JP6097540B2 - チップコンデンサおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
また、たとえばレーザ光を照射することによってヒューズを切断する場合において、切断で生じた破片がヒューズの直下の領域に到達したとしても、当該領域に下部電極膜が存在しない。よって、この破片によって上部電極膜部と下部電極膜との間に短絡が生じたり下部電極膜が腐食したりするといった不具合を回避できる。また、下部電極膜が、ヒューズの直下の領域(レーザ光が照射される領域)を回避した領域に形成されているので、ヒューズを切断する際に、下部電極膜も切断されて下部電極膜がダメージを受けるといった不具合を回避することもできる。
請求項3記載の発明は、前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つが切断されている、請求項1または2に記載のチップコンデンサである。
請求項4記載の発明は、前記上部電極膜または前記下部電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチップコンデンサである。
請求項6記載の発明は、前記複数の上部電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、請求項5に記載のチップコンデンサである。
請求項7記載の発明は、基板上に第1外部電極および第2外部電極を有するチップコンデンサの製造方法であって、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びるように、前記基板上に下部電極膜を形成する工程と、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びるように、前記下部電極膜上に容量膜を形成する工程と、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びるように、前記容量膜上に前記下部電極膜に対向する上部電極膜を形成する工程と、前記下部電極膜の上面に接するように前記第1外部電極を形成する工程と、前記上部電極膜の上面に接するように前記第2外部電極を形成する工程とを含み、前記上部電極膜が、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域に、分離された複数の上部電極膜部分を有するように形成され、前記複数の上部電極膜部分をそれぞれ前記第2外部電極に切り離し可能に接続する複数のヒューズを形成する工程をさらに含み、前記下部電極膜が、前記ヒューズの直下の領域を回避した領域に形成される、チップコンデンサの製造方法である。
また、たとえばレーザ光を照射することによってヒューズを切断する場合において、切断で生じた破片がヒューズの直下の領域に到達したとしても、当該領域に下部電極膜が存在しない。よって、この破片によって上部電極膜部と下部電極膜との間に短絡が生じたり下部電極膜が腐食したりするといった不具合を回避できる。また、下部電極膜が、ヒューズの直下の領域(レーザ光が照射される領域)を回避した領域に形成されているので、ヒューズを切断する際に、下部電極膜も切断されて下部電極膜がダメージを受けるといった不具合を回避することもできる。
請求項9記載の発明は、前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つを切断するヒューズ切断工程をさらに含む、請求項7または8に記載のチップコンデンサの製造方法である。
請求項10記載の発明は、前記複数の上部電極膜部分と前記下部電極膜との間の総容量値を測定する工程と、前記測定された総容量値に基づいて、前記切断すべきヒューズを選択する工程とをさらに含み、前記ヒューズ切断工程では、前記選択されたヒューズが切断される、請求項9に記載のチップコンデンサの製造方法である。
請求項11記載の発明は、前記ヒューズを切断した後に、前記ヒューズの切断部を覆う保護膜を形成する工程をさらに含む、請求項9または10に記載のチップコンデンサの製造方法である。
請求項12記載の発明は、前記上部電極膜または前記下部電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成される、請求項7〜11のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法である。
請求項14記載の発明は、前記複数の上部電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定される、請求項13に記載のチップコンデンサの製造方法である。
<第1参考例に係る発明>
(1)第1参考例に係る発明の課題
上記の特許文献1のような構造では、複数種類の容量値のコンデンサが必要な場合に、その複数の容量値に対応した複数種類のコンデンサを個別に設計する必要がある。そのため、設計のための長い期間が必要となり、かつ、そのための多大な労力が必要となる。しかも、コンデンサが搭載される機器の仕様変更のために新たな容量値のコンデンサが必要となったときに、速やかに対応することができない。
そこで、第1参考例に係る発明の目的は、共通の設計で複数種類の容量値に容易にかつ速やかに対応することができるチップコンデンサおよびその製造方法を提供することである。
(2)第1参考例に係る発明の特徴
たとえば、第1参考例に係る発明の特徴は、以下のE1〜E24である。
(E1)基板と、前記基板上に配置された第1外部電極と、前記基板上に配置された第2外部電極と、前記基板上に形成された第1電極膜と、前記第1電極膜上に形成された第1容量膜と、前記第1容量膜上に前記第1電極膜に対向するように形成された第2電極膜と、前記第2電極膜上に形成された第2容量膜と、前記第2容量膜上に前記第2電極膜に対向するように形成された第3電極膜とを含み、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間に接続された複数のキャパシタ要素と、前記基板上に形成され、前記複数のキャパシタ要素と前記第1外部電極または前記第2外部電極との間にそれぞれ介装され、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能な複数のヒューズとを含むチップコンデンサ。
この構成によれば、基板上に配置された第1および第2外部電極の間に複数のキャパシタ要素が接続されている。そして、複数のキャパシタ要素と第1または第2外部電極との間に、当該複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能な複数のヒューズが設けられている。そこで、一つまたは複数のヒューズを選択して切断することにより、複数種類の容量値に、容易にかつ速やかに対応することができる。換言すれば、複数種類の容量値のチップコンデンサに対して共通の設計を適用できる。
さらに(E1)の発明では、第1電極膜、第1容量膜および第2電極膜によって、一つのキャパシタ構造が形成されており、第2電極膜、第2容量膜および第3電極膜によって別のキャパシタ構造が形成されている。すなわち、基板上に多層のキャパシタ構造が形成されているので、チップコンデンサの大容量化を図ることができる。すなわち、小さな基板サイズでも大容量コンデンサを提供でき、同じ容量であればより小型のチップコンデンサを提供することができる。
(E2)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有している、E1に記載のチップコンデンサ。
この構成により、容量値の異なる複数のキャパシタ要素を組み合わせることによって、様々な容量値のチップコンデンサを共通の設計で実現することができる。
(E3)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定されている、E2に記載のチップコンデンサ。
この構成により、第1外部電極および第2外部電極の間に接続すべき複数のキャパシタ要素を適切に選択することによって、チップコンデンサの容量値を所望の容量値に正確に合わせ込むことができる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(E4)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つが切断されている、E1〜3のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
容量値を合わせ込んだチップコンデンサは、1つまたは複数のヒューズが切断されている場合がある。ヒューズの切断によって、第1外部電極および第2外部電極の間に接続するキャパシタ要素を選択でき、それによって、所要の容量値のチップコンデンサを実現できる。
(E5)前記第2電極膜が、複数の第2電極膜部分に分割されており、前記複数の第2電極膜部分にそれぞれ前記複数のヒューズが接続されている、E1〜4のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
この構成によれば、第1電極膜と第2電極膜との間に第1容量膜を挟み込むことによってキャパシタ構造が構成されているとともに、第2電極膜と第3電極膜との間に第2容量膜を挟み込むことによって別のキャパシタ構造が構成されている。そして、第2電極膜を複数の第2電極膜部分に分割することによって、それぞれの第2電極膜部分が第1および第3電極膜に対向し、これによって複数のキャパシタ要素が基板上に設けられることになる。そして、複数のキャパシタ要素のうち、該当する第2電極膜部分に対応するヒューズを切断することによって、所要の容量値を有するチップコンデンサを構成することができる。
(E6)前記複数の第2電極膜部分が、互いに異なる対向面積で前記第1電極膜および前記第3電極膜に対向している、E5に記載のチップコンデンサ。
この構成により、対向面積が互いに異なる複数の第2電極膜部分に対応する複数のキャパシタ要素は、互いに異なる容量値を有することになる。よって、それらを適切に組み合わせることによって、複数種類の容量値のチップコンデンサを実現することができる。より具体的には、選択された複数のキャパシタ要素以外のキャパシタ要素に対応するヒューズを切断してそれらを第1および第2外部電極の間から切り離すことによって、所要の容量値を有するチップコンデンサを構成することができる。
(E7)前記複数の第2電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、E6に記載のチップコンデンサ。
この構成により、容量値が等比数列をなすように設定された複数のキャパシタ要素を基板上に設けることができる。それによって、複数種類の容量値のチップコンデンサを実現でき、かつ、容量値の微調整も、ヒューズの切断によって行うことができる。
(E8)前記第1電極膜が、複数の第1電極膜部分に分割されており、前記複数の第1電極膜部分に前記複数のヒューズがそれぞれ接続されている、E1〜7のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
この構成によれば、第1電極膜を複数の第1電極膜部分に分割することによって、それぞれの第1電極膜部分が第2電極膜に対向し、これによって複数のキャパシタ要素が基板上に設けられることになる。そして、複数のキャパシタ要素のうち、該当する第1電極膜部分に対応するヒューズを切断することによって、所要の容量値を有するチップコンデンサを構成することができる。
(E9)前記複数の第1電極膜部分が、互いに異なる対向面積で前記第2電極膜に対向している、E8に記載のチップコンデンサ。
この構成により、対向面積が互いに異なる複数の第1電極膜部分に対応する複数のキャパシタ要素は、互いに異なる容量値を有することになる。よって、それらを適切に組み合わせることによって、複数種類の容量値のチップコンデンサを実現することができる。より具体的には、選択された複数のキャパシタ要素以外のキャパシタ要素に対応するヒューズを切断してそれらを第1および第2外部電極の間から切り離すことによって、所要の容量値を有するチップコンデンサを構成することができる。
(E10)前記複数の第1電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、E9に記載のチップコンデンサ。
この構成により、容量値が等比数列をなすように設定された複数のキャパシタ要素を基板上に設けることができる。それによって、複数種類の容量値のチップコンデンサを実現でき、かつ、容量値の微調整も、ヒューズの切断によって行うことができる。
(E11)前記第3電極膜が、複数の第3電極膜部分に分割されており、前記複数の第3電極膜部分に前記複数のヒューズがそれぞれ接続されている、E1〜10のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
この構成によれば、第3電極膜を複数の第3電極膜部分に分割することによって、それぞれの第3電極膜部分が第2電極膜に対向し、これによって複数のキャパシタ要素が基板上に設けられることになる。そして、複数のキャパシタ要素のうち、該当する第3電極膜部分に対応するヒューズを切断することによって、所要の容量値を有するチップコンデンサを構成することができる。
(E12)前記複数の第3電極膜部分が、互いに異なる対向面積で前記第2電極膜に対向している、E11に記載のチップコンデンサ。
この構成により、対向面積が互いに異なる複数の第3電極膜部分に対応する複数のキャパシタ要素は、互いに異なる容量値を有することになる。よって、それらを適切に組み合わせることによって、複数種類の容量値のチップコンデンサを実現することができる。より具体的には、選択された複数のキャパシタ要素以外のキャパシタ要素に対応するヒューズを切断してそれらを第1および第2外部電極の間から切り離すことによって、所要の容量値を有するチップコンデンサを構成することができる。
(E13)前記複数の第3電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、E12に記載のチップコンデンサ。
この構成により、容量値が等比数列をなすように設定された複数のキャパシタ要素を基板上に設けることができる。それによって、複数種類の容量値のチップコンデンサを実現でき、かつ、容量値の微調整も、ヒューズの切断によって行うことができる。
(E14)前記複数のヒューズが、前記基板の主面を垂直に見下ろす平面視において重なり合わないように位置をずらして配置されている、E1〜13のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
この構成によれば、基板の主面に対して垂直な方向からレーザ光を照射することにより、所望のヒューズのみを切断でき、別のヒューズが誤って切断されることを回避できる。これにより、チップコンデンサの容量値を確実に目標値に合わせ込むことができる。
(E15)前記第1電極膜、前記第2電極膜または前記第3電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成されている、E5〜13のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
この構成では、電極膜部分とヒューズとを共通の導電性材料膜で構成することができる。そして、各電極膜部分に対応するヒューズを切断することで、当該電極膜部分を切り離すことができる。
(E16)基板上に複数のキャパシタ要素を形成する工程と、基板上に第1外部電極および第2外部電極を形成する工程と、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能に前記第1外部電極または第2外部電極に接続する複数のヒューズを前記基板上に形成する工程とを含み、前記複数のキャパシタ要素を形成する工程が、前記基板上に第1電極膜を形成する工程と、前記第1電極膜上に第1容量膜を形成する工程と、前記第1容量膜上に前記第1電極膜に対向するように第2電極膜を形成する工程と、前記第2電極膜上に第2容量膜を形成する工程と、前記第2容量膜上に前記第2電極膜に対向するように第3電極膜を形成する工程と、前記第1電極膜、前記第2電極膜および前記第3電極膜の少なくとも一つを複数の電極膜部分に分割する工程とを含む、チップコンデンサの製造方法。
この方法により、所要の容量値に応じて選択したヒューズを切断することにより、共通の設計でありながら、複数の容量値のチップコンデンサを製造することができる。また、小さな基板サイズでも大容量コンデンサを提供でき、同じ容量であればより小型のチップコンデンサを提供することができる。
(E17)前記ヒューズが、前記複数の電極膜部分にそれぞれ接続されるように形成される、E16に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法によれば、複数の電極膜部分によって基板上に設けられた複数のキャパシタ要素のうち、該当する電極膜部分に対応するヒューズを切断することによって、所要の容量値を有するチップコンデンサを構成することができる。
(E18)前記複数の電極膜部分が、前記第1容量膜または前記第2容量膜を挟んで対向する電極膜に対して互いに異なる対向面積で対向するように形成される、E16または17に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法により、複数の電極膜部分が互いに異なる対向面積で電極膜に対向することによって、容量値の異なる複数のキャパシタ要素を基板上に形成することができる。したがって、異なる容量値のキャパシタ要素を適切に選択して組み合わせることで、複数種類の容量値のチップコンデンサを製造することができる。
(E19)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定される、E18に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法により、等比数列をなすように容量値が設定された複数のキャパシタ要素を基板上に形成することができる。よって、複数のキャパシタ要素を適切に選択して組み合わせることで、複数種類の容量値のチップコンデンサを提供でき、かつ所望の容量値への正確な合わせ込みが可能になる。
(E20)前記複数のヒューズが、前記基板の主面を垂直に見下ろす平面視において重なり合わないように位置をずらして配置されて形成される、E16〜19のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法によれば、基板の主面に対して垂直な方向からレーザ光を照射することにより、所望のヒューズのみを切断でき、別のヒューズが誤って切断されることを回避できる。これにより、チップコンデンサの容量値を確実に目標値に合わせ込むことができる。
(E21)前記第1電極膜、前記第2電極膜または前記第3電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成される、E16〜20のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法によれば、電極膜部分とヒューズとを同じ導電性材料の膜で形成することができるから、それらを同一膜からパターニングして形成することができる。これにより、製造工程が簡単になる。
(E22)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つを切断するヒューズ切断工程をさらに含む、E16〜21のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法により、切断すべきヒューズを適切に選択することによって、チップコンデンサの容量値を所望の容量値に合わせ込むことができる。すなわち、第1および第2外部電極に接続すべきキャパシタ要素を適切に選択し、それ以外のキャパシタ要素に対応するヒューズを切断することにより、所望の容量値に合わせ込んだチップコンデンサを製造できる。
(E23)前記複数のキャパシタ要素の総容量値を測定する工程と、前記測定された総容量値に基づいて、前記切断すべきヒューズを選択する工程とをさらに含み、前記ヒューズ切断工程では、前記選択されたヒューズが切断される、E22に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法によれば、複数のキャパシタ要素の総容量値が測定され、その測定結果に基づいて切断すべきヒューズが選択されるので、チップコンデンサの容量値を確実に目的の容量値とすることができる。
(E24)前記ヒューズを切断した後に、前記ヒューズの切断部を覆う保護膜を形成する工程をさらに含む、E22または23に記載のチップコンデンサの製造方法。
この方法により、ヒューズの切断部が保護膜によって覆われるので、切断部に対する異物や水分の侵入を回避できるから、共通の設計で複数種類の容量値を実現できるとともに、信頼性の高いチップコンデンサを製造することができる。
(3)第1参考例に係る発明の実施形態
以下では、第1参考例の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、第1参考例の第1の実施形態に係るチップコンデンサの平面図であり、図2はその断面図であって、図1の切断面線II−IIから見た切断面が示されている。さらに、図3は、前記チップコンデンサの一部の構成を分離して示す分解斜視図である。
チップコンデンサ1は、基板2と、基板2上に配置された第1外部電極3と、同じく基板2上に配置された第2外部電極4とを備えている。基板2は、この実施形態では、基板2の主面(表面)2Aを垂直に見下ろす平面視において四隅を面取りした矩形形状を有している。基板2の長手方向両端部に第1外部電極3および第2外部電極4がそれぞれ配置されている。第1外部電極3および第2外部電極4は、この実施形態では、基板2の短手方向に延びたほぼ矩形の平面形状を有し、基板2の角に対応する各2箇所に面取り部を有している。基板2上には、第1外部電極3および第2外部電極4の間のキャパシタ配置領域5内に、複数のキャパシタ要素C1〜C19が配置されている。複数のキャパシタ要素C1〜C19は、複数のヒューズユニット7(ヒューズ)を介してそれぞれ第1外部電極3に電気的に接続されている。この実施形態では、キャパシタ要素C1の真上にキャパシタ要素C11が位置し、同様に、キャパシタ要素C2〜C9のそれぞれの真上に、キャパシタ要素C12〜C19において対応するキャパシタ要素(符号の末尾の数字が同じキャパシタ要素)が位置している。そのため、このチップコンデンサ1は、キャパシタ要素が上下に積層された多層(ここでは2層)のキャパシタ構造を有している。
第1容量膜12の上には、第2電極膜(容量調整電極膜)13が形成されている。図1では、明瞭化のために、第2電極膜13を着色して示してある。第2電極膜13は、キャパシタ配置領域5に位置するキャパシタ電極領域13Aと、第1外部電極3の直下に位置するパッド領域13Bと、パッド領域13Bとキャパシタ電極領域13Aとの間に配置されたヒューズ領域13Cとを有している。
第2容量膜17の上には、第3電極膜16が形成されている。第3電極膜16は、キャパシタ配置領域5に位置するキャパシタ電極領域16Aと、第1電極膜11のパッド領域11Bの真上(平面視で重なる領域)に位置するパッド領域16Bとを有している。
また、第2電極膜13のキャパシタ電極領域13Aにおける複数の電極膜部分131〜139(図1参照)は、複数種類の互いに異なる対向面積で、第2容量膜17を挟んで第3電極膜16に対向している。より具体的には、電極膜部分131〜139の第3電極膜16に対する対向面積は、第1電極膜11に対する場合と同様に、1:2:4:8:16:32:64:128:128となるように定められていてもよい。すなわち、複数の電極膜部分131〜139は、対向面積の異なる複数の電極膜部分を含み、より詳細には、公比が2の等比数列をなすように設定された(第3電極膜16に対する)対向面積を有する複数の電極膜部分131〜138(または131〜137,139)を含む。これによって、各電極膜部分131〜139と第2容量膜17を挟んで対向する第3電極膜16とによってそれぞれ構成される複数のキャパシタ要素C11〜C19は、互いに異なる容量値を有する複数のキャパシタ要素を含む。電極膜部分131〜139の対向面積の比が前述の通りである場合、キャパシタ要素C11〜C19の容量値の比は、当該対向面積の比と等しく、1:2:4:8:16:32:64:128:128となる。すなわち、複数のキャパシタ要素C11〜C19は、公比が2の等比数列をなすように容量値が設定された複数のキャパシタ要素C11〜C18(またはC11〜C17,C19)を含むことになる。
このように、チップコンデンサ1では、第1電極膜11、第1容量膜12および第2電極膜13によって、一つのキャパシタ構造が形成されており、第2電極膜13、第2容量膜17および第3電極膜16によって別のキャパシタ構造が形成されている。すなわち、基板2上に多層(ここでは2層)のキャパシタ構造が形成されているので、チップコンデンサ1の大容量化を図ることができる。すなわち、小さな基板2サイズでも大容量コンデンサを提供でき、同じ容量であればより小型のチップコンデンサ1を提供することができる。
C1=C11=0.03125pF
C2=C12=0.0625pF
C3=C13=0.125pF
C4=C14=0.25pF
C5=C15=0.5pF
C6=C16=1pF
C7=C17=2pF
C8=C18=4pF
C9=C19=4pF
この場合、0.03125pFの最小合わせ込み精度でチップコンデンサ1の容量を微調整できる。また、ヒューズF1〜F9から切断すべきヒューズを適切に選択することで、0.1pF〜20pFの間の任意の容量値のチップコンデンサ1を提供することができる。
図1を参照して、基板2は、たとえば平面視において0.3mm×0.15mm、0.4mm×0.2mm、または0.2mm×0.1mmなどの矩形形状(好ましくは、0.4mm×0.2mm以下の大きさ)を有していてもよい。キャパシタ配置領域5は、概ね、基板2の短辺の長さに相当する一辺を有する正方形領域となる。基板2の厚さは、150μm程度であってもよい。基板2は、たとえば、裏面側(キャパシタ要素C1〜C19が形成されていない表面)からの研削または研磨によって薄型化された基板であってもよい。基板2の材料としては、シリコン基板に代表される半導体基板を用いてもよいし、ガラス基板を用いてもよいし、樹脂フィルムを用いてもよい。
第1電極膜11は、導電性膜、とくに金属膜であることが好ましく、たとえばアルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる第1電極膜11は、スパッタ法によって形成することができる。第2電極膜13も同様に、導電性膜、とくに金属膜で構成することが好ましく、アルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる第2電極膜13は、スパッタ法によって形成することができる。第2電極膜13のキャパシタ電極領域13Aを電極膜部分131〜139に分割し、かつヒューズ領域13Cを複数のヒューズユニット7に整形するためのパターニングは、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスによって行うことができる。第3電極膜16も同様に、導電性膜、とくに金属膜で構成することが好ましく、アルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる第3電極膜16は、スパッタ法によって形成することができる。
パッシベーション膜9は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、たとえばプラズマCVD法によって形成できる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。樹脂膜10は、前述の通り、ポリイミド膜その他の樹脂膜で構成することができる。
次に、図6Cに示すように、たとえばプラズマCVD法によって、カバー膜23上に窒化シリコン膜が堆積させられ、パッシベーション膜9が形成される(ステップS17)。前述のカバー膜23は最終形態において、パッシベーション膜9と一体化し、このパッシベーション膜9の一部を構成する。ヒューズの切断後に形成されたパッシベーション膜9は、ヒューズ溶断の際に同時に破壊されたカバー膜23の開口内に入り込み、ヒューズユニット7の切断面を覆って保護する。したがって、パッシベーション膜9は、ヒューズユニット7の切断箇所に異物が入り込んだり水分が侵入したりすることを防ぎ、チップコンデンサ1の信頼性を向上させる。パッシベーション膜9は、全体で、たとえば8000Å程度の膜厚を有するように形成されてもよい。
前述の第1の実施形態では、第2電極膜13のキャパシタ電極領域13Aがそれぞれ帯状の電極膜部分131〜139に分割されている。この場合、図1に示すように、キャパシタ配置領域5内にキャパシタ要素として利用することができない領域が生じてしまい、小さな基板2上の限られた領域を有効に活用することができない。
図8は、第1参考例の第3の実施形態に係るチップコンデンサ26の構成を説明するための分解斜視図であり、前述の第1の実施形態の説明において用いた図3と同様にチップコンデンサ26の各部が表されている。
これに対して、この実施形態では、第2電極膜13のキャパシタ電極領域13Aがキャパシタ配置領域5のほぼ全域にわたって連続する連続膜パターンに形成されている一方で、第1電極膜11のキャパシタ電極領域11Aが複数の(第1)電極膜部分151〜159に分割され、第3電極膜16のキャパシタ電極領域16Aが複数の(第3)電極膜部分181〜184に分割されている。電極膜部分151〜159は、第1の実施形態における電極膜部分131〜139と同様の形状および面積比に形成されてもよいし、第2の実施形態における電極膜部分141〜149と同様の形状および面積比に形成されてもよい。また、電極膜部分181〜184も、電極膜部分151〜159と同様に形成されてもよい。つまり、電極膜部分151〜159は、互いに異なる対向面積で第2電極膜13に対向していて、当該対向面積は、等比数列をなすように設定されていてもよい。同様に、電極膜部分181〜184も、互いに異なる対向面積で第2電極膜13に対向していて、当該対向面積は、等比数列をなすように設定されていてもよい。
さらに、前述の実施形態では、第1電極膜11、第2電極膜13および第3電極膜16のいずれかとヒューズユニットとが一体化されている例を示したが、第1電極膜11、第2電極膜13および第3電極膜16とは別の導体膜でヒューズユニットを形成してもよい。さらに、前述の実施形態では、複数のキャパシタ要素が公比r(0<r、r≠1)=2の等比数列をなす容量値を有する複数のキャパシタ要素を有している例を示したが、当該等比数列の公比は2以外の数であってもよい。また、前述の実施形態では、基板2の表面に絶縁膜8が形成されているが、基板2が絶縁性の基板であれば、絶縁膜8を省くこともできる。また、基板2として導電性基板を用い、その導電性基板を下部電極として用い、導電性基板の表面に接するように第1容量膜12を形成してもよい。この場合、導電性基板の裏面から一方の外部電極を引き出してもよい。
<第2参考例に係る発明>
(1)第2参考例に係る発明の特徴
たとえば、第2参考例に係る発明の特徴は、以下のA1〜A20である。
(A1)基板と、前記基板上に配置された第1外部電極と、前記基板上に配置された第2外部電極と、前記基板上に形成され、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間に接続された複数のキャパシタ要素と、前記基板上に形成され、前記複数のキャパシタ要素と前記第1外部電極または前記第2外部電極との間にそれぞれ介装され、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能な複数のヒューズとを含むチップコンデンサ。
(A2)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有している、A1に記載のチップコンデンサ。
(A3)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定されている、A2に記載のチップコンデンサ。
A3記載の発明により、第1外部電極および第2外部電極の間に接続すべき複数のキャパシタ要素を適切に選択することによって、チップコンデンサの容量値を所望の容量値に正確に合わせ込むことができる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(A4)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つが切断されている、A1〜A3のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(A5)前記基板上に形成された下部電極膜と、前記下部電極膜上に形成された容量膜と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対向するように形成された上部電極膜とを含み、前記上部電極膜および上記下部電極膜のうちの一方の電極膜が、分割された複数の電極膜部分を含み、前記複数の電極膜部分が前記容量膜を介して前記上部電極膜および前記下部電極膜のうちの他方の電極膜に対向することにより、前記複数のキャパシタ要素が形成されている、A1〜A4のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(A6)前記複数の電極膜部分が、互いに異なる対向面積で前記他方の電極膜に対向している、A5に記載のチップコンデンサ。
(A7)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、A6に記載のチップコンデンサ。
(A8)前記複数の電極膜部分と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成されている、A5〜A7のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(A9)前記上部電極膜を覆い、前記第1外部電極および前記第2外部電極を露出させるように形成された保護膜をさらに含む、A1〜A8のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(A10)前記保護膜が、前記基板の側面にまで延びて、当該側面を覆っている、A9に記載のチップコンデンサ。
(A11)第1外部電極および第2外部電極を有するチップコンデンサの製造方法であって、基板上に複数のキャパシタ要素を形成する工程と、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能に前記第1外部電極または第2外部電極に接続するための複数のヒューズを前記基板上に形成する工程と、基板上に第1外部電極および第2外部電極を形成する工程とを含む、チップコンデンサの製造方法。
(A12)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有するように形成される、A11に記載のチップコンデンサの製造方法。
(A13)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定される、A12に記載のチップコンデンサの製造方法。
A13記載の発明によれば、複数のキャパシタ要素を適切に選択して組み合わせることによって、複数種類の容量値を実現でき、かつ所望の容量値に対する微調整(合わせ込み)も可能となる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(A14)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つを切断するヒューズ切断工程をさらに含む、A11〜A13のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(A15)前記複数のキャパシタ要素の総容量値を測定する工程と、前記測定された総容量値に基づいて、前記切断すべきヒューズを選択する工程とをさらに含み、前記ヒューズ切断工程では、前記選択されたヒューズが切断される、A14に記載のチップコンデンサの製造方法。
(A16)前記ヒューズを切断した後に、前記ヒューズの切断部を覆う保護膜を形成する工程をさらに含む、A14またはA15に記載のチップコンデンサの製造方法。
(A17)前記複数のキャパシタ要素を形成する工程が、前記基板上に下部電極膜を形成する工程と、前記下部電極膜上に容量膜を形成する工程と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対向するように上部電極膜を形成する工程と、前記上部電極膜および前記下部電極膜のうちの一方の電極膜を複数の電極膜部分に分割(たとえばフォトリソグラフィにより分割)する工程とを含み、前記複数の電極膜部分が前記容量膜を介して前記上部電極膜および下部電極膜のうちの他方の電極膜に対向することにより、前記複数のキャパシタ要素が形成される、A11〜A16のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(A18)前記複数の電極膜部分が互いに異なる対向面積で前記他方の電極膜に対向するように前記一方の電極膜が分割される、A17に記載のチップコンデンサの製造方法。
(A19)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定される、A18に記載のチップコンデンサの製造方法。
(A20)前記一方の電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成される、A17〜A19のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(2)第2参考例に係る発明の実施形態
以下では、第2参考例の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
チップコンデンサ31は、基板32と、基板上に配置された第1外部電極33と、同じく基板32上に配置された第2外部電極34とを備えている。基板32は、この実施形態では、平面視において四隅を面取りした矩形形状を有している。基板32の長手方向両端部に第1外部電極33および第2外部電極34がそれぞれ配置されている。第1外部電極33および第2外部電極34は、この実施形態では、基板32の短手方向に延びたほぼ矩形の平面形状を有し、基板32の角に対応する各2箇所に面取り部を有している。基板32上には、第1外部電極33および第2外部電極34の間のキャパシタ配置領域35内に、複数のキャパシタ要素C1〜C9が配置されている。複数のキャパシタ要素C1〜C9は、複数のヒューズユニット37を介してそれぞれ第1外部電極33に電気的に接続されている。
容量膜42の上には、上部電極膜43が形成されている。図10では、明瞭化のために、上部電極膜43を着色して示してある。上部電極膜43は、キャパシタ配置領域35に位置するキャパシタ電極領域43Aと、第1外部電極33の直下に位置するパッド領域43Bと、パッド領域43Bとキャパシタ電極領域43Aとの間に配置されたヒューズ領域43Cとを有している。
ヒューズF1〜F9が全て接続されているときは、チップコンデンサ31の容量値は、キャパシタ要素C1〜C9の容量値の総和に等しい。複数のヒューズF1〜F9から選択した1つまたは2つ以上のヒューズを切断すると、当該切断されたヒューズに対応するキャパシタ要素が切り離され、当該切り離されたキャパシタ要素の容量値だけチップコンデンサ31の容量値が減少する。
C1=0.03125pF
C2=0.0625pF
C3=0.125pF
C4=0.25pF
C5=0.5pF
C6=1pF
C7=2pF
C8=4pF
C9=4pF
この場合、0.03125pFの最小合わせ込み精度でチップコンデンサ31の容量を微調整できる。また、ヒューズF1〜F9から切断すべきヒューズを適切に選択することで、0.1pF〜10pFの間の任意の容量値のチップコンデンサ31を提供することができる。
基板32は、たとえば平面視において0.3mm×0.15mm、0.4mm×0.2mm、または0.2mm×0.1mmなどの矩形形状(好ましくは、0.4mm×0.2mm以下の大きさ)を有していてもよい。キャパシタ配置領域35は、概ね、基板32の短辺の長さに相当する一辺を有する正方形領域となる。基板32の厚さは、150μm程度であってもよい。基板32は、たとえば、裏面側(キャパシタ要素C1〜C9が形成されていない表面)からの研削または研磨によって薄型化された基板であってもよい。基板32の材料としては、シリコン基板に代表される半導体基板を用いてもよいし、ガラス基板を用いてもよいし、樹脂フィルムを用いてもよい。
下部電極膜41は、導電性膜、とくに金属膜であることが好ましく、たとえばアルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる下部電極膜41は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜43も同様に、導電性膜、とくに金属膜で構成することが好ましく、アルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる上部電極膜43は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜43のキャパシタ電極領域43Aを電極膜部分231〜239に分割し、かつヒューズ領域43Cを複数のヒューズユニット37に整形するためのパターニングは、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスによって行うことができる。
パッシベーション膜39は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、たとえばプラズマCVD法によって形成できる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。樹脂膜40は、前述の通り、ポリイミド膜その他の樹脂膜で構成することができる。
前述の第1の実施形態では、上部電極膜43のキャパシタ電極領域43Aがそれぞれ帯状の電極膜部分231〜239に分割されている。この場合、図10に示すように、キャパシタ配置領域35内にキャパシタ要素として利用することができない領域が生じてしまい、小さな基板32上の限られた領域を有効に活用することができない。
図17は、第2参考例の第3の実施形態に係るチップコンデンサ49の構成を説明するための分解斜視図であり、前述の第1の実施形態の説明において用いた図12と同様にチップコンデンサ49の各部が表されている。
これに対して、この実施形態では、上部電極膜43のキャパシタ電極領域43Aがキャパシタ配置領域35のほぼ全域にわたって連続する連続膜パターンに形成されている一方で、下部電極膜41のキャパシタ電極領域41Aが複数の電極膜部分251〜259に分割されている。電極膜部分251〜259は、第1の実施形態における電極膜部分231〜239と同様の形状および面積比に形成されてもよいし、第2の実施形態における電極膜部分241〜249と同様の形状および面積比に形成されてもよい。このようにして、電極膜部分251〜259と、容量膜42と、上部電極膜43とによって、複数のキャパシタ要素が構成されている。この複数のキャパシタ要素の少なくとも一部は、容量値の異なる(たとえば等比数列をなすように各容量値が設定された)キャパシタ要素群を構成している。
<第3参考例に係る発明>
(1)第3参考例に係る発明の特徴
たとえば、第3参考例に係る発明の特徴は、以下のB1〜B25である。
(B1)基板と、前記基板上に配置された第1外部電極と、前記基板上に配置された第2外部電極と、前記基板上に形成され、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間に接続された複数のキャパシタ要素と、前記基板上に形成され、前記複数のキャパシタ要素と前記第1外部電極または前記第2外部電極との間にそれぞれ介装され、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能な複数のヒューズと、前記基板内に形成され、前記第1外部電極の直下を含む領域と前記第2外部電極の直下を含む領域との間に、互いに逆向きに接続された一対のダイオードと、を含むチップコンデンサ。
(B2)前記一対のダイオードが、前記第1外部電極の直下または下部電極の直下を含む前記基板の表面領域に形成された不純物拡散領域と、前記第2外部電極の直下または下部電極の直下を含む前記基板の表面領域に形成された不純物拡散領域とを含む、B1記載のチップコンデンサ。
(B3)前記基板は、半導体基板であり、前記一対のダイオードは、前記基板と前記不純物領域とのpn接合により形成されるものである、B2記載のチップコンデンサ。
B3記載の発明によれば、一対のダイオードは、半導体のpn接合を用いて容易に作ることができる。
(B4)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有している、B1〜B3のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(B5)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定されている、B4に記載のチップコンデンサ。
B5記載の発明によれば、第1外部電極および第2外部電極の間に接続すべき複数のキャパシタ要素を適切に選択することによって、チップコンデンサの容量値を所望の容量値に正確に合わせ込むことができる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(B6)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つが切断されている、B1〜B5のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(B7)前記基板上に形成された下部電極膜と、前記下部電極膜上に形成された容量膜と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対向するように形成された上部電極膜とを含み、前記上部電極膜および上記下部電極膜のうちの一方の電極膜が、分割された複数の電極膜部分を含み、前記複数の電極膜部分が前記容量膜を介して前記上部電極膜および前記下部電極膜のうちの他方の電極膜に対向することにより、前記複数のキャパシタ要素が形成されている、B1〜B6のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(B8)前記複数の電極膜部分が、互いに異なる対向面積で前記他方の電極膜に対向している、B7に記載のチップコンデンサ。
(B9)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、B8に記載のチップコンデンサ。
(B10)前記複数の電極膜部分と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成されている、B7〜B9のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(B11)前記上部電極膜を覆い、前記第1外部電極および前記第2外部電極を露出させるように形成された保護膜をさらに含む、B1〜B10のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(B12)前記保護膜が、前記基板の側面にまで延びて、当該側面を覆っている、B11に記載のチップコンデンサ。
(B13)第1外部電極および第2外部電極を有するチップコンデンサの製造方法であって、基板の表面領域の前記第1外部電極および第2外部電極の各直下の領域を含む領域に、それぞれ、拡散領域を形成する工程と、前記基板上に複数のキャパシタ要素を形成する工程と、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能に前記第1外部電極または第2外部電極に接続するための複数のヒューズを前記基板上に形成する工程と、前記基板上に第1外部電極および第2外部電極を形成する工程とを含む、チップコンデンサの製造方法。
(B14)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有するように形成される、B13に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B15)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定される、B14に記載のチップコンデンサの製造方法。
B15記載の発明によれば、複数のキャパシタ要素を適切に選択して組み合わせることによって、複数種類の容量値を実現でき、かつ所望の容量値に対する微調整(合わせ込み)も可能となる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(B16)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つを切断するヒューズ切断工程をさらに含む、B13〜B15のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B17)前記複数のキャパシタ要素の総容量値を測定する工程と、前記測定された総容量値に基づいて、前記切断すべきヒューズを選択する工程とをさらに含み、前記ヒューズ切断工程では、前記選択されたヒューズが切断される、B16に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B18)前記ヒューズを切断した後に、前記ヒューズの切断部を覆う保護膜を形成する工程をさらに含む、B16またはB17に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B19)前記複数のキャパシタ要素を形成する工程が、前記基板上に下部電極膜を形成する工程と、前記下部電極膜上に容量膜を形成する工程と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対向するように上部電極膜を形成する工程と、前記上部電極膜および前記下部電極膜のうちの一方の電極膜を複数の電極膜部分に分割(たとえばフォトリソグラフィにより分割)する工程とを含み、前記複数の電極膜部分が前記容量膜を介して前記上部電極膜および下部電極膜のうちの他方の電極膜に対向することにより、前記複数のキャパシタ要素が形成される、B13〜B18のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B20)前記複数の電極膜部分が互いに異なる対向面積で前記他方の電極膜に対向するように前記一方の電極膜が分割される、B19に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B21)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定される、B19に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B22)前記一方の電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成される、B19〜B21のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(B23)基板と、前記基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成された下部電極膜と、前記下部電極膜上に形成された容量膜と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対抗するように形成された上部電極膜と、前記絶縁膜上に配置され前記下部電極膜に接続された第1外部電極と、前記絶縁膜上に配置され前記上部電極膜に接続された第2外部電極と、前記基板内に形成され、前記第1外部電極の直下を含む領域と前記第2外部電極の直下を含む領域との間に、互いに逆向きに接続された一対のダイオードと、を含むチップコンデンサ。
(B24)前記一対のダイオードが、前記第1外部電極の直下または下部電極の直下を含む前記基板の表面領域に形成された不純物拡散領域と、前記第2外部電極の直下または下部電極の直下を含む前記基板の表面領域に形成された不純物拡散領域とを含む、B23記載のチップコンデンサ。
(B25)前記基板は、半導体基板であり、前記一対のダイオードは、前記基板と前記不純物領域とのpn接合により形成されるものである、B24記載のチップコンデンサ。
B25記載の発明によれば、一対のダイオードは、半導体のpn接合を用いて容易に作ることができる。
(2)第3参考例に係る発明の実施形態
以下では、第3参考例の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
チップコンデンサ51は、基板52と、基板52上に配置された第1外部電極53と、同じく基板52上に配置された第2外部電極54とを備えている。基板52は、この実施形態では、平面視において四隅を面取りした矩形形状を有している。矩形形状は、例えば、0.3mm×0.15mm程度の寸法である。基板52の長手方向両端部に第1外部電極53および第2外部電極54がそれぞれ配置されている。第1外部電極53および第2外部電極54は、この実施形態では、基板52の短手方向に延びたほぼ矩形の平面形状を有し、基板52の角に対応する各2箇所に面取り部を有している。基板52上には、第1外部電極53および第2外部電極54の間のキャパシタ配置領域55内に、複数のキャパシタ要素C1〜C9が配置されている。複数のキャパシタ要素C1〜C9は、複数のヒューズユニット57を介してそれぞれ第1外部電極53に電気的に接続されている。
容量膜312の上には、上部電極膜313が形成されている。図18では、明瞭化のために、上部電極膜313に細ドットを付して示してある。上部電極膜313は、キャパシタ配置領域55に位置するキャパシタ電極領域313Aと、第1外部電極53の直下に位置するパッド領域313Bと、パッド領域313Bとキャパシタ電極領域313Aとの間に配置されたヒューズ領域313Cとを有している。
このように、基板52の表面領域に拡散領域323、324を形成することにより、基板52と拡散領域323と第1外部電極53との間にpn接合によるダイオードが形成される。同様に、基板52と拡散領域324と第2外部電極54との間にもpn接合によるダイオードが形成される。その結果、チップコンデンサ51の電気的な等価回路は、図21に示すものとなる。
ヒューズF1〜F9が全て接続されているときは、チップコンデンサ51の容量値は、キャパシタ要素C1〜C9の容量値の総和に等しい。複数のヒューズF1〜F9から選択した1つまたは2つ以上のヒューズを切断すると、当該切断されたヒューズに対応するキャパシタ要素が切り離され、当該切り離されたキャパシタ要素の容量値だけチップコンデンサ51の容量値が減少する。
C1=0.03125pF
C2=0.0625pF
C3=0.125pF
C4=0.25pF
C5=0.5pF
C6=1pF
C7=2pF
C8=4pF
C9=4pF
この場合、0.03125pFの最小合わせ込み精度でチップコンデンサ51の容量を微調整できる。また、ヒューズF1〜F9から切断すべきヒューズを適切に選択することで、0.1pF〜10pFの間の任意の容量値のチップコンデンサ51を提供することができる。
基板52は、たとえば平面視において0.3mm×0.15mm、0.4mm×0.2mm、または0.2mm×0.1mmなどの矩形形状(好ましくは、0.4mm×0.2mm以下の大きさ)を有していてもよい。キャパシタ配置領域55は、概ね、基板52の短辺の長さに相当する一辺を有する正方形領域となる。基板52の厚さは、150μm程度であってもよい。基板52は、たとえば、裏面側(キャパシタ要素C1〜C9が形成されていない表面)からの研削または研磨によって薄型化された基板であってもよい。基板52の材料としては、シリコン基板に代表される半導体基板を用いてもよいし、ガラス基板を用いてもよいし、樹脂フィルムを用いてもよい。
下部電極膜311は、導電性膜、とくに金属膜であることが好ましく、たとえばアルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる下部電極膜311は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜313も同様に、導電性膜、とくに金属膜で構成することが好ましく、アルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる上部電極膜313は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜313のキャパシタ電極領域313Aを電極膜部分331〜339に分割し、かつヒューズ領域313Cを複数のヒューズユニット57に整形するためのパターニングは、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスによって行うことができる。
パッシベーション膜59は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、たとえばプラズマCVD法によって形成できる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。樹脂膜310は、前述の通り、ポリイミド膜その他の樹脂膜で構成することができる。
前述の第1の実施形態では、上部電極膜313のキャパシタ電極領域313Aがそれぞれ帯状の電極膜部分331〜339に分割されている。この場合、図18に示すように、キャパシタ配置領域55内にキャパシタ要素として利用することができない領域が生じてしまい、小さな基板52上の限られた領域を有効に活用することができない。
この実施形態に係るチップコンデンサ325の製造工程は、図23に示した工程と実質的に同様である。ただし、上部電極膜313のパターニング(ステップS7,S8)では、キャパシタ電極領域313Aが、図25に示す形状の複数の電極膜部分331〜339に分割される。
第1の実施形態では、下部電極膜311がキャパシタ配置領域55のほぼ全域にわたる連続パターンからなるキャパシタ電極領域311Aを有し、上部電極膜313のキャパシタ電極領域313Aが複数の電極膜部分331〜339に分割されている。
この実施形態に係るチップコンデンサ328の製造工程は、図23に示した工程と実質的に同様である。ただし、下部電極膜311のパターニング(ステップS3,S4)において、キャパシタ電極領域311Aが電極膜部分351,359に分割され、かつヒューズ領域311Cに複数のヒューズユニット329が形成されることになる。また、上部電極膜313のパターニング(ステップS7,S8)では、複数の電極膜部分の形成は行われず、ヒューズユニットの形成も行われない。さらに、レーザトリミング(ステップS12)においては、下部電極膜311に形成されたヒューズユニット329がレーザ光によって切断される。レーザトリミングの際、下部電極膜311は容量膜312によって覆われているので、この容量膜312をレーザ光のエネルギーを蓄積するためのカバー膜として利用することができる。したがって、レーザトリミングの直前のカバー膜の形成(ステップS11)は省かれてもよい。
<第4参考例に係る発明>
(1)第4参考例に係る発明の特徴
たとえば、第4参考例に係る発明の特徴は、以下のC1〜C23である。
(C1)基板と、前記基板上に配置された第1外部電極と、前記基板上に配置された第2外部電極と、前記基板上に形成され、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間に接続された複数のキャパシタ要素と、前記基板上に形成され、前記複数のキャパシタ要素と前記第1外部電極または前記第2外部電極との間にそれぞれ介装され、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能な複数のヒューズとを含むチップコンデンサであって、前記基板として、比抵抗が30Ω・cm以上の基板が用いられていることを特徴とするチップコンデンサ。
(C2)前記基板が、100Ω・cm以上の比抵抗を有する、C1記載のチップコンデンサ。
(C3)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有している、C1またはC2に記載のチップコンデンサ。
(C4)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定されている、C3に記載のチップコンデンサ。
C4記載の発明によれば、第1外部電極および第2外部電極の間に接続すべき複数のキャパシタ要素を適切に選択することによって、チップコンデンサの容量値を所望の容量値に正確に合わせ込むことができる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(C5)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つが切断されている、C1〜C4のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(C6)前記基板上に形成された下部電極膜と、前記下部電極膜上に形成された容量膜と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対向するように形成された上部電極膜とを含み、前記上部電極膜および上記下部電極膜のうちの一方の電極膜が、分割された複数の電極膜部分を含み、前記複数の電極膜部分が前記容量膜を介して前記上部電極膜および前記下部電極膜のうちの他方の電極膜に対向することにより、前記複数のキャパシタ要素が形成されている、C1〜C5のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(C7)前記複数の電極膜部分が、互いに異なる対向面積で前記他方の電極膜に対向している、C6に記載のチップコンデンサ。
(C8)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、C7に記載のチップコンデンサ。
(C9)前記複数の電極膜部分と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成されている、C6〜C8のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(C10)前記上部電極膜を覆い、前記第1外部電極および前記第2外部電極を露出させるように形成された保護膜をさらに含む、C1〜C9のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(C11)前記保護膜が、前記基板の側面にまで延びて、当該側面を覆っている、C10に記載のチップコンデンサ。
(C12)第1外部電極および第2外部電極を有するチップコンデンサの製造方法であって、前記基板として、比抵抗が30Ω・cm以上、好ましくは100Ω・cm以上の比抵抗を有する基板を準備する工程と、前記基板上に複数のキャパシタ要素を形成する工程と、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能に前記第1外部電極または第2外部電極に接続するための複数のヒューズを前記基板上に形成する工程と、前記基板上に第1外部電極および第2外部電極を形成する工程とを含む、チップコンデンサの製造方法。
(C13)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有するように形成される、C12に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C14)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定される、C13に記載のチップコンデンサの製造方法。
C14記載の発明によれば、複数のキャパシタ要素を適切に選択して組み合わせることによって、複数種類の容量値を実現でき、かつ所望の容量値に対する微調整(合わせ込み)も可能となる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(C15)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つを切断するヒューズ切断工程をさらに含む、C12〜C14のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C16)前記複数のキャパシタ要素の総容量値を測定する工程と、前記測定された総容量値に基づいて、前記切断すべきヒューズを選択する工程とをさらに含み、前記ヒューズ切断工程では、前記選択されたヒューズが切断される、C15に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C17)前記ヒューズを切断した後に、前記ヒューズの切断部を覆う保護膜を形成する工程をさらに含む、C15またはC16に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C18)前記複数のキャパシタ要素を形成する工程が、前記基板上に下部電極膜を形成する工程と、前記下部電極膜上に容量膜を形成する工程と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対向するように上部電極膜を形成する工程と、前記上部電極膜および前記下部電極膜のうちの一方の電極膜を複数の電極膜部分に分割(たとえばフォトリソグラフィにより分割)する工程とを含み、前記複数の電極膜部分が前記容量膜を介して前記上部電極膜および下部電極膜のうちの他方の電極膜に対向することにより、前記複数のキャパシタ要素が形成される、C12〜C17のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C19)前記複数の電極膜部分が互いに異なる対向面積で前記他方の電極膜に対向するように前記一方の電極膜が分割される、C18に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C20)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定される、C18に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C21)前記一方の電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成される、C18〜C20のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
(C22)30Ω・cm以上の比抵抗を有する基板と、前記基板上に形成された絶縁膜と、前記絶縁膜上に形成された下部電極膜と、前記下部電極膜上に形成された容量膜と、前記容量膜上に前記下部電極膜と対抗するように形成された上部電極膜と、前記絶縁膜上に配置され前記下部電極膜に接続された第1外部電極と、前記絶縁膜上に配置され前記上部電極膜に接続された第2外部電極と、を含む、チップコンデンサ。
(C23)前記基板が、100Ω・cm以上の比抵抗を有する、C22記載のチップコンデンサ。
(2)第4参考例に係る発明の実施形態
以下では、第4参考例の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図27は、第4参考例の第1の実施形態に係るチップコンデンサの平面図であり、図28はその断面図であって、図27の切断面線XXVIII−XXVIIIから見た切断面が示されている。さらに、図29は、前記チップコンデンサの一部の構成を分離して示す分解斜視図である。
容量膜412の上には、上部電極膜413が形成されている。図27では、明瞭化のために、上部電極膜413に細ドットを付して示してある。上部電極膜413は、キャパシタ配置領域65に位置するキャパシタ電極領域413Aと、第1外部電極63の直下に位置するパッド領域413Bと、パッド領域413Bとキャパシタ電極領域413Aとの間に配置されたヒューズ領域413Cとを有している。
より具体的に、図30を参照して説明する。
図30(B)の等価回路において、RとCとの直列回路は、インピーダンスZ0のチップコンデンサ61固有の値であり、合成容量Cpと基板62の抵抗Rsとの直列回路は、インピーダンスZpと表わすことができる。
Cp=0.3pF、R=0.5Ωとして、
C=0.2pF、1pF、10pFと変化させ、かつ、
Rsを10Ω〜10MΩと変化させ、f=5GHzのときのインピーダンス特性を確認した。
図31から、チップコンデンサ61が、容量0.2pF以上において、寄生容量の影響を受けないようにするためには、基板62の抵抗値を少なくとも1KΩ以上にする必要があることを確認できる。
比抵抗ρ (Ω・cm)は、
ρ*10/0.15*10/0.15*0.15/10
=Rs*66.7>1KΩ
とする必要がある。
が、基板62の最低比抵抗となる。
この実施形態のチップコンデンサ61は、基板62の大きさが、図32で説明した寸法の約2倍であるから、チップコンデンサ61に使用する基板62の比抵抗は、30Ω・cm以上であればよい。
図33は、チップコンデンサ61の内部の電気的構成を示す回路図である。第1外部電極63と第2外部電極64との間に複数のキャパシタ要素C1〜C9が並列に接続されている。各キャパシタ要素C1〜C9と第1外部電極63との間には、一つまたは複数のヒューズユニット67でそれぞれ構成されたヒューズF1〜F9が直列に介装されている。
C1=0.03125pF
C2=0.0625pF
C3=0.125pF
C4=0.25pF
C5=0.5pF
C6=1pF
C7=2pF
C8=4pF
C9=4pF
この場合、0.03125pFの最小合わせ込み精度でチップコンデンサ61の容量を微調整できる。また、ヒューズF1〜F9から切断すべきヒューズを適切に選択することで、0.1pF〜10pFの間の任意の容量値のチップコンデンサ61を提供することができる。
基板62は、たとえば平面視において0.3mm×0.15mm、0.4mm×0.2mm、または0.2mm×0.1mmなどの矩形形状(好ましくは、0.4mm×0.2mm以下の大きさ)を有していてもよい。キャパシタ配置領域65は、概ね、基板62の短辺の長さに相当する一辺を有する正方形領域となる。基板62の厚さは、150μm程度であってもよい。基板62は、たとえば、裏面側(キャパシタ要素C1〜C9が形成されていない表面)からの研削または研磨によって薄型化された基板であってもよい。基板62の材料としては、シリコン基板に代表される半導体基板を用いてもよいし、ガラス基板を用いてもよいし、樹脂フィルムを用いてもよい。
下部電極膜411は、導電性膜、とくに金属膜であることが好ましく、たとえばアルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる下部電極膜411は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜413も同様に、導電性膜、とくに金属膜で構成することが好ましく、アルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる上部電極膜413は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜413のキャパシタ電極領域413Aを電極膜部分431〜439に分割し、かつヒューズ領域413Cを複数のヒューズユニット67に整形するためのパターニングは、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスによって行うことができる。
パッシベーション膜69は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、たとえばプラズマCVD法によって形成できる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。樹脂膜410は、前述の通り、ポリイミド膜その他の樹脂膜で構成することができる。
前述の第1の実施形態では、上部電極膜413のキャパシタ電極領域413Aがそれぞれ帯状の電極膜部分431〜439に分割されている。この場合、図27に示すように、キャパシタ配置領域65内にキャパシタ要素として利用することができない領域が生じてしまい、小さな基板62上の限られた領域を有効に活用することができない。
この実施形態に係るチップコンデンサ418の製造工程は、図34に示した工程と実質的に同様である。ただし、上部電極膜413のパターニング(ステップS7,S8)では、キャパシタ電極領域413Aが、図34に示す形状の複数の電極膜部分431〜439に分割される。
第1の実施形態では、下部電極膜411がキャパシタ配置領域65のほぼ全域にわたる連続パターンからなるキャパシタ電極領域411Aを有し、上部電極膜413のキャパシタ電極領域413Aが複数の電極膜部分431〜439に分割されている。
この実施形態に係るチップコンデンサ419の製造工程は、図34に示した工程と実質的に同様である。ただし、下部電極膜411のパターニング(ステップS3,S4)において、キャパシタ電極領域411Aが電極膜部分451,459に分割され、かつヒューズ領域411Cに複数のヒューズユニット420が形成されることになる。また、上部電極膜413のパターニング(ステップS7,S8)では、複数の電極膜部分の形成は行われず、ヒューズユニットの形成も行われない。さらに、レーザトリミング(ステップS12)においては、下部電極膜411に形成されたヒューズユニット420がレーザ光によって切断される。レーザトリミングの際、下部電極膜411は容量膜412によって覆われているので、この容量膜412をレーザ光のエネルギーを蓄積するためのカバー膜として利用することができる。したがって、レーザトリミングの直前のカバー膜の形成(ステップS11)は省かれてもよい。
<第5参考例に係る発明>
(1)第5参考例に係る発明の特徴
たとえば、第5参考例に係る発明の特徴は、以下のD1〜D22である。
(D1)トレンチが形成された表面を有する基板と、前記基板の表面に倣う容量膜を有するキャパシタ構造とを含む、チップコンデンサ。
(D2)前記キャパシタ構造が、複数のキャパシタ要素を有しており、前記基板に設けられた第1外部電極と、前記基板に設けられた第2外部電極と、前記基板上に形成され、前記複数のキャパシタ要素と前記第1外部電極または前記第2外部電極との間にそれぞれ介装され、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能な複数のヒューズとをさらに含む、D1に記載のチップコンデンサ。
(D3)前記複数のキャパシタ要素が、互いに異なる容量値を有している、D2に記載のチップコンデンサ。
(D4)前記複数のキャパシタ要素の容量値が、等比数列をなすように設定されている、D3に記載のチップコンデンサ。
D4記載の発明により、第1外部電極および第2外部電極の間に接続すべき複数のキャパシタ要素を適切に選択することによって、チップコンデンサの容量値を所望の容量値に正確に合わせ込むことができる。たとえば、前記等比数列の公比を2とすることによって、当該等比数列の初項(当該数列内で最小値の項)の精度でチップコンデンサの容量値を合わせ込むことができる。
(D5)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つが切断されている、D2〜D4のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D6)前記キャパシタ構造が、前記容量膜を挟んで対向する下部電極および上部電極を含み、前記下部電極が前記容量膜に対して前記基板側に配置され、前記上部電極が前記容量膜に対して前記基板とは反対側に配置されており、前記下部電極および前記上部電極のうちの一方の電極が、前記複数のキャパシタ要素にそれぞれ対応した複数の電極膜部分を含む、D2〜D5のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D7)前記複数の電極膜部分が、互いに異なる対向面積で前記下部電極および前記上部電極のうちの他方の電極に対向している、D6に記載のチップコンデンサ。
(D8)前記複数の電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、D7に記載のチップコンデンサ。
(D9)前記上部電極が前記一方の電極である、D6〜D8のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D10)前記基板が導電性基板であり、前記容量膜が前記基板の表面に接して形成されていて、前記基板が前記下部電極を構成している、D6〜D9のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D11)前記第1外部電極および前記第2外部電極のうちの一方が、前記基板の裏面に接合されている、D10記載のチップコンデンサ。
(D12)前記上部電極が前記一方の電極であり、前記下部電極が前記基板の表面に倣うように形成された導電性膜を含む、D6〜D8のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D13)前記基板の表面に絶縁膜が形成されており、前記絶縁膜の表面に前記導電性膜が形成されている、D12に記載のチップコンデンサ。
(D14)前記電極膜部分と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成されている、D6〜D13のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D15)前記上部電極が、表面が平坦に形成された電極膜からなる、D6〜D13のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D16)前記複数のキャパシタ要素は、一つの前記トレンチを共有する少なくとも2つのキャパシタ要素を含む、D2〜D15のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D17)前記複数のキャパシタ要素は、前記トレンチが形成された領域に配置された少なくとも1つのキャパシタ要素と、前記トレンチ形成されていない領域に配置された少なくとも1つのキャパシタ要素とを含む、D2〜D16のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
(D18)基板の表面にトレンチを形成する工程と、前記トレンチ形成された基板の表面に、前記基板の表面に倣う容量膜を有するキャパシタ構造を形成する工程とを含む、チップコンデンサの製造方法。
(D19)前記チップコンデンサが、前記基板に設けられた第1外部電極および第2外部電極を含み、前記キャパシタ構造を形成する工程が、複数のキャパシタ要素を形成する工程を含み、前記複数のキャパシタ要素をそれぞれ切り離し可能に前記第1外部電極または前記第2外部電極に接続する複数のヒューズを前記基板上に形成する工程と、前記第1外部電極および前記第2外部電極を形成する工程とをさらに含む、D18に記載のチップコンデンサの製造方法。
(D20)前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つを切断するヒューズ切断工程をさらに含む、D18またはD19に記載のチップコンデンサの製造方法。
(D21)前記複数のキャパシタ要素の総容量値を測定する工程と、前記測定された総容量値に基づいて、前記切断すべきヒューズを選択する工程とをさらに含み、前記ヒューズ切断工程では、前記選択されたヒューズが切断される、D20に記載のチップコンデンサの製造方法。
(D22)前記ヒューズを切断した後に、前記ヒューズの切断部を覆う保護膜を形成する工程をさらに含む、D20またはD21に記載のチップコンデンサの製造方法。
(2)第5参考例に係る発明の実施形態
以下では、第5参考例の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
チップコンデンサ71は、基板72と、基板上に配置された第1外部電極73と、同じく基板72上に配置された第2外部電極74と、複数のキャパシタ要素C0〜C9とを備えている。
複数のトレンチ76は、キャパシタ電極領域72Aの一部に選択的に形成されている。これにより、キャパシタ電極領域72Aは、さらにトレンチ形成領域516とトレンチ非形成領域517とを含む。トレンチ形成領域516およびトレンチ非形成領域517は、この実施形態では、第1外部電極73および第2外部電極74の間の領域を2分割するように、たとえば、基板72の短手方向に互いに隣り合って形成されている。
トレンチ形成領域516に配置された電極膜部分534〜539は、矩形形状に形成されていて、ヒューズ領域513Cから複数のトレンチ76を横切るように第2外部電極74に向かって帯状に延びている。換言すると、複数のトレンチ76はそれぞれ、複数の電極膜部分534〜539に跨るように、それらに直交している。これにより、各トレンチ76は、少なくとも2つのキャパシタ要素C4〜C9に共有されていている。
C0=5pF
C1=0.25pF
C2=0.5pF
C3=1pF
C4=2pF
C5=4pF
C6=8pF
C7=16pF
C8=32pF
C9=64pF
この場合、0.25pFの最小合わせ込み精度でチップコンデンサ71の容量を微調整できる。また、ヒューズF1〜F9から切断すべきヒューズを適切に選択することで、0.1pF〜10pFの間の任意の容量値のチップコンデンサ71を提供することができる。
また、トレンチ76が複数のキャパシタ要素C4〜C9で共有されているので、複数のキャパシタ要素C4〜C9間の平面視における見かけ上の表面積の比率を維持したまま、それぞれのキャパシタ構造の容量値を同じ比率で大きくすることができる。
基板72は、たとえば平面視において0.3mm×0.15mm、0.4mm×0.2mm、または0.2mm×0.1mmなどの矩形形状(好ましくは、0.4mm×0.2mm以下の大きさ)を有していてもよい。基板72の厚さは、150μm程度であってもよい。基板72は、たとえば、裏面側(キャパシタ要素C0〜C9が形成されていない表面)からの研削または研磨によって薄型化された基板であってもよい。
パッシベーション膜79は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、たとえばプラズマCVD法によって形成できる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。樹脂膜510は、前述の通り、ポリイミド膜その他の樹脂膜で構成することができる。
基板72を表面からエッチングすることにより、ストライプ状のトレンチ76が形成される(ステップS1)。次に、たとえばプラズマCVD法によって、窒化シリコン膜等からなる容量膜512が、基板72上に形成される(ステップS2)。容量膜512は、その一方表面および他方方面が基板72の表面に倣うように形成される。容量膜512の形成後、容量膜512をパターニングすることにより、基板72のパッド領域72Bが露出する。
前述の第1の実施形態では、トレンチ形成領域516に配置された上部電極膜513の電極膜部分536〜539はそれぞれ、所望の幅に設定された1本の帯状に形成されている。この場合、電極膜部分536〜539の幅が互いに異なるので、上部電極膜513をエッチングして最終形状に仕上げる際に(図42のステップS4、S5)、上部電極膜513のうちエッチングで除去すべき領域が不規則に分布する。そのため、エッチングのばらつきが生じることがある。
図45は、第5参考例の第3の実施形態に係るチップコンデンサ521の構成を説明するための断面図である。図46は、図45のチップコンデンサ521の一部の構成を分離して示す分解斜視図である。図45および図46において、前述の図39および図40に示された各部と対応する部分には同一の参照符号を付して示す。
具体的には、基板72にトレンチ76を形成(ステップS1)した後、基板72の表面に、熱酸化法および/またはCVD法によって、酸化膜(たとえば酸化シリコン膜)からなる絶縁膜78が形成される(ステップS1−2)。次に、たとえばスパッタ法によって、アルミニウム膜からなる下部電極膜522が絶縁膜78の表面全域に形成される(ステップS1−3)。下部電極膜522の膜厚は8000Å程度とされてもよい。次に、その下部電極膜の表面に、下部電極膜522の最終形状に対応したレジストパターンが、フォトリソグラフィによって形成される(ステップS1−4)。このレジストパターンをマスクとして、下部電極膜がエッチングされることにより、図45および図46等に示したパターンの下部電極膜522が得られる(ステップS1−5)。下部電極膜511のエッチングは、たとえば、反応性イオンエッチングによって行うことができる。その後、たとえばプラズマCVD法によって、窒化シリコン膜等からなる容量膜512が、下部電極膜522上に形成される(ステップS2)。また、上部・下部電極膜の形成およびパターニング(ステップS3〜S5)では下部電極膜の形成、および複数の電極膜部分の形成は行われず、ヒューズユニットの形成も行われない。さらに、レーザトリミング(ステップS9)においては、下部電極膜522に形成されたヒューズユニット523がレーザ光によって切断される。レーザトリミングの際、下部電極膜522は容量膜512によって覆われているので、この容量膜512をレーザ光のエネルギーを蓄積するためのカバー膜として利用することができる。したがって、レーザトリミングの直前のカバー膜の形成(ステップS8)は省かれてもよい。
前述の第1の実施形態では、第2外部電極74は、下部電極膜511を介して基板72の表面側に配置されている。この場合、図38および図39に示すように、基板72のパッド領域72Bがキャパシタ要素として利用することができず、小さな基板72上の限られた領域を有効に活用することができない。
また、第1外部電極73が上方に向くフェイスアップ姿勢(第2外部電極525が下方に向く姿勢)でチップコンデンサ524を回路基板に複数搭載してパッケージングすることにより、複数のチップコンデンサ524(マルチチップ)を備える半導体装置を実現することができる。この場合、第1外部電極73は、たとえばワイヤボンディングにより、回路基板の回路に電気的に接続すればよい。
たとえば、前述の実施形態では、上部電極膜および下部電極膜のうちの一方が複数の電極膜に分割されている構成を示したが、上部電極膜および下部電極膜が両方とも複数の電極膜部分に分割されていてもよい。さらに、前述の実施形態では、上部電極膜または下部電極膜とヒューズユニットとが一体化されている例を示したが、上部電極膜または下部電極膜とは別の導体膜でヒューズユニットを形成してもよい。さらに、前述の実施形態では、複数のキャパシタ要素が公比r(0<r、r≠1)=2の等比数列をなす容量値を有する複数のキャパシタ要素を有している例を示したが、当該等比数列の公比は2以外の数であってもよい。また、図45および図46に示した実施形態では、基板72の表面に絶縁膜78が形成されているが、基板72が絶縁性の基板であれば、絶縁膜78を省くこともできる。
図48は、本発明の第1の実施形態に係るチップコンデンサの平面図であり、図49はその断面図であって、図48の切断面線XLIX−XLIXから見た切断面が示されている。さらに、図50は、前記チップコンデンサの一部の構成を分離して示す分解斜視図である。
チップコンデンサ81は、基板82と、基板82上(基板82の一方表面82A側)に配置された第1外部電極83と、同じく基板82上に配置された第2外部電極84とを備えている。基板82は、この実施形態では、平面視において四隅を面取りした矩形形状を有している。基板82の長手方向両端部に第1外部電極83および第2外部電極84がそれぞれ配置されている。第1外部電極83および第2外部電極84は、この実施形態では、基板82の短手方向に延びたほぼ矩形の平面形状を有し、基板82の角に対応する各2箇所に面取り部を有している。基板82の一方表面82Aには、第1外部電極83および第2外部電極84の間の第1キャパシタ配置領域85A内に、複数のキャパシタ要素C1〜C9が配置されている。複数のキャパシタ要素C1〜C9は、複数のヒューズユニット87(ヒューズ)を介してそれぞれ第2外部電極84に電気的に接続されている。また、基板82上には、第2外部電極84の直下(平面視で第2外部電極84と重なる位置)の第2キャパシタ配置領域85Bに、キャパシタ要素C0が配置されている。キャパシタ要素C0は、第2外部電極84に対して直接電気的に接続されている。ここで、第1キャパシタ配置領域85Aおよび第2キャパシタ配置領域85Bの全体を、「キャパシタ配置領域85」ということにする。
C0=8pF
C1=0.03125pF
C2=0.0625pF
C3=0.125pF
C4=0.25pF
C5=0.5pF
C6=1pF
C7=2pF
C8=4pF
C9=4pF
この場合、0.03125pFの最小合わせ込み精度でチップコンデンサ81の容量を微調整できる。また、ヒューズF1〜F9から切断すべきヒューズを適切に選択することで、10pF〜18pFの間の任意の容量値のチップコンデンサ81を提供することができる。
図48を参照して、基板82は、たとえば平面視において0.3mm×0.15mm、0.4mm×0.2mm、または0.2mm×0.1mmなどの矩形形状(好ましくは、0.4mm×0.2mm以下の大きさ)を有していてもよい。キャパシタ配置領域85は、概ね、基板82の短辺の長さに相当する一辺を有する正方形領域となる。基板82の厚さは、150μm程度であってもよい。図49を参照して、基板82は、たとえば、裏面側(キャパシタ要素C0〜C9が形成されていない表面)からの研削または研磨によって薄型化された基板であってもよい。基板82の材料としては、シリコン基板に代表される半導体基板を用いてもよいし、ガラス基板を用いてもよいし、樹脂フィルムを用いてもよい。
下部電極膜611は、導電性膜、とくに金属膜であることが好ましく、たとえばアルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる下部電極膜611は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜613も同様に、導電性膜、とくに金属膜で構成することが好ましく、アルミニウム膜であってもよい。アルミニウム膜からなる上部電極膜613は、スパッタ法によって形成することができる。上部電極膜613のキャパシタ電極領域613Aを電極膜部分731〜739に分割し、かつ、パッド領域613Bに電極膜部分740を形成し、さらに、ヒューズ領域613Cを複数のヒューズユニット87に整形するためのパターニングは、フォトリソグラフィおよびエッチングプロセスによって行うことができる。
パッシベーション膜89は、たとえば窒化シリコン膜で構成することができ、たとえばプラズマCVD法によって形成できる。その膜厚は、8000Å程度とされてもよい。樹脂膜610は、前述の通り、ポリイミド膜その他の樹脂膜で構成することができる。
図54は、本発明の第2の実施形態に係るチップコンデンサ631の構成を説明するための平面図である。図54において、前述の図48に示された各部と対応する部分には同一の参照符号を付して示す。
そこで、図54に示す実施形態では、複数の電極膜部分731〜739がL字形の電極膜部分741〜749に分割されている。これによって、たとえば、図54の構成における電極膜部分749は、図48の構成の電極膜部分739の1.5倍の面積で下部電極膜611に対向することができる。よって、図48の第1の実施形態において電極膜部分739に対応したキャパシタ要素C9が4pFの容量を有しているとすれば、この実施形態における電極膜部分749を用いることで、キャパシタ要素C9は6pFの容量を有することができる。これにより、キャパシタ配置領域85内を有効に活用して、より広い範囲でチップコンデンサ81の容量値を設定することが可能となる。
図55は、本発明の第3の実施形態に係るチップコンデンサ641の構成を説明するための分解斜視図であり、前述の第1の実施形態の説明において用いた図50と同様にチップコンデンサ641の各部が表されている。
これに対して、この第3の実施形態では、上部電極膜613のキャパシタ電極領域613Aおよびパッド領域613Bがキャパシタ配置領域85のほぼ全域にわたって連続する連続膜パターンに形成されている一方で、下部電極膜611の第1キャパシタ電極領域611Aおよび第2キャパシタ電極領域611Bが複数の電極膜部分751〜759に分割されている。電極膜部分751〜759は、第1の実施形態における電極膜部分731〜739と同様の形状および面積比に形成されてもよいし、第2の実施形態における電極膜部分741〜749と同様の形状および面積比に形成されてもよい。そして、電極膜部分751〜759のうちの少なくともいずれか(図55では電極膜部分759だけ)は、第2キャパシタ電極領域611Bにおいて第2外部電極84の直下まで延びている。このようにして、電極膜部分751〜759と、容量膜612と、上部電極膜613とによって、複数のキャパシタ要素が構成されている。この複数のキャパシタ要素の少なくとも一部は、容量値の異なる(たとえば等比数列をなすように各容量値が設定された)キャパシタ要素群を構成している。電極膜部分751〜759は、順に、キャパシタ要素C1〜C9を構成している。図55の電極膜部分759は、L字形に折れ曲っていて、第2キャパシタ配置領域85Bの全域に亘って形成されている。そのため、キャパシタ要素C9の容量値を、キャパシタ要素C8の容量値よりも大きく、たとえば2倍とすることができる。これにより、キャパシタ要素C8,9の容量値が同じであった第1の実施形態(図48参照)とは異なり、全てのキャパシタ要素C1〜C9の容量値が等比数列をなすように設定できる。
C21〜C29 キャパシタ要素
C31〜C34 キャパシタ要素
F1〜F9 ヒューズ
F11〜F19 ヒューズ
F21〜F24 ヒューズ
1 チップコンデンサ
2 基板
2A 主面
3 第1外部電極
4 第2外部電極
7 ヒューズユニット
9 パッシベーション膜
10 樹脂膜
11 第1電極膜
12 第1容量膜
13 第2電極膜
131〜139 電極膜部分
141〜149 電極膜部分
151〜159 電極膜部分
16 第3電極膜
17 第2容量膜
181〜184 電極膜部分
25 チップコンデンサ
26 チップコンデンサ
27 ヒューズユニット
28 ヒューズユニット
Claims (14)
- 基板と、
基板の一方表面側に配置された第1外部電極と、
基板の一方表面側に配置された第2外部電極と、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びて前記基板の一方表面側に形成されており、前記第1外部電極に接する上面を有する下部電極膜と、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びて前記下部電極膜上に形成された容量膜と、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びて前記容量膜上に形成されて前記下部電極膜に対向しており、前記第2外部電極に接する上面を有する上部電極膜と
を含み、
前記上部電極膜が、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域に、分離された複数の上部電極膜部分を有しており、前記複数の上部電極膜部分が複数のヒューズをそれぞれ介して前記第2外部電極に電気的に接続されており、
前記下部電極膜が、前記ヒューズの直下の領域を回避した領域に形成されている、チップコンデンサ。 - 前記複数の上部電極膜部分が、互いに異なる容量値を有するように、前記容量膜を挟んで前記下部電極膜に対向している、請求項1に記載のチップコンデンサ。
- 前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つが切断されている、請求項1または2に記載のチップコンデンサ。
- 前記上部電極膜または前記下部電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
- 前記複数の上部電極膜部分が、異なる対向面積で前記下部電極膜に対向している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のチップコンデンサ。
- 前記複数の上部電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定されている、請求項5に記載のチップコンデンサ。
- 基板上に第1外部電極および第2外部電極を有するチップコンデンサの製造方法であって、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びるように、前記基板上に下部電極膜を形成する工程と、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びるように、前記下部電極膜上に容量膜を形成する工程と、
前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域から、前記第2外部電極と前記基板との間にまで延びるように、前記容量膜上に前記下部電極膜に対向する上部電極膜を形成する工程と、
前記下部電極膜の上面に接するように前記第1外部電極を形成する工程と、
前記上部電極膜の上面に接するように前記第2外部電極を形成する工程と
を含み、
前記上部電極膜が、前記第1外部電極および前記第2外部電極の間の領域に、分離された複数の上部電極膜部分を有するように形成され、
前記複数の上部電極膜部分をそれぞれ前記第2外部電極に切り離し可能に接続する複数のヒューズを形成する工程をさらに含み、
前記下部電極膜が、前記ヒューズの直下の領域を回避した領域に形成される、チップコンデンサの製造方法。 - 前記複数の上部電極膜部分が、前記容量膜を挟んで前記下部電極膜との間で互いに異なる容量値を有するように形成される、請求項7に記載のチップコンデンサの製造方法。
- 前記複数のヒューズのうちの少なくとも一つを切断するヒューズ切断工程をさらに含む、請求項7または8に記載のチップコンデンサの製造方法。
- 前記複数の上部電極膜部分と前記下部電極膜との間の総容量値を測定する工程と、
前記測定された総容量値に基づいて、前記切断すべきヒューズを選択する工程とをさらに含み、
前記ヒューズ切断工程では、前記選択されたヒューズが切断される、請求項9に記載のチップコンデンサの製造方法。 - 前記ヒューズを切断した後に、前記ヒューズの切断部を覆う保護膜を形成する工程をさらに含む、請求項9または10に記載のチップコンデンサの製造方法。
- 前記上部電極膜または前記下部電極膜と前記ヒューズとが同じ導電性材料の膜で形成される、請求項7〜11のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
- 前記複数の上部電極膜部分が、異なる対向面積で前記下部電極膜に対向するように形成される、請求項7〜12のいずれか一項に記載のチップコンデンサの製造方法。
- 前記複数の上部電極膜部分の前記対向面積が、等比数列をなすように設定される、請求項13に記載のチップコンデンサの製造方法。
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