JP6826846B2 - 難燃性フィルム - Google Patents
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Description
[1]エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体を45〜80重量%、及び高圧ラジカル法ポリエチレン系樹脂を20〜55重量%含み、下記(1)〜(2)の特徴を有するポリエチレン系樹脂を100重量部
(1)MFR(190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート)が0.5〜4.0g/10分
(2)密度が0.905〜0.935g/cm3
及び
アルコキシイミノ基型ヒンダードアミン系化合物を0.8〜4.0重量部
含む樹脂組成物を成膜してなるフィルムであって、下記(a)〜(d)の特性を有することを特徴とするポリエチレン系難燃性フィルム。
(a)フィルムの厚さが25〜95μm
(b)JIS A1322に基づく防炎試験において、防炎1級である
(c)JIS K7136に基づくフィルムヘイズ値が15%以下である
(d)JIS P8134に基づくパンクチャー衝撃強度が0.6J以上である。
[2]前記エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体が、メタロセン触媒などのシングルサイト系触媒で重合された共重合体であることを特徴とする[1]に記載のポリエチレン系難燃性フィルム。
[3][1]または[2]に記載の難燃性フィルムからなる養生フィルム。
を、提供するものである。
本発明のポリエチレン系難燃性フィルム(以下、「本発明のフィルム」ともいう。)は、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体を45〜80重量%、及び高圧ラジカル法ポリエチレン系樹脂を20〜55重量%含み、以下の(1)〜(2)の特性を有するポリエチレン系樹脂を100重量部
(1)190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート(MFR)が0.5〜4.0g/10分
(2)密度が0.905〜0.935g/cm3
及び
アルコキシイミノ基型ヒンダードアミン系化合物を0.8〜4.0重量部含むことを特徴とする。
本発明に使用されるポリエチレン系樹脂のMFR(190℃、21.18N荷重)は、0.5〜4.0g/10分、好ましくは0.7〜3.5g/10分、より好ましくは1.0〜3.0g/10分である。MFRが4.0g/10分を超えると火炎による着火時に溶融樹脂が垂れ易く、防炎性能が悪くなり、また、フィルム強度も劣ることに加え、インフレーションフィルム成形時の成膜安定性にも問題を生じる。MFRが0.5g/10分より小さくなると、成形押出時の押出機への負荷が増大して電気代等加工コストが上昇し、また、樹脂の溶融延展性不足から30〜35μm程度の薄物フィルムの生産に支障をきたす。
なお、MFRは、JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した値である。
本発明に使用されるポリエチレン系樹脂の密度は0.905〜0.935g/cm3、好ましくは0.910〜0.930g/cm3、より好ましくは、0.918〜0.928g/cm3である。密度が0.905g/cm3より小さいとフィルムの剛性が不足しフィルムの現場施工時にシワが発生したり、フィルム重ね部が密着したりする等、フィルムのハンドリング性が大幅に低下する。また、密度が0.935g/cm3より大きくなるとフィルムの透明性が悪化し、施工現場の視認性及び採光性の低下という問題と共に衝撃強度も低下し問題となる。
なお、密度は、JIS K−7112に準拠し測定した値である。
本発明に使用されるポリエチレン系樹脂は、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体45〜80重量%と高圧ラジカル法ポリエチレン樹脂20〜55重量%とを含むポリエチレン系樹脂であることが好ましい。また、エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体の中でも、さらに、エチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとの共重合体がより好ましい。
シングルサイト系触媒としては、特に限定されず、従来公知の触媒を用いることができるが、好ましくはシクロペンタジエニル骨格を有する基等が配位したジルコニウム化合物などのメタロセン化合物と助触媒とを触媒成分とする触媒が挙げられる。これらシングルサイト系触媒で重合されたエチレンとα−オレフィンとの共重合体を用いると、フィルムの機械的強度が優れ好ましい。
本発明に使用されるアルコキシイミノ基型ヒンダードアミン化合物としては、例えば特表2002−507238号公報に記載されている、一般式(1)で表される基を含むヒンダードアミン系化合物、あるいはその反応生成物を用いることができる。
本発明のフィルムの厚みは、25〜95μm、好ましくは30〜90μmであり、より好ましくは40〜80μmであり、更に好ましくは50〜70μmである。フィルムの厚みが25μm未満となると、フィルム強度が不足となり破れ等の発生が有り施工現場での使用に耐えられない。またフィルムの厚みが95μmを超えると、所定量の難燃剤を添加してもJISの防炎1級達成が困難になることに加え、透明性の低下も顕著で施工現場での視認性、採光性の確保が出来ないことと、フィルム価格も上昇し経済性の面でも問題となる。
(1)メルトフローレート(MFR):JIS−K6922−2:1997附属書(190℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(2)密度:JIS K−7112に準拠して測定した。
(1)ヘイズ
直読ヘイズメーター(東洋精機製作所製)を用い、JIS−K7136に準拠して測定を行った。
(2)パンクチャー衝撃強度試験
JIS−P8134(1976)に準じて以下のものを備えた試験機を用い、貫通破壊エネルギーを測定した。
・先端に貫通部を取り付けることの出来る90°弧状の腕をもち、自由に振動することが出来る振り子。
・貫通部は25.4mmΦの半球型の金属製を標準とし、表面は鏡面光沢をもち確実に振り子の弧状の腕の先端に取り付け出来るもの。
・試験片を水平均一に締め付けるクランプ、このクランプの内径は50mmΦを標準とする。
JIS−A1322(1966)に基づく防炎性試験を行い防炎性能(1〜3級)の判定を行った。
インフレーションフィルム成形時のバブル(インフレチューブ)の安定性を以下の基準で評価した。
〇;バブル安定、成形加工問題なし。
△;バブルの揺れまたは、フィルムの皺発生。
×;バブルの揺れ大きく、フィルム成形不可
(1)エチレン・α−オレフィン共重合体
エチレン・α―オレフィン共重合体1;日本ポリエチレン社製 ノバテックLL「UF230」(MFR1.0g/10分、密度0.921g/cm3、チーグラー触媒、コモノマー;ブテン1)
エチレン・α―オレフィン共重合体2:日本ポリエチレン社製 ハーモレックス「NF366A」(MFR1.5g/10分、密度0.919g/cm3、メタロセン触媒、コモノマー;ヘキセン1)
エチレン・α―オレフィン共重合体3:日本ポリエチレン社製 カーネル「KF380」(MFR4.0g/10分、密度0.918g/cm3、メタロセン触媒、コモノマー;ヘキセン1)
(2)高圧ラジカル法ポリチレン系樹脂
高圧ラジカル法PE−1:日本ポリエチレン社製 ノバテックLD「ZF33」(MFR1.1g/10分、密度0.920g/cm3)
高圧ラジカル法PE−2:日本ポリエチレン社製 ノバテックLD「LF240」(MFR0.7g/10分、密度0.924g/cm3)
高圧ラジカル法PE−3:日本ポリエチレン社製 ノバテックLD「LS640」(MFR5.0g/10分、密度0.924g/cm3)
アルコキシイミノ基型ヒンダードアミン系化合物;BASFジャパン社製 FLAMESTAB NOR116
水酸化マグネシウム;協和化学工業社製 キスマー5A
三酸化アンチモン;日本精鉱社製 アンチモンリスター
エチレン・α―オレフィン共重合体1を60重量%と高圧ラジカル法PE−1を40重量%とを混合したベース樹脂100重量部に対し、アルコキシイミノ基型ヒンダードアミン系化合物を1.6重量部混合し、インフレーションフィルム成形機(ダイ口径235mmφ、リップ巾3mm)を用い、成形温度190℃にて押出し、フィルム折巾1,000mm、フィルム厚みが60μmの単層フィルムを得た。尚、ヒンダードアミン系化合物は、予めベース樹脂と同じポリエチレンに20重量%の高濃度に配合したものを溶融押出し混錬し、MB方式として添加を行った。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
フィルム厚みを30μmとした以外、実施例1と同様に成形を行い、フィルム折巾1,000mmの単層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
フィルム厚みを90μmとした以外、実施例1と同様に成形を行い、フィルム折巾1,000mmの単層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
ベース樹脂を、エチレン・α―オレフィン共重合体2を60重量%と高圧ラジカル法PE−2を40重量%とした以外、実施例1と同様に成形を行い、フィルム折巾1,000mm、フィルム厚みが60μmの単層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
アルコキシイミノ基型ヒンダードアミン系化合物の添加量を0.6重量部とした以外、実施例1と同様に成形を行い、フィルム折巾1,000mm、フィルム厚みが60μmの単層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
フィルム厚みを100μmとした以外、実施例1と同様に成形を行い、フィルム折巾1,000mmの単層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
エチレン・α―オレフィン共重合体1を90重量%と高圧ラジカル法PE−1を10重量%とした以外、実施例1と同様に成形を行い、フィルム折巾1,000mm、フィルム厚みが60μmの単層フィルムを得た。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
添加する難燃剤を、水酸化マグネシウム30重量部、三酸化アンチモン8重量部とした以外、実施例1と同様に成形を行い、フィルム折巾1,000mm、フィルム厚みが60μmの単層フィルムを得た。尚、ベース樹脂と水酸化マグネシウム、三酸化アンチモンの混合物は、所定量を予め押出混錬機で溶融混錬されたものを用いた。得られたフィルムの評価結果を表1に示す。
エチレン・α―オレフィン共重合体3を60重量%と高圧ラジカル法PE−3を40重量%とした以外、実施例1と同様に成形を行ったが、成形時のバブルの揺れが大きくフィルム成形が出来なかった。
表1に示す結果から、本発明の要件を満たす実施例1〜4は、防炎性能、ヘイズ、パンクチャー衝撃強度、成形安定性ともに優れている。
Claims (3)
- エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体を45〜80重量%、及び高圧ラジカル法ポリエチレン系樹脂を20〜55重量%含み、下記(1)〜(2)の特徴を有するポリエチレン系樹脂を100重量部
(1)MFR(190℃、21.18N荷重下で測定したメルトフローレート)が0.5〜4.0g/10分
(2)密度が0.905〜0.935g/cm3
及び
アルコキシイミノ基型ヒンダードアミン系化合物を0.8〜4.0重量部
含む樹脂組成物を成膜してなるフィルムであって、下記(a)〜(d)の特性を有することを特徴とするポリエチレン系難燃性フィルム。
(a)フィルムの厚さが25〜95μm
(b)JIS A1322に基づく防炎試験において、防炎1級である
(c)JIS K7136に基づくフィルムヘイズ値が15%以下である
(d)JIS P8134に基づくパンクチャー衝撃強度が0.6J以上である。 - 前記エチレンと炭素数3〜12のα−オレフィンとの共重合体が、シングルサイト系触媒で重合された共重合体であることを特徴とする請求項1に記載のポリエチレン系難燃性フィルム。
- 請求項1または2に記載の難燃性フィルムからなる養生フィルム。
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