JP3875252B2 - 水平同期安定化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、映像信号処理に必要な水平同期信号に位相同期する電圧制御発振器の同期安定化を実現する水平同期安定化装置に関する。
映像信号処理回路に必要な水平同期安定化装置において、装置に入力される水平同期信号と装置内部の発振器の出力信号との位相同期能力は、映像機器に映し出される映像の品位に重要に関係している。そのため、映像信号処理回路に必要な水平同期安定化装置は、広い周波数において位相同期する能力を求められるが、従前の水平同期安定化装置には、発振器の周波数又は発振器の周波数を分周した分周信号と水平同期信号とが異なった周波数であっても、発振器の周波数又は発振器の周波数を分周した分周信号が水平同期信号に位相同期してしまうという問題があった。
そこで水平同期安定化装置内部の発振器の周波数を分周した分周信号が異なった周波数で水平同期信号に同期してしまうことを防ぐために、垂直ブランキング期間に、発振器の周波数自体を基準となる周波数と比較する従来の水平同期安定化装置が考え出された。その従来の水平同期安定化装置が、特開平11−75083号公報に開示されている。
従来の水平同期安定化装置は、電圧制御発振器(VCO)と、電圧制御発振器の出力端に接続された位相比較器と、位相比較器の出力端と電圧制御発振器の入力端との間に接続されたローパスフィルタを有する。位相比較器は、垂直ブランキング期間以外の期間に、電圧制御発振器(VCO)の発振周波数をN分の1分周した分周信号の周波数の位相と、外部から入力される水平同期信号の位相とを比較する。ローパスフィルタは位相比較器の出力する位相誤差信号を平滑して、電圧制御発振器の制御電圧となる出力信号を出力する。電圧制御発振器は、前記制御電圧に基づいた発振周波数の電圧を出力する。
従来の水平同期安定化装置は更に、基準発振源(VXO)と、基準発振源とローパスフィルタとに接続された周波数比較部を有する。周波数比較部は、垂直ブランキング期間に、電圧制御発振器(VCO)の周波数自体を基準発振源(VXO)の周波数と比較する。周波数比較部の出力する周波数検出信号は、周波数比較部に接続されたローパスフィルタに供給され、ローパスフィルタは周波数検出信号を平滑して電圧制御発振器の制御電圧となる出力信号を出力する。電圧制御発振器は、前記制御電圧に基づいた発振周波数の電圧を出力する。
このように、従来の水平同期安定化装置は、フェーズ・ロックド・ループを構成して、電圧制御発振器(VCO)の分周信号の周波数を水平同期信号の周波数とほぼ同一の周波数に調整し、電圧制御発振器(VCO)の発振周波数が水平同期信号に位相同期するように動作している。
特開平11−75083号公報
従来の水平同期安定化装置は、映像信号処理回路と共に集積化されていた。ビデオ信号が入力される液晶TVなどの分野における映像信号処理回路は、クロマ信号(色信号)の復調に使用するサブキャリア(色信号を伝送するための副搬送波)の発振器を必ず備えており、このサブキャリアの発振器を水平同期安定化装置の基準発振源として使用可能であった。上記のように、従来の水平同期安定化装置は、電圧制御発振器(VCO)の周波数を基準となる周波数と比較するために基準発振源が必要であったが、専用の基準発振源を備える必要はなく、コストの増大を抑えていた。
近年、通常のTV信号規格であるNTSC方式やPAL方式以外の水平同期信号との位相同期の比重が、電子スチルカメラ(DSC)やデジタルビデオカメラ(DVC)の分野において高まってきている。また、電子スチルカメラ(DSC)やデジタルビデオカメラ(DVC)の分野では、クロマ信号ではなくアナログRGB信号が用いられるように変わってきている。アナログRGB信号を復調する場合、サブキャリアの発振器を必要としないため、前記発振器を水平同期安定化装置の基準発振源のためだけに設けることは、コストの面で不利になる。
電子スチルカメラ(DSC)やデジタルビデオカメラ(DVC)の分野において、水平同期安定化装置とセットで使用されるマイコンのクロック回路を基準発振源として使用することも考えられるが、クロックラインを引き回す場合は輻射等に配慮しなければならないので、パターン設計上の大きな制約となる。
本発明は、基準発振源を用いなくても、電圧制御発振器の出力信号を分周した分周信号の周波数を水平同期信号の周波数とほぼ同一の周波数に調整することができる水平同期安定化装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の装置は下記の構成を有する。
請求項1に記載の発明の水平同期安定化装置は、制御電圧に応じた発振周波数で発振する電圧制御発振器、水平同期信号と前記電圧制御発振器の出力信号から導出される信号との位相比較を行って、位相誤差信号を出力する位相比較器、垂直同期信号を規準として前記電圧制御発振器の発振周波数が予め定めた所定周波数の範囲内に入っているかどうかを検出し、周波数検出信号を出力する周波数比較部、及び前記位相誤差信号および前記周波数検出信号を平滑して、前記制御電圧として前記電圧制御発振器にフィードバックするローパスフィルタ、を備え、垂直ブランキング期間以外の期間中は前記位相誤差信号を選択的に前記ローパスフィルタへ供給し、前記垂直ブランキング期間中は前記周波数検出信号を選択的に前記ローパスフィルタへ供給するようにしたことを特徴とする。
この発明によれば、基準発振源を有しなくても周波数比較部を動作させることが可能であり、電圧制御発振器の出力信号の周波数をある一定の変動幅に収束させることができる。
例えば、前記所定周波数の範囲を水平同期信号の周波数のN倍の周辺にしておくことにより、電圧制御発振器の出力信号から導出される信号(実施の形態において、電圧制御発振器100の出力信号のN分の1の分周信号DEV)の周波数を水平同期信号HDの周波数とほぼ同一の周波数に調整することができる。この発明によれば、電圧制御発振器の出力信号から導出される信号が水平同期信号と異なった周波数でも位相同期してしまうという問題を防ぐことができる。この発明によれば、電圧制御発振器の発振周波数が大きく変動することのないフェーズ・ロックド・ループが得られる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の水平同期安定化装置において、前記周波数比較部が、前記垂直同期信号のパルス幅を算出し、垂直同期パルス幅信号を出力する垂直同期パルス幅算出部、前記垂直同期信号を遅延させて、遅延信号を出力する遅延回路、前記電圧制御発振器の出力信号をクロックとして計数し、前記遅延信号によりリセットされる一方のカウンタ(第2のカウンタ)、前記一方のカウンタの計数値が一方の所定値(第2の所定値)となったときに一方のデコード信号(第2のデコード信号)を発生する一方のデコーダ(第2のデコーダ)、前記一方のカウンタの計数値が一方の所定値より大きい他方の所定値(第3の所定値)になったときに他方のデコード信号(第3のデコード信号)を発生する他方のデコーダ(第3のデコーダ)、及び垂直ブランキング期間のみ動作し、前記一方のカウンタがリセットされてから前記垂直同期パルス幅信号が発生するまでの期間内に前記一方のデコード信号および前記他方のデコード信号が発生したか否かの有無をそれぞれ検出し、その有無に基づいて前記周波数検出信号を出力する検出部、を有する。
この発明は、位相比較器の入力信号として使用されていない垂直同期信号VDのパルス幅を検出することで周波数比較部を動作させるようにしたものであり、電圧制御発振器の出力信号の周波数をある一定の変動幅に収束させることができる。この発明によれば、電圧制御発振器の出力信号から導出される信号の周波数(実施の形態において、分周信号DEV)を水平同期信号HDの周波数とほぼ同一の周波数に調整することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の水平同期安定化装置において、前記垂直同期パルス幅算出部が、前記垂直同期信号を入力し、反転させて出力するインバータ、前記インバータの出力信号と前記電圧制御発振器の出力信号を入力されるNANDゲート、前記NANDゲートの出力信号を計数する更に他のカウンタ(第1のカウンタ)、及び前記更に他のカウンタの計数値をデコードして、更に他のデコード信号(第1のデコード信号)を発生する更に他のデコーダ(第1のデコーダ)、を有し、前記更に他のデコード信号を前記垂直同期パルス幅信号として出力する。
この発明は、基準発振源の代わりに垂直同期信号を用いることによって、周波数比較部を動作させることが可能であり、電圧制御発振器の出力信号の周波数をある一定の変動幅に収束させることができる。この発明によれば、電圧制御発振器の出力信号から導出される信号の周波数を水平同期信号HDの周波数とほぼ同一の周波数に調整することができる。
本発明の水平同期安定化装置によれば、基準発振源を用いなくても電圧制御発振器の出力信号から導出される信号の周波数を水平同期信号HDの周波数とほぼ同一の周波数に調整することができるという有利な効果が得られる。
本発明の水平同期安定化装置によれば、電圧制御発振器の発振周波数が大きく変動することのないフェーズ・ロックド・ループが得られるいう有利な効果が得られる。
以下、本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
《実施の形態》
図1は、本発明の実施の形態における水平同期安定化装置の構成を示すブロック図である。図1において、垂直同期信号入力端子1には、垂直同期信号VDが入力される。垂直同期信号VDは、垂直ブランキング生成器400と周波数比較部700に供給される。垂直ブランキング生成器400は、垂直同期信号VDに基づいて、垂直ブランキング期間であることを示す垂直ブランキング期間信号VBLKを生成し出力する。
水平同期信号入力端子2には、水平同期信号HDが入力される。水平同期信号HDは、位相比較器300に供給される。位相比較器300には、水平同期信号HDの他に、N分の1分周器200が出力する分周信号DEVが入力される。位相比較器300は、水平同期信号HDと分周信号DEVとを比較することにより、2つの位相誤差信号a1,b1を出力する。水平同期信号HDがロー(Low、L)期間に分周信号DEVがハイ(High、H)であれば、位相比較器300は位相誤差信号a1をHで出力し、水平同期信号HDのロー期間に分周信号DEVがローであれば、位相比較器300は位相誤差信号b1をLで出力する。
スイッチ10とスイッチ20は、位相比較器300の位相誤差信号a1と位相誤差信号b2の出力端に接続されている。スイッチ10とスイッチ20は、垂直ブランキング生成器400の出力する垂直ブランキング期間信号VBLKに基づいて、オンオフを切り換える。スイッチ10とスイッチ20は、垂直ブランキング期間信号VBLKがローの間(垂直ブランキング期間以外の間)はオンし、垂直ブランキング期間信号VBLKがハイの間(垂直ブランキング期間)はオフする。オフの間、スイッチ10及びスイッチ20は、それぞれ信号a1及び信号b1を遮断する。オンの間、スイッチ10及びスイッチ20は、それぞれ信号a1及び信号b1を信号合成器30又は40へと通過させ、その通過した信号をa2、b2と記す。
入力された信号を合成する信号合成器30及び信号合成器40は、スイッチ10及びスイッチ20と、周波数比較部700の周波数検出信号出力端子718及び717にそれぞれ接続されている。信号合成器30及び信号合成器40には、垂直ブランキング期間信号VBLKがローの間、スイッチ10及びスイッチ20から信号a2、信号b2が供給され、垂直ブランキング期間信号VBLKがハイの間、周波数比較部700から周波数検出信号APCOH、APCOLが供給される。信号合成器30及び信号合成器40は入力された信号をそれぞれ信号a3、b3として出力する。
ローパスフィルタ500は、信号合成器30及び信号合成器40に接続されている。ローパスフィルタ(LPF)500には、信号合成器30,40からそれぞれ出力された2つの信号a3、b3が入力される。この信号は、ローパスフィルタ500にとっては、それぞれ充電電流又は放電電流となる。ローパスフィルタ500は、入力した信号a3及び信号b3を平滑して、出力信号cを出力する。ローパスフィルタ500は、電圧制御発振器100に接続されており、ローパスフィルタ500の出力信号cは、電圧制御発振器100に制御電圧としてフィードバックされる。
電圧制御発振器(VCO)100は、前記制御電圧に応じた周波数fvcoの電圧を発生する。周波数fvcoの電圧は、N分の1分周器200と周波数比較部700に供給される。
N分の1分周器200は、電圧制御発振器100の出力信号をN分の1分周して分周信号DEVを発生するとともに、分周信号DEVと同一周波数でパルス幅の狭いイネーブル信号ENを発生する。N分の1分周器200の出力する分周信号DEVは位相比較器300に入力されて、水平同期信号HDと位相比較される。
このように、本発明の実施の形態の水平同期安定化装置は、垂直ブランキング期間信号VBLKがローである垂直ブランキング期間以外の間は、位相比較器300の出力により、電圧制御発振器100の出力信号fvcoの周波数を、ある一定の変動幅に収束させる。
周波数比較部700は、垂直同期信号VDと電圧制御発振器100の出力信号fvcoとN分の1分周器200の出力するイネーブル信号ENと垂直ブランキング期間信号VBLKとを入力信号として入力し、周波数検出信号APCOH及びAPCOLを出力する。
図2は、本発明の実施の形態の水平同期安定化装置における周波数比較部700の具体的な構成を示すブロック図である。図2を用いて、本発明の実施の形態の水平同期安定化装置における周波数比較部700の具体的な構成及び動作を説明する。
図2において、垂直同期信号入力端子710には、図1の水平同期安定化装置の垂直同期信号入力端子1に入力された垂直同期信号VDが入力される。垂直同期信号VDは、VDパルス幅算出部720と遅延回路730に供給される。
電圧制御発振器信号入力端子711には、電圧制御発振器100の出力した周波数fvcoの電圧が入力される。周波数fvcoの電圧は、VDパルス幅算出部720と第2のカウンタ712に供給される。
イネーブル信号入力端子715には、N分の1分周器200の出力したイネーブル信号ENが入力される。垂直ブランキング信号入力端子716には、垂直ブランキング生成器400の出力した垂直ブランキング期間信号VBLKが入力される。イネーブル信号ENと垂直ブランキング期間信号VBLKは、検出部740に供給される。
VDパルス幅算出部720は、垂直同期信号入力端子710に接続されたインバータ721、一方の入力端子をインバータ721の出力端子に接続され、他方の入力端子を電圧制御発振器信号入力端子711に接続されたNANDゲート(否定論理積演算回路)722、NANDゲート722の出力端子に接続された第1のカウンタ723、第1のカウンタ723に接続された第1のデコーダ724を有する。
インバータ721は、入力した垂直同期信号VDの極性を反転して出力する。
NANDゲート722の一方の入力端子には、インバータ721により極性が反転された垂直同期信号VDが入力され、もう一方の入力端子には電圧制御発振器100の出力信号fvcoが常に入力される。NANDゲート722は、NANDゲート722に入力された垂直同期信号VDがハイの間(即ち、インバータ721により極性が反転される前の垂直同期信号VDがローの間)、電圧制御発振器100の出力信号fvcoの極性を反転させて出力する。NANDゲート722は、NANDゲート722に入力された垂直同期信号VDがローの間(即ち、インバータ721により極性が反転される前の垂直同期信号VDがハイの間)、電圧制御発振器100の出力信号fvcoに関わらず、ハイを出力する。
第1のカウンタ723は、NANDゲート722の出力信号をクロックCKとして入力し、計数する。第1のデコーダ724は、垂直同期信号の立ち上がりエッジのタイミングで、第1のカウンタ723が計数した数値である第1のカウンタ値cnt1をデコードし、第1のデコード信号(垂直同期パルス幅信号)dec1(第1のデコード信号dec1のデコード値=第1のカウント値cnt1)を出力する。第1のデコード信号dec1は、第1のカウンタ723のリセット入力端子Rと検出部740に供給される。第1のカウンタ723は、第1のデコード信号dec1がリセット入力端子Rに入力されると、計数した数値をリセットする。
このようにして、VDパルス幅算出部720は、垂直同期信号VDのパルス幅を、電圧制御発振器100の出力信号fvcoにより算出し、第1のデコード信号dec1を発生させ、自身のリセット入力端子Rへ供給する。
遅延回路730は、垂直同期信号VDを入力し、垂直同期信号VDを所定時間遅延させた信号である遅延信号VD’を出力する。遅延信号VD’は、第2のカウンタ712のリセット入力端子Rと検出部740とに供給される。
第2のカウンタ712は、電圧制御発振器信号入力端子711から供給された電圧制御発振器100の出力信号fvcoをクロックCKとして入力し、計数して、第2のカウンタ値cnt2を出力する。第2のカウンタ712は、遅延信号VD’をリセット入力端子Rに入力されることにより、第2のカウント値cnt2をリセットする。
第2のデコーダ713と第3のデコーダ714は、第2のカウンタ712に接続されて、第2のカウンタ値cnt2を入力する。第2のデコーダ713は、第2のカウント値cnt2が第2の所定値となった時に、第2のデコード信号dec2を発生する。第3のデコーダ714は、第2のカウンタ712のカウント値が第3の所定値となった時に第3のデコード信号dec3を発生する。
第2の所定値と第3の所定値は、分周信号DEVと水平同期信号HDの周波数が等しくなるように(電圧制御発振器100の周波数fvcoが所定の値(例えば、水平同期信号の周波数のN倍の周辺)になるように)、且つ [第2の所定値]<[第3の所定値] の関係が成立するように予め設定される。また、第2のデコード信号dec2のデコード値と第3のデコード信号dec3のデコード値は、分周信号DEVと水平同期信号HDの周波数がほぼ等しい場合に、各デコード信号のデコード値が、 dec2 < dec1 < dec3 の関係を成立するような値に設定される。
検出部740は、第1のデコード信号dec1と第2のデコード信号dec2と第3のデコード信号dec3と遅延信号VD’とイネーブル信号ENと垂直ブランキング信号VBLKを入力する。検出部740は、垂直ブランキング信号VBLKが垂直ブランキング期間であることを示しているハイの間のみ動作する。
検出部740は、遅延信号VD’を入力してから(つまり、第2のカウンタ712がリセットされてから)第1のデコード信号dec1が入力されるまでの間に、第2のデコード信号dec2と第3のデコード信号dec3が入力されているか否かの有無を検出する。
第1のデコード信号dec1が入力された時点で、第2のデコード信号dec2と第3のデコード信号dec3が共に入力されている場合は、検出部740は周波数検出信号APCOLを出力する。
第1のデコード信号dec1が入力された時点で、第2のデコード信号dec2は既に入力されているが、第3のデコード信号dec3がまだ入力されていない場合は、検出部740は周波数検出信号APCOL、APCOHのいずれも出力しない。
第1のデコード信号dec1が入力された時点で、第2のデコード信号dec2と第3のデコード信号dec3がともにまだ入力されていない場合は、検出部740は周波数検出信号APCOHを出力する。
検出部740は、イネーブル信号ENがハイの間に、上記周波数検出信号APCOH又は周波数検出信号APCOLを出力する。検出部740の詳細な動作については、図4を用いて後述する。
周波数検出信号出力端子717および718は、検出部740の出力した周波数検出信号APCOL,APCOHをそれぞれ出力する。周波数検出信号出力端子717および718から出力された周波数検出信号APCOL,APCOHは、図1の信号合成器40及び信号合成器30に入力される。
図3のタイムチャートを用いて、VDパルス幅算出部720の動作を説明する。図3は、垂直同期信号入力端子710に入力された垂直同期信号VDと、電圧制御発振器信号入力端子711に入力された信号fvcoと、NANDゲート722の出力信号NDとを示す。図3の横軸は時間である。
垂直同期信号VDのパルスがハイ(H)である期間、垂直同期信号VDのパルスはインバータ721により極性が反転され、ロー(L)の信号となってNANDゲート722に入力される。NANDゲート722は、電圧制御発振器100の出力信号fvcoの極性に関わらず常にHの出力信号NDを出力する。この時、第1のカウンタ723は動作しない。
一方、垂直同期信号VDのパルスがロー(L)である期間、垂直同期信号VDのパルスはインバーター721により極性が反転され、ハイ(H)の信号となってNANDゲート722に入力される。NANDゲート722は、電圧制御発振器100の出力信号fvcoの極性を反転させて出力信号NDを出力する。
このNANDゲート722の出力信号NDは、第1のカウンタ723に入力される。NADNゲート724がN個の信号fvcoを出力した場合、第1のカウンタ723はN回カウントアップする。第1のデコーダ724は、垂直同期信号VDの立ち上がりエッジのタイミングで、出力信号としてdec1=Nを出力する。以上の動作により、VDパルス幅算出部720は、垂直同期信号VDのパルスのL期間の幅を算出し、第1のデコード信号dec1を検出部740に入力する。
次に、図4のタイムチャートを用いて、周波数比較部700全体の動作について説明する。図4は垂直ブランキング期間内における図であって、上から、第1のカウント値cnt1、垂直同期信号VD、遅延信号VD’、第1のデコード信号dec1、第2のカウント値cnt2、周波数検出信号APCOH及びAPCOLの波形を示す。図4の横軸は時間を示す。
上述したように、第1のカウンタ723は、垂直同期信号VDのL期間の立ち下がりエッジで計数を開始する。垂直同期信号VDのL期間、第1のカウンタ値cnt1は第1のカウンタ723により計数されて増加していく。
垂直同期信号VDの立ち上がりエッジで、第1のデコーダ724により第1のカウンタ値cnt1から第1のデコード信号dec1が発生される。また、第1のデコード信号dec1により、第1のカウンタ値cnt1はリセットされる。
第2のカウンタ712は、電圧制御発振器100の出力信号fvcoをクロックCKとして計数し、第2のカウント値cnt2を第2のデコーダ713と第3のデコーダ714に出力する。第2のカウンタ値cnt2は、遅延信号VD’の立ち上がりエッジでリセットされる。
第2のデコーダ713は、第2のカウンタ値cnt2が第2の所定値になったときに、第2のデコード信号dec2を検出部740へ出力する。第3のデコーダ714は、第2のカウンタ712からの第2のカウンタ値cnt2が第3の所定値になったときに、第3のデコード信号dec3を検出部740へ出力する。
第1のデコード信号dec1が出力された時点tにおいて、第2のデコード信号dec2は既に出力されているが、第3のデコード信号dec3はまだ出力されていない。比較時tの場合のように各デコード信号のデコード値が dec2 < dec1 < dec3 の場合は、電圧制御発振器100の出力信号fvcoが所定の値に近い発振周波数であることを示している。この場合、検出部740は周波数検出信号APCOH及びAPCOLのいずれも出力しない。第2のカウンタ712は、遅延信号VD’の立ち上がりエッジでリセットされ、再びカウントを開始する。
次の第1のデコード信号dec1が出力された時点tでは、第2のデコード信号dec2と第3のデコード信号dec3は共に既に出力されている。比較時tの場合のように各デコード信号のデコード値が dec1 > dec3 の場合は、電圧制御発振器100の出力信号fvcoが所定の値から大幅に早い発振周波数であることを示している。この場合、検出部740は周波数検出信号APCOLを出力する。周波数検出信号APCOLは、イネーブル信号ENがハイの間出力される(図4において、イネーブル信号ENの図示は省略している。)。
図2の右端の検出部740から出力される周波数検出信号APCOLは信号合成器40を通過し、ローパスフィルタ500に入力される。ローパスフィルタ500は、電圧制御発振器100の制御電圧として出力信号cを出力する。電圧制御発振器100はフィードバックされた制御電圧により、出力信号fvcoの周波数を下げる。第2のカウンタ712は、遅延信号VD’の立ち上がりエッジでリセットされ、再びカウントを開始する。
次の第1のデコード信号dec1が出力された時点tでは、第2のデコード信号dec2と第3のデコード信号dec3は共にまだ出力されてない。比較時tの場合のように 各デコード信号のデコード値が dec1 < dec2 の場合は、電圧制御発振器100の出力信号fvcoは所定の値から大幅に遅い発振周波数であることを示している。この場合、検出器740は周波数検出信号APCOHを出力する。周波数検出信号APCOHは、イネーブル信号ENがハイの間出力される。
図2の右端の検出部740から出力される周波数検出信号APCOHは図1の信号合成器30を通過し、ローパスフィルタ500に入力される。ローパスフィルタ500は、電圧制御発振器100の制御電圧として出力信号cを出力する。電圧制御発振器100はフィードバックされた制御電圧により、電圧制御発振器の出力信号fvcoの周波数を上げる。
このように、本発明の実施の形態の水平同期安定化装置は、垂直ブランキング期間信号VBLKがハイである垂直ブランキング期間、垂直同期信号VDを周波数比較部700に入力することにより、電圧制御発振器100の出力信号fvcoの周波数を、ある一定の変動幅に収束させている。
本発明の実施の形態の水平同期安定化装置によれば、従来のように基準発振源を用いなくても、分周信号DEV(電圧制御発振器の出力信号から導出される信号)の周波数を水平同期信号HDの周波数とほぼ同一の周波数に調整することができる。これにより、電圧制御発振器100の発振周波数fvcoの出力信号は、安定して水平同期信号に位相同期する。本発明は、通常のTV信号規格と異なった水平同期信号及び垂直同期信号が入力される場合でも適用できる。
本発明の水平同期安定化装置は、映像信号処理に必要な水平同期信号に位相同期する電圧制御発振器の同期安定化に有用である。
本発明の実施の形態における水平同期安定化装置の構成を示すブロック図 図1に示した水平同期安定化装置における周波数比較部の具体的な構成を示すブロック図 図2に示したVDパルス幅算出部の動作を示すタイムチャート図 本発明の実施の形態における水平同期安定化装置の動作を示すタイムチャート図
符号の説明
1 垂直同期信号入力端子
2 水平同期信号入力端子
10 スイッチ
20 スイッチ
30 信号合成器
40 信号合成器
100 電圧制御発振器
200 N分の1分周器
300 位相比較器
400 垂直ブランキング生成器
500 ローパスフィルタ
700 周波数比較部
710 垂直同期信号入力端子
711 電圧制御発振器信号入力端子
712 第2のカウンタ
713 第2のデコーダ
714 第3のデコーダ
715 イネーブル信号入力端子
716 垂直ブランキング信号入力端子
717 周波数検出信号出力端子
718 周波数検出信号出力端子
720 VDパルス幅算出部
721 インバータ
722 NANDゲート
723 第1のカウンタ
724 第1のデコーダ
730 遅延回路
740 検出部

Claims (3)

  1. 制御電圧に応じた発振周波数で発振する電圧制御発振器、
    水平同期信号と前記電圧制御発振器の出力信号から導出される信号との位相比較を行って、位相誤差信号を出力する位相比較器、
    垂直同期信号を規準として前記電圧制御発振器の発振周波数が予め定めた所定周波数の範囲内に入っているかどうかを検出し、周波数検出信号を出力する周波数比較部、及び
    前記位相誤差信号および前記周波数検出信号を平滑して、前記制御電圧として前記電圧制御発振器にフィードバックするローパスフィルタ、
    を備え、
    垂直ブランキング期間以外の期間中は前記位相誤差信号を選択的に前記ローパスフィルタへ供給し、前記垂直ブランキング期間中は前記周波数検出信号を選択的に前記ローパスフィルタへ供給するようにしたことを特徴とする水平同期安定化装置。
  2. 前記周波数比較部は、
    前記垂直同期信号のパルス幅を算出し、垂直同期パルス幅信号を出力する垂直同期パルス幅算出部、
    前記垂直同期信号を遅延させて、遅延信号を出力する遅延回路、
    前記電圧制御発振器の出力信号をクロックとして計数し、前記遅延信号によりリセットされる一方のカウンタ、
    前記一方のカウンタの計数値が一方の所定値となったときに一方のデコード信号を発生する一方のデコーダ、
    前記一方のカウンタの計数値が一方の所定値より大きい他方の所定値になったときに他方のデコード信号を発生する他方のデコーダ、及び
    垂直ブランキング期間のみ動作し、前記一方のカウンタがリセットされてから前記垂直同期パルス幅信号が発生するまでの期間内に前記一方のデコード信号および前記他方のデコード信号が発生したか否かの有無をそれぞれ検出し、その有無に基づいて前記周波数検出信号を出力する検出部、
    を有することを特徴とする請求項1記載の水平同期安定化装置。
  3. 前記垂直同期パルス幅算出部は、
    前記垂直同期信号を入力し、反転させて出力するインバータ、
    前記インバータの出力信号と前記電圧制御発振器の出力信号を入力されるNANDゲート、
    前記NANDゲートの出力信号を計数する更に他のカウンタ、及び
    前記更に他のカウンタの計数値をデコードして、更に他のデコード信号を発生する更に他のデコーダ、
    を有し、
    前記更に他のデコード信号を前記垂直同期パルス幅信号として出力することを特徴とする請求項2記載の水平同期安定化装置。
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