JP5129420B2 - クランプセンサの開閉機構 - Google Patents

クランプセンサの開閉機構 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、比較的狭隘な場所であっても活線状態にある被測定導体を容易にクランプできるようにしたクランプセンサの開閉機構に関する技術である。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来からあるクランプ式電流計の一例を示す正面図であり、クランプ式電流計1は、計器本体2と該計器本体2に開閉自在に配設されたクランプセンサ4とで構成されている。
【0003】
この場合、クランプセンサ4は、略円環形状を呈して組み合わされる樹脂成形品としての左側ホルダ6と右側ホルダ8とに電流センサ(図示省略)を各別に収納させてなる左側クランプ部5と右側クランプ部7とを、図示しない基端部相互間に引張コイルバネを介在させて常に閉方向に付勢させた状態のもとで軸支部を介して計器本体2に各別に取り付けることにより形成されている。
【0004】
また、左側クランプ部5と右側クランプ部7とで構成されるクランプセンサ4は、計器本体2に配設された一対の開閉操作レバー3,3を押圧操作することにより、左右方向に拡開させて両開きできるようになっている。
【0005】
このため、図6に示すクランプ式電流計1を用いる場合には、例えば図7(a)に示すように障害物Wに囲まれた被測定導体Lを測定する際、その導入スペースbが両開きさせた左側クランプ部5と右側クランプ部7との左右最大幅aを上回っているならば被測定導体Lを円滑にクランプすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図7(b)に示すように障害物Wに囲まれた被測定導体Lへの導入スペースbが上記左右最大幅aをやや下回る、例えば計器本体2の横幅と略同等であるに過ぎない場合には、被測定導体Lをクランプすることができなくなるという不都合があった。
【0007】
本発明は従来技術にみられた上記課題に鑑み、比較的狭隘な場所であっても活線状態にある被測定導体を容易にクランプできるようにしたクランプセンサの開閉機構を提供することにその目的がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成すべくなされたものであり、本体部の横幅方向に双方が可動側となって開閉自在に付設された一対のセンサ部からなる両開きタイプのクランプセンサであって、前記センサ部は、それぞれの基端部側に固着された支軸部を介して前記本体部側に各別に軸回転自在に軸支され、前記本体部に配設された開操作部は、その非操作時における前記センサ部相互の常閉状態の自動形成と、操作時における前記各支軸部の強制回転により前記各センサ部が前記本体部の横幅内に収まる位置での常閉状態の強制解除力の付与とを自在にして配設するとともに、前記一対のセンサ部は、その閉止時における相互の最大幅が前記本体部の横幅と略同一であることに構成上の特徴がある。
【0009】
この場合、前記一対のセンサ部は、その閉止時にそれぞれの開放先端面が相互に対面する位置関係とするのが好ましい。また、前記一対のセンサ部は、前記本体部との間で閉位置及び/又は開位置の位置規制を自在に配設するのが望ましい
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明をクランプ式電流計に適用した場合の好適例をその一部を省略して示す説明図であり、そのうちの(a)は正面図を、(b)は右側面図を、(c)は平面図をそれぞれ示す。
【0011】
同図によれば、クランプ式電流計11は、本体部12の頂部13側に双方が可動側となって開閉自在に付設された一対のセンサ部33,43からなるクランプセンサ32を備えた両開き構造となって形成されている。
【0012】
この場合、一対のセンサ部33,43は、絶縁性樹脂材からなる一側ホルダ34と他側ホルダ44とのそれぞれに図示しない電流センサを各別に収納して形成されている。
【0013】
しかも、一方のセンサ部33は、本体部12の頂部13の左端側から上方に略直進する直進部33aと、該直進部33aに連続させて内側方向へと湾曲する弧状部33bとで形成されている。また、他方のセンサ部43も同様に、本体部12の頂部13の右端側から上方に略直進する直進部43aと、該直進部43aに連続させて内側方向へと湾曲する弧状部43bとで形成されている。なお、一対のセンサ部33,43は、必要により直進部33a,43aを本体部12の側面から外方にやや膨出するようにして形成することもできる。
【0014】
このため、一対のセンサ部33,43は、弧状部33b,43bの開放先端面35,45相互が向き合う配置関係となる。しかも、それぞれの開放先端面35,45には、図1(a)での前後方向にて相互に当接して自動掛合できる傾斜が付与された当接傾斜面36,46が形成されている。
【0015】
さらに、一対のセンサ部33,43は、第1歯車39,49がその軸方向と直交する配置関係で固着されている支軸部38,48をそれぞれの基端部37,47側に備えて本体部12側に各別に軸回転自在に軸支されている。
【0016】
一方、本体部12には、一方のセンサ部33と他方のセンサ部43との個別的な対応関係のもとで一対の開操作部14,15が配設されている。すなわち、本体部12には、図1(a)での左側のセンサ部33を操作するための一方の開操作部14が、同右側のセンサ部43を操作するための他方の開操作部15がそれぞれ各別に対となって配設されている。
【0017】
これらの開操作部14,15は、その基部に基端軸支部16,17を有し、先端側に内側方向に突出させた押圧用突出部18,19を備え、図示しないばね材を介することにより常に外側(左右での各外側方向)に付勢された状態のもとでそれぞれが本体部12に操作レバー状となって軸支されている。
【0018】
また、本体部12内にあって押圧用突出部18,19の突端18a,19aが位置する側のそれぞれには、対応する第1歯車39,49と噛合する第2歯車22,23をその軸方向と直交する配置関係のもとで固着した支軸部20,21が軸回転自在に軸支されている。この場合、第1歯車39,49を第2歯車24,25よりも小径に形成しておくならば、第2歯車24,25の側の小さな動きで第1歯車39,49の側に大きな動き、つまり、一方のセンサ部33と他方のセンサ部43とを大きな回転角度で各別に強制回転させることができる。
【0019】
さらに、支軸部20,21には、押圧用突出部18,19の突端18a,19aと当接する突片22,23が軸方向と直交する方向に各別に突設されている。この場合における支軸部20,21と押圧用突出部18,19との配置関係は、図1(a)に示されているように左側に位置する支軸部20は、その表側に備えた突片22と押圧用突出部18の突端18aとが当接し、右側に位置する支軸部21は、その裏側に備えた突片23と押圧用突出部19の突端19aと当接するようにして配設されている。このため、支軸部20,21を強制回転させると、第2歯車24,25のそれぞれは反時計方向へと回転させられることになる。
【0020】
しかも、支軸部20,21には、ねじりコイルばねなどのような常に一方向にのみ回転力を付勢することができる略同等のばね力が付与されたばね材26,27が介装されており、これらのばね材26,27を介して支軸部20,21に対し常に所定の軸回転方向である時計方向へと略同等の力による回転力が付勢されている。
【0021】
すなわち、ばね材26は、支軸部20→第2歯車22→第1歯車39→支軸部38を経ることにより、一方のセンサ部33の当接傾斜面36に対し図1(a)での後方へと向かう付勢力を付与している。また、ばね材27は、支軸部21→第2歯車25→第1歯車49→支軸部48を経ることにより、他方のセンサ部43の当接傾斜面46に対し図1(a)での前方へと向かう付勢力を付与している。
【0022】
このため、一対のセンサ部33,43は、それぞれの開放先端面35,45に設けられた当接傾斜面36,46を介して相互が掛合する常閉状態のもとで、図1(c)に示すように自動閉止させておくことができる。
【0023】
次に、上記構成からなる発明の作用・効果を図示例に基づき説明すれば、計測作業者が開操作部14,15を同時に内側方向に押圧することにより、図1(a)における支軸部20と支軸部21とには、ばね材26,27の付勢方向とは逆向きである反時計方向への強制的な軸回転力が付与される。
【0024】
その結果、支軸部20の側は、第2歯車22→第1歯車39→支軸部38を経て一方のセンサ部33を手前方向に、支軸部21の側は、第2歯車25→第1歯車49→支軸部48を経て他方のセンサ部43を後方向にそれぞれ軸回転させることにより、図2(a),(b),(c)に示されているように常閉状態を強制的に解除することができる。
【0025】
このため、例えば図3(a)に示すように障害物Wに囲まれた被測定導体Lを測定するに際し、計器本体12の左右方向での略横幅分の導入スペースを確保できる限り、強制的に軸回転させて開状態とした一対のセンサ部33,43を被測定導体L方向に円滑に送り込むことができる。
【0026】
両センサ部33,43を障害物Wに囲まれた被測定導体L方向に送り込んだ後は、一対の開操作部14,15に対する押圧力を同時に解除することにより、直ちにばね材26,27を介して支軸部20,21に対しもとの位置方向へと戻る時計方向への軸回転力が付与される。
【0027】
その結果、一対のセンサ部33,43は、被測定導体Lを囲繞しながら常閉方向へと軸回転し、当接傾斜面36,46相互が図3(b)に示すように掛合して閉止されることによりクランプセンサ32が形成され、計測作業に入ることができる。
【0028】
したがって、被測定導体Lが比較的狭隘な場所に位置している場合であっても、一対のセンサ部33,43を開状態のもとで送り込んでクランプすることができるので、計測可能範囲をそれだけ広げて円滑に計測作業を行うことができる。
【0029】
必要な計測作業を終えた後は、再び一対の開操作部14,15を押圧して一方のセンサ部33と他方のセンサ部43とを強制的に開状態とした上で被測定導体Lの側から簡単に引き出すことができる。
【0030】
しかも、図1に示す例によれば、両センサ部33,43のみならず、一対の開操作部14,15をも同一構造のものを左右対称の位置関係のもとで本体部12に配設できるので、それだけ部材コストを削減して製品コストの低減に有効に寄与させることができる。
【0031】
以上は、図示例に基づいて本発明の好適例を説明したものであり、その具体的な内容はこれに限定されるものではない。例えば、図示例には、相互が反対方向へと強制的に軸回転される構造が付与された一対のセンサ部33,43が示されているが、同方向に強制的に軸回転できるようにしておくこともできる。
【0032】
【0033】
また、図示例によれば、一対のセンサ部33,43は、それぞれの開放先端面35,45に設けられた当接傾斜面36,46を介して自動掛合する構造が示されている。しかし、開放先端面35,45は、その閉止時に相互に対面する位置関係にありさえすればよく、相互に非接触状態のもとで単に向き合う構造や、凹凸部を介して相互に掛合する構造を採用することもできる。
【0034】
一方、本発明には、図1(a)に示す一対のセンサ部33,43のうち、例えば右側に位置する一方のセンサ部43を原動側として図示のとおりに駆動自在に形成し、左側に位置する他方のセンサ部33を一方のセンサ部43の側の動きに従動するようにして形成された両開き構造も含まれる。
【0035】
この場合、図4に示す例によれば、右側に位置する原動側のセンサ部43は、第1歯車49がその軸方向と直交する配置関係で固着されている支軸部48を基端部47側に備えて本体部12側に軸回転自在に軸支されている。
【0036】
また、本体部12には、右側のセンサ部43を操作するための開操作部15が配設されており、その押圧用突出部19の突端19aが位置する側には、第1歯車49と噛合する第2歯車23をその軸方向と直交する配置関係のもとで固着した支軸部21が軸回転自在に軸支されている。
【0037】
しかも、該支軸部21には、ばね材27が介装されており、該ばね材27を介して支軸部21に対し常に所定の軸回転方向に向かう回転力が付勢されている。
【0038】
さらに、左側に位置するセンサ部33と右側に位置するセンサ部43とは、それぞれの支軸部38,48に各別に固着されたプーリー52,53を備えており、これらのプーリー52,53相互間に架け渡されたベルト54を介してセンサ部43側の軸回転力が従動側であるセンサ部33へと伝達できるようになっている。
【0039】
このため、開操作部15を押圧することにより、一対のセンサ部33,43は、逆向き又は同方向に軸回転して開状態とすることができ、開操作部15に対する押圧力を解除することにより、ばね材27の付勢力により自動的に閉状態とすることができる。
【0040】
一方、図5に示す例によれば、右側に位置する原動側のセンサ部43は、第1歯車49がその軸方向と直交する配置関係で固着されている支軸部48を基端部47側に備えて本体部12側に軸回転自在に軸支されている。
【0041】
また、本体部12には、右側のセンサ部43を操作するための開操作部15がレバー部55となって配設されており、その突出操作部56を手指により押圧することにより、センサ部43の支軸部48を強制回転できるようになっている。
【0042】
しかも、支軸部48の近傍には、第1歯車49と噛合する第2歯車23を固着した支軸部21が軸回転自在に軸支されており、介装されたばね材27により該支軸部21に対し常に所定の軸回転方向に向かう回転力が付勢されている。
【0043】
さらに、左側に位置するセンサ部33と右側に位置するセンサ部43とは、それぞれの支軸部38,48に各別に固着されたプーリー52,53を備えており、これらのプーリー52,53相互間に架け渡されたベルト54を介してセンサ部43側の軸回転力が従動側であるセンサ部33へと伝達できるようになっている。
【0044】
このため、レバー部55の突出操作部56を手指により押圧してセンサ部43の支軸部48を強制回転することにより、一対のセンサ部33,43は、逆向き又は同方向に軸回転して開状態とすることができ、開操作部15に対する押圧力を解除することにより、ばね材27の付勢力により自動的に閉状態とすることができる。
【0045】
したがって、上記図4と図5との例によれば、開操作部15を操作するだけで原動側のセンサ部43と従動側のセンサ部33とを開方向に軸回転させることができることになる。
【0046】
なお、図4と図5とに示す例の場合は、軸回転力伝達機構がプーリー52,53とベルト54とで構成されているが、チェーンや歯車列の組合せなどのようなその他の軸回転力伝達機構を介在させて従動側のセンサ部33の同期させた強制回転を自在とすることもできる。また、図5では、開操作部15がレバー部55で形成されているが、これをダイヤル状に形成し、これを強制回転させることにより可動側のセンサ部を開方向に軸回転させることができるようにしておくこともできる。
【0047】
さらに、対のセンサ部33,43、本体部との間で閉位置及び/又は開位置の位置規制を自在とすべく、開操作部の動きを規制する適宜のストッパーを付設することにより、例えば必要以上に閉方向や開方向に可動側のセンサ部が動かないようにしておくこともできる。
【0048】
なお、図示例には、本発明をクランプ式電流計に適用した場合が示されているが、所望により例えば本体部に開閉自在な一対のクランプセンサを付設して本発明を構成し、別途用意される計測装置にコードを介して接続できるようにしておくこともできる。
【0049】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、本体の略横幅分の導入スペースを確保できる限り、開状態のもとで両センサ部を被測定導体方向に送り込むことができるので、被測定導体が比較的狭隘な場所に位置している場合であっても、計測可能範囲をそれだけ広げて円滑に計測作業を遂行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一例をクランプ式電流計に適用して示すものであり、そのうちの(a)は一部を切り欠いた正面図を、(b)は右側面図を、(c)は平面図をそれぞれ示す。
【図2】 図1に示す一例を開操作した際の状態を示したものであり、そのうちの(a)は正面図を、(b)は右側面図を、(c)は平面図をそれぞれ示す。
【図3】 図1に示す一例を用いた計測作業時の状態を示す正面図であり、そのうちの(a)は被測定導体への送り込み時または引き出し時の状態を、(b)は被測定導体をクランプした際の状態をそれぞれ示す。
【図4】 本発明の他例をクランプ式電流計に適用して示す一部を切り欠いた要部正面図。
【図5】 本発明のさらなる他例をクランプ式電流計に適用して示す一部を切り欠いた要部正面図。
【図6】 従来からあるクランプ式電流計の一例を示す正面図。
【図7】 図6に示すクランプ式電流計を用いた計測作業時の状態を示す正面図であり、そのうちの(a)は被測定導体に対する十分な導入スペースが確保された場合の状態を、(b)は導入スペースがクランプ式電流計の横幅と略同等であるときの状態をそれぞれ示す。
【符号の説明】
1 クランプ式電流計
2 計器本体
3 開閉操作レバー
4 クランプセンサ
5 左側クランプ部
6 左側ホルダ
7 右側クランプ部
8 右側ホルダ
11 クランプ式電流計
12 本体部
13 頂部
14,15 開操作部
16,17 基端軸支部
18,19 押圧用突出部
18a,19a 突端
20,21 支軸部
22,23 突片
24,25 第2歯車
26,27 ばね材
32 クランプセンサ
33 センサ部
33a 直進部
33b 弧状部
34 一側ホルダー
35 開放先端面
36 当接傾斜面
37 基端部
38 支軸部
39 第1歯車
43 センサ部
43a 直進部
43b 弧状部
44 一側ホルダー
45 開放先端面
46 当接傾斜面
47 基端部
48 支軸部
49 第1歯車
52,53 プーリー
54 ベルト
55 レバー部
56 突出操作部
L 被測定導体
W 障害物

Claims (3)

  1. 本体部の横幅方向に双方が可動側となって開閉自在に付設された一対のセンサ部からなる両開きタイプのクランプセンサであって、
    前記センサ部は、それぞれの基端部側に固着された支軸部を介して前記本体部側に各別に軸回転自在に軸支され、
    前記本体部に配設された開操作部は、その非操作時における前記センサ部相互の常閉状態の自動形成と、操作時における前記各支軸部の強制回転により前記各センサ部が前記本体部の横幅内に収まる位置での常閉状態の強制解除力の付与とを自在にして配設するとともに、
    前記一対のセンサ部は、その閉止時における相互の最大幅が前記本体部の横幅と略同一であることを特徴とするクランプセンサの開閉機構。
  2. 前記一対のセンサ部は、その閉止時にそれぞれの開放先端面が相互に対面する位置関係とした請求項1に記載のクランプセンサの開閉機構。
  3. 前記一対のセンサ部は、前記本体部との間で閉位置及び/又は開位置の位置規制を自在に配設した請求項1又は2に記載のクランプセンサの開閉機構。
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