JP4077112B2 - ハロゲン化銀カラー写真感光材料 - Google Patents
ハロゲン化銀カラー写真感光材料 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、色再現性および粒状性に優れたハロゲン化銀写真感光材料に関する。更に詳しくは現像主薬酸化体を迅速に捕捉する新規な化合物を含有するハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
ハロゲン化銀カラー写真感光材料を露光後、芳香族第1級アミン現像主薬を含有する発色現像液で処理することによりカラー画像を形成させる方法は従来から良く知られている。この方式においては、通常、色再現には減色法が使われ、青、緑および赤に選択的に感光するハロゲン化銀乳剤とそれぞれ補色関係にあるイエロー、マゼンタおよびシアンの色画像形成剤(カプラー)とが使用される。
【0003】
このような発色方式においては、必要以上に生成した現像主薬酸化体とカプラーとの反応によりカブリが発生したり、粒状性が悪化したりする問題、あるいは生成した現像主薬酸化体が他層へ拡散して色濁りを発生したりするといった問題を回避する目的で現像主薬酸化体を効率よく捕捉する化合物を添加することが知られている。
【0004】
この様な現像主薬酸化体捕捉剤として、米国特許第3700453号および同第4732845号等に記載されているバラスト化ハイドロキノン(1,4−ジヒドロキシベンゼン)化合物、米国特許第4474874号に記載されているバラスト化没食子酸(1,2,3−トリヒドロキシベンゼン)化合物、米国特許第4205987号および同第4447523号等に記載されているバラスト化スルホンアミドフェノールならびに米国特許第3770431号に記載されているバラスト化レゾルシノール(1,3−ジヒドロキシベンゼン)化合物、米国特許第5230992号、特開平4−238347号および同8−240892号等に記載されているヒドラジド化合物等のレドックス化合物が知られている。しかしながらこれらのレドックス化合物は現像主薬酸化体捕捉能(以下活性という)と安定性の両立が非常に困難で、高活性なものは長期保存時ハロゲン化銀乳剤に悪影響を及ぼしてカブリや階調の乱れを発生させるといった問題があり、また、安定性を向上させると活性の低下を招く。また、これらのレドックス化合物は現像主薬酸化体を捕捉することにより、それ自身が着色残留物を形成することが少なくない。
【0005】
現像主薬酸化体捕捉剤の別の形態として、米国特許第3876428号、特開昭50−150434号、特公昭57−51662号等に記載されているような現像主薬酸化体とカップリングすることにより実質的に無色の化合物を生成する無呈色カプラーや、特開昭59−171955号、特開平1−129252号、特開平6−138612号等に記載されているようなカップリングにより水溶性の色素を形成して実質的に画像形成に寄与しない色素流出型カプラー等のカップリング反応を利用する方式が知られている。しかしながら、前者の無呈色カプラーにおいては活性が著しく低く、所望の効果を発揮するためには大量の無呈色カプラーを使用する必要がある。一方、後者の色素流出型のカプラーでは、カプラー母核及び離脱基の最適化により比較的容易に活性と安定性の両立が達成できるが、これらのカプラーは生成した色素が処理液に流れ出るため、処理液を汚染する懸念がある。処理液の低補充化が求められている昨今、この様な処理液の汚染は好ましいことではない。また、これらの色素流出型カプラーは構造が複雑で製造コストが高くなる場合が少なくない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、高活性で保存安定性に優れ、安価に製造可能でかつ処理液汚染の懸念のない新規な現像主薬酸化体の捕捉剤を含有し、粒状性が改良されたハロゲン化銀感光材料を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料によって達成された。
【0008】
一般式(I) COUP−A−E−B
式中、COUPは現像主薬酸化体とカップリング可能なカプラー残基を表す。Eは求電子部位を表し、−CO−、−CS−、−COCO−、−SO−、−SO 2 −、−P(=O)(R 51 )−、および−P(=S)(R 51 )−{R 51 は脂肪族基、アリール基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、脂肪族チオ基、又はアリールチオ基を表す。}から選択される。Aは、COUPと現像主薬酸化体とのカップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子と求電子部位Eとの分子内求核置換反応により4乃至8員の環形成をともなってBを放出させることが可能な下記一般式( II )−1〜( II )−8から選択される2価の連結基を表わし、COUPのカップリング位でCOUPと結合していてもよいし、COUPのカップリング位以外でCOUPと結合していてもよい。Bは写真的に不活性な基を表す。
一般式( II )−1 ×−(CO) n1 −(Y′) n2 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−2 ×−(CO) n1 −{N(R 43 ) } n3 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−3 ×−(Y′) n2 −(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−4 ×−{N(R 43 ) } n3 −(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−5 ×−(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −(Y′) n2 −××
( II )−6 ×−(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −{N(R 43 ) } n3 −××
( II )−7 ×−(Y′) n2 −××
( II )−8 ×−{N(R 43 ) } n3 −××
式中、×はCOUPと結合する部位を表し、××はEと結合する部位を表し、Y′は酸素原子または硫黄原子を表し、R 41 、R 42 およびR 43 はそれぞれ、水素原子、脂肪族基、アリール基、複素環基を表し、それぞれのR 41 、R 42 およびR 43 はお互いにあるいはCOUPと結合して環を形成してもよい。n1およびn3は0乃至2の整数を表し、n2は0または1を表し、n4は1からから5の整数を表し(n3およびn4が2以上の整数を表すとき、それぞれのN(R 43 )およびC(R 41 )(R 42 )は同じであっても異なっていてもよい。)、かつ、COUPと現像主薬酸化体とのカップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子と求電子部位Eとの分子内求核置換反応により4乃至8員の環を形成するようにn1+n2+n4、n1+n3+n4、n2およびn3が選ばれる。ただし、−N(R 43 )−がEと直接結合するときR 43 は水素原子であることはない。また、連結基AがCOUPのカップリング位で連結するとき、COUPと直接連結する部分が−Y′−であることはない。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明のハロゲン化銀カラー写真感光材料(以下、「本発明の感材」または「本発明の感光材料」ともいう)において用いる現像主薬酸化体の捕捉剤について詳細に説明する。
【0010】
本発明において用いる現像主薬酸化体の捕捉剤は、現像主薬酸化体とカップリングし、当該カップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子との分子内求核置換反応により実質的に色画像形成に寄与しない環を形成することにより現像主薬酸化体を捕捉することを特徴とするものであり、下記一般式(I)で表されるカプラーがこのような特徴を有する。
【0011】
一般式(I) COUP−A−E−B
式中、COUPで表されるカプラー残基は、写真用カプラーとして一般的に知られているイエローカプラー残基(例えばアシルアセトアニリド、マロンジアニリドなどの開鎖ケトメチン型カプラー残基)、マゼンタカプラー残基(例えば、5-ピラゾロン型またはピラゾロトリアゾール型などのカプラー残基)、シアンカプラー残基(例えばフェノール型、ナフトール型またはピロロトリアゾール型などのカプラー残基)や米国特許第5681689号、特開平7-128824号、同7-128823号、同6-222526号、同9-258400号、同9-258401号、同9-269573号、同6-27612号等に記載されている新規な骨格を有するイエロー、マゼンタあるいはシアン色素形成用カプラー残基であってもよいし、その他のカプラー残基(例えば、米国特許第3632345号、同3928041号等に記載の芳香族アミン系現像主薬酸化体と反応して無色の物質を形成するカプラー残基や、米国特許第1939231号、同2181944号等に記載の芳香族アミン系現像主薬酸化体と反応して黒色もしくは中間色の物質を形成するカプラー残基)であってもよい。
【0012】
COUPで表されるカプラー残基は、モノマーであっても、ダイマーカプラー、オリゴマーまたはポリマーカプラーの一部であってもよく、この場合にはカプラー内に1個より多くのPUGが含有されていてもよい。
【0013】
以下に本発明のCOUPの好ましい例を示すがこれらに限定されるものではない。
【0014】
【化1】
【0015】
【化2】
【0016】
式中*はAとの結合位置を表す。Xは水素原子、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、R31-、R31O-、R31S-、R31OCOO-、R32COO-、R32(R33)NCOO-、R32CON(R33)-を表し、Yは酸素原子、硫黄原子、R32N=またはR32ON=を表す。ここで、
R31は脂肪族基(脂肪族基とは飽和または不飽和、鎖状または環状、直鎖または分岐、置換または無置換の脂肪族炭化水素基を表し、以後同義で脂肪族基を用いる)、アリール基または複素環基を表す。
【0017】
R31で表される脂肪族基は好ましくは炭素数1〜32、さらに好ましくは1〜22の脂肪族基であり、具体例としては、メチル、エチル、ビニル、エチニル、プロピル、イソプロピル、2-プロペニル、2-プロピニル、ブチル、イソブチル、t-ブチル、t-アミル、ヘキシル、シクロヘキシル、2-エチルヘキシル、オクチル、1,1,3,3-テトラメチルブチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシルおよびオクタデシルが挙げられる。R31で表されるアリール基は好ましくは炭素数6〜32、さらに好ましくは6〜22の置換または無置換のアリール基であり、具体例としては、フェニル、トリルおよびナフチルが挙げられる。R31で表される複素環基は好ましくは炭素数1〜32、さらに好ましくは1〜22の置換または無置換の複素環基であり、具体例としては、2-フリル、2-ピロリル、2-チエニル、3-テトラヒドロフラニル、4-ピリジル、2-ピリミジニル、2-(1,3,4-チアジアゾリル)、2-ベンゾチアゾリル、2-ベンゾオキサゾリル、2-ベンゾイミダゾリル、2-ベンゾセレナゾリル、2-キノリル、2-オキサゾリル、2-チアゾリル、2-セレナゾリル、5-テトラゾリルおよび2-(1,3,4-オキサジアゾリル)、2-イミダゾリル等が挙げられる。
【0018】
R32およびR33はそれぞれ独立に水素原子、脂肪族基、アリール基または複素環基を表す。R32およびR33で表される脂肪族基、アリール基および複素環基はR31と同義である。
【0019】
好ましくは、Xは水素原子、脂肪族基、脂肪族オキシ基、脂肪族チオ基またはR32CON(R33)-を表し、Yは酸素原子を表す。
【0020】
上記および以下に説明する基に適した置換基および以下で述べる“置換基”としては例えば、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、ヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基(例えば、メチル、エチル、ヘキシル)、フルオロアルキル基(例えば、トリフルオロメチル)、アリール基(例えば、フェニル、トリル、ナフチル)、複素環基(例えば、R31で述べた複素環基)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、オクチルオキシ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ)、アミノ基(例えば、アミノ、N-メチルアミノ、N,N-ジメチルアミノ、N-フェニルアミノ)、アシル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ベンゾイル)、アルキルまたはアリールスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、フェニルスルホニル)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、アルキルまたはアリールスルホニルアミノ基(例えば、メタンスルホニルアミノ、ベンゼンスルホニルアミノ)、カルバモイル基(例えば、カルバモイル、N-メチルアミノカルボニル、N,N-ジメチルアミノカルボニル、N-フェニルアミノカルボニル)、スルファモイル基(例えば、スルファモイル、N-メチルアミノスルホニル、N,N-ジメチルアミノスルホニル、N-フェニルアミノスルホニル)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、オクチルオキシカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル、ナフチルオキシカルボニル)、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ、ベンゾイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(例えば、メトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(例えば、フェノキシカルボニルオキシ)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ、ブトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(例えば、フェノキシカルボニルアミノ)、アミノカルボニルオキシ基(例えば、N-メチルアミノカルボニルオキシ、N-フェニルアミノカルボニルオキシ)、アミノカルボニルアミノ基(例えば、N-メチルアミノカルボニルアミノ、N-フェニルアミノカルボニルアミノ)が挙げられる。
【0021】
R11、R12はそれぞれ独立に、R32CO-、R31OCO-、R32(R33)NCO-、R31SOn-、R32(R33)NSO2-またはシアノ基を表す。ここで、R31、R32およびR33は上記と同義であり、nは1または2を表す。
【0022】
R13は上述のR31と同義の基を表す。
【0023】
R14はR32-、R32CON(R33)-、R32(R33)N-、R31SO2 N(R32)-、R31S-、R31O-、R31OCON(R32)-、R32(R33)NCON(R34)-、R31OCO-、R32(R33)NCO-またはシアノ基を表す。ここで、R31、R32およびR33は上記と同義であり、R34はR32と同義の基を表す。
【0024】
R15とR16はそれぞれ独立に置換基を表し、好ましくはR32-、R32CON(R33)-、R31SO2 N(R32)-、R31S-、R31O-、R31OCON(R32)-、R32(R33)NCON(R34)-、R31OCO-、R32(R33)NCO-、ハロゲン原子またはシアノ基を表し、さらに好ましくはR31で表される基である。ここで、R31、R32、R33およびR34は上記と同義である。
【0025】
R17は置換基を表し、pは0乃至4の整数を表し、qは0乃至3の整数を表す。R17の好ましい置換基としては、R31-、R32CON(R33)-、R31OCON(R32)-、R31SO2 N(R32)-、R32(R33)NCON(R34)-、R31S-、R31O-、ハロゲン原子が挙げられる。ここで、R31、R32、R33およびR34は上記と同義である。また、pおよびqが2以上の場合、それぞれのR17は同じであっても異なっていてもよいし、隣接するR17同士で結合して環を形成してもよい。一般式(I-1E)、(I-2E)の好ましい態様は、水酸基のオルト位の少なくとも一方がR32CONH-、R31OCONH-またはR32(R33)NCONH-で置換されたものである。
【0026】
R18は置換基を表し、rは0乃至6の整数を表し、sは0乃至5の整数を表す。R18の好ましい置換基としては、R32CON(R33)-、R31OCON(R32)-、R31SO2 N(R32)-、R32(R33)NCON(R34)-、R31S-、R31O-、R32(R33)NCO-、R32(R33)NSO2 -、R31OCO-、シアノ基またはハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)が挙げられる。ここで、R31、R32、R33およびR34は上記と同義である。rおよびsが2以上の場合、それぞれのR18は同じであっても異なっていてもよいし、隣接するR18同士で結合して環を形成してもよい。一般式(I-1F)、(I-2F)、(I-3F)の好ましい態様は、水酸基のオルト位がR32CONH-、R32HNCONH-、R32(R33)NSO2-またはR32NHCO-で置換されたものである。
【0027】
R19は置換基を表し、好ましくは、R32-、R32CON(R33)-、R31SO2N(R53)-、R31S-、R31O-、R31OCON(R32)-、R32(R33)NCON(R34)-、R31OCO-、R32(R33)NSO2-、R32(R33)NCO-、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)またはシアノ基を表し、さらに好ましくはR32で表される基である。ここで、R31、R32、R33およびR34は上記と同義である。
【0028】
R20とR21はそれぞれ独立に置換基を表し、好ましくはR32-、R32CON(R33)-、R31SO2N(R32)-、R31S-、R31O-、R31OCON(R32)-、R32(R33)NCON(R34)-、R32(R33)NCO-、R32(R33)NSO2-、R31OCO-、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)およびシアノ基を表し、さらに好ましくは、R32(R33)NCO-、R32(R33)NSO2-、トリフルオロメチル基、R31OCO-およびシアノ基を表す。ここで、R31、R32、R33およびR34は上記と同義である。
【0029】
Eは-CO-、-CS-、-COCO-、-SO-、-SO2-、-P(=O)(R51)-、-P(=S)(R51)-(R51は脂肪族基、アリール基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、脂肪族チオ基、アリールチオ基を表す。)を表し、好ましくは-CO-である。
【0030】
AはCOUPと現像主薬酸化体とのカップリング生成物における現像主薬部分の窒素原子と求電子部位Eとの分子内求核置換反応により、(好ましくは4乃至8員の、より好ましくは5乃至7員の、さらに好ましくは6員の)環形成をともなってBを放出することのできる連結基を表す。
【0031】
Aで表される連結基としては例えば以下のものが挙げられる。
【0032】
×−(CO)n1−(Y′)n2−{C(R41)(R42)}n4−××
×−(CO)n1−{N(R43)}n3−{C(R41)(R42)}n4−××
×−(Y′)n2−(CO)n1−{C(R41)(R42)}n4−××
×−{N(R43)}n3−(CO)n1−{C(R41)(R42)}n4−××
×−(CO)n1−{C(R41)(R42)}n4−(Y′)n2−××
×−(CO)n1−{C(R41)(R42)}n4−{N(R43)}n3−××
×−(Y′)n2−××、×−{N(R43)}n3−××。
【0033】
式中、×はCOUPと結合する部位を表し、××はEと結合する部位を表し、Y′は酸素原子または硫黄原子を表し、R41 、R42およびR43はそれぞれ、水素原子、脂肪族基、アリール基、複素環基(それぞれの脂肪族基、アリール基、複素環基はR31で説明したものと同義である。)を表し、それぞれのR41 、R42およびR43はお互いにあるいはCOUPと結合して環を形成してもよい。
【0034】
n1およびn3は各々0乃至2の整数を表し、n2は0または1を表し、n4は1から5の整数を表し(n3およびn4が2以上の整数を表すとき、それぞれのN(R43)およびC(R41)(R42)は同じであっても異なっていてもよい。)、かつ、COUPと現像主薬酸化体とのカップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子と求電子部位Eとの分子内求核置換反応により4乃至8員の環を形成するようにn1+n2+n4、n1+n3+n4、n2およびn3が選ばれる。ただし、−N(R43)−がEと直接結合するときR43は水素原子でない。また、連結基AがCOUPのカップリング位で連結するとき、COUPと直接連結する部分が−Y′−であることはない。
【0035】
COUPと連結基Aとの結合位置は、カプラーと現像主薬酸化体とがカップリング反応した後、カップリング生成物における現像主薬由来の窒素原子と求電子部位Eとの分子内求核置換反応により(好ましくは4乃至8員の、より好ましくは5乃至7員の、さらに好ましくは6員の)環形成をともなってBを放出させることが可能であればいずれでもよいが、好ましくはCOUPのカップリング位またはその近傍位(カップリング位の隣の原子またはその隣の原子)である。
【0036】
連結基AがCOUPで表されるカプラー残基の1)カップリング位、2)カップリング位の隣の原子および3)カップリング位の隣の隣の原子に結合した場合の本発明のカプラーおよび本発明のカプラーとArNH2で表される芳香族アミン系現像主薬の酸化体(Ar′=NH)との反応は下式で表すことができる。
【0037】
【化3】
【0038】
一般式(I−1){ここで、好ましくはCOUPは、(I−1A)、(I−1B)、(I−1C)、(I−1D)、(I−1E)、(I−1F)、(I−1G)で表される。}に対して好ましいAとして例えば以下のものを挙げることができ、
×−CO−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−××、
×−C(R41)(R42)−N(R43)−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−O−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−S−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−N(R43)−××、
より好ましくは、
×−C(R41)(R42)−N(R43)−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−O−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−N(R43)−××
である。
【0039】
式中、×、××、R41、R42、R43は上記と同義である(一つの連結基中に二つ以上の−C(R41)(R42)−が存在するときそれぞれのR41およびR42は同じであっても異なっていてもよい。)。
【0040】
一般式(I−2){ここで、好ましくは、COUPは、(I−2A)、(I−2B)、(I−2C)、(I−2D)、(I−2E)、(I−2F)および(I−2G)で表される。}に対して好ましいAとしては例えば以下のものを挙げることができ、
×−C(R41)(R42)−××、
×−C(R41)(R42)−C(R41)(R42)−××、
×−O−××、×−S−××、×−N(R43)−××、
×−C(R41)(R42)−O−××、
×−C(R41)(R42)−S−××、
×−C(R41)(R42)−N(R43)−××、
より好ましくは、
×−O−××、×−N(R43)−××、
×−C(R41)(R42)−O−××、
×−C(R41)(R42)−N(R43)−××
である。
【0041】
式中、×、××、R41、R42、R43は上記と同義である(一つの連結基中に二つ以上の−C(R41)(R42)−が存在するときそれぞれのR41およびR42は同じであっても異なっていてもよい。)。
【0042】
一般式(I−3){ここで、好ましくはCOUPは、(I−3F)で表される。}に対して、好ましいAは、
×−C(R41)(R42)−××、×−O−××、×−S−××、×−N(R43)−××であり、より好ましくは×−O−××、×−N(R43)−××であり、×−N(R43)−××が特に好ましい。
【0043】
式中、×、××、R41、R42、R43は上記と同義である。
【0044】
Bは現像主薬酸化体とのカップリング反応後、当該カップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子との分子内求核置換反応により放出され得る写真的に不活性な基を表す。ここで「写真的に不活性な」とは、放出されたB- (あるいはBH)が実質的に色画像形成に寄与することなく、かつ現像速度や現像主薬酸化体と発色用カプラーとのカップリング速度に実質的に影響を及ぼさないということを表す。Bはその共役酸(BH)のpKaが13以下(好ましくは11以下)であることが好ましい。
【0045】
このようなBとしては例えば炭素数6乃至32のアリールオキシ基、炭素数1乃至32の、3から8員の、好ましくは5または6員の複素環オキシ基、炭素数1乃至32の脂肪族チオ基、6乃至32のアリールチオ基、炭素数1乃至32の、3から8員の、好ましくは5または6員の複素環チオ基、窒素原子で求電子部位Eと結合する炭素数2乃至32の、3から8員の、好ましくは5または6員の含窒素複素環基などが挙げられる。
【0046】
これらの中でより好ましいBとしては例えば以下のものが挙げられる。
【0047】
【化4】
【0048】
式中、*は、Eとの結合位置を表す。
【0049】
R61はニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22の置換または無置換の脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ブチル、オクタデシル)、炭素数6乃至32、好ましくは6乃至22の置換または無置換のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル、p−ヘキサデシルオキシフェニル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、オクチルカルバモイル、ジオクチルカルバモイル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ドデシルスルファモイル)、炭素数2乃至33、好ましくは2乃至22のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、または炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のアルキルスルホニル若しくは炭素数6乃至32、好ましくは6乃至22のアリールスルホニル基(例えばメチルスルホニル、ブチルスルホニル、ドデシルスルホニル、フェニルスルホニル)を表す。
【0050】
R62はハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子)、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、カルボキシル基、スルホ基、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22の置換または無置換の脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ブチル、オクタデシル)、炭素数6乃至32、好ましくは6乃至22の置換または無置換のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル、p−ヘキサデシルオキシフェニル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のカルバモイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモイル、オクチルカルバモイル、ジオクチルカルバモイル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のスルファモイル基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファモイル、ドデシルスルファモイル)、炭素数2乃至32、好ましくは2乃至22のアルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ヘキサデシルオキシカルボニル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のアシルアミノ基(例えばアセチルアミノ、ベンゾイルアミノ)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のアルキルスルホニル基若しくは炭素数6乃至32、好ましくは1乃至22のアリールスルホニル基(例えばメチルスルホニル、ブチルスルホニル、ドデシルスルホニル、フェニルスルホニル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のアルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、オクタデシルオキシ)、または炭素数6乃至32、好ましくは6乃至22のアリールオキシ基(例えばフェノキシ、ナフチルオキシ)を表し、n5は0乃至4の整数を表す。n5が2以上の場合、複数個のR62は、同じでも異なっていてもよい。
【0051】
R63は脂肪族基、アリール基、複素環基を表す(それぞれの脂肪族基、アリール基、複素環基はR31で説明したものと同義である。)。
【0052】
Z1、Z2、Z4、Z5はそれぞれ独立にCH、C(R62)または窒素原子を表し、Z3はCH、C(R61)または窒素原子を表す。ただし、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5の少なくとも一つは窒素原子である。
【0053】
R64は炭素数1乃至32の無置換またはハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子)で置換された脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ブチル、クロロエチル)を表す。
【0054】
R65は水素原子、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22の置換または無置換の脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ベンジル、オクチル)または炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のアシル基(例えばアセチル、ベンゾイル)を表し、好ましくは水素原子または脂肪族基を表す。
【0055】
R66およびR67はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1乃至32の、好ましくは1乃至22の置換または無置換の脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ブチル、オクタデシル)、炭素数6乃至32、好ましくは6乃至22の置換または無置換のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル、p−ヘキサデシルオキシフェニル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22の脂肪族オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、オクタデシルオキシ)、炭素数6乃至32、好ましくは6乃至22のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ)またはヒドロキシ基を表す。Wは酸素原子または硫黄原子を表し、好ましくは酸素原子を表す。
【0056】
R68およびR69はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22の置換または無置換の脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ベンジル、オクタデシル)または炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22のアシル基(例えばアセチル、ベンゾイル)を表し、好ましくは水素原子または脂肪族基を表し、R68とR69が結合して3から8員の、好ましくは5または6員の環を形成してもよい。
【0057】
R70およびR71はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22の置換または無置換の脂肪族基(例えば、メチル、エチル、ブチル、オクタデシル)、炭素数6乃至32、好ましくは1乃至22の置換または無置換のアリール基(例えば、フェニル、ナフチル、p−ヘキサデシルオキシフェニル)、炭素数1乃至32、好ましくは1乃至22の脂肪族オキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、ヘキサデシルオキシ)、炭素数6乃至32、好ましくは6乃至22のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ、ナフチルオキシ)またはヒドロキシ基を表し、R70とR71が結合して3から8員の、好ましくは5または6員の環を形成してもよい。
【0058】
本発明の感光材料に対して用いることのできる現像主薬としては、米国特許第2193015号、同2592364号、同5240821号、特開昭48-64933号等に記載のフェニレンジアミン系およびアミノフェノール系現像主薬、欧州特許第545491A1号、同565165A1号等に記載のスルホニルヒドラジン系現像主薬、特開平8-286340号、同9-152702号、同9-211818号等に記載のカルバモイルヒドラジン系現像主薬等が挙げられるが、好ましくは4-アミノ-N,N-ジエチルアニリン、3-メチル-4-アミノ-N,N-ジエチルアニリン、4-アミノ-N-エチル-N-β-ヒドロキシエチルアニリン、3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N-β-ヒドロキシエチルアニリン、3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N-β-メタンスルホンアミドエチルアニリン、3-メチル-4-アミノ-N-エチル-N-β-メトキシエチルアニリン等のp−フェニレンジアミン系現像主薬である。
【0059】
本発明の一般式(I)で表される現像主薬酸化体捕捉剤は非拡散性であることが好ましく、非拡散性を付与するための疎水性基(バラスト基)がCOUP、A、E、Bのいずれか一カ所以上にあることが好ましい。
【0060】
本発明の一般式(I)で表される現像主薬酸化体捕捉剤の好ましい態様は上記一般式(I−2)または(I−3)で表されるものであり、(I−3)がより好ましい(一般式(I−2)、(I−3)においてA、E、B及びそれらの好ましい範囲は上記で説明したものと同義である。)。
【0061】
一般式(I−3)の更に好ましい態様は下記一般式(I−3a)で表され、より好ましくは下記一般式(I−3b)で表され、特に好ましくは一般式(I−3c)で表される。また、一般式(I−3c)とArNH2で表される芳香族アミン系現像主薬の酸化体(Ar′=NH)との反応で得られる環化体の構造は一般式(IV)で表すことができる。
【0062】
【化5】
【0063】
式中、Q1、Q2はそれぞれ5または6員の環を形成し、かつ、Xのつけ根の原子で現像主薬酸化体とカップリング反応を引き起こすのに必要な非金属原子群を表し、s′は0乃至4の整数を表す。X、B、R18、R32は上記と同義である。R44は脂肪族基、アリール基または複素環基を表し、好ましくは脂肪族基を表す(それぞれの脂肪族基、アリール基、複素環基はR31で説明したものと同義である。)。
【0064】
以下に本発明の感光材料において用いる現像主薬酸化体捕捉剤(以下、カプラーともいう)の具体例を挙げるがこれらに限定されるものではない。
【0065】
【化6】
【0066】
【化7】
【0067】
【化8】
【0068】
【化9】
【0069】
【化10】
【0070】
【化11】
【0071】
【化12】
【0072】
【化13】
【0073】
【化14】
【0074】
【化15】
【0075】
【化16】
【0076】
【化17】
【0077】
【化18】
【0078】
【化19】
【0079】
【化20】
【0080】
以下に本発明のカプラーの具体的合成例を示す。
【0081】
<化合物例(3)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(3)のカプラーを合成した。
【0082】
【化21】
【0083】
化合物3bの合成
化合物3a(50g)とo-テトラデシルオキシアニリン(51.1g)のN,N-ジメチルアセトアミド(250ミリリットル(以下、「mL」と表記する)溶液に30℃にてジシクロヘキシルカルボジイミド(41.3g)のN,N-ジメチルアセトアミド(60mL)溶液を滴下した。反応液を50℃にて1時間撹拌した後、酢酸エチル(250mL)を加えて20℃まで冷却した。反応液を吸引ろ過後、ろ液に1N塩酸水(250mL)を加え分液した。有機層にヘキサン(100mL)を加え、析出した結晶をろ過、アセトニトリルで洗浄後、乾燥することにより化合物3b(71g)を得た。
【0084】
化合物3cの合成
化合物3b(71g)のメタノール(350mL)/テトラヒドロフラン(70mL)溶液に水酸化ナトリウム(30g)水溶液(150mL)を滴下し、窒素雰囲気下、60℃にて1時間撹拌した。反応液を20℃まで冷却後、濃塩酸を系が酸性になるまで滴下した。析出した結晶をろ過、水洗、アセトニトリルで洗浄後、乾燥することにより化合物3c(63g)を得た。
【0085】
化合物3dの合成
化合物3c(20g)、コハク酸イミド(5.25g)および37%ホルマリン水溶液4.3mLのエタノール溶液(150mL)を5時間撹拌、還流した。20℃まで冷却後、析出した結晶をろ過、乾燥することにより化合物3d(16g)を得た。
【0086】
化合物3eの合成
化合物3d(7g)のジメチルスルホキシド(70mL)溶液に60℃にて水素化ホウ素ナトリウム(1.32g)を70℃を越えない程度にゆっくり加えた後、その温度で15分撹拌した。反応液を1N塩酸水(100mL)にゆっくり加えた後、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧にて濃縮した。ショートパスカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=2/1)で原点成分を除去後、酢酸エチル/ヘキサン系から再結晶することにより化合物3e(3.3g)を得た。
【0087】
化合物(3)の合成
化合物3e(2g)およびN,N-ジメチルアニリン(0.6g)の酢酸エチル(50mL)溶液に10℃にてクロロ炭酸フェニル(0.65g)を滴下後、20℃にて2時間撹拌した。反応液に1N塩酸水(50mL)を注加し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム精製(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)することにより1.9gの例示化合物(3)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルより行った。)。
【0088】
<化合物例(6)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(6)のカプラーを合成した。
【0089】
【化22】
【0090】
化合物6bの合成
化合物6a(23.1g)、ヘキサメチレンテトラミン(7.1g)、Na2SO3(6.3g)を氷酢酸(150mL)中90℃で4時間撹拌した。20℃まで冷却後、析出した結晶をろ過し、少量のメタノールで洗浄、乾燥して化合物6b(19.8g)を得た。
【0091】
化合物6dの合成
化合物6b(15.0g)およびアニリン(3.0g)のトルエン(200mL)溶液を、水分を除去しながら5時間撹拌、還流した。20℃まで冷却後酢酸エチル(100mL)を加え、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧にて濃縮して粗化合物6cを得た。粗化合物6cに10%-Pd/C(5g)および酢酸エチル(200mL)を加え、20kg/cm2の水素雰囲気下室温で3時間撹拌した。触媒をろ別後、減圧にて濃縮した。濃縮残さを酢酸エチル/ヘキサン系から再結晶することにより化合物6d(13.0g)を得た。
【0092】
化合物(6)の合成
化合物6d(2.5g)およびN,N-ジメチルアニリン(0.55g)の酢酸エチル(100mL)溶液に10℃にてクロロ炭酸フェニル(0.61g)を滴下後、20℃にて2時間撹拌した。反応液に1N塩酸水(100mL)を注加し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)精製することにより2.2gの例示化合物(6)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルにより行った。)。
【0093】
<化合物例(16)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(16)のカプラーを合成した。
【0094】
【化23】
【0095】
化合物16bの合成
化合物16a(27.8g)およびp-ドデシルオキシベンズアルデヒド(29g)を窒素気流下120℃で1時間撹拌後、室温まで冷却した。反応残さをカラム精製(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)することにより化合物16b(17.3g)を得た。
【0096】
化合物16cの合成
化合物16b(17.3g)に10%-Pd/C(4g)および酢酸エチル(250mL)を加え、20kg/cm2の水素雰囲気下室温で3時間撹拌した。触媒をろ別後、減圧にて濃縮した。濃縮残さを酢酸エチル/ヘキサン系から再結晶することにより化合物16c(12.5g)を得た。
【0097】
化合物(16)の合成
化合物16c(4.4g)およびN,N-ジメチルアニリン(1.1g)の酢酸エチル(100mL)溶液に10℃にてクロロ炭酸フェニル(1.1g)を滴下後、20℃にて2時間撹拌した。反応液に1N塩酸水(100mL)を注加し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/5)精製することにより2.7gの例示化合物(16)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルにより行った。)。
【0098】
<化合物例(40)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(40)のカプラーを合成した。
【0099】
【化24】
【0100】
化合物40cの合成
化合物40a(15.9g)およびアニリン(3.0g)のトルエン(200mL)溶液を、水分を除去しながら5時間撹拌、還流した。20℃まで冷却後、減圧にて濃縮して粗化合物40bを得た。粗化合物40bに10%-Pd/C(5g)および酢酸エチル(200mL)を加え、20kg/cm2の水素雰囲気下室温で5時間撹拌した。触媒をろ別後、減圧にて濃縮した。濃縮残さを酢酸エチル/ヘキサン系から再結晶することにより化合物40c(11.5g)を得た。
【0101】
化合物(40)の合成
化合物40c(5.0g)およびN,N-ジメチルアニリン(2.0g)の酢酸エチル(100mL)溶液にクロロ炭酸フェニル(1.6g)を滴下し、20℃にて2時間撹拌した。反応液に1N塩酸水(100mL)を注加し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/4)精製することにより3.0gの例示化合物(40)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルにより行った。)。
【0102】
<化合物例(41)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(41)のカプラーを合成した。
【0103】
【化25】
【0104】
化合物41bの合成
化合物3cと同様の方法で合成した化合物41a(50g)とブロモテトラデカン(78.6g)の1-メチルピロリドン(150mL)溶液を120℃で5時間撹拌後、25℃まで冷却し、酢酸エチル(600mL)/水(600mL)に注加した。有機層を水洗した後減圧にて濃縮した。濃縮残さを酢酸エチル/ヘキサン系から再結晶することにより化合物41b(48g)を得た。
【0105】
化合物41cの合成
トリホスゲン(1.9g)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液に化合物41b(6.5g)およびジメチルアニリン(3.1g)のテトラヒドロフラン(20mL)溶液を10℃にて滴下した。反応液を25℃にて1時間撹拌した後、酢酸エチル(100mL)/1N塩酸水(100mL)に注加した。有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥した後減圧にて濃縮した。濃縮残さを酢酸エチル/ヘキサン系から再結晶することにより化合物41c(5.4g)を得た。
【0106】
化合物41の合成
化合物41c(3.0g)、p-シアノフェノール(1.2g)およびN,N-ジイソプロピル-N-エチルアミン(1.2g)のトルエン(100mL)溶液を還流温度で撹拌した。反応液を30℃まで冷却後、5%炭酸ナトリウム水溶液(100mL)を注加した。有機層を希塩酸および水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)精製することにより2.3gの例示化合物(41)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルにより行った。)。
【0107】
<化合物例(43)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(43)のカプラーを合成した。
【0108】
【化26】
【0109】
化合物43bの合成
化合物43a(20g)とブロモテトラデカン(26g)の1-メチルピロリドン(60mL)溶液を120℃で5時間撹拌後、25℃まで冷却し、酢酸エチル(400mL)/水(600mL)に注加した。有機層を減圧にて濃縮後、濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)精製することにより化合物43b(9.0g)を得た。
【0110】
化合物43の合成
化合物43b(7.2g)およびN,N-ジメチルアニリン(4.4g)の酢酸エチル(100mL)溶液にクロロ炭酸フェニル(2.3g)を10℃にてゆっくり添加し、20℃にて2時間撹拌した。反応液に1N塩酸水(100mL)を注加し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/3)精製することにより3.9gの例示化合物(43)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルにより行った。)。
【0111】
<化合物例(44)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(44)のカプラーを合成した。
【0112】
【化27】
【0113】
化合物44bの合成
化合物44a(20g)およびプロピルアミン(20g)のトルエン(200mL)溶液を加熱撹拌後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)精製することにより化合物44b(7.6g)を得た。
【0114】
化合物44の合成
化合物44b(5.0g)およびN,N-ジメチルアニリン(1.5g)の酢酸エチル(100mL)溶液にクロロ炭酸フェニル(1.4g)を10℃にてゆっくり添加し、25℃にて2時間撹拌した。反応液に1N塩酸水(100mL)を注加し、有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/2)精製することにより3.0gの例示化合物(44)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルにより行った。)。
【0115】
<化合物例(47)のカプラーの合成>
以下のスキームにしたがって化合物例(47)のカプラーを合成した。
【0116】
【化28】
【0117】
化合物(47)の合成
化合物47a(4.0g)およびN,N-ジメチルアニリン(1.1g)の酢酸エチル(100mL)溶液にクロロ炭酸-p-ニトロフェニル(1.6g)を10℃にてゆっくり添加し、20℃にて2時間撹拌した。反応液に1N塩酸水(100mL)を注加し、有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧にて濃縮した。濃縮残さをカラム(展開溶媒:酢酸エチル/ヘキサン=1/4)精製することにより4.6gの例示化合物(47)を得た(化合物の同定は元素分析、NMRおよびMassスペクトルにより行った。)。
【0118】
本発明において規定する現像主薬酸化体捕捉剤は、感光材料中のいかなる層にも使用することができる。すなわち、感光性層(青感性乳剤層、緑感性乳剤層、赤感性乳剤層、これら主感光性層と分光感度分布が異なる重層効果のドナー層)、非感光性層(例えば、保護層、イエローフィルター層、中間層、アンチハレーション層)のいずれの層にも使用することができる。同一の感色性層が感度の異なる2層以上に分れている場合には、最高感度層、最低感度層あるいは中間感度層のいずれの層に添加してもよく、また、全ての層に添加することもできる。好ましくは感光性層及び/または感光性層に隣接する非感光性層に使用する。
【0119】
本発明において規定する現像主薬酸化体捕捉剤の感光材料への使用量は1層あたり1×10-6〜1×10-2モル/m2の範囲の塗布量である。好ましくは5×10-5〜1×10-3モル/m2の範囲であり、より好ましくは1×10-5〜5×10-4モル/m2の範囲である。
【0120】
本発明において規定する現像主薬酸化体捕捉剤の感光材料への使用については、化合物に応じて公知のいかなる分散方法もとりうる。例えばアルカリ可溶性である場合にはアルカリ性水溶液としてあるいは水と混和する有機溶媒に溶解した溶液として添加する方法や高沸点有機溶媒を用いた水中油滴分散法、固体分散法などを用いて添加することができる。
【0121】
本発明において規定する現像主薬酸化体捕捉剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用することもできる。また、同一化合物を2層以上に使用することもできる。さらに、他の公知の写真性有用基もしくはその前駆体を放出する化合物と併用することもできるし、後述するカプラーやその他の添加剤と共存させて使用することもできる。これらは感光材料に要求される性能に応じて適宜選択される。
【0122】
本発明の感光材料には、前記の種々の添加剤が用いられるが、それ以外にも目的に応じて種々の添加剤を用いることができる。
【0123】
これらの添加剤は、より詳しくはリサーチディスクロージャー(RD)Item17643(1978年12月)、同Item18716(1979年11月)および同Item308119(1989年12月)に記載されており、その該当個所を下記にまとめて示した。
【0124】
【0125】
本発明の感光材料に使用することができる層配列等の技術、ハロゲン化銀乳剤、色素形成カプラー、DIRカプラー等の機能性カプラー、各種の添加剤等、及び現像処理については、欧州特許第0565096A1号(1993年10月13日公開)及びこれに引用された特許に記載されている。以下に各項目とこれに対応する記載個所を列記する。
【0126】
1.層構成:61頁23〜35行、61頁41行〜62頁14行
2.中間層:61頁36〜40行、
3.重層効果付与層:62頁15〜18行、
4.ハロゲン化銀ハロゲン組成:62頁21〜25行、
5.ハロゲン化銀粒子晶癖:62頁26〜30行、
6.ハロゲン化銀粒子サイズ:62頁31〜34行、
7.乳剤製造法:62頁35〜40行、
8.ハロゲン化銀粒子サイズ分布:62頁41〜42行、
9.平板粒子:62頁43〜46行、
10.粒子の内部構造:62頁47行〜53行、
11.乳剤の潜像形成タイプ:62頁54行〜63頁5行、
12.乳剤の物理熟成・化学熟成:63頁6〜9行、
13.乳剤の混合使用:63頁10〜13行、
14.かぶらせ乳剤:63頁14〜31行、
15.非感光性乳剤:63頁32〜43行、
16.塗布銀量:63頁49〜50行、
17.写真用添加剤:リサーチ・ディスクロージャ(RD)Item17643(1978年12月)、同Item18716(1979年11月)及び同Item307105(1989年11月)に記載されており、下記に各項目およびこれに関連する記載個所を示す。
【0127】
【0128】
18.ホルムアルデヒドスカベンジャー:64頁54〜57行、
19.メルカプト系かぶり防止剤:65頁1〜2行、
20.かぶらせ剤等放出剤:65頁3〜7行、
21.色素:65頁7〜10行、
22.カラーカプラー全般:65頁11〜13行、
23.イエロー、マゼンタ及びシアンカプラー:65頁14〜25行、
24.ポリマーカプラー:65頁26〜28行、
25.拡散性色素形成カプラー:65頁29〜31行、
26.カラードカプラー:65頁32〜38行、
27.機能性カプラー全般:65頁39〜44行、
28.漂白促進剤放出カプラー:65頁45〜48行、
29.現像促進剤放出カプラー:65頁49〜53行、
30.その他のDIRカプラー:65頁54行〜66頁4行、
31.カプラー分散方法:66頁5〜28行、
32.防腐剤・防かび剤:66頁29〜33行、
33.感材の種類:66頁34〜36行、
34.感光層膜厚と膨潤速度:66頁40行〜67頁1行、
35.バック層:67頁3〜8行、
36.現像処理全般:67頁9〜11行、
37.現像液と現像薬:67頁12〜30行、
38.現像液添加剤:67頁31〜44行、
39.反転処理:67頁45〜56行、
40.処理液開口率:67頁57行〜68頁12行、
41.現像時間:68頁13〜15行、
42.漂白定着、漂白、定着:68頁16行〜69頁31行、
43.自動現像機:69頁32〜40行、
44.水洗、リンス、安定化:69頁41行〜70頁18行、
45.処理液補充、再使用:70頁19〜23行、
46.現像薬感材内蔵:70頁24〜33行、
47.現像処理温度:70頁34〜38行、
48.レンズ付フィルムへの利用:70頁39〜41行。
【0129】
【実施例】
実施例1
下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー感光材料である試料101を作製した。
【0130】
カプラー、乳剤等各成分は、実施例2に記載のものと同じである。各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示し、ハロゲン化銀乳剤については、銀換算の塗布量を示す。但し、増感色素については、同一層のハロゲン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0131】
(試料101)
第1層(低感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層)
実施例2の第4層に同じ。
第2層(中感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層)
実施例2の第5層に同じ。
第3層(高感度赤感性ハロゲン化銀乳剤層)
実施例3の第6層に同じ。
【0132】
第4層(中間層)
Cpd−3 0.025
HBS−1 0.025
ポリエチルアクリレートラテックス 0.83
ゼラチン 0.84。
【0133】
第5層(マゼンタカプラー含有層)
ExM−2 0.36
ExM−3 0.045
HBS−1 0.28
HBS−3 0.01
HBS−4 0.27
ゼラチン 1.39。
【0134】
第6層(保護層)
H−1 0.33
B−1(直径1.7μm) 0.05
B−2(直径1.7μm) 0.15
S−1 0.20
ゼラチン 2.0。
【0135】
試料102〜111は、第4層の混色防止剤Cpd−3を下記のとおり変更した以外は試料101と同様にして作製した。Cpd−3を他の混色防止剤に変更する場合はm2塗布量が等しくなるように塗布し(等モル塗布)、高沸点有機溶媒HBS−1の塗布量は混色防止剤に対して等重量とした。
【0136】
【0137】
比較に用いた化合物の構造は以下のとおりである。
【0138】
【化29】
【0139】
以上の試料101〜111について、本発明の化合物及び比較化合物の評価を行った。すなわち各試料に白色光にて階調を与えるためのウェッジ露光を与え、実施例2と同じカラーネガフィルム用の現像処理を行った。
【0140】
次に、赤色フィルターまたは緑色フィルターにてそれぞれシアン発色濃度またはマゼンタ発色濃度を測定した。
【0141】
赤感性ハロゲン化銀乳剤層の発色現像において発生した現像主薬酸化体が緑感性ハロゲン化銀乳剤層に拡散するとマゼンタカプラーと反応してマゼンタ発色するので中間層(混色防止層)の混色防止能すなわち混色防止剤の混色防止能を評価することができる。本塗布試料においては第5層(マゼンタカプラー含有層)の感光性ハロゲン化銀乳剤を除去しており、純粋に赤感性ハロゲン化銀乳剤層から緑感性ハロゲン化銀乳剤層への現像主薬酸化体の拡散による混色の程度を評価することができる。
【0142】
混色防止能は、シアン発色濃度の特性曲線の階調部の中間濃度を与える露光量におけるマゼンタ発色濃度により評価した。マゼンタ発色濃度が小さければ混色防止能が大きいということになる。結果を表1に示した。
【0143】
【表1】
【0144】
表1より、本発明の化合物が大きな混色防止能を有していることがわかる。比較(103、104)に対するもう一つのメリットは、これらが色素流出型カプラーであるため、主薬酸化体を捕捉したのち生成した色素が処理液に出て処理液を汚染するのに対し、本カプラーの場合は主薬酸化体を捕捉すると同時に無呈色の環化体を生成して膜中に残存するため処理汚染の心配がないことである。
【0145】
実施例2
下塗りを施した三酢酸セルロースフィルム支持体上に、下記に示すような組成の各層を重層塗布し、多層カラー感光材料である試料201を作製した。
【0146】
(感光層組成)
各層に使用する素材の主なものは下記のように分類されている;
ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤
ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤
ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤
ExS:増感色素。
【0147】
各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0148】
(試料201)
第1層(第1ハレーション防止層)
黒色コロイド銀 銀 0.155
沃臭化銀乳剤P 銀 0.01
ゼラチン 0.87
ExC−1 0.002
ExC−3 0.002
Cpd−2 0.001
HBS−1 0.004
HBS−2 0.002。
【0149】
第2層(第2ハレーション防止層)
黒色コロイド銀 銀 0.066
ゼラチン 0.407
ExM−1 0.050
ExF−1 2.0×10-3
HBS−1 0.074
固体分散染料 ExF−2 0.015
固体分散染料 ExF−3 0.020。
【0150】
第3層(中間層)
沃臭化銀乳剤O 0.020
ExC−2 0.022
ポリエチルアクリレートラテックス 0.085
ゼラチン 0.294。
【0151】
第4層(低感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤A 銀 0.323
ExS−1 5.5×10-4
ExS−2 1.0×10-5
ExS−3 2.4×10-4
ExC−1 0.109
ExC−3 0.044
ExC−4 0.072
ExC−5 0.011
ExC−6 0.003
Cpd−2 0.025
Cpd−4 0.025
HBS−1 0.17
ゼラチン 0.80。
【0152】
第5層(中感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤B 銀 0.28
沃臭化銀乳剤C 銀 0.54
ExS−1 5.0×10-4
ExS−2 1.0×10-5
ExS−3 2.0×10-4
ExC−1 0.14
ExC−2 0.026
ExC−3 0.020
ExC−4 0.12
ExC−5 0.016
ExC−6 0.007
Cpd−2 0.036
Cpd−4 0.028
HBS−1 0.16
ゼラチン 1.18。
【0153】
第6層(高感度赤感乳剤層)
沃臭化銀乳剤D 銀 1.47
ExS−1 3.7×10-4
ExS−2 1×10-5
ExS−3 1.8×10-4
ExC−1 0.18
ExC−3 0.07
ExC−6 0.029
ExC−7 0.010
ExY−5 0.008
Cpd−2 0.046
Cpd−4 0.077
HBS−1 0.25
HBS−2 0.12
ゼラチン 2.12。
【0154】
第7層(中間層)
Cpd−1 0.089
固体分散染料 ExF−4 0.030
HBS−1 0.050
ポリエチルアクリレートラテックス 0.83
ゼラチン 0.84。
【0155】
第8層(赤感層へ重層効果を与える層)
沃臭化銀乳剤E 銀 0.560
ExS−6 1.7×10-4
ExS−10 4.6×10-4
Cpd−4 0.030
ExM−2 0.096
ExM−3 0.028
ExY−1 0.031
HBS−1 0.085
HBS−3 0.003
ゼラチン 0.58。
【0156】
第9層(低感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤F 銀 0.39
沃臭化銀乳剤G 銀 0.28
沃臭化銀乳剤H 銀 0.35
ExS−4 2.4×10-5
ExS−5 1.0×10-4
ExS−6 3.9×10-4
ExS−7 7.7×10-5
ExS−8 3.3×10-4
ExM−2 0.36
ExM−3 0.045
HBS−1 0.28
HBS−3 0.01
HSB−4 0.27
ゼラチン 1.39。
【0157】
第10層(中感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤I 銀 0.45
ExS−4 5.3×10-5
ExS−7 1.5×10-4
ExS−8 6.3×10-4
ExC−6 0.009
ExM−2 0.031
ExM−3 0.029
ExY−1 0.006
ExM−4 0.028
HBS−1 0.064
HBS−3 2.1×10-3
ゼラチン 0.44。
【0158】
第11層(高感度緑感乳剤層)
沃臭化銀乳剤I 銀 0.19
沃臭化銀乳剤J 銀 0.80
ExS−4 4.1×10-5
ExS−7 1.1×10-4
ExS−8 4.9×10-4
ExC−6 0.004
ExM−1 0.016
ExM−3 0.036
ExM−4 0.020
ExM−5 0.004
ExY−5 0.003
ExM−2 0.013
Cpd−3 0.004
Cpd−4 0.007
HBS−1 0.18
ポリエチルアクリレートラテックス 0.099
ゼラチン 1.11。
【0159】
第12層(イエローフィルター層)
黄色コロイド銀 銀 0.047
Cpd−1 0.16
固体分散染料 ExF−5 0.020
固体分散染料 ExF−6 0.020
油溶性染料 ExF−7 0.010
HBS−1 0.082
ゼラチン 1.057。
【0160】
第13層(低感度青感乳剤層)
沃臭化銀乳剤K 銀 0.18
沃臭化銀乳剤L 銀 0.20
沃臭化銀乳剤M 銀 0.07
ExS−9 4.4×10-4
ExS−10 4.0×10-4
ExC−1 0.041
ExC−8 0.012
ExY−1 0.035
ExY−2 0.71
ExY−3 0.10
ExY−4 0.005
Cpd−2 0.10
Cpd−3 4.0×10-3
HBS−1 0.24
ゼラチン 1.41。
【0161】
第14層(高感度青感乳剤層)
沃臭化銀乳剤N 銀 0.75
ExS−9 3.6×10-4
ExC−1 0.013
ExY−2 0.31
ExY−3 0.05
ExY−6 0.062
Cpd−2 0.075
Cpd−3 1.0×10-3
HBS−1 0.10
ゼラチン 0.91。
【0162】
第15層(第1保護層)
沃臭化銀乳剤O 銀 0.30
UV−1 0.21
UV−2 0.13
UV−3 0.20
UV−4 0.025
F−18 0.009
HBS−1 0.12
HBS−4 5.0×10-2
ゼラチン 2.3。
【0163】
第16層(第2保護層)
H−1 0.40
B−1(直径1.7μm) 5.0×10-2
B−2(直径1.7μm) 0.15
B−3 0.05
S−1 0.20
ゼラチン 0.75。
【0164】
更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくするために、W−1ないしW−5、B−4ないしB−6、F−1ないしF−18及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、パラジウム塩、イリジウム塩、ルテニウム塩、ロジウム塩が含有されている。また、第8層の塗布液にハロゲン化銀1モル当たり8.5×10-3グラム、第11層に7.9×10-3グラムのカルシウムを硝酸カルシウム水溶液で添加し、試料を作製した。
【0165】
上記に略号で示した乳剤のAgI含量及び粒子サイズ、表面ヨード含有率等を下記表2に示す。表面ヨード含有率はXPSにより下記の如く調べることができる。試料を1×10torr移管の真空中で−115℃まで冷却し、プローブX線としてMgKαをX線源電圧8kV、X線電流20mAで照射し、Ag3d5/2、Br3d、I3d5/2電子について測定し、測定されたピークの積分強度を感度因子で補正し、これらの強度比から表面のヨード含有率を求めた。
【0166】
【表2】
【0167】
表2において、
(1)乳剤L〜Oは特開平2−191938号の実施例に従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子調製時に還元増感されている。
(2)乳剤A〜Oは特開平3−237450号の実施例に従い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナトリウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施されている。
【0168】
(3)平板状粒子の調製には特開平1−158426号の実施例に従い、低分子量ゼラチンを使用している。
(4)平板状粒子には特開平3−237450号に記載されているような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されている。
【0169】
有機固体分散染料の分散物の調製
上記、ExF−2を次の方法で分散した。即ち、水21.7mL及び5%水溶液のp−オクチルフェノキシエトキシエトキシエタンスルホン酸ソーダ3mL並びに5%水溶液のp−オクチルフェノキシポリオキシエチレンエーテル(重合度10)0.5gとを700mLのポットミルに入れ、染料ExF−2を5.0gと酸化ジルコニウムビーズ(直径1mm)500mLを添加して内容物を2時間分散した。この分散には中央工機製のBO型振動ボールミルを用いた。分散後、内容物を取り出し、12.5%ゼラチン水溶液8gに添加し、ビーズを濾過して除き、染料のゼラチン分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は0.44μmであった。
【0170】
同様にして、ExF−3、ExF−4及びExF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径はそれぞれ、0.24μm、0.45μm、0.52μmであった。ExF−5は欧州特許出願公開(EP)第549,489A号明細書の実施例1に記載の微小析出(Microprecipitation)分散方法により分散した。平均粒径は0.06μmであった。
【0171】
上記各層の形成に用いた化合物は、以下に示すとおりである。
【0172】
【化30】
【0173】
【化31】
【0174】
【化32】
【0175】
【化33】
【0176】
【化34】
【0177】
【化35】
【0178】
【化36】
【0179】
【化37】
【0180】
【化38】
【0181】
【化39】
【0182】
【化40】
【0183】
【化41】
【0184】
【化42】
【0185】
【化43】
【0186】
【化44】
【0187】
【化45】
【0188】
次に、各試料の現像処理方法を示す。
【0189】
(処理方法)
工程 処理時間 処理温度
発色現像 3分15秒 38℃
漂 白 3分00秒 38℃
水 洗 30秒 24℃
定 着 3分00秒 38℃
水洗(1) 30秒 24℃
水洗(2) 30秒 24℃
安 定 30秒 38℃
乾 燥 4分20秒 55℃
次に、処理液の組成を記す。
【0190】
(発色現像液) (単位g)
ジエチレントリアミン五酢酸 1.0
1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0
亜硫酸ナトリウム 4.0
炭酸カリウム 30.0
臭化カリウム 1.4
ヨウ化カリウム 1.5 mg
ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4
4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) 4.5
アミノ〕−2−メチルアニリン硫酸塩
水を加えて 1.0 L
pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05。
【0191】
(漂白定着液) (単位g)
エチレンジアミン四酢酸第二鉄 100.0
ナトリウム三水塩
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 10.0
3−メルカプト−1,2,4−トリアゾール 0.03
臭化アンモニウム 140.0
硝酸アンモニウム 30.0
アンモニア水(27%) 6.5 mL
水を加えて 1.0 L
pH(アンモニア水と硝酸にて調整) 6.0。
【0192】
(定着液)
エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.5
亜硫酸アンモニウム 20.0
チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/L) 295.0 mL
酢酸(90%) 3.3
水を加えて 1.0 L
pH(アンモニア水と酢酸にて調整) 6.7。
【0193】
(安定液) (単位g)
p−ノニルフェノキシポリグリシドール
(グリシドール平均重合度10) 0.2
エチレンジアミン四酢酸 0.05
1,2,4−トリアゾール 1.3
1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)
ピペラジン 0.75
ヒドロキシ酢酸 0.02
ヒドロキシエチルセルロース 0.1
(ダイセル化学 HEC SP-2000)
1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.05
水を加えて 1.0 L
pH 8.5。
【0194】
試料202、203は試料201の第7層、第12層のCpd−1をそれぞれ本発明の例示化合物(3)、例示化合物(32)に等モルにて置き換えた以外は試料201と同様にして作製した。
【0195】
以上の試料各2枚につき、センシトメトリー用のウェッジ露光を与え、一方は即時上記の現像処理を行い、他方は感光材料の潜像安定性を調べるため50℃/60%RHの条件下に3日間保存の後、上記の現像処理を行った。
【0196】
本発明の試料は、良好な混色防止性と良好な潜像安定性(カブリの増加及び感度・階調の変化が小さい)を示した。
【0197】
実施例3
特開平10−3147号明細書に記載の実施例1の試料112の第2層(混色防止層)及び第4層(混色防止層)の混色防止剤Cpd−4を本発明の例示化合物(3)または(41)に等モルで置き換え、本発明の試料を作成したところ、本発明の試料は良好な混色防止性と良好なシアン発色画像の耐光性を示した。
【0198】
実施例4
特開平9−5912号明細書に記載の実施例2の試料201の第7層(中間層)の混色防止剤Cpd−D、Cpd−G及び第13層(イエローフィルター層)の混色防止剤Cpd−B、Cpd−D、Cpd−Gを本発明の例示化合物(5)または(65)に等モルで置き換え、本発明の試料を作成したところ、本発明の試料は良好な混色防止性と良好な潜像安定性を示した。
【0199】
実施例5
特開平1−129252号明細書に記載の実施例2の試料201の第13層に本発明の化合物(3)または(41)を0.02g/m2加えた以外は試料201と同様にして本発明の試料を作成したところ、本発明の試料は良好な粒状性を示した。
Claims (3)
- 下記一般式(I)で表される化合物を含有することを特徴とするハロゲン化銀カラー写真感光材料。
一般式(I) COUP−A−E−B
式中、COUPは現像主薬酸化体とカップリング可能なカプラー残基を表す。Eは求電子部位を表し、−CO−、−CS−、−COCO−、−SO−、−SO 2 −、−P(=O)(R 51 )−、および−P(=S)(R 51 )−{R 51 は脂肪族基、アリール基、脂肪族オキシ基、アリールオキシ基、脂肪族チオ基、又はアリールチオ基を表す。}から選択される。Aは、COUPと現像主薬酸化体とのカップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子と求電子部位Eとの分子内求核置換反応により4乃至8員の環形成をともなってBを放出させることが可能な下記一般式( II )−1〜( II )−8から選択される2価の連結基を表わし、COUPのカップリング位でCOUPと結合していてもよいし、COUPのカップリング位以外でCOUPと結合していてもよい。Bは写真的に不活性な基を表す。
一般式( II )−1 ×−(CO) n1 −(Y′) n2 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−2 ×−(CO) n1 −{N(R 43 ) } n3 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−3 ×−(Y′) n2 −(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−4 ×−{N(R 43 ) } n3 −(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −××
( II )−5 ×−(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −(Y′) n2 −××
( II )−6 ×−(CO) n1 −{C(R 41 ) ( R 42 ) } n4 −{N(R 43 ) } n3 −××
( II )−7 ×−(Y′) n2 −××
( II )−8 ×−{N(R 43 ) } n3 −××
式中、×はCOUPと結合する部位を表し、××はEと結合する部位を表し、Y′は酸素原子または硫黄原子を表し、R 41 、R 42 およびR 43 はそれぞれ、水素原子、脂肪族基、アリール基、複素環基を表し、それぞれのR 41 、R 42 およびR 43 はお互いにあるいはCOUPと結合して環を形成してもよい。n1およびn3は0乃至2の整数を表し、n2は0または1を表し、n4は1からから5の整数を表し(n3およびn4が2以上の整数を表すとき、それぞれのN(R 43 )およびC(R 41 )(R 42 )は同じであっても異なっていてもよい。)、かつ、COUPと現像主薬酸化体とのカップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子と求電子部位Eとの分子内求核置換反応により4乃至8員の環を形成するようにn1+n2+n4、n1+n3+n4、n2およびn3が選ばれる。ただし、−N(R 43 )−がEと直接結合するときR 43 は水素原子であることはない。また、連結基AがCOUPのカップリング位で連結するとき、COUPと直接連結する部分が−Y′−であることはない。 - 前記一般式(I)で表される化合物が、COUP、A、E、Bのいずれかに疎水性基を有していることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
- 前記一般式(I)で表される化合物が、一般式(I−3a)、(I−3b)または(I−3c)で表されることを特徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀カラー写真感光材料。
式中Q1、Q2はそれぞれ5または6員の環を形成し、かつ、Xのつけ根の原子で現像主薬酸化体とカップリング反応を引き起こすのに必要な非金属原子群を表し、s’は、0乃至4の整数を表す。Xは、水素原子、ハロゲン原子、R31-、R31O-、R31S-、R31OCOO-、R32COO-、R32(R33)NCOO-、又はR32CON(R33)-を表し、R31は脂肪族基、アリール基または複素環基を表し、R32およびR33は、それぞれ独立に水素原子、脂肪族基、アリール基または複素環基を表す。Bは、現像主薬酸化体とのカップリング反応後、当該カップリング生成物における現像主薬由来でカップリング位に直接結合した窒素原子との分子内求核置換反応により放出され得る写真的に不活性な基を表す。R18は、置換基を表す。R44は脂肪族基、アリール基または複素環基を表す。
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