JP5113310B2 - ガスケット - Google Patents

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Description

【0001】
本発明はガスケットに関する。より詳細には、化学的に剥離されたバーミキュライトをベースし、強化特性を備えた封止層を有する渦巻形ガスケットに関する。
【0002】
剥離バーミキュライトは既知の耐熱性弾性材料である。剥離バーミキュライトは、気体を用いて鉱物バーミキュライトを膨張させることで従来形成され、該材料は本願において「気体剥離バーミキュライト」と称される。気体は熱で発生されてもよく、その場合、生成物は「熱剥離バーミキュライト」(TEV)と呼ばれる。TEVは、750〜1000℃に鉱物バーミキュライトを瞬間加熱することで製造できる。この温度は、原鉱内の水(遊離又は結合)が急速に蒸発するとともに、イオン反発が原材料を形成するケイ酸塩シートを隔離して、シートの面に垂直に10〜20倍の膨張をもたらす温度である。形成される顆粒は、原材料のものとほぼ同一(水分の損失は除く)の化学組成を有する。気体剥離バーミキュライトは未加工バーミキュライトを液体化学薬品で処理することでも製造できる。液体化学薬品は例えば、剥離をもたらすべくケイ酸塩シートの間に浸透し、気体、例えば酸素を放出する過酸化水素である。
【0003】
層化バーミキュライトの別の形態は、「化学的剥離バーミキュライト」(CEV)として知られ、原鉱を処理し、水中で膨張させることで形成される。1つの可能な調製方法では、マグネシウムイオンをナトリウムに置換すべく原鉱は飽和塩化ナトリウム溶液により、次に、ナトリウムイオンをn−C−HNHイオンと交換すべくnブチル塩化アンモニウムによって処理される。水で洗浄すると、膨張が生じる。次に、非常に細かい(直径50μm未満)バーミキュライト粒子の水溶懸濁液を生成するため、膨張した材料は高剪断にさらされる。
【0004】
剥離バーミキュライトを、シートガスケット、例えば自動車の排気管ガスケットの層として、又は他の目的のために利用することが公知である。例えば、英国特許第GB2193953B号は気体剥離バーミキュライトの粒子から形成されるシート状のガスケットの形成を開示している。かかる粒子は良好に結合しないため、CEVの細粒によってたがいに結合される。結合剤としてのCEVの使用は耐熱性と弾性を保持し、一方、他の無機結合剤の使用は圧縮できない構造体を結果として生み出す。しかし、剥離バーミキュライトは優れた耐熱性と高度な弾性を有するが、耐水性は劣る。さらに、かかる生成物は、低固形分で高含水率のCEVを用いて製造され、表面外皮を形成し、水分のさらなる流出を防止するというCEV含有材料の傾向により、製造中に相当の乾燥の問題が生じた。
【0005】
渦巻形ガスケットは周知であり、従来では鋼鉄製の金属の支持片と、弾性材料、従来では膨張グラファイト(グラファイトともいう)から成形される封止片とから形成される。従来の螺旋状に巻回されたガスケットの形成において、鋼鉄支持片がマンドレル上に送られる。鋼鉄支持片は、マンドレルの周囲で閉じたループを成型すべくそれ自体に溶接されるか、あるいは、それ自体がマンドレルに搭載されるガスケットの内リングに溶接される。次に、マンドレルは、平面螺旋を形成するよう、マンドレル上に支持片をさらに延伸するよう、回転される。同時に、封止片の螺旋が、支持片のコイルの間に挟置されるように形成されるように、封止片は、鋼鉄片のコイル間に延伸される。ガスケットの螺旋が完成すると、ガスケットの外側で閉じたループを形成するように、鋼鉄支持片がそれ自体に溶接され、ガスケットがマンドレルから離脱される。かかるガスケットは、例えば、パイプの端部のフランジ間で封止状態を形成するために利用される。支持片は封止片を所定位置に保持し、封止片が、フランジ間と、支持片のコイル間でシールを形成する。
【0006】
渦巻形ガスケットがどのように形成されるかの上記の説明から、その封止片が、螺旋に延伸され、破断することなくガスケットに成形できるに十分な強度と可撓性を有していなければならないことは明白である。膨張したグラファイト箔から形成される封止片は、比較的脆弱であるが十分な強度を有する。
【0007】
多くの場合、渦巻形ガスケットは高度な耐熱性を有することが望ましいが、従来のガスケットでは、耐熱性は、望まれるよりも低い膨張グラファイトの耐熱性により制限される。
【0008】
封止片が、増加した耐熱性を有した渦巻形ガスケットを提供することが、本発明の好適な実施例の少なくとも幾つかのさらなる目的である。
WO98/53022号は、それ以外の場合では、脆弱すぎて渦巻形ガスケットの形成を可能にしないと予想される弾性材料の破断を防止するためにキャリア片を備えた、CEV組成物から製造される封止片を有した渦巻形ガスケットの可能性を開示している。該手法は、弾性層のスリット形成中にキャリア片の層間剥離の問題が生じる。その結果、キャリア片の層間剥離を防止するため、場合によっては、弾性層に接着剤が塗布された。
【0009】
残念ながら、接着剤の塗布は、弾性層内の有機体含有量を増加させ、有機体成分は温度上昇で焼き切れ、材料内の漏出路と、収縮と、応力緩和をもたらす空隙を形成させる傾向がある。
【0010】
さらに、キャリア片の使用は、処理コストと複雑さを増加させる。キャリア片とともにグラファイトを使用すると漏出問題は生じないが、脆弱なバーミキュライト材料にキャリア片技術を適用する方法が継続中であるが、現在までに有効な解決法は見つかっていない。
【0011】
耐水性を向上した封止層から成る渦巻形ガスケットを提供することが、本発明の好ましい実施例の少なくとも幾つかのさらなる目的である。応力保持における損失を減少し、低クリープの封止層を渦巻形ガスケットに提供することがさらなる目的である。驚異的な改良点を備えた渦巻形ガスケットを提供することが本発明のさらなるかかる目的である。
【0012】
本発明の第1の態様によると、螺旋状に巻回された封止片と、同封止片の螺旋が支持片のコイルの間に挟置されて形成されるように螺旋状に巻回された支持片とからなり、前記封止片は弾性材料からなり、該弾性材料は前記封止片の少なくとも25%w/wの割合のCEV成分からなり、該CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであり、前記封止片はキャリア片を含まない渦巻形ガスケットが提供される。
【0013】
弾性材料は、封止片の耐水性を向上すべく耐加水分解ポリマーからなり、ポリマーの割合は封止片の20%w/wを超えない。
驚くべきことに、かかる割合のCEVの使用により、キャリア片を使用することなく螺旋状に巻回される十分な強度を封止片に与える。しかもこれまでは、キャリア片を使用しない場合、バーミキュライトの使用が、巻き形成を目的とするには脆すぎる封止片にすることが予想された。
【0014】
弾性材料はさらに板状の充填材材料から、好適には摩砕加工充填材材料から成ることが好ましい。
封止片は、渦巻形に巻回する間、及び好適には、封止片又は層が形成される成型シートからの除去中は低含水量であることが好ましい。
【0015】
含水量は片の脆性を十分に抑制し、分裂や引き裂きなどの損傷を片に与えることなく、渦巻き形成と成型シートからの除去を可能にするため、片の粘着力を十分に増加する。
【0016】
疑いを避けるため、本発明の渦巻形ガスケットは、静止した部品間に従来の封止状態を提供できる。後者の例は、バルブステムシーリングである。
CEVの割合は、封止片の少なくとも30%w/wであることが好ましく、少なくとも35%w/wであることがさらに好ましい。
【0017】
典型的に、CEV含有量は封止片の25〜80%w/wの範囲であり、より典型的には封止片の30〜75%w/wであり、最も典型的には封止片の35〜70%w/wである。
【0018】
ポリマーの割合は、封止片の15%w/w未満であることが好ましく、10%w/w未満であることがさらに好ましい。特に好ましいのは、7.5%w/w未満のポリマー含有量であり、さらに特に好ましいのは、封止片の1.0〜7.5%w/wの範囲にあるポリマー含有量である。
【0019】
本発明の化学的剥離バーミキュライト成分は好適には、十分な乾燥CEVを含有して、実質的表皮形成が生じる前に乾燥可能な減少された含水量を備えた湿潤封止層生地を提供する。
【0020】
耐加水分解ポリマーという語は、珪素及び炭素を基剤とするエラストマポリマーなどのいかなる適切なエラストマも含む。本発明との使用が適切なポリマーは以下を含む。
【0021】
即ち、ニトリルブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、天然ゴム、ブチルゴム、シロキシン(特に、ジアルキルシロキシンなどのオラノシロキシン)、及びエチレンプロピルジエンモノマーである。ジエンベースのポリマーは、可撓性と耐加水分解性があるため、適している。
【0022】
支持片は、渦巻形ガスケットを形成するために封止片が巻きつけることができるいかなる適切な支持材料から製造できる。適切な支持片材料は、ステンレス鋼と、薄片の形態となれるインコネルとハストロイ(Hastoloy)などの特殊な合金を含む。
【0023】
本発明の第2の態様によると、螺旋状に巻回された封止片と、同封止片の螺旋が支持片のコイルの間に挟置されて形成されるように螺旋状に巻回された支持片とからなり、封止片は弾性材料からなり、弾性材料は封止片の少なくとも25%w/wの割合のCEV成分からなり、CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであり、封止片は前記ガスケットへの巻回加工中に封止片の弾性材料の3〜20%w/wの含水率を有する渦巻形ガスケットが提供される。
【0024】
巻回加工中の封止片の含水率は、封止片の弾性材料の2〜10%w/wの間であることが好ましく、3〜5%w/wであることが最も好ましい。
封止片は80%の弾性材料から成ることが好ましく、90%の弾性材料であることがさらに好ましく、封止片が実質的に全体が弾性材料から成ることが最も好ましい。
【0025】
本発明の本側面による封止片はキャリア片を含んでも、含まなくてもよい。
本発明の第3の側面によると、本発明の第1又は第2の側面による渦巻形ガスケット用の封止片を製造する方法は、層を形成すべく成型シートに湿潤封止片材料を塗布する工程と、(b)成型シート上の前記湿潤封止片層を部分的に乾燥させる工程と、(c)成型シートから前記層を取り外す工程と、(d)前記層を渦巻形ガスケットの形成で使用するに適切な片に切断する工程とからなる。
【0026】
乾燥工程前の湿潤封止片材料の固形分は材料の20〜70%w/wであることが好ましい。
工程(c)は工程(d)の後で実施できることも予見される。
成型シートは、湿潤封止片層に加えられる乾燥温度に耐えられることが好ましい。成型シートはステンレス鋼、PTFEなどの無反応ポリマー、或いは、層が付着しないその他の適切な材料であり得る。
【0027】
該封止片層の固形分は湿潤材料の25〜60%w/wであることが好ましく、より好ましくは、湿潤材料の30〜55%w/w、最も好ましくは湿潤材料の35〜50%w/wである。
【0028】
本発明のいずれかの態様によると、CEVは、熱剥離バーミキュライト(TEV)などの適切な板状の充填材と混合することが好ましい。充填材は摩砕されることが好ましい。充填材は、封止片の75%w/w未満から成ることが好ましく、より好ましくは70%w/w未満、最も好ましくは封止片の65%w/w未満である。成型シートからの取り外しの間における、部分的に乾燥された層の含水率は3〜20%w/wであることが好ましく、より好ましくは5〜15%、最も好ましくは7〜13%である。成型シートは、連続しているあるいは連続していない移動ベルトであってもよい。多くの場合、層内のTEV含有量は55%w/w未満である。
【0029】
形成層からの封止層材料の取り外し後、さらなる乾燥工程を実施してもよい。
本発明による湿潤封止片層材料生地は、50〜135℃の間の温度で乾燥でき、より好ましくは60〜130℃で、最も好ましくは80〜125℃である。材料は、室温付近で乾燥させてもよいが、これは商品化が困難であることが予見される。
【0030】
湿潤封止片材料は、ドクターブレードの適用などの適切な塗布手法を用いて、成型シート上に塗布される。カレンダー加工も予見される。
湿潤封止片材料は伸ばすことができるペーストの形態であることが好ましく、薄いペースト又は濃いスラリー粘度が好ましい。
【0031】
乾燥封止片成分での乾燥CEVに対する非乾燥誘導CEVの相対比率は0.01:1〜20:1の間であることが好ましく、より好ましくは0.05:1で、最も好ましくは0.1:1〜4:1の間である。
【0032】
CEVは気体剥離バーミキュライト、例えばTEVに比べて比較的高価な材料であるため、本発明による渦巻形ガスケットでは、弾性層も気体剥離バーミキュライトの粒子から形成し得る。例えば、片は、CEV粒子により結び付けられた気体層化バーミキュライトの粒子からなるものであってもよい。使用される材料は、50μm未満の粒度まで摩砕又はその他の方法で粒子サイズを減少される。少なくとも相当量の粒度は50μmを超えることが好ましく、50〜300μmであることが好ましく、より好ましくは50〜250μmで、最も好ましいのは50〜200μmである。他の可能な添加物はタルク、雲母、未層化バーミキュライトを含む。
【0033】
乾燥CEVという語は、水分が20%w/w未満であるCEVを意味し、より好ましくは10%w/w未満で、最も好ましくは5%w/w未満である。
湿潤材料中のCEV成分は、乾燥CEVと、スラリーの形態で利用できるCEVの混合物から成ることが好ましい。ただし、許容固形分を提供するために十分な乾燥CEVを使用することが必要である。湿潤材料中の高固形分は、その後の乾燥工程中での外皮形成の減少を支援し、同時に、本発明による高固形分を維持する。
【0034】
乾燥CEVは適切な乾燥手法により調製されることが好ましい。適切な乾燥手法は、
ケーク乾燥及び乾燥と粉砕、
薄膜乾燥と粉砕、
回転熱風乾燥、
噴霧乾燥、
凍結乾燥、
気流乾燥、
部分的に乾燥させた固形物の流動層乾燥、及び
真空棚乾燥を含む真空方法を含む。
【0035】
本発明のいずれかの態様の特徴のいずれか又はいずれかの好ましい特徴は第1の態様と組み合わせられることが好ましい。従って、第2態様の方法では第1の態様を参照して解釈される必要がある。
【0036】
耐加水分解ポリマーは、利用時に、結合剤によりバーミキュライトに結合され得る。
本発明の本好ましい態様による渦巻形ガスケットでは、層は、バーミキュライトと結合剤のみを含む材料よりも耐水性が高く、バーミキュライトとポリマーのみを含む材料よりもやはり耐水性が高いことが判明している。
【0037】
結合剤は、シラン、例えば、トリエトキシルビニルシラン(CHCHO)SiCH=CHなどのビニル官能シランなどがある。
弾性材料は、ガスケットの加熱時に、例えば、弾性層を膨張させ、それにより封止を向上するため、そのままでTEVを形成できる非剥離(膨張性)バーミキュライトから成ることも可能である。
【0038】
弾性材料は、接着剤により支持片に結合されるが、機械的に結合されると都合がよい。ただし、接着剤を必要としないことが好ましい。
支持片は、端部がガスケット形成時に溶接できるように、弾性材料に結合されない端部を有することが好ましい。
【0039】
本発明のいずれかの態様による渦巻形ガスケットで、板状の充填材の粒子が存在する場合、この片の面内にそれ自体を配向する傾向があり、多数の小型の板バネのように機能し、それにより封止性を向上することが判明している。
【0040】
本発明のいずれかの態様によると、板状充填材は、タルク、二硫化モリブデン、六方窒化ホウ素、石鹸石、葉蝋石、摩砕熱層化バーミキュライト、マイカ、フルオロマイカ、粉末グラファイト、ガラス片、セラミック片、カオリナイトから成るグループから選択できる。ただし、特に好ましいバーミキュライト材料は、板の寸法が実質的に50〜300μmの範囲にあるものであり、例えばW・Rグレース社(W R Grace & Co. )から入手できるFPSVである。FPSVはW・Rグレース社の登録商標である。
【0041】
一般的に、板状充填材は平均厚みの少なくとも3倍の板の平均幅を有する。
封止層は、板状充填材の5〜80重量%、例えば20〜50重量%で、板状充填材の25〜40%が乾燥封止層内に存在することが好ましい。
剥離バーミキュライトをベースとする封止片から成る渦巻形ガスケットを提供することが本発明のいずれかの態様のさらなる目的であり、該片がポリマー結合剤から成り、結合剤が劣化する温度で、この片が向上した封止を提供する。
【0042】
随意的に、本発明のいずれかの態様の封止片は、該耐加水分解ポリマーが劣化する温度で膨張するよう選択された膨張性材料からも成る。
本発明の該随意的特徴による渦巻形ガスケットにおいて、結合剤を劣化させる温度で、膨張性材料は、結合剤により残された空隙を少なくとも部分的に生めるよう膨張し、それにより、封止状態を維持することを助ける。
【0043】
剥離後に良好な耐熱性を有するため、膨張性材料は非層化バーミキュライトであることが好ましい。さらなる可能性は、部分的に層化されたバーミキュライト、すなわち、それを完全に層化させるために通常必要とされるよりも低温で剥離されたバーミキュライトを使用することである。非層化又は部分層化バーミキュライトは、層化が生じる温度を下げるよう(それ自体が既知の方法により)処理でき、例えば最低160℃まで温度を下げることができる。他の可能な膨張性材料は、膨張可能なグラファイト、ケイ酸ナトリウム、及びパーライトを含む。
【0044】
膨張性材料は層の最高50重量%を占めることができるが、最高20%が好ましい。
発明をさらによく理解するため、その実施例を、添付図面を参照して、例証として以下に説明する。
【0045】
図1と2をまず参照し、図1は、その付属ガイドリングの半分を備えた渦巻形ガスケットの約半分の平面図である。図2は、図1の線A−Aにおける断面図である。図示を目的とし、多少拡大してある。図において、ガスケットは、複数巻きのおおむね「V」字型断面の金属片から成る。最も内側の巻き12と最も外側の巻き13はガスケット材料から独立している。内側の自由端14は、その下にある隣接する巻きにスポット溶接により固定され、外側の自由端15は、同様に、その下にある隣接する巻きに、スポット溶接により固定される。本発明による複数巻き11の比較的軟質のガスケット材料11が、図2で最もよく示されるように、溶接中に中間金属巻き10と交互に配置される。かくして全体的な螺旋構造は、単純な金属巻きの間に挟置される積層板である。
【0046】
螺旋の径方向の外縁は、「V」字型断面の頂点により指定される突起領域17を有する。これは、そのうち縁に、突起領域17を受け止めるための機械加工されたあるいはプレス加工された溝18を設けた外ガイドリング16に「パチッとはまる」ことができる。
【0047】
使用時、ガイドリング16は、通常の様態で(図示せず)、フランジ付き管継手のボルト円内に完全なガスケットの芯出しをするために使用される。ボルトは、対面するフランジが、渦巻形リングの前後面に圧力をかけるよう、締め付けられる。次に、これが、パイプフランジがガイドリング16の面上に納まるまで、「V」字型断面の変形により漸次圧縮される。典型的な従来のガスケットでこれを達成するために必要な負荷付与は、本明細の他の箇所で説明されるように、非常に高い。
【0048】
次に、本発明の様々な側面による実例の詳細な説明を行う。
試験方法
ガスケットの機能性を試験するため、最も適切な試験の1つは、シェル石油会社(Shell Petroleum Company )によって開発されたものであり、例を評価するため、該試験を用いた。
【0049】
シェル試験手順
試験は、試験試料(本例の場合、4インチのクラス300渦巻形ガスケット)を周囲温度密閉度試験にさらし、その後、高温密閉試験(450°)にさらす工程を含む。試験装置は、封止面をRa=3.2〜6.3μmに仕上げた2個の隆起面フランジから構成される。2本の短いパイプを各フランジに溶接し、閉じた空間を形成するため、パイプの各部はフランジとは反対側の端部にキャップを施し、フランジを水平状態に置き、試験試料をその間に置いて、試験具を搭載した。電熱要素を下部に取り付け、試験具を気体供給から隔離できるバルブを介して、上部から窒素を入れた。
【0050】
フランジ仕様はASTMA182Gr.F11又はF12である。パイプ仕様はASTMA335P11である。
フランジは8×ASTMA193Gr.B16埋め込みボルトと、ASTMA194Gr4Hナットを用いてたがいに締結し、高温潤滑油(硫化モリブデングリス又は同等品)によって潤滑油を供給し、油圧ボルトテンショナを用いて張力をかけることが好ましい。最終ボルト応力の許容範囲は210〜350N/mmである(ここに説明される試験で用いられる応力は300N/mmである。応力を加えた後、試験は以下のように進む。
【0051】
1.容器を51バール(750psi)まで加圧し、試験具を気体供給から隔離する。30分間の安定期間後、実際の圧力を測定し、1時間後にもう1度測定する。
【0052】
2.試験具を減圧し、毎時100℃の割合で450℃まで加熱し、次に33バール(500psi)まで再加圧する。試験具の温度を450℃で安定させ、実際の始動圧力を測定し、1時間後にもう1度測定する。試験具を周囲温度まで冷却させ(いずれの場合でも50℃以下)、再加熱し、450℃での1時間の維持の最後に圧力を記録し、冷却・加熱サイクルを繰り返す。温度での最終維持の最後に、圧力を再び記録する。
【0053】
試験手順はシェル文書「接着部、パッキン及びシーリングのためのアスベストの代用品の条件」(ドル、ロッブ及びヴード(Dol, Robbe & Voogd)、1992年5月発行、Shell international Petroleum Maatschappij B.V., The Hague気付)に詳述される。
【0054】
試験結果の概要
弾性片から作成したガスケットの試験の結果を以下にまとめる。すべてASMEB16.20の4インチ、クラス300螺旋で、内外リングを備え、螺旋用の支持片として316ステンレス鋼を用いている。好ましい構造は、おおむねpsiの巻き圧力を利用し、4個の内及び5個の外巻きの鋼鉄である。ポリマーを含まない片を試験し、耐水性を向上させるため、5%NBR結合剤を(溶液として)有するポリマー含有片も、方法Aでの形成に関して試験した。
【0055】
試料1〜9の構造と組成を以下に詳しく述べる。
【0056】
【表1】
Figure 0005113310
【0057】
【表2】
Figure 0005113310
方法A
ペーストは以下のように調製する(Zブレードミキサ)。
グレース社マイクロライトHTS分散 18.07kg
グレース社マイクロライトPCEV粉末 9.49kg
グレース社FPSV粉末 6.58kg
NBR溶液 6.10kg
シルクエストA151シラン** 0.19kg
NB−FPSVは細粒摩砕TEVである。
*…これは、パペンマイヤ(Papenmaier)高垂直高速溶液ミキサで調整し、500gのNBR塊を2500gのトルエンに加える。次に5分間混合し(最高速度)、31.3gのパーカドックス(Perkadox)BK40B(過酸化硬化剤)を加え、さらに5分間混合し、次に密閉容器に移す。
**…0.103kgシランと同等(エタノール溶液)
a)シランとゴム溶液以外のすべての材料を加える。5分間混合する。
b)シランを加え、5分間混合する。
c)NBR溶液を加え、5分間混合する。清潔なビニール袋に移し、プラスチックタブに封入する。
【0058】
方法Aの変形
2.50kgのラテックスが6.10kgのゴム溶液に同等となるように、水性ラテックス(固形分40%)に組み込まれた5乾燥重量%のNBRを含むラテックスベースのペースト(試料5)。
【0059】
ポリマーが上記定式化から省かれたポリマーを含まないペースト(試料1〜4)。
前述の試料5のラテックス量を半分にして調製した2−1/2ラテックスペースト(試料9)。
【0060】
さらなる例
2個のさらなる試料を、上記と同様であるが、ニトリルラテックス(ブレオン(Breon )1562(NBRラテックス)−固形分40%)ベースのペーストの、溶剤を含まない変種を用いて調製した。これは、任意のサイクルにしたがって混合し、1.02kgのラテックスをゴム溶液に置換する。溶剤の排除は、ペーストが安全に(特に空輸により)輸送されるようにすることを意図している。
【0061】
適用方法
ペーストは、粘度のあるスラリー(「バタークリーム」粘度)の形態で塗布される必要があり、以下に記載されるペースト定式化を、水を加えて薄めることで調製される。ペーストを2部(最大2kg)取り、清潔な容器で一握りの大きさの塊に分割し、水1部(重量)を注ぎ入れ、均一な生地になるまでかき混ぜる。ペーストの好ましい定式化(追加の水なしの)を以下に説明する。乾燥して約0.6mmの厚みになる均一なペーストの層を、約2mmに設定されたドクターブレードを用いて、最高0.1mmの厚みで成型シートに塗布する。ペーストは室温で乾燥させてもよく、乾燥後、成型シートを外し、ペーストの薄層を残す。次に、ペースト層をさらに120℃で乾燥させ、次に長さが最高5mで幅12mmの片の形態で薄膜が細長く切断され、巻かれる。典型的に、薄膜は、より可撓性を持たせるために、あらかじめクリンプローラを通過させる。
【0062】
あるいは、ペーストは、一方でスラリーの粗層を塗布し、もう一方でそれをならす「ダブル」ブレードを用いて塗布し、厚みをならし、気泡を同時に除去してもよい。
【0063】
1つの方法において、成型シートがコーティング器具内を一定の速度で移動できるように成型シートを押し進める可能性が予見される。
使用したCEVは、固形分が約15%のW・RグレースのHTS分散であった。使用した乾燥CEVは、W・Rグレースの「マイクロライトパウダー」であった。FPSVもW・Rグレースから入手した。以上の例で使用したゴムは、ゼオン(Zeon)のニトリルゴムN36C80のいずれかであった。
【0064】
本出願に関連して、本明細と同時又はそれ以前に出願され、本明細の公衆の縦覧に供されるすべての書類と文書に注意が払われ、かかる書類と文書すべての内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【0065】
本明細書(あらゆる付属の特許請求の範囲、要約及び図面も含む)に開示される特徴すべて、及び/又は開示されるいかなる方法又は処理の工程すべても、いかなる組み合わせでも組み合わされるが、ただし、かかる特徴及び/又は工程の少なくとも幾つかがたがいに排他的な組み合わせは除外する。
【0066】
本明細(あらゆる付属の特許請求の範囲、要約及び図面も含む)に開示される各特徴は、特に明記されない限り、同じ、均等、あるいは同様の目的を果たす別の特徴と交換できる。かくして、特に明記されない限り、開示される各特徴は、一般的な一連の均等又は同様の特徴の1例にすぎない。
【0067】
本発明は、以上の実施例の詳細には制限されない。本発明は、本明細(いかなる付属の特許請求の範囲、要約及び図面も含む)に開示される特徴のいかなる新規のもの、又はいかなる新規の組み合わせ、あるいは、開示されるいかなる方法又は処理の工程のいかなる新規のもの、又はいかなる新規の組み合わせも網羅する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の渦巻形ガスケットの構造を示す平面図。
【図2】 従来の渦巻形ガスケットの構造を示す断面図。

Claims (31)

  1. 螺旋状に巻回された封止片と、同封止片の螺旋が支持片のコイルの間に挟置されて形成されるように螺旋状に巻回された支持片とからなり、前記封止片は弾性材料からなり、該弾性材料は前記封止片の少なくとも25%w/wの割合の化学的剥離バーミキュレート(CEV)成分からなり、該CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであり、前記封止片はキャリア片を含まない渦巻形ガスケット。
  2. 前記弾性材料は、前記封止片の耐水性を向上すべく耐加水分解ポリマーからなり、該ポリマーの割合は封止片の20%w/wを超えない、請求項1に記載の渦巻形ガスケット。
  3. 前記弾性材料は板状の充填材料からなる請求項1又は2に記載の渦巻形ガスケット。
  4. 前記封止片は渦巻形への巻回中には低い含水量を有する請求項1、2、又は3に記載の渦巻形ガスケット。
  5. 前記封止片は、封止片又は層が形成される成型シートからの除去の間には低い含水量を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケット。
  6. CEVの割合が前記封止片の少なくとも30%w/wである請求項1乃至5のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケット。
  7. CEV含有量が前記封止片の25〜80%w/wの範囲にある請求項1乃至のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケット。
  8. 前記ポリマーの割合が前記封止片の15%w/w未満である請求項2乃至7のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケット。
  9. 本発明の化学的剥離バーミキュライト成分が十分な乾燥CEVを含有して、実質的表皮形成が生じる前に乾燥可能な減少された含水量を備えた湿潤封止層生地を提供する請求項1乃至8のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケット。
  10. 螺旋状に巻回された封止片と、同封止片の螺旋が支持片のコイルの間に挟置されて形成されるように螺旋状に巻回された支持片とからなり、前記封止片は弾性材料からなり、該弾性材料は前記封止片の少なくとも25%w/wの割合のCEV成分からなり、該CEV成分の少なくとも一部は乾燥CEVから得られたものであり、前記封止片は前記ガスケットへの巻回加工中に封止片の弾性材料の3〜20%w/wの含水率を有する渦巻形ガスケット。
  11. 前記巻回加工中の封止片の含水率は封止片の弾性材料の2〜10%w/wである請求項1乃至9のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケット。
  12. 前記封止片が少なくとも80%w/wの弾性材料からなる請求項1乃至11のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケット。
  13. 前記封止片がキャリア片を含む請求項10に記載の渦巻形ガスケット。
  14. (a)層を形成すべく成型シートに湿潤封止片材料を塗布する工程と、
    (b)成型シート上の前記湿潤封止片層を部分的に乾燥させる工程と、
    (c)含水率が3〜20%w/wである前記部分的に乾燥された層を前記成型シートから取り外す工程と、
    (d)前記層を渦巻形ガスケットの形成で使用するに適した片に切断する工程とからなる、請求項1乃至13のいずれか一項に記載の渦巻形ガスケットに使用するための封止片を製造する方法。
  15. 乾燥工程前の湿潤封止片材料の固形分が材料の20〜70%w/wの範囲内にある請求項14に記載の方法。
  16. 工程(c)が工程(d)の後で実施される請求項13又は14に記載の方法。
  17. 該封止片層の固形分が湿潤材料の25〜60%w/wの範囲内にある請求項14乃至16のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記CEVが、熱剥離バーミキュライト(TEV)などの適切な板状の充填材と混合される請求項14乃至17のいずれか一項に記載の方法によって製造された封止片を使用するガスケット
  19. 前記CEVが、熱剥離バーミキュライト(TEV)などの適切な板状の充填材と混合される請求項14乃至17のいずれか一項に記載の方法。
  20. 封止片の75%w/w未満の充填材をさらに含有する、請求項18に記載のガスケット。
  21. 封止片の75%w/w未満の充填材をさらに含有する、請求項19に記載の方法。
  22. 形成層からの封止層材料の取り外し後、さらなる乾燥工程が実施される請求項14乃至17,19,21のいずれか一項に記載の方法。
  23. 前記湿潤封止片層材料生地は、50〜135℃の温度で乾燥される、請求項14乃至17,19,21,22のいずれか一項に記載の方法。
  24. 前記湿潤封止片材料は、ドクターブレードの使用などの適切な塗布技術を使用して成型シート上に塗布される、請求項14乃至17,19,21乃至23のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記湿潤封止片材料は、塗布可能なペーストの形態にある請求項14乃至17,19,21乃至24のいずれか一項に記載の方法。
  26. 前記乾燥封止片成分における、乾燥CEVに対する非乾燥誘導CEVの相対比率が、0.01:1〜20:1の間にある請求項1乃至13,18,20のいずれか一項に記載のガスケット。
  27. CEVの少なくとも相当量の粒子サイズが50μmを超える請求項1乃至13,18,20,26のいずれか一項に記載のガスケット。
  28. 前記湿潤材料中のCEV成分が、乾燥CEVと、スラリーの形態のCEVとの混合物からなる請求項14乃至16,19,21乃至23のいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記弾性材料が支持片に機械的に接着される請求項1乃至13,18,20,26,27のいずれか一項に記載のガスケット。
  30. 板状充填材として、相当量の板の寸法が、50〜300μmの範囲にあるバーミキュライト材料を含む、請求項1乃至13,18,20,26,27,29のいずれか一項に記載のガスケット。
  31. 前記封止層が、乾燥封止層の5〜80%w/wの板状充填材からなる請求項1乃至13,18,20,26,27,29,30のいずれか一項に記載のガスケット。
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