JP5773769B2 - 粉体粒子の熱処理方法及びトナーの製造方法 - Google Patents

粉体粒子の熱処理方法及びトナーの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、またはトナージェット方式記録法の如き画像形成方法に用いられるトナーの熱処理装置及びトナーの製造方法に関する。
電子写真技術を用いた画像形成装置は、オフィスや家庭におけるプリンターや複合機としてのみならず、近年では、広告やパンフレットなどの商業印刷用途においても用いられるようになってきた。そのため現像剤としてのトナーに求められる性能も多種多様化し、その用途ごとに応じた多品種のトナーが求められている。
近年、複写機やプリンター用の転写材として、普通紙やオーバーヘッドプロジェクター用フィルム(OHT)以外に、光沢紙等の厚紙やカード、葉書等の小サイズ紙等への多様なマテリアル対応の必要性が求められてきている。そのため転写性能としてトナーに要求される性能も一段と厳しくなりつつある。
これら転写効率を上げる手法の一つとして、粉砕法により製造されたトナー(以下、粉砕トナーともいう)を熱により球形化することにより改良させる検討が近年行われてきている。しかしながら、トナー形状を球形化しすぎると、電子写真工程内のクリーニング工程にて不具合が発生し易く、転写性とクリーニング性を両立するためトナーの球形化度の高度な制御が求められている。
粉砕トナーにおける熱球形化の方法としては、例えば、特許文献1においては、原料である粉体粒子を分散させるための旋回機構と、分散された粉体粒子を、その内側から加熱する加熱機構を持つ熱処理装置が提案されている。上記装置構成においては、原料の粉体粒子の分散気流と加熱気流が、逆の旋回方向となる様に粉体粒子を供給することにより分散を容易にし、所望の球形化度を確保している。しかしながら、粉体粒子の処理量の増加或いは長期の使用においては装置内への原料の融着等の弊害が発生することがあった。
また、上記装置構成においては、組成、物性等の異なる多品種の粉体粒子を連続的に製造する場合において、原料である粉体粒子の粒子径或いは比重の違いにより、装置内での原料分散が不十分となり、所望の球形度が得られなかったり、装置内への融着等を引き起こし易かった。
また特許文献2においては、原料である粉体粒子の分散気流を外周部から熱風を加え熱処理を行った後、側壁上部からの冷却風をスリット状に吹き込むことにより粒子の付着及び乱流を抑え、生産性を向上させるという提案がなされている(特許文献2参照)。
しかし、この装置構成では、原料である粉体粒子の分散気流を大量に必要とされるため加熱気流が冷却されてしまい、粉体粒子の球形化に必要以上の熱量をかけなくてはならない。このため、粉体粒子が装置内で受ける熱量にばらつきが生じ、均一な熱処理を行えず、処理後のトナー粒子の形状を均一化できない場合がある。また同様にして組成、物性等の異なる多品種の粉体粒子を連続的に製造する場合において、熱風温度及び熱風量調整が困難であり運転時間の延長、消費エネルギー増加の原因となり易かった。
このように、一定条件下での粉体粒子の球形化は可能であるものの、球形化度調整が容易で、多品種粉体粒子を連続的且つ、長期にわたり安定的に作り出すことのできる熱処理装置、製造方法が未だないのが現状である。
尚、本発明明細書内に記載されるトナー粒子の粗大粒子は、トナー粒子重量平均粒子径(D4)の2倍以上の粒子群を示す。
特開昭62−133466号公報 特開昭59−125742号公報
本発明の目的は、組成、物性等の異なる多品種の粉体粒子を連続的に製造する場合においても、条件変更時間を短縮化するとともに、長期に渡り安定的に、粉体粒子の球形化が可能な製造方法を提供することである。
本発明の目的は、転写性とクリーニング性を両立し高精細・高品位な画像を満足するトナーが得られる製造方法を提供することである。
本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有する粉体粒子を、熱処理装置を用いて熱処理する粉体粒子の熱処理方法であって、
該熱処理装置は、
(1)該粉体粒子の熱処理が行われる円筒形状の処理室と、
(2)該処理室に該粉体粒子を供給するための粉体粒子供給手段と、
該処理室に供給された該粉体粒子を熱処理するための熱風を該処理室に供給するための熱風供給手段と
4)熱処理された該粉体粒子を冷却するための冷風を該処理室に供給するための冷風供給手段と、
(5)該処理室の下端部側から熱処理された該粉体粒子を回収する回収手段と、
を有し、
円筒形状の該処理室は、その中心軸が垂直方向になるように設置されており、
該粉体粒子供給手段は、
i)該処理室の外周部の、熱風供給手段出口部よりも下流側に複数設けられており
ii)該粉体粒子供給手段の出口部から噴射される該粉体粒子の噴射方向を該処理室の垂直方向及び水平方向に関して調整可能な調整機構を具備しており
該熱風供給手段は、該処理室に供給される熱風が該処理室内を旋回するように設けられており、
該回収手段は、該処理室内を旋回する該粉体粒子の旋回方向を維持するように、該処理室の外周部に設けられており、
該処理室の垂直方向の断面において、
該粉体粒子供給手段の出口部から噴射される該粉体粒子の噴射方向と
水平方向と
により成される角度を垂直噴出角度α(°)とし、
該処理室の水平方向の断面において、
該粉体粒子供給手段の出口部から噴射される該粉体粒子の噴射方向と
該粉体粒子供給手段の出口部と該処理室の該中心軸とを水平方向に結ぶ方向と
により成される角度を水平噴射角度β(°)としたとき、
該垂直噴出角度α(°)及び該水平噴射角度β(°)が、
−45(°)≦α≦+45(°)
−20(°)≦β≦+90(°)
を満足するように、該処理室に該粉体粒子を供給する
ことを特徴とする粉体粒子の熱処理方法に関する。
また、本発明は、結着樹脂及び着色剤を含有する粉体粒子を熱処理装置を用いて熱処理する熱処理工程を有するトナーの製造方法において、該熱処理工程が、上記構成の熱処理方法によって行われることを特徴とするトナーの製造方法に関する。
本発明の粉体粒子の製造装置によれば、組成、物性等の異なる多品種のトナー粒子を連続的に製造する場合においても、条件変更時間を短縮化するとともに、処理量に左右されることなく所望の球形化度のトナーを得ることができる。
本発明による熱処理装置の一例を示した斜視図である。 図1における、A−A’面での概略的断面図である。 本発明の熱処理装置に用いられる、熱風を螺旋状に旋回させるための旋回部材である。 本発明の熱処理装置に用いられる粉体供給手段分割の概略的断面図である。 本発明の熱処理装置に用いられる原料導入方向を説明するための概略断面図である。 本発明の熱処理装置に用いられる原料導入方向を説明するための概略断面図である。 本発明の比較例1に用いられる熱処理装置の概略的断面図である。 本発明の比較例2に用いられる熱処理装置の熱風と原料供給部の概略的断面図である。
以下、好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
まず、本発明に用いる熱処理装置の概略を、図1、図2、図3、図4を用いて説明する。
図1は本発明による熱処理装置の一例を示した概略的断面図である。また、図2は図1における、A−A’面での概略的断面図である。さらに図3は、本発明の熱処理装置に用いられる、熱風を螺旋状に旋回させるための旋回部材である。さらに図4は、本発明の熱処理装置に用いられる粉体粒子供給手段分割の概略的断面図である。
図1、図2に示したように、本発明の熱処理装置は、トナー粒子の原材料である粉体粒子の熱処理が行われる円筒形状の処理室1を持つことを特徴とする。
本発明の熱処理装置において、処理室の形状は円筒形状であればよいが、処理室の直径T(mm)は、350mm≦T≦900mmであることが好ましい。処理室の直径が上記の範囲内であれば、熱処理トナー粒子を効率よく製造することができる。処理室の直径T(mm)がT<350mmとなると、処理室における粉体粒子の粉塵濃度が増加してしまい、粉体粒子の処理量を増加させることができない場合がある。また、900mm<Tとなると、ブロワーやヒーター、冷風発生装置などの熱処理装置の付帯設備を大型化しなくてはならず、トナーの製造エネルギー上好ましくない場合がある。
さらに処理室内部は、粉体粒子の融着を防止するために、冷却ジャケットによって冷却されていることが好ましい。冷却ジャケットには冷却水(好ましくはエチレングリコール等の不凍液)を導入することが望ましく、冷却ジャケットの表面温度が40℃以下であることが好ましい。
本発明の熱処理装置におけるトナーの原材料である粉体粒子を熱処理するための熱風は、熱風供給手段3から供給される。処理室内に供給される熱風は、熱風供給手段3の出口部における温度N(℃)が100℃≦N≦300℃であることが好ましい。熱風供給手段の出口部における温度が上記の範囲内であれば、過剰な加熱による粉体粒子の融着や合一を防止しつつ、均一に球形化処理されたトナー粒子を得ることができる。
また本発明の熱処理装置における熱風供給手段は、供給される熱風が装置内を旋回するように設けられていることを特徴とする。その構成としては、例えば図3に示す旋回部材8のように、複数のブレード9を有し、その枚数や角度により、熱風の旋回を制御することができるブレードを熱供給手段出口部に配置させる構成が好ましい。
なお、熱風供給手段の旋回部材から処理室に導入された熱風の風速Vh(m/s)は、25m/s≦Vh≦85m/sであることが好ましい。熱風の流速が上記の範囲内であれば、トナーに与えるせん断力が向上し、より分散した状態で粉体粒子が熱処理される。
旋回部材から処理室に導入された熱風の風速Vh(m/s)が、Vh<25m/sとなると、処理室における熱風旋回が弱まるため、粉体粒子に十分な遠心力がかからず、粉体粒子の分散が向上しない場合がある。また、85m/s<Vとなると、処理室における熱風の流速が速くなりすぎ、十分な熱処理が行われない場合がある。
本発明の熱処理装置において、粉体粒子を処理室に供給するための粉体粒子供給手段は、図1、2の粉体供給手段2に示すように熱風供給手段出口部3aよりも下流の装置外周部に複数設けられることを特徴とする。
また、図4に示すように、本発明の熱処理装置の粉体供給手段の分割数は、好ましくは4分割であり、より好ましくは8分割導入である。粉体供給手段が8分割されると、熱処理時に、処理量を増加させても、粉体粒子の合一粒子の増加を抑制することができる。粉体粒子供給手段の分割数が多くなるほど、処理室に導入された粉体粒子は粉塵濃度が低下した状態で、熱処理を行うことが可能となり、熱処理に必要な熱量を減少させることができる。つまり、同一温度では粉体粒子供給手段の分割数が多くなるほど熱処理後のトナー粒子の円形度は高くなる。さらには、装置外周部から処理室内に供給されるよう構成されているため、処理室内における熱風の旋回に接触時間が増加し効率よく表面処理が行うことが可能となる。
また、本発明の特徴のひとつは、原料の組成及び状態、或いは求められる球形度に応じ、原料導入方向を調整できることにある。
通常、トナー粒子の原料である粉体粒子の粒子径及び比重等の諸物性の違いにより、処理室内、熱風旋回中での対流時間が変化し処理後のトナー粒子の球形化度、粒度分布等に影響を及ぼす。そのため通常は、装置構成、或いは熱風風量及び熱風温度等の運転条件を調整し、原料粒子へ掛る熱量を制御することが必要になる。しかしながら連続生産時においてこのような条件調整を行う場合、運転条件が安定するのにある程度の時間を要してしまい。消費エネルギーの増加につながるとともに、さらには装置安定化時に残存原料が装置内融着を引き起こし易い。そのため本発明の如く、原料組成、物性に応じ粉体粒子導入方向を調整し、処理室内での原料の振る舞いを一定にすることにより製造安定性、効率化を達成することができる。
また、本発明熱処理装置の粉体粒子供給手段は、粉体粒子供給手段出口部から噴射される方向が該本体垂直方向/水平方向の何れの方向にも噴射可能な調整機構を具備している。具体的に粉体粒子導入(噴射)方向は、図5及び図6に示すように、装置の垂直断面における該粉体粒子供給手段出口から噴射される該粉体粒子の噴射方向と水平方向とにより成される垂直噴出角度α(°)、
及び、該装置の水平断面における該粉体粒子供給手段出口から噴射される該粉体粒子の噴射方向と該粉体粒子供給手段出口部と該装置中心部を結ぶ方向により成される水平噴射角度β(°)が
−45(°)≦α≦+45(°)
−20(°)≦β≦+90(°)
を満足する範囲で調整可能とすることが、処理後の表面改質粒子の球形化度及び粒度分布を制御する上で好ましい。なお、図6におけるαは「+」の場合を示し、粉体粒子噴射方向が上向きでは「−」になる。また、図5におけるβは「+」の場合を示し、粉体粒子噴射方向が熱風旋回方向に抗する向きでは「−」になる。
α(°)が45(°)より大きい場合、粉体粒子が、熱風旋回領域から離れる方向であり所望の球形度をえるために多くのエネルギーを要し好ましくない。−45(°)より小さい場合、粉体粒子が熱風旋回領域に急激に突入することになり、粒子間の合一等の影響により粗大粒子が発生し易い。
また水平噴射角度β(°)が−20(°)より小さい場合、装置内の旋回流を乱し、粉体粒子の分散が不十分となり同様に粒子間合一等が発生し易い。
本発明の熱処理装置において、熱処理された粉体粒子を冷却するための、冷風供給手段は、図1、2の冷風供給手段4に示すように粉体粒子供給手段出口部よりも下流に配置されることを特徴とする。
冷風供給手段を、粉体粒子供給手段より下流側に配置させることにより、導入された冷風が処理室内の熱処理ゾーンを過剰に冷却してしまうことがなく、粉体粒子の球形化に必要な熱処理温度が過剰になることを防止する。
冷風供給手段4から供給される温度R(℃)は−20℃≦R≦30℃であることが好ましい。冷風の温度が上記の範囲内であれば、粉体粒子を効率的に冷却することができ、粉体粒子の均一な球形化処理を阻害することなく、粉体粒子の融着や合一を防止することができる。
また、本発明の熱処理装置の冷風供給手段4は処理室の外周部に複数設けられ、かつ、冷風供給手段から供給された冷風が処理室の内周面に沿って熱風の旋回方向と同方向に供給されるように設けられていることが好ましい。
上記構成をとることにより、冷風供給手段から供給される冷風は、装置外周部から処理室内周面に、水平かつ接線方向から供給され、処理室内周面近傍を旋回する粉体粒子をより均一かつ効率的に冷却することが可能となり処理室壁面への粉体粒子の付着が抑制される。
また、冷風供給手段から供給される冷風の旋回方向が、熱風の旋回方向と同方向であることによって、処理室内で乱流が起こらないため、処理量が上がり装置内の粉塵濃度が上昇した際にも粉体粒子の合一を防止することができる。
さらに、冷風供給手段が複数設けられ、冷風が分割導入される構成をとることにより装置内の風の流れを均一に制御し易くするとともに、旋回流をさらに強化され粉体粒子に遠心力がかかり、長期の使用においても装置内での粉体粒子の分散性が向上し、粉体粒子の合一等の不具合が発生しずらい。
また、導入された冷風の風量や温度は独立して制御可能であることが好ましい。たとえば、図1に示したように、冷風供給手段が同一周方向とはならないように3段設けられていることが好ましい。
この場合、図1に示したように、1段目の冷風(4−1)は処理室内に導入されたトナーを熱処理ゾーンに効率よく送り込むための冷風、2段目(4−2)は粉体粒子を冷却するため冷風と、機能分離することができる。さらに、3段目の冷風(4−3)はトナー回収手段を冷却するための冷風とし、それぞれの冷風の機能を分離することが可能となる。なお、冷風導入が2段の場合は、上記3つの冷風の機能の内、2つの組み合わせを任意に選べばよい。
さらに処理室の下端部側から熱処理された粉体粒子を回収する回収手段は、図1、2の回収手段6に示すように、旋回された粉体粒子の旋回方向を維持するように、処理室の外周部に設けられていることを特徴とする。
これによって、装置内の旋回流を維持することができ、粉体粒子にかかる遠心力が維持され、装置内での原料粒子の流れを安定化させ、装置部材への付着、融着が軽減される。なお、本発明の熱処理装置においては、粉体粒子回収手段は装置内の最下端に、旋回流を維持する方向にあればよく、粉体粒子回収手段が複数あってもよい。なお、回収手段の先にはブロワー(不図示)が設けられ、ブロワーにより吸引搬送される構成となる。
本発明の熱処理装置において、装置内に供給される圧縮エア、熱風及び冷風の流量の総量QINと、ブロワーにより吸引される風量QOUTの関係は、QIN≦QOUTの関係となるように調整されるのが好ましい。QIN≦QOUTであれば、装置内の圧力が負圧となるため、処理室内のトナー粒子が装置外に排出されやすくなり、トナー粒子が過剰に熱を受けることを防止できる。その結果、合一した粉体粒子の増加や装置内での融着を防止することができ長期の使用においても安定してトナーを製造できる。
また、本発明の熱処理装置においては、粉体粒子の流れを規制するために図2の規制手段5の如き断面が円形状である柱状部材を処理室の下端部から上端部に向けて突出するように処理室の中心軸上に配置させることが好ましい。尚、図2においては、規制手段5の上部に、円錐状部材7が設けられているが、本発明においては、特に関与しない。
これにより、粉体粒子回収手段側端部のトナー流速が速くなり、粉体粒子の排出性を向上させることができるとともに、回収部における付着や融着、粉体粒子の合一を防止することができる。
本発明の熱処理装置において、粉体粒子の流れを規制するための規制手段5が、処理室に占める割合V(体積%)は、5体積%≦V≦60体積%であることが好ましい。上記範囲内であることにより、処理室における粉体粒子の流速を制御することができ、粉体粒子の分散性や排出性が向上するものと考えられる。粉体粒子の流れを規制するための規制手段5が、処理室に占める割合V(体積%)は、V<5体積%となると、処理室におけるトナーの旋回が弱まるため、粉体粒子に十分な遠心力がかからず、粉体粒子の分散が向上しない場合がある。また、60体積%<Vとなると、処理室における粉体粒子の流速が速くなりすぎ、十分な熱処理が行われない場合がある。
なお、柱状部材は、粉体粒子の融着を防止するために、冷却ジャケットを設けることが好ましい。更に冷却ジャケットには冷却水(好ましくはエチレングリコール等の不凍液)を導入することが望ましく、冷却ジャケットの表面温度が40℃以下であることが好ましい。
次に、本発明のトナー粒子製造装置を用いて、トナーを製造する手順について説明する。
まず、原料混合工程では、トナー原料として、少なくとも樹脂、着色剤を所定量秤量して配合し、混合する。混合装置の一例としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)等がある。
更に、混合したトナー原料を溶融混練工程にて、溶融混練して、樹脂類を溶融し、その中の着色剤等を分散させる。混練装置の一例としては、TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);ニーデックス(三井鉱山社製)等が挙げられるが、連続生産できる等の優位性から、バッチ式練り機よりも、1軸または2軸押出機といった連続式の練り機が好ましい。
更に、トナー原料を溶融混練することによって得られる着色樹脂組成物は、溶融混練後、2本ロール等で圧延され、水冷等で冷却する冷却工程を経て冷却される。
上記で得られた着色樹脂組成物の冷却物は、次いで、粉砕工程で所望の粒径にまで粉砕される。粉砕工程では、まず、クラッシャー、ハンマーミル、フェザーミル等で粗粉砕され、更に、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、スーパーローター(日清エンジニアリング社製)等で微粉砕され、トナー微粒子を得る。
得られたトナー微粒子は、分級工程にて、所望の粒径を有する粉体粒子に分級される。分級機としては、ターボプレックス、ファカルティ 、TSPセパレータ、TTSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)等がある。
続いて、得られた粉体粒子を熱処理工程で本発明の熱処理装置を用いて球形化処理を行い、トナー粒子とする。
本発明のトナーの製造方法においては、熱処理工程の前に、得られた粉体粒子に必要に応じて無機微粒子等を添加することが好ましい。粉体粒子に無機微粉体を添加する方法としては、粉体粒子粒子と公知の各種無機微粉体を所定量配合し、ヘンシェルミキサー、メカノハイブリッド(三井鉱山社製)、スーパーミキサー、ノビルタ(ホソカワミクロン社製)等の粉体にせん断力を与える高速撹拌機を用いて、撹拌・混合する。
本発明のトナーの製造方法では、熱処理工程の前に、粉体粒子に無機微粉体が添加されていることで、粉体粒子に流動性が付与され、処理室に導入された粉体粒子がより均一に分散して熱風と接触することが可能となり、均一性に優れた表面改質粒子を得ることができる。
本発明のトナーの製造方法では、熱処理後のトナー粒子に粗大な粒子が存在する場合、必要に応じて、分級によって粗大粒子を除去する工程を有していても構わない。粗大粒子を除去する分級機としては、分級機としては、ターボプレックス、TSPセパレータ、TTSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)等が挙げられる。
さらに、表面改質後、必要に応じて、粗粒等を篩い分けるために、例えば、ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);ターボスクリーナー(ターボ工業社製);ハイボルター(東洋ハイテック社製)等の篩分機を用いても良い。
尚、本発明の熱処理工程は上記微粉砕後であっても良いし、分級後でもよい。
次に本発明のトナーの製造方法に用いるトナー構成材料について説明する。
本発明で用いられる結着樹脂としては、公知の樹脂が用いられるが、例えば、ポリスチレン、ポリビニルトルエンの如きスチレン誘導体の単重合体;スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−アクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−メタクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルブチラール、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリアクリル樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、芳香族石油樹脂が挙げられ、これらの樹脂は単独もしくは混合して用いても良い。
これらの中で、本発明の結着樹脂として好ましく用いられる重合体としては、スチレン系共重合体とポリエステルユニットを有する樹脂である。
スチレン系共重合体に用いる重合性モノマーとしては、次のようなものが挙げられる。例えば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如き不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸もしくはメタクリル酸誘導体。
更に、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、前記α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
更に、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸またはメタクリル酸エステル類;4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシ基を有するモノマーが挙げられる。
本発明ではポリエステルユニットを有する樹脂が特に好ましく用いられる。
前記「ポリエステルユニット」とは、ポリエステルに由来する部分を意味し、ポリエステルユニットを構成する成分としては、具体的には、2価以上のアルコールモノマー成分と2価以上のカルボン酸、2価以上のカルボン酸無水物及び2価以上のカルボン酸エステル等の酸モノマー成分が挙げられる。
本発明に用いられるトナーは、これらのポリエステルユニットを構成する成分を原料の一部とし、縮重合された部分を有する樹脂を用いることができる。
例えば、2価以上のアルコールモノマー成分として、具体的には、2価アルコールモノマー成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
3価以上のアルコールモノマー成分としては、例えばソルビット、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
2価のカルボン酸モノマー成分としては、フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基又はアルケニル基で置換されたコハク酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸の如き不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;が挙げられる。
3価以上のカルボン酸モノマー成分としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸等が挙げられる。
また、その他のモノマーとしては、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル等の多価アルコール類等が挙げられる。
本発明で使用される着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;磁性体;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤とを用いて黒色に調整したものが挙げられる。
マゼンタトナー用着色顔料しては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、ジケトピロロピロール化合物、アンスラキノン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンズイミダゾロン化合物、チオインジゴ化合物、ペリレン化合物が挙げられる。具体的には、C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、144、146、150、163、166、169、177、184、185、202、206、207、209、220、221、238、254、269;C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35が挙げられる。
着色剤には、顔料単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点から好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.Iソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27、C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40、C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28などの如きの塩基性染料。
シアントナー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー1、2、3、7、15:2、15:3、15:4、16、17、60、62、66;C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチルを1乃至5個置換した銅フタロシアニン顔料。
イエロー用着色顔料としては、以下のものが挙げられる。縮合アゾ化合物、イソインドリノン化合物、アンスラキノン化合物、アゾ金属化合物、メチン化合物、アリルアミド化合物。具体的には、C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74,83、93、95、97,109、110、111、120、127、128、129、147、155、168、174、180、181、185、191;C.I.バットイエロー1、3、20が挙げられる。また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
また、上記トナーにおいて、結着樹脂に予め、着色剤を混合し、マスターバッチ化させたものを用いることが好ましい。そして、この着色剤マスターバッチとその他の原材料(結着樹脂及びワックス等)を溶融混練させることにより、トナー中に着色剤を良好に分散させることが出来る。
結着樹脂に着色剤を混合し、マスターバッチ化させる場合は、多量の着色剤を用いても着色剤の分散性を悪化させず、また、トナー粒子中における着色剤の分散性を良化し、混色性や透明性等の色再現性が優れる。また、転写材上でのカバーリングパワーが大きいトナーを得ることが出来る。また、着色剤の分散性が良化することにより、トナー帯電性の耐久安定性が優れ、高画質を維持した画像を得ることが可能となる。
本発明においては、粉体粒子、或いはトナー粒子に、流動化剤、転写助剤、帯電安定化剤などの無機微粉体をヘンシェルミキサーの如き混合機で混合して用いることができる。
また、流動化剤としては、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものであれば、どのようなものでも使用可能である。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末の如きフッ素系樹脂粉末;酸化チタン微粉末、アルミナ微粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカの如き微粉末シリカ;それらをシラン化合物、及び有機ケイ素化合物、チタンカップリング剤、シリコーンオイルにより表面処理を施した処理シリカを使用することが可能である。
また酸化チタン微粉末であれば、硫酸法、塩素法、揮発性チタン化合物例えばチタンアルコキシド,チタンハライド,チタンアセチルアセトネートの低温酸化(熱分解,加水分解)により得られる酸化チタン微粒子が用いられる。結晶系としてはアナターゼ型,ルチル型,これらの混晶型,アモルファスのいずれのものも用いることができる。
そしてアルミナ微粉末であれば、バイヤー法、改良バイヤー法、エチレンクロルヒドリン法、水中火花放電法、有機アルミニウム加水分解法、アルミニウムミョウバン熱分解法、アンモニウムアルミニウム炭酸塩熱分解法、塩化アルミニウムの火焔分解法により得られるアルミナ微粉体が用いられる。結晶系としてはα,β,γ,δ,ξ,η,θ,κ,χ,ρ型、これらの混晶型、アモルファスのいずれのものも用いられ、α,δ,γ,θ,混晶型,アモルファスのものが好ましく用いられる。
前記微粉体は、その表面がカップリング剤やシリコーンオイルによって疎水化処理をされていることがより好ましい。
微粉体の表面の疎水化処理方法は、微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的、または物理的に処理する方法である。
上記疎水化処理方法として好ましい方法は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粒子を有機ケイ素化合物で処理する方法である。そのような方法に使用される有機ケイ素化合物の例は、以下のものが挙げられる。ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン。
上記流動化剤は単独で用いても、複数種を組合せて用いても良い。
また、上記流動化剤は、粉体粒子或いは、トナー粒子100質量部に対して流動化剤0.1乃至8.0質量部、好ましくは0.1乃至4.0質量部使用するのが良い。添加量が0.1質量部未満では粉体粒子、或いはトナー粒子に流動性を付与することができなく、好ましくない。また、4.0質量部を超える場合では粉体粒子、或いはトナー粒子と無機微粉体の混合が困難になり、材料分散性の面で好ましくない。
上記粉体粒子、及びトナー粒子の各種物性の測定方法及び、以下の実施例中で測定した各種物性の測定方法に関して以下に説明する。
<重量平均粒径(D4)の測定方法>
粉体粒子及びトナー粒子の重量平均粒径(D4)は、以下のようにして算出する。測定装置としては、100μmのアパーチャーチューブを備えた細孔電気抵抗法による精密粒度分布測定装置「コールター・カウンター Multisizer 3」(登録商標、ベックマン・コールター社製)を用いる。測定条件の設定及び測定データの解析は、付属の専用ソフト「ベックマン・コールター Multisizer 3 Version3.51」(ベックマン・コールター社製)を用いる。尚、測定は実効測定チャンネル数2万5千チャンネルで行う。
測定に使用する電解水溶液は、特級塩化ナトリウムをイオン交換水に溶解して濃度が約1質量%となるようにしたもの、例えば、「ISOTON II」(ベックマン・コールター社製)が使用できる。
尚、測定、解析を行う前に、以下のように専用ソフトの設定を行なった。
専用ソフトの「標準測定方法(SOM)を変更」画面において、コントロールモードの総カウント数を50000粒子に設定し、測定回数を1回、Kd値は「標準粒子10.0μm」(ベックマン・コールター社製)を用いて得られた値を設定する。「閾値/ノイズレベルの測定ボタン」を押すことで、閾値とノイズレベルを自動設定する。また、カレントを1600μAに、ゲインを2に、電解液をISOTON IIに設定し、「測定後のアパーチャーチューブのフラッシュ」にチェックを入れる。
専用ソフトの「パルスから粒径への変換設定」画面において、ビン間隔を対数粒径に、粒径ビンを256粒径ビンに、粒径範囲を2μmから60μmまでに設定する。
具体的な測定法は以下の通りである。
(1)Multisizer 3専用のガラス製250ml丸底ビーカーに前記電解水溶液約200mlを入れ、サンプルスタンドにセットし、スターラーロッドの撹拌を反時計回りで24回転/秒にて行なう。そして、専用ソフトの「アパーチャーのフラッシュ」機能により、アパーチャーチューブ内の汚れと気泡を除去しておく。
(2)ガラス製の100ml平底ビーカーに前記電解水溶液約30mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.3ml加える。
(3)発振周波数50kHzの発振器2個を位相を180度ずらした状態で内蔵し、電気的出力120Wの超音波分散器「Ultrasonic Dispension System Tetora150」(日科機バイオス社製)を準備する。超音波分散器の水槽内に約3.3lのイオン交換水を入れ、この水槽中にコンタミノンNを約2ml添加する。
(4)前記(2)のビーカーを前記超音波分散器のビーカー固定穴にセットし、超音波分散器を作動させる。そして、ビーカー内の電解水溶液の液面の共振状態が最大となるようにビーカーの高さ位置を調整する。
(5)前記(4)のビーカー内の電解水溶液に超音波を照射した状態で、トナー約10mgを少量ずつ前記電解水溶液に添加し、分散させる。そして、さらに60秒間超音波分散処理を継続する。尚、超音波分散にあたっては、水槽の水温が10℃以上40℃以下となる様に適宜調節する。
(6)サンプルスタンド内に設置した前記(1)の丸底ビーカーに、ピペットを用いてトナーを分散した前記(5)の電解質水溶液を滴下し、測定濃度が約5%となるように調整する。そして、測定粒子数が50000個になるまで測定を行う。
(7)測定データを装置付属の前記専用ソフトにて解析を行い、重量平均粒径(D4)を算出する。尚、専用ソフトでグラフ/体積%と設定したときの、「分析/体積統計値(算術平均)」画面の「平均径」が重量平均粒径(D4)である。
<微粉量の算出方法>
粉体粒子及びトナー粒子の個数基準の微粉量(個数%)は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、データを解析することにより算出する。
例えば、トナー中の4.0μm以下の粒子の個数%は、以下の手順で算出する。まず、専用ソフトでグラフ/個数%に設定して測定結果のチャートを個数%表示とする。そして、「書式/粒径/粒径統計」画面における粒径設定部分の「<」にチェックし、その下の粒径入力部に「4」を入力する。「分析/個数統計値(算術平均)」画面を表示したときの「<4μm」表示部の数値が、トナー中の4.0μm以下の粒子の個数%である。
<粗粉量の算出方法>
粉体粒子及びトナー粒子中の体積基準の粗粉量(体積%)は、前記のMultisizer 3の測定を行った後、データを解析することにより算出する。
例えば、粉体粒子及びトナー粒子中の10.0μm以上の粒子の体積%は、以下の手順で算出する。まず、専用ソフトでグラフ/体積%に設定して測定結果のチャートを体積%表示とする。そして、「書式/粒径/粒径統計」画面における粒径設定部分の「>」にチェックし、その下の粒径入力部に「10」を入力する。「分析/体積統計値(算術平均)」画面を表示したときの「>10μm」表示部の数値が、トナー中の10.0μm以上の粒子の体積%である。
<平均円形度の測定方法>
粉体粒子及びトナー粒子の平均円形度は、フロー式粒子像分析装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)によって、校正作業時の測定及び解析条件で測定する。
具体的な測定方法は、以下の通りである。まず、ガラス製の容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水約20mlを入れる。この中に分散剤として「コンタミノンN」(非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、有機ビルダーからなるpH7の精密測定器洗浄用中性洗剤の10質量%水溶液、和光純薬工業社製)をイオン交換水で約3質量倍に希釈した希釈液を約0.2ml加える。更に測定試料を約0.02g加え、超音波分散器を用いて2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、分散液の温度が10℃以上40℃以下となる様に適宜冷却する。超音波分散器としては、発振周波数50kHz、電気的出力150Wの卓上型の超音波洗浄器分散器(「VS−150」(ヴェルヴォクリーア社製))を用い、水槽内には所定量のイオン交換水を入れ、この水槽中に前記コンタミノンNを約2ml添加する。
測定には、標準対物レンズ(10倍)を搭載した前記フロー式粒子像分析装置を用い、シース液にはパーティクルシース「PSE−900A」(シスメックス社製)を使用した。前記手順に従い調整した分散液を前記フロー式粒子像分析装置に導入し、HPF測定モードで、トータルカウントモードにて3000個のトナー粒子を計測する。そして、粒子解析時の2値化閾値を85%とし、解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定し、トナー粒子の平均円形度を求める。
測定にあたっては、測定開始前に標準ラテックス粒子(Duke Scientific社製の「RESEARCH AND TEST PARTICLES Latex Microsphere Suspensions 5200A」をイオン交換水で希釈)を用いて自動焦点調整を行う。その後、測定開始から2時間毎に焦点調整を実施することが好ましい。
なお、本願実施例では、シスメックス社による校正作業が行われた、シスメックス社が発行する校正証明書の発行を受けたフロー式粒子像分析装置を使用した。解析粒子径を円相当径1.985μm以上、39.69μm未満に限定した以外は、校正証明を受けた時の測定及び解析条件で測定を行った。
<円形度が0.990以上の粒子の割合の算出方法>
本発明において、円形度が0.990以上の粒子の割合は、円形度の分布を示す指標として用いており、頻度(%)で表わされる。具体的には、FPIA−3000によって測定した粉体粒子及びトナー粒子の平均円形度における、頻度テーブルの範囲1.00の頻度(%)の値と、0.990−>1.000の頻度(%)の値を足した値を用いた。
以下、本発明の実施例および比較例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(粉体粒子の製造例1)
ポリエステルユニットを有する樹脂:100質量部
(重量平均分子量(Mw):87000、平均分子量(Mn):3300、ピーク分子量:(Mp)9200)
パラフィンワックス:6質量部
(最大吸熱ピーク温度78℃)
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物:1.5質量部
カーボンブラック:7.5質量部
上記の処方の材料をヘンシェルミキサーFM−75型(三井三池化工機社製)で混合した後、温度を120℃に設定した二軸混練機PCM−30型(池貝鉄工社製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粗砕物とし、得られたトナー粗砕物を、機械式粉砕機T−250(ターボ工業社製)にて粉砕し、トナー微粒子を得た。続いて、得られたトナー微粒子を、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)により分級した。
このとき得られた粉体粒子は、重量平均粒径(D4)が6.5μm、粒径4.0μm以下のトナー粒子が28.5個数%であり、粒径10.0μm以上の粉体粒子が3.0体積%、真比重は1.15g/ccであった。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.950であり、円形度が0.990以上の粒子の頻度は1.5(%)であった。以下、これを粉体粒子Aとする。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス社製)に投入し、回転羽根の周速を50.0m/secとし、混合時間5分で混合することにより、粉体粒子Aの表面に、シリカと酸化チタンを付着させた粉体処理粒子A−1を得た。
トナー粒子A:100質量部
シリカ:3.0質量部
(ゾルゲル法で作成したシリカ微粒子にヘキサメチルジシラザン処理1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの。)
酸化チタン:0.5質量部
(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸を表面処理したもの。)
(粉体粒子の製造例2)
シリカの添加量を1.0質量部に、酸化チタン添加量を0.2質量部に変更する以外は粉体粒子の製造例1と同様にして粉体処理粒子A−2を得た。
(粉体粒子の製造例3)
ポリエステルユニットを有する樹脂:100質量部
(重量平均分子量(Mw):82400、平均分子量(Mn):3300、ピーク分子量:(Mp)8450)
炭化水素系ワックス:6質量部
(最大吸熱ピーク温度102℃)
3,5−ジ−t−ブチルサリチル酸アルミニウム化合物:1.0質量部
磁性酸化鉄(平均粒子径0.20μm):70質量部
上記の処方の材料をヘンシェルミキサーFM−75型(日本コークス社製)で混合した後、温度を140℃に設定した二軸混練機PCM−30型(池貝鉄工社製)にて混練した。得られた混練物を冷却し、ハンマーミルにて1mm以下に粗粉砕し、トナー粗砕物とし、得られたトナー粗砕物を、機械式粉砕機T−250(ターボ工業社製)にて粉砕し、トナー微粒子を得た。続いて、得られたトナー微粒子を、ファカルティ(ホソカワミクロン社製)により分級した。
このとき得られた粉体粒子は、重量平均粒径(D4)が6.8μm、粒径4.0μm以下の粉体粒子が23.4個数%であり、粒径10.0μm以上のトナー粒子が2.5体積%、真比重1.65g/ccであった。更に、FPIA3000にて円形度を測定した結果、平均円形度が0.945であり、円形度が0.990以上の粒子の頻度は1.0(%)であった。以下、これを粉体粒子Bとする。
さらに、下記材料をヘンシェルミキサー(FM−75型、日本コークス社製)に投入し、回転羽根の周速を50.0m/secとし、混合時間5分で混合することにより、粉体粒子Bの表面に、シリカと酸化チタンを付着させた粉体処理粒子B−1を得た。
トナー粒子A:100質量部
シリカ:3.0質量部
(ゾルゲル法で作成したシリカ微粒子にヘキサメチルジシラザン処理1.5質量%で表面処理した後、分級によって所望の粒度分布に調整したもの。)
酸化チタン:0.5質量部
(アナターゼ形の結晶性を有するメタチタン酸を表面処理したもの。)
(粉体粒子の製造例4)
シリカ添加量を1.0質量部に、酸化チタン添加量を0.2質量部に変更する以外は粉体粒子の製造例3と同様にして粉体処理粒子B−2を得た。
〔実施例1〕
図1に示した熱処理装置を用い、図3の旋回部材を用い、粉体粒子供給手段を図5の8分割とし、粉体粒子導入方向の垂直角α=10°、水平角度β=90°になるように調整し粉体粒子の熱処理を行った。尚、熱処理装置本体の内径はΦ450mm、センターポールの外径はΦ330mm、装置の天板から底面までの高さは1350mmとした。
更に、冷風は、図1に示したように3段で供給し、1段目、2段目の冷風は接線方向に4分割に供給し、3段目の冷風は接線方向に3分割で供給した。
以上の装置構成を装置構成1とする。
上記装置構成1にて、粉体処理粒子A−1を用い、供給量を150kg/hrとし、平均円形度0.970のトナー粒子を得るように運転条件を調整し熱処理を行いトナー粒子a−1を得た。
この時の運転条件は、熱風温度175℃、熱風流量27.0m3/min、冷風温度が−5℃、高圧エア供給ノズルから供給されるインジェクションエア流量がそれぞれ1.75m3/minであった。
また、1段目の冷風は、6.0m3/minを4分割し、それぞれ1.5m3/minの冷風を処理室内に供給した。また、2段目の冷風は、2.0m3/minを4分割し、それぞれ0.5m3/minの冷風を処理室内に供給した。さらに三段目の冷風は、4.2m3/minを3分割で供給し、それぞれ1.4m3/minの冷風を処理室に供給した。
以上の運転条件を運転条件R−1とする。
このとき得られたトナー粒子a−1は、重量平均粒径(D4)が6.8μm、粒径4.0μm以下の粒子が25.3個数%、粒径10.0μm以上の粒子が3.8体積%であり、粗大な粒子が非常に少ないトナー粒子であった。
更に、FPIA3000にて円形度が0.990以上の粒子の頻度を測定した結果、その値は29.0(%)であり、非常に均一性に優れたトナー粒子が得られた。
次に、粉体処理粒子B−1を用い、運転条件R−1のまま熱処理を行った。得られたトナーの、平均円形度は0.963であり十分な熱処理を行うことができなかった。また、その時の重量平均粒径(D4)が6.8μm、粒径4.0μm以下の粒子が26.4個数%、粒径10.0μm以上の粒子が1.2体積%であった。
次に、同様に粉体処理粒子B−1を用い、同様に供給量を150kg/hrとし、平均円形度0.970のトナー粒子が得られるように運転条件R−1において熱風温度のみを調整して熱処理を行った。この時熱風温度は185℃必要であった。
引き続き、同様に粉体処理粒子B−1を用い、供給量を150kg/hrとし粉体粒子導入方向をα=−15°、β=45°と変更して、平均円形度0.970のトナー粒子を得るように運転条件を調整し熱処理を行いトナー粒子b−1を得た。
この時の運転条件は、粉体粒子の導入方向以外は、運転条件R−1と同様であった。この運転条件をQ−1とする。
得られたトナー粒子b−1は、重量平均粒径(D4)が6.6μm、粒径4.0μm以下の粒子が27.2個数%であり、粒径10.0μm以上の粒子が4.3体積%であった。
また、トナー粒子a−1とトナー粒子b−1の粗粉量の差Δs(体積%)をとると、0.5体積%となり、本実施例の装置構成では、原料である粉体粒子の変更に関わらず安定した結果となった。
また、粉体粒子A−1を運転条件R−1で1時間運転後、粉体粒子B−1を運転条件Q−1で1時間運転後の装置内の融着状況を確認したところ、融着物が全く認められないレベルであった。
得られたトナー粒子a−1、b−1及び、その運転状況を、以下の項目について評価した。結果を表1に示す。
<円形度が0.990以上の粒子の頻度に対する評価>
トナー粒子a−1、及びトナー粒子b−1について、円形度が0.990以上の粒子の頻度s(%)をトナー粒子の形状均一性の指標とし、以下の基準で評価した。
A:s<30.0
B:30.0≦s<35.0
C:35.0≦s<40.0
D:40.0≦s<45.0
E:45.0≦s
<粗粉量に対する評価>
熱処理前の粉体粒子と、熱処理後のトナー粒子中の10.0μm以上の粒子の割合の差Δm(体積%)を、熱処理における粗大な粒子増減の指標として用い、下記の基準で判断した。
A:Δm<5.0
B:5.0≦Δm<10.0
C:10.0≦Δm<15.0
D:15.0≦Δm<20.0
E:20.0≦Δm
<原料である粉体粒子の比重変更を行った際の粗粉量の変化量に対する評価>
トナー粒子a−1、及びトナー粒子b−1の粗粉量の差Δp(体積%)をとり、原料である粉体粒子変更時の安定生産性の指標とし、下記の基準で判断した。
A:2.0<Δp
B:2.0≦Δp<4.0
C:4.0≦Δp<6.0
D:6.0≦Δp<8.0
E:8.0≦Δp
<装置内融着に関する評価>
粉体処理粒子A−1を用いて1時間処理後、及び粉体処理粒子B−1を用いて1時間処理を行った後の夫々について、工業用ビデオスコープ「IPLEX SA II R」(オリンパス社製)のスコープ部を熱処理装置側面の点検口(不図示)から挿入し、装置内の融着状況を確認し、下記の基準で判断した。
A:融着物が全く認められないレベル
B:融着物が僅かに認められるが、運転上支障のないレベル
C:融着が認められるが、運転上支障のないレベル
D:融着が認められ、運転を中止する必要があるレベル
E:大きな融着物が認められ、運転を中止する必要があるレベル
〔実施例2〕
実施例1において、粉体処理粒子A−1を粉体処理粒子A−2へ、粉体粒子B−1を粉体粒子B−2へ変更する以外は実施例1と同様にしてトナー粒子a−2、トナー粒子b−2を製造し、同様の評価を行った。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
装置構成1において、図1に示した熱処理装置の規制手段5を取り除いた装置構成2を用いる以外は実施例2と同様にして、トナー粒子a−3、トナー粒子b−3を製造し、同様の評価を行った。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔実施例4〕
装置構成2において、図1に示した熱処理装置の2段目の冷風供給手段4−2を無くし、供給する冷風を2段とした装置構成3を用いる以外は実施例3と同様にして、トナー粒子a−4、トナー粒子b−4を製造し、同様の評価を行った。
尚、このときの運転条件は、2段目の冷風を供給しなかった以外は運転条件R−1及びQ−1と同様にした。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔実施例5〕
装置構成3において、図1に示した熱処理装置の3段目の冷風供給手段4−3を無くし、供給する冷風を1段とした装置構成4を用いる以外は実施例4と同様にして、トナー粒子a−5、トナー粒子b−5を製造し、同様の評価を行った。
尚、このときの運転条件は、2段目、3段目の冷風を供給しなかった以外は運転条件R−1及びQ−1と同様にした。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔実施例6〕
装置構成4において、図1に示した熱処理装置の1段目の冷風の分割数を2分割とした装置構成5を用いる以外は実施例5と同様にして、トナー粒子a−6、トナー粒子b−6を製造し、同様の評価を行った。
尚、このときの運転条件は、1段目の冷風6.0m3/min.を2分割し、2段目、3段目の冷風を供給しなかった以外は運転条件R−1及びQ−1と同様にした。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔実施例7〕
装置構成5において、図1に示した熱処理装置の1段目の冷風を分割せず、1方向とした装置構成6を用いる以外は実施例6と同様にして、トナー粒子a−7、トナー粒子b−7を製造し、同様の評価を行った。
尚、このときの運転条件は、1段目の冷風6.0m3/minとし、2段目、3段目の冷風を供給しなかった以外は運転条件R−1及びQ−1と同様にした。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔実施例8〕
装置構成6の装置構成において、運転条件を、原料導入方向をα=−40°/β=45°とする以外は実施例7と同様の運転条件にて、粉体処理粒子A−2を用い、供給量150kg/hrとし、熱処理を行いトナー粒子a−8を得た。
次に、粉体処理粒子B−2を用い、同様に供給量を150kg/hrとし、平均円形度0.970のトナー粒子が得られるように熱風温度のみを調整して熱処理を行った。この時熱風温度は185℃必要であった。
引き続き、同様に粉体処理粒子B−2を用い、供給量を150kg/hrとし粉体粒子導入方向をα=40°、β=−15°と変更して、平均円形度0.970のトナー粒子を得るように運転条件を調整し熱処理を行いトナー粒子b−8を得た。この時の熱風温度は185℃であった。運転条件、評価結果を表1に示す。
参考例9〕
装置構成6の装置構成において、運転条件を、原料導入方向をα=50°/β=50°とする以外は実施例7と同様の運転条件にて、粉体処理粒子A−2を用い、供給量150kg/hrとし、熱処理を行いトナー粒子a−9を得た。
次に、粉体処理粒子B−2を用い、同様に供給量を150kg/hrとし、平均円形度0.970のトナー粒子が得られるように熱風温度のみを調整して熱処理を行った。この時熱風温度は185℃必要であった。
引き続き、同様に粉体処理粒子B−2を用い、供給量を150kg/hrとし粉体粒子導入方向をα=−50°、β=−25°と変更して、平均円形度0.970のトナー粒子を得るように運転条件を調整し熱処理を行いトナー粒子b−9を得た。この時の熱風温度は185℃であった。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
図7に示した熱処理装置で、粉体粒子を熱処理した。
図7の熱処理装置における、粉体粒子供給手段10は、その上流に旋回室(不図示)を具備しているため、粉体粒子は旋回しながら熱処理室15に導入される。導入された粉体粒子は、熱風供給手段11から供給される熱風により、熱処理される。
冷風の供給方法は、第一の冷風供給手段12から接線方向より旋回しながら吹き込まれ、垂直案内羽根、及び冷却規制板(いずれも不図示)によって熱処理室軸中心方向に沿って垂直スリット状に吹き出される。また、第二の冷風供給手段12−2から、冷風を旋回させながら導入することにより、熱処後の粉体粒子を冷却する。
尚、本比較例の熱処理装置では、装置外周部にジャケット構造が設けられており、冷却水入口13から冷媒が導入され、冷却水出口14から排出される。
以上の装置構成を装置構成7とする。
上記装置構成にて、粉体粒子の供給量を150kg/hrとし、平均円形度0.970のトナー粒子を得るために、熱風温度250℃、熱風流量27.0m3/min.で粉体粒子を熱処理した。このときの運転条件は、冷風温度が−5℃、高圧エア供給ノズルから供給されるインジェクションエア流量が3.5m3/min.であった。また、1段目の冷風は、6.0m3/min.の冷風を処理室内に供給した。また、第二の冷風は、4.2m3/min.の冷風を処理室に供給した。
トナー粒子A−2を用い上記運転条件にて、1時間処理行いトナー粒子a−10を得た。その後、原料を粉体粒子B−2に変更し、同様にして1時間処理を行にトナー粒子b−10を得た。運転条件、評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
図8に示した熱処理装置の熱風供給手段と粉体粒子供給手段を図7に示したように改造した以外は上記装置構成7と同様の装置構成で、粉体粒子を熱処理した。
図8に示した熱処理装置では、熱風は熱風供給手段16から旋回しながら供給される。また、粉体粒子は、熱風供給手段の外側に位置する粉体粒子供給手段17から、熱風と逆方向に旋回供給される。
以上の装置構成を装置構成8とする。
上記装置構成にて、粉体粒子A−2を用い供給量を150kg/hrとし、平均円形度0.970のトナー粒子を得るために、熱風温度270℃、熱風流量27.0m3/min.で粉体粒子を熱処理した。このときの運転条件は、冷風温度が−5℃、高圧エア供給ノズルから供給されるインジェクションエア流量が3.5m3/min.であった。また、1段目の冷風は、6.0m3/min.の冷風を処理室内に供給した。また、第二の冷風は、4.2m3/min.の冷風を処理室に供給した。
粉体粒子A−2を用い上記運転条件にて、1時間処理行いトナー粒子a−11を得た。次に、原料を粉体粒子B−2に変更し、同様にし1時間処理を行いトナー粒子b−11を得た。運転条件、評価結果を表1に示す。
Figure 0005773769
Figure 0005773769
1:熱処理が行われる円筒形状の処理室、2:粉体粒子供給手段、3:熱風供給手段、3a:熱風供給手段出口部、4:冷風供給手段、4−1:一段目の冷風供給手段、4−2:二段目の冷風供給手段、4−3:三段目の冷風供給手段、5:粉体粒子の流れを規制するための規制手段、6:回収手段、7:円錐状部材、8:旋回部材、9:旋回部材のブレード、10:比較例1の粉体粒子供給手段、11:比較例1の熱風供給手段、12:比較例1の第一の冷風供給手段、12−2:比較例1の第二の冷風供給手段、13:比較例1の冷却水入口、14:比較例1の冷却水出口、15:比較例1の熱処理室、16:比較例2の熱風供給手段、17:比較例2の粉体粒子供給手段、18:粉体粒子

Claims (5)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有する粉体粒子を、熱処理装置を用いて熱処理する粉体粒子の熱処理方法であって、
    該熱処理装置は、
    (1)該粉体粒子の熱処理が行われる円筒形状の処理室と、
    (2)該処理室に該粉体粒子を供給するための粉体粒子供給手段と、
    該処理室に供給された該粉体粒子を熱処理するための熱風を該処理室に供給するための熱風供給手段と
    4)熱処理された該粉体粒子を冷却するための冷風を該処理室に供給するための冷風供給手段と、
    (5)該処理室の下端部側から熱処理された該粉体粒子を回収する回収手段と、
    を有し、
    円筒形状の該処理室は、その中心軸が垂直方向になるように設置されており、
    該粉体粒子供給手段は、
    i)該処理室の外周部の、熱風供給手段出口部よりも下流側に複数設けられており
    ii)該粉体粒子供給手段の出口部から噴射される該粉体粒子の噴射方向を該処理室の垂直方向及び水平方向に関して調整可能な調整機構を具備しており
    該熱風供給手段は、該処理室に供給される熱風が該処理室内を旋回するように設けられており、
    該回収手段は、該処理室内を旋回する該粉体粒子の旋回方向を維持するように、該処理室の外周部に設けられており、
    該処理室の垂直方向の断面において、
    該粉体粒子供給手段の出口部から噴射される該粉体粒子の噴射方向と
    水平方向と
    により成される角度を垂直噴出角度α(°)とし、
    該処理室の水平方向の断面において、
    該粉体粒子供給手段の出口部から噴射される該粉体粒子の噴射方向と
    該粉体粒子供給手段の出口部と該処理室の該中心軸とを水平方向に結ぶ方向と
    により成される角度を水平噴射角度β(°)としたとき、
    該垂直噴出角度α(°)及び該水平噴射角度β(°)が、
    −45(°)≦α≦+45(°)
    −20(°)≦β≦+90(°)
    を満足するように、該処理室に該粉体粒子を供給する
    ことを特徴とする粉体粒子の熱処理方法
  2. 前記冷風供給手段は、前記処理室の外周部に複数設けられており、かつ、前記冷風供給手段から供給された冷風が前記処理室の内周面に沿って前記熱風の旋回方向と同方向に旋回するように設けられている請求項1に記載の粉体粒子の熱処理方法
  3. 前記冷風供給手段は、前記粉体粒子供給手段より下流側に、同一周方向とはならないように複数設けられている請求項1又は2に記載の粉体粒子の熱処理方法
  4. 前記熱処理装置は、前記処理室に供給された該粉体粒子の流れを規制するための規制手段を前記処理室に有し、
    該規制手段は、前記処理室の前記中心軸上に、前記処理室の下端部から上端部に向けて突出するように配置された、断面が円形状である柱状部材であ
    求項1〜3いずれか項に記載の粉体粒子の熱処理方法
  5. 結着樹脂及び着色剤を含有する粉体粒子を熱処理装置を用いて熱処理する熱処理工程を有するトナーの製造方法において、
    該熱処理工程が、請求項1〜4いずれか1項に記載の熱処理方法によって行われることを特徴とするトナーの製造方法。
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