JP5771934B2 - 細胞染色方法及び細胞染色用キット - Google Patents

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本願は、細胞、特に血液中の細胞を染色する細胞染色方法及び細胞染色用キットに関する。
細胞の染色は、細胞を観察する上では欠かせない工程の一つである。目的とする細胞を染色することによって、当該目的とする細胞とそうでない他の細胞との区別が明確にできる。
例えば、癌患者の血液中における腫瘍細胞の検出では、当該腫瘍細胞の染色が大いに重要である。
癌患者の血液中においては腫瘍細胞が存在している。そこで、循環する血液中の腫瘍細胞の有無や個数を検出することにより、癌に罹っているか否かあるいは、癌患者に対する治療の効果を判断することに利用できる。しかしながら、血液中に循環する腫瘍細胞の濃度は非常に低く、10〜10個の細胞中にわずか数個の低濃度で存在する。例えば、血液10mlのサンプルに対して含まれる腫瘍細胞は数個程度である。
この癌に罹っているか否かの判断では、血液中の目的とする非常に少ない腫瘍細胞を染色し、その染色後の腫瘍細胞の有無を検出することによって判断している。従って、細胞の染色が十分でなければ、腫瘍細胞が血液中に存在するにも関らず、腫瘍細胞が検出できないということが起こり、正確な診断ができない。よって、目的細胞の染色が十分行われることが求められている。また、細胞を染色して観察するまでの何らかの工程において、細胞をロスしてしまうことが懸念されている。腫瘍細胞は非常に少ないため、数個の腫瘍細胞のロスであっても正確な診断に利用できない、ということが起こる。
細胞を染色する技術として細胞等の検体の捕捉および染色処理を水平に保持したメンブレンフィルタ上で行うことが開示されており、該メンブレンフィルタの下面に吸収性および保水性に優れた毛細管濾過材を設け、細胞等の検体を含んだ溶液(以下、検体溶液ともいう)をメンブレンフィルタ上に注入し、濾過材による毛細管現象で濾過材に保水された検体溶液を吸引ポンプで吸引濾過すること、及び染色に必要な溶液をメンブレンフィルタ上に注入してメンブレンフィルタ上に捕捉された検体を浸した後、その溶液を吸引ポンプで吸引濾過することが開示されて(例えば、特許文献1参照)いる。しかしながら、この方法では、検体溶液を吸収する毛細管濾過材を吸引ポンプで吸引して吸引濾過を行っており、また、細胞をフィルタ上で染色液により染色処理する際にも、その染色液の濾過に吸引ポンプで吸引して吸引濾過を行っており、吸引ポンプによる吸引が強いとフィルタ上の細胞が破壊されてしまい検出すべき細胞のロスが生じる可能性があった。また、細胞をフィルタ上で染色液により染色処理する場合には、毛細管濾過材による染色液の吸収によって、細胞の染色が十分でないまま染色液が吸引されてしまい、細胞の染色が不十分であった。
また別の態様として、吸収剤材料(吸収剤パッド)を覆うフィルタの表面に細胞懸濁液を添加し、懸濁液の溶液等はフィルタを通過して吸収剤材料に吸収させるとともに、フィルタの表面に細胞を捕捉させフィルタの表面に捕捉された細胞をスライド(スライドグラス)上に圧力転写した後、細胞(試料)が移されたスライドをスライド作製装置から取り出し、その後スライド上で当該細胞を染色することが開示されて(例えば、特許文献2参照)いる。この方法では、細胞の捕捉は吸収剤材料を覆うフィルタ上で行われているが、その後、フィルタ上に捕捉された細胞はスライド上に圧力転写により移され、当該スライド上で細胞の染色が行われている。すなわち、フィルタ上に捕捉された細胞は、スライド上に圧力転写により移された後に染色液により染色される。このように、細胞をフィルタ上からスライド上に移す場合には、細胞を全て移すことの困難性や圧力転写による細胞の破壊によって、細胞のロスが生じてしまっていた。
このように特許文献1及び2に記載の方法では、細胞の染色が不十分であったり、細胞のロスが生じたりしており、このような結果、細胞の検出感度が低下していた。
特開平02−129531号公報 特表2003−529768号公報
本願発明は、このような問題に鑑み、細胞のロスを少なくし、十分に細胞の染色が可能である細胞染色方法、およびそれに用いられる細胞染色用キットを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.水分吸収体上に接触して配置されたフィルタ上に、細胞懸濁液を添加して細胞を展開した後、前記フィルタを前記水分吸収体から離間し、離間された前記フィルタ上に細胞染色液を添加して細胞の染色を行い、その後前記細胞染色液を添加した前記フィルタを、前記細胞染色液が吸収される染色液吸収体上に接触して配置することを特徴とする細胞染色方法。
2.前記細胞懸濁液を添加する前に、前記フィルタを前記水分吸収体上に接触して配置する際には、前記水分吸収体の上面と前記フィルタの下面との少なくとも一方が濡れた状態となるように、前記水分吸収体及び前記フィルタの少なくとも一方に水分を付与することを特徴とする前記1に記載の細胞染色方法。
3.前記フィルタの孔径が0.1μm以上50μm以下であることを特徴とする前記1または2に記載の細胞染色方法。
4.前記フィルタの前記水分吸収体からの離間は、前記細胞懸濁液中の細胞が前記フィルタ上に固定された後に行うことを特徴とする前記1〜3の何れか一項に記載の細胞染色方法。
5.前記細胞の染色は、前記フィルタ上に前記細胞染色液を添加した後、3分間以上40分間以下インキュベートすることにより行うことを特徴とする前記1〜4の何れか一項に記載の細胞染色方法。
6.前記フィルタ上に前記細胞懸濁液を添加して細胞を展開する際に、強制的な吸引は行わないことを特徴とする前記1〜5の何れか一項に記載の細胞染色方法。
7.前記水分吸収体は、複数の水分吸収体を積層したものであることを特徴とする前記1〜6の何れか一項に記載の細胞染色方法。
8.前記細胞懸濁液には、少なくとも血液中の稀少細胞を含んでいることを特徴とする前記1〜7の何れか一項に記載の細胞染色方法。
9.前記染色液吸収体は前記水分吸収体であることを特徴とする前記1〜8の何れか一項に記載の細胞染色方法。
10.前記1〜9の何れか一項に記載の細胞染色方法に用いられ、互いに接触・離間可能な前記フィルタと前記水分吸収体とを有することを特徴とする細胞染色用キット。
本発明によれば、細胞の展開及び染色時に水分吸収体及びフィルタを適時に離間・接触することにより、細胞のロスが少なく、十分に細胞の染色を行うことが可能となった。また本発明を細胞検出に適用した際には、検出感度の低下を抑制することができた。
水分吸収体とフィルタからなる細胞染色用キット(フィルタ水分吸収体一体化デバイス)の一例を示す図である。 細胞懸濁液を水分吸収体フィルタ一体化デバイスに添加して細胞を展開した状態を模式的に示す図である。 本発明に係る細胞染色工程の概要を示す図である。 染色したJurkat細胞の蛍光顕微鏡による細胞像の拡大図である。 染色したJurkat細胞の蛍光顕微鏡による細胞像の全体図である。
本発明を実施の形態に基づいて説明するが、本発明は該実施の形態に限定されない。
<フィルタ>
本発明に係るフィルタとは、細胞を保持でき、水分を透過させることができるものであれば何れのフィルタに限定されるものではないが、本発明で好ましく用いられるフィルタとしては、例えばポリエステル不織布にセルロースアセテートをコーティングした多孔質フィルタ、セルロース混合エステルタイプメンブレンフィルター、セルロースアセテートタイプメンブレンフィルタ、PTFEタイプメンブレンフィルタ、トラックエッチングポリカーボネートタイプフィルタ等を挙げることができる。これらのフィルタの中でも、平面が比較的平滑かつ光透過性の特徴を有するものが特に好ましく、そのようなフィルタとしては、例えば、トラックエッチングポリカーボネートタイプフィルタを挙げることができる。フィルタの孔径は、0.1μm以上50μm以下の範囲が好ましい。
<水分吸収体>
本発明に係る水分吸収体とは、毛細管現象を利用して水分を吸収するものであればどのようなものでも良いが、例えば、綿、脱脂綿、濾紙、ペーパータオル・トイレットペーパー・ティッシュなどの各種吸水紙、ポリアクリル酸ナトリウムなどの高吸水性高分子(Superabsorbent Polymer:SAP)を挙げることができる。
<細胞染色用キット>
本発明に係る細胞染色用キットとは、上述したフィルタと水分吸収体と備えたキットである。細胞を展開する際に両者を重ねるなどして接触させ、フィルタ上に添加された細胞懸濁液の溶液を水分吸収体により吸収しながらフィルタ上に細胞を展開させ、細胞を染色する際には、水分吸収体をフィルタから離間してフィルム上の細胞の染色を行うことができるものである。さらに、細胞染色用キットは、細胞の染色後、フィルタに水分吸収体を接触させ、不要となった細胞染色液を水分吸収体で吸収するように用いることができるものであっても良い。
<水分吸収体一体型フィルタ>
本発明に係る水分吸収体一体型フィルタとは、上述したフィルタと水分吸収体とを分離可能にあらかじめ積層し接着して一体化したフィルタである。当該フィルタ水分吸収体一体型デバイスは細胞の染色工程の前にフィルタと水分吸収体とを分離して細胞染色液を添加するように用いられるものである。
以下、本発明に係る具体的な細胞染色方法及び細胞染色用キットについて図面を用いて説明する。
図1は、本発明に係る細胞染色用キット(細胞染色用の水分吸収体一体型フィルタ)の一例を示す図である。
図1において、ガラス基板1上に、細胞染色用キットである水分吸収体2及びフィルタ3が積層して接触配置させたものである。本実施の形態においては、細胞染色用キットである水分吸収体2とフィルタ3とをその使用にあたり、水分吸収体2上にフィルタ3を単に重ねて配置しているが、予め水分吸収体2とフィルタ3とを分離可能に接着しておき、細胞染色用の水分吸収体一体型フィルタとしてそれを用いることもできる。水分吸収体2とフィルタ3との面積の大小関係は特に制限されるものではない。
図1に示すように、水分吸収体2上にフィルタ3を重ねるなどして接触させた状態で、フィルタ3上に細胞懸濁液を添加することにより、毛細管現象によって水分吸収体2で細胞懸濁液中の水分を吸収しつつ、細胞は、フィルタ水分吸収体一体型デバイスAのフィルタ3上に細胞懸濁液を添加することにより展開する。
図2は、細胞懸濁液を水分吸収体2上に接触して配置されたフィルタ3に添加し細胞を展開した状態を模式的に示した図である。ここで、細胞4は、互いに重なることなくフィルタ3上に展開されている。水分吸収体2に接触した状態のフィルタ3上に細胞懸濁液が添加されると、水分吸収体2により細胞懸濁液の液体は吸収され、細胞4はフィルタ3上に重なることなく展開される。
図3に、本発明に係る細胞染色工程の概要を示す。
図3の(a)に示すように、細胞4を含んだ細胞懸濁液5をフィルタ3上に添加した後、矢印に示すように細胞懸濁液5の液体は毛細管現象により水分吸収体に2吸収される。本発明では、この細胞4の展開工程、即ち細胞懸濁液5の濾過工程において、吸引ポンプ等を用いた強制的な吸引による液体の濾過・排出は行ない。
一般に、吸引ポンプ等を用いた吸引排出を行う場合には、吸引圧が強いため、フィルタを支えるためにフィルタホルダを用いる。該フィルタホルダには例えば10個程度の穴が設けられており、このようなフィルタホルダを介して吸引ポンプ等で吸引を行うと、フィルタホルダの穴の部分にのみ吸引圧がかかることになる。これにより、吸引圧に不均一が生じ、フィルタ上での細胞の展開においてフィルタの広い面積を利用できていなかった。すなわち、フィルタホルダの穴に対応するフィルタの位置に、細胞が重なって集積されたり、強い吸引圧によって細胞の破壊が生じたりしていた。このように、吸引ポンプ等を用いた強制的な吸引を伴う細胞懸濁液5の濾過では、細胞がフィルタ上に重なることなく、かつ細胞が破壊されずにフィルタ上に展開することができていなかった。一方、本発明では、上述したように水分吸収体による毛細管現象を利用することによって、細胞懸濁液5の水分を吸収するので、フィルタホルダを用いる必要がなく、緩やかに水分を吸収でき、細胞4がフィルタ上で重なることを防止し、かつ細胞が破壊されることもなく、フィルタ上に広く細胞を展開することができる。ここで、本実施の形態の水分吸収体2は1枚に限らず、2枚以上用いてフィルタ3上の水分を吸収しても良く、この場合、水分吸収体2を1枚用いた場合に比べて水分吸収量が増加し、水分吸収速度が速くなるので好ましい。水分吸収体2を用いる枚数は限定されるものではない。
次に、図3の(b)に示すように、フィルタ3と水分吸収体2とを離間もしくは分離する。フィルタ3と水分吸収体2とを離間することによって、フィルタ3上に液体を添加したとしても、当該液体はフィルタ3上に保持される状態とすることができる。
細胞が展開されたフィルタ3を水分吸収体2から離間した後、フィルタ3上に細胞染色液6を添加する。図3(c)は、細胞染色液6をフィルタ3上に添加した図を示している。細胞染色液6を用いて、細胞4を十分に蛍光観察できる程度に染色する必要があり、細胞染色液6による湿潤状態でしばらくの間インキュベートし細胞4をフィルタ3上で染色する。インキュベートする時間としては、細胞の種類により異なり一概には規定できないが、細胞4が十分に染色される時間であれば特に限定されない。好ましくは3〜40分間の間の時間インキュベートすることである。約3〜40分間インキュベートすることによって、細胞4を十分に染色できる。特に細胞4が血液中の稀少細胞であれば、後述する蛍光観察に支障がなく細胞4を検出できる。インキュベートする環境としては、室温であれば問題なく、細胞を破壊しない環境であれば良い。
細胞の染色方法としては、例えば核内のDNAを染色するDAPI染色やヘキスト染色、細胞種に特異的な抗体を用いる免疫染色を用いることができる。免疫染色としては、例えば白血球共通抗原CD45、腫瘍マーカーCK(サイトケラチン)を対象とした特異的抗体を用いて染色が行われる。液交換の対象となる液体としては、細胞を固定するPFAなどの液体、検体を希釈するための懸濁液または希釈液、特定の細胞を検出するための各種反応試薬および洗浄試薬としてPBSなどがある。
フィルタ3上で、細胞染色液6により細胞4を十分染色した後、細胞染色液6をフィルタ3上から除くために、細胞染色液6を保持しているフィルタ3の下から水分吸収体2を染色液吸収体として接触させる。図3(d)は、十分な細胞の染色が行われた後、細胞染色液6を保持したままのフィルタ3を、水分吸収体2上に積層して接触配置された状態を示している。図3(d)の矢印で表した様に、細胞染色液6は水分吸収体2に毛細管現象を利用して吸収されていく。細胞染色液6を水分吸収体2に吸収させる場合でも、上述したように水分吸収体2は2枚用いてもよく、1枚に限定されない。この場合も水分吸収体2の枚数が多ければ多いほど水分吸収量が増加する。
細胞が染色された後、必要に応じて、細胞染色液6の洗浄処理を行っても良い。当該洗浄処理においても、細胞染色液6を水分吸収体2で吸収した後、フィルタ3と水分吸収体2とを分離した状態で、洗浄液をフィルタ3上に添加し、その後再び水分吸収体2をとり付けて、洗浄液を吸収するという工程を経ても良い。
細胞染色後の細胞4の観察には、細胞染色液あるいは更に洗浄液を除去した後に細胞4を保持しているフィルタ3を、水分吸収体2から分離してスライドグラス上に置き、蛍光顕微鏡を用いて細胞像を観察する。この時、細胞4が保持されているフィルタ3の面をスライドグラス側になるように置いて密着させると、さらにその後の取り扱いによっても細胞のロスを防ぐことができるので好ましい。
蛍光顕微鏡としては、蛍光を測定できるものなら特に限定されるものではないが、例えば、蛍光顕微鏡としては、CarlZeiss社observer D1などを用いることができる。
図4及び5は細胞染色後の細胞4の蛍光顕微鏡による、細胞像を示す。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
《フィルタ及び水分吸収体の一体化》
フィルタ(GE社ニュークリポアメンブレン(φ0.4μm))下面をPBS(Phosphate Buffered Saline)で濡らし、水分吸収体(GE社ブロッティング用濾紙GB005)上面に合わせてPBSで濡れているフィルタ下面をとり付けて水分吸収体とフィルタとを一体化した(以下、フィルタ水分吸収体一体化デバイスともいう)。
《細胞懸濁液の調製》
Jurkat細胞を3%パラホルムアルデヒドにて処理した後、当該処理後のJurkat細胞をPBSに懸濁して細胞懸濁液(5.5×10細胞/ml)を調製した。
実施例1
《染色方法Aで染色したJurkat細胞》
上記で作製したフィルタ水分吸収体一体化デバイスのフィルタ上面に、上記で調製したJurkat細胞の細胞懸濁液を10μl添加した。フィルタ上面の水分を、約5〜10分間、十分にフィルタ水分吸収体一体化デバイスの水分吸収体に吸収させた。
その後、フィルタ水分吸収体一体化デバイスのフィルタと水分吸収体とをフィルタ上に捕捉されている細胞を落とさないよう分離し、分離したフィルタを空洞の筒状支持体上部に載せ、細胞染色液α(Anti CD45 Alexa 488 conjugate)を細胞が補足されているフィルタ上に添加した。添加後、約30分間湿潤状態にてインキュベートした。インキュベート後、細胞染色液αを上面に保持しているフィルタの下面に、再び水分吸収体をとり付け水分吸収体とフィルタ下面を接触させることでフィルタ水分吸収体一体化デバイスとし、細胞染色液αを水分吸収体に吸収させた。
その後、細胞を洗浄するために、100μlの洗浄液PBSを、フィルタ上面に3回に分けて添加して、細胞染色液αを洗い流した。
次に、フィルタ水分吸収体一体化デバイスを再びフィルタと水分吸収体とにフィルタ上に捕捉されている細胞を落とさないよう分離し、分離したフィルタを空洞の筒状支持体上部に載せ、細胞染色液β(DAPI)をフィルタ上に添加した。添加後、約5分間湿潤状態でインキュベートした。インキュベート後、細胞染色液βを上面に保持しているフィルタの下面に、再び水分吸収体をとり付け水分吸収体とフィルタ下面を接触させることでフィルタ水分吸収体一体化デバイスとし、細胞染色液βを水分吸収体に吸収させた。
その後、細胞を洗浄するために、100μlの洗浄液PBSを、フィルタ上面に3回に分けて添加して、細胞染色液βを洗い流し、染色方法Aで染色したJurkat細胞を得た。
得られた、細胞像の蛍光顕微鏡による拡大図を図4(a)に全体図を図5(a)に示す。
比較例1
《染色方法Bで染色したJurkat細胞》
実施例1において、細胞染色液αを添加する際に、フィルタ水分吸収体一体化デバイスを分離せずに、細胞染色液αを添加したこと、及び細胞染色液βを添加する際に、フィルタ水分吸収体一体化デバイスを分離せずに、細胞染色液βを添加したこと、を除いては、実施例1と同様の操作を行って、染色方法Bで染色したJurkat細胞を得た。
得られた、細胞像の蛍光顕微鏡による拡大図を図4(b)に示す。
比較例2
《染色方法Cで染色したJurkat細胞》
上記で作製したフィルタ水分吸収体一体化デバイスのフィルタ上面に、上記で調製したJurkat細胞の細胞懸濁液を10μl添加した。フィルタ上面の水分を、約5〜10分間、十分に水分吸収体フィルタ一体化デバイスの水分吸収体に吸収させた。
その後、フィルタを水分吸収体から分離し、分離したフィルタの細胞を保持している面(上面)を下にしてスライドグラス上に載置し、細胞が破壊されない程度にフィルタを上から押圧し、約3分間静置した後、スライドグラスからフィルタを剥離し細胞をスライドグラスに転写した。
細胞が転写されたスライドグラス上に細胞染色液α(Anti CD45 Alexa 488 conjugate)を添加した。添加後、約30分間湿潤状態にてインキュベートした。インキュベート後、細胞染色液αをピペットにより吸引した。
細胞を洗浄するために、100μlの洗浄液PBSを、スライドグラス上に3回に分けて添加して、細胞染色液αを洗い流した。残存した洗浄液PBSをピペットにて吸引した後、細胞染色液β(DAPI)をスライドグラス上に添加した。添加後、約5分間湿潤状態でインキュベートした。インキュベート後、細胞染色液βをピペットにて吸引し、その後、細胞を洗浄するために、100μlの洗浄液PBSを、フィルタ上面に3回に分けて添加して、細胞染色液βを洗い流し、残存した洗浄液PBSをピペットにて吸引し、染色方法Cで染色したJurkat細胞を得た。
得られた、細胞像の蛍光顕微鏡による拡大図を図4(c)に全体図を図5(b)に示す。
<染色されたJurkat細胞の評価>
染色方法A〜Cで染色した各々のJurkat細胞の評価を以下のように行った。結果を表1及び表2に示した。
(蛍光値)
蛍光値を求めるために、細胞染色液αを用いて染色した染色方法A〜Cの各々のJurkat細胞を観察した。染色方法A〜Cで染色したJurkat細胞については、フィルタ水分吸収体一体化デバイスを分離し、フィルタの細胞を保持している面(上面)がスライドグラスと接触するようにして、フィルタをスライドグラス上に置いた。その後、蛍光顕微鏡(carlzeiss社Observer D1)を用いて細胞像を観察した。染色方法Cで染色したJurkat細胞については、スライドグラス上にあるので、そのまま、上記した蛍光顕微鏡を用いて細胞像を観察した。
蛍光値は、細胞染色液αで染色したJurkat細胞によるものであり、Carlzeiss社AxioVision内の濃度測定アルゴリズムを用いて細胞7個あたりのAlexa488の強度(単位はソフトウェア独自単位[Grey])として求めた。結果を表1に示した。
(細胞数)
最終的に得られた細胞数を求めるために、細胞染色液βを用いて染色した染色方法A〜Cの各々のJurkat細胞を、上記蛍光値の測定で使用した蛍光顕微鏡を用いて観察した。
表1及び表2より本発明の染色方法Aで染色したJurkat細胞は蛍光値及び細胞数ともに優れていることがわかった。染色方法Cで染色したJurkat細胞は、蛍光値が低く染色工程で十分に染色されていないことがわかった。図4の(b)は、染色方法Bで染色を行ったJurkat細胞であるが、他の染色方法(A及びC)に比べて、明らかに検出精度の低い細胞像であった。比較例である染色方法Cで染色したJurkat細胞では、細胞をスライドグラスに転写して染色工程を行っているので、転写の際に細胞のロスがみられ最終的に得られる細胞数が少なくなっていた。図5の(a)及び(b)から明らかなようにJurkat細胞の数に違いがみられた。全体的な細胞数が少ないために、蛍光値も染色方法Aで染色したJurkat細胞に比べ低いことがわかった。
本発明では、フィルタ水分吸収体一体型デバイスを用いて染色工程を行っており、染色が十分に行われ、かつ細胞のロスも少ない細胞の染色が行える。また、該フィルタ水分吸収体一体化デバイスでは、フィルタを2枚積層して用いた場合、実施例1のフィルタ1枚のみの場合に比べて、吸収できる水分量が多くなり、水分量が多い場合に適していることがわかった。
なお、以上の実施の形態においては、細胞の十分な染色が行われた後、不要となった細胞の染色液をフィルタから除去する際に用いる染色液吸収体として、細胞懸濁液の濾過に使用した水分吸収体を再びフィルタに接触させて細胞染色液やその洗浄液を吸収する例を示したが、染色液吸収体としては、別の新たな水分吸収体を用いても、また更に当該水分吸収体とは種類の異なる吸収体を用いても良いことは勿論である。
1 ガラス基板
2 水分吸収体
3 フィルタ
4 細胞
5 細胞懸濁液
6 細胞染色液

Claims (10)

  1. 水分吸収体上に接触して配置されたフィルタ上に、細胞懸濁液を添加して細胞を展開した後、前記フィルタを前記水分吸収体から離間し、離間された前記フィルタ上に細胞染色液を添加して細胞の染色を行い、その後前記細胞染色液を添加した前記フィルタを、前記細胞染色液が吸収される染色液吸収体上に接触して配置することを特徴とする細胞染色方法。
  2. 前記細胞懸濁液を添加する前に、前記フィルタを前記水分吸収体上に接触して配置する際には、前記水分吸収体の上面と前記フィルタの下面との少なくとも一方が濡れた状態となるように、前記水分吸収体及び前記フィルタの少なくとも一方に水分を付与することを特徴とする請求項1に記載の細胞染色方法。
  3. 前記フィルタの孔径が0.1μm以上50μm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の細胞染色方法。
  4. 前記フィルタの前記水分吸収体からの離間は、前記細胞懸濁液中の細胞が前記フィルタ上に固定された後に行うことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の細胞染色方法。
  5. 前記細胞の染色は、前記フィルタ上に前記細胞染色液を添加した後、3分間以上40分間以下インキュベートすることにより行うことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の細胞染色方法。
  6. 前記フィルタ上に前記細胞懸濁液を添加して細胞を展開する際に、強制的な吸引は行わないことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の細胞染色方法。
  7. 前記水分吸収体は、複数の水分吸収体を積層したものであることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の細胞染色方法。
  8. 前記細胞懸濁液には、少なくとも血液中の稀少細胞を含んでいることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の細胞染色方法。
  9. 前記染色液吸収体は前記水分吸収体であることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の細胞染色方法。
  10. 請求項1〜9の何れか一項に記載の細胞染色方法に用いられ、互いに接触・離間可能な前記フィルタと前記水分吸収体とを有することを特徴とする細胞染色用キット。
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