロック信号CLKがローレベルの時、ローレベルに保持される。
【0131】
一方、クロック信号CLKがハイレベルになると、ナンド回路82の出力信号はハイレベルに反転する。このため、ナンド回路81の両入力信号がともにハイレベルとなり、出力パルス信号CLSEpがハイレベルになる。パルス信号CLSEpがハイレベルになると、遅延回路61内のインバータ回路INVを構成するトランジスタNT1がオンとなる。このため、容量Cの放電が開始される。
【0132】
放電開始当初、遅延信号DLSは、ハイレベルを維持する。このため、クロック信号CLKの状態に関わらずにナンド回路71の出力信号はローレベルを維持する。したがって、出力パルス信号CLSEpはハイレベルに維持される。
【0133】
容量Cの放電が進み、ナンド回路71によって遅延信号DLSがローレベルと判定されると、ナンド回路71の出力信号はハイレベルになる。ナンド回路71の出力信号がハイレベルになると、ナンド回路81の出力信号もハイレベルとなる。このため、出力パルス信号CLSEpはローレベルとなる。出力パルス信号CLSEpがローレベルとなると、遅延回路61において、容量Cの充電が開始される。容量Cの充電が進み、ナンド回路71によって遅延信号DLSがハイレベルと判定され、クロック信号CLKがハイレベルである場合、ナンド回路72の出力信号は現在の状態ローレベルを維持する。このため、ナンド回路71の出力信号はハイレベルを維持し、出力パルス信号CLSEpはローレベルを維持する。
【0134】
また、容量Cの充電が進んでナンド回路71により遅延信号DLSがハイレベルと判定され、クロック信号CLKがローレベルである場合、前述したように、回路の初期化が行われる。すなわち、出力パルス信号CLSEpをローレベルに維持すると同時に容量Cが充電される。
【0135】
上記第5の実施形態によっても、第4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0136】
(第6の実施形態)
図28は、本発明の第6の実施形態を示している。第6の実施形態は第5の実施形態を変形したものであり、図27と同一部分には同一符号を付し、異なる部分についてのみ説明する。
【0137】
図28において、第3のフリップフロップ回路FF3は、3入力のナンド回路86を有している。このナンド回路86の入力端には、ナンド回路82の出力信号、インバータ回路83の出力信号が供給されるとともに、遅延回路61の出力信号が直接供給されている。
【0138】
第6の実施形態によれば、遅延回路61から出力される遅延信号DLSが直接ナンド回路86に供給されている。このため、第3のフリップフロップ回路FF3の出力信号を反転させるための信号はナンド回路71、インバータ回路83を通らない。したがって、出力パルス信号CSLEpを立ち下げる場合、立ち上げエッジからの遅延時間が電源電圧に大きく依存しない利点を有している。
【0139】
(第7の実施形態)
図29は、本発明の第7の実施形態を示すものであり、遅延回路61の出力端にリセット入力信号を有するマスタースレイブ型遅延フリップフロップ回路91を接続している。このマスタースレイブ型遅延フリップフロップ回路91の出力信号としてのパルス信号CSLEpは遅延回路61に供給されている。前記マスタースレイブ型遅延フリップフロップ回路91は、ナンド回路91a、91b、インバータ回路91c、91d、91e、クロックドインバータ回路91f、91g、91h、トランスファーゲート91iを有している。前記ナンド回路91a及びクロックドインバータ回路91fは、マスターセルを構成し、ナンド回路91b、クロックドインバータ回路91hは、スレイブセルを構成する。また、遅延回路61は遅延信号DLSを反転するインバータ回路92を有している。
【0140】
図30は、リセット入力信号を持つマスタースレイブ型遅延フリップフロップ回路の特性を示している。すなわち、図30は、リセット入力信号R、入力信号D、出力信号Qとクロック信号CLKの関係を示している。
【0141】
図30を参照して図29の動作について説明する。マスタースレイブ型遅延フリップフロップ回路91の入力信号Dはハイレベルに固定されている。このため、クロック信号CLKがローレベルからハイレベルとなる時、出力信号Q(パルス信号CSLEp)もハイレベルとなる。ハイレベルの出力信号Qは、遅延回路61により予め設定されたパルス幅分だけ遅延されてリセット入力信号Rとなる。したがって、出力信号Qをパルス幅だけ遅延してローレベルに立ち下げる。ローレベルとなった出力信号Qは、再び遅延回路61を通ってリセット入力信号Rとなる。その時、クロック信号CLKがハイレベルであってもマスタースレイブ型遅延フリップフロップ回路91のマスターセルの出力信号は既に先程のリセット信号Rにより初期化されている。このため、出力信号Qはローレベルを維持する。また、クロック信号CLKがローレベルであっても、遅延フリップフロップ回路91の出力信号をローレベルに維持すると同時に容量Cの充電を行う。
【0142】
上記第7の実施形態によれば、リセット入力信号を持つマスタースレイブ型遅延フリップフロップを用いて、高速にパルス信号CSLEpを発生することができる。
【0143】
(第8の実施形態)
図31は、本発明の第8の実施形態を示している。第8の実施形態は、図20に示す遅延回路61と、図25に示す第1、第2のフリップフロップ回路FF1、FF2を組み合わせたものであり、図31において、図20、図25と同一部分には同一符号を付す。
【0144】
図31の動作は、図25に示す第4の実施形態とほぼ同様である。しかし、第8の実施形態は、第4の実施形態に比べて、さらに遅延信号DLSの立ち下がりエッジが急峻となる。
【0145】
すなわち、図32に示すように、遅延回路61において、容量Cを放電する場合、遅延信号DLSの電位がPチャネルMOSトランジスタPT2の閾値電圧|Vthp|より低下するとトランジスタPT2がオフする。このため、接続ノードCNから容量Cが切り離され、インバータ回路INVにより、遅延信号DLSの電位を高速に低下できる。したがって、遅延信号DLSの立ち下がりエッジが急峻となるため、出力パルス信号幅の電源電圧依存性を、立ち下がりエッジなだらかな場合に比べて小さくできる。
【0146】
上記第8の実施形態によれば、第1、第4の実施形態の利点を組み合わせることにより、一層高速で電源電圧の依存性が少ないパルス発生器を構成できる。
【0147】
(第9の実施形態)
図33は、本発明の第9の実施形態を示している。第1乃至第5の参考例及び第1乃至第8の実施形態において、ワード線選択回路7、カラム選択回路9、ロウデコーダ52、カラムデコーダ53、パルス発生器51等は、SOI領域6内に形成されている。しかし、SOIに限定されるものではない。
【0148】
図33は、本発明をSON(Silicon On Nothing)に適用した場合を示している。図33において、図9と同一部分には同一符号を付している。図33において、基板100内には、SON領域101が設けられている。このSON領域101において、基板100内の半導体層6−2内には、データラッチ回路11とメインデータ線駆動回路12を構成するMOSトランジスタが形成されている。これらMOSトランジスタはSTIにより分離されている。これらSTIにより分離された半導体層6−2の下方には、空洞領域102がそれぞれ形成されている。
【0149】
上記SON構造によっても、前述したSOI構造と同様の効果を得ることができる。
【0150】
尚、第1乃至第7の実施形態に示すパルス発生器51は、カラム系パルス信号の発生に適用した場合について説明した。しかし、これに限らず、半導体装置の他の部分に使用されるパルス信号の発生に適用できることは言うまでもない。
【0151】
また、バルク領域1及びSOI領域6、SON領域101に配置する回路は、好ましくは上記各実施形態で述べた構成である。しかし、最小限の構成として、メモリの読み出し系回路をバルク領域1に形成し、メモリの書き込み系回路をSOI領域6、SON領域101に形成してもよい。このような構成によっても、上記各実施形態とほぼ同様の効果を得ることが可能である。
【0152】
さらに、上記各実施形態は、部分SOI技術、部分SON技術を用いてDRAMマクロを形成する場合について説明した。しかし、これに限定されるものではなく、本発明をDRAM以外のメモリ、例えばSRAM、EPROM、EEPROM、強誘電体メモリ等に適用することも可能である。
【0153】
その他、本発明の要旨を変えない範囲において種々変形実施可能なことは勿論である。
【0154】
【発明の効果】
以上、詳述したように本発明によれば、部分SOI若しくはSON技術を用いて所用の特性を有する回路を構成することが可能な半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例を示す回路図。
【図2】 図1に示すワード線選択回路7の一例を示す回路図。
【図3】 図1に示すカラム選択回路9の一例を示す回路図。
【図4】 バルク素子を用いたCMOS回路型のカラム選択回路の一例を示す回路図。
【図5】 本発明の第2の参考例を示す回路図。
【図6】 図5に示すDRAMサブマクロを用いてシステム・オン・チップを構成した例を示す平面図。
【図7】 図5に示すDRAMサブマクロをキャシュメモリに適用した例を示す平面図。
【図8】 図5に示すDRAMサブマクロを画像処理専用LSIに適用した例を示す平面図。
【図9】 図5のIX−IX線に沿った断面図。
【図10】 本発明の第3の参考例を示す回路図。
【図11】 図10に示すスイッチ回路の一例を示す回路図。
【図12】 図10に示すサブデータ線駆動回路の一例を示す回路図。
【図13】 図10に示すメイン読み出しデータ線駆動回路の一例を示す回路図。
【図14】 本発明の第4の参考例を示す回路図。
【図15】 第4の参考例と第2の参考例のDRAMサブマクロを用いたチップの一例を示す平面図。
【図16】 本発明の第5の参考例を示す回路図。
【図17】 図16に示す降圧回路の一例を示す回路図。
【図18】 図17に示す降圧回路の最終段ドライバの特性を示す図。
【図19】 本発明の第1の実施形態を示す構成図。
【図20】 図19に示すパルス発生器の実施形態を示す回路図。
【図21】 図20に示す回路の動作を示す波形図。
【図22】 本発明の第2の実施形態を示すものであり、パルス発生器を示す回路図。
【図23】 図22に示す回路の動作を示す波形図。
【図24】 本発明の第3の実施形態を示すものであり、パルス発生器を示す回路図。
【図25】 本発明の第4の実施形態を示すものであり、パルス発生器を示す回路図。
【図26】 図26(a)は図25に示す回路の動作を示す波形図、図26(b)はMOSキャパシタの特性を示す図。
【図27】 本発明の第5の実施形態を示すものであり、パルス発生器を示す回路図。
【図28】 本発明の第6の実施形態を示すものであり、パルス発生器を示す回路図。
【図29】 本発明の第7の実施形態を示すものであり、パルス発生器を示す回路図。
【図30】 図29に示す回路の動作を示す図。
【図31】 本発明の第8の実施形態を示すものであり、パルス発生器を示す回路図。
【図32】 図31に示す回路の動作を示す波形図。
【図33】 本発明の第9の実施形態を示すものであり、DRAMマクロの一部を示す断面図。
【符号の説明】
1…バルク領域、
2…DRAMセル、
3…センスアンプ、
4…カラム選択ゲート、
5…サブデータ線センスアンプ、
6…SOI領域、
6−1…埋め込み絶縁膜、
6−2…半導体層、
6−a、6−b、6−c…SOI領域、
7…ワード線選択回路(WSC)、
8…センスアンプ制御回路(SACC)、
9…カラム選択回路(CSC)、
10…データ線アクセス制御回路(DLCC)、
11…データラッチ回路(DLT)、
12…メインデータ線駆動回路、
13…サブデータ線駆動回路、
14…ワード線、
15…ビット線、
16…補ビット線、
17…サブデータ線対、
18…読み出しメインデータ線、
19…書き込みメインデータ線、
20…選択ソースノード、
21…昇圧電源、
23…カラムアドレス、
24…カラム選択タイミング信号、
25…カラム選択信号、
26…遅延回路、
29…セグメント、
30…4MbitDRAMサブマクロ、
30−1…4MbitDRAMサブマクロ、
2−1…トレンチ型キャパシタ
33…スイッチ回路、
40…入力データラッチ回路、
41…サブデータ線駆動トランジスタ、
44…読み出しデータラッチ回路、
45…メイン読み出しデータ線駆動トランジスタ、
46…最終段ドライバ、
47…降圧回路、
48…降圧制御回路、
49…バルク領域
51…パルス発生器、
61…遅延回路、
101…SON領域、
102…空洞領域、
PT1、PT2…PチャネルMOSトランジスタ、
R…抵抗、
C…容量、
FF1〜FF3…第1乃至第3のフリップフロップ回路。
Claims (7)
- クロック信号が供給され、このクロック信号を遅延する遅延回路と、
前記遅延回路の出力信号及び前記クロック信号が供給される論理回路と、
前記遅延回路に設けられ、前記クロック信号に応じて反転されるインバータ回路と、
前記インバータ回路の動作に応じて充放電される容量と、
前記容量と前記インバータ回路の出力端間に接続されたPチャネルMOSトランジスタとを具備し、
前記容量は、NチャネルMOSトランジスタからなるMOSキャパシタであり、前記PチャネルMOSトランジスタの閾値電圧|Vthp|と前記NチャネルMOSトランジスタの閾値電圧Vthnの関係は|Vthp|>Vthnに設定されている
ことを特徴とする半導体装置。 - クロック信号が供給され、このクロック信号を遅延する遅延回路と、
前記遅延回路の出力信号及び前記クロック信号が供給される論理回路と、
前記遅延回路に設けられ、前記クロック信号に応じて反転されるインバータ回路と、
前記インバータ回路の動作に応じて充放電される容量と、
前記容量と前記インバータ回路の出力端間に接続されたPチャネルMOSトランジスタとを具備し、
前記PチャネルMOSトランジスタの閾値電圧|Vthp|と前記インバータ回路の論理閾値電圧Vt_invの関係が、|Vthp|<Vth_invに設定されている
ことを特徴とする半導体装置。 - クロック信号が供給され、このクロック信号を遅延する遅延回路と、
前記遅延回路の出力信号及び前記クロック信号が供給される論理回路と、
前記遅延回路に設けられ、前記クロック信号に応じて反転されるインバータ回路と、
前記インバータ回路の出力端と電源との間に配置され、前記インバータ回路の動作に応じて充放電される容量と、
前記容量と前記インバータ回路の出力端間に接続されたNチャネルMOSトランジスタとを具備し、
前記NチャネルMOSトランジスタの閾値電圧Vthnと前記論理回路の論理閾値電圧Vt_inv、及び電源電圧Vddの関係が、Vdd−Vthn≧Vth_invに設定されている
ことを特徴とする半導体装置。 - 行及び列に配置され、ビット線及びワード線に接続された複数のメモリセルを含むメモリセルアレイと、
前記メモリセルアレイのビット線に接続され、前記ビット線の電位を増幅するセンスアンプと、
前記センスアンプを第1のデータ線に接続するカラム選択ゲートと、
前記ワード線を選択するワード線選択回路と、
前記論理回路の出力信号が供給され、前記カラム選択ゲートを選択するカラム選択回路と
をさらに具備することを特徴とする請求項1記載の半導体装置。 - 前記メモリセルアレイ、前記センスアンプ、及び前記カラム選択ゲートは半導体基板のバルク領域内に形成され、前記ワード線選択回路、前記カラム選択回路、及び前記論理回路は、半導体基板のバルク領域以外の領域に形成されることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
- 前記請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置は、半導体基板内のバルク領域以外の領域に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の半導体装置。
- 前記バルク以外の領域は、前記半導体基板内の埋め込み絶縁膜若しくは空洞領域上に形成された半導体領域であることを特徴とする請求項5又は6に記載の半導体装置。
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