JP5537795B2 - 構造化脂質組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、概して、ショートニングおよび固形脂肪に関し、より具体的には、トランス型不飽和脂肪酸を減じた、または基本的に含まない構造化脂質を組み込んだショートニングおよび固形脂肪に関する。
食物脂肪は、全ての栄養分のうち最も濃縮されたエネルギー源のうちの1つであり、一般的に約9kcal/gを供給するが、これは通常、食事性炭水化物またはタンパク質のいずれかによって供給されるカロリー含量を上回る。脂肪は、大部分の食品香料が脂溶性であるので、食品の嗜好性および風味に寄与し、また、高脂肪食品は、主にタンパク質および炭水化物を含有する食品よりも長い期間胃の中に留まるので、満腹度にも寄与する。さらに、脂肪は、脂溶性のビタミンA、D、EおよびK、ならびに必須脂肪酸の担体であり、成長および多数の身体機能の維持に重要であることが示されている。主な研究努力では、カロリー含量を減じて、脂肪と同等の機能的および官能的特性を提供するが、合成物であると容易に考えられることのない、食品物質を生成する方法に焦点が当てられている。
天然脂肪は、幅広い機能性を有し、ヒトの消化プロセスによって異なる方法で処理される。ショートニングは、脂肪の一種であり、概して、室温において高固形脂肪含量であり、特定の口あたりおよび官能特性を提供するように所望の融解プロファイルを有する。しかし、このような脂肪はまた、体内で消化および吸収される形態のトランス型不飽和脂肪酸または飽和脂肪酸を含有する場合もある。このような脂肪酸は、ここ数年、健康上の懸念に挙げられているが、このような脂肪は、概して、所望の固形脂肪含量および融解プロファイルを提供するために、ショートニングに必要なものである。
従来の脂肪および油は、因習的に、部分的な水素化に依存して、固体の機能性を油に与えていた。しかし、この手法では、有意なレベルの不要なトランス型不飽和脂肪酸(TFA)を含有する油がもたらされる。例えば、代表的なショートニングを形成するには、液体の植物油を部分的に水素化して、ショートニングに好適な形態に油を転換して所望の機能性(ショートニングに好適な硬さおよび融解プロファイル)を生じさせる。しかし、この部分的な水素化処理は、シス配向によって油内の一部の不飽和脂肪酸が好ましくないトランス配向に転換されうる。
ここ数年のデータでは、種々の健康上の懸念にトランス型不飽和脂肪酸および一部の飽和脂肪酸を挙げている。高コレステロールはそのような健康上の懸念の1つであり、少なくとも部分的には、高レベルのこのような脂肪酸を含む食事によって生じ得る。例えば、現在では、トランス脂肪酸の消費が、LDL(Low−Density Lipoprotein)、すなわち「悪玉」コレステロールレベルの増加に寄与し、冠状動脈性心臓病のリスクを増加させる場合があると認められている。数多くの証拠が、いくつかの個体において、高コレステロールが、心臓発作、脳卒中、および他の組織傷害のリスクの増加に寄与する場合があることをさらに示唆している。したがって、食品のトランス脂肪酸の量を最小限に抑えたいという要望が存在する。FDA(Food and Drug Administration:米国食費員医薬品局)のガイドラインでは、食品または脂肪が、サービングあたり0.5グラム未満のトランス脂肪酸を含有している場合は、トランス脂肪酸を含まないものとして記載することができる。サンドイッチクッキーのような代表的な焼きスナック食品において、このようなレベルを達成するには、特定の成分油内のトランス脂肪酸を、約3乃至7パーセントをかなり下回るように保持しなければならない。このようなレベルは、十分な固形脂肪含量および望ましい官能特性を有する機能性ショートニングおよびフィラー脂肪の調製における課題を提示している。
ここ数年、種々の食品の脂肪含量およびトランス脂肪酸含量を減じるための数多くの取り組みが成されてきている。しかし、従来の食品内の脂肪レベルおよび/またはトランス脂肪酸レベルを減じると、官能および/または機能特性も悪影響を受ける場合がある。例えば、トランス脂肪酸のレベルを減じると、硬さおよび固形脂肪含量を変化させ、脂肪が所望の機能性を呈しないようになる。他の場合では、脂肪含量を低レベルに減じると、食品内に懸濁された脂肪粒子によって与えられる油性および/または滑らかさ(すなわち口あたり)が、事実上失われる。加えて、濃厚さおよびクリーミーさのような他の口あたりおよびテクスチャ特性も、このような脂肪の除去または低減によって悪影響を受ける場合がある。さらに、脂質位相と水相との間の風味分子の分布が変化させられるので、風味特性が悪影響を受ける場合がある。その結果、このような低脂肪食品は、それらの口あたり、風味、および/または官能特性のため、消費者にアピールできない場合がある。
特許文献1および特許文献2には、長鎖飽和および不飽和脂肪酸を有するジグリセリドおよびトリグリセリドを含む脂肪混合物が記載されている。しかし、特許文献1および特許文献2の組成物は、比較的高い量の完全飽和の長鎖脂肪酸(C12―C24)を有する。完全飽和の長鎖脂肪酸ジグリセリドおよびトリグリセリドは、比較的高い融点を有する(一般的に、70乃至77℃)。このような比較的高融点の脂肪組成物は、特に組み込みに対して完全な融解が必要とされる場合に、概して食品への組み込みがより困難である。特許文献1および特許文献2の開示では、それでも、別のジグリセリドまたはトリグリセリドのような別の脂肪成分と組み合わせれば、比較的高融点のジグリセリドを食品に組み込むことができると述べている。しかし、これらの参考文献は、そのジグリセリド、または、脂肪酸をどのようにグリセロール主鎖上に配置すれば、脂肪混合物の特性に影響を及ぼすのかは開示していない。これらの参考文献は、ジグリセリド内の残基の配置はあまり重要でないことしか示しておらず、トリグリセリド内の脂肪酸の配置については開示していない。
その結果、ショートニングまたはフィラー脂肪として用いることができるが、大幅に量を減じたトランス型不飽和脂肪酸と、低レベルの飽和脂肪酸、好ましくは低レベルの生物学的に利用可能な飽和脂肪酸とを有し、低カロリー含量である、機能的な脂肪組成物を提供したいという要望が存在する。
米国特許第5,879,735号明細書 米国特許第5,912,042号明細書 Treadwell、R.M.Journal of Nutrition、V132、pp.3356−3362(2002) Dreher、Nutrition Today、33:164−170(1998) Finley、「Growth Method for Estimating the Caloric Availability of Fats and Oils」、J,Agric,Food Chem,Vol.42、489−494(1994)
代表的なショートニングまたはフィラー脂肪の機能性を呈する脂質組成物が提供されるが、トランス型不飽和脂肪酸量を減らし、または基本的に含まず、生物学的に利用可能な飽和脂肪酸のレベルを低くして、それが達成される。本願明細書の脂質組成物の実施形態は、ショートニングおよびフィラー脂肪用途のための機能性を提供するのに十分な固形脂肪含量を有する、周囲温度にて、固体、可塑的、または塗り広げることができるマトリクスを形成することが好ましい。加えて、同脂肪組成物はまた、約体温以上にて、固形脂肪を最低限しか含まずに、または全く含まずに、消費時の蝋のような口あたりまたは他の望ましくない特性を減じる、融解プロファイルを有する。また開示された脂質組成物は、消化中に吸収されにくい構造物を有するか、またはそのような構造物に加水分解されるように構成することによって、カロリーエネルギーの低減に寄与することも好ましい。脂質組成物は、(1)食用油で希釈したトリグリセリドおよび/またはジグリセリドのマトリクス構築成分か、または(2)基本的に油で希釈されず、機能マトリクスの形成に十分な量の飽和脂肪酸を有するマトリクス構築成分のいずれかを含むことが好ましい。いずれの場合においても、マトリクス構築成分は、グリセロール部分上の酸性基の含量および/または配置を調整した、グリセロールベースの脂質を含む。酸性基の含量および/または配置を調整することで、組成物の融解プロファイルおよび消化中に吸収される能力に影響を及ぼすことができる。
1つの手法によれば、本願明細書の機能性脂質組成物は、その組成物が、概ね上述したような特性を有する機能性脂質組成物となるような割合で、マトリクス構築成分と可食性の液体油希釈剤との混合物を含む。本形態では、脂質組成物は、約5乃至約75重量パーセント(好ましくは約13乃至約50パーセント、より好ましくは約22乃至約50パーセント)のマトリクス構築成分と、約25乃至約95重量パーセント(好ましくは約50乃至約87パーセント、より好ましくは約50乃至約78パーセント)の液体油希釈剤とを有する。このような組成物は、概して、周囲または室温にて、約0.05乃至約60パーセント(好ましくは約0.1乃至約45パーセント、より好ましくは約1乃至約45パーセント)の固形脂肪含量と、約100°F(約38℃)以上にて、約10パーセント未満(好ましく約2パーセント未満、より好ましくはほぼ0パーセント)の固形脂肪含量を有する。その結果、本願明細書の脂質組成物は、周囲温度にて、固体、可塑的であるか、または塗り広げることができる機能性を呈することができるが、消費時には、脂質組成物は、ほぼ体温にて概ね融解して従来のショートニングに類似した液相を形成する。本願明細書の場合、周囲温度は、約70°F乃至約80°F(約21℃乃至約27℃)を意味する。
可食性液体油には、室温にて液体であることが好ましい、あらゆる代表的な植物油または油混合物が挙げられる。その例には、これに限定されないが、大豆油、オリーブ油、コーン油、パーム油、パーム核油、菜種油、綿実油、カノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、高オレイン酸油、低リノレン酸油、およびそれらの混合物が挙げられる。所望の固体の機能性を費用効率が高い様態で得ることができるので、本願明細書の脂質組成物は、大豆油を用いることが好ましい。
マトリクス構築成分は、R1、R2、およびR3基を有する、下記の一般組成式(A)を有するグリセロールエステルを含む構造化脂質の混合物を含む。
Figure 0005537795
一形態では、マトリクス構築成分は、3つ全てのR基がアシルフラグメントを表すグリセロールエステルの混合物を含み、完全な構造はトリグリセリドまたはトリアシルグリセロール(TAG)である。マトリクス構築成分内の少なくとも50パーセントのTAGは、3つのR基のうちの2つが、14個乃至24個の炭素原子を有する長鎖飽和脂肪酸残基(L)であり、残りのR基が、2個乃至4個の炭素原子を有する短鎖アシルフラグメント(S)、または6個乃至12個の炭素原子を有する中鎖アシルフラグメント(M)であることが好ましい。2つの長鎖飽和脂肪酸を有するTAGの約60乃至約95パーセントは、隣接するグリセロール位置(すなわち、R1およびR2、またはR2およびR3位置)に位置する2つのL基を有し、約5乃至約40パーセントが、末端位置(すなわち、R1およびR3位置)に位置する2つのL基を有することが最も好ましい。2つの長鎖飽和脂肪酸を有するTAGの約40乃至約95パーセントの長鎖飽和脂肪酸は、パルチミン酸(C16:0)および/またはステアリン酸(C18:0)であることがさらに好ましいが、過剰なステアリン酸を有することが最も好ましい。
別の形態では、マトリクス構築成分は、R基のうちの2つだけがカルボキシルまたはアシルフラグメントを表し、一方で、第3のR基が水酸基を表す構造化グリセロールエステルの混合物であり、完全な構造はジグリセリドまたはジアシルグリセロール(DAG)である。この別の混合物内の少なくとも20パーセントのDAGは、3つのR基のうちの2つが、14個乃至24個の炭素原子を有する長鎖飽和脂肪酸残基(L)であることが好ましい。残りのDAG構造は、飽和長鎖脂肪酸(L)および/または不飽和長鎖脂肪酸残基(U)の組み合わせを含むことができる。2つのL基を有するDAGの少なくとも20パーセントは、両方の末端基(すなわち、R1およびR3基)に配置された、および/または末端位置(すなわち、R1またはR3)および中央位置(R2基)に配置された2つの長鎖飽和脂肪酸残基を有することが最も好ましい。マトリクス構築成分は、少なくとも20パーセントの構造が、単一分子で末端グリセロール位置に位置するL基を有するDAGを含むことがさらに好ましい。またこのようなマトリクス構築成分は、必要に応じて少量のトリグリセリド構造とともに、飽和または不飽和の長鎖脂肪酸を有する他のジグリセリドを含んで、必要に応じて混合物の融点を下げることもできる。
別の手法によれば、本願明細書の機能性脂質組成物はまた、混合油を最低限しか含まない、好ましくは全く含まない、ジグリセリドまたはジアシルグリセロール(DAG)を含むマトリクス構築成分も含むことができる。この形態では、所望の機能性を得るために、DAGマトリクス構築成分は、所望のマトリックス構造体の形成に十分なレベルの飽和脂肪酸を含む。脂質組成物が基本的に純粋なDAG混合物であるときには、少なくとも約20パーセントの、好ましくは約20乃至約50パーセントの長鎖飽和脂肪酸残基(L)を有することが好ましい。混合物内の残りの脂肪酸残基は、長鎖不飽和脂肪酸(U)であることが好ましい。概して、脂肪酸残基(L)は、パルチミン酸(C16:0)および/またはステアリン酸(C18:0)であることが好ましく、過剰なステアリン酸を有することがより好ましい。この形態では、脂質組成物は、概して、周囲温度にて、少なくとも約6パーセント、好ましくは約6パーセント乃至約45パーセントの固形脂肪含量を呈し、概して、約100°F(約38℃)以上にて、約17パーセント未満、好ましくは約10パーセント未満の固形脂肪含量を呈する。
代表的なショートニングまたはフィラー脂肪の機能性を呈する脂質組成物が提供されるが、トランス型不飽和脂肪酸量を減らし、または基本的に含まず、生物学的に利用可能な飽和脂肪酸のレベルを低くして、それが達成される。本願明細書の脂質組成物は、脂質組成物が、構造化脂質または構造化グリセロールエステルを用いることによって強化することができるという発見に基づくものであり、これらは、脂肪酸含量およびグリセロール主鎖に対する位置の制御をした、トリグリセリドとジグリセリドとの合成によって得られた脂質組成物である。本願明細書の場合、構造化脂質または構造化グリセロールエステルは、グリセロール部分上の酸性基の含量および/または配置を調整した、あらゆるグリセロールベースの脂質を指す。
本願明細書の脂質組成物の実施形態は、周囲室温にて、従来のショートニングまたはフィラー脂肪としての用途のための適切な機能性を与える固形脂肪含量によって、固体、可塑的であるか、または塗り広げることができる小結晶子のマトリクスを形成することが好ましい。加えて、同脂肪組成物はまた、約体温以上にて、固形脂肪を最低限しか含まずに、または全く含まずに、消費時の蝋のような口あたりまたは他の望ましくない特性を減じる、融解プロファイルを有する。また本願明細書の脂肪組成物は、消化中に吸収されにくい構造を有するか、またはそのような構造物に加水分解されるように構成することによって、カロリーエネルギーのレベルの大幅な低減に寄与することも好ましい。脂質組成物は、(1)食用油で希釈したトリグリセリドおよび/またはジグリセリドのマトリクス構築成分か、または(2)基本的に油で希釈されず、機能マトリクスの形成に十分な量の飽和脂肪酸を有するマトリクス構築成分のいずれかを含むことが好ましい。
本願明細書において、油に対する脂肪の比率、固形脂肪の割合、または固形脂肪含量(SFC)は、特定の脂質組成物の位相成分の特徴づけを意図したものである。例えば、特定の温度にて、脂肪は固体であり、油は液体である。しかし、所与の脂質の脂肪/油の比率は、一定ではなく、温度の関数である。すなわち、例えばバターは、0℃にて主に固形脂肪(約70パーセントの脂肪)としてみなすことができるが、室温にて可塑的になり、約40℃より高くなると完全に液体である。同様に、本願明細書において、機能性または機能性脂質も、本願明細書に記載した脂質組成物を意味することを意図したものであり、組成物が、周囲温度または周囲温度付近にて、固体のショートニングまたはフィラー脂肪の特性(すなわち、固体、可塑的、または塗り広げることができる)を有するような、固形脂肪含量を示す。本願明細書の場合、周囲温度は、約70°F乃至約80°F(約21℃乃至約27℃)を意味する。また、本願明細書において、長鎖飽和脂肪酸残基(L)は、14個乃至24個の炭素原子を有する炭素鎖を意味し、中鎖飽和脂肪酸残基(M)は、6個乃至12個の炭素原子を有する炭素鎖を意味し、短鎖飽和脂肪酸残基(S)は、2個乃至4個の炭素原子を有する炭素鎖を意味し、長鎖不飽和脂肪酸残基(U)は、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する14個乃至24個の炭素原子を有する炭素鎖を意味する。
下記に詳述するように、本願明細書の脂肪組成物は、それらの所望の機能性を達成するための、高レベルの飽和脂肪酸および/またはトランス型不飽和脂肪酸を有する従来のショートニング、ハードストックトリグリセリド、およびフィラー脂肪に優る、複数の利点を含む。例えば、本願明細書において提供される機能性組成物は、含まれるトランス型不飽和脂肪酸(TFA)が無視できる量であり、好ましくは基本的にこれを全く含まず、従来の油と比較して、カロリー含量が少ない(すなわち、概して、約4乃至7kcal/gの生物学的に利用可能なエネルギー)トリグリセリドおよび/またはジグリセリド構造を含む。一側面では、本願明細書の機能性組成物は、約7パーセント未満、好ましくは約3パーセント未満、より好ましくはほぼ0パーセントのトランス型不飽和脂肪酸を含む。概して、構造化グリセロールエステルの形態に起因して、本願明細書の機能性混合物はまた、飽和脂肪の吸収も低減し、また、特定の調製によるが、本混合物は、本願明細書の脂質組成物を組み込んだ、現在のFDAの規定の下ではゼロトランス脂肪酸であるとのラベルを付すことができる、量を減じた(すなわち、サービングあたり0.5g未満のTFA)、好ましくは基本的にゼロのトランス脂肪酸の、比較的低飽和の脂肪組成物を提供する可能性を示す。
理論によって制限されるものではないが、構造化脂質の天然リパーゼ代謝による副生物は、概して体温を超える温度の融点(実質的にそれらの吸収を抑える機能)を有する固体であると考えられる。したがって、開示された脂質組成物はまた、良好な消化管の許容度とともに脂肪からのカロリーの低減も提供する。マトリクス構築成分に用いられる好適な構造化グリセリドは、消化中に、その短鎖および/または中鎖酸に対して、選択的な加水分解を受け、体温にて固体である1,2−ジグリセリド残基が残るので、吸収されにくい。別様には、構造化ジグリセリドから形成したマトリクス構築成分はまた、吸収を減じ、脂肪からの全カロリーを減じる、脂肪酸エステルも生成する。例えば、好適な構造化ジグリセリドは、再合成および脂肪の蓄積には概して利用できない、1−モノグリセリドが残る加水分解を受けることができる、と考えられる。
加えて、構造化脂質の柔軟性によって、所望の機能性および用途(例、室温にて、塗り広げることができる、固体である、可塑的である)に応じて、可変レベルのマトリクス固形物(固形脂肪含量)を有する脂質混合物を構成する能力を可能にする。この点に関して、結晶化およびマトリクス形成の速度は、マトリクス構築成分内の脂肪酸成分の混合物および/または食用油の比率に基づいて、最適化または変化させることができる。さらに、脂質混合物は、室温にて所望の機能性を提供する一方で、基本的に低温で融解して、あらゆる蝋のような、または他の望ましくない口当たりを最小限に抑えること、好ましくは排除することが好ましい。したがって、本脂質混合物を組み込んだ食品材料を消費する個人は、従来のショートニングおよびフィラー脂肪に類似した口あたりを感じる。これを受けて、本願明細書の脂質混合物は、これに限定されないが、甘いか塩味の焼いた物(すなわち、クッキーまたはクラッカ)、スナックバー、ドーナツ、ペーストリー、ケーキ、パイ、ピザ、加工肉、チーズ類似食品、アイスクリーム類似食品等のような、加工食品の調製における使用に対して十分に柔軟性を有する。本脂質混合物は、概して、テクスチャ、処理、生成物安定性、および/または種々の他の消費者が望む特性を提供する。
1つの手法によれば、開示された脂質組成物は、脂質組成物が、概ね上述したような機能性脂質組成物となるような割合で、マトリクス構築成分と可食性の液体油希釈剤との混合物を含む。一形態では、脂質組成物は、約5乃至約75重量パーセント(好ましくは約13乃至約50パーセント、より好ましくは約22乃至約50重量パーセント)のマトリクス構築成分と、約25乃至約95重量パーセント(好ましくは約50乃至約87重量パーセント、より好ましくは約50乃至約78重量パーセント)の液体油希釈剤とを有する。このような組成物は、概して、周囲または室温にて、約0.05乃至約60パーセント(好ましくは約0.1乃至約45パーセント、より好ましくは約1乃至約45パーセント)の固形脂肪含量と、約100°F(約38℃)以上にて、約10パーセント未満(好ましく約2パーセント未満、より好ましくはほぼ0パーセント)の固形脂肪含量を有する、固体マトリクスを形成する。その結果、本願明細書の脂質組成物は、周囲温度にて、固体、可塑的であるか、または塗り広げることができる機能性を呈することができるが、消費時には、脂質組成物は、ほぼ体温にて融解して従来のショートニングに類似した液体を形成する。
マトリクス構築成分を液体油と混合するか、または液体油で希釈することによって、機能性脂質組成物を批評効率が高い様態(すなわち、比較的高価なマトリクス構築成分または成分類の量を最小限に抑えることができる)で調製することができるだけでなく、組成物内の液体油によって提供される不飽和および/または多価不飽和脂肪酸の量およびタイプを選択して、特定の用途に対して調製することもできる。すなわち、例えば、本願明細書の機能性脂質は、広範囲の液体油をマトリクスに用いるのに十分に柔軟性がある。この側面では、液体油は、2〜3の例を除いて、提案する所望の機能性、経済性、および/または市況に基づいて、一般の製品、特別品、上級品から供給されることが可能である。下記にさらに述べるように、液体大豆油は、それらのコストが比較的低いので、マトリクス構築成分との混合、またはその希釈に概ね好ましいが、他の液体油および/または液体油の混合物を必要に応じて用いて、もしあれば、所望の量の飽和および不飽和脂肪酸を有する機能性脂質を構成することもできる。
可食性液体油には、室温にて液体であることが好ましい、あらゆる代表的な植物油または油混合物が挙げられる。その例には、これに限定されないが、大豆油、オリーブ油、コーン油、パーム油、パーム核油、菜種油、綿実油、カノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、高オレイン酸油、低リノレン酸油、およびそれらの混合物が挙げられる。所望の固体の機能性を費用効率が高い様態で得ることができるので、本願明細書の脂質組成物は、大豆油を用いることが好ましい。なお、上述のように、用途および所望の脂肪酸組成に基づいて、他の油または油混合物を用いることができる。
マトリクス構築成分は、下記の一般組成式(A)を有するグリセロールエステルを含む構造化脂質組成物の混合物を含む。
Figure 0005537795
式中、R1、R2、およびR3基は、カルボキシルまたはアシルフラグメント(カルボニル結合を介してグリセロール部分に結合された脂肪族部分を含む)か、またはグリセロール部分に結合した水酸基を形成する水素原子を表す。
特定の一形態では、マトリクス構築成分は、3つ全てのR基がアシルフラグメントを表すグリセロールエステルの混合物を含み、完全な構造はトリグリセリドまたはトリアシルグリセロール(TAG)である。このような形態では、混合物内の少なくとも50パーセントのTAGは、3つのR基のうちの2つが、14個乃至24個の炭素原子を有する長鎖飽和脂肪酸残基(L)を含み、残りのR基が、2個乃至4個の炭素原子を有する短鎖アシルフラグメント(S)、または6個乃至12個の炭素原子を有する中鎖アシルフラグメント(M)であることが好ましい。
2つの長鎖飽和脂肪酸を有するTAGの約60乃至約95パーセントは、隣接するグリセロール位置(すなわち、R1およびR2、またはR2およびR3位置)に位置する2つのL基を有し、約5乃至約40パーセントが、末端位置(すなわち、R1およびR3位置)に位置する2つのL基を有することが好ましい。2つの長鎖飽和脂肪酸を有するTAGの約40乃至約95パーセントの長鎖飽和脂肪酸は、パルチミン酸(C16:0)残基および/またはステアリン酸(C18:0)残基であることがさらに好ましいが、過剰なステアリン酸を有することが最も好ましい。残りの第3のR基は、短鎖(S)または中鎖(M)の脂肪酸残基であることが好ましい。
このようなトリグリセリドの混合物は、塩基触媒エステル交換を経て調製して、2つの隣接するL基と、末端グリセロール位置(すなわち、R1またはR3)に1つのS基またはM基とを有する非対称的な構成を有する混合物において、最高で約3分の2のトリグリセリドを有する混合物を生成することができる。必要に応じて、混合物内の所定の割合の長鎖飽和脂肪酸を、不要な、またはより揮発性の高い脂肪酸を除去するように、以降の分留、蒸留、または他の分離法を通じて得ることができる。別様には、マトリクス構築成分に好適なトリグリセリド混合物はまた、特定の酸を所望のグリセロール位置に選択的に配置するように、リパーゼ触媒合成を用いて調製することもできる。
より具体的には、好適なTAGマトリクス構築成分は、少なくとも約67重量パーセントのジステアロイル−ブチリル−グリセロール(1,2−ジステアロイル−3−ブチリル−グリセロールを含む)混合物を含む。このような混合物は、トリブチリンと、完全に水素化した大豆油(すなわち、約90パーセントステアリン酸および約10パーセントパルミチン酸)との、ランダムな塩基触媒エステル交換によって得ることができる。より揮発性の高い脂肪酸トリグリセリドのその後の分留および蒸留によって、必要に応じて、最高で約84重量パーセントのジステアロイル−ブチリル−グリセロールを有する、マトリクス構築成分を得ることができる。例えば、食用油と混合するための好適なTAGマトリクス構築成分を調製したが、これは、約56重量パーセントのLLSトリグリセリド(すなわち、1,2−ジステアロイル−3−ブチリル−グリセロール)と、約28重量パーセントのLSLトリグリセリド(すなわち、1,3−ジステアロイル−2−ブチリル−グリセロール)と、約16重量パーセントのSSLトリグリセリド(すなわち、1,2−ジブチリル−3−ステアロイル−グリセロール)とを有する、TAGの混合物を含む。これらのトリグリセリド生成物は、ラットに与えたときに、約3.8kcal/gの生物学的に利用可能なエネルギーの供給を示している(非特許文献1)。一方で、従来の脂肪は、約9kcal/gを供給し、LおよびM基を有する対照構造は、約4.2kcal/gを供給すると予想される。
消化したときに、上述のLLS(またはLLM)トリグリセリドを有するマトリクス構築成分は、それらの末端S(またはM)基の選択的な加水分解を受けて、吸収されにくい構造を生成する。例えば、消化リパーゼを経た短鎖または中鎖の急速な加水分解は、1,2−ジステアリルグリセリドのような1,2−ジグリセリドをもたらす。このような複合物は、体温(約77℃の融点)にて沈殿し、概してあまり吸収されない(非特許文献2)。
1つの手法によれば、例えば高レベルの1,2−ジステアロイル−3−ブチリル−グリセロールを含むマトリクス構築成分は、大豆油のような液体油と混合して、体温にて十分なマトリクス固形物を有するが、体温にて、またはほぼ体温にて基本的にマトリクス固形物を含まない、機能性脂質組成物を形成することができる。例えば、約5乃至約75、好ましくは約13乃至約50、より好ましくは約22乃至約50重量パーセントのマトリクス構築成分を、液体油希釈剤(すなわち、好ましくは大豆油)と混合して、機能性脂質組成物を形成することができる。マトリクス構築成分は、2つのL基を有する最高で約84パーセントのTAGを含み、1,2−ジステアロイル−3−ブチリル−グリセロールとして約56パーセントのTAGを有する。この形態では、脂質組成物の混合物は、周囲温度または室温にて、約0.05乃至約60パーセントの固形脂肪含量、好ましくは約0.1乃至約38パーセント、より好ましくは約1乃至約38パーセントの固形脂肪を有するものと予想される。加えて、同脂質組成物の混合物はまた、体温以上にて、約2パーセント、好ましくは約1パーセントの脂肪含量を呈し、より好ましくは脂肪含量を呈さない。このようにして、脂質−油の混合物は、室温にて、液体油を機能性混合物に組織化するのに有用な、固体、可塑的であるか、または塗り広げられるマトリクスを形成する能力だけでなく、体温以上にて、基本的に液体の機能性を呈して、消費者による消費時の蝋のような、または不快な口当たりを最小限に抑える、好ましくは排除する能力も有する。
特に好適な形態では、機能性脂質は、大豆油に混合される約50重量パーセントのマトリクス構築成分を含む。マトリクス構築成分は、約56パーセントの1,2−ジステアロイル−3−ブチリル−グリセロールを含む。この好適な実施形態では、脂質−油の混合物は、周囲温度にて、約22乃至約38パーセントの固形脂肪含量を有するが、この含量は、概して、それらの機能を達成するために高い量のトランス型不飽和脂肪酸を含む、従来の部分的に水素化した野菜油よりも高い。約100°F(約38℃)にて、このような混合物は、約2パーセント未満の固形脂肪含量を呈し、あらゆる蝋のような口あたりを最小限に抑える。本願明細書の脂質−油の混合物、および特に、上述した約50/50の大豆油と1,2−ジステアロイル−3−ブチリル−グリセロールとの混合物は、トランス型不飽和脂肪酸を最低限しか含まない、好ましくは全く含まない、(周囲温度における)高固形脂肪含量を達成する。
別の形態では、脂質組成物は、食用油で希釈したマトリクス構築成分の混合物を含むが、このマトリクス構築成分は、R基のうちの2つだけがカルボキシルまたはアシルフラグメントを表し、一方で、第3のR基が水酸基を表す、構造化グリセロールエステルの混合物を含む。この形態では、マトリクス構築成分は、ジグリセリドとジアシルグリセロール(DAG)との混合物を含む。マトリクス構築混合物内の少なくとも約20パーセントのDAGは、14個乃至24個の炭素原子を有する長鎖飽和脂肪酸残基(L)である、3つのR基のうちの2つを含むことが好ましい。
例えば、脂質組成物はまた、約50乃至約95パーセント(好ましくは約80乃至約95パーセント)の食用油希釈剤に混合した、約5乃至約50(好ましくは約5乃至約20パーセント)のDAGマトリクス構築成分も含むことができる。このような脂質組成物は、所望のマトリクスおよび機能性を十分に形成し、概して、好ましい官能特性および口あたり特性を有する。より高い量のDAGマトリクス構築成分は、油で希釈しても所望の機能性を提供することができるが、このような組成物は、蝋のような口当たりによって、感覚刺激的に好ましいものにはなり得ない。
この形態では、DAGマトリクス構築成分は、両方の末端グリセロール位置(すなわち、R1およびR3基)に主に配置され、末端位置(すなわち、R1またはR3基)および中央位置(R2基)に少量が配置された、2つの長鎖飽和脂肪酸残基を含むことが好ましい。グリセロール部分内の残りのR基は、ヒドロキシルである。このマトリクス構築混合物のDAGの形態では、混合物はまた、Lおよび/またはU酸残基(すなわちLUおよび/またはUUジグリセリド)の組み合わせを有する、他のDAGも含むことができる。これらのマトリクス構築成分は、リパーゼ触媒による合成を経て調製されて、脂肪酸を所望の位置に選択的に配置することが好ましい。しかし、これらのジグリセリドは、他の好適な手順によって形成することもできる。主に末端グリセロール位置の脂肪酸残基によって、ジグリセリドは、末端L基のうちの1つの加水分解を受けて、1−モノグリセリドを生成するが、これは、概して、再合成および脂肪の蓄積には利用できない構造である。
より具体的には、油に混合したDAGマトリクス構築成分は、少なくとも約50重量パーセントの1,3−ジアシルグリセロール複合物と、少なくとも30重量パーセントの1,2−ジアシルグリセロール複合物とを有する、ジグリセリド混合物を含むことができる。マトリクス構築成分は、1,3−ジステアロイル−グリセロールおよび/または1,2ジステアロイル−グリセロールのような構造を含むことが好ましい。この形態では、脂質組成物は、周囲温度にて、約4乃至約45パーセント、約100°F(約38℃)以上にて、約1乃至約37パーセント(好ましくは約100°F以上にて、約10パーセント未満)の、固形脂肪含量を有する。
特定の一実施例では、約10乃至約100重量パーセントのDAG(約20乃至約100重量パーセントのステアリン酸および/またはパルミチン酸の組み合わせ)を、液体油に混合してマトリクス構築成分を形成することができる。約10乃至約50パーセントのDAG(約50乃至約100重量パーセントのステアリン酸およびパルミチン酸の組み合わせ)は、液体油に混合してマトリクス構築成分を形成できることが好ましい。約20乃至約50パーセントのステアリン酸およびオレイン酸の組み合わせを含有する、約50乃至約100パーセントのDAGのマトリクス構築成分も同様に好ましい。この形態では、脂質−油組成物は、周囲温度にて約4パーセント、乃至周囲温度または室温にて約45パーセントの固形脂肪含量を有するものと予想される。同時に、この組成物はまた、ほぼ体温以上にて、約36パーセント、好ましくは約14パーセント未満、最も好ましくは約1パーセント未満の固形脂肪含量も呈する。
さらに別の形態では、脂肪組成物は、基本的に油で希釈されず、上述のような機能性を提供するのに十分な量の長鎖飽和脂肪酸残基を有する、DAG成分のマトリクス構築成分を含む。この形態では、マトリクス構築成分内に、末端グリセロール位置に主に配置される、14個乃至24個の炭素原子を有する2つの長鎖飽和脂肪酸残基(L)を含むDAGを約20パーセント超えて有することが好ましい。残りのジグリセリドは、長鎖飽和脂肪酸(L)および/または長鎖不飽和脂肪酸(U)を含むことが好ましい。上述の実施形態と同様に、これらのマトリクス結合成分は、リパーゼ触媒による合成を経て調製して、脂肪酸を所望の位置に選択的に配置することができる。しかし、これらのジグリセリドは、また、他の好適な手順を通じて形成することもできる。
より具体的には、基本的に油で希釈しなかったときに所望の機能性を形成する、好適なマトリクス構築成分は、少なくとも約60乃至約70パーセントの1,3―ジアシルグリセロール複合物と、少なくとも約30乃至約40パーセントの1,2−ジアシルグリセロール複合物とを含む。マトリクス構築成分は、1,3−ジステアロイル−グリセロールおよび/または1,2ジステアロイル−グリセロールのような構造を含むことが好ましい。DAGマトリクス構築成分は、さらに好ましくは、少なくとも約20パーセントのパルミチン酸および/またはステアリン酸塩残基、より好ましくは約20乃至約50パーセントのパルミチン酸および/またはステアリン酸塩残基を含む。このような形態では、脂質組成物は、周囲温度にて、少なくとも約6パーセント、好ましくは約6乃至約45パーセントの固形脂肪含量を有する。他の実施形態と同様に、約100°F以上にて、この形態のマトリクス結合成分はまた、固形脂肪含量を最小限に抑える。例えば、基本的に油で希釈していないDAG成分は、約体温以上にて、約17パーセント未満、好ましくは約10パーセント未満、より好ましくは約2パーセント未満の固形脂肪含量を有する。
高い量のこのようなジアシルグリセロール複合物をマトリクス構築成分に組み込んで、概して食用油で希釈しなかったときには、比較的高い融点(すなわち、約70乃至約77℃)を得る可能性がある。このような高融点のマトリクス構築成分は、完全な融解が当該の使用に必要とされる場合に、食品への組み込みが複雑になる場合がある。この状況では、他のジアシルグリセロールまたはトリアシルグリセロールをマトリクス構築成分に含めて、その融点を下げることも好ましい。例えば、高レベルの長鎖飽和脂肪酸を有するDAGマトリクス構築成分はまた、6個乃至12個の炭素原子を有する中鎖脂肪酸(M)を有するか、または6個乃至12個の炭素原子を有する短鎖脂肪酸(S)を有する、最高で約50パーセントのジアシルグリセロールを含有することもできる。別様には、マトリクス構築成分はまた、14個乃至24個の炭素原子を有する、適度な量の(すなわち、最高で約50重量パーセント)の長鎖不飽和脂肪酸(U)を含むこともできる。いずれの場合も、更なるグリセロールエステルを、必要に応じてマトリクス構築成分に加えて、それぞれの特定の用途に対して所望の融解プロファイルおよび固形脂肪プロファイルを導出する。
1つの手法によれば、ジアシルグリセロール(DAG)を含むマトリクス構築成分は、グリセロールと、オレイン酸とステアリン酸との混合物とを、1,3位特異的リパーゼ触媒で反応させることによって調製して、主に末端グリセロール位置に脂肪酸を有する構造を形成することができる。必要に応じて、その後に分留および蒸留を用いて、対象となる複合物を回収することができる。この場合、分留後、形成されたマトリクス構築成分は、約25重量パーセントのUUジグリセリドと、約50重量パーセントのULグリセリドと、約25重量パーセントのLLグリセリドとを含み、ここで、Uは、14個乃至24個の炭素原子を有する不飽和長鎖脂肪酸であり、Lは、14個乃至24個の炭素原子を有する飽和長鎖脂肪酸である。より高い量のLLの形態のグリセリドは、より揮発性が高いか、または不要なジグリセリドを、その後に分留または蒸留することによって得ることができる。
トリグリセリドおよび/またはジグリセリド混合物を有する上述のマトリクス構築成分はまた、組成式(A)以外の他の種を含有することもできる。好適な実施形態は、様々なグリセロール主鎖の鎖長、反応物質比率、および反応条件を持つ鎖酸部分の位置特異的配置を操作する特殊合成またはランダム手法を使用した、規定の生成物種を最大化または濃縮する混合物を含む。例えば、あまり望ましくないトリグリセリド種を減じる精製手法を用いることもできる。また、異臭をもたらす低分子量のトリグリセリドを除去することが望ましい。
好適なグリセロールエステルでは、短鎖部分(S)は、酢酸、プロピオン酸、酪酸、またはそれらの混合物から得られる。中鎖部分(M)は、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、またはそれらの混合物から得られる。長鎖部分(L)は、パルチミン酸、ステアリン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、またはそれらの混合物から得られる。長鎖部分(U)は、パルミトレイン酸、オレイル酸、バクセン酸、リノール酸、α−リノレン酸、γ−リノレン酸、ガドレイン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、エルカ酸、ドコサヘキサエン酸、またはそれらの混合物から得られる。
短鎖または揮発性酸残基は、4個までの炭素を有することが好ましい。短鎖残基は、組成式S1COOHのカルボン酸から得られ、式中、S1は、1個乃至3個の炭素を有する短鎖脂肪族基である。本願明細書に示されるように、グリセロールエステルが、2個、3個、または4個の炭素を有する酸から得られた懸垂基を有するものとした場合、大部分が2個、3個、または4個の炭素を有する酸から得られた組成物が含まれる。酸S1COOHによるグリセロールヒドロキシルのアシル化は、短鎖SまたはS1の、エステル結合(−O−(CO)−)によるグリセロール主鎖への付着をもたらす。2個以上の短鎖基がグリセリドに付着した場合、その基は、同一、または異なる場合がある。本願明細書において、「酸残基」という用語は、短鎖部分、中鎖部分、長鎖部分、およびカルボニル基を含むアシル基を指す。
短鎖アシル基Sは、直鎖または分岐鎖となる場合があり、また、これに限定されないが、酢酸(エタン酸)、プロピオン酸(プロパン酸)、酪酸(ブタン酸)等を含む、あらゆる合成または天然有機酸から得ることができる。本願明細書において、化学名は、異性体変種を含む。例えば、「酪酸」は、ノルマル酪酸(ブタン酸)、イソ酪酸(2−メチルプロパン酸)等を含む。好適な酸は、酢酸、酪酸、酢酸と酪酸との混合物、酢酸とプロピオン酸との混合物、酢酸とプロピオン酸と酪酸との混合物である。
中鎖アシル基Mは、これに限定されないが、カプロン酸(ヘキサン酸)、カプリル酸(オクタン酸)、ペラルゴン酸(ノナン酸)、カプリン酸(デカン酸)、ラウリン酸(ドデカン酸)等の酸を含む、組成式M1COOHのあらゆる合成または天然有機中鎖脂肪酸から得られる。好適な中鎖脂肪酸は、主に(すなわち、少なくとも約75パーセント)、好ましくは少なくとも約90パーセントのカプリル酸、カプリン酸、またはこれらの酸の混合物を含有する。
不飽和長鎖のU基は、混合物内にも存在する。それらは、単不飽和または多価不飽和となり得る。脂肪酸を含む不飽和脂質油および脂肪酸部分を組み込んだ脂質は、特に興味深いものであり、U基の源として本発明での使用に好適なものである。これらの脂質油内の脂肪酸鎖は、直鎖か、分岐鎖か、または環状構造とすることができる。脂肪酸鎖は、直鎖型の炭化水素鎖(「直鎖」は、シスおよび/またはトランス主鎖構成を包含する)であることが好ましい。1つの手法によると、脂肪酸または脂肪酸部分を含有する脂質は、両親媒性である(すなわち、親水基と疎水基の両方を有する)。好適な不飽和脂質には、多数の容易に利用できる、長鎖脂肪酸まはその部分を含む、植物油、動物油、および魚油が挙げられる。本発明は、不飽和トリグリセリド油、多価不飽和脂肪酸油、および他の長鎖不飽和脂肪酸油の処理に特に有用である。また、ここでも、脂肪酸部分の直鎖アルキル鎖を有する脂質油が好適である。
不飽和長鎖アシル基Uは、組成式U1COOH(式中、U1はC15乃至C19の不飽和基)の不飽和酸から得られる。これらの基には、これに限定されないが、パルミトレイン酸(9−ヘキサデセン酸)、オレイン酸(シス−9−オクタデカン酸)、エライジン酸(トランス−9−オクタデカン酸)、バクセン酸(トランス−11−オクタデカン酸)、リノール酸(シス、シス−9,12−オクタデカン酸)、リノレン酸(9,12,15−オクタデカトリエン酸、および6,9,12−オクタデカトリエン酸)、エレオステアリン酸(9,11,13−オクタデカトリエン酸)、アラキドン酸(5,8,11,14−エイコサテトラエン酸)等が挙げられる。種々のU基(および、該当する場合は飽和長鎖基(L))は、大豆、ベニバナ、ヒマワリ、ゴマ、落花生、コーン、オリーブ、米糠、カラシ種、綿実、ケシの種、菜種、魚、メドウフォーム等の油から得られた脂肪酸の混合物か、ババスー油、パーム油、獣脂、ラード、シアバター等のような脂肪か、またはホホバ油のような植物ワックスから得ることができる。
トリグリセリド調製のための出発材料は、市販品から得るか、または天然源から分離することができる。別様には、成分トリグリセリドは、天然または加工した脂肪または油、あるいはそれらの画分から分離することができる。必要とされるか望ましい場合、混合物は、水蒸気脱臭、濾過、分別蒸留、および類似した精製方法を用いて精製することができる。
以下の実施例は、本発明を例証するために含めたものであり、限定するためのものではない。特に明記しない限り、全ての部分および割合は、重量によるものである。全ての特許、参考文献、および本願明細書で参照した出版物は、参照することにより本願明細書に組み込まれる。
実施例1
構造化グリセロールエステル組成物は、塩基触媒エステル交換を経て調製して、主として2つの長鎖飽和脂肪酸および1つの短鎖脂肪酸を有するグリセリドエステルを有するトリグリセリド混合物を形成した。この構造化脂質を生成するために、下記の表1に記載された脂肪酸成分の混合物を、触媒量のナトリウムメトキシド(約0.3パーセント)の存在下で、125℃で20分間激しく撹拌してランダムにエステル交換した。得られた粗混合物を、ワイプド薄膜蒸発器によって約0.1トルで分画し、長鎖脂肪酸を1つしか持たない、より揮発性の高いトリグリセリドを除去した。蒸発器の残留物をさらに蒸留して、約84重量パーセントの、2つの長鎖飽和脂肪酸および1つの短鎖脂肪酸を有するトリグリセロールを含有する、クリーム色の固形を生成した。得られた混合物の組成物(完全なトリアシルグリセロールを毛管高温GCで測定したときのもの)を下記の表2に要約し、本願明細書の脂質組成物のためのマトリクス構築成分の一例を構成した。
Figure 0005537795
Figure 0005537795
Finleyの方法(非特許文献3)を用いたところ、ラットにおける給餌研究では、表2の組成物を有する生成物が、約3.8kcal/gの生物学的に利用可能なエネルギーを供給したことを示した。同様の長鎖および中鎖脂肪酸補足物を有する非構造化組成物では、約4.2kcal/gの生物学的に利用可能なエネルギーを供給すると推定される。理論によって制限されるものではないが、生物学的に利用可能なエネルギーの減少は、支配的なSGE形態(LLSおよび/またはLLM)によるステアリン酸およびパルチミン酸の不十分な吸収の結果であると考えられる。
実施例2
実施例1にて調製した構造化脂質組成物を、表3に記載される様々な量の大豆油(AC Humko社製)と混合した。次いで、混合物を電子レンジ内で融解して透明な液体を生成した。この試料は、AOCS(American Oil Chemsits’ Society:米国油化学会)の公定法Cd 16b−93に基づいて、パルスNMRによって分析して、異なる温度における平衡固形または固形脂肪含量を測定した。結果を表3に示す。比較のため、種々のレベルのトランス型不飽和脂肪酸を有する次の2つの対照油の試験も行った。(1)約42乃至約45パーセントのトランス型不飽和脂肪酸および約20パーセントの飽和脂肪酸を有する、Soy Spray2油(SS2)(ADM社)、および(2)約78パーセントの大豆油と、約8パーセント未満のトランス型不飽和脂肪酸を有する約22パーセントの部分的に水素化した綿実油とを有する、LTB−1油(Kraft Foods社)。
Figure 0005537795
所望の固形機能性に基づいて、試験油試料番号3および4は、概して、周囲温度(約21℃乃至約27℃、約70°F乃至約80°F)にて、高TFA対照のものと同じか、またはそれ以上の固形脂肪含量であったが、約38℃(約100°F)のほぼ体温にて、依然として同レベルの固形脂肪含量であった。
実施例3
実施例3による4つの試験試料を全出力の電子レンジ内で十分な時間加温して、透明な液体を生成した。各液体は、周囲温度(約25℃)にて撹拌を行わずに冷却しておき、各試料が約1時間の間に固体マトリクスを形成する能力を観察した。観察結果を下記の表4に示す。
Figure 0005537795
試料が周囲温度(約25℃)と完全に平衡したときに、試料2乃至4は、液体を排出するような転化がほとんどまたは全く成されず、周囲温度にて固形脂肪マトリクスとして機能する能力を示した。
実施例4(比較例)
部分的に水素化した大豆油ショートニング(Soybean Spray Oil、ADM社)を、実施例2のようにパルスNMRによって分析した。結果を下記の表5に示す。
Figure 0005537795
本実施例の結果を実施例2の試料4と比較すると、試料4の脂質−油混合物は、周囲温度(21℃乃至27℃、70°F乃至80°F)にて、本実施例の部分的に水素化したショートニングの比較例よりも、大幅に多くのマトリクス固形物を有した。周囲温度にて、実施例2の試料4の組成物は、22乃至38パーセントの固形脂肪含量であったが、比較例のショートニングは14乃至20パーセントの固形脂肪であった。さらに、試料4はまた、体温(約38℃、約100°F)以上にて、類似した固形脂肪含量であった。
実施例5
構造化グリセロールエステル組成物を、1,3位特異リパーゼ触媒を使用して調製し、1,3−ジアシルグリセリドを含むマトリクス構築成分を形成した。下記の表6に記載される、グリセロール(Aldrich Chemical社)、およびオレイン酸(Nu−Chek Prep、Elysian、MN)とステアリン酸(Nu−Chek Prep社)との混合物を、約150トルおよび約55℃で真空にし、1,3位特異的リパーゼ触媒(Lipozyme Rmim、Noro Novodisk)に晒した。この接触を約1.5乃至2.5時間保持して、1,3−ジアシルグリセロール複合物へ実質的に変換させた。DAG組成物を、濾過、乾燥、および短経路(分子)蒸留を行うことによって触媒から分離させて未反応の脂肪酸を除去し、下記の表6に記載されるマトリクス構築成分を得た。
Figure 0005537795
表6の組成物を種々のステアリン酸塩レベルに蒸留して、上記の実施例2のように、固形脂肪含量を分析した。結果を下記の表7に要約する。
Figure 0005537795
実施例6
20および25パーセントステアリン酸塩(上述の実施例5にて説明したもの)、および、80および75パーセント不飽和化合物をそれぞれ有する機能性脂質組成物の固形脂肪含量を分析し、種々の従来のショートニング(Super Hymo、クリームクッキーフィラー(ADM社)、バターチップ(Golden Brands社))と比較した。脂肪組成物は、上記の実施例2のように固形脂肪含量を分析し、その結果を表8に示す。
Figure 0005537795
実施例7
完全飽和の植物油から得られた約10パーセントのパルミチン酸および約87パーセントのステアリン酸を有するDAG組成物は、固形脂肪含量だけを調査して、大豆油に溶解した。DAG組成物単独(100パーセント)、および大豆油と混合したDAG組成物の固形脂肪含量を、表9に示す。
Figure 0005537795
上記の表9のデータは、適当なレベルの完全飽和のDAGは、機能マトリクス源を液体植物油に提供できることを示している。上記の表9に要約した全ての脂質組成物は、概して、約100°F(約38℃)にて約10パーセントを超える固形脂肪含量の機能マトリクスを形成したが、これらの脂質組成物は、蝋のような口当たりのために感覚刺激的に好ましいものとならないが、一部の用途には好適なものとなり得る。
本方法および組成物の性質を説明するために、本願明細書において図とともに説明した部分および成分の、細目、材料、および機構の種々の変更は、添付の請求項に示された原理および趣旨の範囲内で、当業者によって行うことができる。

Claims (22)

  1. 下記の組成式を有するトリグリセリドの混合物を含む、5乃至75重量パーセントのマトリクス構築成分であって、
    Figure 0005537795
    前記混合物内の少なくとも50重量パーセントの前記トリグリセリドは、14個乃至24個の炭素原子を有する長鎖飽和脂肪酸残基として、R1、R2、およびR3基のうちの2つを有するトリグリセリドで末端グリセロール位置よりも、隣接するグリセロール位置に長鎖飽和脂肪酸残基を有するトリグリセリドを多く含む、マトリクス構築成分と、
    25乃至95重量パーセントの可食性液体油と、
    を含む、脂質組成物であって、
    前記マトリクス構築成分は、70°F(21℃)乃至80°F(27℃)の温度にて、0.05乃至60パーセントの前記脂質組成物の固形脂肪含量を形成するのに効果的である、
    脂質組成物。
  2. 前記脂質組成物は、基本的にトランス型不飽和脂肪酸を含まない、請求項1に記載の脂質組成物。
  3. 前記脂質組成物は、100°F(38℃)以上の温度にて、2パーセント未満の固形脂肪含量を有する、請求項2に記載の脂質組成物。
  4. 長鎖飽和脂肪酸残基としてR1、R2、およびR3基のうちの2つを有する前記トリグリセリドは、60乃至95パーセントが、隣接するグリセロール位置に長鎖飽和脂肪酸残基を有する、請求項に記載の脂質組成物。
  5. 長鎖飽和脂肪酸残基としてR1、R2、およびR3基のうちの2つを有する前記トリグリセリドは、5乃至40パーセントが、末端グリセロール位置に長鎖飽和脂肪酸残基を有する、請求項に記載の脂質組成物。
  6. 前記R1、R2、およびR3基の他方は、2個乃至4個の炭素原子を有する短鎖脂肪酸残基、または6個乃至12個の炭素原子を有する中鎖脂肪酸残基から選択される、請求項に記載の脂質組成物。
  7. 前記脂質組成物は、22乃至50パーセントの前記マトリクス構築成分を有し、前記脂質組成物は、70°F(21℃)乃至80°F(27℃)にて、1乃至40パーセントの固形脂肪含量を有する、請求項に記載の脂質組成物。
  8. 前記可食性液体油は、大豆油、オリーブ油、コーン油、パーム油、パーム核油、菜種油、綿実油、カノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、高オレイン酸油、低リノレン酸油、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項1に記載の脂質組成物。
  9. 前記マトリクス構築成分は、パルミチン酸残基と、ステアリン酸残基との混合物を含む、請求項1に記載の脂質組成物。
  10. 前記マトリクス構築成分は、パルミチン酸残基よりも、ステアリン酸塩残基を多く含む、請求項に記載の脂質組成物。
  11. 長鎖飽和脂肪酸残基としてR1、R2、およびR3基のうちの2つを有する前記トリグリセリドは、40乃至95パーセントのステアリン酸塩を含む、請求項10に記載の脂質組成物。
  12. 前記マトリクス構築成分は、ジグリセリドの混合物を含み、前記混合物内の少なくとも20重量パーセントの前記ジグリセリドは、長鎖飽和脂肪酸残基としてR1、R2、およびR3基のうちの2つを有する、請求項2に記載の脂質組成物。
  13. 前記マトリクス構築成分は、隣接するグリセロール位置よりも、末端グリセロール位置に、長鎖飽和脂肪酸残基を有するトリグリセリドを多く含む、請求項12に記載の脂質組成物。
  14. 少なくとも56パーセントの1,2−ステアロイル−3−ブチリル−グリセロールを含む、13乃至50パーセントのトリグリセリド混合物と、
    50乃至87パーセントの可食性液体油と、
    を含む、脂質組成物であって、
    前記脂質組成物は、70°F(21℃)乃至80°F(27℃)の温度にて、0.1乃至38パーセントの固形脂肪含量を有し、前記脂質組成物は、100°F(38℃)以上の温度にて、2パーセント未満の固形脂肪含量を有する、
    脂質組成物。
  15. 前記トリグリセリド混合物は、少なくとも28パーセントの1,3−ステアロイル−2−ブチリル−グリセロールを含む、請求項14に記載の脂質組成物。
  16. 前記脂質組成物は、基本的にトランス型不飽和脂肪酸を含まない、請求項14に記載の脂質組成物。
  17. 前記可食性液体油は、大豆油、オリーブ油、コーン油、パーム油、パーム核油、菜種油、綿実油、カノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、高オレイン酸油、低リノレン酸油、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項14に記載の脂質組成物。
  18. 少なくとも20パーセントのジ−ステアロイル−グリセロールを含む、5乃至20パーセントのジグリセリドの混合物と、
    80乃至95パーセントの可食性液体油と、
    を含む、脂質組成物であって、
    前記脂質組成物は、70°F(21℃)乃至80°F(27℃)の温度にて、5乃至22パーセントの固形脂肪含量を有し、
    前記脂質組成物は、100°F(38℃)の温度にて、15パーセント未満の固形脂肪含量を有する、
    脂質組成物。
  19. 前記ジグリセリドの混合物は、少なくとも50パーセントの1,3−ステアロイル−グリセロールを含む、請求項18に記載の脂質組成物。
  20. 前記ジグリセリドの混合物は、少なくとも30パーセントの1,2−ステアロイル−グリセロールを含む、請求項19に記載の脂質組成物。
  21. 前記脂質組成物は、基本的にトランス型不飽和脂肪酸を含まない、請求項20に記載の脂質組成物。
  22. 前記可食性液体油は、大豆油、オリーブ油、コーン油、パーム油、パーム核油、菜種油、綿実油、カノーラ油、ベニバナ油、ヒマワリ油、高オレイン酸油、低リノレン酸油、およびそれらの混合物から成る群から選択される、請求項18に記載の脂質組成物。
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